はじめに
ベンチャー企業への転職をお考えの方にとっては、その面接がどのように行われるのか気になっている方も多いかと思います。
面接を成功に導くには、ベンチャー企業ならではの特色をよく理解しておくことが大切です。
今回は、ベンチャー企業に転職する際の面接のコツをくわしく紹介します。
面接の特徴
ベンチャー企業への転職活動をうまく進めるには、ベンチャー企業ならではの面接の特徴を理解しておきましょう。
特徴としては「カジュアルな面接形式が多いこと」「社長面接があることも多いこと」の2つがあげられます。
この2点を事前にふまえておくことで、面接での受け答えの練習や、話す内容のイメージは大きく変わるかと思います。
実際にどのように話すことが効果的なのかについて、以下でそれぞれくわしく紹介していきましょう。
カジュアルな面接形式
ベンチャー企業の面接は、大企業などのそのほかの企業と比べると、カジュアルな形式であるという特徴があります。
「ベンチャーだから絶対にカジュアル」というわけではありませんが、堅苦しくないラフな雰囲気で話す形式の面接を採用している企業が多いです。
なぜなら、面接だけでなく「その企業の雰囲気自体がそのような社風である」という特徴があります。
また、人柄や素性を重視したいという考えから、私服OKであるケースも多いです。
そのためベンチャー企業への転職活動の際に、あまりにも堅苦しい格好や雰囲気で挑んでしまうと、少し浮いた印象になってしまいます。
転職における面接では、カジュアルに話せる雰囲気になじみつつ、敬意があらわせるような態度を心がけることが大切です。
社長面接がある場合も多い
社長面接があることも多いという点は、ベンチャー企業ならではの特徴です。
ベンチャー企業は少数先鋭で経営陣との距離も近いため、採用を人事のみに任せるだけでなく、社長が兼任しているケースも多くあります。
最終面接の面接官が、社長であるパターンも多いです。
そのため、その面接を受ける人がどのような考えをもっているのか、どのような働き方を希望し、企業と考え方がずれていないかどうかをよく見ています。
カジュアルな面接形式を採用していることから、社長との面接においても、堅苦しくなりすぎず、きちんと会話のコミュニケーションを取るように意識しましょう。
緊張しすぎずに、自身の考えや転職の理由をきちんと話すことが大切です。
面接官が見ているポイントとは
ベンチャー企業への転職活動においては、主に2つの点を重視して面接を行っています。
面接官がよく見ているのは、「人柄」と「成長意欲」です。
この2点は、転職活動をするにあたって非常に重要なポイントであるため、よく確認しておきましょう。
人柄
転職活動における面接において「人柄」は重要視されるポイントの1つです。
ほかの企業においても重要視されるポイントですが、ベンチャー企業は人数が少ない場合も多いため、より重要視している傾向があります。
入社したあとの少人数のチームにおいて、周りの人とうまく溶け込めるか、社内の雰囲気に合っているかどうかを重視しているのです。
その人がチームに入ってくることによって、社内の雰囲気がどう良くなるのかや、社内にひずみを生まないかどうかなどをよく見ています。
そのため、転職活動における面接では、人柄がわかるような質問や会話をする企業が多いのも特徴といえます。
面接では、人柄がよく伝わるように話すことを心がけましょう。
成長意欲
「成長意欲」があるかどうかは、ベンチャー企業が面接で重視しているポイントの1つです。
なぜなら、実際にベンチャー企業自体が成長志向なことを理由にあげられます。
まだできたばかりの企業がこれからも大きくなっていくためには、企業自体が成長し続けなければなりません。
そのため人材が常に成長意欲をもって、仕事だけでなく、経営においての課題や企業の方向性を考えて行動していくことが求められるのです。
そのような意思がきちんとあり、行動に起こしていく力がある人はベンチャー企業が欲しい人材といえます。
そのため面接では、その人の成長意欲や志望の熱意について聞かれることが多いです。
転職活動においては、前職の経験から得た力をもとに、転職先の企業で成長する意志を伝えましょう。
