はじめに
IT業界を志望している人にとって、まずは知識をおさらいしたいという気持ちは強いことでしょう。
そこで今回はIT業界について詳しく紹介していきます。
業種別の特性や就活生向けの選び方について詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
【IT業界とは】IT業界とは
まずは、そもそもIT業界とはどのようなものなのかについてある程度知識を持っておく必要があります。
業界全体について理解が深いことは就活にもつながるので、ぜひ参考にしてみてください。
市場規模
現状と将来性
事業内容
まずIT業界の事業内容はコンピューターやソフトウェア、ハードウェアやインターネット、データ処理、情報システムなどに関連する幅広いビジネスが含まれます。
また、大量のデータを分析してビジネスに役立つ考察を提供するような業務やマーケティング、販売予測、顧客行動の分析などもIT業界の役割の一つです。
その他にもハードウェアの開発やメンテナンスなどもあり、事業内容は多岐にわたります。
市場規模
IT業界は非常に市場規模が大きいので、お金が大きく動く業界であるとも言えます。
2022年度は13兆6400億円、2023年度は13兆8,800円と予測されており、今後も成長が見込める業界と言えるでしょう。
市場規模が大きい業界で働くことは常にプレッシャーと隣り合わせではありますが、その分やりがいも大きいのが特徴です。
現状と将来性
IT業界の現状と将来性についても詳しく一緒に確認していきましょう。
IT業界は進化を続けていることは皆さんご存知でしょうが、今後は一層インフラとして人々の生活の基盤を支えることになることが予想されます。
また、業界が大幅に進化したことに伴い、人材が大幅に不足すると予想されているのもIT業界の大きな特徴です。
今後注目される技術としてはIoT、5Gの普及、クラウド化、AI(人工知能)、ビッグデータの活用、VR・ARなどが挙げられます。
もはやITは一部のリテラシーのある人物にだけ利用されるものではありません。
老人ホームなどでもVRが活用されるようになっているなど、人々の生活を支えるものになっているのです。
【IT業界とは】IT業界の種類
ここからはIT業界の種類についても詳しく紹介していきます。
それぞれのポイントを抑え、自分がどの業界に就職したいのか一緒に考えていきましょう。
ソフトウェア業界
情報処理サービス業界
インターネット・ウェブ業界
通信インフラ業界
ハードウェア業界
まず1つ目はハードウェア業界です。
さまざまなハードウェアを製造販売しているのがハードウェア業界です。
コンピューターやモバイルデバイス、ネットワーク機器などの物理的な技術製品の設計や開発、製造、販売に焦点を当てた分野であるといえます。
個人用のコンピューターやスマートフォンはもちろんのこと、サーバーやルータースイッチといったネットワーク機器まで幅広い製品を扱うのが特徴です。
技術革新を常に進めており、性能の高い製品を生み出すために研究開発に投資している業界でもあります。
また、ビジネスで産業用の市場も対象にしているので、企業向けのサーバーやストレージソリューション、作業用の組み込みシステム、ヘルスケアや自動車業界向けの専門的なハードウェアなども制作しているのが大きな特徴です。
ハードウェア業界の主要企業
ハードウェア業界の主要企業と聞かれて、皆さんは思い浮かぶものはないかもしれませんが、「言われれば聞いたことがある」有名な企業ばかりです。
ソニー、日立製作所、パナソニック、三菱電機、富士通などはハードウェア業界の主要企業です。
ハードウェア業界の主な職種
ハードウェア業界の主な職種については、製品のプログラムを作る組み込みエンジニアと、エラーやバグを確認するテストエンジニア、機械のトラブルを解決するサービスエンジニアに、製品を販売するセールスエンジニアなどがあります。
・エラーやバグを確認するテストエンジニア
・機械のトラブルを解決するサービスエンジニア
・製品を販売するセールスエンジニア
組み込みエンジニアについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ハードウェア業界の魅力
ハードウェア業界の魅力にはさまざまなものがありますが、最も多くの人が挙げるやりがいや魅力の中に、技術革新の最前線で働くことで最新の技術に触れられることがあります。
「自分が手掛けた製品がいろいろな多くの人の手に届く」ということは、何にも代えがたいやりがいであると述べている人が多いです。
