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はじめに
今回は、ベンチャー志望の人たちに向けて、ベンチャーにおけるガクチカの作成方法を紹介します。
ベンチャーには、これというアピールポイントがあって、そこをうまくガクチカに盛り込むことができれば、採用確立は高まるでしょう。
逆に、やってはいけないことについても説明しています。
実際に例文を用意して紹介することやガクチカの基本的な構成についても紹介しています。
基本的な構成については、そのほかのガクチカでも使える部分なので、ぜひ覚えておきましょう。
【ベンチャー受けするガクチカとは?】ガクチカで見られているポイントとは
ベンチャー企業のガクチカは、大企業やそのほかの企業のガクチカと落とし所が違います。
そのため、これまで学んできたものをそのまま使ってしまうと、いまいち、響かないということが考えられるのです。
今回はそんなことがないように、ベンチャーがガクチカで見ているポイントを紹介しています。
そのポイントを踏まえて、今一度ベンチャー向けの就職試験の対策を練り直してみてはいかがでしょうか。
経験・実績そのもののインパクト
ベンチャーは、経験や実績を重視します。
それもインパクトのある経験や実績を持っている場合は、目に留まる可能性が高いでしょう。
インパクトといっても、いろいろなものがありますが、たとえば、サークルなどで全国優勝を果たしたといった成績や結果があるのならば、好感触であることが多いです。
サークルとはいえ、全国優勝を果たすということは、何かの道を極めようとする人物であることがわかります。
ベンチャー企業は、こうした人材の採用が急務なので、仕事を極めようとするアピールができれば、当然、採用してもらいやすくなるでしょう。
ほかにも、わかりやすい実績があるのならば、積極的にガクチカに導入すると良いでしょう。
行動源泉や人柄・考え方
ベンチャーは、行動源泉や人柄、考え方といった部分を見ています。
これは大企業も同じことですが、見ている視点が違っていることも多いです。
たとえば、どんどん上に行きたい、どんどん稼ぎたいといった、ギラギラしたようなタイプは、ベンチャーには好かれる傾向があります。
さらに、何事に対しても粘り強く食らいつけるような人材もベンチャーにとっては好印象でしょう。
さまざまなことに興味があって、新しいことにチャレンジするようなタイプもベンチャーにはおすすめです。
こういった部分がガクチカからにじみ出ていれば、当然、採用される可能性は高くなってきます。
逆に、ガクチカから消極的な部分が出てしまうと、自らの会社にマッチしていないと不作用になってしまう可能性は高いです。
得た学び・能力は自社で活きるものか
ベンチャーへのアピールとして、何かを学んだ、能力を持っているといったアピールは有効であることが多いです。
しかし、それがベンチャーで働くことで活きるという前提が必要になってきます。
自社の業務で高いパフォーマンスを発揮できる能力を持っているということであれば、高く評価してもらえるでしょう。
ここで覚えておきたいのが、あまりベンチャーに関係ない能力をアピールしないようにしましょう。
こうなってしまうと、不適合と考えられてしまう可能性もありますし、そもそも自社が求めるものを理解していないと思われてしまうかもしれません。
ベンチャーにおいては、何が必要かを最短で見つける鋭い嗅覚が求められるのです。
だからこそ、こういった勘違いに対しては、厳しい評価を下されてしまう可能性があるでしょう。
【ベンチャー受けするガクチカとは?】ガクチカの探し方
ベンチャー受けするガクチカというものが、どういったものかなんとなくわかったかもしれません。
しかし、まだまだ確信にかけると考えている人がいるかと思いますので、ここではより具体的にベンチャー向けのガクチカの探し方についてアプローチしていきます。
基本的には、自分が多く時間を注いだものから探してくと良いです。
多くの時間を注いだものは、それだけ知見が豊かであることが多いので、掘り下げやすいという特徴を持っています。
一方で、ガクチカ向けであっても、あまり詳しくない物事の場合は、嘘が混じってしまう可能性もあるので要注意でしょう。
「エピソード探し方」について紹介している記事を用意しましたので、そちらについてもあわせてご確認ください。