よく聞かれる質問例
ベンチャー企業への転職活動においては、主に3つの質問を面接で聞かれることが多いです。
よく聞かれる質問としては「企業を選んだ理由」「入社して何をやりたいのか」「これまで頑張ってきたことはなにか」があげられます。
この企業を選んだ理由
「なぜその企業を選んだのか」というのは、面接においてよく聞かれる質問の1つです。
企業の有名無名にかかわらず、多くの企業でよくこの質問をされます。
企業側からしてみれば、その企業の特色や経営理念を人材が理解しているかどうかを確認したいのです。
この質問に対し、しっかりとした自分の考えを含んで言語化できないと、志望度は高くないとみなされてしまいます。
その企業を選んだ理由について面接できちんと話せるように、事前にその企業の特色や、志す理由を自分の中でまとめておきましょう。
実際の答えまで考えずに「この質問がきたらこれを答える」といった、企業を選んだ理由になるポイントをいくつかきちんと考えておくことが大切です。
入社して何をやりたいのか？
入社後の展望は、転職活動においてとても重要なポイントと言えます。
そもそもなぜ今いる企業ではなく「なぜ転職したいのか」「これからどう働いていきたいのか」を具体的に伝えることが大切です。
企業も成長し続けるベンチャー企業は、特に人材もこれからの展望がある人を欲しています。
また、実際に勤務してから何をしたいのかを問われることが多くあるため、それらを入社前にきちんと確認しておきたいという点もあるのです。
そのためその人の積極性や、能動的に仕事ができるかどうかを確認するためにする質問でもあります。
これにうまく答えられないと、転職する理由がいまいちわからず、場合によっては仕事に意欲がないとみなされてしまう可能性があるため、あらかじめ言語化できるようにしておきましょう。
これまで頑張ってきたことについて
「これまで頑張ってきたこと」を聞くのは、転職活動における面接の特徴でもあります。
新卒ではなく、既卒の転職活動においては「前職で何を頑張ってきたのか」を経験として語る必要があります。
大切なのは「その経験で何を学び、何が課題だと考え、どう行動してきたのか」をきちんと言葉にして話すことです。
また頑張った経験だけでなく「そこから得た力を今後どのように活かしていきたいのか」も話せるようにしておきましょう。
この質問をすることによって、企業側は「その人材がどんなときにどんな風に乗り越えられる人材であるのか」を知りたいと思っています。
あなたがこれまでしてきた努力を語るだけでなく、その質問の裏にある企業が見ている部分までしっかりと答えられるよう、入念に準備しておきましょう。
面接を突破するためのポイント
ベンチャー企業への転職活動を成功させるには、面接において3つのコツをしっかりと押さえておくことが大切です。
主なポイントとして「主体性や熱意・意欲をアピールすること」「志望した理由を明確にすること」「自己分析をおこたらないこと」があげられます。
この3点に関してしっかり徹底した対策を講じて挑むことで、転職活動をうまく進められるようになります。
以下でそれぞれについてくわしく説明するので、よく確認しておきましょう。
主体性や熱意・意欲をアピールする
主体性や熱意などの意欲をアピールすることは、ベンチャー企業の面接においてとても重要です。
ほかの企業と比べて、設立されてからの年数が浅いベンチャー企業は、企業自体が主体性をもって躍進していかなければなりません。
そのため人材においても、その企業の方向性に適した人を求めているのです。
ベンチャー企業が求めている人材の多くは、主体性をもって仕事を積極的に進められる、熱意のある人です。
そのため面接では「意欲的かつ能動的に仕事へ取り組める」ということを存分にアピールすることがポイントになります。
またそれらを話す際にも、考えや気持ちだけでなく、具体的な経験エピソードを交えて話すと、具体性が増してより効果的です。
志望した理由を明確に
転職先にその企業を志望した理由は、きちんと明確に答えられるようにしておくことが大切です。