IT業界に就職する人は基本的に科学技術に興味がある人ばかりです。
そんな科学技術に興味のある人からすれば、ものすごい速度で進化していくハードウェア業界にはより強い魅力を覚えることは間違いありません。
ハードウェア業界に向いている人
ハードウェア業界にはどのような人が向いているのかについても考えていきましょう。
一言で言うならば技術への深い関心がある人がハードウェア業界に向いていると言えるでしょう。
また、物理的な製品に対する理解を持つ人もハードウェア業界に向いています。
好奇心旺盛な人も、ハードウェア業界に必要とされていると言えるでしょう。
関連する業界の知識にも進んで興味を持てる、好奇心を発揮することができれば、さまざまな業務に役立てることができます。
また、ほとんどの業務内容はプログラミングを介して行われるので、プログラミング言語への理解がある人も求められるでしょう。
ハードウェア業界の平均年収
ハードウェア業界の平均年収は499万円です。
IT業界の中では比較的高めであると言えるでしょう。
ITコンサルタントやプロダクトマネージャーよりは平均年収が高いとは言えませんが、WebデザイナーやWebプロデューサーなどよりは基本的に年収が高いとされています。
ソフトウェア業界
ソフトウェア業界はさまざまなソフトウェアを製造もしくは販売している業界です。
さまざまなソフトウェアの開発販売保守に焦点を当てた分野と言えます。
ビジネスのソリューションからエンターテイメント、教育、科学、研究に至るまで幅広い分野でのニーズに応える製品とサービスを提供するのが大きな特徴となっています。
つまり、受託ソフトウェア開発とパッケージソフトウェア開発が主な役割である業界です。
ソフトウェア業界の主要企業
ソフトウェア業界の主要企業には、日本オラクル、トレンドマイクロ、オービック、ジャストシステムなどがあります。
また、ソフトウェアのベンチャー企業についてはこちらの記事で紹介しているので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
ソフトウェア業界の主な職種
ソフトウェア業界の主な職種にはプロジェクト全体を管理するプロジェクトマネージャーやシステム管理全体の設計をするシステムエンジニア、設計されたプログラムを実際に構築するプログラマー、製品のトラブルや質問に対応するサポートプログラマーなどが挙げられます。
・システム管理全体の設計をするシステムエンジニア
・設計されたプログラムを実際に構築するプログラマー
・製品のトラブルや質問に対応するサポートプログラマー
各職種についてより詳しい記事を下に掲載しておきましたので、気になる方はチェックしてください。
ソフトウェア業界の魅力
ソフトウェア業界の魅力の一つは、間違いなく最先端の技術に触れることができる点にあります。
ソフトウェア業界は常に新しい技術革新の最前線に立っています。
人工知能(AI)、機械学習、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、ブロックチェーンといった技術は、ソフトウェア業界で活発に研究され、実用化されています。
こうした技術は幅広い応用が可能です。
ソフトウェア業界で働くことは、これらの技術を直接扱い、新しいアプリケーションやソリューションなどの提供も目指せると言って良いでしょう。
また、ソフトウェア業界は多様な他業界と関わる機会が豊富です。
ヘルスケア、金融、教育、エンターテインメント、自動車産業など、あらゆる分野がソフトウェア技術に依存しています。
よって、さまざまな経験を積める業界であると言えるでしょう。
ソフトウェア業界に向いている人
ソフトウェア業界においては論理的思考と問題解決能力を持つ人が向いていると言えるでしょう。
ソフトウェア業界は本質的に問題を特定し、それを解決するための効果的なソリューションを設計することに重点を置いているからです。
ソフトウェア開発は、複雑な問題を分析し、論理的に解決するのが業務です。
例えばプログラミングにおいてはアルゴリズムの設計やバグの特定と修正が求められ、これらのタスクは高度な論理的思考能力を要します。
他にも、ソフトウェアプロジェクトでは未知の問題や予期せぬ障害に直面するため、創造的かつ効率的な問題解決スキルが重要となります。
また、学び続ける意欲もソフトウェア業界において重要です。
この業界は技術の進歩が速く、新しいプログラミング言語、ツールがどんどん登場します。
よって、現在の知識や技術スキルを継続的に更新し、新しいトレンドや技術に適応する能力が求められます。