【ベンチャー受けするガクチカとは?】ベンチャー企業に評価されるガクチカの書き方
まずはベンチャー企業に評価されるガクチカのか書き方を紹介します。
全体的な流れは、そのほかの企業のガクチカを書く際とそれほど変わりません。
結論ファーストが重要になってきます。
ガクチカを書く際の流れ
①結論②エピソード(概要)③動機④課題・目標と困難⑤行動と結果⑥学び、という基本的な流れが重要になってきます。
最初に結論から述べることによって、とてもわかりやすい構成になりやすく、そこからエピソード、動機や課題、結果というように自然な形で掘り下げていくことができます。
最終的には、こういったことを学んだからこそ、この会社で働いて役立てたいという流れに持っていくことができるのです。
これは、どのようなガクチカにおいても使える技術なので、確実にマスターしておきましょう。
①結論
何を行ったのかを1文でズバッと述べましょう。
結論から述べることで読む側のストレスも減り、一番伝えたいことを印象付けられます。
長々と喋って、最終的に言いたいことが伝わらなかったというリスクを減らすことができるのです。
結論を後に持ってきてしまうと、いくら採用担当といえども、的を射ていない長話にイライラされてしまう可能性があるのです。
②エピソード(概要)
結論で書いた内容をもう少し具体的に説明するポイントになっています。
全体像を簡潔に述べることによって、聞き手にこれからのエピソードの掘り下げを聞く準備をしてもらうことができます。
この概要の部分は、人によっては無駄に長くなってしまうことがあるのです。
そのため、この部分については長さよりも簡潔さを意識して、作成するようにしましょう。
ここがあまり長くなってしまっては、聞き手の集中力を削いでしまう可能性があります。
③動機
ここはなぜそれを行ったのかという部分です。
そして、ここの答えは行動源泉につながるポイントでもありますので、企業側も集中して確認してくる部分です。
④課題・目標と困難
どういった課題が生じたのか、何を目標にしたのか、その過程での困難を伝えるポイントです。
この部分については、ガクチカを通して見たい「どう考え、困難へ対処したか」の前置き部分になります。
⑤行動と結果
困難に対してどう行動しその結果どうなったを書きます。
その行動を取った理由やほかに行動は思いつかなかったのかなど、面接で最も深堀りされがちです。
それもそのはずで、ベンチャーにとっては、この部分が非常に大切だからです。
ベンチャーでは困難に直面することが多いので、困難に対してどう行動するかその結果どうだったのかというのは最も重要なポイントになってきます。
この部分については、特に注意してガクチカを考える必要があるでしょう。
また、行動とその結果の整合性も大切になってきます。
アピールしたいがために、ついつい都合の良いことばかりを言ってしまい、その結果、全体の整合性が取れなくなるケースがあるのです。
ベンチャーは人材確保が急務なので、百戦錬磨の採用担当が担当していることが多くなります。
そのため、こういった整合性が取れなくなったケースは、かなり減点されると考えたほうが良いでしょう。
⑥学び
入社後に活きる学びになっているか気を付けましょう。
確かに、失敗や課題から何かを学ぶことが重要になってきますが、それが仕事に活きないのであれば、採用担当に響くということはありません。
その学びをベンチャーのガクチカに持ってくるという必然性を考えてみてください。
それがなければ、チョイスはしないほうが良いでしょう。
【ベンチャー受けするガクチカとは?】具体的なガクチカの例
ここでは実際のベンチャーのガクチカについて紹介していきます。
どのようなニュアンスならばベンチャーに受けるのかを中心に紹介していきますので、ぜひ確認してみてください。
バイト
①私は学生時代カフェでのアルバイトに力を入れていたのです。
②バイトリーダーとしてアルバイト先のコーヒー豆の売上を昨年の1.2倍にしました。
③私が勤務する店舗はコーヒー豆の売上が他店と比べ悪く、バイトリーダーである私はそれを改善することを任されたのです。
④私はその原因を「従業員のコーヒー豆への知識不足のため、お客様に商品を魅力的に説明できていないこと」であると考えました。
