はじめに
就職活動では自分がどのような人間で、どのような強みをもっているのかをアピールする必要があり、しっかりと伝えられたかどうかが合否を左右します。
ほかの就活生との違いや、これまでの経験からどのような事柄を学んだのかなど、経験とそこから学んだことを簡潔に伝えなくてはなりません。
特にガクチカは、個人のこれまでの頑張りを全力でアピールする必要があります。
企業としても、どんなことに力を入れてきたのかによって合否の判断をする場合もあるため、ほかの就活生と差別化できる個人としての強みを用意しておく必要があります。
ガクチカでゼミ経験をアピールしようと考えている場合、何をアピールすればよいのか悩む方もいるかもしれません。
そこで今回は、ゼミに焦点を当てたガクチカの書き方やポイントアピール方法を具体的に解説していきます。
【ガクチカでゼミ経験をアピール】ガクチカでゼミを用いるメリット
ガクチカといえば、アルバイトやサークル活動をまず思い浮かびますが、ゼミもガクチカの良いアピール材料になります。
ゼミはほとんどの大学生が経験しており、エピソードとしての珍しさはないかもしれません。
しかし、卒業論文の執筆や発表などゴールがわかりやすかったり学びがとても多かったりなど、ゼミ経験はガクチカにぴったりなエピソードです。
また、学生の本分である学業に力を入れてきたことは、面接官に良い印象を与えるでしょう。
ほかの就活生と差別化できる
ガクチカでゼミ経験をアピールすることで、ほかの就活生との差別化をはかれます。
ゼミが必修になっている大学も多いため、エピソードが被ってしまうことを心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、そのようなことはないのでご安心ください。
なぜなら、ゼミでの研究内容がまったく同じという就活生はほとんどおらず、一人ひとり違った研究テーマがあるからです。
そのためゼミ経験には、サークルなどを取り上げるよりも差別化が容易になり、面接官の関心を引きやすいというメリットがあります。
面接官にはあなたのゼミでの研究テーマに対する知識はないかもしれませんが、上手に説明すれば興味をもって聞いてくれるでしょう。
アルバイトやサークル活動の鉄板ネタよりは、面接官の印象に残るはずです。
課題設定がしやすい
ゼミの研究には、研究結果をまとめた卒業論文の執筆や、その発表といったゴールがあります。
無事にゴールを迎えるためにはいくつも解決すべき課題があり、その課題を一つひとつ解決していくことで、論文という成果物を完成させていくのです。
ゼミの研究は、仮説を立ててからその仮説が正しいことを実証する形で進めていくので、研究の目的そのものも明確になっています。
したがって、論文の執筆という目標を目指してどのような課題があり、それを解決するためにどのような困難があったのかという、ストーリーを構成しやすいのです。
ストーリーがきちんと構成されていれば、課題とそれにどう対応したのかがわかりやすいガクチカとなり、面接官に良い印象をもってもらえるでしょう。
アピールできる能力が多い
「論文を書くための課題解決能力」「ゼミのメンバーとの関わりで必要なコミュニケーション能力」「たとえ失敗してもチャレンジを繰り返す忍耐力」など、ゼミで必要な能力はたくさんあります。
どれも就職してからも必要になる能力なので、ガクチカのアピール材料としては十分です。
特にベンチャー企業は人材が少ないため、社員1人当たりの担当する仕事量が大手と比べて多い傾向があります。
社員1人の裁量が多い分、自ら課題を見つけて解決しなければならず、周りの社員同士で協力していかないと業務を遂行できません。
アピールできる能力が多いということは、多くの仕事に柔軟な対応ができる人材であることを期待できます。
そのため、面接官からも高く評価されるでしょう。
活動内容で興味を惹きやすい
採用担当者に興味を持ってもらうメリットは、積極的に傾聴してもらい、自己アピールをしやすい環境作りができることです。
ゼミ活動は、学生が興味のある分野からテーマを選んで研究を行うものです。
研究内容が企業の事業と関連性の高いもので、なおかつ専門知識が豊富であれば、即戦力として期待も高まります。
しかし、事業と関連性の低い研究テーマを選んでいたというケースもあります。
その場合は不利かと言えば、そうとは言い切れません。
研究を経て得られた学びや気づきを伝え、研究成果が業務に活かせることをアピールしましょう。
また、ゼミ活動は少人数のグループで議論を行う機会が多く、プレゼンを通して論理的思考や説明力が身につきやすいです。
身につけたスキルは業務にも活かせる可能性が高いため、興味を惹くポイントとして話して損はないでしょう。
木下恵利

【ガクチカでゼミ経験を用いる際のデメリット】
結論ないと考えて大丈夫。ゼミは各大学で定員が設けられているため、エピソードが被ってしまう可能性が少なく、差別化を図りやすい。あとは本人の伝え方次第です!
