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・金融業界の特徴
・金融業界の仕事内容
・金融業界に向いている人
・金融業界に興味のある人
・金融業界の業界研究がしたい人
・金融業界をより詳しく知りたい人
はじめに
金融業界は非常に魅力的な業界であり、多くの就活生が目指す業界ですが、概要を理解できないまま「なんとなく」で応募してしまう就活生の方も少なくありません。
そこで今回は金融業界の特徴をざっくりと説明した後、業務内容や向いている人の特徴などについても詳しく紹介します。
金融業界のビジネスモデル
金融業界のビジネスモデルは、「お金を使ってお金を生む仕組み」が基本です。
業種ごとに具体的な収益源やビジネスの構造は異なりますが、共通するのは「金融資源の仲介」や「リスクの管理・引き受け」、「資産の増加支援」などを通じて収益を得るという点です。
金融業界の業種
金融業界は、資金の流れを支える中核的な産業であり、多様な業種で構成されています。
主な業種には、資金の預け入れと貸し出しを行う「銀行」、クレジットカードなどを通じて信用取引を可能にする「クレジット会社」、モノの貸し出しを通じて資産を運用する「リース会社」、顧客の資産を増やすことを目的とした「資産運用・投資顧問」、そしてテクノロジーと金融を掛け合わせた「フィンテック・金融IT」などがあります。
ぜひそれぞれの業種についての理解を深めて金融業界への理解を深めていきましょう。
銀行
・みずほ銀行
・三菱UFJ銀行
・三井住友銀行
銀行は金融業界の中心的な存在です。
個人や企業から預金を集め、それを資金として貸し出すことで利益を得ています。
預金者に対しては一定の金利を支払い、貸し出し先からはより高い金利を受け取ることで、その差額を利益として得ているのです。
預金と貸し出しの活動を通じて、経済の血液循環を行う重要な役割を果たしています。
また、銀行は集めた資金を国債や株式などの金融商品に投資することで、安定的な収益を確保しているのも特徴の1つです。
また、個人や企業に対する様々な金融サービスを提供しており、口座の開設、振込、外貨取引、資産運用のアドバイスなど多岐にわたる業務を展開しています。
以下の記事では銀行について詳しく紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
証券会社
・SMBC日興証券
・野村証券
・大和証券
証券会社は主に株式や債券などの金融商品を取り扱い、投資家と発行体の間を仲介する役割を担っています。
顧客の投資ニーズに応じて最適な金融商品を提供し、売買の仲介を通じて手数料を得ています。
証券会社の業務は大きく分けて2つあり、1つ目は企業が新たに株式や債券を発行する際の引き受け業務です。
これにより企業は資金調達を行い、証券会社は手数料収入を得ることができます。
2つ目は既存の金融商品が売買される流通市場での取引仲介です。
流通市場で証券会社は投資家の代理として取引を行い、売買手数料を収入源としています。
証券会社については以下の記事でさらに詳しく紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
保険会社
・東京海上日動火災保険
・三井住友海上火災保険
・損害保険ジャパン
保険会社はリスクマネジメントの観点から社会に貢献する重要な役割を果たしています。
事故や病気、けが、火災、交通事故など予測不能なトラブルに備えるために保険料を徴収し、これらの出来事が発生した際に保険金を支払うというサービスを提供しています。
保険会社の収入源は主に契約者から徴収する保険料です。
保険料は契約者が加入する保険の種類や契約内容に応じて異なり、またリスクの大きさによっても変動します。
集めた保険料を安全かつ効率的に運用し、支払い能力を維持しつつ、利益を追求している企業です。
保険会社については以下の記事で詳しく紹介しています。
就活の選択肢に保険会社が入っている方は、ぜひ以下の記事を活用して理解を深めてください。
クレジット会社
・三井住友カード
・JCB
・三菱UFJニコス
クレジット会社はクレジットカードを発行し、消費者の購買活動を支援する役割を果たしています。
クレジットカードは皆さんご存知の通り、消費者が現金を持たずに買い物ができる便利な手段であり、購入代金を後払いで払うことができる便利なサービスです。
クレジット会社の主な収入源は、カード加盟店から徴収する手数料とカード会員から受け取る年会費です。
加盟店手数料は消費者がカードを利用して支払った金額の一定割合をクレジット会社が加盟店から受け取る形で設定されています。
また、カード会員に対してキャッシングやリボ払いなどの金融サービスも提供しており、これらのサービス収入をも得ています。
以下の記事ではクレジットカードの業界について紹介しています。
ぜひ興味のある方は参考にしてみてください。
リース会社
・オリックス
・三井住友ファイナンシャル&リース
・東京センチュリー
リース会社は顧客に対して機器や設備などを長期間にわたって貸し出すサービスを提供しています。
一定の期間、利用料を支払うことで物件を使用する権利を得る契約のことで、企業が設備投資の代替手段として利用します。
顧客にとっては高額な初期投資を抑え、キャッシュフローを改善する手段を提供できるのが魅力です。
リースの対象となるものは、工場の設備やオフィスの機器、車両など多岐にわたり、企業の多様なニーズに対応しています。
主な収入源は顧客から受け取るリース料です。
創設されたばかりで資金が足りない、これから伸びていく企業をサポートできるのが魅力と言える業種です。
以下の記事ではリース業界について焦点を当てて紹介しています。
