はじめに
就職活動が始まったあと、企業の選考に応募するためには選考書類を作成して提出しなければなりません。
では、エントリーシートをはじめとする選考書類に締切はあるのでしょうか。
もし企業が設定した提出期限を過ぎてしまった場合、その選考を受けられるかどうかも気になるところです。
この記事では、書類提出の締切や注意点などについて解説しています。
エントリーシートを作成中の就活生は、本格的な選考への準備のポイントを知るためにもぜひ読んでみてください。
【エントリーシートの締切はいつまで?】一般的なエントリーシートの期限
まずは、ほとんどの企業が設けているエントリーシートの提出期限について見ていきましょう。
ここで紹介するのは、あくまでも一般的な提出期限です。
実際の提出期限は企業によって異なるため、志望先の企業ごとに自分で確認する必要があります。
とはいえ、多くの企業はここで挙げる時期を選考書類の提出期限としているため、書類作成に使える期間の目安にはなるでしょう。
また、提出期限が通常と異なる企業の場合は、期限以外にも注意しなければならない点が存在します。
一般的には大学4年の3〜5月
一般的な企業において、エントリーシートなどの選考書類は大学3年生から4年生に切り替わる3月から5月までに提出するよう期日を提示されるケースが多いです。
採用情報が解禁されるのは3月からで、ほとんどの企業において4月から面接選考が本格化します。
6月頃までにはどの企業でも選考によるふるい落としが始まり、10月頃に内定を出す会社が多いことから、おそらく春が終わるまでにはエントリーを締め切っていると逆算できます。
そのため、就活が本格化してからエントリーシートの準備を始めていていては遅いのです。
大学3年生の間に一度は自己分析を行い、エントリーシートにどのような情報を書くかを決め、大枠の文章を決めておくと余裕を持って提出できる可能性があります。
二次締切や通年採用している企業もあるので注意
選考書類提出の上で気をつけなければならないのが、二次締切がある企業や通年採用している企業です。
企業によっては、エントリーシートの締切を1回で終わらせるのではなく、二次締切を設けている場合があります。
二次締切といっても何か月も余裕があるわけではなく、一次締切から数週間後に提出期限が設定される場合が多いです。
さらに、一時締切と比較して選考枠が少ない傾向にあり、二次までに間に合えば面接に進めるというわけではありません。
また、就活が本格化する時期だけでなく通年採用をしている企業もあります。
この場合は特定の締切に追われることなく準備ができるものの、エントリーする就活生の人数が多いです。
企業側も時間をかけてじっくり選考を行えるため優秀な人材をピックアップしやすく、選考突破のハードルは高くなります。
締切が早い企業に注意
選考書類の提出期限について、もう1つ気をつけたいのは締切が早い企業です。
提出時期は企業によって異なるため、当然他の一般的な企業よりも早い段階でエントリーを締め切ってしまう業界や企業もあります。
そのため、一般的な企業のエントリー時期に合わせて書類を作成していると間に合わない可能性があり注意が必要です。
とくに、複数の企業にエントリーする際は締切が遅い企業に引きずられないよう、企業ごとのエントリー期限をスケジュール帳などに記載し定期的にリマインドすると良いでしょう。
期限を過ぎてからでも取り合ってくれる企業がないわけではありませんが、社会人として締切を厳守するのは当然の行為です。
提示された期限を守れない人物はそれだけで選考から外される可能性があるため、エントリーシートの期限もしっかり守るようにしましょう。
締切が早い業界や企業
では、実際にエントリーシートの締切が一般的な企業より早いのはどこの業界や企業なのでしょうか。
業界単位でいえば、人材業界や広告業界、テレビ業界などが比較的早い傾向にあります。
また、企業の種別単位でいえば、外資系企業やインフラ企業、IT企業、ベンチャー企業などが挙げられるでしょう。
提出期限が早い理由は「企業側が人材をチェックする時間を長く取りたい」「スピード感を重視したい」などさまざまです。
いずれにせよ期限が早い企業に応募したい場合は、事前の情報収集を進めておく必要があります。
【エントリーシートの締切はいつまで?】エントリーシートは早く出したほうがいい
ここまで読むと、定められた期限に間に合いさえすればいつエントリーシートを提出しても良いと感じる人もいるでしょう。
しかし、エントリーシートは可能な限り早く出したほうがいいです。
もちろん、書類を作成したらすぐに提出したら良いというわけではなく、ある程度見直したり内容を書き直したりして、全体の精度を高めたほうが良いでしょう。