志望理由が明確でなく、きちんと言語化できないと、ベンチャー企業にとっては熱意を感じられず不採用とされることもあります。
なぜその企業を志したのかという理由は、ぼんやりとしたものにせず、言葉できちんと説明できるようにしておきましょう。
また、その質問に答える際の熱量も大切です。
志望した理由を述べている際に、顔の表情が硬かったり、声が小さく元気のないようだったりすると「本当に志望してくれているのか」と、企業も不安になってしまいます。
志望理由を答えるときだけではなく、顔の表情は明るく、元気のある声で、自身の気持ちが伝わるように熱量を込めて話すことが大切です。
自己分析をおこたらない
自身で企業を選んで働いていくためには、自己分析をしっかり行う必要があります。
自己分析をすることで「自分がどういう人間であるのか」「長所や短所は何か」「苦手なことや得意なことは何か」を理解しておかなければなりません。
それらを自分がきちんと理解していないと、自身にあった企業が選べないほか、その企業に適した人材であるかどうかもわかりません。
ベンチャー企業では、人間性を掘り下げた質問などをされることが多く、自己分析をしっかり行わないと、それらに対して適した答えを返せなくなってしまうこともあるのです。
自分の強みや弱み、考えや将来像などを明確にし、きちんと言語化できるよう事前に自己分析をよく行いましょう。
気をつけておきたい注意点とは
最後に、ベンチャー企業での面接においての注意点を紹介いたします。
主な注意点としては「身だしなみを整えること」と「企業研究をおこたらないこと」の2つです。
カジュアルなベンチャー企業であると、ついつい見逃してしまいがちなのがこの2点であり、注意しておくべきポイントといえます。
ベンチャー企業においても、転職活動における注意点はしっかり押さえておく必要があります。
以下でそれぞれくわしく紹介しますので、事前にしっかり確認しておきましょう。
身だしなみは整える
ベンチャー企業のカジュアルな雰囲気を意識すると、どのような身だしなみにすべきかわからなくなってしまう方も多いかと思います。
ベンチャー企業とはいっても、転職活動であることに変わりはありません。
そのためカジュアルな面接形式・私服OKであったとしても、最低限のマナーある服装と清潔感を心がけることが大切です。
個性が出過ぎている奇抜な格好や、不潔な身だしなみは避けましょう。
また、特に注意しておきたいのが髪の毛です。
髪の毛がどうまとめられているかによって、その人の印象は大きく変わります。
「カジュアルでOK」という指定が出ていたとしても、派手な巻き髪の女性や、ボサボサ頭の男性では、あまり良い印象を与えられません。
髪の毛はある程度まとめるようにし、清潔感ある見た目を心がけましょう。
企業研究は絶対にする
企業についてしっかり研究し情報を知っておくことは、転職活動のうえで非常に重要なポイントです。
しかし、企業のサイトなどをチェックしただけで、それ以上は掘り下げず、面接に来てしまう方も多くいます。
そのような企業研究では、本当に企業が目指している目標や、その取り組み・理念などがしっかり把握できていません。
しっかりと企業について把握できていない状態で面接に参加しても、面接官に熱意は伝わらないでしょう。
企業への熱意が感じられないと、企業側もその人材を欲しいとは思わず、不採用になってしまいます。
また企業について理解していない状態で面接に進むと、聞く必要のない質問をしてしまうなど、企業からの印象は悪くなるばかりです。
企業へ応募する際には、必ずその企業研究を徹底して行い、本当に自身が望むことや考えなどをきちんと言語化できるようにしておきましょう。
まとめ
今回は、ベンチャー企業の転職活動における面接のポイントについて紹介いたしました。
面接では、ベンチャー企業ならではのカジュアルな形式を理解しておくことはもちろん、自身の考えや今後の展望をきちんと言葉にできるようにしておくことが大切です。
また、事前に企業研究や自己分析をしっかり行っておくと、より有利に転職活動を進められるようになります。
紹介したポイントをふまえて、転職活動の際の参考にしてみてください。