【ガクチカでゼミ経験をアピール】ガクチカで活かせるゼミでの経験とは
会社は組織であるため、就活生は組織に貢献できることをアピールする必要があります。
仮に、ほかの就活生とは明らかに異なる秀でた能力をもっている場合であれば、その能力を存分にアピールしていけばニーズにマッチする可能性もあります。
しかし、多くの就活生は特異的な能力などもっていません。
したがって、ガクチカでアピールするポイントは協調性に重きを置く必要があります。
会社という組織に仕事を通して貢献するためには何より協調性が大切です。
個人としての能力も必要ですが、それ以上にほかの社員と協力して物事を進める能力が必要になるため、そこにゼミでの経験を結びつけるとよいでしょう。
ゼミでの経験を実際の仕事や社会人としてのこれからに結びつけてアピールしてください。
学業の専門分野をアピール
ゼミでの学習内容は専門的な分野であり、多くの場合、就職後の業務内容に直結するものではありません。
つまり、学習した内容を一生懸命アピールしたとしても、その企業で必要とされていないスキルである場合は好印象を与えられません。
大切なことは学習した内容ではなく、どのように業務と結びつけるかなのです。
そのためには、学習内容を伝えるのではなく、どのような背景があってどんな分野を学んだのかを伝える必要があります。
これを伝えることにより、どのような考え方をもっているのか、その考え方は業務を遂行するうえで有効的であるかを人事が判断できるようになります。
単に学習内容を伝えただけでは、その人を知ることはできません。
考え方や人間性などを知ってもらうように意識すると、よりよいイメージをもってもらえ、企業と就活生のミスマッチの予防にもつながります。
チームでの経験をアピール
ゼミの規模の大小はあれど、ゼミも1つの組織であることには変わりありません。
組織はチームであるため、お互いの協力や一人ひとりの協調性が非常に重要です。
企業においても組織で業務を遂行していくため、組織に貢献する力が求められます。
そのため、就活生がゼミというチームにおいてどのような役割を担ったのかを伝えることで人事に好印象を与えられます。
チームで活動することの大切さや難しさを学んだゼミでの経験を伝えましょう。
ここで大切なことは、できるだけ具体的なエピソードを用いるということです。
具体的なエピソードがないと発言に対する裏づけがなく、返って印象の悪い発言になってしまいます。
より鮮明なイメージをもってもらうためにも具体的なエピソードを用いて、できるだけ具体的に伝えましょう。
挫折経験をアピール
大学生にとってゼミは、決して楽なものではなく、ときには苦労の連続になります。
ゼミでの研究においてつまずいてしまったこと、そしてそのときの課題をどう解決したのかを、しっかりアピールしましょう。
ベンチャー企業では若いときから大きな事業を任せられることも多く、その際は多くの課題が出てくることでしょう。
しかし、一つひとつの課題を自力で乗り越えていかなければなりません。
就活生にその力が備わっているかどうかもは、採否を決めるにあたってとても重要です。
挫折経験を披露してしまうのは、就活で不利になると思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。
挫折経験をあり、そこから立ち直って課題を解決したということは、かえってベンチャー企業には印象が良いのです。
木下恵利

"マネジメントとチームワークを発揮した経験を求める場合が多いです。理由は入社後に不可欠な力で、マネジメントは自身が後輩を指導する立場になった時、チームワークはチームで働く際に不可欠な要素になってきます。
【ガクチカでゼミ経験をアピール】ガクチカの書き方
ガクチカを通じて採用担当者は、就活生が力を入れて取り組んだことそのものよりも、そこから何を学んだかを見ています。
大切なのはエピソードそのもののインパクトではなく、そこから何を得たのかです。
そして、その書き方からは就活生に思考能力や論理性が備わっているかを評価しています。
(1)結論→(2)動機→(3)目標と困難→(4)取り組みと結果→(5)人柄→(6)学びの順番で書くことで、読み手に伝わりやすいガクチカになります。
結論「何に打ち込んだか」
ガクチカを書くとき、最初に書くべきことは結論、すなわちゼミでどのようなことを頑張ったかです。
最後まで読まないと結論がわからないような書き方は、企業に提出する書類にはふさわしくありません。
ビジネスにおいては、どのような文章も結論から始めて、何についての記述なのか読み手がすぐわかるようにする必要があります。
