はじめに
就活を進めていく際に、まず決めておくべきなのは軸でしょう。
これを最初に決めておくことで、数ある企業から自身が望むものを得られ、実現できるところに絞って応募することが可能です。
また、就活の軸は選考のときに聞かれることもあり、志望度に説得力を出すために役立ちます。
このように、就活において重要な項目である、就活の軸を決める際に自己成長はありなのかというテーマで、今回は解説していきます。
軸選びで迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
【就活の軸で自己成長】自己成長は就活の軸で高評価
結論からいうと、就活の軸で自己成長について扱うのは、高評価を得やすくおすすめです。
終身雇用を前提としている企業が多い日本の企業では、就活生が自社へ入社後に成長してくれることを見込んで採用します。
そのため、成長したいという意欲を見せることは企業の理想と一致するので、刺さるアプローチになるのです。
ただ志望動機にするには、ほかの就活生の動機と差別化が図れず、説得力に欠ける弱いものとなるので、あくまでも自己成長は軸にする場合におすすめします。
軸をどうしようか悩んでいる人や、軸にすることでマイナスな印象を受けないかと思っている人は、多くの企業で良い効果が期待できる自己成長を軸にすることで、内定に近づけるでしょう。
ベンチャーは特に高評価
自己成長は、ベンチャー企業でとくに高評価を得やすく、おすすめの軸といえるでしょう。
なぜなら一般の企業や大手と違い、ベンチャー企業は自らどんどん挑戦していって成果を出していく、成果主義的な面がある企業が多いのです。
成長しながらさまざまな業務にコミットし取り組み、起業を促すような企業もあります。
そのため企業側としては、失敗を恐れずアグレッシブにチャレンジし、熱意を持って仕事に当たれる人を求めるでしょう。
軸に自己成長を据えている人は、仕事に対して野心的で、なにごとにも進んで取り組む積極的な人物像を想起させるのです。
このように、ベンチャー企業で自己成長を軸にすることは、求める人材に合致する印象を与えるためおすすめです。
【就活の軸で自己成長】自己成長について扱う際のポイント
自己成長を就活の軸として取り扱うのは、多くの企業で良い評価を得られることが理解できたでしょう。
次では、自己成長を扱う際のポイントについて解説します。
自己成長がおすすめだからといって、何も考えずに扱ってしまうと効果の薄いものになり、考えが浅い印象を与えてしまう恐れもあります。
軸として取り入れる際は以下のポイントを理解し、より効果的なアピールをすることで、さらなる高評価を得ることが可能です。
ぜひ参考にしてみてください。
なぜ自己成長したいかを考える
まずは、どういった理由で成長をしたいのかをしっかり考えましょう。
例えば、将来起業したい、年収を上げたい、成長をしていくことで携わりたい仕事があるなど、自己成長にはさまざまな目的があるはずです。
面接では、とくに「なぜ」といった理由が重視され、就活生に求められます。
なぜという問いかけには、その人がその考えに至った経緯が分かるからです。
そこから、その人の個性や価値観、性格から特徴などを読み取り、自社の風土や理念とすり合わせながら、採用を決めていきます。
自己成長したいことに明確で具体的な理由がないと、本当に自分が考えて出した答えなのかと疑われ、適当な人物をイメージさせるでしょう。
また、就活の軸には給料や社会貢献したいなどいろいろありますが、自己成長にしなければならない理由についても考えてみてください。
企業にどう貢献するかを考える
会社は学校ではないので、入社した人が成長するための場所ではありません。
企業にとっては、自社の人間が成長すること自体より、その過程や結果でどう企業に貢献してくれるかを重視しています。
つまり、成長するか否かは、企業の利益と直接的には関係ないのです。
そのため、自身の成長を軸として伝える際は、企業にどのような貢献ができるかを具体的に提示しないといけません。
これが欠けていると、企業に自身を雇うことのメリットを伝えられず、企業の在り方やニーズを理解していないのではと思われる場合もあります。
ベンチャーはとくに、人材が不足しており、即戦力を求めています。
ただ自己成長したいでは採用してもらえないので、自己成長しながら企業に貢献していくことをしっかりアピールしましょう。
この企業でなければならない理由を作る
当然のことですが、社会人として働けば、どのような企業であっても自己成長はできます。
裏を返せば、自己成長だけを伝えても、その企業で働きたいことの理由にはならないのです。
そのため、なぜその企業でなければならないのかをしっかり作ることが大切になります。
その際は、実際の事業と絡める、将来携わりたいことの過程にその企業での成長が不可欠などと、具体的な理由を考え独自性を示しましょう。
ほかの企業との違いを比較したり、その企業が力を入れている事業を取り入れたりすると、好感を獲得できて印象も強いものとなるでしょう。
ベンチャー就職では、早期離職率がほかの企業に比べて高いため、自社でなければならない理由にこだわるのです。
【就活の軸で自己成長】自己成長について扱う際の注意点
ここまでは、自己成長を扱う際のポイントについて解説しました。
これらのポイントは、自分の考えやメリットを分かりやすく伝えるために必要なことになるので、押さえておきましょう。
次では、自己成長について扱う際の注意点について解説していきます。
