本格的な就活を前にして、インターンへの参加を考えている人も多くいると思います。
インターンと言えば、夏が連想されると思いますが、最近では冬の時期にインターンを開催する企業も増えており、今後もその傾向は続くと言われています。
では冬インターンではどのようなことが行われているのでしょうか？
冬インターンでの実施内容を解説するとともに、参加するメリットや注意点なども解説していきますので、インターンへの参加を決める時や、参加準備の参考にしてください。
冬インターンとは
冬インターンとは、通常大学の冬休み期間に行われる企業の短期インターンシッププログラムのことを指します。
学生が実務経験を積んだり、会社内の雰囲気を確認する機会などを提供することを目的にして、多くの企業により実施されています。
夏インターン同様に、参加することで今後のエントリーの際に、優遇を受けられることもありますが、内容については企業によって異なるため、事前の確認が必要です。
参加する学生は、リアルな業務体験を通して、専門知識の習得以外にもコミュニケーションスキルやチームワークなどの実践的なスキルも向上させることが可能です。
短期間ですが、企業の内部や業務内容を知ることができるため、将来の進路決定に役立つ貴重な情報を得ることができます。
冬インターンの時期
冬インターンは、夏インターン終了後の9月〜10月ころから募集、選考が始まります。
企業によって募集のタイミングは異なりますし、選考の有無も変わってきますので、事前の確認が必要です。
特に人気のある企業のインターンでは、ESや面接が課されることがほとんどですので、早めに準備に取り掛かっておいた方が良いでしょう。
また、先着順で受付を行っている企業もあり、こちらも人気企業では受付開始から数十分程度で満席となる場合も珍しくはありません。
何れの場合も、失敗しないためには事前の情報収集と準備が必要です。
選考から1ヵ月程度の12月〜2月くらいにインターンが開催されます。
平日に行われることもありますが、土日や春休み期間中など、大学の授業と重ならないように配慮してスケジュールを組んでいる企業も多くあります。
夏インターンとの違い
実施内容について、夏インターンと冬インターンで明確に大きく違いが出る部分はありませんが、夏インターンのみしか実施していない企業もあるため注意が必要です。
また、開催日程に関しては冬インターンでは1〜3日程度の短期開催が多く、夏インターンでは比較的中期〜長期になる傾向があります。
冬開催のインターンでは、本格的な就職活動を前にしているため、就活色が濃く、比較的志望度の高い学生が多く参加する特徴があります。
そのため、夏と比べても選考経験を積んだ熱量の高い学生が参加しているので、レベルも高い傾向が見られます。
一方で夏インターンでは、業界研究目的で参加する学生が多い特徴があり、企業側でも会社説明会のような形式で開催することが多くなっています。
冬インターンの開催目的
企業が冬インターンを開催する目的はさまざまであり、必ずしも一つの目的で実施しているわけではありません。
但し、本選考が近いこともあるため企業側では、本番を意識したプログラムを多数用意して、優秀な学生を事前に確保して囲い込みを行いたい意向は持っています。
同時に、自社の業務にマッチしているかを、ワークを通して確認することもできるため、採用時のミスマッチを少なくする効果があると考えられています。
また、時期的にすでに志望する企業や業界を絞った学生が参加することも多いため、企業側では効率よく自社に合う人材を探すことができるため、あえて採用直前の冬にインターンを開催する企業も多くあります。
冬インターンの参加メリット
冬インターンに参加するべきかを迷っている方は多くいると思います。
参加するメリットは数多くありますが、具体的にはどのようなメリットがあり、それは就活を進める上で、自分に必要かどうかを判断していくことが重要です。
メリットをしっかりと理解して、うまく活用できれば今後の就活にも役立つと思います。
以下に、冬インターンに参加することの代表的なメリットとその内容を解説します。
しっかりと理解をして、参加の可否の判断に役立ててください。
本選考において優遇される企業もある
冬インターンは時期的に本選考とも近い時期にあるため、企業側でもこの時期のインターン参加者は志望度が高いとの考えがあります。
そのために、見極めを十分に行い優秀な学生については、できるだけ囲い込みを行いたいとの意向があり、選考で優遇されるチャンスがあります。
冬インターンでは、こういった事情により優遇される可能性がありますが、それでも表向きでは「選考とは無関係です」とのスタンスを取っている企業がほとんどです。
