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・適性検査TALの出題形式と試験内容
・TALで高評価を得るコツ
・TALを受験前に知っておくべき注意点
・適性検査TALの受検が控えている人
・TALが何か分からない人
・適性検査TALで高評価を与えたい人
就職活動の過程で避けて通れないのが「適性検査」です。
中でも近年導入する企業が増えているのが、脳科学の知見を活用して開発された適性検査「TAL」です。
本記事では、TALの特徴や出題内容、企業が導入する意図、さらに高評価を得るコツまで詳しく解説します。
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就職活動の適性検査において、近年「TAL」を導入する企業が増えています。
TALは、一般的な筆記試験とは大きく異なり、「図形配置問題」や独特の状況設定に基づく「性格検査」など、特有の形式で知られており、市販の対策本や情報が少なく対策が難しいと言われています。
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適性検査TALとは?
適性検査TALは、脳科学の知見を活用して開発された、応募者の性格や資質を深く理解するための検査です。
大きく「文章問題」と「図形配置問題」の2つで構成され、表面的な回答では見抜けない思考の癖や潜在的な能力を明らかにします。
特にストレス耐性やメンタル疾患の発症傾向を高い精度で測定できる点が特徴で、企業はこの結果をもとに応募者と職種・組織の相性を判断します。
面接だけでは分かりにくい内面的な特性を客観的に把握できるため、近年多くの企業が採用活動に取り入れています。
TALは対策しにくく作られている!
一般的な筆記試験や適性検査では、出題意図を推測して「無難な答え」を選ぶことで、ある程度対策が可能です。
しかしTALでは、質問の背景にある狙いを読み取りにくいため、意図的に模範解答へ寄せることは難しくなっています。
そのため、自分を良く見せようと取り繕った回答をしても一貫性の欠如や不自然さが浮き彫りになり、かえって逆効果になる場合もあります。
つまり、TALは本来の自分の性格や思考パターンが自然に表れるように工夫された検査なのです。
TALの結果で落ちることもある
TALは応募者の内面的な特性を明らかにするため、対策をしても必ずしも望む結果を得られるとは限りません。
企業ごとに求める人材像が異なるため、ある企業では評価が高くても、別の企業ではマッチしないと判断されることもあります。
実際、TALの結果を理由に選考で落ちるケースは少なくなく、落ちる確率は2〜3割とも言われています。
そのため、受検前に「TALは企業との相性を測る検査である」という前提を理解しておくことが重要です。
適性検査TALの出題形式・内容
適性検査TALは、応募者の潜在的な人間性を測るユニークなテストです。
ここでは、その特徴的な試験内容と「文章問題」「図形配置問題」という2つの出題形式について、詳しく解説します。
・文章形式:7つの選択肢から解答を1~2つ選ぶ(15分/全36問)
・図形形式:18個の図形から10~15個選んで配置する(5分/全1問)
文章問題
文章問題は、応募者の思考パターンや価値観を明らかにするための設問です。
出題形式は7つの選択肢の中から当てはまるものを1〜2つ選択する形で、全部で36問出題されます。
解答時間は15分と限られているため、直感を頼りにスムーズに選んでいく必要があります。
表面的に「正解」を探すのではなく、自分ならどう対応するかを素直に選ぶことが求められます。
この回答から、応募者の人柄やストレス耐性、性格の安定性を見抜こうとしています。
図形配置問題
図形配置問題は、抽象的なテーマに基づいて図形を組み合わせ、応募者自身を表現する形式です。
具体的には「入社後に活躍している自分」などのテーマが提示され、18個の図形の中から10~15個を選んで配置します。
問題数は1問のみで、解答時間は5分です。
短時間で直感的に図形を選びながら配置する必要があるため、最初にテーマの意図を意識して全体像を考えてから取り組むことが大切です。
この問題からは、応募者の創造性や思考の傾向、精神的な安定性を読み取ろうとしています。