興味のある方はぜひ見てみてください。
資産運用・投資顧問
・野村アセットマネジメント
・アセットマネジメントOne
・大和アセットマネジメント
資産運用・投資顧問は、顧客の資産を長期的かつ効率的に増やすことを目的に、さまざまな金融商品への投資を代行・助言する業種です。
対象となる顧客は、個人投資家だけでなく、企業や年金基金、大学などの機関投資家にも広がります。
運用対象は株式、債券、不動産、外国資産など多岐にわたり、投資戦略やリスク許容度に応じて最適なポートフォリオを構築します。
グローバル経済やマーケットの動向を常に把握する高度な専門性が求められます。
フィンテック・金融IT
・マネーフォワード
・GMOフィナンシャルHD
・シンプレクス
フィンテック(FinTech)は、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた分野で、IT技術を駆使して金融サービスを革新します。
スマホ決済やネット証券、AIによるローン審査、ブロックチェーンによる安全な取引記録など、多様なサービスが登場しています。
従来の金融機関に比べて迅速かつ低コストで利便性の高いサービスを提供できる点が強みです。
また、既存の銀行・証券会社と連携するBaaS(Banking as a Service)型ビジネスも拡大中です。
金融業界の市場規模
現在の国内金融業界の市場規模は約198兆7597億円と推測されています。
日本の金融業界は国民の高い貯蓄率や長寿命化を背景に、個人向けサービスが充実していることが特徴です。
特に少子高齢化が進む中で、高齢者向けの資産運用や保険商品が重要視されています。
また、デジタル化の進展に伴い、フィンテック企業の台頭が市場を活性化させ、新しい金融サービスの導入が市場の拡大を促進していることも見逃せないトピックの1つです。
5年後には金融業界の市場規模は4.95%上昇し、208兆5989億円に達すると予測されています。
この成長は、AIやブロックチェーン技術の活用による新しいビジネスモデルの創出や、アジア市場との連携強化によるものです。
金融業界の就職難易度
結論として、金融業界の就職難易度は非常に高いと言えます。
金融業界は安定した収益性と社会的地位の高さから、就活生に非常に人気があるからです。
特にメガバンクや証券大手、保険会社のトップ企業は毎年多くの学生が応募するため、競争が激しいです。
メガバンクなどの大手企業は応募者の数に対し、採用枠が限られているため、狭き門とされています。
このような企業は優秀な人材を見極めるために選考基準が厳しく、学歴や成績だけでなく、リーダーシップ、問題解決能力、コミュニケーションスキルも重要視しています。
また、インターンシップの経験や金融知識の深さ、国際経験も評価されるポイントです。
一方で、地方銀行や中小企業では、地域に密着したサービスを提供するため、地域への貢献意識や親しみやすさが重視されることがあります。
大手だけでなく幅広い選択肢を視野に入れることで、就職活動の成功率が高まると言えるでしょう。
金融業界の職種
業種ごとの職種を詳しく紹介していきます。
ぜひ金融業界の仕事を知るきっかけにしてください。
- 法人営業
- 個人営業(リテール)
- 融資審査
- 本部企画・商品開発
法人営業
企業向けに融資、資金管理、決済サービスなどを提案する仕事。
経営者や財務担当者と信頼関係を築き、経営課題を金融の力で支援します。
業界理解や財務知識、問題解決力が不可欠で、短期的な取引よりも長期的な関係構築が重視されます。
企業の成長に寄り添いながら、金融のプロフェッショナルとして最適な提案を行う高度な営業職です。
個人営業(リテール)
個人顧客に対し、預金・住宅ローン・保険・投資信託など多様な金融商品を提案する仕事です。
お客様のライフイベントや資産形成に寄り添い、最適な商品を組み合わせて提案する力が求められます。
金融知識はもちろん、ヒアリング力や信頼関係を築くコミュニケーション力が重要。
地域に根ざした金融機関の顔として活躍する場面も多い職種です。
融資審査
個人や企業の融資申請に対して、返済能力や事業リスクを審査・判断する仕事。
財務諸表の分析や信用情報の確認を通じて、貸し倒れリスクを回避しながら適切な融資判断を行います。
銀行の収益源である貸出業務の根幹を支える職種であり、金融知識と法的な理解、バランス感覚が求められます。
緻密さと責任感が問われるポジションです。
本部企画・商品開発
新しい金融商品やサービスの企画・立案を行う仕事。
市場動向や顧客ニーズを分析し、競合との差別化を意識しながら付加価値のある商品を生み出します。
部門横断的なプロジェクトを推進する場面も多く、調整力や論理的思考力が必要になります。
企画が成功すれば多くの顧客に使われる商品となるため、やりがいも非常に大きな職種です。
- リテール営業
- 法人営業(引受・公開)
- トレーダー
- アナリスト
リテール営業
主に個人投資家を対象に、株式・債券・投資信託などの金融商品を提案・販売する仕事です。
顧客の資産状況やリスク許容度に応じた提案力が問われるほか、マーケットの動向に対する知識やタイムリーな対応も重要。
資産運用のパートナーとして信頼される存在になるために、高度な金融知識と丁寧な対応が欠かせません。
法人営業(引受・公開)
企業の株式上場(IPO)や社債発行など、資本市場を通じた資金調達を支援する業務。
証券会社や投資銀行などで活躍し、法規制の知識や企業財務への理解、プレゼンテーション能力が求められます。
企業成長を後押しするダイナミックな業務で、社会的インパクトも大きい職種です。
経済動向や金融市場への高いアンテナも欠かせません。
トレーダー
金融市場において株式・債券・為替などをリアルタイムで売買し、利益を追求する職種。