そこで結論から入ることで、相手がその文章で何を伝えたのかが明確になり、読むときも内容を追いやすくなるのです。
ここで伝えることは大まかな内容だけにして、余計な説明をせず端的に述べましょう。
もし、表彰された経験などインパクトのあるエピソードがあれば、採用担当者の興味を引きつけるために冒頭部分だけからでもそれがわかるように書くことをおすすめします。
動機「打ち込んだきっかけ」
次に書くのは、なぜそのような行動をしたのかという動機を書きます。
ただし「人にすすめられた」「成り行き上そうなった」などの受動的な動機はあまり評価されません。
「主体性がなく流されやすい性格なのでは」と疑われてしまうからです。
また「興味があった」などの自分の感情が中心になっている動機も、できれば書かないほうが好ましいでしょう。
「組織や社会よりも自分を優先させるタイプだ」と思われてしまうおそれがあるからです。
一番良い動機は「〇〇が開発して困っている人を助けたいと思った」などのなんらかの価値観にもとづく動機です。
受動的でも自分ファーストでもなく、客観的に必要性を感じたことに対して努力できる人材であることをアピールしましょう。
目標と困難「目標設定と直面した課題」
目標とはゼミで研究をするうえでの課題設定で、困難とは研究を進めるうえで大変だったことです。
このとき、すぐにクリアできそうな目標を掲げていると「志の低い人材である」と思われるおそれがあります。
簡単には越えられそうにもない目標を掲げてそれに向かって努力したことを、しっかりアピールできると良いでしょう。
業務でも頑張りが利く人物であると思われれば、採用担当者からの評価も高まるはずです。
困難については、客観的にも困難と言えるのかよく考えましょう。
なぜなら「その程度のことは困難でない」と思われてしまったら、とても不利な状況になるからです
誰が見ても困難な状況下で努力を続けたエピソードであれば、困難なことも乗り越えられる強い精神力のアピールになります。
取り組みと結果「困難を乗り越えるために取った行動とその結果」
目標と困難を書いたあとは、それに対しどのような取り組みを行い、その結果はどうだったのかを書きましょう。
この際目標が達成されていればいるに越したことはありませんが、必ずしも目標をすべて達成した内容でなくてもかまいません。
困難の原因はどこにあると分析したのか、そして具体的にどのようなことに取り組んだのかが重要です。
取り組みの内容だけでなく、なぜその取り組みが必要だと思ったのかという根拠をしっかり示すように意識すると良いでしょう。
実際の業務では、良かれと思ったことを手当たり次第試していくわけにはいきません。
原因を分析し、成功までの最短ルートを探す必要があります。
原因の分析と取り組みを、思考能力のアピールにつなげていきましょう。
人柄「人柄がどう活かされたか」
ゼミの活動において、あなたの人柄はどのように活かされたのでしょうか。
もし同じ状況下に置かれることがあっても、あなた以外の人はあなたと同じ行動を取るとは限りません。
困難な状況下でどう行動するかに、その人の本当の人柄があらわれるとも言います。
ゼミは1人で行うものではないので、集団の中であなたの人柄がどのように発揮されたのかについても、ベンチャー企業は興味をもっています。
なぜなら、ベンチャー企業は少数精鋭で人数が少ない分、一緒に働く人材の人柄を重視した採用が行われているからです。
就活生の人柄が自社の社風にマッチするのかどうかは、その人の持っているスキルと同じくらい重要です。
うまく自分の人柄をアピールして「一緒に働きたい」と思わせましょう。
学びと活かし方
ガクチカの最後は、これまで語ってきたエピソードを通じてどのようなことを学んだのかを述べます。
もちろん、その学びは社会に出てからも通じるようなものでなければなりません。
単なる感想や気づきではなく、どんなことを学び、それを次は会社でどう活かせるのかまで述べるように心がけると良いでしょう。
次に活かせないのであれば、それは学んだことにはなりません。
たとえ次に活かせることでも、個人的な活動に活かすのではなく、社会人として組織の中で働くときに活かせることなのかどうかがポイントです。
ガクチカで述べるのは単なる学生時代の思い出ではなく、そこで学んだことを活かしてどう会社に貢献するのかという決意表明でもあります。
木下恵利

人事はエピソードの大きさを求めているわけではありません。学生の人柄や、ポテンシャル、論理性を見ています。 論理性をアピールするためにはここで述べた構成を意識して述べることが大切です!
