【例文15選】就活で「大切にしていること」を聞かれたら|人事が会いたくなる構成術

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そのES、会ってみたいと思わせる「大切にしていること」が書けているか?

エントリーシート(ES)の「大切にしていること」という項目で、ペンが止まってしまった経験はありませんか?自己PRやガクチカとは少し違う角度から人柄を問うこの質問は、自分らしさを表現する絶好の機会です。

しかし、文字数制限の中で、ありきたりな言葉にならずに自身の魅力を伝えるのは簡単なことではありません。

「挑戦」「協調性」といった言葉だけでは、採用担当者の心には響きにくいのが現実です。

この記事では、採用担当者の目に留まるための論理的な構成術から、文字数別にすぐに使える豊富な例文までを徹底解説。

あなたのESを「ただ通過する書類」から、「面接で会ってみたいと思わせる招待状」へと変えるための、具体的なノウハウをすべてお伝えします。

なぜESで「大切にしていること」が問われるのか?人事が知りたい3つの本音

この質問の意図を正確に理解することが、的を射た回答を作成する第一歩です。

企業はESという紙一枚から、あなたの潜在能力や将来性までを見抜こうとしています。

なぜ企業はこの問いを投げかけるのでしょうか。

そこには、単なる価値観の確認以上に、書類選考の段階で候補者を多角的に評価したいという採用担当者の明確な狙いが隠されています。

ここでは、その裏側にある「3つの本音」を解き明かし、あなたがESで何をアピールべきかの方向性を明らかにします。

質問の意図を汲み取ることで、あなたの回答は格段に説得力を増すはずです。

会う前に「人柄や価値観」のスクリーニングをしたい

企業が最も避けたいことの一つに、入社後のミスマッチがあります。

どんなに優秀なスキルを持っていても、企業の文化や価値観と合わなければ、早期離職に繋がりかねません。

採用担当者は、日々何百、何千というESに目を通しています。

その中で「大切にしていること」は、候補者の根幹にある人柄や仕事へのスタンスを効率的に把握し、自社の社風にフィットするかを判断するための重要な指標となります。

チームワークを重んじる社風の企業に、個人での成果を何よりも大切にする人が入社しても、お互いにとって不幸です。

この質問は、そうしたミスマッチを防ぐための、最初のスクリーニングの役割を担っているのです。

文章から「思考力とポテンシャル」を読み取りたい

「大切にしていること」という抽象的な問いに、どう答えるか。

その回答プロセス自体が、あなたの評価対象となっています。

あなたが選んだ価値観そのものだけでなく、「なぜそれを大切にしているのか」を過去の経験と結びつけ、論理的に説明できるか。

その文章構成力から、採用担当者はあなたの思考力や課題解決能力を読み取ろうとしています。

単に「挑戦が大切です」と書くだけでなく、挑戦した経験を具体的に記述し、そこから何を得たのかを言語化できる学生は、入社後も自ら考え行動できるポテンシャルが高いと判断されます。

つまり、この項目はあなたの「考える力」をアピールするチャンスなのです。

他の項目との「一貫性」で自己分析の深さを測りたい

ESは、全体で一つの「あなた」という物語を語るものでなくてはなりません。

採用担当者は「大切にしていること」だけでなく、自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)など、すべての項目を照らし合わせながら読んでいます。

例えば「チームワークを大切にしている」と書きながら、他の項目が全て個人での成功体験ばかりだと、「本当にそうなのだろうか?」と疑問を持たれてしまいます。

各項目で語られるエピソードや価値観に一貫性があると、深く自己分析ができており、誠実な人柄であるという信頼に繋がります。

一貫性のあるESは、あなたが自分自身を深く理解していることの何よりの証明となるのです。

ESに書く前に!あなただけの「大切にしていること」を言語化する3ステップ

説得力のある「大切にしていること」を書くためには、いきなり書き始めるのではなく、事前の準備が不可欠です。

ありきたりな言葉で終わってしまう原因の多くは、自分自身の経験と価値観が深く結びついていないことにあります。

なぜ自分はその価値観を抱くようになったのか、その根源となる体験は何だったのか。

それを明確にすることで、あなたの言葉は初めてオリジナリティと熱を帯びます。

ここでは、誰かの言葉ではない、あなただけの「大切にしていること」を見つけ出し、ESに書けるレベルまで言語化するための具体的な3つのステップをご紹介します。

過去の経験から「心が動いた瞬間」を書き出す(自分史)