市場のわずかな動きから瞬時に判断を下し、リスクを管理しながらポジションを取ります。
スピードと冷静さ、高度な分析力が成功の鍵です。
高度なストレス耐性と判断力が求められるため、非常に厳しい反面、スリリングで魅力的な仕事でもあります。
アナリスト
業界や企業を深く分析し、投資判断の材料となるレポートを提供する職種です。
定量データと定性情報を組み合わせ、将来の業績を予測します。
ファンドマネージャーや機関投資家の意思決定を支援しています。
地道な情報収集と鋭い洞察力、そしてわかりやすい資料作成能力が求められる、分析のプロフェッショナルです。
- 営業職(ライフプランナー等)
- 商品開発
- アクチュアリー
- 保険金支払い査定
・就職難易度
営業職(ライフプランナー等)
個人・法人の将来設計に基づき、生命保険や医療保険、年金保険などを提案する営業職です。
顧客の夢や不安に寄り添い、人生に必要な備えを一緒に考える仕事です。
単なる商品の販売ではなく、信頼関係の構築とライフプラン設計のスキルが重要になります。
営業としての成果も問われつつ、人の人生を支える大きな使命感があります。
商品開発
保険会社における新商品の設計や既存商品の見直しを担当しています。
市場ニーズや競合動向、法規制を踏まえながら、収益性と顧客満足を両立させる企画を行います。
保険数理の知識やマーケティング感覚が不可欠で、社内の他部門と連携して商品化を進める調整力も求められます。
商品がヒットすれば多くの人の生活を支える影響力がある仕事です。
アクチュアリー
保険や年金の分野で、統計学や数学的モデルを用いてリスクを数値化し、保険料や準備金を算出する専門職です。
将来の不確実性に対する備えを設計するため、緻密な計算力と高い専門知識が必要です。
保険会社やコンサルティングファーム、官公庁などで活躍し、制度の安定と健全性を支える重要な役割を担っています。
保険金支払い査定
事故や病気が発生した際、保険金の支払いが適切かどうかを審査・判断する業務。
保険契約の内容を理解したうえで、医療情報や法的観点をもとに公正な判断を行います。
不正請求の防止と、正当な支払いを両立させるバランス感覚が必要です。
人の人生に深く関わる場面も多く、責任感と冷静な対応力が問われます。
- ファンドマネージャー
- アセットマネジメント営業
- リサーチアナリスト
ファンドマネージャー
投資信託や年金基金などの大規模な資産を運用し、収益の最大化を目指す職種です。
経済動向や企業情報を分析し、投資先や運用方針を決定します。
長期的な視点とともに、短期的な市場変動への対応力も求められ、高度な金融知識と判断力が必要です。
投資家の信頼を背負い、大きな責任と影響力を持つ仕事です。
アセットマネジメント営業
機関投資家(年金基金、保険会社など)に対して、資産運用サービスを提案・提供する営業職です。
自社の運用方針や実績をわかりやすく伝え、投資家のニーズに合った商品を紹介します。
金融知識の深さと、高度なプレゼン力、信頼構築力が求められます。
数字に強く、戦略的な営業ができる人に向いている職種です。
リサーチアナリスト
経済、業界、個別企業などの情報を収集・分析し、投資判断に役立つレポートを作成する専門職です。
現場取材や財務データの読み込みを通じて、将来性を見極めます。
鋭い分析力と予測力、論理的思考が求められ、投資家や運用担当者にとって重要なインサイトを提供する役割です。
情報を価値に変える知的な仕事です。
- 金融エンジニア
- プロダクトマネージャー
- データサイエンティスト
金融エンジニア
金融商品の設計やリスク分析、取引アルゴリズムの開発などを行う専門職で、数学・統計・ITの知識を融合させて金融の高度化を支えます。
デリバティブの価格計算や、リスク管理システムの構築など幅広い分野で活躍しています。
金融機関の中でも技術力が重視されるポジションであり、イノベーションの担い手でもあります。
プロダクトマネージャー
金融アプリやネットバンキング、保険のWebサービスなどの企画・開発を統括する役割です。
ユーザー体験を意識した設計を行い、エンジニアやデザイナーと連携してプロジェクトを推進します。
また顧客のニーズや業務要件を理解し、ビジネスとITの橋渡しをする存在でもあります。
スピードと柔軟性が問われる現代的なポジションです。
データサイエンティスト
金融機関に蓄積された顧客データや市場データを解析し、商品開発や営業戦略、リスク管理などに活用する専門職です。
AIや機械学習などの技術を駆使して、意思決定の精度を高めます。
技術力だけでなく、ビジネス課題をデータから読み解く力が重要です。
デジタル化が進む金融業界において、今後ますます注目される職種です。
バックオフィス系
バックオフィス系の職種は企業の内部管理やサポート業務を行い、組織全体の効率的な運営を支える重要な役割を果たします。
具体的には、総務、人事、法務、経理などが挙げられます。
総務は企業全体の設備や環境の管理、文書管理、オフィスの運営サポートなどを担当し、社員が円滑に業務を行えるようサポートするのが仕事です。
人事は採用活動や社員の教育研修、労務管理を通じて、企業の人材戦略をサポートします。
法務は契約書の作成や法令遵守の推進、法的トラブルの予防や解決を行い、企業の法的リスクを最小化するのが仕事です。
経理は企業の財務データの管理、決算業務、予算の策定や管理を担当し、経営者に対して財務状況の正確な報告を行います。
いずれにおいても、バックオフィス系の職種は企業の基盤を支える重要な役割を果たしており、それぞれの専門分野で高い専門性と効率性が求められます。
また、これらの職種は金融業界に限らず多くの企業で必要不可欠な存在であるため、何かの理由で転職することになったとしても、将来性が高い仕事であると言えるでしょう。
