【エンジニアなりたい理由】はじめに
「なぜ、エンジニアになりたいのですか?」
この問いは、エンジニアというキャリアを目指す誰もが一度は自問し、そして面接の場で問われる本質的な問いです。
ただ漠然と「かっこいいから」「将来性がありそうだから」といった理由だけでは、数多くの困難を乗り越え、プロフェッショナルとして成長し続けることは難しいかもしれません。
しかし、そのシンプルな憧れの裏には、きっとあなたを突き動かす確かな「何か」が眠っているはずです。
この記事では、エンジニアを目指す多様な「なりたい理由」を深掘りし、それらを自身の強みとして言語化し、未来のキャリアへと繋げていくためのヒントを探ります。
あなたの胸の中にある情熱の源泉を再発見し、自信を持ってエンジニアへの道を歩み始めるための一助となれば幸いです。
【エンジニアなりたい理由】エンジニアとは
エンジニアとは、技術や知識を活用してシステムや製品、サービスを設計・開発・運用する専門職です。
特にIT業界では、ソフトウェアやインフラ、ネットワークなどの分野で、社会や企業活動を支える役割を担っています。
エンジニアの仕事は、単にプログラムを書くことにとどまらず、課題を発見し解決策を提案する力も求められます。
つまり、エンジニアは技術力と課題解決力を融合させ、社会の発展に貢献する存在だといえます。
エンジニアは未経験でも大丈夫?
結論から言えば、未経験でもエンジニアになることは可能です。
多くの企業、特に新卒採用では文系・理系といったバックグラウンドを問わず、個人のポテンシャルを重視する傾向にあります。
充実した研修制度を設けている企業が多く、入社後にプログラミングの基礎やIT知識をゼロから体系的に学べる環境が整っているためです。
実際、IT業界の第一線では、文系出身でシステムエンジニアやインフラエンジニアとして活躍している先輩も珍しくありません。
大切なのは「学びたい」という意欲と、物事を論理的に考える力です。
【エンジニアなりたい理由】主なエンジニアの種類
ここでは、エンジニアの種類について説明します。
エンジニアといっても様々な種類があるので、自分がどのエンジニアになりたいのかしっかりと理解を深めましょう。
システムエンジニア(SE)
顧客の要望を詳細にヒアリングし、それを基にシステムの仕様や設計を決定する「プロジェクトの司令塔」です。
開発現場ではプログラマーや各担当者と連携し、プロジェクト全体の進捗管理や品質管理を担います。
技術的な知識はもちろん、顧客と開発チームの橋渡し役として、円滑なコミュニケーション能力や調整力が不可欠です。
システム開発の上流工程から完成まで、幅広く関わることでプロジェクトを成功へと導く重要な役割を持ちます。
インフラエンジニア
ITシステムの根幹を成すサーバー、ネットワーク、クラウド環境といった基盤(インフラ)の設計、構築、運用を担当します。
システムが24時間365日、安定して稼働し続けるための性能監視や、外部の脅威から情報を守るセキュリティ対策も重要な職務です。
まさに「縁の下の力持ち」として、現代社会のあらゆるサービスを支えています。
障害発生時には迅速な原因特定と復旧が求められる、社会貢献性と責任感の大きい仕事です。
Webエンジニア
私たちが日常的に利用するWebサイトやWebアプリケーションの開発・運用を専門に行うエンジニアです。
ユーザーの目に触れる画面のデザインや操作性を実装する「フロントエンド」と、サーバー側でデータの処理や管理を行う「バックエンド」に分かれます。
サービスの使いやすさや表示速度といったユーザー体験に直結する部分を担うため、常に新しい技術を学び、より良いサービスを追求していく姿勢が求められる職種です。
ネットワークエンジニア
企業内のLANから拠点間を結ぶWANまで、ITシステムの「血管」ともいえるネットワークの設計、構築、運用を行います。
ルーターやスイッチといった機器を設定し、データの通り道を確保することで、快適で安全な通信環境を実現します。
情報漏洩などを防ぐためのセキュリティ設定や、通信障害が発生した際の対応も担う専門家です。
あらゆるIT活動の前提となる”つながり”を支える、社会基盤に不可欠な存在といえます。
【エンジニアなりたい理由】エンジニアの仕事内容を知ろう
「エンジニア」と聞くと、パソコンに向かって黙々とプログラムを書いている姿を想像するかもしれません。
