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- システムエンジニアの仕事内容
- システムエンジニアで求められる力
- システムエンジニアに向いている人
- システムエンジニアに興味のある人
- システムエンジニア志望の人
- システムエンジニアに向いているか知りたい人
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自分に向いている仕事が何か先にある程度見当をつけておくことで、業界研究や企業研究を始めとした就活において必要な対策を、分野を絞って行うことができます。
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はじめに
今回はシステムエンジニアに向いている人にはどのような特徴があるのか、仕事内容ややりがいまで詳しく紹介します。
「システムエンジニアを目指して、すでに本格的に就活を始めている」というよりは「まだ就活に取り掛かったばかり」という段階の方に特におすすめの記事です。
向いている、もしくはやりがいを感じられる仕事に就くことが一番ですから、この記事で自分の適性を確認してみてください。
システムエンジニア(SE)とは
まず、システムエンジニアの平均年収、就職難易度、文系でもなれるのか、そしてシステムエンジニアとプログラマーとの違いについて詳しく紹介します。
まずはシステムエンジニアが何なのかについて理解してから、自分が向いているか、業務は何なのかについて考えていきましょう。
・平均年収
・就職難易度
・文系・未経験からでもなれるのか?
・システムエンジニアとプログラマーの違い
平均年収
システムエンジニアの平均年収はおよそ500万円から600万円程度とされています。
ただし、これは業種、影響を受ける勤務先の業界規模、担当する業務範囲によって大きく異なることは覚えておいてください。
金融業界や大手SIerなどに所属している企業は年収が600万円を超えるケースも多いです。
一方、新卒入社後すぐの段階では年収300万円台のスタートになることも少なくありません。
実績に応じて収入が上がっていく職種であり、資格の取得やプロジェクトが評価に直結することも多いです。
インフラ、クラウド、セキュリティといった分野で専門性を高めていけば、年収700万円以上を目指すことも可能です。
就職難易度
システムエンジニアの就職難易度は、IT業界全体の人材不足を背景に比較的高くないと言えます。
特に新卒採用では文理問わず多くの学生に門戸が開かれており、毎年多くの企業が積極的に採用活動を行っています。
高度な専門知識や資格がなくても応募できる企業もある程度あり、志望理由や人物面での評価が重視されやすいのが特徴です。
また、未経験からのスタートでも入社後に技術研修を用意している企業も多いため、就職のハードルはさほど高くないと言って良いでしょう。
ただし、人気の高い大手企業や最先端技術を扱う企業などは採用倍率が高くなる傾向があるため、対策が必要です。
文系・未経験からでもなれるのか?
システムエンジニアは文系出身やプログラミング未経験の人でも十分に目指せる職種です。
多くの企業では「ITに興味がある」「論理的な考え方ができる」「学習意欲がある」といった資質を重視しており、入社時点で圧倒的なスキルを身につけている必要はないのです。
特に新卒採用では入社後の研修で基礎から学べる体制が整っている企業が多く、文系の方もエンジニアとして活躍しています。
もちろん、未経験だからこそ、面接やエントリーシートではなぜエンジニアになりたいのか、どのような姿勢で学んでいるのかを具体的に伝えることが必要不可欠です。
また、ITパスポートや基本情報技術者試験などの資格取得に取り組んでおくと、選考時のアピール材料になります。
システムエンジニアとプログラマーの違いは?