金融業界の現状・課題
金融業界は確かに将来性が明るい業界であるとは言えますが、課題が存在しないわけではありません。
自分がこれから長く働くことになるかもしれない業界について理解しておくことは、キャリアを考える上でも重要ですし、就活の面接で業界について聞かれることもあるため、重要です。
ぜひ、以下の3点を踏まえた上で金融業界の就活を進めましょう。
- 規制の強化
- グローバルへと展開
- マイナス金利政策の影響
- 地方銀行の収益悪化と再編の進行
- サイバーセキュリティの強化
- 超高齢化社会による顧客ニーズの変化
- 金融リテラシー格差の拡大
規制の強化
金融業界の最も大きな課題は規制の強化です。
金融機関の透明性向上や顧客保護、サイバーセキュリティの強化は特に重要視される課題です。
金融危機を背景に金融業界に対する規制は厳格化されており、より透明性のある運営が求められています。
これにより、金融機関は取引の透明性を確保し、顧客に対する情報開示を徹底する必要があるのです。
また、顧客保護の観点から消費者向け金融商品の適正な販売と説明が求められ、顧客の権利が十分に守れる体制を構築しなければなりません。
さらに、サイバーセキュリティの強化もデジタル化が進む中で重要性を増しています。
金融機関はサイバー攻撃から顧客の個人情報や資産を守るため、最新のセキュリティ技術の導入や従業員のセキュリティ意識の向上などが重要と言えるでしょう。
規制の強化は金融機関にとって大きな負担となる一方で、業界の健全性を維持し、顧客の信頼を獲得するためには不可欠な要素となっています。
グローバルへと展開
金融業界は国内市場の飽和状態に伴い、グローバル展開が求められています。
特に少子高齢化の進行は甚大な影響を与えており、日本国内の市場は縮小傾向にあります。
金融機関は国内だけでは十分な利益を上げることが難しくなっているため、多くの金融機関が海外市場に進出し、新たな成長機会を求めているのです。
アジアやアフリカなどの新興市場では経済成長が著しく、金融サービスの需要が拡大しているため、これらの市場で新たなビジネスチャンスを掴もうとしています。
しかし、グローバル展開には多くの課題も伴います。
文化や法規制の違いを考慮する必要があり、現地のビジネス慣習なども理解しながら事業を展開しなければなりません。
また、為替リスクや政治リスクなど海外特有のリスクを考慮する必要もあります。
さらに国際競争が激化する中で、現地の競合他社との競争に勝つためには、独自のサービスや製品を提供する必要があります。
これらの課題を克服し、グローバル市場での競争力を高めることが金融業界の成長発展につながると言えるでしょう。
マイナス金利政策の影響
長期にわたる低金利環境は金融機関の収益性を圧迫しています。
特に銀行は融資事業を通じて収益を上げることが難しくなっており、顧客から得られる金利が低下することで利益の確保が困難になっています。
このような状況において、金融機関は新たな収益源を模索する必要があるでしょう。
例えば、投資信託や保険商品の販売、フィンテックとの連携を通じた新サービスの提供など、多角的なビジネス展開が求められています。
また、コスト削減や業務効率化のためのデジタル化の推進も重要です。
さらに、顧客ニーズに応じた個別対応や付加価値の高いサービスを提供することで、顧客満足度を向上させ、競争優位を築くことも求められています。
マイナス金利政策の影響を乗り越えるためには、金融機関には柔軟な対応と創造的な戦略が必要となると言えるでしょう。
地方銀行の収益悪化と再編の進行
地方銀行は、人口減少や地元企業の減少、地域経済の縮小などにより、融資による収益確保が困難になっています。
加えて、長引く低金利環境により、利ざやの縮小も深刻です。
こうした中、経営の効率化と収益力向上を図るために、地銀同士の統合・再編が各地で進められています。
しかし、単なる統合では地域密着型のサービスが後退しかねず、住民の信頼を失うリスクもあります。
これからの地銀には、効率化と地域性の両立、IT活用による新サービスの開発など、持続可能なビジネスモデルへの転換が求められています。
サイバーセキュリティの強化
金融サービスのデジタル化により、顧客はスマートフォンやPCから簡単に口座管理や投資ができるようになりましたが、その反面、サイバー攻撃のリスクも急増しています。
特にランサムウェアやフィッシング詐欺、個人情報の漏洩といった事案が後を絶たず、金融機関には高度なサイバーセキュリティ対策が求められます。
単にシステムを強化するだけでなく、社員のITリテラシー向上や、利用者への注意喚起、万が一の被害時の対応体制の整備も重要です。
安全性と利便性を両立させるセキュリティ戦略が、今後の競争力を左右する鍵となっています。
超高齢化社会による顧客ニーズの変化
日本では急速な高齢化が進んでおり、これに伴って金融ニーズも大きく変化しています。
従来の「資産運用」から、「資産の管理・保全」「相続や承継」への関心が高まり、金融機関は高齢者に配慮したサービス設計を迫られています。
例えば、認知機能の低下による誤った取引や詐欺被害を防ぐための見守り体制の整備や、家族への情報提供の仕組み構築が課題です。
高齢者が安心して金融サービスを利用できる環境づくりと、信頼される対面対応の強化が今後ますます重要となるでしょう。
金融リテラシー格差の拡大
近年、金融商品やサービスの多様化・複雑化が進む一方で、世代や地域によって金融リテラシーに大きな格差が生じています。
特に若年層では、投資や資産形成への関心は高まりつつあるものの、基礎知識が不足しているケースが多く、誤った情報に惑わされたり詐欺に巻き込まれたりするリスクも高まっています。