しかし、その仕事内容は非常に多岐にわたり、様々な役割をチームで分担しながら一つのシステムを創り上げています。
エンジニアになりたいという気持ちを、より確かな目標にするためには、まず彼らが「何をしているのか」を具体的に知ることが第一歩です。
ここでは、システム開発における代表的な仕事を5つのフェーズに分けて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
システム設計の作成
すべての開発は、システムの「設計図」を作ることから始まります。
顧客の要望や解決したい課題をヒアリングし、それを技術的にどう実現するかを定義する重要なフェーズです。
具体的には、システムの全体像を描く基本設計から、プログラムの動作やデータベースの構造といった詳細な部分を決める詳細設計まで行います。
この設計図の質が、プロジェクトの成否を大きく左右します。
ソフトウェアの開発
設計図が完成したら、次はいよいよシステムに命を吹き込む開発フェーズです。
プログラミング言語を用いて、設計書通りの機能を持ったソフトウェアを作成(コーディング)します。
コードを書くだけでなく、作成したプログラムが正しく動くかを確認するテストや、発見された不具合(バグ)の修正も開発の重要な一部です。
また、既存のシステムに新しい機能を追加する「改修」も行います。
インフラストラクチャの構築
ソフトウェアが快適に動くための土台となる環境、すなわちインフラを構築する仕事です。
具体的には、データを保存するサーバーの設置や設定、サーバー同士を繋ぐネットワークの構築などを行います。
近年では、物理的な機器を持たないクラウド環境の構築も増えています。
外部からの攻撃を防ぐセキュリティの強化や、障害発生時の対応など、システムの安定稼働を支える生命線ともいえる役割です。
プロジェクト管理
一人では作れない規模のシステム開発では、チーム全体の進行を管理する役割が必要不可欠です。
プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダー(PL)がこの役目を担い、開発全体のスケジュール管理、チームメンバーのタスク調整、予算管理などを行います。
顧客への進捗報告や仕様変更の打ち合わせなど、技術力だけでなく、コミュニケーション能力や管理能力が求められます。
サポート・保守
システムは完成して終わり(リリース)ではありません。
ユーザーが安心して使い続けられるように、安定稼働を支えるのがサポート・保守の仕事です。
「システムが動かなくなった」「使い方が分からない」といった問い合わせへの対応や、発生した不具合の原因を調査して修正するトラブルシューティングが主な業務です。
システムの「守り手」として、信頼性を担保する重要な役割を担います。
大学生がエンジニアになりたい理由例
エンジニアを目指す大学生が自身の経験と結びつけてアピールしやすい「なりたい理由」を解説します。
自分の強みや経験を、エンジニアという職種が求める資質と関連づけて伝えることが重要です。
技術・物作りが好き
プログラミングやアプリ開発、Web制作などを通じて「自分の手で形にできる喜び」を感じた経験は、多くの就活生が語りやすい理由です。
例えば、授業で簡単なアプリを作成し、実際に動いたときの達成感や、友人に使ってもらったときの反応にやりがいを感じた、といったエピソードは説得力があります。
技術への純粋な興味や「ものづくりを通じて価値を生みたい」という姿勢は、エンジニア志望の自然な動機として評価されやすいです。
社会を便利にしたい
エンジニアの魅力は、システムやアプリを通じて人々の生活や社会の仕組みを支えられる点です。
キャッシュレス決済や交通系アプリなど、身近なITサービスが生活を大きく便利にしている事例を取り上げると具体性が増します。
「自分も社会のインフラを支える仕組みを作りたい」「誰かの生活を快適にする技術に関わりたい」という思いは、社会貢献性の高い志望理由として伝えやすいです。
課題解決が得意
アルバイトやゼミ活動の中で、非効率な仕組みや不便さを見つけ、改善した経験を志望動機に結び付けられます。
例えば、アルバイト先で業務フローを工夫し作業時間を短縮できた経験や、ゼミでデータ分析を行い改善策を提案した経験などです。
成長できる環境で働きたい
IT業界は技術革新が速く、常に新しいスキルを学び続けることが求められます。