注意点を理解していないと、高評価を得るどころかマイナスな印象を与える恐れもあるのです。
自己成長を軸にする際に、多くの人がやってしまいがちなこともあるので、必ず理解しておきましょう。
自己成長が目的となる
自己成長を軸にする人の多くがやってしまっているのは、それ自体が目的になっていることでしょう。
就活で大切なことは、行動理由を明確にすることです。
これを明確にしていないと、なぜ自分が成長することが大事なのかを見失ってしまいます。
その結果、自己成長した先に何があるかを見出せずに、入社した後も働く意味について考えてしまうのです。
面接などでも、目的と目標をごっちゃにしてしまっている人は減点されてしまいます。
自己成長を軸にする人はそれ自体を目的とせずに、具体的な目標を達成するための過程であることを念頭におきましょう。
目標をまず定め、そのために自己成長が必要という順番で考えると、筋が通り目的を見失わずに済むでしょう。
受け身の自己成長にしない
先述した通り、企業は自分が成長するための場所ではないので、企業側から何かしてもらうという考えはやめましょう。
例えば、教育制度が整っていて成長できると思ったなどのような、受け身の自己成長になっていないかを確認しましょう。
こうした受け身の姿勢は、本当に成長してくれるのかと疑問に思われ、面接官に消極的な人物だという評価をくだされます。
そのため、「自分が積極的に成長していく」という主体的な姿勢を明確にするのが大切です。
入社した後に、どういった手段や心構えで業務をこなし、成長していきたいかを具体的に示しましょう。
入社後のキャリアプランを簡単に提示しても、将来性や積極性を与えられるので、良い方法の1つといえるでしょう。
漠然と自己成長したいではNG
漠然と成長したい、自己成長していきたいと述べるだけでは、かえって評価を下げてしまう可能性があります。
このように曖昧な表現は、自分の考えの主張が求められる面接の場などで不適切な表現となるのです。
自己成長を軸にする場合は、具体性や実現性を示さなければいけないことに注意しましょう。
どういう目的があり、どのような道筋を経てといったように、自分が成長した先をイメージできるような伝え方をすることが重要です。
また、具体的な自分の理想像を考えることは、自分の欠点や実現できていないことを認識するのにも役立ちます。
そうすることで、成長後の自分がどのように成長できたか振り返ることができ、さらなる成長のための目的を定めることにつながるでしょう。
【就活の軸で自己成長】就活の軸の構成
では実際に、就活の軸を考える際の構成について解説します。
基本的に、結論、理由、企業にどう貢献するかの順で書けば間違いないでしょう。
最初に、「私の就活の軸は成長可能性です。」と結論から述べてください。
次の理由は、具体的な経験を用いて述べられると良いでしょう。
最後は、入社後に自分が企業にどのような貢献ができるのかを述べて締めます。
この構成で軸を考えると、相手に伝わりやすく、論理的な印象を持たれるでしょう。
要点が簡潔にまとまり、自分が伝えたいことをはっきりさせながら、説得力も出せる構成です。
次では、この構成に沿った自己成長を軸とした例文を紹介しますので、イメージをつかむためにもぜひ参考にしてみてください。
【就活の軸で自己成長】例文
学生時代に打ち込んでいた部活動では、仲間と切磋琢磨し、成長していく楽しさを感じました。
この経験から、自ら成長していける環境であるほど、自身の力を十二分に発揮できると考えました。
そのため、私は就活の軸に自ら成長できる環境を希望しています。
貴社は、チームワークを大切にしつつ、競い合う環境が整っているため、自己成長できる環境を望む自分にとって最適な職場だと思いました。
営業部門として入社した際は、先輩や同期たちと競いながら成長していきつつ、売上を伸ばし貢献していきたいと思っています。
また、自身にもノルマを課すことで、自分に厳しく自ら学び吸収していくという姿勢で、業務に取り組んでいく所存です。
【就活の軸で自己成長】自己成長したいならベンチャー
自己成長を望む人にとって、ベンチャー企業は最適な環境といえるでしょう。
ベンチャーは、少数で運用していたり、自身が担当する業務も多かったりすることが特徴なので、裁量権が大きく現場での実践的な力を身につける機会が多いのです。
若いうちから多くのことを自身の裁量で決めたりするため、それだけ責任も大きいですが、強いやりがいも感じられるでしょう。
このような環境はほかの企業では実現できず、多くの経験や業務に携われるため、自身の成長に大きく作用するのです。
成長して起業したい、営業力を身につけていろいろな場所で活躍したいというような強い成長意欲がある人は、ぜひともベンチャー企業に入ることをおすすめします。
成長を大事にしているベンチャー企業としても、このような意欲がある人材は好感が持て、採用されやすいのも良い点でしょう。
まとめ
今回は、就活の軸を自己成長にするのはどうなのかを詳しく解説してきました。
多くの企業では、自己成長はプラスの印象を与え、ベンチャー企業ではとくに高評価を得られるでしょう。
軸にする際は、なぜ自己成長したいのかといったことを具体性とともに意識し、それ自体が目的とならないようにすることが大切です。
また、受け身にならずに、自分から成長するという積極性を示す必要もあるでしょう。
今回紹介した構成や例文をもとに、自分なりの軸を考えて就活に役立ててみてください。