ソフトウェア業界の平均年収
ソフトウェア業界の平均年収は525万円です。
IT業界の中でもかなり高いと言えるでしょう。
しかし、全体で見ると338〜941万円と幅広いので、スキルや勤務先によって大きく異なります。
さまざまな職種がありますが、システムアーキテクトの平均年収が667万円なので、高年収を目指したい人はシステムアーキテクトを目指しても良いでしょう。
情報処理サービス業界
情報処理サービス業界もIT業界の中で有名なものの一つです。
顧客の悩みや課題を解決するためにIT技術を使ったシステムやサービスを開発や運用を行う業界です。
解決する課題のヒアリングはもちろんのことながら、パソコンや通信機器の選択を導入するソフトウェアの開発から、管理運用までを行うのが大きな特徴です。
多くのIT系の業界の中でも、随一の対応するサービスの幅の広さが大きな特徴であると言えます。
IT技術を活用して多くの人に貢献したい、さまざまな人と関わりたいと考えている方にはぴったりの業界であると言えるでしょう。
情報処理サービス業界の主要企業
情報処理サービス業界の主要企業にはTIS、大塚商会、富士ソフト、ネットワンシステムズなどがあります。
SIerの就職を目指している人ならば一度は聞いたことがある企業ばかりです。
情報処理サービス業界の主な職種
情報処理サービス業界の主な職種にはプロジェクト全体を管理する「プロジェクトマネージャー」、解決策を提案する「ITコンサルタント」、製品を販売する「セールスエンジニア」、データを分析し、活用する「データサイエンティスト」などが代表的です。
・解決策を提案する「ITコンサルタント」
・製品を販売する「セールスエンジニア」
・データを分析し、活用する「データサイエンティスト」
セールスエンジニアは販売が仕事ですが、プログラミングができる必要はもちろんあります。
よって、仕事において「ITの知識が必要無い」という職種は無いと言って良いでしょう。
下にプロジェクトマネージャー・ITコンサルタントに関する詳しい記事を掲載しましたので、気になる方はチェックしてください。
情報処理サービス業界の魅力
情報処理サービス業界の大きな魅力は多様な業界との接点があることで、幅広い経験を積むことが可能なことが挙げられます。
ITシステムは現代のほとんどすべての産業にとって不可欠な要素であり、医療、金融、教育、エンターテイメント、自動車、製造業から小売までありとあらゆる業界と関わります。
多様な業界がIT・DX技術に依存しているため、情報処理サービス業界で働くことはさまざまな産業の動向を理解し、異なるビジネスモデルや市場の要求に適応することにつながります。
さまざまな業界と関われるということは、さまざまな知見を得られるということです。
それぞれの業界、企業が求めているものを提供するために、最適なソリューションを提供する工夫をすることになります。
つまりそれぞれの業界について自ずと詳しくなるということであり、さまざまな業種を「擬似体験」できると言っても良いでしょう。
情報処理サービス業界に向いている人
情報処理サービス業界には分析的な思考能力や周囲の人物と的確に連携をとりながら業務に取り組むことのできる人が向いています。
なぜなら、システム開発は高度なIT知識とチームの連携が大切だからです。
まず分析的な思考能力についてですが、システム開発は複雑な問題解決に大きく依存しています。
開発者や要件をまず理解して適切な解決策を設計するために与えられた問題を細分化して、構造的にアプローチしなければなりません。
つまり論理的な思考力が必要なのです。
また、システム開発は1人で行うものではなく、チームで行うものです。
チームのメンバーやクライアントなどの間で効果的なコミュニケーションを行う必要があります。
技術的な話を、ITに精通しているわけではないクライアントにわかりやすく説明できる、コミュニケーション能力や言語化能力があると重宝されるでしょう。
情報処理サービス業界の平均年収
情報処理サービス業界の平均年収は644万円と非常に高いです。
例えば、プロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーは686万円と非常に年収が高く、求められる水準は高いですが、その分高い評価を受けることができます。
ITコンサルタントの平均年収も594万円と、情報処理サービス業界全体の平均年収よりは低いものの、それでも高い部類に入ります。
このように、情報処理サービス業界の職種は全般的に年収が高いと言えるでしょう。