一方、高齢層ではデジタル金融への対応が課題です。
こうした状況に対応するためには、学校教育での金融教育の拡充や、企業・自治体が主催するセミナーの充実が不可欠です。
金融の知識を“学び直す”場づくりが求められています。
金融業界の将来性
金融業界の将来は決して暗いものではありませんが、いくつかの要素を理解した上で、本当に自分が就職したいのかについて考える必要はあります。
金融業界の将来を考えるにあたって重要なトピックは以下の3つであるため、確認しておきましょう。
- 競争の激化
- DX化の進行
- 人員削減
- ESG・サステナブル金融の拡大
- 金融×異業種連携
競争の激化
金融業界は今後ますます競争が激化すると予測されています。
銀行法や賃金決済法の改正に伴い、IT業界をはじめとする他業種からの参入が増加しており、従来の金融機関にとって新たな脅威となっているのです。
特にフィンテック企業は革新的な技術を活用して従来の金融サービスを再定義し、顧客にとってより便利で柔軟なサービスを提供しています。
このような状況下で、金融機関には競争力を維持するための差別化を図ることが求められます。
例えば、顧客に対する付加価値の高いサービスの提供や、顧客ニーズに応じた解決策の開発が重要です。
また、顧客データの分析を通じて顧客の行動を予測し、よりパーソナライズされたサービスを提供することで顧客満足度を向上させることも求められます。
競争の激化を乗り越えるためにイノベーションと柔軟な対応が求められる新しい時代に突入していると言えるでしょう。
DX化の進行
金融業界におけるDX、つまりデジタルトランスフォーメーションの進行は業界の将来性に大きな影響を与えています。
フィンテック企業の台頭と伝統的な金融機関によるデジタル化の進展により、金融サービスの提供方法が急速に変化しているのです。
モバイルバンキングやオンライン取引が主流となり、顧客は手軽に金融サービスを利用できるようになっています。
これにより金融機関は新しいデジタル技術を取り入れ、業務プロセスを効率化し、顧客体験を向上させることが求められています。
特にAIやブロックチェーン技術の活用は、リスク管理や取引の透明性を向上させるだけでなく、コスト削減や新しいビジネスモデルの構築にも寄与しているものです。
さらに、DX化は競争優位を確立するための鍵でもあり、企業は顧客データを活用したマーケティング戦略や個々の顧客に最適化されたサービスの提供を進めることで、顧客ニーズに応えることができます。
金融業界のDX化は企業の生産性を向上させるとともに、より高度なサービスを提供するための重要なステップとなっているのです。
人員削減
金融業界ではAIと自動化技術の進化に伴い、業務の効率化と人員削減が進行しています。
特に銀行を中心に店舗の縮小や支店の統合が行われており、人員削減が避けられない状況となっているのです。
AIが顧客対応やデータ分析、リスク管理などの業務に組み込まれており、多くの業務が自動化されることで、人手による作業が不要となるケースが増えています。
これにより、企業はコスト削減を図りつつ、業務のスピードと正確性を向上させることが可能となります。
しかし、人員削減は組織内の雇用に影響を及ぼし、特にスキルの転換が求められる従業員にとっては大きな課題となっているのです。
したがって、金融機関は従業員の再教育やスキルアップを支援し、新しい技術に対応できるよう、現存の社員の成長をサポートすることが重要です。
人員削減の波は避けられない一方で、企業として持続的な成長をするためには、人材の育成と活用が鍵となります。
ESG・サステナブル金融の拡大
ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視したサステナブルファイナンスは、世界的な潮流として金融業界に大きな変革をもたらしています。
日本でも金融庁がガイドラインを整備し、企業の非財務情報開示の強化を進めるなど、ESG投資の基盤づくりが進行中です。
投資家は企業の持続可能性を評価基準に加え、金融機関も気候変動リスクや社会的課題への対応を経営に取り込むようになってきました。
今後は、単なる理念にとどまらず、リスクとリターンの観点からESGを評価する実効性ある仕組みの整備が、さらなる拡大の鍵となります。
金融×異業種連携
近年、金融業界では異業種との連携によるサービス革新が加速しています。
特に注目されているのが、BaaS(Banking as a Service)という概念です。
これは、銀行の持つ決済や融資、口座機能などをAPIで提供し、非金融業者が自社サービス内に金融機能を組み込める仕組みです。
たとえば、ECサイトでの即時ローン提供や、交通系アプリでのキャッシュレス決済などが実現されています。
これにより金融サービスの裾野が広がり、顧客接点を持つ企業と金融機関の新たなビジネスモデルが生まれています。
今後の成長分野として大いに注目されています。
金融業界に向いている人の特徴
続いて金融業界に向いている人の特徴を大きく分けて4つ紹介します。
全てが当てはまっている人は非常に金融業界に向いているため、ぜひ就活の選択肢に入れてみてください。
反対に、金融業界を目指しているものの、1つも当てはまらない方は別の業界も視野に入れる、または就活本番までには当てはまるように対策することをおすすめします。
- 責任感がある
- コミュニケーション能力が高い
- 向上心がある
- 論理的な思考力がある
責任感がある
金融業界では顧客の資産や企業の財務状況を直接的に扱うため、強い責任感が求められます。
この業界では顧客の資金管理や投資判断が企業や個人の将来に大きな影響を及ぼすため、慎重かつ正確な業務遂行が不可欠なのです。