変化の大きな環境を「厳しそう」と捉えるのではなく、「挑戦できる成長機会」として前向きにアピールすると効果的です。
例えば、「新しい技術を自主的に学んで成果につなげた経験」や「資格取得に挑戦してスキルを高めた経験」を示すと、自己研鑽に前向きな姿勢が伝わります。
挑戦心と成長意欲を結び付けた志望理由は、多くの企業で評価されやすいです。
学習意欲がある
エンジニアを目指す大学生の多くは、「新しいことを学ぶ意欲がある」ことを理由に挙げます。
IT業界は技術の進化が早いため、常に知識をアップデートしていく姿勢が欠かせません。
そのため、自主的に勉強したり、課題解決に向けて工夫した経験を「エンジニアになりたい理由」として語るケースが多いです。
コミュニケーション能力がある
もう一つよく挙げられるのが、「コミュニケーション能力がある」という理由です。
エンジニアは一人で作業するイメージを持たれがちですが、実際にはチームで開発を進め、相手の要望を理解し共有する力が必要です。
そのため、ゼミ活動やアルバイトで培った人との関わり方を根拠に、「エンジニアとして活かせる強み」と紹介する大学生が多いです。
論理的思考力がある
エンジニアを目指す理由として「論理的思考力がある」ことを挙げる大学生も多いです。
プログラム開発やシステム設計では、課題を整理し、順序立てて解決策を導く力が求められます。
大学でのレポート作成やゼミでのディスカッションを通じて培った分析力や論理展開のスキルを、エンジニアとしての強みにできると考える人が多いのです。
努力家である
エンジニアを志望する大学生の中には、「努力家である」という点を理由に挙げる人もいます。
IT分野は未経験から挑戦する人も多いため、地道に学び続ける姿勢や粘り強く課題に向き合う力が大切です。
受験勉強や部活動などでコツコツと成果を積み上げてきた経験を根拠に、努力家として成長できることを強みとする大学生は少なくありません。
【エンジニアなりたい理由】未経験の人が志望理由を書くポイント
IT業界未経験からエンジニアを目指す場合、現時点でのスキル不足を補うだけのポテンシャルや熱意を伝えることが重要です。
志望理由を書く際に、特に意識したい3つのポイントを解説します。
「学びたい意欲」を前面に出す
エンジニア職は、入社後に専門的な研修やOJTで学べる体制が整っている企業が多いため、未経験自体は大きなハンデではありません。
その代わりに企業が重視するのは「新しい知識をどれだけ前向きに吸収できるか」です。
「変化の速いIT業界に魅力を感じ、常に学び続けたい」という姿勢は必ず伝えるべき要素です。
さらに、ProgateやPaizaなどでプログラミングを学んだ経験、ITパスポートや基本情報技術者試験の勉強を始めたことなど、小さな行動でも具体例を挙げれば説得力が増します。
知識ゼロではなく、すでに行動に移していることを示すことが大切です。
過去の経験をエンジニアの素養に結びつける
企業は「現時点のスキル」よりも「その人がエンジニアとして成長できる素養」を見ています。
文系・理系を問わず、過去の経験をエンジニアに必要な資質と関連づけて伝えると効果的です。
例えば、ゼミでデータを整理・分析して改善策を提案した経験は「論理的思考力」に直結します。
アルバイトで業務フローを改善した経験は「課題発見力」と「仕組み化の視点」にあたります。
また、グループ活動で意見をまとめた経験は「協調性」「コミュニケーション力」としてエンジニア職に活かせます。
自分の過去を“ITスキルの代わりになる強み”として翻訳することが重要です。
なぜその企業で働きたいかを語る
未経験からエンジニアを目指す人が見落としがちなのが、「どの企業でも良い」ように聞こえてしまう志望理由です。
採用担当は「なぜうちの会社なのか」を知りたいので、必ず企業研究を反映させましょう。
例えば、金融系に強い企業なら「社会インフラとしての金融システムを支えたい」、最先端技術に積極的な企業なら「AIやクラウドなど新しい技術に挑戦できる環境に惹かれた」といった具合です。
企業ごとの強み・事例を調べ、それを自分の価値観や将来像と結び付けると、“その企業でなければならない理由” が浮かび上がります。
【エンジニアなりたい理由】PREP法で整理しよう
志望動機を効果的に伝えるためのフレームワークとして有名な「PREP法」をご存知ですか?