【ガクチカでゼミ経験をアピール】ガクチカで重要なポイント
ガクチカはこれまでの経験を伝える項目ですが、単に経験したことを書く場所ではありません。
どのような経験をして、そこからどのようなことを学んだのか、学んだことを活かした結果どのような改善につながり、何を学んだのかなど、経験談をただ書くのではなく、重要なポイントを抑えているかどうかが大切です。
特にガクチカでゼミについて記載する場合、ほかの就活生とエピソードがブッキングする可能性もあります。
特有な経験であれば、それだけで注目を集められますが、経験が似通っている場合はそうもいきません。
同じような経験をしていたとしても、改善方法や学んだことが特有であれば注目を集められるでしょう。
そのため、ほかの就活生と差別化できるポイントを押さえておく必要があります。
人事に伝わりやすいかどうか
ゼミの授業や経験は専門性が高い場合もあり、専門用語を使ってしまうと人事に伝わらない可能性もあります。
どんなにいい経験をしたとしても相手に伝わらなくては意味がありません。
そのため、専門用語をできるだけ使わず経験談のストーリーを構築する力も求められているのです。
せっかく貴重な経験をしたのであれば、しっかりと評価につなげて欲しいものです。
これは、社会人になったとしても同様で、よい仕事をしてもうまく伝えられないと評価につながりません。
頑張ったアピールをしろということではなく、自身のこれまでの頑張りや経験を簡潔にわかりやすく伝える必要があるのです。
そうすることで人事も評価しやすくなり、結果もおのずとついてくるでしょう。
個人ではなく、組織に貢献できているかどうか
ガクチカでは個人としての経験や頑張りをアピールしがちになってしまいます。
たしかに、個人として結果を残すことは非常に重要であり、何よりも結果を求められることはいうまでもありません。
しかし、どんなに優秀な人材であっても会社員として働く限り、1人で完結する仕事は存在しません。
たとえ小さな仕事であったとしても、個人単位で行うことはほとんどないでしょう。
そのため、個人としての取り組みだけではなく、周囲とどのように関わっていたかを盛り込む必要があります。
ゼミというグループにどのように貢献してきたのか、その経験を会社という組織に、どのように貢献できるのかをアピールすれば、自身の魅力をより正確に伝えられます。
主体性をアピールする
採用担当者は、就活生がどんなことに興味・関心があるのか、どのように課題を解決してきたのかをチェックしています。
研究した内容だけではなく、テーマを選んだ理由や課題を解決するために行った工夫を掘り下げて説明したほうが、人間性の部分は伝わりやすいでしょう。
企業が求める人物像は業種によりさまざまですが、コミュニケーション能力や主体性は、あらゆるビジネスシーンで重要な能力として挙げられます。
ゼミ活動は複数人で協力し合い、議論を重ね、資料作りやプレゼンを行います。
そのため、コミュニケーション能力の向上や主体的に課題に取り組む姿勢を培いやすいです。
ゼミでの具体的なエピソードを交え、コミュニケーション能力の高さや主体性をアピールすれば、好印象を持たれる可能性が高いです。
企業が求める人物像を意識する
企業が求める人物像は、募集要項から確認できる場合がほとんどです。
そのうえでガクチカを振り返り、アピールにつながるポイントを押さえることをおすすめします。
企業研究については、企業理念や事業内容を理解していることが大切です。
採用担当者は、企業を一緒に成長させる仲間を求めています。
志望する企業の商品やサービスを日常的に愛用していたり、事業展開について理解したりしていれば、採用担当者の心を動かす可能性が高いです。
ただし、企業のホームページを見るだけでは、得られる情報が限られます。
実際に商品やサービスを利用した際の、自身の顧客体験をもとに内容を作ることをおすすめします。
そのほうが内容も具体的になり、企業への熱意が伝わりやすいためです。
【ゼミのガクチカ】ゼミ経験のガクチカの例文(400字)
チームでの経験や協調性は簡単に得られるものではありません。
日々生活のなかで少しずつ培われるものであるため、普段の何気ない生活から就活に対して少しでも意識をすることが重要です。
