【NECの志望動機】内定を掴むために必要なポイントを例文付きで解説

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はじめに

NEC(日本電気)は、日本の社会インフラをITの力で支え続ける、国内最大級のシステムインテグレータです。

その選考を突破するためには、単なる知名度や憧れではなく、「なぜNECでなければならないのか」を深く掘り下げた志望動機が不可欠です。

この記事では、NECの事業内容や企業理念、求める人物像から競合他社との比較まで、志望動機作成に必要な情報を網羅的に解説します。

NECが社会に提供する価値を正しく理解し、あなたの熱意と強みが伝わる志望動機を構築しましょう。

志望動機が完成したらAIチェッカーを使おう

志望動機の草案が完成した後は、AIチェッカーを活用して最終チェックを行うことを推奨します。

AIチェッカーは、自分では見落としがちな誤字脱字や、不自然な日本語表現を客観的に検出してくれます。

特に重要なのは、文章の論理構成が破綻していないかを確認できる点です。

熱意が先行するあまり、主張と根拠がうまく結びついていないケースは少なくありません。

AIは第三者の視点で、その論理的な「抜け漏れ」を指摘してくれます。

ただし、AIの提案をそのまま受け入れるのは危険です。

最終的にチェックすべき観点は、それが「自分の言葉」として熱意を持って語られているか、そしてNECという企業の特性と自身の経験が具体的に結びついているかです。

AIをあくまで「壁打ち相手」として利用し、志望動機の完成度を高めるための補助ツールとして賢く活用してください。

【NECの志望動機】NECを知ろう

NECの志望動機を作成する第一歩は、同社がどのような企業であるかを正確に把握することです。

一般的には「PCのメーカー」というイメージが残っているかもしれませんが、それはNECの事業のほんの一部に過ぎません。

現在のNECは、「社会公共」「社会基盤」「エンタープライズ」「ネットワークサービス」「グローバル」の5分野を軸に、ITとネットワーク技術を融合させたソリューションを提供する、日本を代表するICT(情報通信技術)企業です。

特に、官公庁や自治体、通信キャリア、金融機関といった、社会の根幹を支えるミッションクリティカルなシステムに強みを持っています。

また、AI(人工知能)や世界トップクラスの生体認証技術(顔認証など)といった最先端技術を武器に、社会課題の解決に挑んでいる点を理解することが、志望動機作成の土台となります。

NECの事業内容

NECの事業内容は、社会インフラを支えるBtoG(対政府・公共)およびBtoB(対企業)ビジネスが中心です。

就活生が理解すべきポイントは、同社がシステムインテグレーション(SI)だけでなく、独自の最先端技術やプロダクトを保有している点です。

主力事業の一つである「社会公共」分野では、官公庁や自治体、医療機関向けに大規模な情報システムを提供しています。

「社会基盤」分野では、放送局や電力会社、交通機関などの社会インフラを支えるシステムを手がけています。

「エンタープライズ」分野では、製造業や金融業などの民間企業に対し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するソリューションを提供します。

「ネットワークサービス」分野では、通信キャリア向けの基地局設備(5Gなど)や運用システムで高いシェアを誇ります。

そして「グローバル」分野では、顔認証や指紋認証といった生体認証技術「Bio-IDiom」や、AI技術群「NEC the WISE」を核としたセーフティ事業を世界展開しています。

NECの業績

企業の業績を把握することは、その企業の安定性と将来性を測る上で不可欠です。

NECの近年の業績は、過去の不採算事業からの撤退や構造改革を経て、回復基調にあります。

特に注力しているのが「DX」と「グローバル」市場です。

売上や利益の動向を見る際は、どの事業セグメントが成長を牽引しているかに注目してください。

例えば、国内のエンタープライズ分野でのDX需要の取り込みや、グローバルでのセーフティ事業(生体認証など)の伸びが、業績にどう貢献しているかを読み解くことが重要です。

