はじめに
今の仕事に不満はないものの、この先の働き方や収入にばく然とした不安を抱えている方は多いかもしれません。
近年では、労働人口の減少や企業の生産性低下により、終身雇用制度が崩壊するともいわれています。
それに加え、コロナ禍で雇用自体が不安定になったことも作用し、転職について真剣に考える機会も増えてきました。
そこで今回は、実力重視の「ベンチャー企業」への転職方法を解説します。
転職サービスやベンチャー企業の注意点をチェックして、自分に合った転職先を探してみましょう。
【転職活動時のベンチャーの探し方】忙しい人に向けたベンチャー企業の求人の探し方を紹介
ベンチャー企業への転職に興味があっても、毎日の仕事や家庭の忙しさから、なかなか具体的な一歩を踏み出せないケースも多いでしょう。
しかし、ベンチャー企業のなかには若手人材を求めている会社も多いため、早めに動き始めなければチャンスを逃してしまうかもしれません。
そこでおすすめなのが、スカウト機能のあるアプリ・サービスや、転職エージェントです。
時間がなくても、短時間で完結する、転職サポートサービスはたくさんあります。
忙しさを理由にベンチャー企業への転職をあきらめる前に、便利なサービスを使ってみましょう。
スカウト機能のあるアプリ・サービスを活用する
まず、おすすめしたいのは「スカウト機能のあるアプリやサービス」を利用した転職活動です。
一般的な転職活動では、自分で転職先を探す必要があります。
そのため、膨大な求人情報のなかから自分の希望通りの企業を探すのは、とても骨の折れる作業です。
しかし、スカウト機能のあるアプリやサービスを利用すれば、こうした面倒な作業が不要になります。
スカウト機能とは、一定の条件を設定すれば、その条件にマッチする求人情報を送ってくれるサービスです。
忙しい毎日を送っていて、転職先探しにまとまった時間を取れない方こそ、一度の設定で求人を探せる、スカウト機能のある転職サービスがおすすめです。
また、自分では探しきれなかった、魅力のある求人情報を見つけられる可能性が高いのも、スカウト機能がある転職サービスの利点でしょう。
転職エージェントを使う
転職サイトよりも充実したサービスを求めるならば、「転職エージェント」の利用がおすすめです。
転職エージェントは、さまざまな手厚いサポートが特徴です。
求職者の希望条件・スキル・経験・キャリア志向などをヒアリングしたうえで、求人を提案してくれます。
また、転職エージェントは、各ベンチャー企業の内情にも詳しいため、サイトに掲載されている求人情報以上の有益な情報を提供してくれることもあるでしょう。
さらに、その企業に合った履歴書や職務経歴書の作成についての助言や、面接対策などのサポートを実施している転職エージェントもたくさんあります。
非公開求人の案件をもっている転職エージェントもあり、よりよい条件や待遇での転職も可能です。
エージェントの質はまちまちですが、忙しくても丁寧なサポートを希望する方におすすめのサービスです。
【転職活動時のベンチャーの探し方】ベンチャー企業を探す際におすすめのサービス
実際に、便利なサービスを利用してベンチャー企業の転職先を探そうと思っても、サービスの数が多すぎて、どれを選べばよいか迷ってしまいます。
しかし、転職サービスやエージェントには、それぞれ強みや特徴があるものです。
各サービス・エージェントの特色をチェックして、自分の転職活動の条件やスタイルに合うものを探してみましょう。
スカウト機能のあるアプリ・サービスの場合
スカウト機能のあるアプリ・サービスを利用するならば、自分の市場価値が分かる「ミイダス」、気軽に先方へ会いに行ける「Wantedly」、1タップで企業とつながれる「キャリトレ」、創業メンバー特化型の「アマテラス」がおすすめです。
詳しい特徴をチェックして、自分に合うサービスを見つけましょう。
MIIDAS(ミイダス)
ミイダスの特徴は、今までの経歴・経験・スキルといった質問に答えると適正年収もわかるため、転職における自分の市場価値を客観的に把握できる点です。
条件が一致した求人とマッチングすると企業からオファーをもらえますが、この時点で面接確約となるため、効率よく転職活動を進められます。
スカウトメールもないので、メールチェックで疲れてしまうこともありません。
また、過去の転職データが公開されているため、自分と似た条件のケースを参考にできるのもポイントです。