まずは、頭の中だけで考えずに、手を動かして過去を可視化することから始めましょう。

大学時代だけでなく、中学・高校時代まで遡り、部活動、サークル、アルバイト、学業、ボランティアなど、これまでの経験を時系列で書き出してみてください。

重要なのは、単なる事実の羅列で終わらせないことです。

それぞれの経験の中で、「最高に嬉しかったこと」「悔しくてたまらなかったこと」「夢中になって取り組んだこと」など、あなたの感情が大きく動いた瞬間を思い出しましょう。

そのポジティブ、ネガティブ両方の感情のピークにこそ、あなたの価値観の源泉が隠されています。

モチベーションの源泉を「なぜ?」で深掘りする

心が動いた瞬間をリストアップできたら、次はその一つひとつを深掘りしていきます。

ここで使う魔法の言葉が「なぜ?」です。

例えば「サークルの発表会が成功して嬉しかった」という経験に対し、「なぜ嬉しかったのか?」と問いかけます。

「チームで一体になれたから」という答えが出たら、さらに「なぜチームで一体になれると嬉しいのか?」と問いを重ねます。

これを最低でも3回以上繰り返すことで、「一人では成し遂げられない大きな目標を達成することに喜びを感じる」といった、あなたの本質的なモチベーションの源泉、つまり大切にしている価値観の核が見えてくるのです。

見つけた価値観を「企業の求める人物像」に繋がる言葉に変換する

自己分析で見つけた価値観の核を、ESで通用する言葉へと変換する作業が必要です。

例えば「仲間とワイワイするのが好き」という価値観は、そのままでは評価されにくいでしょう。

これを「多様な個性を持つメンバーと協力し、目標を達成することにやりがいを感じる」といったビジネスシーンで評価される言葉に言い換えます。

この際、応募先企業の採用サイトをチェックし、「求める人物像」で使われているキーワードを意識するのが効果的です。

自分の価値観と企業の求める人物像の接点を見つけ出し、言葉を磨き上げることで、企業へのマッチ度を効果的にアピールできます。

【文字数別】ESでそのまま使える!「大切にしていること」例文15選

自己分析で価値観が明確になったら、いよいよESに落とし込んでいきましょう。

ここでは、多くの企業で設定される代表的な文字数(200字・400字)に合わせた具体的な例文を15個ご紹介します。

これらの例文は、あなたの経験に合わせてカスタマイズすることで、オリジナリティのある魅力的な文章を作成するための土台となります。

単に真似するのではなく、構成や言葉選びの参考にし、あなただけのエピソードを盛り込むことで、採用担当者の記憶に残るESを完成させてください。

【200字例文】仕事の進め方・姿勢:挑戦

私が大切にしていることは、未経験の分野にも果敢に「挑戦」することです。
大学のハッカソンで、扱ったことのない言語での開発が求められましたが、臆することなく挑戦しました。
書籍やオンライン講座で集中的に学習し、期間内にアプリを完成させ、チームの目標達成に貢献できました。
この挑戦心を活かし、貴社の新しい事業領域においても、物怖じせず積極的に業務に取り組みたいです。

【200字例文】仕事の進め方・姿勢:継続力

私が大切にしていることは、目標達成まで粘り強く取り組む「継続力」です。
研究室での実験は失敗の連続でしたが、原因を分析し、教授や先輩に助言を求めながら諦めずに試行錯誤を続けました。
その結果、半年かけて目標データを取得できました。
この経験から困難な課題でも地道な努力を続ける重要性を学びました。
貴社でもこの粘り強さを発揮し、長期的な視点で成果を追求したいです。

