はじめに
企業を訪問し、仕事内容やリアルな内情などといった話を聞けるOB訪問は就活生にとってよい機会になります。
OB訪問をお願いするときは、企業に自分で直接連絡をします。
連絡の取り方はメールか電話が一般的です。
そして、おすすめはメールです。
今回は、メールでOB訪問のお願いをする場合に気をつけるポイントについて解説します。
メールマナーを身につけて、社会人基礎力を養いましょう。
例文も紹介しますので、参考にしてみてください。
【OB訪問のメール】ビジネスレベルで基本になるメールの書き方
OB訪問のメールは、失礼にならないようなビジネスレベルで、受け取った相手がわかりやすいようなメールを書くことが大事です。
学生だと、メールにもかかわらず友人に送るLINEのように送ってしまうことが多いです。
しかし、それでは悪い印象を与えてしまいます。
ビジネスをしている社会人にとっては学生も社会人の区別はありません。
学生だからと許されることはないので気をつけましょう。
メールマナーにそった書き方を覚えておくと、社会人になってからも役に立ちます。
メールならではのマナーをきちんと守り、失礼のない対応を心がけましょう。
今一度、メールの構成やマナーの復習をして、常識のあるメールを作れるようにしておきましょう。
構成要素
ビジネスメールには基本の構成要素があります。
OB訪問のメールを送ろうとするとき、メールの書き方に自信がない人は構成要素を確認しましょう。
基本のメール構成にそって書くと、きちんとビジネスマナーのあるメールに仕上げることができます。
ビジネスメールの構成は以下の通りです。
①宛先
②件名
③宛名
④本文
⑤署名
ビジネス文章は基本的に5つの構成に分かれています。
それぞれ気をつけるポイントがあるので解説していきます。
しっかり確認しておきましょう。
宛先
宛先を間違えるとメールは正しく送信されないため、宛先の打ち間違えがないように注意が必要です。
アドレスのつづり、ハイフンとアンダーバーの間違えやドットの入力し忘れなどがないか1文字ずつ確認するようにしましょう。
ホームページに宛先がある場合はコピー&ペーストをしたほうがミスを防げます。
件名
メール件名は一目でわかりやすいように気を配ることがポイントです。
OB訪問の依頼メールを送るときは、件名に用件、大学名、名前を入れます。
「OB訪問のお願い(〇〇大学・名前)」というようなタイトルにするとよいでしょう。
学校名と名前を入れることで、相手方のメールが埋もれてしまった際に検索しやすくなります。
宛名
「株式会社〇〇 〇〇課 〇〇様」と書くのが基本です。
誤字脱字がないように注意しましょう。
「株式会社〇〇」のように前に株がつくのか、「〇〇株式会社」のように後ろに株がつくのかは間違えやすい部分です。
氏名の漢字が不明な場合はカタカナで記載します。
本文
件名と宛先の入力ができたら、いよいよ本文です。
本文は、まずはじめに挨拶文、自分の名前を入れてから本題に入りましょう。
挨拶文に関してですが、1回目は「はじめてメールをお送りいたします。」、2回目以降は「お世話になっております。」と送りましょう。
名乗りは「〇〇大学、〇〇学部、〇〇学科の(名前)と申します。」と省略せずきちんと名乗るのがマナーです。
名前を書いたら、メールを送った目的を伝えます。
「OB訪問のお願いでご連絡いたしました」と告げて、どこからの紹介かを入れると不信感をもたれることはないでしょう。
本題は1行30文字程度にして、3~5行ごとに1行空けると読みやすくなります。
もちろん、句読点も正しく使い、読みやすいメールを心がけましょう。
署名
本文の下部に署名を必ず入れます。
署名を入れると、誰からのメールなのかがわかりやすくなります。
署名は企業とのメールのやり取りで毎回必要です。
メールテンプレートとして、「大学・学部・学科・学年・名前・連絡先」を設定しておくと便利です。
【OB訪問のメール】OB訪問の依頼メールの書き方
ビジネスメールの構成について理解ができたら、実際にメールを作っていきましょう。
続いては、OB訪問をお願いするためにメールを送るときの書き方の基本を紹介します。
メールの例文を参考に、文章を作成してみてください。
就活生が企業にメールを送るときは、ビジネスメールのマナーを守ることも大事ですが、誠意をしっかり伝えるのも大切なことです。
基本的なマナーを押さえていれば、非常識な学生と判断されることはないでしょう。
例文
OB訪問の依頼メールを送るときの例文を紹介します。
伝えたい内容をしっかり相手に伝えるためには、ビジネスメールの構成にそって書くことがコツです。
読みやすさと、誤字脱字に注意し、メールが完成したら送信前にしっかり確認するようにしましょう。
また本文だけでなく、自分の署名内容にも間違いはないか、今一度しっかりと確認をしてください。
株式会社〇〇
〇〇課
●●●●様
はじめてメールをお送りいたします。
私は●●大学■■学部●●学科の山田太郎と申します。