この構成に沿って話すことで、伝えたいことを分かりやすく、説得力を持ってアピールできます。
ここでは、エンジニアの志望動機をPREP法で整理するポイントを解説します。
Point:最初に結論を伝える
まずは「なぜその企業を志望するのか」を簡潔に書きましょう。
ESや履歴書などでは最初の1行目が最も重要とされているため、できるだけわかりやすく、伝えたい内容をしっかり伝えられるようにしましょう。
この結論の部分をおろそかにすると、応募数の多い会社では最後まで志望動機を見てくれない場合もあるので気を付けましょう。
Reason:結論の根拠を示す
結論を書いたら、必ずそれに対する理由や根拠を書きましょう。
書き出しでグッと興味を掴むワンフレーズは、インパクトこそ絶大ですが抽象的です。
そのため、結論に説得力を持たせるため、詳しい根拠を書く必要があります。
Example:具体例で裏付ける
結論と理由を述べたら、それにいたった具体的なエピソードや実体験を述べましょう。
その志望動機を考えるに至った自分のこれまでの経験があるはずです。
それを述べることで、志望動機に根拠を持たせることができ、説得力の高い志望動機を作成することができます。
Point:もう一度結論を伝える
最後に結論を述べていきます。
最初に述べた結論とは異なり、「入社後に成し遂げたい事」や「貢献したい事」といった入社への意気込みを重点的に述べましょう。
この部分は志望動機の最後の締めになるため、意気込みや志望度の高さを採用側に伝えるように意識しましょう。
【エンジニアなりたい理由】エンジニア志望動機例文
エンジニアの志望動機を作成する際に、自分の強みや目指す職種に合わせて、具体的で説得力のある内容を伝えることが重要です。
ここでは、汎用的な強みに基づく例文、職種別の例文、そして避けるべきNG例をそれぞれご紹介します。
1. 技術・ものづくりが好き
私は、技術の探求とものづくりを通じて、社会に直接的な価値を提供できる仕組みを生み出したいと考え、エンジニアを志望しております。
大学での情報科学研究室に所属し、画像認識の精度向上というテーマでアルゴリズムの改良に取り組みました。
既存の論文を読み解き、仮説を立てては実装と検証を繰り返す中で、最終的に処理速度を20%向上させ、特定条件下での誤認識率を5%改善できた時には、大きな達成感を得られました。
この経験を通じて、論理的な思考を基に試行錯誤を重ね、それが具体的な性能向上という目に見える成果に結びつくプロセスに、エンジニアという仕事の大きな喜びとやりがいを実感しました。
貴社に入社後は、この研究で培った粘り強く課題に向き合う姿勢と技術探求心を活かし、常に最新技術の習得に努めたいです。
そして、チームの一員として高品質なシステム開発に貢献し、多くの人々に利用される価値あるサービスを創り出していきたいと考えています。
2. ITを通じて社会を便利にしたい
私は、ITの力で人々の生活をより豊かで便利なものにし、社会が抱える課題を解決したいという強い思いからエンジニアを志望します。
大学のゼミ活動で、地域の高齢化が進む商店街の活性化をテーマに、キャッシュレス決済の導入支援に取り組みました。
当初は「操作が難しそう」「セキュリティが不安」といった利用者の声や、「導入コストや手間が負担」という店舗側の課題がありました。
そこで私たちは、図解入りの簡易マニュアル作成や、個別の相談会を実施し、双方の不安を解消することに注力しました。
結果、複数の店舗で導入が進み、利用者からも感謝の言葉を頂けたことで、ITが単なる技術ではなく、人の心に寄り添い、生活基盤を支える温かい力を持つことを実感しました。
貴社が手掛ける決済システムは、まさに社会のインフラとして多くの人々の生活を支えるものであり、私の目標と深く合致しています。
入社後は、多くの人々の暮らしを根底から支える存在になることを目指します。
3. 成長できる環境で働きたい