インターネット・ウェブ業界
インターネットウェブ業界はインターネット技術とWebベースのサービスの開発や運用保守に関わる分野であると言えます。
ウェブサイトの設計やオンラインのサービスの提供はもちろんのこと、オンライン広告やソーシャルメディアの開発など、多岐にわたる活動を行います。
また、オンラインショップやデジタルマーケティング、リモートワークツールなど、私たちの生活に密接に関連したサービスを提供することで社会に大きな影響を与えるなど、私たちの生活には欠かせない存在であると言えます。
特に、最近では急速な技術の革新と、常に進化するユーザーの需要に対応するため継続的な学習と適用が求められる業界であるとも言えるでしょう。
インターネット・ウェブ業界の主要企業
インターネット・ウェブ業界の主要企業には下記のようなものがあります。
「超」が付くほど大手の、皆さんも聞いたことがある企業ばかりでしょう。
・楽天グループ株式会社・LINEヤフー株式会社・アマゾンジャパン合同会社・株式会社サイバーエージェント・株式会社ディー・エヌ・エー
インターネット・ウェブ業界の主な職種
インターネット・ウェブ業界の主な職種はWEBサイトの開発などを管理する「WEBディレクター」、WEBディレクターのもと、プログラミングスキルを活用してWEBサイトを作る「WEBエンジニア」、検索上位に表示される記事の執筆を目指す「WEBライター」、WEB上の顧客に様々な戦略を「WEBマーケター」などがあります。
・WEBディレクターのもと、プログラミングスキルを活用してWEBサイトを作る「WEBエンジニア」
・検索上位に表示される記事の執筆を目指す「WEBライター」
・WEB上の顧客に様々な戦略を「WEBマーケター」
インターネット・ウェブ業界の魅力
インターネット・ウェブ業界の魅力として、創造性を発揮してユーザーと直接的に関わることができる点や、仕事の成果を生活の身近なところで実感できることについて詳しく解説していきます。
ウェブサイトのデザインやアプリケーションの機能設計は当然のことながら、ユーザーインターフェースの開発など、創造的なスキルが重要な役割を果たすことが多いです。
デザイナーや開発者やユーザーエクスペリエンスを向上させるために革新的なアイデアを形にする必要があります。
ユーザーのニーズを理解し、それに応じたソリューションをデザインする必要があるのです。
また、クライアントと直接的に関わることが多いのもインターネット業界の魅力です。
提供される製品であるウェブサイトやアプリケーションを開発する際は、フィードバックを直接受け取ることができ、感謝の気持ちを伝えられることもあります。
また人々の生活に密接に関連しているということもあり、多くの人の生活を支えているインフラ的な存在であると感じることもできます。
インターネット・ウェブ業界に向いている人
インターネット・ウェブ業界においては顧客の立場に立つことができる人、傾聴力がある人、分析力を持つ人が向いていると言えます。
なぜならインターネット・ウェブ業界は顧客中心のアプローチ、そしてデータ駆動型の意思決定を重視するからです。
特にウェブサイトやアプリケーションの開発者は顧客のニーズや問題点を理解し、解決するために製品を設計する必要があります。
顧客の視点から製品を見ることで、より使いやすく、魅力的で、価値ある製品を創出しなければなりません。
また、顧客の声を理解し、彼らのフィードバックや要望に基づいて製品を改善するために傾聴力も重要です。
インターネット・ウェブ業界の平均年収
インターネット・ウェブ業界の平均年収は450万円です。
例えば、WEBエンジニアは417万円です。
とはいえ、新卒で任されることが多い職種なので、平均年収には幅があると言えるでしょう。
Webマーケティング職の平均も432万円程度と、そこまで高いわけではありません。
しかし、中には600万円を超える人も居るなど、全般的に年収に幅がある業界であると言えるでしょう。
【IT業界とは】IT業界で働くメリット
就職活動において、目指す業界を決める際には、その業界で働くことにどのようなメリットがあるのかをしっかりと理解しておくことが大切です。
IT業界の概要を知り、なんとなくIT業界が良いかもと思えてきたのであれば、業界で働くメリットを知ることで、さらに一歩志望の意思を高めることができます。
選考では、志望動機などを通してその業界に対する熱意も評価されますから、メリットを知って熱意を高め、有効な志望動機作成にも役立てましょう。
新しい価値を生み出すことができる