適性検査TALを用いる企業の意図
- ストレス耐性があるかどうか
- 応募者の潜在能力や思考性
- 応募者の独創性
近年採用企業が増加している「TAL」ですが、面接だけではわからない応募者の何を知るために利用しているのでしょうか。
ここでは、企業側がTALを用いる意図について詳しく解説します。
ストレス耐性があるか知るため
社会人になると、業務の責任、納期へのプレッシャー、職場の人間関係など、多くのストレスに直面します。
企業は事前に応募者のストレス耐性やメンタル面の傾向を把握することで、入社後すぐに心身のバランスを崩して離職してしまうリスクを減らしたいと考えています。
そのためTALは、単なる学力やスキルだけでは測れない「精神的な安定性」を可視化し、長期的に活躍できる人材を見極める重要な手段となっています。
応募者の潜在能力や思考性を見抜くため
面接やエントリーシートでは、自分を良く見せようと取り繕う応募者が少なくありません。
しかし、企業が本当に知りたいのは「飾らない姿」と「潜在的な可能性」です。
TALは応募者が無意識に持つ思考の癖や価値観を見抜き、将来的にどのような状況で強みを発揮できるかを推し量るための材料となります。
表面的な印象では分からない部分を脳科学のアプローチで数値化することで、企業は人材配置や育成方針を検討しやすくなります。
応募者の独創性を見るため(一部の企業)
一部の企業では、創造的なアイデアや独自の発想力を重視しています。
その場合、TALの図形配置問題が特に重要な評価対象となります。
与えられた抽象的なテーマをどのように解釈し、図形を組み合わせて表現するかは応募者の独創性を端的に示す要素です。
従来の面接や筆記試験では測定が難しいクリエイティブな側面を、TALによって補完的に評価しているのです。
広告・デザイン・コンサルティング系など、独自の発想力を必要とする企業で重視される場合があります。
【例題】適性検査TALの文章問題
TALの文章問題は、応募者の思考の傾向を探る質問が特徴です。
どのような問題が出されるのか、具体的なイメージを持てるように、ここでは実際の形式に沿った例題を5つ紹介します。
それぞれの質問で、あなたが適当だと思う選択肢を1〜2個選んでください。
例題1:「手に取っても良い卵はどれか」
殻を剥いていないゆで卵
殻を剥いたゆで卵
殻を剥いて、切ってあるゆで卵
産みたての生卵
殻を割って小皿に出した生卵
模型の卵
ウズラの卵
手に持っても良い卵を選ぶ問題は、高確率で出題される有名なものです。
この問題には、応募者の「価値観」と「常識」を図る意図があります。
まず、選んだ卵は、あなたが大切にする価値観を表しています。例えば「産みたての卵」なら人間的な温かみ、「殻付きのゆで卵」なら安全性や実用性といった人間性を表します。
同時に、「その卵が今どういう状況か」を想像する常識も試されます。
例えば、生卵は素手で持たずに器に入れた状態で取り扱うことが一般的ですし、殻をむいて切ってあるゆで卵は料理で使われているかもしれない、といった状況判断です。
この観点から、無機質で背景を想像しにくい「模型の卵」は、人間味や共感性の欠如と見なされるため避けるべきとされています。
例題2:「自動販売機が壊れてお釣りが出ない時どうするか」
何もせずに諦める
おかしいと思う
運が悪かったと考える
お金を取られて悔しい
自動販売機の運営会社に電話して苦情を言う
むしゃくしゃした気持ちになると思う
自動販売機を蹴る
この問題は、予期せぬトラブルに見舞われた際のストレス耐性や、感情をコントロールする力を測る意図があります。
また選択肢は、何か具体的な行動を起こすのか、自分の頭の中だけで完結するのかで2つの分類に分かれています。
「自動販売機を蹴る」といった攻撃的な行動や、「むしゃくしゃする」のようなネガティブな感情を表す選択肢は、ストレスに弱く感情的になりやすいという印象を与える恐れがあります。
一方、「(故障かなと)おかしいと思う」といった冷静な思考を示す選択肢は、ハプニングに直面しても客観的に状況を判断でき、平常心を保ちやすい人と評価されやすいです。
例題3:「もらった子犬の育て方」
芸を教える
皆で育てる
辛く当たると思う
他人を当てにせず自分で育てる
放ったらかしにすると思う
優しく育てる
厳しく育てる
この設問における子犬は、職場での部下や後輩を象徴しており、応募者の指導力や育成に対する考え方を測る意図があります。