例えば、銀行の融資担当者は企業の信用リスクを適切に評価し、貸出先を慎重に選定する必要があります。
また、証券会社のアナリストやファンドマネージャーは投資判断に基づいて顧客の資産を運用するため、その判断には大きな責任が伴うのです。
責任感がある人はミスを未然に防ぎ、万が一トラブルにも冷静に対処することができ、顧客の信頼を獲得できます。
また、金融業界は法規制が厳しく、コンプライアンスを徹底する必要があります。
責任感の強い人は法令を遵守し、そして倫理的に行動できるため、向いていると言えるのです。
コミュニケーション能力が高い
金融業界では顧客との信頼関係を築くことが非常に重要であり、優れたコミュニケーション能力が不可欠です。
金融商品やサービスは複雑なものが多いため、顧客に対して分かりやすく説明し、納得してもらうことが重要です。
また、顧客のニーズを正確に把握し、適切な提案を行うには、対話を通じて信頼関係を構築することも求められます。
クライアントと長期的な関係を築くことで、金融機関としての信用力を高め、顧客満足度を向上させられるのです。
さらに、金融業界はチームでの協力が求められる場合が多く、プロジェクトや業務の進行において円滑なコミュニケーションが欠かせません。
チームメンバーと密接に連携し、情報共有をしながら業務を進めることで効率的な業務遂行が可能となります。
向上心がある
金融業界は常に変化する業界であり、向上心のある人材が求められます。
金融市場は規制の変化や経済状況の変動、技術革新などによって常に動いています。
そのため、業界の最新動向やトレンドを常に把握し、必要な知識をアップデートすることが不可欠です。
向上心のある人は自己研鑽を怠らず、常に新しい知識を学ぶ意欲を持っています。
例えば、金融商品の仕組みや市場分析の手法、新しい投資戦略などを自主的に学び、スキルを向上させることで、顧客に対してより的確なアドバイスを提供できます。
さらに、向上心のある人は新しいチャレンジに対して積極的であり、困難な状況にも前向きに取り組むことができるため、金融業界にまさしく向いている人材です。
このように、向上心は金融業界で成功するための重要な要素と言えます。
論理的な思考力がある
金融業界では顧客の財務状況や市場データを分析し、最適な提案を行うことが求められます。
例えば、証券アナリストは企業の業績や市場のトレンドを分析し、投資判断を行います。
そのため、論理的に情報を整理し、分析結果を基にした説得力のある提案ができる能力が重要です。
融資担当者も融資の可否を判断する際に財務諸表や経営状況を詳細に分析する必要があります。
論理的な思考力がある人は複雑な問題を分解し、因果関係を明確にしながら解決策を見つける能力を持っています。
さらに、論理的な思考は意思決定のプロセスにおいても重要であり、適切な判断を下すための基盤となるものです。
金融業界には顧客やチームメンバーとのコミュニケーションにおいても論理的な説明が求められるため、論理的な思考力があることは重要な要素と言えるでしょう。
金融業界で働く人材に求められるスキル
- 情報収集・分析に粘り強く取り組める人
- プレッシャーに強く冷静に対応できる人
- 倫理観と誠実さを大切にできる人
- チームで協力しながら成果を出せる人
金融業界は変化の激しい業界であり、単なる数字や知識の理解だけではなく、社会や経済の動きを読み取りながら適切に判断し、信頼を積み重ねていく力が求められます。
特に情報処理能力、プレッシャー耐性、倫理観、そしてチームワークは、どの職種でも重要視されるスキルです。
ここでは、金融業界で活躍するために求められる代表的な人材像を紹介していきます。
情報収集・分析に粘り強く取り組める人
金融業界では、日々刻々と変化する経済指標や市場の動き、法制度の改正など、多くの情報をタイムリーにキャッチし、分析する力が求められます。
特に融資や投資、商品開発などにおいては、表面的な数字やニュースを鵜呑みにせず、その背後にあるトレンドや因果関係まで掘り下げることが重要です。
さらに、単に情報を集めるだけでなく、それを根拠にして客観的かつ論理的に判断する力も必要です。
常にアンテナを張り続け、継続的に知識をアップデートできる粘り強さと探究心が、プロフェッショナルとしての信頼を築く土台になります。
プレッシャーに強く冷静に対応できる人
金融の仕事では、大きな金額を扱う取引や厳しい顧客対応、株価や為替の急変といった、精神的なプレッシャーが日常的に存在します。
特にマーケット部門や法人営業などでは、一つの判断が大きな損益に直結することもあり、焦りや不安に流されず冷静に物事を判断する力が不可欠です。
ミスを恐れて動けなくなるのではなく、状況を的確に把握し、自分の知識と経験をもとに最善の対応を導き出せる柔軟さと胆力が求められます。
また、プレッシャーに強い人は周囲からの信頼も厚く、組織全体の安心感や安定感にもつながります。
倫理観と誠実さを大切にできる人
金融業界では、顧客の大切な資産や機密情報を預かるという責任の重い仕事が多くあります。
そのため、高い倫理観と誠実な行動が求められます。
たとえ目先の利益を追求したくなる場面でも、ルールや法令、組織の信頼を守るために正しい判断を下すことが重要です。
不正やごまかしは一度発覚すると、企業や自分自身の信用を大きく損なう可能性があるため、常に透明性と説明責任を意識して行動しなければなりません。
お客様から信頼されるには、誠実な言動と一貫した対応を積み重ねることが不可欠です。
信頼は、金融の基盤そのものです。
チームで協力しながら成果を出せる人
金融業界では、一人の力だけでは完結しない業務が多く、部署内外との連携やチームワークが非常に重要です。
たとえば、法人営業では融資審査や商品開発部門と協力しながら顧客提案を行う場面が多くあります。