また、例文の内容に具体的なエピソードを加えることにより、鮮明な印象を相手に与えられるようになります。
エントリーシートでは文章のみで人事にアピールしなくてはならないので、できるだけ具体的に記載する必要があります。
具体的なエピソードでないと記載内容がぼやけてしまい、裏づけのない文章になってしまうのです。
そのため、普段の出来事からエピソードに使える出来事を見つけ出し、その内容にそって文章を組み立てていきましょう。
そうすれば実際に面接の場で深掘りされたとしても、しっかりと答えられるようになります。
例文①理数系のゼミでの研究
私は大学のゼミで植物遺伝子工学について学んできました。
植物遺伝子工学とは、植物のDNAを解析し、一つひとつの遺伝子情報を調べることで、さまざまな耐性の獲得を目指す研究です。
この研究を専攻したきっかけは、世界に目を向けると植物がさまざまな影響で減少し、それによって生活が困難になっている人々がいることを知ったからです。
せっかく勉強するのであれば、将来何か人のためになる勉強がしたいと考え、専攻することにしました。
私は常日頃から人のために何かできることはないかと考えるようにしています。
なぜなら、人のための行いは相乗効果となり、よりよい社会へ近づくきっかけになると思っているからです。
貴社の事業内容において柱である医療商品の販売は国内だけでなく、世界中の人々の健康的な生活の実現に貢献しているとうかがいました。
大学のゼミで培った理数系の問題解決能力と人のために仕事がしたいという気持ちを、貴社の事業を通して世の中に貢献したいと考えています。
例文②ゼミでのリーダー経験
私はゼミでリーダーとなり、ゼミ生をまとめていました。
20人程度のゼミでしたがそれぞれ個性もあり、意見を尊重しつつまとめ上げることは、苦労もありましたがそれ以上のやりがいも感じられました。
なかでも、研究テーマについて話し合った際、ゼミ生ごとに進めたい詳細分野が異なるという問題に直面したのです。
たしかに、やりたいことや学びたい分野は個人それぞれであるため、意見が割れるのは当たり前のことだと思います。
しかし、そこでやりたい放題になってしまってはゼミがバラバラになってしまい、空気も悪くなってしまいます。
そこでリーダーとして、まずはゼミ生それぞれの意見をしっかりと聞くことに努めました。
すると、分野を大まかなグループに分けられることに気がつき、研究内容に基づいたグループを作ることができたのです。
この経験から、たとえ意見が割れてしまったとしても、しっかりと受け止め意見を聞くことにより解決方法が見つかることを学びました。
例文③ゼミのコンテストでの優勝経験
リーダーではありませんでしたが、聞き手に伝わるプレゼンを作るために、資料作りやプレゼンの構成案を出すことに注力しました。
みんなで議論して内容を作っていましたが、意見が食い違い内容がまとまらない時期がありました。
メンバー同士が相手の意見をしっかりと理解していなかったのです。
私は全員が納得できる結論を出すために、一人一人に意見を出した理由を聞きました。
その結果、お互いに考えを共有することができ、全員が納得する落としどころを見つけることができました。
プレゼンは一人で行うものではないため、お互いの意見を尊重し合う協調性や調整力が重要です。
プレゼンの予行練習を初めて行ったときは、全員がたどたどしく、思い通りの出来栄えにはなりませんでした。
よく知った内容でも、やはり実践は緊張してしまうものです。
そのため、プレゼンには練習が欠かせません。
最初から上手くできる人はいないとメンバー同士で励まし合いながら、何度も繰り返し練習を行いました。
プレゼン大会の当日はプレッシャーもありましたが、何度も練習した成果が出て優勝できました。
苦しいこともありましたが、目標を達成するまでやり抜くことが結果につながります。
木下恵利

志望企業とガクチカの関連性があって、研究職には刺さるガクチカ。ただし、本人が頑張ったことしか書けてないため、この活動の取り組みや学びも抑えられるとさらに良いです。
【ガクチカでゼミ経験をアピール】200字で書ける?
