SPIと玉手箱の違いとは?それぞれの特徴と対策方法を合わせて解説  

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること

・SPIと玉手箱の違い
・SPIの特徴
・玉手箱の特徴

この記事をおすすめしたい人

・これからWEBテストを受ける人
・これからWEB対策をする人
・これから就活を迎える人

就職活動では、業界研究や企業研究、自己分析が必要です。

さらに、エントリーシートにおける自己PR文や志望動機の作成、面接対策など、やるべき作業が多くあります。

そのため、適性検査の対策が後回しになってしまうこともあるでしょう。

しかし、多くの企業の選考で、適性検査が導入されていることを考えれば、適性検査対策も決してなおざりにはできません。

ここでは、その適性試験として代表的なSPIと玉手箱について、それぞれの特徴や対策方法を解説していますので、参考にしてみてください。

【SPIと玉手箱の違い】SPIと玉手箱の違いとは?

SPIはリクルートマネジメントソリューションズが、玉手箱は日本エス・エイチ・エルが提供している適性検査です。

もし、この2つのテストが同じようなものであれば、どちらかの対策をしておけば良いのですが、残念ながらそうはいきません。

この2つの適性検査は、出題内容や難易度などに違いがあり、それぞれに対策が必要です。

まずは、その違いを確認するところからはじめましょう。

また、採用している業界などの違いも、確認しておくことが重要です。

出題内容

SPIと玉手箱に共通して出題されるのは、言語問題、非言語問題、英語、性格適性診断です。

SPIは、これらに加えて、構造的把握力という項目があります。

暗記や計算では計れない、物事の関係性や共通性を把握する力を見るための問題です。

出題形式に関しては、SPIは複数の形式で、玉手箱は1つの形式のみで出題される点に違いが見られます。

たとえば、SPIの言語問題は、語句の意味や語句の用法、長文読解などのさまざまな形式で出題されます。

一方、玉手箱では、論理的読解や趣旨判定、趣旨把握などの出題形式のうち、いずれか1つだけが設定されるのです。

玉手箱では、どの科目がどの形式組で出るかの組み合わせが、受ける企業によって異なります。

これは、非言語問題にあたる計数問題でも同じです。

また、回答制限時間にも違いがあり、玉手箱のほうが短く、迅速さが求められます。

難易度

SPIの言語問題、非言語問題は、それぞれ中学・高校で学習した国語、数学のレベルで難易度は高くありません。

非言語問題も、確率や表の読み取りなど、中学・高校レベルです。

ただし、英語については、中学や高校では習わない、電話対応やビジネスメールなどのビジネス英語に関する出題もされます。

これに対して玉手箱は、SPIと比較して、難易度が高い問題が出題されるのが特徴です。

たとえば、英語では、高校・大学受験レベルの問題が出されます。

さらに、解答にかけられる時間が短く、スピードが求められることもあり、難易度に関してはSPIより玉手箱のほうが高いといえます。

また、正当率で出題が変化しない玉手箱に対し、SPIをWebテストで受ける際は、正当率が高くなるほど難易度の高い問題が出題されることも、大きな違いでしょう。

採用している業界

SPIは、日本で最も多くの企業で導入されている試験です。

業界を問わず、さまざまな企業で採用されているため、どの業界を志望しているかに関わらず、必ず対策しておく必要があるでしょう。

一方、回答時間の設定が短い玉手箱は、短時間で正確に問題を処理する能力が問われるマスコミ業界や、高い能力が求められる業界の選考に導入される傾向にあります。

正確かつ迅速な判断が求められる、金融業界やコンサル業界などで採用されていることが多いです。

【SPIと玉手箱の違い】SPIの特徴

SPIの受験方式には、Webテスティング方式、テストセンター方式、ペーパーテスト方式、インハウスCBTがあります。

どの受験方式になるかで、出題数や解答時間が異なるのが特徴です。

たとえば、言語問題で二字熟語の漢字の関係性を見分ける「熟語の成り立ち」を問われる問題は、Webテスティングでのみ出題されます。

また、設問文と同じ意味で使われる文章を選ぶ「語句の用法」を問う設問は、テストセンター方式とパーパーテスト方式で多く出題され、ペーパーテストでは長文が多く出題される傾向です。