また、トレーダーやアナリストも、チームで情報を共有し、相互に判断を支える体制が成果につながります。
自分の意見を持ちながらも他者の意見を尊重し、円滑にコミュニケーションが取れる人は、信頼される存在となります。
個人の成果だけでなく、組織全体の成功に貢献しようとする姿勢こそが、長く活躍できる人材の条件です。
金融業界向けの資格
- 証券外務員(二種)
- 日商簿記検定(3級・2級)
- ファイナンシャル・プランナー(FP3級)
金融業界を目指す就活生にとって、業界理解や学習意欲を示すうえで資格取得は有効な手段です。
中でも「証券外務員」「簿記」「ファイナンシャル・プランナー(FP)」は、実務と直結しており、学生でも取得しやすいのが魅力です。
選考でのアピール材料になるだけでなく、入社後の業務にも役立つ知識が身につくため、志望職種に応じて計画的にチャレンジしておくとよいでしょう。
証券外務員(二種)
証券外務員二種は、証券会社や銀行などで株式や投資信託、債券などの金融商品を販売・勧誘するために必要な国家資格です。
多くの金融機関では、入社後に取得が義務付けられているため、学生のうちに取得しておくことで「業界理解がある」「やる気がある」と高く評価されます。
出題範囲は金融商品、関連法令、経済の基礎など、金融業界の土台となる知識が網羅されており、就職後の学習にもつながります。
比較的取りやすい資格で、文系・理系問わず就活生に人気です。
特に銀行や証券会社の営業職を目指す人には、最初の一歩としておすすめです。
日商簿記検定(3級・2級)
日商簿記は、企業のお金の流れや財務状況を把握するための基本的なスキルが身につく資格です。
金融業界では、融資や投資判断の際に財務諸表を読み解く力が求められるため、簿記の知識は大いに役立ちます。
3級では取引の記録や帳簿の基礎を学び、2級ではより実践的な商業簿記・工業簿記を習得できます。
特に銀行で融資に関わる部署や、証券会社で企業分析を行う部門を志望する場合には、簿記2級以上の知識が評価されることもあります。
数値に強い印象を与えられるだけでなく、地道な努力を続けられる姿勢もアピールできる資格です。
ファイナンシャル・プランナー(FP3級)
FP3級は、個人の人生設計に必要なお金に関する知識を広くカバーした資格です。
年金、保険、税金、住宅ローン、相続など、生活に密着したテーマを扱うため、銀行や保険会社、証券会社などで個人向け営業を目指す人には特におすすめです。
顧客の課題に寄り添いながら提案を行う力を養える点が評価され、金融業界の面接でも話題にしやすい資格の一つです。
難易度も高すぎず、初学者でも独学で挑戦しやすい点が魅力で、「金融に対する関心」や「学ぶ姿勢」を伝えるには最適です。
実生活にも役立つため、就職後にも活きる資格です。
金融業界の魅力
続いて、金融業界で働くことにおける魅力を大きく分けて3つ紹介します。
以下の3つを確認して、自分が本当に金融業界に入りたいのかを判断する材料とするのはもちろんのこと、志望動機に組み込めそうなものがあれば、ぜひ活用してみてください。
より質が高く、企業の採用担当者も納得してくれるような志望動機に仕上がることでしょう。
- 社会的な影響を与えられる
- キャリアの多様性
- 専門知識が身につく
社会的な影響を与えられる
金融業界の大きな魅力の1つは、社会的な影響を直接的に与えられる点です。
金融機関は資産運用や融資を通じて企業や個人の成長をサポートする役割を担っています。
例えば、銀行が企業に融資を行うことで、新しいプロジェクトの資金を提供し、雇用を創出したり、地域経済の活性化を促したりできます。
個人に対しては、住宅ローンや教育ローンを提供することで、生活の質を向上させる支援が可能です。
また、証券会社は個人や機関投資家に投資機会を提供し、資産形成をサポートします。
金融業界で働くことで、これらの活動を通じて社会に貢献し、人々の生活を豊かにする手助けをすることができるため、大きなやりがいを感じることができます。
さらに、金融機関は持続可能な社会の実現に向けて環境や社会に配慮した投資を行うことにも注力しており、社会的責任を果たすことができる点も魅力的です。
金融業界はこのように多様な側面から社会的な影響を与えられる業界であり、意義のある仕事に携われるのが大きな魅力です。
キャリアの多様性
金融業界のもう1つの魅力は、キャリアの多様性です。
金融業界には銀行業務、証券業務、保険業務、資産運用業務など様々な職種が存在し、個々の興味やスキルに応じて多様なキャリアパスを選択できます。
例えば、銀行では融資担当者やリスク管理、資産運用、営業職など幅広い職種があり、それぞれが異なる専門性を持っています。
また、証券会社ではアナリストやトレーダーとして市場分析や投資戦略を立案する役割を担うことも可能です。
保険業界では、リスクアセスメントや商品開発、営業職として活躍できます。
さらに金融業界は国際的にも展開しているため、海外でのキャリアも選択肢の1つです。
グローバルな視点を持ち、異文化交流を通じてスキルを磨くことができるため、国際的なキャリアを目指す人にも向いています。
専門知識が身につく
専門知識が身につくのも金融業界の大きな魅力です。
この業界では、経済の仕組みや金融商品の理解、リスク管理、投資分析など、多岐にわたる知識が求められます。
これらの専門知識は仕事だけでなくプライベートでも役立つものです。
例えば、資産運用の知識は自身の資産形成や家計管理に活かすことができます。
また、住宅ローンや保険商品に関する理解は生活設計をする上でも非常に役立ちます。
さらに、経済や市場の動向を理解を目指すことで情報を的確に分析し判断する能力を養い、この能力は様々な局面で応用可能です。
金融業界に行くためにすべきこと