また、「2025中期経営計画」に目を通すことは必須です。

この計画では、事業ポートフォリオの変革や、社内のDX推進による生産性向上などが重点戦略として掲げられています。

企業が将来どの分野で成長しようとしているのかを理解することで、自分が入社後にどのような貢献ができるかを具体的に描きやすくなり、志望動機の説得力が増します。

NECの企業理念

NECの企業理念を理解することは、志望動機に「なぜNECか」という深い共感を込めるために不可欠です。

同社はグループの存在意義(Purpose)として「Orchestrating a brighter world」(誰もが人間性を十分に発揮できる、持続可能な社会の実現)を掲げています。

ここで重要なのは「Orchestrating(オーケストレートする)」という言葉です。

これは、NEC一社で全てを行うのではなく、世界中の多様なパートナーや顧客と「共創」しながら、技術を調和させて社会課題を解決していくという強い意志を表しています。

志望動機に活かす際は、この「社会課題の解決」への情熱と、「共創」の姿勢に自身がどう共感するかを具体的に示す必要があります。

例えば、過去にチームで多様な意見をまとめ上げ、一つの目標を達成した経験などを結びつけ、「私も御社の『共創』の一員として社会に貢献したい」と論じることが有効です。

「NEC Way」として定められた行動原則(誠実さ、挑戦など)も確認し、自身の価値観との共通点を見出すと良いでしょう。

【NECの志望動機】NECが志望動機で見ていること

NECが志望動機で見ているのは、単なるITスキルや学生時代の派手な実績ではありません。

同社が手がける事業は、官公庁、医療、通信といった社会の根幹であり、その根底には「社会をより良くしたい」という強い意志が不可欠です。

そのため、採用担当者はまず、「社会課題の解決に対する本質的な熱意」を持っているかを見ています。

次に、AIや生体認証といった最先端技術を扱う企業として、「新しい技術への知的好奇心と学習意欲」も重要な評価軸です。

そして、企業理念に「Orchestrating」とあるように、「多様な人々と『共創』し、チームとして成果を出せるか」という協調性や主体性も厳しくチェックされます。

これらの要素が、志望動機に自身の具体的な経験と結びつけて語られているかどうかが、評価の分かれ目となります。

社会課題解決への強い意志

NECが志望動機で特に重視するポイントの第一は、「社会課題解決への強い意志」です。

同社の事業は、官公庁の行政システム、医療機関の電子カルテ、電力や交通の制御システムなど、社会の「当たり前」を支えるものが大半を占めます。

これらは即座に大きな利益を生むものではなく、むしろ長期的な視点で社会の安全・安心・公平・効率を実現するためのものです。

したがって、「IT技術で稼ぎたい」という動機よりも、「IT技術を手段として、世の中のどのような不便や課題を解決したいのか」というビジョンが明確であることが求められます。

志望動機では、単に「社会に貢献したい」という抽象的な言葉で終わらせてはいけません。

自身が問題意識を感じている具体的な社会課題(例えば、地域の防災、医療格差、交通渋滞など)を挙げ、それをNECのどの技術(例:AIによる予測、生体認証によるセキュリティ)で解決したいのかを具体的に論じることが、入社意欲の本気度を示す上で極めて重要です。

最先端技術への知的好奇心と学習意欲

NECが重視する二つ目のポイントは、「最先端技術への知的好奇心と学習意欲」です。

NECは、AI技術群「NEC the WISE」や、世界No.1の精度を誇る生体認証技術「Bio-IDiom」など、多くの独自技術を保有しています。

これらの技術は日々進化しており、IT業界全体の変化も非常に速いです。

そのため、採用では文系・理系を問わず、現時点でのITスキル以上に、新しい知識や技術をどん欲に学び続ける姿勢が重視されます。

志望動機では、「ITに詳しい」ことをアピールするよりも、「NECの〇〇という技術が、社会をこのように変える可能性にワクワクしている」といった関心の高さや、「学生時代にプログラミングやデータ分析など、未経験の分野を主体的に学んだ」といった学習意欲を示すエピソードを盛り込むことが有効です。