混同されがちな職種としてプログラマーが挙げられますが、担当する役割と責任の範囲に明確な違いがあります。
システムエンジニアは基本的に顧客からの要望ごとにシステム全体の構想をまとめ、設計書を作成する、いわゆる上流工程を担います。
プロジェクトの全体像を把握しながら、技術面と業務面の両方を調整し、プログラマーに具体的な指示を出す立場です。
一方、プログラマーはシステムエンジニアが設計した内容に基づいてプログラミングを行う役割を担います。
コードを書くスキルや効率的な実装力が求められる存在です。
両者は密接に連携してシステムを完成させるため、どちらが優れているというよりも、それぞれが異なる専門性と責任を持っています。
システムエンジニアの仕事内容
続いて、システムエンジニアの仕事内容について紹介します。
以下はそれぞれ分業するというよりも、いずれも行うことが多い業務です。
それぞれ自分に向いているか、やりがいを感じながら取り組めそうか考えながら読んでみてください。
・要件分析・要件定義
・基本設計・詳細設計
・プログラミング
・テスト・品質保証
・運用保守・サポート
要件分析・要件定義
要件分析、要件定義はシステム開発において最初に行う重要な工程です。
この段階ではクライアントの業務や課題を深く理解し、どのようなシステムが必要とされているのかを明確にします。
システムエンジニアはクライアントとの打ち合わせを通じて、必要な機能や処理の流れ、使いやすさ、導入後の効果などを適切に丁寧に聞き出して整理します。
この際には業務に対する理解力や相手の意図を正確に言語化する力が必要不可欠です。
また、関係者によって意見が異なる場合もあるため、目的や優先順位を共有しながら実現可能な形で仕様をまとめていく必要があります。
ここで決めた内容がプロジェクト全体の土台となるため、不明点や曖昧な点を残さず、現場との認識にズレがないようにすることが欠かせません。
基本設計・詳細設計
基本設計および詳細設計は要件定義で整理した内容をもとにシステム構成を形にしていく工程です。
基本設計ではシステム全体の構成や機能、画面の遷移、各システム間の連携など、大まかな仕組みを設計します。
これにより、開発の方向性が定まり、関係者全体でイメージを共有できるようになるのです。
その後の詳細設計では基本設計の内容をさらに掘り下げて、入力や出力の仕様、データベースの構造や処理手順などを明文化していきます。
プログラマーが迷うことなく実現できるレベルにまで設計を具体化するため、この工程では技術的な知識と論理的な構成力が不可欠です。
プログラミング
プログラミングは詳細設計で定めた仕様をもとに、プログラミング言語を用いてシステムを構築する工程です。
システムエンジニアが自分でコードを書く場合もありますが、プログラマーが担当することの方が多く、その際には設計の意図が正確に伝わっているか確認しながら進行する必要があります。
アルゴリズムを考案し、効率的に処理が行えるよう工夫しながら実装していくことが欠かせません。
また、コードは将来の修正や拡張も視野に入れて書く必要があり、保守性の高い構造を意識することも重要です。
バグが発生しにくく、かつ読みやすいコードを記述するためには、知識だけでなく成熟したスキルが必要不可欠です。
テスト・品質保証
テストおよび品質保証は完成したプログラムが仕様通りに動作するかを確認する工程です。
テストには個々の機能を検証する単体テストから、システム全体を通して確認する結合テスト、さらにはユーザー目線で操作性や実用性を確認する受け入れテストなど、複数の段階が存在します。
テストを通じてバグや不具合を洗い出し、修正を重ねながらシステムの品質を確保する必要があります。
この工程で重要なのは、想定される様々な利用シーンを想定し、現実的な使用状況に近い形で検証することです。
また、テスト結果を記録し、発生した問題については再発を防ぐための対策も考えなければなりません。
エラー処理やレスポンスの速度、セキュリティ対策なども細かく確認し、システムとして安定して運用できる状態に仕上げていくことが不可欠です。
運用保守・サポート
システムをリリースした後も、継続的に機能させるためには運用保守とサポートが欠かせません。