とはいえ、あまりにもダラダラと書き続け、締切ギリギリになってようやく提出するというのは望ましくありません。
ここでは、その理由について解説します。
ES提出順に選考が始まるため
書類選考は、エントリーシートが提出された順に行われていきます。
応募者の氏名や出身校などを五十音順に並べるなどの処理はされません。
エントリーシートの内容は就活生同士似通うことが多く、あとに読まれるほど新鮮味が失われていきます。
そのため基本的には早めに書類を提出した就活生のほうが有利です。
企業に対する志願者数次第では、一次締切で選考の定員に達することもあります。
その場合、一時締切のあとは選考を受けられない可能性が高いです。
逆にいえば、エントリーシートを早く提出すれば、まだあまり採用枠が埋まっていない段階で選考を受けられるため、倍率は比較的低くなります。
なるべく早い段階で選考を受け、定員までに書類に目を通して欲しいと思うのであれば早めの提出が望ましいです。
志望度が高い印象を与えられるため
一見提出した時期は選考そのものに影響を与えないように思えますが、実はそうではありません。
期限よりも提出が大幅に早ければ、その分企業からは自社に対する志望度が高いと判断されます。
就活生のスキルや性質だけでなく、企業に対する志望度も採用の判断材料になるため、ここでアピールすることも可能です。
企業としては、自社で働く意欲が高くやる気がある人材に入社して欲しいと考えています。
提出期限よりも早めに書類を提出できるということは、早い段階から自社に興味を持ち、情報を収集して入念な準備を行ったと考えられるため、志望度が高いと思われやすいのです。
ただし、どれだけ書類の提出が早くとも中身がおざなりでは採用担当者を失望させてしまうため注意しましょう。
迷った際に合格する可能性が高いから
提出期限より早めに書類を提出すると、採用担当者が迷ったときに有利になる可能性があります。
もし複数人の応募者が合否ギリギリの段階だった場合、1分1秒でも提出が早いほうが採用されるというケースは少なくありません。
就活生はよほど優秀な人でない限り似たスキルや性質を備えていることが多い上、企業のレベルに合わせてさらに似たレベルの就活生が集まります。
そのため、明確に順位をつけられない場合も多く、提出の順番が合否を分けるケースも多いです。
少しでも提出が遅れたことでせっかくのチャンスを逃すことになりかねません。
他の就活生とエントリーシートの内容以外の部分で差別化するためにも、早めに書類を準備して提出するのが望ましいのです。
【エントリーシートの締切はいつまで?】締め切りを過ぎたらどうなるのか?
他の企業と締切を混同していた、期限ギリギリまで書き直していた、または単純に期限を忘れていたなど、企業が提示した期限に提出が間に合わないケースがないとはいえません。
では、もし選考書類の提出締切を過ぎたらどうなるのでしょうか。
多くの場合はその時点で応募できなくなりますが、稀にリカバリーが効く場合もあります。
期限を過ぎてしまった際にすぐ諦めてしまうのではなく、できる手は打ってみましょう。
ただし、基本的に締切を守った人と比べてその後の選考が不利になることは覚えておく必要があります。
基本的にはアウト
基本的に、締切を過ぎた場合はアウトです。
つまり、用意した書類は提出できなくなり、今後その企業にはエントリーできなくなります。
期限を守るのは、社会人にとって常識の1つです。
1人が期限を守れなかったことで仕事が行き詰まり、そのあとの工程を担う人の仕事すべてに影響が出る可能性があります。
そのため、ほとんどの企業は締切についての認識が甘い人物を採用したいとは考えません。
仮に何らかの救済措置があり、その場では落とされなかったとしても採用担当者からの印象は悪いです。
きちんと締切を守った人に比べてマイナスポイントからのスタートになるため、書類自体が受理されてもそのあとの選考に進めるとは限らない点に留意しておきましょう。
採用担当者に連絡
エントリーシートの締切を過ぎてしまったことに気付いたら、なるべく早い段階で採用担当者に連絡してみましょう。
応募者が定員に達していない場合やほとんど書類が完成しており間を置かず提出できる場合など、状況によって許してもらえることもあるため、一度は確認するべきです。
もし連絡を取っていれば待ってもらえたかもしれないにも関わらず、そのまま諦めてしまうと、貴重なチャンスを逃すことになります。
まずは採用担当者に電話で連絡し、必要に応じてその後メールを送りましょう。
ただし、その場は許してもらえたからこれで安心、というわけではありません。