【200字例文】仕事の進め方・姿勢:計画性

私が大切にしていることは、目標から逆算して行動する「計画性」です。
大学祭の模擬店で店長を務めた際、過去最高の売上を目標に掲げました。
目標達成のため、準備期間を3段階に分け、各期間のタスクと担当者を明確化しました。
進捗を週次で確認し、課題を早期に解決した結果、目標を120%達成できました。
貴社の業務においても、この計画性を活かして着実に成果を上げたいです。

【200字例文】仕事の進め方・姿勢:責任感

私が大切にしていることは、自身の役割を最後までやり遂げる「責任感」です。
カフェのアルバイトで、発注ミスにより在庫不足を招いてしまいました。
私はすぐに店長に報告・謝罪し、近隣店舗に在庫を借りに行くことで事なきを得ました。
その後、発注プロセスの見直しを提案し、再発防止に努めました。
この責任感を持ち、貴社でも与えられた職務を確実に遂行し、信頼される人材になりたいです。

【200字例文】仕事の進め方・姿勢:探求心

私が大切にしていることは、物事の本質を深く追求する「探求心」です。
大学のゼミで地域経済を研究した際、既存のデータだけでは納得できず、自ら現地へ赴き、数十名の方へヒアリング調査を行いました。
現場の生の声から新たな課題を発見し、論文の独自性を高めることができました。
この探求心を活かし、貴社の業務においても常に「なぜ」を問い続け、本質的な課題解決に貢献したいです。

【400字例文】チーム・他者との関わり方:協調性

私が大切にしていることは、多様な意見を尊重し、チームの成果を最大化する「協調性」です。
大学のグループワークで、メンバー間の意見が対立し、プロジェクトが停滞した経験があります。
私はまず、各メンバーがなぜその意見を持つのか、背景にある考えを丁寧にヒアリングすることに努めました。
そして、全員の意見に共通する「より良いものを作りたい」という目的を再確認し、それぞれの強みを活かせる役割分担を提案することで、議論を前進させました。
結果として、メンバー全員が納得できる形で制作物を完成させることができ、教授からも高い評価を得られました。
この経験から、異なる意見こそがチームを強くするということを学びました。
貴社においても、様々なバックグラウンドを持つ方々と協働する場面が多いと存じます。
私のこの協調性を発揮し、チームの一員としてプロジェクトの成功に貢献したいです。

【400字例文】チーム・他者との関わり方:傾聴力

私が大切にしていることは、相手の言葉の背景にある想いまで汲み取る「傾聴力」です。
塾講師のアルバイトで、ある生徒の成績が伸び悩んでいました。
私は一方的に指導するのではなく、まず生徒が何に悩み、何を感じているのかを時間をかけて聞くことにしました。
すると、勉強法だけでなく、将来への漠然とした不安が学習意欲を妨げていることが分かりました。
そこで、彼の興味に合わせたキャリアプランを一緒に考え、学習の目的を明確化しました。
結果、生徒はモチベーションを取り戻し、成績も向上しました。
この経験から、真の課題解決は、まず相手を深く理解することから始まると学びました。
貴社でお客様のニーズを的確に捉え、最適なソリューションを提案する上で、この傾聴力を必ず活かせると確信しております。

【400字例文】チーム・他者との関わり方:主体性

私が大切にしていることは、現状をより良くするために自ら考え行動する「主体性」です。
アパレル店でのアルバイト中、新人スタッフの教育が各々の感覚に委ねられており、成長速度に差が出ているという課題がありました。
私は、誰が教えても一定の質を担保できるような標準的な教育マニュアルの必要性を感じ、店長に提案しました。
承認を得た後、先輩スタッフにもヒアリングを行い、業務のコツや注意点を網羅したマニュアルを作成・導入しました。
結果、新人スタッフが早期に独り立ちできるようになり、店舗全体の接客レベル向上に繋がりました。
指示を待つのではなく、常に課題意識を持って行動するこの主体性を、貴社での業務においても発揮し、組織の成長に貢献していきたいです。