続いて、金融業界への就職を叶えるためにはどのような対策をしなければならないのかについて詳しく紹介します。
以下の3つの対策を徹底して行い、企業の採用担当者により魅力的な印象を与えられるようなアピールをしましょう。
- 自己分析をする
- 業界研究をする
- 資格を取る
自己分析をする
自己分析は就活を始めるにあたってまず取り組むべき重要な対策です。
自分の過去の経験や行動について様々な観点から振り返ってみて、長所や短所、価値観、そしてどのような物事に興味があるのかについて深く考えましょう。
これにより、自分がどのような職種や企業に適しているのか明確になり、キャリアを考える上での指針を得ることが可能です。
例えば、チームで協力することにやりがいを感じた経験や問題を解決した経験などがある人は、銀行や証券会社のリスク管理に関する仕事やプロジェクト管理職が適していると判断できます。
また、自己分析は面接対策にも役立ちます。
自分の強みを分析することで、魅力的にアピールできるようになるからです。
金融業界では顧客やチームとの関係構築が重要なため、自分の性格やスキルを理解し、それをどのように活かすかを考えるようにしましょう。
自己分析の詳しい方法についてはこちらの記事で詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
業界研究をする
自分について分析できたら、続いて業界についての分析を進める必要があります。
業界研究を通じて金融業界全体のビジネスモデルや現状、直面している課題、そして将来の展望を把握しましょう。
もちろんこの記事でも詳しく紹介はしたのですが、より詳しく知りたいことや疑問点などがあれば、自分で積極的に調べてみましょう。
金融業界は銀行、証券、保険、リース、クレジットカードなど多岐にわたる分野があり、それぞれが異なる役割を担っています。
したがって、興味がある分野に絞って、どのようなスキルが求められるのかをさらに詳しく調べてみてください。
また、業界研究を通じて企業ごとの強みや弱み、競合他社との違いを把握することも可能です。
また、業界研究は面接にも有利に働きます。
業界のトレンドや課題について知識があることを示すことで、企業に対する真摯な姿勢や関心の高さをアピールできるでしょう。
業界研究についてはこちらの記事でさらに詳しく紹介しています。
時間に余裕のある方はぜひこちらの記事も参考にしてしっかりと業界研究を行い、内定の確率を高めましょう。
資格を取る
金融業界の就活にあたっては、資格を取得することもおすすめの選択肢の1つです。
以下の3つは金融業界の就活にあたって有利に働く可能性が高い資格であるため、ぜひ参考にしてみてください。
日商簿記
日商簿記は簿記の基本的な知識と技能を測る資格試験です。
企業の財務活動を記録し、経営状況を正確に把握するための技術であり、経理や会計の基礎として非常に重要です。
特に2級は商業簿記と工業簿記の知識を問うもので、実務に直結する内容が多く、企業の経理部門や財務部門での活躍を目指す人にとって必須とも言える資格となっています。
資格取得のために学習を通して、より実践的な簿記のスキルを身につけることができ、就職活動において他の就活生との差別化を図ることもできます。
ぜひ、まずは2級の合格を目指して取り組んでみてください。
FP(技能検定ファイナンシャルプランナー)
FPは個人のライフプランやビジネスの財務管理をサポートし、より良い経済的意思決定を促進する役割を果たすための知識やスキルを測る資格です。
特に2級は個人の資産形成やリスク管理、税制や年金制度など幅広い金融知識を身につけるために必要な内容が含まれています。
2級に合格できるレベルの知識があれば、個人の家計管理や資産運用に関する専門的なアドバイスができるようになり、金融機関や保険会社、不動産会社などでの活躍も期待されます。
ぜひ、こちらも2級の取得を目指してみてください。
TOEIC
TOEICは皆さんご存知の通り、英語力を測定する資格です。
リスニングとリーディングの能力が問われ、英語力を総合的に評価されるのが特徴の1つです。
特にメガバンクや外資系企業でグローバルに活躍したい人にとって英語力は重要な要素であり、TOEICのスコアが高いことは大きなアドバンテージとなります。
ビジネスシーンで円滑にコミュニケーションを取るためにはTOEICで750点以上のスコアが望ましいとされています。
ぜひ、750点以上の取得を目指して取り組みましょう。
適職診断ツールを用いる
ここまで金融業界について詳しく紹介をしてきましたが、それでも自分が本当に向いているかどうか、なかなか判断できない人も多いでしょう。
そこでおすすめなのは、弊社が提供している適職診断ツールを用いることです。
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エージェントに相談しよう
就活エージェントに相談することは、就活における最も重要な対策の1つであると言えます。
就活エージェントは就活のプロであり、あなたが金融業界に向いているのか、そしてどのような能力を養う必要があり、どのようなアピールをすればより魅力的に映るのかについても分析してくれます。
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おわり
今回は金融業界について概要を説明するとともに、将来性や課題、向いている人の特徴や魅力などについても詳しく紹介しました。
金融業界は多くの人々が目指す非常に競争率が高い業界ではありますが、適切に対策をし、うまくアピールをすれば十分に内定を目指すことは可能です。
ぜひ、本記事の内容を踏まえた上で、第一志望への内定を目指してください。