私は、常に新しい知識やスキルを吸収し、自身の成長を顧客や社会への価値提供に繋げられるエンジニアになりたいと考えています。
この思いは、大学3年次に挑戦したITベンチャーでの長期インターンシップで一層強くなりました。
当初、未経験の分野であったWebマーケティングチームに配属され、データ分析を担当しました。
SQLや分析ツールの使い方を独学で学びながら、社員の方々に積極的に質問し、仮説と検証を繰り返す日々でした。
当初は成果が出ず苦しみましたが、諦めずに試行錯誤を重ねた結果、WebサイトのUI改善提案に繋がり、担当ページの集客数を前月比で150%に向上させるという成果を上げることができました。
この経験から、未知の領域にも臆せず飛び込み、学び続けることの重要性と、それが成果に結びついた時の大きなやりがいを学びました。
変化の速いIT業界で、常に挑戦を続ける貴社でこそ、この姿勢を活かせると確信しています。
4. 課題解決が得意
私は、現状に満足せず、常により良い方法はないかと模索し、問題を仕組みで解決することに大きなやりがいを感じます。
この強みを活かし、ITの力で社会の様々な課題を解決できるエンジニア職を志望しております。
飲食店でのアルバイトリーダーを務めた際、新人スタッフの教育に時間がかかり、人によって業務品質にばらつきが出ることが課題でした。
そこで私は、各作業の手順を写真付きでマニュアル化し、頻繁に起こるミスをチェックリスト形式で共有する仕組みを提案・導入しました。
その結果、教育時間が半減し、店舗全体の業務効率が大幅に向上しました。
この経験から、小さな工夫や仕組みづくりが、組織全体に大きなプラスの影響を与えることを学びました。
ITは、この「仕組みによる課題解決」の可能性を飛躍的に高める力を持っていると確信しています。
貴社が手掛ける業務効率化システムは、まさに私のこの経験と問題意識に合致するものです。
入社後は、持ち前の課題発見力と改善提案力を活かし、多くの企業活動を支える存在になりたいです。
5. コミュニケーション能力を活かしたい
私は、エンジニアには専門的な技術力だけでなく、多様な人々の意見を調整し、チームとして一つの目標に向かうためのコミュニケーション能力が不可欠だと考えています。
この強みを活かして、プロジェクトの成功に貢献したいです。
大学のゼミでグループ研究のリーダーを務めた際、各メンバーの意見が対立し、議論が停滞する時期がありました。
私は一人ひとりと個別に面談の機会を設け、それぞれの考えの背景にある意図や懸念を丁寧にヒアリングしました。
そして、全員の意見の共通点と相違点を整理して提示し、研究の目的に立ち返ることで、チームの合意形成を促しました。
この経験から、相手の立場を尊重して対話することの重要性と、円滑な協力関係が質の高いアウトプットに繋がることを実感しました。
貴社の開発現場においても、顧客の真のニーズを的確に引き出し、それを開発チームに分かりやすく共有する「橋渡し役」としての役割を担いたいです。
ユーザーとメンバー双方から信頼されるエンジニアを目指します。
6. 論理的思考力に自信がある
私は、複雑な事象を構造的に整理し、筋道を立てて解決策を導き出す論理的思考力に自信があります。
この能力は、高品質なシステムを設計・開発するエンジニアにとって不可欠な素養だと考えています。
大学で社会統計学のレポートを作成した際、「若者の消費行動の変化」という曖昧なテーマに対し、まず関連する複数の論文や統計データを収集しました。
そして、情報を「時代背景」「テクノロジーの進化」「価値観の多様化」といった複数の要素に分解・整理し、それらの因果関係を分析することで、説得力のある結論を導き出すことができました。
教授からも「論理構成が明快で分かりやすい」との評価を頂きました。
エンジニアの仕事、特に要件定義や設計、そして障害発生時の原因究明といった場面では、このように物事を体系的に捉え、冷静に分析する力が求められると理解しています。