そのため、「みんなで育てる」は協調性、「優しく育てる」は面倒見の良さやホスピタリティを示すポジティブな回答と評価されます。
一方で、「放ったらかしにする」や「辛く当たる」といった選択肢は、育成能力や人間性に疑問を持たれるネガティブな印象に繋がるため、避けるべき回答です。
例題4:「お金やモノを盗まれた人を見た時にどう思うか」
盗まれる人が良くないと思う
困っていると思う
仕方がないと思う
かわいそうだと思う
自分とは関係ない
盗まれないようにすることが大事である
警察に届けるべきだと思う
この設問では、他者の困難に対する共感性や当事者意識を測る意図があります。
「自分には関係ない」や「盗まれる人が悪い」といった、問題を他人事として突き放すような回答は、思いやりに欠けるというマイナス評価に繋がるため避けるべきです。
一方で、「(被害者は)困っていると思う」や「かわいそうだと思う」のように、相手の気持ちに寄り添う回答は、共感性が高く、誠実な人物であるというポジティブな印象を与えられるでしょう。
例題5:「毎日の仕事内容が同じときはどうするか」
飽きると思う
飽きるような仕事でも全力を尽くす
飽きるようなら、仕事内容を自分で工夫する
単純でも、仕事は仕事として遂行する
進捗がなく、心配になると思う
上司に相談して、仕事内容を変えてもらう
仕事内容を変えないと、進歩や発展はできない
この設問は、仕事内容の好き嫌いに関わらず、責任を持って業務を遂行できるかという、社会人としての基本的な姿勢を測っています。
「飽きるような仕事でも全力を尽くす」「単純でも仕事として遂行する」といった回答は、どのような業務にも真摯に取り組む真面目さや責任感の強さが感じられ、評価されやすいでしょう。
一方で、「飽きると思う」という回答は、行動力や努力の意識が感じにくく、モチベーションにムラがある人という印象を与えてしまうため、おすすめしません。
【例題】適性検査TALの図形配置問題
TALでは、図形を配置してテーマを表現する問題も出題されます。
頻出テーマには、「私の仕事」「入社後に活躍している私」「目指す社会人像」などがあります。
この設問の目的は、ストレス耐性やメンタル傾向を把握することであり、明確な正解はありません。
ただし、一度配置した図形は修正できないため、注意が必要です。
例題:「入社後に活躍している私」
TALの図形配置問題で頻出するテーマのひとつが「入社後に活躍している私」を表す問題です。
画面にはあらかじめ黒い線が描かれており、それを基準にしてテーマに合った図形配置を考えます。
例えば、笑顔を表すニコちゃんマークや、向上心を示す上向き矢印、輝きをイメージさせる星の図形などを選んで組み合わせると、前向きで成長意欲のある姿を表現できます。
抽象的な問題ですが、与えられたテーマをポジティブに表現する工夫が評価につながります。
適性検査TALで高評価を得るコツ
適性検査TALで、より良い評価を得て好印象を与えるためには、いくつかのコツがあります。
ここでは、文章問題と図形配置問題それぞれについて、受検前に知っておきたいポイントを解説します。
文章問題
TALの文章問題では、感情的な状況やストレスがかかる場面において、「自分がどう考え、どう行動するか」が問われます。
意識すべきなのは「冷静さ」と「常識的な判断」です。
無理に取り繕う必要はありませんが、社会人として求められる基本的な姿勢を意識すると良い結果につながります。
極端に自己中心的、あるいは悲観的な選択をするとネガティブな評価につながる可能性があるため、状況に応じて周囲との協調や前向きな姿勢を重視した回答を選びましょう。
図形配置問題
図形配置問題では、抽象的なテーマに沿って図形を選び、自分を表現します。
評価のポイントとなるのは「一貫性」と「ポジティブさ」です。
配置に迷って中途半端な形を作ってしまうと、意図が伝わりにくくなるため、完成形のイメージを持ちながら取り組むことが重要です。
たとえば、笑顔・成長・協調・温かみといった前向きな印象を与える図形をバランスよく配置すると好印象を残せるでしょう。
ここでは、図形配置問題で意識するべきポイントを4つ紹介します。
必ず指定された図形の個数を満たす
図形配置問題は、18個の図形から10〜15個を選んで配置することを指定されています。