IT業界で働くことのメリットとしてまず挙げられるのは、新しい価値を生み出すことに関われることではないでしょうか。
ITは近年の社会全体においては欠かせない存在となっており、生み出された新しい技術が社会に与える影響も大きいです。
その進歩はめざましく、少し前では考えられなかったような革新的な技術が、現在では日常生活に欠かせないものとなっていることも少なくありません。
日本では、政府がデジタルトランストランスフォーメーションいわゆる「DX」を推進していることもあり、年々あらゆる分野でIT化が進んでおり、高齢化に伴う労働力不足など、社会の抱えるさまざまな課題の解決に向けても大きな期待が寄せられています。
これらの期待に応え、社会に変革をもたらすような新しい技術に携われる可能性もあるのが、IT業界で働く魅力と言えるでしょう。
専門知識が付けられる
IT業界では専門的なスキルや知識が求められますが、とくに新卒の場合にはポテンシャルを優先した採用が行われ、未経験であっても挑戦できる場合が多いです。
入社後の努力次第では専門的な知識を身に付けて、キャリアアップを目指せることも、IT業界で働くことのメリットのひとつとして挙げられます。
IT業界は、今後さらなる成長が期待される業界ではありながら、IT人材は不足しているのが現状です。
そのため、仕事を通してIT関連の専門知識やスキルを身に付ければ、将来より自分の理想に近い企業への転職を有利にすることもできます。
IT関連の専門スキルは、多くの分野で活かすことができますから、努力を惜しまず自己研鑽できる人であれば、専門知識を獲得してさらなるステップアップができるでしょう。
チームで達成感を味わえる
IT業界の仕事は、一人で黙々とパソコンに向かうイメージがあるかもしれませんが、実際にはプロジェクトごとにチームを組んで仕事にあたることが多いです。
チームで仕事をする場合には、自分の仕事の範囲だけでなく、時にはチームのメンバーの目線に立って仕事を進めることが必要になりますから、おのずと他のメンバーから刺激を受けることになります。
また、チーム単位で成果を出そうという発想になり、おのずとチームで切磋琢磨しながらチーム全体のクオリティを上げていくことになるでしょう。
一人で仕事をする場合には気付かない視点から物事を考えられるようになり、視野が広げられることもメリットですが、なによりプロジェクトが成功した際に、チームで味わう達成感は格別でしょう。
柔軟な働き方が可能
IT業界の仕事は、場所を選ばずに仕事を進められることが多いため、柔軟な働き方が可能であることもメリットのひとつです。
IT業界にある企業では、始業時間や就業時間に柔軟性をもたせたフレックスタイム制度やリモートワークなどが導入されていることが多いことが特徴と言えます。
たとえ現在は必要性を感じなくても、出産や子育てなど、将来自分を取り巻く環境が変わった時でも、キャリアを中断させることなく仕事を続けられることは大きなメリットです。
【IT業界とは】IT業界で働くデメリット
ここまでで、IT業界で働くメリットを紹介しましたが、志望業界を決める際にはデメリットへの理解も大切です。
漠然とIT業界に憧れて就職を果たしたとしても、実際に入社した後になって、自分の抱いていたイメージと現実がかけ離れていることに気付くこともあります。
「こんなはずではなかった」と後悔する前に、その業界や企業のデメリットの傾向を把握しておきましょう。
メリットもデメリットも、そう感じるかどうかはその人の価値観により異なりますから、自分がIT業界に働くことに合っているかどうかの確認にもなるでしょう。
残業が多くなりやすい
IT業界の仕事は、常に納期を意識しなければなりません。
下請け構造がピラミッド式になっている場合も多く、2次請け3次請けと下層になるほど納期が厳しくなる傾向があり、とくに締め切り前には残業が多くなりがちであることがデメリットと言えるでしょう。
エンジニアであれば、開発途中で何かトラブルがあった場合でも納期は守らなければなりませんから、休日でも余儀なく緊急対応にあたらなければなりません。
また、急な仕様変更で忙しくなることもあります。
場合によっては1からプログラムを作り直すことにもなりますが、その場合でも納期が延長されないことも多いです。
とくにベンチャー企業では、企業の成長期には労働力不足になりがちで、残業が多くなる傾向があります。
常に勉強が必要
IT業界は進化のスピードが速く、さらに流行は変わりやすく、その時々のトレンドのツールや言語などに対応できないと生き残ることが難しい業界です。