あからさまに、内定直結とは言わなくとも、優秀な学生に対しては書類選考を通過させるなどの措置を取る可能性は十分にあるため、参加する場合には決して手を抜くことなく、しっかりと対策を行った上で臨むのが良いでしょう。
自分の適性を知ることができる
冬インターンへの参加では、実践的な業務やワークへの参加の場面も出てきます。
これらの新たな業務や環境に触れることで、自分の得意分野や興味を再確認できます。
それ以外にも、今まで自分でも気づいていなかった適性を知れる可能性もあります。
未経験の業務に取り組むことで、新たなスキルや知識を身につける機会も増えますし、グループの仲間や、会社の方々からのフィードバックを通じて、自分の強みや成長を知ることができ自己評価も深まります。
また、失敗や課題に取り組む中で、克服するための努力や忍耐力が見つかる可能性もありますし、その逆の自分の足りない部分に気づける可能性もあります。
これらの経験を通じて、自分が何に向いているかの適性を発見できます。
就活生から刺激を得ることができる
冬インターンに参加することで、他の就活生との交流の場を持つことができます。
異なるバックグラウンドや視点を持つ仲間たちとの交流は自分の視野を広げることにも役立ち、新たな刺激を得ることができます。
インターン内で行われるワークなどを通じて、同じレベルの同年代がどのような考え方を持っているかを知ることができますし、自分に足りていない部分や新たな学びが得られます。
また、他の就活生と連携しながら、さまざまなワークやチームプロジェクトを通して目標を達成することを経験し、自信を深めることができます。
これらの経験は、今後の自己成長と自信のキャリアの発展に大いに役立つ可能性もあるため、インターンに積極的に参加する価値があります。
企業分析にもなる
冬インターンへの参加は、企業を深く理解するための貴重な機会でもあります。
実際に社員の方と話したり、現場の雰囲気を体感することで、企業に対する理解を深めることができます。
働いている社員と直接話すことにより、それぞれの企業文化や価値観に迫ることができます。
また、実際の仕事風景やチームの雰囲気に触れることで、企業の特徴や強みが体感できることも今後の経験として役立ちます。
これらは、インターンへ参加しなければ分からないことであり、他の方法で企業研究や分析を重ねても理解できない部分です。
企業分析は単なる情報収集だけではなく、実際の経験を通じて感じたことも重要です。
冬インターンに参加することで、企業に対する洞察を深め、最適な職場を見つけることの助けにもなります。
冬インターン前にやるべきこと
冬インターンでは、参加するための選考を受ける場合があります。
また、志望先が人気の企業や業界であれば、倍率も上がり、入念な対策がなければインターンに参加すること自体が難しくなります。
このため、事前にやっておく必要があることがいくつかあります。
選考の対策だけではなく、参加するために事前にやっておいた方がいい内容もあります。
以下に必要なことを紹介しますので、確認して足りていない部分については、事前の対策を実施した方が良いでしょう。
企業分析
冬インターンに参加する前に、企業分析を行うことは重要です。
事前に企業情報を収集し、その企業の価値観や文化、業績などを把握しておくことで、参加した際のギャップや特徴などをより明確に確認することができるため、企業分析がさらに深まります。
また、企業分析を事前に行うことで、インターン参加中に得られる情報や体験の価値が格段に高まります。
自分が持っている予備知識と実際の体験とを比較することで、企業の実際の姿との違いや共通点を見つけることができます。
事前の企業分析は、参加する企業への理解を深めるための大切なステップです。
準備をしっかりと行うことで、冬インターンへの参加が有意義な経験となるでしょう。
自己分析
自己分析はESや面接など全ての選考とつながってくる重要な工程です。
特に冬インターンへの参加の前には、自己分析で自分の強みや興味のあることを明確にすることで、参加するインターンの絞り込みに役立ちます。
インターンへの参加は、実際の職場環境や仕事内容を体験する貴重な機会です。
自己分析をしっかり行い、自分の価値観やスキルを理解した上で、適切な企業にエントリーすることで、これらの貴重な機会を無駄なく、有意義に参加できます。
自己分析は、自己理解を深める貴重なプロセスであり、エントリー先の選定から面接まで全てに影響を与えます。
自分を知ることで、自信を持ち、適切な道を見つける手助けをしてくれる重要な工程です。
ES作成
ESの作成は、冬インターンに向けて重要な部分です。