もし指定された個数を守らなければ、あなたの表現したい意図が十分に伝わらず、適切に評価されない可能性があります。
制限時間はあるものの、最大の15個を置いた時点で自動的に終了する仕組みのため、時間配分を意識しつつ最後まで個数を満たしましょう。
単純な作業のように見えて、実は「指示に従えるかどうか」という基本的な姿勢も評価の対象になっています。
人の形に見立ててテーマを示す
図形配置問題のテーマは「自分」に関するものが多いため、人型を模した配置は伝わりやすい表現方法の一つです。
たとえば、ニコちゃんマークを顔として配置し、その下にハートの図形を置くことで心臓を表すなど、人間らしい構造にすると自然に意図が伝わります。
こうした工夫は、シンプルでありながらもあなたの表現力や発想力を示す手段となります。
配置に迷った場合も、人型にすることでテーマに即した形を作りやすくなるでしょう。
ポジティブなイメージを与える
図形の種類や色を意識するのはもちろん、向きや位置も工夫することで、表現にポジティブな印象を持たせることが可能です。
例えば、「入社後に活躍する私」というテーマでは、上向きの矢印を多用して成長意欲を表したり、星や丸でエネルギーや輝きを強調したりすると効果的です。
また、暖色系の図形を用いると温かみを与え、周囲と良好な関係を築く姿を示すことができます。
評価者に前向きな印象を残すためには、明るく積極的な要素を意識して取り入れるのがポイントです。
自分の性格や与えたい印象によって工夫する
配置する場所や選ぶ図形次第で、与える印象は大きく変わります。
たとえば、画面上部にニコちゃんマークを置けば「高みを目指す意欲」を示せますし、画面左上の円形の枠内にニコちゃんマークを配置すれば「円満な人間関係を重視する姿勢」を表せます。
どのような自分を企業に伝えたいのかを考え、それに合った図形や配置を選ぶことが大切です。
単に見た目を整えるのではなく、自分らしさとテーマの一貫性を意識して工夫しましょう。
適性検査TALで知っておくべき注意点
- 「最大2つ選べ」の場合は無ければ1つでも良い
- 図形問題で配置を確定したら再度動かせない
- 悩みすぎて制限時間切れにならない
適性検査TALは特殊な形式のため、受検にあたってはいくつか知っておくべき注意点があります。
安心して試験に臨めるよう、事前に確認しておきたいポイントを解説していきます。
「最大2つ選べ」とある場合は無理に2つ選ばなくてもよい
文章問題では「最大2つ選びなさい」と指示される設問がよく出ます。
基本的には2つ選んだほうが望ましいですが、どうしても1つしか適切だと感じられない場合は、無理に2つを選ばなくても問題ありません。
むしろ矛盾した回答をしてしまうと、一貫性が失われるリスクがあります。
大切なのは、自分の考えに最も近い選択肢を選び、自然で誠実な回答を心がけることです。
「自分ならどうするか」という視点を持ち、直感的に選択肢を選ぶことを意識しましょう。
配置を確定した図形は動かせない
図形配置問題では、一度配置を確定した図形をあとから動かすことはできません。
そのため、始める前に全体の完成イメージを頭の中で描いておくことが非常に重要です。
場当たり的に置いてしまうと、後で修正できず、まとまりのない配置になってしまう可能性があります。
試験時間は短いですが、焦らず最初の数秒で全体像をイメージしてから配置を始めることをおすすめします。
悩みすぎによる制限時間オーバーに注意
TALの制限時間は厳密に短いわけではありませんが、問題の意図が分かりづらいため、つい考え込みすぎてしまうことがあります。
その結果、時間切れとなり、最後まで回答できなくなる恐れがあります。
事前に自己分析を行い、自分の価値観や強みを整理しておくと、本番でも直感的に選択しやすくなります。
悩みすぎず、自分らしい答えを短時間で出すことを意識しましょう。
TALの出題傾向を掴んで内定を獲得しよう!
適性検査TALは、学力や知識ではなく「人となり」を測るための検査です。
ストレス耐性や潜在能力、発想力などが見抜かれるため、取り繕うよりも自然体で臨むことが大切です。
出題形式を理解し、注意点を踏まえておけば、不必要に緊張せずに取り組めるでしょう。
TALを企業との相性を知るきっかけと捉え、自分に合った環境で力を発揮できるよう、就職活動を前向きに進めていきましょう。