日常の業務で得られたスキルが10年後も同じく通用するとは限らないため、常に新しい技術についてアンテナを張り巡らし、自主的に調べたり勉強したりする必要があります。
また、エンジニアと言ってもさまざまな領域があり、ひとつのプロジェクトに携わる場合には、自分の領域の知識だけでなく全体を通しての知識をもっていることがアドバンテージになります。
業務時間内だけで新しい技術や他の領域の知識を習得したり調べたりすることには限界がありますから、プライベートでも自ら進んで学ぶことが苦になってしまう人にはデメリットと言えるでしょう。
福利厚生が整っていない場合もある
福利厚生とは、給料やボーナスなどの基本的な報酬以外に、企業から従業員に提供されるサービスのことです。
資格手当などの各種手当や研修制度など、仕事を続けていく上でのモチベーションや働きやすさにも影響し、企業に対する総合的な満足度に関わってきます。
IT業界は、IT技術自体が他の産業と比べると新しい業界であるため、企業自体も比較的新しい企業が多く、とくにベンチャー企業などが多い傾向にあるのが特徴的です。
そのため、古くからある大手の製造業などと比べると、福利厚生が整っていない企業も多いため注意が必要です。
しかし、古い企業にはないようなユニークな福利厚生制度が設けられていることもありますから、企業研究の際に調べてみましょう。
通信インフラ業界
続いて通信インフラ業界です。
通信インフラ業界は私たちが生活する上で無くてはならない存在であり、下記の解説を読んだ人は想像以上に私たちの生活において重要な役割を果たしている業界であると認識することでしょう。
ネットワークの構築や管理がメインの役割の業界です。
私たちの生活は、今やネットワークが無ければ成り立ちません。
私たちが普段観るYouTubeはもちろん、各種SNSもネットワークが無ければ利用できません。
こうした通信サービスを保守するのがインフラエンジニアです。
通信インフラ業界は今後も長期に渡って成長していくと言えます。
IT業界が進歩を続ける以上、衰退する理由がないからです。
今後も成長を続けていく、安定している業界です。
通信インフラ業界の主要企業
通信インフラ業界の主要企業にはNTT東日本、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなどが挙げられます。
どの企業も日本を代表する大企業です。
通信インフラ業界の主な職種
通信インフラ業界の主な職種としては
「サーバーエンジニア」
「データベースエンジニア」
「セキュリティエンジニア」
などがあります。
セキュリティエンジニアはネットワークを外部のウイルスなどの攻撃から守るのがメインの役割です。
データベースは情報を利用する際、そのデータを取り出しやすい状態にするのが仕事です。
ネットワークエンジニアはネットワークの構築、そして運用がメインの役割です。
下記に各職種の詳しい記事を掲載いたしますので、気になった方はチェックしてください。
通信インフラ業界の魅力
通信インフラ業界の魅力はその持続的な需要と将来性の高さにあります。
通信インフラ業界は社会の基盤となる通信ネットワークやサービスを提供するので、安定しているのが魅力です。
通信インフラはインターネット、モバイル通信、データ通信など、現代社会において不可欠なサービスです。
個人の生活だけでなくビジネス、政府、教育などあらゆる場所で広く使用されています。
社会がデジタル化し、情報通信技術が進展するにつれて、これらのサービスへの依存度はさらに高まっています。
よって、通信インフラ業界のサービスに対する需要は、将来にわたって安定し、また成長すると予想されます。
通信インフラ業界に向いている人
通信インフラ業界は性質上、社会の基盤となるサービスを提供し、多くの人々の生活やビジネスに不可欠です。
よって、他人の役に立ちたい、社会を支えたい人々にとって向いている業界と言えます。
通信インフラは現代社会において非常に重要です。
インターネット、モバイル通信、データ転送など、日常生活、緊急通信、教育、医療、ビジネスなど、あらゆる面で重要な役割を果たしています。
この業界で働くことにより、人々の生活を支え、社会の連続性と発展に直接貢献していると実感できるでしょう。
通信インフラは災害時の緊急通信や、遠隔地における教育や医療サービスの提供など、社会的に重要な状況においても中心的な役割を担います。
よって、社会の安全と福祉に貢献することができるため、社会を支えたいという強い動機を持つ人にぴったりでしょう。
通信インフラ業界の平均年収