学生時代に力を入れたことや志望動機、自己PRなどは基本的に400文字程度で書くことを指定してくる企業が多いですが、まれに「200文字程度で書いてください」と言ってくる企業もあります。
「そんな少ない文字数で自分のことをアピールできるのか」と頭を抱えている人も多いでしょうが、結論から言うと200文字で書くことは可能です。
しかし、ある程度工夫を凝らして書く必要はあるので、後ほど紹介するポイントを踏まえた上で作成する方がよりスムーズでしょう。
【ガクチカでゼミ経験をアピール】200字でガクチカを書くポイント
ここからは200文字という少ない文字数で、学生時代に力を入れたことをうまくアピールする方法について詳しく紹介していきます。
下記のポイントを把握した上で作成することでスムーズに作成できることでしょう。
是非参考にしてみてください。
・話の優先順位を決める
・文章を一つにまとめる
・長い単語は漢字に置き換える
話の優先順位を決める
まずは話の優先順位を決めるということが200文字のガクチカを作成する上において非常に重要です。
ゼミで学んだことにはさまざまなものがあるでしょうが、それを全て書いていては文字数を大幅にオーバーしてしまいます。
そこでまずは箇条書きにしてみて、自分が最も力を入れたこと、自分がアピールしたい能力は何なのかについて考えてみましょう。
文章を一つにまとめる
文章を一つにまとめるという作業も、200文字という少ない文字数のガクチカをうまく構成するにあたって非常に重要なポイントです。
完成した時点ですぐに提出しなければならないわけではないので、一旦複数の文章を作成してみても良いです。
そしてその中から重要なポイント、伝えたいポイントだけを抜き出して一つにまとめることができれば、要点を抑えた非常に良い文章ができることでしょう。
長い単語は漢字に置き換える
200文字という文字数指定をクリアするためには、長い単語を漢字に置き換えたりするなどの工夫が必要です。
特に「コミュニケーション力」などのカタカナ語は長いので、「対話力」などに言い換えると良いでしょう。
そのほかにも長い単語は数多くあるため、上手く言い換えられないか一度考えてみましょう。
言い換えられない言葉はそのまま使うしかありませんが、可能な限りカタカナ語を漢字に置き換えることで文字数を削減でき、伝えたいことを全て伝えることができます。
まとめ
ガクチカは単に頑張ってきたことをアピールするものではありません。
学生時代に力を入れたことについて紹介しながら自身がどのような人間で、どのような考えをもっているのかを伝えなくてはなりません。
そのうえで実際の業務に結びつけ、企業に貢献できることをアピールする必要があります。
そのため、エピソードはできるだけ詳細に記すことが大切であり、より鮮明なイメージをもってもらわなくてはなりません。
限られた文字数のなかで人事に精一杯アピールするためにも、一言一句考え抜いて文章を作りましょう。
エントリーシートの足切りで落とされないためにも、ガクチカの文章をしっかりと練り上げアピールすることが大切です。
悔いの残らない就職活動にするために事前準備の徹底が重要です。
木下恵利
全体の3割程度がゼミ経験をガクチカとして用いています。多くはゼミ長のように役職を持っている人やかなりの時間をゼミ活動に費やしてきた人が多いです!
【ガクチカでゼミ経験をアピール】ゼミでアピールできるガクチカがない!
就職活動を進める上で、「学生時代に力を入れたこと」を聞いてくる企業も多くあります。
そこでゼミでの経験を挙げたいと考えているものの、これといってゼミ内で成し遂げたことが思い浮かばないという方も多いのではないでしょうか。
【ガクチカでゼミ経験をアピール】ガクチカでゼミはだめか?
まず結論として、就職活動における「学生時代に力を入れた」ことという課題に対してゼミで取り組んだことについて挙げるのは全く問題ありません。
大学生は学業がアルバイト、ゼミ、サークルもしくは部活に力を入れることがほとんどです。
他の就活生の多くも、ゼミでの活動を挙げています。
ゼミはそれまでの学生生活で学んできたことの中から、自分が最も興味のあるものを選び、それを深めて研究する場所です。
自分が学生時代において、学業の中で最も力を入れたこと、自分が興味のあることを伝えられますし、どのようなスキルがあり、どのようなことに興味を持っているのかも伝わりやすいです。