【SPIと玉手箱の違い】玉手箱の特徴

玉手箱の受験方式は、Webテスト方式か、またはテストセンター方式のいずれかです。

玉手箱は難易度が高く、回答スピードが求められることが特徴といえるでしょう。

例を挙げると、非言語項目、計数理解テスト内にある四則逆算の制限時間は、50問に対して9分です。

表の空欄の推測問題は、20問を20分で解かなければならず、非常にタイトな制限時間となっています。

また、英語も言語問題も長文が出題されます。

これらを読むにも時間がかかり、単語や熟語の意味がわからないと、内容の理解ができません。

難易度が高く、一度に多くの応募者を選考したい、大量の応募者が殺到するような人気の大手企業で採用される傾向にあります。

ある程度の人数を絞ることを目的に、選考の序盤に導入されていることが多いです。

【SPIと玉手箱の違い】その他のWebテスト

採用選考の際に、Webテストを設定している企業は多く、SPIや玉手箱のほかにもさまざまなものが実施されています。

SPIのように、導入している企業が多いものは、対策もしやすいです。

しかし、マイナーなものであると、調べるのに時間がかかることもあり、対策が難しい場合もあります。

自分の受けたい企業でどのテストが行われているのかは、できるだけ早い段階で調べておくことが重要です。

ここで紹介するSPIと玉手箱以外のほかのテストについても、確認してみましょう。

ENG

英語能力検査ENGは、リクルートが提供している英語試験です。

受験方式は、ペーパーテスト方式とテストセンター方式の2種類があります。

特に入社後の業務で、英語に触れる可能性のある企業で多く導入されており、難易度は英検準2級程度です。

問題形式は、以下のようになっています。

問題形式

・同意語:選択肢から最も近い意味の単語を選ぶ

・反意語:選択肢から反対の意味の単語を選ぶ

・空欄補充:選択肢から空欄に当てはまる語句を選ぶ

・英英辞書:英語の説明文に最も近い単語を選ぶ

・語文訂正:文法の誤りを訂正する

・和文英訳:選択肢から日本語の文章に最も合った英文を選ぶ

・長文読解:内容把握し設問に答える

対策としては、SPIや玉手箱と同様に、問題集やアプリを活用する方法が一般的です。

TOEICの勉強をしているのであれば、十分にカバーできる内容になっています。

GAB

「Graduate Aptitude Battery」の頭文字を取って、GABと呼ばれているこの適性検査は、玉手箱と同じ日本エス・エイチ・エルが提供している検査です。