Wantedly
ベンチャー企業につて、特に強いのはWantedlyです。
300万人のプロフィールと、37,000社の求人をマッチングさせる、「シゴトのSNS」として、新しい形の仕事探しをサポートしてくれます。
Wantedlyでは、年収といった待遇面の詳しい情報はありません。
その代わり、「話を聞きに行きたい」ボタンから気軽に話を聞きに行ける企業ばかりであるため、働く環境を重視する方でも、ミスマッチの少ない転職を実現できるでしょう。
自分の実力を武器に、よりよい環境で働きたいという意欲やチャレンジ精神の強い方に、特におすすめのサービスです。
キャリトレ
キャリトレは、ベンチャー企業のなかでもITやWeb系に強みをもっているサービスです。
新規登録者の7割以上が20代で、リーダー候補となるような優秀な若手を求める企業とのマッチングが期待できます。
自分に合う企業を見つけたら、「興味がある」ボタンを押してみましょう。
マッチした場合には、企業からスカウトが届き、直接やり取りができます。
自分の志向性を学習してくれるサービスなので、一歩先の求人情報や新しい可能性を提案してくれるのもポイントです。
アマテラス
アマテラスは、志の高いスタートアップやベンチャー企業に特化したサービスです。
そのなかでも「スタートアップのコアメンバーとなる求人」に特化しているため、自分の実力を思う存分発揮したい方には魅力あるサービスでしょう。
アマテラスでは、企業の経営者と面接を実施し、その志やビジネスモデルをきびしく審査しています。
そのため掲載されている求人は、高い将来性や仕事環境の面で、どれも安心できるものばかりです。
正社員以外にも、時短正社員・契約社員・業務委託・副業といった求人も扱うため、まずは副業からといった働き方も可能でしょう。
転職エージェントの場合
転職エージェントを使ってベンチャー企業への転職をしたいならば、首都圏の求人に強い「type転職エージェント」、さまざまな業界に強い「マイナビエージェント」、ハイクラス求人に特化した「プロコミット」がおすすめです。
それぞれの特色をチェックして、自分の希望やキャリアに合う転職エージェントを探してみましょう。
type転職エージェント
type転職エージェントは、首都圏でベンチャー企業への転職を探している方におすすめです。
求人情報は、一都三県に集中しており、大手企業や有名企業の非公開求人も多数あります。
スキル評価や強みの洗い出しなど、転職エージェントに求める基本的な部分はもちろん、業界のトレンドを押さえたキャリアプランも提案してくれるのがポイントです。
キャリアアドバイザーからは、強みが伝わる応募書類の作成方法の伝授や、自分では難しい年収交渉、さらには、現職を円満退職するノウハウレクチャーなど、さまざまなサービスが受けられます。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは、あらゆる業界のベンチャー企業に強いです。
求人情報を見る際に「ベンチャー」で絞り込むこともできるため、どのような求人があるかチェックしやすいのもポイントです。
また、非公開求人の数が多く、あまり知られていない求人が見つかる可能性も高いでしょう。
キャリアアドバイザーは、スキル把握や応募書類作成といった場面だけでなく、はじめての転職で抱きやすいさまざまな悩みや不安に寄り添ってくれます。
求人情報が多すぎて困っている、自分の強みがわからない、企業の求めるアピール方法がわからないなど、転職活動前にキャリアアドバイザーへ相談できるので安心です。
プロコミット
ベンチャー企業のなかでも、ハイクラス求人が充実しているのは、プロコミットです。
特に、経営にかかわる幹部ポジションといった求人も多く、プロコミットでなければ出会えない情報も多いはずです。
企業への丁寧なヒアリングが特徴で、企業の課題解決となる求人や、企業の成長ステージに合わせて必要となる求人を紹介してくれます。
また、1人のキャリアコンサルトではなく、コンサルタント全員がチームとしてサービスを提供するため、一定して質の高いサービスを受けられるのも魅力でしょう。
【転職活動時のベンチャーの探し方】失敗しないための転職先の企業を選ぶ際に見落としがちなポイント
ここからは、転職サービス・転職エージェントを利用してベンチャー企業を選ぶ際に、チェックしたいポイントについて紹介します。