通信インフラ業界の平均年収は468万円です。
ネットワークエンジニアの平均年収は436万円ですが、新卒など比較的経験が浅い段階から担当することも多いので、それを考慮するとあまり低いとは言えません。
サーバーエンジニアの平均年収は453万円ですが、ネットワークエンジニアよりも経験が必要なことが多いので、多少平均年収が高いです。
【IT業界とは】IT業界の選び方
ここからはIT業界の企業の選び方について詳しく紹介していきます。
あなたのキャリアがより良いものになるために、下記の3点に着目して企業選びをしていきましょう。
業務内容が自分に適しているか
給料が高いか
スキルアップの支援制度があるか
リモート勤務可能か
研修制度が整っているか
まず第一に、研修制度が整っているかどうかということは非常に重要なポイントです。
例えばあなたが学生時代からプログラミングが大好きで、すでにスタイリッシュなサイトを作ったことがあるという場合ならば、研修制度がなくても問題ないでしょう。
しかし、基本的にIT業界は「知識がないと何もできない業界」です。
人手が足りないなどの理由で、いきなり知識がないのに色々と要求されたりする場合もあります。
そこで、入社後に専門的なスキルを身につけられるような研修制度が整っているところを探すようにしましょう。
業務内容が自分に適しているか
IT業界はここまで詳しく紹介してきたように、さまざまな業務内容があります。
自分に合っている業務内容を任せてくれる企業を選ぶようにしましょう。
あなたがバックエンドエンジニアであるにも関わらず、フロントエンドの業務を任されたら何もできずに困ってしまいます。
業務内容が自分のこれまでの知識や経験を役立てられるものであるか、しっかりと確認する必要があるのです。
給料が高いか
IT業界の各職種の平均年収については先ほど紹介しましたが、基本的に一般より少し高いことが多いです。
そんな中、給料があまりにも少ない企業の場合、その他の福利厚生などもしっかりしていない場合があるので注意しましょう。
ちなみに日本の平均年収は458万円であり、これを下回っている場合は少し注意した方が良いでしょう。
研修制度がしっかりしている、昇給が早いなどといった特徴がある場合は特に問題ありませんが、初任給があまりにも安い場合、内定をもらったとしても一度本当に就職するか検討する必要はあるでしょう。
スキルアップの支援制度があるか
研修がそもそも用意されていない、または研修だけで終わりの企業も稀にあるので、スキルアップの支援制度があるかについては確認しておく必要があります。
特にIT業界を目指す人の中には「3年から5年程度勤めて、あとは独立したい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
将来的に独立したいと考えているにも関わらず、目の前の業務にばかり取り組む余裕しかなく、スキルアップができないと、ずっとその企業で働くことになってしまいます。
特にIT業界は進歩が早いので、企業が増え続ける一方、倒産する企業もあります。
ずっとその企業に「おんぶにだっこ」状態ではなかなかスキルが伸びないので、新しいプログラミング言語を取得するなどのスキルアップの支援制度が用意されているかについてはしっかりと考える必要があります。
リモート勤務可能か
IT業界の多くの企業に当てはまる魅力として、リモート勤務が可能であるということが挙げられます。
コロナ禍以降、一気に普及したリモートの勤務形態ですが、多くの方が魅力的に感じていることでしょう。
時間の制約こそあるものの、自分の好きな場所で働けるというのは非常に魅力的なことです。
例えば往復1時間の会社に所属している人ならば、休みが多い会社で年間200日の勤務であると仮定しても、1年間で約8.3日は通勤に費やしていることになってしまいます。
リモート勤務が明らかに可能な職種であるにも関わらず、無理に出社を強制する会社の場合、合理的でないところも多いです。
よって、リモート勤務が可能であるかどうかというのは実際のメリット以外にも、会社が慣習にとらわれない、合理的な考えをできる企業であるかどうかについても判断材料になるのです。
【IT業界とは】IT業界に就職するためにすべきこと
ここまでIT業界について詳しく紹介してきました。
ここまでを読んでIT業界の企業に大きな魅力を感じている人も多いでしょう。
ここからはいよいよ、IT業界に就職するためにすべき対策について詳しく紹介していきます。
IT知識を学ぶ
インターンに参加する
ポートフォリオを作成する
自己分析をする