「完成したら、後は放置」というわけにはいかないのです。
この段階では利用者からの問い合わせ対応や不具合への対応、業務の変化に応じた機能の追加や修正などを行います。
システムを一応作れば終わりではなく、運用中にもトラブルが発生する可能性があるため、それに柔軟に対応する姿勢が必要です。
新しい業務要件が追加された場合には既存のシステムに影響を及ぼさないよう設計変更を行い、スムーズな導入を支援する必要があります。
また、セキュリティの強化のために定期的なアップデートを行うことも大切です。
利用者とのやり取りにおいては技術的な内容をわかりやすく説明する力も必要となり、技術面だけでなくコミュニケーション能力も問われます。
システムエンジニアに向いている人の特徴10選
続いて、システムエンジニアに向いている人の特徴を10個紹介します。
以下の10個の中で自分は何個当てはまるか考えてみてください。
複数当てはまる人は自信を持ってアピールしても良いですし、あまり当てはまらない方は就活本番までに少しでも近づけるように今から取り組みを始める、もしくは別の職種も選択肢に入れてみると良いでしょう。
・論理的思考力が高い人
・コミュニケーション力が高い人
・学習意欲が高い人
・柔軟性がある人
・タフな人
・継続力がある人
・計画性のある人
・注意深い人
・相手の視点に立って考えられる人
・傾聴力のある人
論理的思考力が高い人
システムエンジニアの業務においては複雑な課題に直面する場合が非常に多く、そのためには筋道を立てて問題の本質を捉えなければなりません。
仕様を正しく設計し、バグを見つけ出して解決するためには表面的な現象だけでなく、背後にある構造や因果関係を適切に把握する必要があるからです。
論理的思考力のある人は膨大な情報を整理しながら最適な順序で手順を構築するのが得意であり、設計やプログラムの品質にも直結する重要な要素となります。
特に、仕様に曖昧な部分が残っている場合などは前提や条件を洗い出し、矛盾がないように構成を考えることが欠かせません。
コミュニケーション力が高い人
システムエンジニアというと、パソコンに向かって黙々と作業するイメージを持たれがちですが、多くの人と関わりながら進める仕事です。
クライアントとの打ち合わせでは業務内容や要望を正確に聞き出し、開発チームとは進捗や課題を共有し、テスターやインフラの担当者とも協力してプロジェクトを動かしていきます。
よって、相手の立場や知識レベルを踏まえながら自分の考えをわかりやすく伝える力が必要です。
また、開発中には仕様や納期の変更、トラブルが発生することも多く、そうした際にも関係者と円滑に意思疎通できる人がスムーズな対応ができます。
解釈のすれ違いを防ぐために丁寧に説明することや、相手の話を最後まで聞く姿勢が信頼を築くポイントとなるでしょう。
学習意欲が高い人
IT業界は技術の進歩が非常に早く、新しい知識やツール、言語への対応が常に求められます。
既存の技術が数年で陳腐化してしまうことも珍しくなく、変化についていくためには継続的に学び続ける姿勢が欠かせません。
システムエンジニアとして働くうえでは業務時間外で最新の技術動向を調べたり、勉強会に参加したりする機会も多くなります。
こうした日々の積み重ねが、将来的なスキルの幅やキャリアの選択肢を広げてくれる要素となるでしょう。
柔軟性がある人
システム開発の現場では予期せぬ変更や不足の事態は毎日のように発生します。
クライアントの業務方針が途中で変わってしまったり、外部の環境の影響でスケジュールの見直しが必要になったりすることは日常茶飯事です。
そうした状況においても柔軟に対応できる人はプロジェクトを進めるにあたって非常に重要な役割を果たせる存在となるでしょう。
自分が担当する範囲だけでなく、周囲の状況にも目を向けて全体の動きを見ながら臨機応変に判断することが求められます。
また、技術面でも従来の方法に固執せず、より良い手段があれば積極的に取り入れる柔軟さが重要です。
こうした姿勢を持つ人は様々な変化にも前向きに順応しやすく、成果に貢献できることでしょう。
タフな人
システムエンジニアの仕事は設計から開発、運用に至るまで多岐にわたり、長時間にわたる集中力や複数業務の並行処理、つまりマルチタスク能力が求められます。