この姿勢が、入社後も変化に対応し、成長し続けてくれる人材であるという評価に繋がります。

多様な人々を巻き込む「共創」の姿勢

NECが重視する三つ目のポイントは、多様な人々を巻き込む「共創」の姿勢です。

これは同社のPurposeである「Orchestrating a brighter world」に直結する素養です。

NECが手がける社会課題の解決は、同社一社の技術や力だけでは決して実現できません。

顧客である官公庁や企業はもちろん、国内外のパートナー企業、大学、スタートアップなど、様々なステークホルダーと対話し、協力し合い、時には利害を調整しながらプロジェクトを推進していく力が不可欠です。

採用担当者は、学生が過去の経験において、チームの中でどのような役割を果たし、異なる意見を持つメンバーとどのように協働し、共通の目標達成に貢献してきたかを見ています。

リーダーシップ経験だけでなく、チームの課題解決のために主体的に動いたフォロワーシップの経験も評価されます。

自身の経験を「共創」というキーワードと結びつけて語ることが求められます。

【NECの志望動機】NECの求める人物像

NECが求める人物像は、同社のPurpose「Orchestrating a brighter world」を実現するための「共創」の担い手です。

それは単一のスキルではなく、複数のマインドセットや行動特性から成り立っています。

まず、社会インフラというミッションクリティカルな領域を扱う上で、顧客や社会に対する「高い倫理観と誠実さ」は全ての土台となります。

その上で、前例のない社会課題の解決に挑むため、指示を待つのではなく「自ら考え行動できる主体性」と、変化を恐れず新しい手法を取り入れる「挑戦心と柔軟性」が求められます。

そして、これらの行動を一人で完結させるのではなく、多様なバックグラウンドを持つ社内外のメンバーと協働し、シナジーを生み出す「対話力と巻き込み力」も不可欠です。

これらの要素を兼ね備えた人材こそ、NECの未来を担う人物として期待されています。

自ら考え行動できる主体性

NECが求める人物像の第一は、「自ら考え行動できる主体性」を持つ人材です。

同社が取り組むのは、多くの場合、まだ明確な答えのない社会課題の解決です。

顧客自身も気づいていない潜在的なニーズを掘り起こし、最先端の技術を用いてソリューションを形にしていくプロセスでは、指示されたことだけをこなす「待ち」の姿勢では通用しません

採用担当者は、学生が過去の経験において、現状を鵜呑みにせず「なぜこうなっているのか」という疑問を持ち、自ら課題を発見し、その解決のために主体的に行動を起こしたかというエピソードを重視します。

例えば、アルバイト先での業務効率化の提案、サークル活動での新企画の立案・実行など、規模の大小は問いません。

自ら課題を設定し、周囲を巻き込みながら行動した経験を示すことが、入社後の活躍イメージを抱かせる鍵となります。

高い倫理観と誠実さ

NECが求める人物像の第二として、「高い倫理観と誠実さ」が挙げられます。

これは、同社の事業特性と深く関連しています。

NECが手がけるシステムは、官公庁の基幹システム、金融機関の勘定系システム、電力や交通の制御システムなど、万が一にも停止や情報漏洩が許されない、極めてミッションクリティカルな領域をカバーしています。