【400字例文】チーム・他者との関わり方:リーダーシップ

私が大切にしていることは、チーム全員の力を引き出し、目標達成に導く「リーダーシップ」です。
所属するバスケットボール部で副部長を務めた際、チームは連敗が続き、士気が低下していました。
私は、一方的に指示を出すのではなく、まず部員一人ひとりと面談し、個々の悩みや目標を共有する場を設けました。
その上で、チームの目標を「大会ベスト8」と再設定し、各メンバーの強みを活かせる練習メニューを主将と考案しました。
練習中は誰よりも声を出し、率先して準備や片付けを行うことで、チームの一体感を醸成しました。
結果、チームは活気を取り戻し、目標を達成できました。
貴社でも、周囲を巻き込みながらチームの成果を最大化するために、このリーダーシップを発揮したいです。

【400字例文】チーム・他者との関わり方:多様性の尊重

私が大切にしていることは、自分とは異なる価値観や文化を尊重し、受け入れる「多様性の尊重」です。
大学の授業で、国籍も専門分野も異なる留学生とチームを組み、プレゼンテーションに臨んだ経験があります。
当初は、文化的な背景の違いから作業の進め方や時間感覚で衝突することもありました。
私は、それぞれの意見の背景にある文化や考え方を理解しようと努め、対話を重ねました。
そして、互いの強みを活かすことで、単一文化のチームでは生まれなかったような独創的なアイデアが生まれることに気づきました。
結果、私たちの発表は最もユニークであると高く評価されました。
この経験を活かし、多様な人材が集まる貴社で、シナジーを生み出す一助となりたいです。

【400字例文】人としてのあり方・成長:誠実さ

私が大切にしていることは、誰に対しても、どんな状況でも「誠実さ」を貫くことです。
コンビニでアルバイトをしていた際、お客様がお釣りを多く受け取ったまま店を出てしまったことがありました。
金額は少額でしたが、私はすぐに店を飛び出し、お客様にお声がけして正しい金額をお渡ししました。
お客様からは大変感謝され、店長からも「君の誠実な行動がお店の信頼に繋がる」と言葉を頂きました。
この経験から、たとえ誰も見ていなくても、正しいと信じる行動を取ることが、結果として周囲との信頼関係を築く上で最も重要だと学びました。
仕事においても、お客様や同僚に対して常に誠実な姿勢で向き合うことで、信頼されるビジネスパーソンとして貴社に貢献したいと考えています。

【400字例文】人としてのあり方・成長:感謝の気持ち

私が大切にしていることは、周囲の人々への「感謝の気持ち」を常に忘れず、行動で示すことです。
大学の卒業研究で行き詰まった際、指導教官や研究室の先輩、同期に何度も助けられました。
深夜まで実験に付き合ってくれた同期、的確な助言をくれた先輩、そして親身に相談に乗ってくださった教官のおかげで、私は論文を完成させることができました。
その際、助けてもらうことを当たり前と思わず、一人ひとりに必ず直接お礼を伝え、論文の謝辞にも感謝を記しました。
この経験から、自分一人の力は微力であり、周囲の支えがあってこそ成果が出せるのだと実感しました。
貴社に入社後も、チームメンバーやお客様への感謝を忘れず、謙虚な姿勢で仕事に取り組みたいです。

【400字例文】人としてのあり方・成長:向上心

私が大切にしていることは、現状に満足せず常に学び続ける「向上心」です。
飲食店のアルバイトで、当初は指示された業務をこなすだけでした。
しかし、より店舗に貢献したいという想いから、自ら課題を見つけて行動するようになりました。
例えば、お客様の回転率を上げるため、ピークタイムの従業員の動きを分析し、新しい動線を店長に提案して改善を図りました。
また、常連のお客様の顔と名前、お好みを覚え、個別に対応することでリピート率向上にも繋げました。
この経験から、主体的に課題を発見し、学び、行動することの面白さと重要性を実感しました。
貴社は常に業界をリードする存在であり、社員一人ひとりに高い成長が求められる環境だと認識しております。
私の向上心を活かし、常に新しい知識やスキルを吸収し、事業の発展に貢献していきたいです。