なので、私はその解決のために「毎日コーヒー豆についてのクイズを行う」「毎月1回、コーヒー豆勉強会を開く」といったことで従業員にコーヒー豆に対する知識を深めてもらったのです。
この取り組みの中で、売上を向上させてもアルバイトにメリットがないため、前向きに取り組まない従業員が発生しました。
⑤そこで「期間中最もコーヒー豆を売った人にはインセンティブを与える」といったことを実施することで、従業員の取り組みへのモチベーションを保つようにしたのです。
その結果、従業員のコーヒーに対する知識や関心を以前と比べて大幅に増加させることに成功し、私の店舗はコーヒー豆の売上を伸ばすことができました。
⑥リーダーの立場で物事を進める際の、モチベーション管理の重要性を学びました。
サークル活動
①私が学生時代に頑張ったことは、大学のテニスサークル活動です。
②約300名が所属する大規模なサークルで、私はその中で経理としてサークル活動日の徴収やイベント開催の経費管理をしていました。
③所属メンバーが100名を超えたあたりから活動費の収集漏れが発生し、サークル全体で大きな課題となっていたのです。
経理としてサークル運営をスムーズに行うため、この状況の改善に取り組みました。
④・⑤私は、サークルへの活動参加率と活動費の支払い状況に関係があると感じ、メンバー全員の活動参加率と支払い状況をまとめたのです。
調査の結果、活動率が20%未満のメンバーに支払いが遅れる傾向が判明したため、そのメンバーに対しては早めにアプローチすることを心がけました。
結果として、私が担当していた年の活動費の徴収漏れは0件となり、課題を解決することができたのです。
⑥この経験から、頑張るポイントを見極めて、ボトルネックを解消する重要性を学びました。
【ベンチャー受けするガクチカとは?】ガクチカを書く際に気を付けるポイント
ベンチャー受けするガクチカについてわかったら、最後にガクチカを書く際に注意すべきポイントを紹介します。
ただし、それほど難しいことではなく、嘘をつかないことや企業が求めている人材との不一致を防ぐといった簡単なことです。
これについては、少し注意していれば防げるポイントばかりなので、そういったことがないように最初にしっかりと確認しておきましょう。
嘘をつかない
嘘をつかないというのは、ベンチャーであっても、それ以外であっても重要なポイントになってきます。
基本的に採用担当というのは、人を見抜くプロが携わっていると考えるべきでしょう。
そして、学生のつく嘘など、いくらでも看破することができるのです。
そして、採用担当によっては、嘘をつくことによって、その部分を徹底的に掘り下げて聞いてきます。
その結果、ボロが出てしまい、それ以外の部分にも影響が出てしまう可能性があります。
こうなってくると信頼性はなくなってしまいますので、一気に採用は難しくなってくるでしょう。
多少の大袈裟は必要かもしれませんが、嘘は絶対にやめましょう。
これは論外とも言えます。
ただ、ベンチャーはインパクトのあるアピールが好きなので、その部分との兼ね合いはなかなか難しいと言えるかもしれません。
企業が求める人材像とガクチカでの自分のアピールポイントは一致しているか
嘘をつかないというのは、多くの人がわかっているポイントだと思います。
しかし、企業が求めている人材と外れたアピールをしてしまうという点は、意外なほど多くの人ができていません。
企業が求めている人材の部分と違った部分をアピールしてしまうと、いろいろなデメリットがあって、一つが自分たちの会社が伝えたいことが伝わっていないと理解されてしまう点です。
ベンチャーが求めている人材というのは、3つ教えて10学ぶような人間になります。
そのため、ベンチャーが出している募集要項をしっかりと確認せずに、間違ったアピールをしてくるような就活生は、弾かれてしまう可能性も高いでしょう。
こういった部分は非常にシビアになっていますので、そうならないように注意してください。
まとめ
ベンチャーを志望している人向けのガクチカについて理解できたのではないでしょうか。
ベンチャー受けするガクチカというのは、そのほかの企業を受ける際とは、少し違っていますので、今回紹介した事柄を踏まえたうえで、対策を練り直してみると良いでしょう。
インパクトは大切ですが、嘘はいけません。
また、企業が求めている人物像に合致するようなアピールをすると、評価が高まる傾向がありますので、重要です。