ベンチャー企業は、自分のスキルをフラットに評価してくれる点や、新規事業ならではのやりがいを見いだせる点に、大きな魅力を感じる方も多いことでしょう。
しかし、その魅力の反面、ベンチャー企業ならではの注意点もあります。
特に、福利厚生や実際の業務内容は、見落としやすいポイントです。
しっかりとチェックして、転職の失敗を防ぎましょう。
福利厚生
ベンチャー企業への転職で後悔しやすいポイントが、福利厚生についてです。
特に福利厚生が整っていた大手企業出身者からすると、あって当然の福利厚生が、ベンチャーでは存在しなかったというケースも珍しくありません。
家賃補助といった手当の面だけでなく、育児休暇・介護休暇、格安な社員食堂などは、整っていないベンチャー企業もあります。
こうした福利厚生は、場合によっては個人の大きな負担になるため、希望するベンチャー企業を見つけたら、給与と福利厚生を調べてみましょう。
実際の金額を計算して、転職後にどのくらいの生活レベルになることが予想されるか、具体的にチェックしてみてください。
また、有給休暇や退職金といった部分さえ整備されていないベンチャー企業もあります。
安定した生活を考えるならば、許容できる福利厚生の待遇について、よく考えてみましょう。
実際の業務内容
ベンチャー企業では、十分な人材が確保できていないことも多く、専門外の業務もこなさなければならないケースもあります。
エンジニアとして入社したにもかかわらず、営業や人事もカバーしなければならないといったこともあるでしょう。
特にスタートアップや、少人数のベンチャー企業では、各自の役割が不明瞭になりがちで、求められる業務内容は思った以上に幅広くなってしまいます。
多方向に自分の実力を発揮できるのもベンチャーの醍醐味ですが、あまりにも転職前のイメージとかけ離れている場合、仕事を続けるのが困難になる可能性もあります。
こうしたミスマッチによる早期離職を防ぐためにも、実際に担当する業務が自分のイメージ通りであるか、詳細を確認しておきましょう。
【転職活動時のベンチャーの探し方】企業探し以外にも転職活動で使っておきたいおすすめサービス
ベンチャー企業への転職をサポートするサービスサイトや転職エージェントと並行して、実際に在籍経験のある方の口コミが見られるサイトも利用するのがおすすめです。
特に、信頼性が高いと評判の「OpenWork」や、「転職会議」などは、ベンチャー企業の口コミ件数も多く、転職を考えている方の心強い味方でしょう。
OpenWork
OpenWorkは、実際に働いた経験に基づく口コミ評価を、8つのスコアで表示しているのが特徴です。
「待遇面の満足度」「社員の士気」「風通しの良さ」「社員の相互尊重」「20代成長環境」「人材の長期育成」「法令順守意識」「人事評価の適正感」の評価項目は、本当にこの企業に転職してよいのか迷う方にとっては、信頼できる企業かどうかを判断する基準にもなるでしょう。
また、生の声である口コミが、8つのカテゴリに分けられているのも特徴です。
ここでは、「入社理由と入社後ギャップ」「ワーク・ライフ・バランス」「退職検討理由」などをチェックできます。
転職会議
転職会議は、口コミだけでなく、その企業の求人や情報も掲載されているのが特徴です。
口コミを見ながら求人に応募できるため、さまざまな使い方ができる転職の総合サイトとなっています。
会員数は700万人以上、掲載口コミは300万件以上と、その情報量は国内最大級です。
そのため、無名のベンチャーについての口コミも比較的多く、こうした企業への転職を検討されている方にとっては、参考になるサイトでしょう。
口コミのカテゴリは、12個に分かれていて、「入社後のギャップ」「福利厚生・制度」「面接・選考」といった部分もチェックできます。
まとめ
ベンチャー企業への転職は、闇雲に求人情報を探すよりも、便利なサービスを活用して時間を有効活用しましょう。
気軽に始められるスカウト機能のある転職サービスならば、すき間時間で簡単にチェックが完了します。
本格的に探し始めたいならば、詳しい条件を提示してマッチングする転職エージェントがおすすめです。
また、ベンチャー企業への転職は、ある程度のリスクがつきものと言えます。
そのため、事前に福利厚生や実際の業務内容をチェックして、転職の失敗を防ぎましょう。
リアルな声が聞ける企業の口コミサイトも活用して、ベンチャー企業への転職を成功させてください。