【400字例文】人としてのあり方・成長:素直さ

私が大切にしていることは、自分の間違いや弱さを認め、他者からの助言を真摯に受け止める「素直さ」です。
ゼミの発表準備で、私は自分の考えに固執するあまり、友人からの的確な指摘を素直に受け入れられないことがありました。
しかし、その後の議論で行き詰まり、改めて友人の指摘の正しさに気づきました。
私はすぐに自分の非を認めて謝罪し、彼の意見を取り入れて発表資料を再構築しました。
結果、発表は教授から高く評価され、自分の間違いを認める勇気と、客観的な意見を取り入れる重要性を学びました。
仕事においても、上司や先輩からのフィードバックを素直に受け止め、自身の成長の糧としていくことで、一日も早く貴社に貢献できる人材になりたいです。

【400字例文】人としてのあり方・成長:社会貢献

私が大切にしていることは、自身の行動を通じて「社会貢献」を実現することです。
大学時代、地域の子供たちに学習支援を行うボランティア活動に参加していました。
当初は勉強を教えるだけでしたが、子供たちが抱える家庭環境の課題などを知るうちに、学習機会の提供が、彼らの将来の可能性を広げることに繋がると強く感じるようになりました。
活動を通じて、子供たちの「分かった!」という笑顔が増え、学習意欲が高まっていく姿に、大きなやりがいと喜びを覚えました。
この経験から、人の役に立つこと、社会をより良くすることに自分の力を使いたいと考えるようになりました。
人々の生活を根幹から支える事業を展開されている貴社でなら、より大きなスケールで社会に貢献できると確信しております。

人事を惹きつける!ESで「大切にしていること」を書く3つの構成術

素晴らしい価値観や経験も、伝わらなければ意味がありません。

特に、毎日多くのESを読む採用担当者にとって、分かりにくい文章はそれだけで評価を下げる原因になります。

あなたの魅力を最大限に引き出すためには、内容だけでなく「書き方の型」を意識することが極めて重要です。

ここでは、あなたのESを劇的に読みやすく、そして説得力のあるものに変えるための3つの構成術をご紹介します。

この型をマスターすれば、どんな設問にも応用できる一生モノの文章スキルが身につきます。

【構成】PREP法を使い「結論から」書き始める

ビジネス文章の基本は「結論ファースト」です。

PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論の再提示)の頭文字を取った文章構成術です。

まず最初に「私が大切にしていることは〇〇です」と結論を明確に提示しましょう。

これにより、読み手は何について書かれているのかを瞬時に理解し、その後の文章が頭に入りやすくなります。

次にその理由と、裏付けとなる具体的なエピソードを述べ、最後にもう一度、その価値観をどう仕事に活かしたいかという結論で締めます。

この構成を守るだけで、文章の論理性が飛躍的に高まり、言いたいことが明確に伝わります。

【具体性】STARメソッドでエピソードを簡潔に描写する

エピソードに具体性を持たせるには、STARメソッドというフレームワークが有効です。

これは、Situation(状況)、Task(課題・目標)、Action(行動)、Result(結果)の4つの要素で経験を整理する方法です。

PREP法の「Example(具体例)」の部分を記述する際に活用できます。

「どのような状況で」「何をすべき課題があり」「あなたが具体的にどう行動し」「その結果どうなったか」を順序立てて説明することで、エピソードが単なる思い出話でなく、あなたの能力を証明する客観的な事実として伝わります。