入社後は、この論理的思考力を活かして技術的な課題に粘り強く向き合い、常に最適解を追求することで、貴社の信頼性の高いシステム開発に貢献したいと考えています。
7. 努力家である
私は、目標達成のために必要な努力を地道に、かつ継続的に積み重ねられる「努力家である」という点が自身の強みです。
未経験から専門性の高いエンジニアとして活躍するには、この粘り強さが不可欠だと考えています。
大学受験の際、苦手だった物理の成績が伸び悩みましたが、基礎が固まっていないことが原因だと分析し、毎日2時間の演習を自らに課しました。
ただ量をこなすのではなく、間違えた問題の根本原因を特定し、関連分野を教科書で復習するというサイクルを徹底しました。
その結果、最終的には物理が最も得意な科目となり、目標としていた大学に合格できました。
この経験から、正しい方向性で努力を継続すれば、必ず道は開けるという強い自信を得ました。
IT業界は技術の進化が速く、常に学び続ける姿勢が求められる厳しい世界だと認識しています。
しかし、私にとってそれは、この強みを最大限に発揮できる魅力的な環境です。
入社後は、一日も早く戦力となるべく、目の前の課題から逃げずに粘り強く学び続け、貴社に貢献できるエンジニアになりたいと考えています。
【エンジニアなりたい理由】エンジニアの種類別例文
希望するエンジニアの職種に合わせて、より具体的にアピールする例文です。
システムエンジニア(SE)
私は、顧客が抱える潜在的な課題を深く理解し、技術の力で最適な解決策を形にできるシステムエンジニアの仕事に大きな魅力を感じ、志望いたしました。
大学のゼミで地域活性化に関する共同研究を行った際、各メンバーの意見や調査データが散在し、議論がうまく進まないという課題に直面しました。
私は、それぞれの意見の背景にある意図をヒアリングし、情報を整理・図式化して全員に共有することで、議論の方向性を定める役割を担いました。
この経験から、多様な要望を整理し、一つの目標に向かって分かりやすく道筋を示すことの重要性を学びました。
未経験ではありますが、現在ITの基礎学習を進めており、貴社に入社後は、持ち前の傾聴力とコミュニケーション能力を最大限に活かしたいです。
そして、顧客と開発チームの間に立つ「信頼の架け橋」となり、プロジェクトを成功に導けるエンジニアへと成長していきたいと考えています。
インフラエンジニア
私は、ITサービスや社会基盤を根底から支える「縁の下の力持ち」としての役割に強く惹かれ、インフラエンジニアを志望します。
カフェでのアルバイトリーダーとして、スタッフのシフト管理や新人教育の仕組みづくりを担当した経験があります。
公平で無理のないシフト体制を整え、業務手順をマニュアル化することで、店舗のサービス品質が安定し、従業員の満足度も向上しました。
この経験から、物事が円滑に進むための「安定した環境」を維持・整備することの重要性とやりがいを深く学びました。
当たり前のように動くシステムの裏側には、インフラエンジニアの地道で緻密な仕事があると理解しています。
未経験ながらも、私の強みであるコツコツと着実に取り組む姿勢と粘り強さを活かし、社会や企業活動の根幹を支える堅牢なシステム基盤づくりに貢献したいと考えています。
Webエンジニア
私は、人々の生活に密着し、日常をより便利で楽しくするサービスを自らの手で創り出せるWebエンジニアという仕事に、強い関心を抱きました。
大学のゼミ発表でプレゼンテーションを担当した際、ただ情報を羅列するのではなく、聞き手の理解度を常に意識し、図やグラフを多用して直感的に伝わる資料作りを心掛けました。
発表後、多くの友人から「内容がすっと頭に入ってきた」という言葉をもらい、「相手にとっての使いやすさ・分かりやすさ」を追求することに大きなやりがいを感じました。
この経験は、Webサービス開発におけるUI/UXの考え方に通じるものだと考えています。