特に納期が近づいたプロジェクトでは予想外のトラブル対応や仕様変更への対応に追われる場面が多く、精神的にも体力的にも負担がかかります。
こうした環境でも冷静さを失わず、粘り強くやり遂げる姿勢を持っている人はエンジニアとしての資質が高いと言えるでしょう。
また、失敗を引きずらずに次に活かせるよう、 早く切り替えができる人はトラブルが起きた場合でも落ち着いて対応できます。
タフさというのはただ体力だけでなく、責任のある仕事を最後までやり遂げる意志の強さも含まれており、安定して成果を出し続ける上で欠かせない要素となります。
継続力がある人
システムエンジニアの仕事は短期間で完結するものばかりではありません。
システムの開発から運用まで、数ヶ月、場合によっては1年以上かかるプロジェクトも珍しくなく、長期的に物事に取り組む姿勢が欠かせません。
特に設計や実装の段階では地道で細かい作業が続くため、一つひとつの作業を丁寧に積み重ねられる人が求められます。
また、開発が終わった後も運用保守としてシステムの安定稼働を支える役割が続くため、結果がすぐに見えない中でも粘り強く取り組める力が重要です。
日々新しい技術や手法が登場する環境で、自分の知識やスキルを少しずつでも伸ばし続けることも大切であり、そのためには継続して学び続ける姿勢が不可欠です。
計画性のある人
システムエンジニアの仕事は複数の工程が連動しながら進むため、あらかじめ見通しを立てて進める計画性が非常に重要となります。
設計段階で見落としがあれば、実装やテストの段階で大きな手戻りが発生し、全体のスケジュールに影響を与えてしまいます。
したがって、自分の担当範囲だけでなくプロジェクト全体の流れを理解した上で、期限内にどの作業をどの順序で進めるべきかを考える力が求められるのです。
また、優先順位をつけて効率よく作業を進める力も必要とされます。
予期しないトラブルや仕様変更が発生することも少なくないため、柔軟に見直せる計画力も含めて備えている人ほど、就活で高く評価されます。
注意深い人
システム開発ではほんのわずかなミスが大きな不具合や障害につながる可能性が高いです。
よって、細部まで注意を払える人物にこそ向いている仕事であると言えるでしょう。
数字や記号の打ち間違い1つで、システム全体の挙動に異常が生じることも少なくありません。
また、要件や設計内容を正確に把握し、それに基づいて作業を進める必要があるため、明確に作業を丁寧に行う姿勢が必要です。
テストやレビューの際にも、小さい不具合や矛盾を見逃さない観察力が品質を支えます。
注意深い人は作業の正確性だけでなくリスクの早期発見も可能で、トラブルを未然に防ぐことができます。
注意深い人はミスが少なく、安心して仕事を任せられる存在となれるでしょう。
相手の視点に立って考えられる人
システムエンジニアには高い技術力だけでなく、常にユーザーやクライアントの視点で考える力も求められます。
「開発するシステムがどのように使われるのか」「利用者にとって本当に使いやすいのか」といった観点を持って設計や実装に取り組むことで、より実用的な成果物が生まれます。
ユーザーが抱える課題を丁寧に理解し、表面的な要望だけでなく、その背景にある本質的なニーズを捉えようとする姿勢が大切です。
また、チーム内で他のメンバーの作業状況や負荷を想像しながら協力することも、プロジェクトを進める上で欠かせません。
そして、相手の立場に立って物事を考えられる人は仕様設計やプレゼン、サポート対応においても高いパフォーマンスを発揮できます。
傾聴力がある人
システムエンジニアの仕事では相手の話を正確に理解して本当に必要な情報を引き出す力が非常に重要です。
顧客とのヒアリングでは相手が言語化しきれていない課題やニーズを汲み取る必要があり、ただ話を聞くだけでなく、意図を読み取る力が問われます。
また、開発チーム内でもメンバーの意見や提案、困っている点を丁寧に聞き取る姿勢が、円滑な協働を支える基盤となるでしょう。
傾聴力のある人は相手の話を途中で遮らずに聞き、理解を深めた上で的確なフィードバックを返せます。