受験方式には、Webテスティング方式とテストセンター方式のほか、企業の準備した会場で受験することになる場合もあります。

測定科目は、言語理解や計数理解の知的能力検査と、パーソナリティ・性格検査です。

知的能力のほか、チームワークやバイタリティなどの特性を測れて、さまざまな企業の選考に導入されています。

熟語の意味や語句の用法など、比較的短い文章問題が多いSPIとは異なり、GABの言語問題では、長文読解がメインになります。

そのため、長文を読み解く練習をしておく必要があるでしょう。

また、論理的な思考が問われるような、難しい文章が多いのが特徴的です。

受験者の論理的思考を測れる検査といえます。

TG-WEB

採用選考の際には、企業によってさまざまな適性検査が用意されています。

それらの適性検査のなかでも、難易度が高いといわれているものが、ヒューマネージが提供しているTG-WEBです。

TG-WEBの検査項目は、言語問題、非言語問題、英語問題、性格適性検査とほかの適性検査と変わりありません。

出題内容については、特に非言語問題に特殊な問題が多く見られるのが特徴です。

暗号を読解させるなど、ほかのテストでは見慣れない問題があります。

まったく知らずに受けると戸惑ってしまうので、志望する企業で採用していることがわかったら、事前に対策しておくのがおすすめです。

最近は、難解な問題が少ない新型も登場していますが、その分短時間で、多くの問題を効率良く回答していくことが求められます。

GPS

GPSは、教育分野の企業として有名な、ベネッセコーポレーションが提供している適性検査です。

基礎能力、思考力、パーソナリティの3つで構成されており、特に受験者の思考力を測ることに重きが置かれているのが特徴です。

思考力を問う問題では、批判的思考力、創造的思考力、協働的思考力の3つの能力が測定されます。

批判的思考力を問う問題では、与えられた文章から、その文章が主張している内容を支えている「暗黙の前提」を選択肢のなかから選ぶというものです。

協働的思考力を問う問題形式は、日常会話のような対話文を読み、問題解決の妨げとなっている要因を探し出すもので、会話を構造的に捉えることが求められます。

映像や音声を用いた出題がされることも特徴的ですが、認知度が低く、対策が難しいのが現状です。

CUBIC

CUBIC適性検査は、玉手箱と同様に、基礎能力検査と採用適性検査の2つを測定します。

別々に結果を見ることの多いこれらの能力について、バランスを見て評価されることがCUBICの特徴といえるでしょう。

まだまだ耳慣れない適性試験ですが、CUBIC適性検査を選考に導入する企業は年々増えています。

基礎能力検査は「言語」「数理」「図形」「倫理」「英語」の5科目があります。

企業は応募職務によって、これらの科目と難易度を自由に組み替えて出題することが可能です。

採用適性検査は、いわゆる性格検査で「意欲」「性格」「価値観」「社会性」の4つの軸で評価されます。

CUBICには「信頼係数」という指標が取り入れられており、意図的に結果を良くしようとして回答しても、見抜かれてしまうように作られています。

【SPIと玉手箱の違い】SPIの対策方法

SPIは広く知られており、難易度もそれほど高くありません。

適性検査としては対策しやすいですが、それゆえに対策がつい後回しになってしまいがちです。

しかし、対策をしっかり行ったうえで受験する場合とそうでない場合とで、結果は大きく異なってしまいます。

対策がしやすいのは、ほかのライバルたちも万全に対策できるということです。

ここで差がついて悔しい思いをしないように、しっかりとした対策をおすすめします。

SPI対策の参考書を活用する

SPIについては、書店などでも多くの対策本が並んでいます。

これらの問題集や参考書を活用して学習することが、王道の対策方法だといえます。

SPIは、それぞれの項目の出題パターンに慣れておくことが大切です。

何度も繰り返し解いて出題パターンを理解し、それぞれの解き方を身につけることが何より重要です。

特に非言語問題は、公式や解答の導き方を身につけてしまうと、楽に解き進められるようになります。

コツを掴んで効率良く回答できるようになるまで、学習しておくと良いでしょう。

さまざまな本が市販されていますが、あれこれと何種類もの対策本を購入して手をつけるより、自分に合うもの一冊を選んで、何度も繰り返し解く方法がおすすめです。

アプリやWebサイトを使う

近年では、インターネットから無料でダウンロードできる問題集なども多くあります。

まず、アプリやWebサイトを活用してみるのも良いでしょう。

アプリを活用するメリットは、場所を選ばすにいつでも学習できることです。

それだけでなく、紙媒体の参考書や問題集にはない、便利な機能が多いことも挙げられます。

たとえば、メモ機能や学習記録が付けられる機能、間違えた問題を抽出してくれる機能、暗記に便利な機能などです。

それぞれのアプリには特徴があるので、自分に必要な機能を備えたもの、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

また、就活サイトなどでは、SPIの模試を受けられるサービスを提供している就活サイトもあります。

実力を試したり苦手分野を発見したりするために、活用してみると良いでしょう。

【SPIと玉手箱の違い】玉手箱の対策方法

難易度が高いことで知られている玉手箱は、対策次第で攻略できます。

早めの対策で差がつくため、志望している企業の選考で、玉手箱による適性検査が導入されていることがわかったら、早めに対策をはじめましょう。

玉手箱では、時間制限がタイトであることも、その難易度をさらに上げる原因になっていると考えられます。

回答パターンに慣れることを第一に対策を行い、最終的には効率良く迅速に回答できるようにしておく必要があります。

ここでは、玉手箱の攻略するための対策方法を確認していきましょう。

玉手箱対策の参考書を活用する

SPIには劣るものの、玉手箱対策のための参考書や問題集も多く市販されています。

自分に合う1冊を見つけて、それを何度も繰り返し解くことが一番の対策法といえます。

対策に費やせる時間が少ない場合でも、最低でも2周はできるように、対策をはじめられると良いでしょう。

具体的には、1週目で苦手だと感じた問題を重点的に復習し、繰り返し解くことで解き方のパターンを身につけます。

その後、もう一度はじめから2周目を解くのです。

それ以降は、時間配分などを考えたり、迅速に回答するテクニックを身につけたり、効率良く回答するための対策を行いましょう。

インターンシップの際に設定されていることもあるので、悔いのないように、早いうちからの対策を心がけることが重要です。

電卓を素早く使えるようにする

玉手箱の受験方式は、Web方式とテストセンター方式です。

Web受験の場合には、電卓を使用可能です。

制限時間がタイトな玉手箱は、計数問題で電卓を使って迅速に計算できれば、回答スピードを上げられます。

しかし、扱いに慣れていないと、数字を打ち間違えたり、途中で消えてしまったりと、かえって時間がかかってしまうこともあります。

早く正確に計算できるように、自分に合った電卓を用意し、使いこなせるように慣れておくことが大切です。

ただし、テストセンターには、筆記用具や携帯電話などの私物の持ちこみが不可となっています。

電卓の持ちこみもできないことになっているので、注意しましょう。

この場合は、会場で配られる計算用紙で計算することになるため、筆算する練習もしておくと安心です。

性格適正検査は正直に答える

性格適性検査は、企業が自社にマッチしている人物かどうかを知ることが目的に行われます。

その結果によって、その企業の求めている人物像とかけ離れていたり、社風に合わないと判断されたりした場合には、不合格になってしまいます。

だからといって、故意に企業から高く評価されそうな回答をした場合、たとえ入社できたとしても、ミスマッチがあれば早期退職につながってしまうでしょう。

そのため、正確適性検査は正直に答えるのが一番です。

正直に答えていないと矛盾する回答が多くなり、検査結果に一貫性がない場合は、信ぴょう性がないものと判断されます。

たとえ通過できても、検査結果と面接での受け答えに矛盾があれば、不信感を与えることになり、良い結果にはなりません。

まとめ

適性検査対策は後回しなりがちですが、採用選考では高い確率で、何らかの適性検査を受けることになります。

場合によっては、これを通過しないと、企業に出向かずに不採用が決まってしまうこともあります。

適性検査にはさまざまなものがあるので、受ける企業が決まったら、何を導入しているかを調べて対策しておくことが必要でしょう。

難しいといわれている試験でも、対策次第で結果は大きく異なるため、早めの準備が大切です。

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