冬インターンに参加する際には、ほぼ必須でありガクチカや自己PRなどは使い回せる可能性もあるため、早めに作成しておいた方が良いでしょう。
事前に作成しておくことで、エントリー先の企業への自己紹介もスムーズに行うことができます。
自己分析や過去の経験をもとにして、ESの中で自分の強みや価値観を明確にアピールできると良いです。
冬インターンへの参加目的や、熱意などを盛り込む事ができれば、企業からの評価も高まりマッチング度も高くなります。
さらに、応募する企業の特徴に合わせてカスタマイズをすることで、より仕上がりは良くなり、完成度の高いESが作成できます。
WEBテスト対策
冬インターンに向けて、WEBテスト対策は重要な事項です。
多くの企業では、エントリー時にこのテストを課してきますが、事前に十分な対策を行うことで突破は可能です。
対策本やWEB情報を活用して、事前準備をしっかりと行い、自信を持って臨みましょう。
これらの対策本や問題集で、一般的な問題の傾向や出題形式を理解できます。
実践形式で問題に取り組むことで、テストの難易度や自分の問題を解くスピードを知ることができ、時間配分にも役立ちます。
冬インターンを前に、WEBテスト対策を万全にしておくことで、スムーズなエントリーが可能になり、より多くの企業へのコンタクトが可能になります。
時間をかけて準備し、自信を持ってテストに臨みましょう。
GD対策
冬インターンへの第一歩として、GD対策を念頭においてください。
選考の初期段階で行われるGDは、複数の候補者が1つのお題に対して意見を交換し、協力して答えを導き出す評価方法です。
GDは継続した練習が必要で、自信を持って臨むためには事前の準備が欠かせません。
まず、基本的なコミュニケーションスキルの向上を目指しましょう。
自分の意見を明確に述べるだけでは足りず、他者の意見にも耳を傾ける傾聴力が重要です。
また、議論のリーダーシップを取る場面もあるため、タイミングを見て適切なところで発言する力を養いましょう。
その他として、幅広いトピックスに対して意見を構築し、理論的に展開する訓練も大切です。
それぞれの異なる意見を取り入れながら、結論へ導くスキルを高める必要があります。
面接対策
冬インターンへの準備として、面接対策をしっかりと行うことも大切です。
想定される質問に対する回答の準備や、自己紹介の練習を通じて面接への自信をつけることが重要です。
友達や家族などと、面接練習を行うことも有効です。
想定される質問を事前に考え、それに対しての自分なりの回答を用意する必要があります。
過去の経験や自己分析の結果をもとにして、自分の強みや価値観を的確にアピールできる内容をいくつか考えておくことが大切です。
また、具体的なエピソードや成果を交えることで、回答に厚みがまし説得力を持って伝えることが可能になります。
多くの面接対策を行うことで、面接スキルは確実に上達します。
万全の準備でアピールを成功させ、冬インターンの成功につなげていきましょう。
冬インターンでの注意点
多くの学生にとって冬インターンへの参加は、はじめての経験になると思います。
このため、慎重な事前準備が必要であり、同時にいくつかの注意しなければならない点もあります。
具体的には日程調整や服装、参加目的などが該当します。
細かなポイントに留意して、慌てることなく臨むことが大切です。
これから紹介する注意点をしっかりと押さえ、入念な準備を行った上で自信を持って冬インターンに参加できるようにしましょう。
日程が被らないようにする
冬インターンでは夏インターンと比べて、比較的短期間で開催される企業が多く、授業への影響を避けるために、土日での開催企業が多いのも特徴です。
このため、複数のインターンにエントリーを考えている学生は、日程の重複に注意を払う必要があります。
事前に参加意向のある企業の開催スケジュールを調べ、日程が重ならないような調整を行うなど、インターンへの参加を希望している企業はできる限り、スケジュールを調整して参加した方が良いでしょう。
特に志望度の高い企業は、日程確認を早めに行い、その企業を軸としたスケジュール調整を行っていく必要があります。
インターンは短期間ながら、密度の濃い経験が得られることもあり、日程の選定を慎重に行った上で、参加企業をしっかりと決めていきましょう。
ふさわしい服装を着ていく
冬インターンに参加する際、重要なポイントの一つに適切な服装選びがあります。
インターン先ではそれぞれに、服装の規定がありますので、事前に指示を確認しておき、準備をしておくことが大切です。
企業によっては、フォーマルなスーツの着用が求められる場合もありますし、カジュアルな服装が適切な場合もあります。