現在、Web制作の基礎を独学で進めており、自分のコードがブラウザ上で形になる過程に夢中になっています。
未経験ですが、このユーザー目線を大切にする姿勢を強みとして、多くの人々の日常に溶け込む価値あるサービスを開発できるエンジ-ニアを目指します。
ネットワークエンジニア
私は、現代社会の神経網ともいえる通信インフラを守り、企業や人々の活動を支えるネットワークエンジニアの仕事に、大きな責任と魅力を感じ志望しました。
大学祭の実行委員として、イベント当日の備品管理や各所への連絡係といった、表舞台には立たない裏方の役割を担当しました。
事前の綿密な計画と、当日の臨機応変な対応によってイベントが無事に成功した時、全体を支える仕事の重要性を実感し、大きな達成感を得ました。
ネットワークの安定稼働は、あらゆるITサービスの前提となる極めて重要な基盤であり、私のこのような経験と価値観が活かせると考えております。
未経験ではありますが、私の強みである論理的に物事を整理し、着実に実行する力を活かしたいです。
そして、常に安定したネットワーク環境を提供することで、社会の”当たり前”を守れる人材へと成長していきたいと考えています。
【エンジニアなりたい理由】エンジニア未経験者のNG志望理由
熱意が伝わらなかったり、意欲を疑われたりする可能性のある、避けるべき志望理由の例です。
1. 理由が抽象的すぎる
NG例:「ITが好きだから」「パソコンを使うのが得意だから」
誰でも言える表現は差別化できず、説得力に欠けます。
なぜ好きなのか、得意なスキルをどう活かしたいのか、必ず自分の体験と結び付けて具体的に語る必要があります。
2. 待遇・安定性だけを理由にする
NG例:「給料が良いから」「安定しているから」
自己都合に見えてしまい、企業は“自社でどんな価値を発揮したいのか”を知りたいと考えています。
待遇を動機にする場合は、必ず「だからこそ成長し、社会に貢献したい」といった視点を加えることが大切です。
3. 学ぶ姿勢が見えない(受け身)
NG例:「未経験なので入社後に教えてほしい」
受け身の姿勢は、成長意欲が弱いと判断されがちです。
企業は主体的に学び続けられる人材を求めています。
独学や資格取得など、小さな行動でも積極性を示すことが重要です。
4. 企業研究が不足している
NG例:「エンジニアとして成長したいので御社を志望しました」
どの企業にも当てはまるため説得力に欠けます。
採用担当者は「なぜこの会社なのか」を明確に知りたいのです。
事業内容や強みを調べ、それに自分の価値観や将来像を結び付けることで初めて効果的な志備理由になります。
5. 「有名だから」という理由
多くの就活生と同じで差別化ができません。
ブランドだけを理由にすると安易に選んでいると受け取られます。
有名さに加えて「事業内容に惹かれた」「強みを活かしたい」といった具体性を示すことが不可欠です。
6. 「自分に合っている」と感覚で語る
NG例:「雰囲気が合っていそうだから」「自分に合っていると思ったから」
根拠が曖昧で弱く映ります。
自分の性格や強みと、企業の文化や制度がどのように一致しているのかを具体的に語る必要があります。
表面的な印象ではなく、企業研究に基づいた裏付けを示しましょう。
【エンジニアなりたい理由】まとめ
エンジニアは、技術で課題を解決する専門職です。
未経験でも「学びたい」という意欲があれば、充実した研修制度を持つ企業で活躍することが可能です。
仕事はシステム設計から開発、保守まで多岐にわたり、SEやWebエンジニアなど多様な職種が存在します。
志望理由を伝える際は、ものづくりへの興味や課題解決経験といった自身の体験と結びつけることが重要です。
特に未経験者は、主体的な学習姿勢や「なぜこの企業か」を明確に伝える必要があります。
PREP法(結論→理由→具体例→結論)で構成を整え、「ITが好き」といった抽象的な理由や受け身の姿勢は避け、熱意とポテンシャルを伝えましょう。