- 自己PRの基本的な構成
- 150文字で自己PRを書くコツ
- 少ない文字数でライバルに差をつける方法
- 自己PRについてこれから学ぶ人
- 志望企業が課してきた自己PRの文字数が少ない人
- 自己PRが苦手な人
はじめに
自己PRは基本的に300文字から400文字程度を指定されることが多いですが、企業によっては150字という、イレギュラーかつ非常に少ない文字数を指定してくるところもあります。
このような少ない文字数の場合、対策していないと作成に時間がかかる上に、クオリティの高いものを提出できないこともあります。
そこで今回は150文字で自己PRを書くためのコツなどについて紹介するため、ぜひ参考にしてください。
【自己PRを150字で】150字の自己PRを聞く企業側の意図
企業は150文字というイレギュラーな文字数をどのような意図で指定してくるのでしょうか。
一般的ではないこの文字数がどのような意図で指定されているのかについて知っておけば、相手の目的を満たせる、質の高い自己PRを提出できます。
ぜひ、それぞれのポイントを覚えておいてください。
短い言葉で伝えたいことをまとめられるか
企業が自己PRを150字で求める理由の1つは、限られた文字数の中で自分の強みや経験を的確に整理し、簡潔に伝える能力を確認するためです。
自己PRの150字という制限は、応募者がどれだけ要点を押さえて自分を表現できるかを試すためのものです。
そこで、スキルを羅列するのではなく、具体的なエピソードや実績を組み合わせて、印象に残る形で表現することが大切です。
過去の経験を通じて学んだことや、どのように成果を出したのかを、簡潔でわかりやすい言葉にまとめることが重要です。
無駄な言葉を省き、最も伝えたい点に焦点を当てることが求められます。
面接で深掘りたい
企業が自己PRを150字で求めるもう1つの理由は、そこから面接でさらに詳しく聞きたい話題やエピソードを見つけ出すためです。
面接官は自己PRで伝えられた内容から応募者の強みや経験に関連する具体的なエピソードをさらに詳しく知りたいと考えるため、その内容を基に質問を用意します。
したがって、自己PRはあくまで面接の導入部分と捉えられ、150字で簡潔に伝えた内容が、面接の深掘りに繋がる重要な鍵となるのです。
「チームでの問題解決経験」といった内容を自己PRに盛り込んだならば、そのエピソードがどのようにチーム内で発揮されたのか、どのような課題を乗り越えたのかなど、さらに具体的な詳細を求められることが多いでしょう。
学生の性格を端的に知りたい
「学生の性格や価値観を端的に把握したい」という意図もあります。
150字という限られた文字数の中で応募者がどのように自分を表現し、どのような選択をして言葉を選んでいるのかを見ることで、その人の性格や思考の傾向を把握できるからです。
自己PRの中で自分の強みや経験をどのように伝えるか、どの部分に焦点を当てるかを通じて、その人物がどのような価値観を持っているのかが見えてきます。
顧客対応における柔軟さを強みとして挙げるならば、それが「お客様第一主義」の考えから来ているのか「問題解決を通じて自己成長を遂げる」姿勢に基づいているのか、言葉選びからその人の性格が見えてきます。
また、自己PRでは過去の経験を通じて何を学び、どのように成長したのかを語ることが多いため、その人がどのような学びの姿勢を持っているのかが透けて見えることもあるため、自己PRを聞いてくる企業が多いのです。
【自己PRを150字で】150字の自己PRを書く際の4つのポイント
続いて、150文字で自己PRを書く際に覚えておきたい4つのポイントについて紹介します。
以下の4点を意識しておけば、質の高い自己PRをスムーズに作成できるようになるはずです。
150文字という少ない文字数だからこそ、ポイントを押さえてサクッと作成してしまいましょう。
結論を始めに書く
150字の自己PRを書く際、最も重要なポイントの1つは最初に自分の強みを端的に伝えることです。
「私の強みは〇〇です」と結論を冒頭に置くことで、企業側に自分がどのような人物であるかを一目で把握してもらえます。
このように結論を最初に伝えることで、自己PRが明確な方向性を持ち、相手に伝えたい内容を的確に伝えられます。
結論が後ろに来ると「結局、何が言いたいのか」が伝わりません。
今回は150文字と非常に少ないですが、それでも結論ファーストが大切なことには変わりありません。
具体例は定量的に