このような姿勢はクライアントとの信頼関係の構築やプロジェクト内のトラブル回避にもつながるため、傾聴力に自信がある場合は積極的にアピールしましょう。
システムエンジニアに向いていない人の特徴
続いて、システムエンジニアに向いていない人の特徴について紹介します。
こちらも向いている人の特徴と同様に、5個のうち何個、自分に当てはまってしまうか考えてみてください。
多く当てはまってしまう場合は、他の職種も選択肢に入れた上で就活を進めた方が安全でしょう。
「活躍できるか否か」だけでなく「仕事にやりがいを感じられるかどうか」にも関わってくる問題であるため、しっかりと確認しておくことが大切です。
・ルーティンワークを好む人
・ワークライフバランスを重要視する人
・受け身姿勢の人
・IT技術に興味のない人
・地道な作業が苦手な人
ルーティンワークを好む人
システムエンジニアの仕事は常に決まったことを繰り返すルーティン業務とは異なります。
プロジェクトごとに関わる業界や技術、課題が異なるため、毎回全く違う対応や思考が求められるのです。
また、同じような開発内容であったとしても、顧客の業務内容や運用環境が違えば、設計や実装方法も変わってきます。
したがって、予測できない状況に柔軟に対応する力が必要とされ、日々新しい知識を吸収しながら臨機応変に仕事を進める場面が多いです。
こうした変化を面白いと感じられない人や、決まった手順を繰り返す仕事の方が安心できるという人はシステムエンジニアという職種にストレスを感じやすいでしょう。
ワークライフバランスを重要視する人
システムエンジニアの業務は時期や案件によって勤務時間に大きな差が出ることも少なくありません。
特に納期が迫っている時期や、予期せぬトラブルが発生した場合には急な残業や休日出勤が必要になるケースもあり、定時退社が常に保証されている職種ではありません。
また、複数の業務を並行して進めることも求められ、計画通りに行かないことも少なくなく、突発的な対応に追われる日もあります。
このような働き方に対し、仕事とプライベートの完全な分離を重視する人や、毎日決まった時間に退勤できることを絶対条件にする人は、働きにくさを感じる可能性が高いでしょう。
近年は働き方改革の影響で改善が進んでいる企業もありますが、繁忙期には負荷がかかることもあるため、ゆとりを最優先に考える人にはあまり向いていない職種かもしれません。
受け身の姿勢の人
システムエンジニアは指示されたことだけを淡々とこなせばいい職種ではありません。
プロジェクトを円滑に進めるためには問題を自分で発見して、それをどう解決するかを考える積極的な姿勢が求められます。
例えば、仕様の曖昧な部分に気づいた時や、ユーザーにとって不便になる設計があった場合には自分から提案や改善案を出すことが期待されます。
受け身でただ作業をこなすだけの姿勢ではミスや不具合に気づかず、プロジェクト全体に影響を与えてしまう可能性が高いです。
また、チームでの情報の共有や進捗報告においても、自主的な行動が必要不可欠とされます。
わからないことを放置したり、周囲に任せきりにしたりするタイプの人は責任ある業務を任されなくなってしまいます。
課題に気づいた時にどうするべきかを自ら考えられる人でないと、成果を出すのが難しいでしょう。
IT技術に興味のない人
これは当然と言える要素かもしれませんが、システムエンジニアは毎日IT技術と向き合いながら仕事を進めるため、IT技術に興味のない人には全く向いていません。
エンジニアはプログラミング言語、システム構成、クラウドサービス、セキュリティなど取り扱う分野が多岐にわたり、業務に必要な知識や技術は日々更新されていきます。
したがって、ITに関する関心がないと、学び続けるモチベーションを保てないでしょう。
また、トラブルが起きた際には仕組みを理解していないと対応が遅れて、プロジェクト全体の進行に影響をきたす恐れもあります。
したがって、最新の動向を追いかけることを面倒だと感じる方や、技術に対して関心を持てない人は業務の多くが苦痛に感じてしまう可能性が高いです。
地道な作業が苦手な人
システムエンジニアの業務は地道な作業の積み重ねが中心となります。