文字数が限られるESにおいて、要点を押さえて簡潔に状況を伝える上で非常に強力なツールです。

【接続】「企業の求める人物像」と結びつけて貢献意欲を示す

自己分析で得た価値観とエピソードを語るだけでは、自己満足で終わってしまいます。

ESで最も重要なのは、「だから、私はこの会社で活躍できます」というメッセージを伝えることです。

そのためには、企業の採用サイトや会社説明会資料を読み込み、その企業がどのような人材を求めているのか(求める人物像)を正確に理解する必要があります。

そして、文章の締めくくりで、あなたの「大切にしていること」が、その求める人物像とどのように合致しており、入社後どのように仕事に活かして企業に貢献できるのかを具体的に記述しましょう。

この接続部分こそが、あなたの志望度の高さと熱意を示す最大のポイントです。

これでは通過しない!ESでやりがちな「大切にしていること」NGな書き方

せっかく自己分析を重ね、素晴らしいエピソードを用意しても、書き方のミス一つで評価を大きく下げてしまうことがあります。

ここでは、多くの就活生が陥りがちなESのNG例を3つご紹介します。

自分では気づきにくい落とし穴を事前に知っておくことで、あなたのESが不本意な評価を受けるのを防ぐことができます。

提出前の最終チェックリストとしても、ぜひ活用してください。

これらのミスを回避するだけで、あなたのESの完成度は格段に向上します。

【NG例1】結論が最後まで分からず、エピソードから書き出してしまう

「大学時代の文化祭で、私は実行委員として活動していました。

その中で最も大変だったのは…」このように、いきなりエピソードから書き始めてしまうのは典型的なNG例です。

採用担当者は非常に多忙で、一通のESにかけられる時間は限られています。

結論が最後にしか書かれていない文章は、何を伝えたいのかが分かりにくく、最後まで読んでもらえない可能性すらあります。

必ず「私が大切にしていることは〇〇です」という結論を最初に書き、読み手がストレスなく内容を理解できるように構成することを徹底してください。

【NG例2】企業の理念を丸写ししただけで、自分の言葉がない

企業のホームページに書かれている理念や行動指針をそのまま引用し、「貴社の理念である『挑戦と創造』に共感し、私も挑戦を大切にしています」と書く学生がいます。

これは企業研究をしているように見えて、実は評価されません。

なぜなら、そこにはあなたの個性や経験が全く見えないからです。

企業が知りたいのは、あなたが「なぜ」その理念に共感したのか、それを裏付ける「あなただけ」の原体験です。

企業の言葉を借りるのではなく、あくまで自分の言葉とエピソードで価値観を語ることで、初めてあなたのオリジナリティと人柄が伝わります。

【NG例3】誤字脱字や「ですます調」の不統一など、基本的なミスがある

誤字脱字や文章表現のミスは、あなたが思っている以上に評価に影響します。

内容がどんなに素晴らしくても、基本的なミスが散見されると、「注意力が散漫な人だ」「志望度が低いのではないか」といったネガティブな印象を与えてしまいます。

ESは、あなたという商品を企業に売り込むための公式なビジネス文書です。

提出前には、必ず複数回読み返すことはもちろん、声に出して読んでみたり、友人や大学のキャリアセンターの職員など、第三者にチェックしてもらったりすることを強くお勧めします。

細部へのこだわりが、あなたの真剣さを伝えます。

想いの伝わるESで、「面接で会いたい」と思わせよう

「大切にしていること」は、ESの中で唯一、あなたのスキルや実績だけでなく、根幹にある人間性や価値観を自由に表現できる項目です。

だからこそ、丁寧に自己分析を行い、論理的な構成で書き上げることができれば、他の就活生と大きく差をつける強力な武器になります。

この記事で紹介した自己分析の方法、構成術、そして豊富な例文を参考に、あなただけの「大切にしていること」を完成させてください。

想いの込もったESは、必ず採用担当者の心に響きます。

そして、その一枚の書類が、あなたを次のステージである「面接」へと導いてくれるはずです。

自信を持って、あなたの物語を伝えてください。

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