具体例を書くときにはできるだけ定量的に表現することが重要です。
数字を使うことであなたの経験や実績に対する信頼性を高め、説得力が増すからです。
「チームのメンバーとして17名のプロジェクトに参加し、リーダーとして活躍しました」など具体的な数字を示すことで、あなたがどれだけの規模で経験を積んだのかが伝わります。
また、定量的なデータは他の応募者と差別化を図るためにも役立ちます。
「売上が20%向上した」といった具体的な成果を挙げることで、成果を明確に伝えることができ、より強い印象を与えられます。
さらに、数字を使うことであなたが実際に達成したことが示され、あなたのスキルや能力がより具体的に伝わるため、採用担当者にとって非常に有益な情報となるでしょう。
文章全体の情報量を増やす
150字という制限の中でも、自己PRの情報量を増やすことが大切です。
限られた文字数で自分の強みや経験を簡潔に表現することは難しいですが、その強みがどのような形で活かされたのかを簡潔に示すことが重要です。
具体例を入れ、短い言葉で強みの裏付けとなるエピソードを盛り込むことで、情報量を増やせます。
また、自己PRでは強みを伝えるだけでなく、それがどのように企業に貢献するのかを少しだけ触れることで、企業に対して自分がどれだけ有益な存在であるかを示すこともできます。
このように、文章全体をコンパクトにまとめながらも、アピールしたいポイントを押さえ、情報量をしっかりと増やすことが重要です。
できるだけ簡潔に書く
自己PRを150字で書く際、できるだけ簡潔に伝えることが非常に重要です。
限られた文字数の中で自分の強みを最大限に伝えるためには、無駄な言葉を省き、何が最も伝えたいことなのかを明確にする必要があります。
だらだら書いてしまうと一貫性やポイントがわかりづらくなり、印象が悪くなります。
自己PRは短い時間であなたの強みや経験を伝えなければならないため、無駄な表現を省き、端的に表現することが大切です。
これにより、内容が読みやすくなることはもちろん、文字数をオーバーせず、もしオーバーしたとしても、すぐに修正できるでしょう。
【自己PRを150字で】150字の自己PRの基本構成
続いて、150文字で自己PRを作成するにあたって覚えておきたい基本的な構成について紹介します。
文字数が少ないからこそ、構成をしっかりと踏まえた上で、読みやすい文章を作成することが求められます。
他の記事で300文字や400文字の自己PRの構成について読んだことがある方でも、目は通しておいてください。
結論
150字の自己PRを書く際、まず最初に結論を明確に述べることが重要です。
「私の強みは〇〇です」といった形で、簡潔に自分の強みを伝えることで、採用担当者はその後の内容をより理解しやすくなります。
自己PRの冒頭で強みを端的に伝えることにより、その後の具体例やエピソードの方向性をはっきりと示し、読み手がすぐに何についての話かを把握できるようになります。
結論を最初に伝えることで、自己PRが明確で整理された印象を与えることができます。
自己PRの冒頭で結論を述べずに話を進めてしまうと、相手は途中で読む気をなくしてしまいます。
そのため、結論を冒頭に置くことは短い時間で自分の強みをしっかりと伝えるために不可欠な要素です。
根拠となるエピソード
次に、自己PRで述べた強みを裏付けるために、具体的なエピソードを紹介することが必要です。
ただ「私の強みは〇〇です」と述べても、その強みが実際にどのように発揮されるのかが伝わらないため、説得力が欠けてしまいます。
エピソードを通じて、強みが実際の状況でどのように活かされたのかを具体的に示すことが重要です。
顧客対応能力をアピールする場合「〇〇名参加のプロジェクトでリーダーとしてチームを牽引し、顧客のニーズに応じた提案を行い、結果として顧客満足度を20%向上させた」というように、具体的な数字や実績を用いると、より信頼性が高まります。
また、数字だけでなく、どのような課題があり、その課題にどのように取り組んだのかを詳しく説明することが大切です。
エピソードは簡潔にまとめつつも、その背景や取り組みの内容、成果を具体的に伝え、自己PR全体に説得力を与えましょう。
今後の展望
自己PRの締めくくりとして、今後その強みをどのように企業で活かしていくのかを簡潔に述べることが必要です。
この部分では、過去の経験を元に今後どのように業務に貢献できるかを示すことが求められます。