設計書の作成、細かいプログラムの記述、繰り返しを行うテスト作業、膨大なログの確認など、地味なタスクの連続に思える業務も少なくありません。
1つでもおろそかにすると不具合につながってしまう仕事で、慎重さと粘り強さが欠かせませんが、派手な成果が目立つ仕事ばかりではなく、むしろ地味な仕事の方が多いです。
よって、単調な作業に集中力を保てない人にとってはフラストレーションがたまりやすい環境と言えるでしょう。
システムエンジニアに求められるスキル
続いて、システムエンジニアに求められるスキルについて紹介します。
これは現段階で必ずしも身につけている必要はありませんが、すでに持ち合わせているならば自己PRなどでアピールしやすいですし、今から身につけられるように、少しでも取り組みを始めた方が有利になることは間違いありません。
確かに、プログラミングは独学で学ぶのが難しい方もいるかもしれません。
しかし、プレゼンテーション力やドキュメンテーションスキルは就活をしながら磨くことができるものであるため、今から意識しておいてください。
・プログラミングスキル
・プレゼンテーション力
・ドキュメンテーションスキル
プログラミングスキル
システムエンジニアには基本的なプログラミングスキルが必要不可欠です。
設計や進行管理を担う立場とはいえ、まずはプログラマーとして働くことも多いですし、コードレベルの理解が求められる場面が多くあります。
どのような構造でシステムが動いているかを理解していなければ、設計を正確に作成できず、問題が起きた時も原因を特定するのに時間がかかってしまいます。
プログラマーに的確な指示を出すためにも、言語やロジックに対する理解があることは大前提です。
システム全体の仕様を決める上では、実装上の制約や処理の負荷を予測するためにプログラミングの知識が欠かせません。
プレゼンテーション力
システムエンジニアの仕事ではクライアントに対して開発するシステムの概要や仕様を説明したり、進行中の状況をメンバーに共有したりする場面が多くあります。
その際に必要となるのは相手に伝わる形で話すプレゼンテーション力です。
専門的な知識や情報を、相手のレベルや立場に合わせてわかりやすく伝える力が求められます。
特にクライアントはITに詳しくない場合が多いため、技術的な内容を噛み砕いて説明できなければ、認識のズレや誤解を招くことになりかねません。
また、社内での報告や会議においても資料を用いて論理的に説明する場面が多く、口頭だけでなく、スライド作成などのスキルも必要となります。
ドキュメンテーションスキル
システムエンジニアは設計書や仕様書、マニュアルなどの文書を作成する機会が非常に多い職種です。
これらの「ドキュメント」と呼ばれるものは開発チーム内で情報を共有するだけでなく、保守運用のフェーズにおいても長期的に活用される重要な資料となります。
したがって、誰が読んでも分かりやすく、整然で一貫性のある文章を作成する能力が求められるのです。
内容が不明確だったり、記述にミスがあったりすると、後の工程で手戻りが発生し、トラブルの原因になることも多いです。
したがって、書類作成の質はシステムの品質にも直結すると言えます。
また、後任者がドキュメントを使って作業することも多いため、たとえ自分が退職してからでも、他の人が理解できるように意識する姿勢が求められます。
システムエンジニアのやりがい・魅力
続いて、システムエンジニアのやりがいや魅力について紹介します。
以下の3つの項目に強い魅力を感じるならば、あなたはシステムエンジニアとして長く働いていけることでしょう。
志望動機や就活の軸を見つけるにあたっても重要なポイントであるため、ぜひ確認しておいてください。
・成果が形になる
・社会やクライアントの役に立つ
・キャリアパスが多様
成果が形になる
システムエンジニアの仕事では自分が関わった成果が目に見える形で残るという点に大きな魅力があります。
Webサイト、業務システム、モバイルアプリケーションなど、完成したシステムが稼働し、多くの人に利用されている様子を見ることで達成感や満足感を得やすいのが特徴です。
社内で完結する業務ではなく、社会やユーザーに直接影響を与えるプロダクトにも携われるため、責任感とともに誇りを持てる仕事と言えます。