書類を受け付けてもらえただけで評価自体は低くなっている可能性が高いため、その後面接の案内が来るかどうかは分からないため注意しましょう。
次の締切に間に合わせる
先述した通り、一次締切だけでなく期限を複数回設けている企業もあります。
そのような企業であれば、一度締切に間に合わなくとも慌てる必要はありません。
次の締切に間に合うように、書類を提出することもできるでしょう。
ただし、二次締切は一時締切よりも採用枠が少なくなっている場合が多いです。
そのため、二次締切こそ早い段階で書類を提出するか、完成度の高い書類を作成しないと通過しない可能性があります。
なお、2回締切を設けているにも関わらず二次締切にも間に合わなかった場合は、今度こそ提出を断られる場合が多いです。
せっかくのチャンスを棒に振らないよう、スケジュールはしっかり確認して書類の提出期限に間に合わせましょう。
【エントリーシートの締切はいつまで?】エントリーシートを準備するためのポイント
ここからは、提出期限に間に合うようにエントリーシートを作成するためのポイントについて見ていきましょう。
エントリーシートを準備するためには、いくつかのポイントが存在します。
スケジュールの管理、情報収集、内容の選別など、期限に間に合わせた上でエントリーシートの精度を高めるためにはどうしたら良いのかを考えて準備しなければなりません。
就活自体が忙しいイベントであるからこそ、効率よく企業に自分を売り込むための下準備に力を入れましょう。
スケジュール管理を徹底する
エントリーシートの作成をはじめ、就活全体を効率的に進めていくためにはスケジュール管理を徹底して行う必要があります。
各企業によって書類の提出締切が違ったり、企業説明会など多忙なスケジュールに追われたりと就活そのものが忙しいイベントです。
いつまでに何を終わらせなければならないのか、見通しを立てるためにも今のうちからスケジュール管理をしておくことをおすすめします。
書類の提出期限を把握したら自分がいつまでに提出したいかを決め、下書きはいつまでに、見直しはいつまでに、清書はいつまでに、と段階を踏んでスケジュールを決めておくと良いでしょう。
とくに見直しはいつまでに終わらせる、と決めておかないと際限なく直してしまう場合があるため注意が必要です。
事前に必要な情報を集める
多くの場合、締切は3~5月に設定されており、本格的に就活が始まってから書類の準備に取り掛かっていては遅いです。
大学3年生の間にエントリーシートの入手方法、志望する企業の求める人物像、各企業の提出期限など、集められそうな情報については集めておく必要があります。
これらを怠っていると、他の就活生に出遅れるだけでなく期限を逃すことになりかねません。
また、自己分析もなるべく早めに実施し、志望動機やガクチカ、自己PRや長所・短所など、エントリーシートに設けられた項目を埋められるようにしておきましょう。
こうした項目は一度下書きしたあとに読み返して添削する必要があるため、早めに内容を決めておくと効率的に書類を作成できます。
よく聞かれる設問は回答を使いまわす
本来ならばエントリーシートは一社ごとにしっかり内容を使い分け、企業に合わせて書き換える必要があります。
しかし、それでは時間も手間もかかってしまうでしょう。
就活では、毎回といって良いほど聞かれる、頻出の質問が存在します。
あらかじめ聞かれることが分かっている質問については、早めに回答を用意しておいても良いでしょう。
ガクチカや自己PR、長所など頻出の質問については、結論部分を使いまわしても構いません。
ただし、企業によってアピールに適したエピソードなどは異なります。
そのため、1つの結論に対してアピールできる側面が異なるエピソードを複数用意するのがおすすめです。
また、企業によっては結論が合わない可能性もあるため、1つの質問に対しても複数の結論を用意すると良いでしょう。
就活エージェントを利用しよう
これからエントリーシートを作成するという人には、就活のプロである就活エージェントの活用がおすすめです。
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まとめ
エントリーシートの作成に限らず、就活では何事も早めの準備が求められます。
そのため、スケジュール管理や情報収集を怠らず、余裕を持って就活を進められるようにしなければなりません。
選考書類は締切を過ぎても受け付けてもらえる可能性があるものの、提出が遅くなるほど選考が不利になっていきます。
何より、社会では締切は厳守するもの、という意識を強く持つ必要があるでしょう。
エントリーシートを作成するためにはどのような準備が必要なのかを考え、着実に書類作成を進めることをおすすめします。