「この経験を活かして、貴社のプロジェクトチームで円滑なコミュニケーションを取地、より効率的な業務進行をサポートする所存です。」といった形で、応募先企業での活躍の場面を具体的に想定し、その中で自分の強みがどのように貢献できるのかを示しましょう。
「この人を採用したら、活躍するだろうな」と思わせることが大切です。
そのためには企業研究も欠かせません。
ただ自分の強みを述べて終わりではなく、可能な限り、その企業の求めている人物像と合致していることを強調して締めましょう。
【自己PRを150字で】150字の自己PRを書く際の注意点
150文字の自己PRを書く上で気をつけなければならない点を2つ紹介します。
以下の注意点を全く意識せずに作成してしまうと、企業側の意図を理解できていない、
質の低い自己PRが出来上がってしまう可能性が高いです。
ぜひ自己PRを作成する際はもちろん、完成した後もチェックリストのように以下の2点は活用してください。
文字数をオーバーしない
150字という制限の中で自己PRを作成する場合、文字数をオーバーしないことが非常に重要です。
企業側は応募者が限られた文字数で情報を簡潔にまとめ、要点をしっかりと伝える能力を見ています。
300文字や400文字が基本であり、就活生が大変な思いをすることをわかっているにも関わらず、わざわざ150文字を指定するということは、それをオーバーすると評価が下がる可能性が高いです。
そして、レギュレーションを守ることは社会人として当然のことでもあります。
たとえ内容が良くても「ルールを守れない人なんだな」と思われては内定の可能性は低いため、必ず文字数を守りましょう。
嘘の内容を書かない
自己PRを作成する際に最も重要なのは、嘘の内容を書かないことです。
自分の強みをアピールする際、実際に経験したことや、過去に取り組んだプロジェクトから得たスキルや成果を基に表現することが基本です。
虚偽の情報を盛り込むと、面接でその内容について深掘りされる際にうまく答えられません。
自己PRは自分の強みを正直に、そして実際に自分が体験したことに基づいて書くべきです。
どれだけ用意していても、完全なる嘘の場合、いつか「ボロ」が出ます。
それが選考中か内定後か、入社してから数年後なのかは人によりますが、内定取消になる可能性もありますし、お咎めなしでも、肩身が狭くなることには変わりありません。
嘘をついて入社して「いつバレるんだろう」とヒヤヒヤするくらいなら、等身大の自分をぶつけましょう。
【自己PRを150字で】他の学生と差別化する方法
「150文字という短い文字数ならば差別化なんて無理なのではないか?」と思う方も多いでしょう。
しかし、以下の2点をしっかりと意識しておけば、他の就活生に差をつけられる質の高い自己PRが出来上がります。
150文字という少ない文字数でも十分に自分の個性を出すことは可能であるため、確認してみてください。
企業の求める人物とマッチしているか
自己PRを書く際に他の学生と差別化を図るために重要なのは、企業が求めるスキルや価値観に沿ったエピソードを盛り込むことです。
企業は応募者が自社にどれだけフィットするかを非常に重視します。
そのため、自分の強みをアピールするだけでなく、その強みが企業の求める人物像や業務内
容とどのように合致しているかを示す必要があります。
まず、企業研究を徹底的に行い、企業がどのような価値観を持ち、どのスキルを重要視しているのかを把握することが出発点です。
企業が「顧客満足度を最優先にしている」という価値観を持っているならば、自己PRにおいて「顧客対応力」を強調し、自分がどのようにして顧客の期待に応えたのかを具体的なエピソードを交えて説明しましょう。
このように、企業研究を行い、企業の求める人物像に自分の強みや価値観をどのように適合させるかを考え、自己PRは他の学生との差別化を図り、採用担当者に深い印象を与えることが大切です。
深ぼられても説明できる
自己PRにおいて他の学生と差別化するためには、具体的なエピソードを交えて、面接で詳細を聞かれた際にもスムーズに答えられる準備をしておくことが必要です。
面接官は自己PRの内容についてさらに詳しく質問してくる、つまり深掘り質問をしてくることが多いです。
深掘りされた質問に対して答えられる準備ができていないと、印象が悪くなりかねません。
自己PRの中で述べたエピソードや強みについて、しっかりと裏付けを持ち、どのような質問が来ても冷静に対応できるようにすることが大切です。