設計から実装、テストまでを通じて積み上げた努力が動くシステムとして可視化されるため、手応えを感じながら仕事を進められるでしょう。
特に要件定義の段階から関わっていた案件が無事にリリースされた瞬間は、自分の貢献が具体的な成果につながったことを強く実感できます。
社会やクライアントの役に立つ
システムエンジニアが開発するシステムは企業の業務の効率化や人々の生活の利便性向上に直結しているものです。
したがって、社会への貢献度が高いと言えます。
業務の自動化によって作業時間を短縮したり、ユーザーにとって使いやすいインターフェースを実現したりと、システムの導入によってクライアントの課題が解決される場面に立ち会えます。
また、病院や金融、物流、教育などあらゆる業界と関わる可能性があるため、社会の様々な場面に影響を与える立場でもあります。
開発に取り組む際には技術的な思考はもちろん、利用者の立場に立って考えることが求められるため「助かった」「使いやすい」「ありがとう」といった反応が返ってくることもあり、自分の仕事の意味や価値を実感しやすい職種です。
キャリアパスが多様
システムエンジニアとしての経験を積むことで、将来的に選べるキャリアの選択が非常に幅広いという点も大きな魅力です。
経験を深めたらプログラマーとして技術に特化して成長する道もありますし、プロジェクトマネージャーとしてチームを引き受けるポジションに進むことも可能です。
また、業務知識と技術力を活かしてITコンサルタントとして課題解決に取り組んだり、システム全体の構造設計を担うアーキテクトとして専門性を磨いたりと、多様な進路があります。
もちろん、フリーランスとして独立しても良いでしょう。
このように、自分の適性やライフステージに応じて柔軟に方向性を選べる点はエンジニア特有の強みです。
システムエンジニアになるためにおすすめの資格
続いて、システムエンジニアを目指している方が取得しておくと就活で有利になる可能性の高い資格について紹介します。
以下はいずれも「取得しておかないと就職できない」というわけでは全くありませんが、持っておけば就活が有利に働くことは間違いありません。
また、合格できなくとも、試験対策として勉強するだけで将来の仕事に役立つものですから、ぜひ気になるものがあれば取り組んでみてください。
・基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
・AWS認定試験
・ITパスポート
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
基本情報技術者試験と応用情報技術者試験は情報処理技術者試験の中でも特にシステムエンジニアを目指す方におすすめの資格です。
基本情報技術者試験はIT業界を目指す上での登竜門と言える位置付けで、アルゴリズム、ネットワーク、データベース、セキュリティ、ソフトウェア開発の幅広い分野の基礎知識が問われます。
これに合格すれば、技術的な土台を持っていることを証明でき、未経験からの就職活動でも知識面をアピールしやすいです。
一方、応用情報技術者試験はより高度な専門知識と実務的な対応力が求められる資格であり、プロジェクト管理や設計工程に関する問題も含まれます。
取得すれば、知識があることはもちろん、実務的な対応力も身についていると評価されやすくなり、将来的に上流工程を目指す際にも有利です。
AWS認定資格
AWS認定資格の取得はシステムエンジニアとしての専門性を高める上で非常に有効です。
AWSには複数のレベルと分野に応じた資格が用意されており、初級の「クラウドプラクティショナー」から上級の「ソリューションアーキテクトプロフェッショナル」まで段階的に学習を進めることが可能です。
クラウド環境の設計や構築、運用に関する知識を体系的に取得できるだけでなく、対障害性、コスト最適化といった実践的なスキルも身につきます。
システムのクラウド化が進む中、AWSを扱える人材ニーズは高まり続けているため、この資格を持っておけば、クラウド技術への対応力も持つエンジニアとして、多くの企業から人気の人材になれるでしょう。
ITパスポート
ITパスポートは経済産業省が認定する国家資格であり、ITに関する基本的な知識を幅広く証明できるエントリーレベルの試験です。