これらの適切な服装の選択は、自身の第一印象を大きく左右しますので、企業の案内や指示を確認して余裕を持って準備を進めておきましょう。
また、服装だけではなく、清潔感や身だしなみにも十分に気をつけることが必要です。
靴や時計などのアイテムも、汚れはないかや、適切な選択であるかを意識して身につけるようにしてください。
参加目的を明確にする
冬インターンへの参加の際に注意すべき点として、参加目的を明確にする必要があります。
目的を明確にしておかなければ、何に焦点を当てれば良いのかや、自身が何を学びたいのかがぼやけてしまい、結果的に無駄な時間を過ごしてしまいます。
参加の意義を明確にすることで、インターン中に取り組むべきことや、成果を明確にできます。
例えば、特定のスキルを磨くためであったり、業界知識を深めるためである場合や、キャリアの方向性を見極めるためなど、自分なりの目標や参加意義を明確にすることが大切です。
明確な目標があれば、インターンの機会を最大限に生かすことができるため、自身にとって有意義な経験にできます。
冬インターン成功のポイント
冬インターンに参加して、成功で終わらせるためにはいくつかの大切なポイントがあります。
参加している間も評価の対象となっていますので、何も考えずにただ受け身で参加するのは良くありません。
うまく成功で終わらせるためには、どのような点に注意をすれば良いのかを紹介します。
これらをしっかりと意識して参加することにより、成功率をあげて冬インターンへの参加を有意義なものにしましょう。
発言量の確保
冬インターンで成功するためには、まず「発言量の確保」が重要です。
グループワークやディスカッションなどで、自分の意見を述べる場が必ず訪れます。
その際には、自信を持って堂々と自分の意見を述べることが大切です。
また、その他の場面でも積極的に発言し、自己表現の場を増やす意識を持つことが成功につながります。
逆に発言が少ないと、自身の存在感も薄れ、それだけで評価が下がってしまうこともあるため注意が必要です。
これらの発言や積極性は、企業側でも必ず見ており評価の対象としている部分です。
高い発言力は、リーダーシップの評価にもつながりますので、発言量を意識的に増やしていくことはインターン成功のポイントの一つです。
事前の情報収集
事前の情報収集も、冬インターンを成功させるための重要なポイントです。
インターンの流れや企業の文化、業界のトレンドなどを事前に把握しておくことで、本番でのインターン参加がスムーズに進行します。
事前準備が整っていることは、気持ちにも余裕が出るため、自信を持った行動をとることができます。
事前に情報収集を行い、インターン先の特徴や期待される役割を理解することで、自分の動きがより的確になり、先回りした行動も可能になります。
また、質問やディスカッション時にも積極的に参加することができ、事前に調べた豊富な情報が支えとなります。
入念な準備は、冬インターンに参加する上でのプラスになり、何かあった際の支えにもなりますので、怠ることなく、しっかりと準備をしましょう。
企業の求める人物像を理解する
企業の求める人物像を理解することも、冬インターンを成功させる大切なポイントです。
企業が必要とする価値観やスキルを把握することで企業が求めている人物像を探ります。
これらを理解することができれば、インターン参加時に自分の行動やアプローチを適切に調整できます。
相手側が求める人物像やスキルをしっかりとイメージして、自分の強みを見つけてアピールにつなげることが重要です。
また、企業が求める人物像を想像するためには、企業のWebサイトや報道記事、社員の声などを通じて企業文化やビジョンに迫り、企業が求めている人物像を想像してください。
求められる人物像を理解した上で、自身の強みを生かして評価される行動を心がけることが重要です。
冬インターンが心配な時は
ここまで冬インターンに参加する注意点やメリットなどを解説してきました。
いろいろと理解できたと思いますが、不安は全てなくなったでしょうか？
インターンへの参加も、今後迎える本選考でも、ほとんどの人がはじめての経験であり、心配な気持ちを完全に払しょくできないと思います。
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まとめ
これから迎える就活本番のためには、冬インターンの重要性は大きいです。
企業のことを深く知るためにも、雰囲気に慣れておくためにも、志望する業界や企業で冬インターンが開催される場合はエントリーを考えた方が良いです。
冬インターンが本選考にどのように影響するかや、インターン参加による効果、対策方法など今回紹介した内容を参考にして、積極的に冬インターンに参加して志望企業への内定を目指してください。