就活において絶対に行わなければならないことなので、IT業界に限ったことではありませんが、自己分析はしっかりと行っておきましょう。
よく、就活の直前になって慌てて自己分析を行う人が多いですが、余裕がある人は大学入学時から行っても構いません。
1年次の自己分析と就活前の自己分析でどれくらい変化が生じているか分かれば、学生時代に力を入れたことについて書く際にも非常に便利でしょう。
自己分析を行うことで自分がこれまで志望していた業界ではなく、他の業界に向いていると判明することもありますし、自分が思いもしなかった短所や長所が見つかる可能性もあります。
就活は「あなたのことを全く知らない人」に対して、自分の魅力が客観的に伝わるように話すことが大切なので、自己分析を行っていくことは非常に大切なのです。
IT知識を学ぶ
当然ながらITの知識が全くない人材はいくら高学歴であろうが、英語が堪能であろうが採用したいと思われることは少ないです。
「即戦力として活躍して欲しい」と考えているからではなく、「IT業界を志望しているのに何も勉強していない、つまりやる気のない人材である」と判断されてしまうからです。
また、もちろんある程度ITスキルを持っていた方が人材教育にはおいても有利に働くと考えられている場合が多いのも理由の1つです。
IT関連の資格や簡単なプログラミングに触れる、最新のIT業界の傾向はどのようなものがあるのか、といった簡単なものだけでも構わないので、少しでもITに関する知識を学んでおくことが大切です。
あなたが企業の採用担当者だったと仮定して「IT業界のことはよくわからないけど、やる気があるし、高学歴だから採用してください」と言われたところで「採用したい」と考えることはないでしょう。
インターンに参加する
多くの業界に共通することですが、インターンに参加するというのもIT業界を志望するにあたって非常に重要なことです。
当然ながら企業はITに関する業務を全く行ったことがない人材よりも、インターンでも良いのでITの現場で働いたことがある人材を優先します。
また、長期インターンの場合はITに関するさまざまな業務を任せられることが多いです。
これを通じてさまざまなスキルを身につけることができますし、自分がIT業界においてどのような業務が得意であるのか、向いているのかについても学ぶことができます。
「自分はバックエンドエンジニアになりたいと考えていたけれども、意外とホームページを作るのが面白かった」などと、新しい発見があるかもしれません。
エンジニアインターンに関しての記事はこちらです。
インターンに興味のある方はぜひ参考にしてください。
ポートフォリオを作成する
ポートフォリオの提出を求めてくる企業もあるので、しっかりと対策を行っておくことが重要です。
特にソフトウェア業界やインターネット・ウェブ業界に属する企業はすでに技術力のある人材を求めています。
そのため、そういった企業を志望する場合には自分が作ったホームページやソフトウェアなどを提出することができれば良いでしょう。
もちろん自己PRや志望動機などをしっかりと作成することは重要ではあるのですが、IT企業の場合、ポートフォリオ一発で内定に大きく近づける可能性もあります。
例えば、優秀な学生が「社員よりも技術が高い」とみなされるようなポートフォリオを提出してきた場合、多くの採用担当者はその時点で「採用したい」と考えるでしょう。
このように、自己PRや志望動機などがうまく作れない人は特にポートフォリオを素晴らしいクオリティにすれば逆転を狙えるので、しっかりと対策をすることが大切です。
エンジニアのポートフォリオの作り方はこちらの記事で紹介しています。
転職を目指す人向けの記事ですが、新卒の方でも応用できるので参考にしてください。
【IT業界とは】IT就活ならエージェントを利用しよう
今回はIT業界について網羅的に解説してきました。
ありとあらゆることがわかった分、自分に足りない部分が浮き彫りになり、不安を感じている方も多いでしょう。
そんな方におすすめしたいのが「ジョブコミット」です。
無料であなたに合ったIT企業の提案から、選考対策までサポートしてくれます。
ESの作成はもちろん、面接対策やポートフォリオの確認までしてくれるサービスです。
ぜひプロに相談して、効率良く就活を進めましょう。
まとめ
今回はIT業界について非常に詳しく解説してきました。
IT業界の勢いは止まることを知らず、今後も成長を遂げる業界であると言えるでしょう。
本記事を通してIT業界に魅力を感じた方は、ぜひ早い段階から自己分析を行い、ESの作成に努めましょう。