情報システムの基本的な構成要素はもちろん、セキュリティ、ネットワーク、マネジメント、ストラテジーといった経営や業務に関する知識も含まれており、システムエンジニアを目指す第一歩としておすすめです。
文系の方や未経験からIT業界へのチャレンジを考えている方、基本情報や応用情報技術者試験はまだ難しいと考えている方はこちらから取得しても良いでしょう。
最低限のITリテラシーを身につけている証明となり、面接や書類選考の段階でも他の就活生と比べて、評価されやすくなる可能性が高いです。
システムエンジニアになるためにすべきこと
システムエンジニアになるためにはどのような対策をしなければならないのかについても紹介します。
以下の対策を入念に行えば、おのずと就活においてアピールがしやすくなりますし、志望時や自己PRに書ける項目も見つかるはずです。
全て取り組むのは難しいかもしれませんが、まずはあなたにとって敷居の低いものから取り組んでみてください。
・資格を取る
・インターンシップに参加する
・OB/OG訪問をする
資格を取る
システムエンジニアを目指す上で、資格を取得しておくことは能力の証明として非常におすすめです。
もちろん「必須」ではありませんが、IT業界は専門性が高いため、採用の場面でも知識があるかどうか、基礎を理解しているかどうかが重要視される傾向にあります。
したがって、資格はスキルの証明としてはもちろん、学習意欲やモチベーションの高さを企業に伝える手段としても活用できます。
基本情報技術者試験、ITパスポートなどの資格は多くの企業である程度評価される要素となっており、履歴書に書くだけで説得力が増すでしょう。
資格取得を通じて学習した内容は就職後の実務にも直結するため、早い段階から取り組んでおくことで業務の理解もスムーズになります。
インターンシップに参加する
インターンに参加することで、実務を知る絶好の機会となるでしょう。
企業の開発現場に足を運んで業務を体験することで、職種の理解をより深められます。
学校や書籍、インターネット上で得られる情報だけでは見えてこない、現場特有の雰囲気や働き方、チームでの関わり方などを知ることも可能です。
また、システム開発の流れや使用されているツール、求められる姿勢などを直接見聞きすることで、自分が将来どのような環境で働くのかを具体的にイメージしやすくなります。
インターンを通じて自分の課題を発見したり、逆に自信につながったりすることも多く、本選考に向けた自己分析や志望動機の深掘りにもつながるでしょう。
短期間でも実務に触れておくことで他の応募者との差別化にもつながるため、積極的に参加する価値があります。
以下の記事ではインターンシップについて基礎から詳しく紹介しています。
OB/OG訪問をする
システムエンジニアという職種に対する理解を深める上で、実際にその業務に関わっている先輩から話を聞くことも非常に有益です。
OB・OG訪問ではネットや説明会では得られない体験談や、働く上で感じているやりがいや苦労、キャリアパスの実情などを直接聞くことができます。
企業によって業務内容や働き方が大きく異なることもあるため、目指す会社や業界の理解を深める機会にもなるでしょう。
また、選考に向けたアドバイスや実体験に基づく就活のヒントを聞けることもあるため、準備段階での不安や疑問の解消にもつながります。
早い段階からOB・OGを訪問しておけば、自分が本当にやりたいことや今取り組むべきことが明確になるため、積極的に活用しておきたい対策の1つです。
以下の記事ではOB・OG訪問についてさらに詳しく紹介しています。
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おわり
今回はシステムエンジニアを目指している方のために、どのような人が向いているか、どのような業務を行い、やりがいは何なのかなど、詳しく紹介しました。
システムエンジニアは依然として需要が高い職種であり、待遇が良い場合も多いでしょう。
一昔前ほど楽に就職できるわけではありませんが、しっかり対策すれば内定を目指せる職種の1つであるため、ぜひ取り組んでみてください。