本日は、●●(紹介先:大学のキャリアセンターなど)で●●(先輩の名前)様のことを知り、
OB訪問をお願いしたく、メールをお送りした次第です。
現在就職活動中で、〇〇業界を志望しており、貴社に大変魅力を感じております。
ぜひ、現場でご活躍されている●●様にお話をうかがいたく、ご連絡を差し上げました。
ご多忙中とは存じますが、再来週までの火曜日か金曜日で、 ●●様のご都合のよろしい日時はございますか。
お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒、よろしくお願い申し上げます。
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山田太郎
●●大学■■学部●●学科
Phone:000-000-0000
e-mail:●●●●●●●●@●●●.jp
重要なポイント
①OB訪問をする理由が明確にわかる
メール本文には、OB訪問がしたい理由を明確に伝えることが重要です。
メールを送ってきた学生がどんな目的で、OB訪問を通して何を得たいのかが明確であればあるほど、OBも準備をしやすくなるので親切です。
OB訪問をする理由や熱意もなく、ただなんとなく話を聞きたいだけの学生にOBは時間を割く気にはならないでしょう。
業界を志望する理由、企業に興味をもった理由など明確な内容が書けない場合は、企業研究と自己分析を再確認しましょう。
②自分から空いている日程を提示する
OB訪問の日程については、自分から提示するのがベターでしょう。
社会人は多忙のため、日程を提示されたほうが予定を組みやすいのです。
日程調整のメールを何度もして、OBに負担をかけてしまわないような配慮が必要です。
【OB訪問のメール】OB訪問のお礼のメール
実際にOB訪問をしたあとは、時間を作ってくれたお礼のメールを送って感謝を伝えるようにしましょう。
お礼のメールは、OB訪問が終わって帰宅後すぐ、もしくは遅くても翌日の午前中までには送ることがポイントです。
数日経ってから送っても、印象は薄れてきますし、今更かと思われる可能性もあります。
そのため、早めにメールを送るようにしましょう。
深夜や早朝は迷惑になるので、なるべく就業時間内に送るように配慮します。
お礼のメールには、「ありがとうございました」だけでなく、OB訪問をして学んだことや、先輩の話を聞いて印象に残ったこと、今後の意気込みなどを具体的に伝えるのが大切です。
お礼のメールも、OB訪問の依頼メールと同じように、ビジネスメールのマナーにそって送るようにしましょう。
例文
OB訪問後に送るお礼メールの例文を紹介します。
例文を参考に、自分の言葉を付け加えてメールを作ってみましょう。
株式会社〇〇 △△課 ●●●●様
お世話になっております。
本日、OB訪問でうかがいました、 ●●大学■■学部●●学科の山田太郎です。
貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
●●様から仕事内容やアドバイスなどのお話を聞かせていただき、貴社の理解がよりいっそう深まりました。
特に、「●●」という言葉がとても新鮮で、大変印象に残っております。
本日は貴重なお時間をいただき、 誠にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(以下「署名」挿入)
重要なポイント
お礼のメールを送るときに押さえておきたいポイントについて説明します。
メールを送る前に、見直しをしておきましょう。
①学んだことが記されている
OB訪問で得たことを言語化することで、対応していただいたOBに、「有意義な時間を過ごしてくれた」と思ってもらえます。
先輩の話を聞いて印象に残ったこと、魅力を感じたことについて触れ、入社意欲が高まったことを伝えるとよいでしょう。
②抱負や今後について記されている
就活の抱負、どのような社会人を目指したいなどの目標や、今後また相談することがあるかもしれないので、つぎにつながるような文言などが記されているとよいでしょう。
先輩とどのような関係であっても、メールではくだけた調子にならず、敬語を使って丁寧なメールを送るようにします。
まとめ
今回は、就活生がOB訪問のお願いメールを送るときに気をつけたいポイントや、メールマナーについて解説しました。
ビジネスメールの作成に自信のない就活生は、基本のメール構成にそって書くとスムーズに作成できます。
メールの内容に悩んでいる人は、紹介した例文も参考にして、自分の言葉で表現できるよう編集してみてください。
誤字脱字がないか、読みやすい内容になっているか、宛先に不備がないかなど大事なポイントは最終的によく確認しましょう。
依頼メールを無事に送って先輩から返信が来てからも、ビジネスメールのマナーを守って、最後まで失礼のないようなやり取りをするように心がけましょう。
メールの書き方のマナーを覚えると、社会人になってからも役に立ちます。