自己PRで「顧客満足度を向上させた経験」を挙げたならば、その過程で直面した問題や、自分が取った具体的な行動、そしてどのような成果を上げたのかについて深掘りされることが多いでしょう。
あらかじめ「ESで〇〇について書いたから、多分面接では〇〇について聞かれるだろうな」など予測を立てて、回答の下書きを作っておきましょう。
【自己PRを150字で】強み別の150字の自己PRの例文10選
ここまで紹介してきた内容を踏まえた上で、強み別の自己PRの例文を10個作成しました。
いずれも150文字以内で作成しているため、あなたがアピールしたいと思っている能力を中心に参考にしてください。
また、時間に余裕があれば全ての例文を読むことで、どうすれば150文字以内の志望動機をスムーズに作成できるか、コツをつかめることでしょう。
コミュニケーション能力
大学のグループプロジェクトで、メンバーの意見が分かれた際は各自の意見をしっかり聞き取り、全員が納得できる妥協点を見つけ、成果を上げることができました。
入社後は異なる考え方や背景を持つ人々との協力を円滑に進め、チームの成果に貢献する所存です。
計画性
大学時代、大きなイベントの運営を担当した際はスケジュールやリソースを細かく調整し、問題が発生した場合にも迅速に対処しました。
計画的なアプローチが功を奏し、イベントは無事に成功を収めました。
入社後は業務を効率的に進めるために計画的に行動し、チームの目標達成に貢献する所存です。
協調性
大学のサークルで開催したイベントの準備中、メンバー間で役割分担や進行に関して意見が分かれました。
そこで私は全員の意見を聞き、最適な解決策を見つけて調整し、イベントを成功させました。
入社後は協調性を活かし、職場でもチームメンバーと協力し、円滑に業務を進める所存です。
責任感
大学のグループワークでリーダーを任された際、グループ全体が遅れていたため、進捗管理を徹底し、メンバーとコミュニケーションを取りながら進行を整え、無事に期限内に成果物を提出し、グループの評価も良好でした。
今後はこの責任感を持ち、業務を遂行し、信頼される存在として貢献する所存です。
集中力
サークルやアルバイトなど、忙しい生活を送っていましたが、大学の試験勉強のために計画的に勉強時間を確保し、周囲の雑音に惑わされずに効率よく勉強を進め、優れた成績を収めることができました。
今後も業務に取り組む際にはこの集中力を活かして、期限を守りながら高い成果を上げる所存です。
忍耐力
インターンシップで挑戦した営業の業務では成果が出ずに苦労しましたが、粘り強く顧客にアプローチを続け、商談を成功させることができまた。
この経験から、どのような困難な状況でも諦めずに努力する大切さを学びました。
この忍耐力を活かして、長期的な成果を出せるように努力する所存です。
継続力
大学受験の際に運動不足になり、太ってしまったため、入学後、毎日の食事制限と運動を続け、半年で10キロの減量に成功しました。
この成功を通じて、努力を継続することで成果が出ることを実感しました。
この継続力を活かし、業務においても長期的な目標に向かって地道に努力していく所存です。
向上心
大学時代にプログラミングを学び始め、最初は全くわからなかったものの、毎日少しずつ学習を重ね、最終的にはプログラミングのプロジェクトに参加し、成果を上げることができ、挑戦し続けることで成長できると実感しました。
今後はさらに向上心を持ち、仕事においても自分を高めていく所存です。
努力家
大学のゼミで提出された課題は当初、解法の見当もつかず、非常に難しく感じましたが、毎日時間を割いて調べ、繰り返し改善を重ねました。
その結果、最終的には良い評価を得ることができました。
今後も、この努力家としての姿勢を活かして、業務で高い成果を上げる所存です。
実行力
学内のボランティア活動で、イベントの企画から運営までを担当した時は、問題が発生した際にすぐに解決策を考え、柔軟に対応しました。
その結果、参加者からの反響も大変良く、イベントを無事に成功させることができました。
入社後も常に努力を続け、結果を素早く出す所存です。
おわりに
今回は150文字で自己PRを作成するにあたって気をつけなければならない点や、企業側がどのような意図を持ってこの文字数を課しているのかについて、詳しく紹介しました。
150文字というイレギュラーの文字数の自己PRは、対策しておかなければなかなかうまく作成できません。
ぜひ、本記事で紹介した内容を確認しておき、いざ150文字の自己PR作成を課された際もスムーズに作成できるようになっておいてください。