また、AIや生体認証といった最先端技術は、利便性と同時にプライバシーや倫理的な課題もはらんでいます。

そのため、社員一人ひとりには、目先の利益や効率にとらわれず、常に顧客や社会に対して誠実であること、そして法令やルールを遵守する高い倫リテラシーが求められます。

選考の場では、困難な状況やルールの狭間で、どのように誠実な判断を下したか、といった経験が評価される可能性があります。

変化を恐れない挑戦心と柔軟性

NECが求める人物像の第三は、「変化を恐れない挑戦心と柔軟性」です。

IT業界は技術革新のスピードが非常に速く、昨日までの常識が今日には通用しなくなることも珍しくありません。

また、NEC自身も、伝統的なSIer(システムインテグレーター)のビジネスモデルから、DXやグローバル市場を牽引する企業へと、大きな変革の途上にあります。

このような環境下では、過去の成功体験や既存のやり方に固執せず、常に新しい技術や手法を学び、取り入れていく柔軟な思考が不可欠です。

採用担当者は、学生が未経験の分野に自ら飛び込んだ経験や、失敗を恐れずに新しいアプローチを試みた経験を評価します。

挑戦した結果が成功であったか否かよりも、そのプロセスから何を学び、次にどう活かそうとしているかという「成長意欲」が重視されます。

多様性を受け入れ、共創できる力

NECが求める人物像の第四は、「多様性を受け入れ、共創できる力」です。

これは、同社のPurposeである「Orchestrating a brighter world」を体現するために最も重要な素養の一つです。

NECの社内には、研究、開発、営業、コンサルタントなど多様な専門性を持つ人材がおり、社外にも顧客、パートナー企業、大学など、様々な立場の関係者が存在します。

イノベーションは、こうした異なる背景や視点がぶつかり合い、調和すること(Orchestrating)で生まれます。

そのため、自分の意見を主張するだけでなく、他者の意見に真摯に耳を傾け、異なる価値観を尊重し、チーム全体の成果を最大化するために行動できる「対話力」と「協調性」が求められます。

学生時代のグループワークやチーム活動で、どのように多様なメンバーと合意形成を図り、プロジェクトを推進したかを具体的に語ることが有効です。

【NECの志望動機】NECの志望動機に入れ込むべきポイント3選

NECの採用担当者に響く志望動機を作成するには、必ず押さえるべき3つの重要なポイントがあります。

第一に、抽象的な「社会貢献」ではなく、「どの社会課題」をNECの「どの技術」で解決したいかという具体性。

第二に、同社のPurpose「Orchestrating」に象徴される「共創」の精神への共感と、自身の経験との結びつき。

そして第三に、数ある競合他社ではなく、「なぜNECでなければならないのか」を、同社独自の強み(例:生体認証、公共分野での実績)に基づいて明確に示すことです。

これらの要素が論理的に組み込まれることで、あなたの志望動機は深く、説得力のあるものになります。

具体的な社会課題とNECの技術の結びつけ

NECの志望動機で最も重要なポイントは、「具体的な社会課題」と「NECの技術」を結びつけることです。

「社会インフラを支えたい」や「社会に貢献したい」といった抽象的な動機だけでは、他の多くの就活生と差別化できません。

重要なのは、あなたが問題意識を持つ具体的な社会課題(例:頻発する自然災害への対策、都市部への人口集中による混雑、医療現場の逼迫など)をまず提示することです。

その上で、その課題を解決するために、NECが強みを持つどの技術(例:AIによる災害予測、顔認証によるスムーズな本人確認、5Gを活用した遠隔医療支援など)が有効だと考えるのか、自分なりの仮説を論じることが求められます。

この結びつけが具体的であるほど、企業研究の深さと、入社後に活躍するイメージを採用担当者に強く印象づけることができます。

自身の経験と「共創」の精神の合致

NECの志望動機に入れ込むべき二つ目のポイントは、自身の経験と同社の「共創」の精神を合致させることです。

NECはPurposeに「Orchestrating a brighter world」と掲げ、多様なパートナーと協働して社会価値を創造することを重視しています。

この「共創」の姿勢に、自身の価値観や行動原理がどれだけマッチしているかを示すことが重要です。

例えば、学生時代の部活動やサークル、グループワークなどで、異なる意見や背景を持つメンバーとどのように対話し、一つの目標に向かってチームをまとめ上げたか、という具体的なエピソードを盛り込みます。

単独での成果ではなく、チームとしていかにシナジーを生み出したかを語ることで、NECの企業文化に適合し、「共創」の一員として貢献できる人材であることを説得力を持ってアピールできます。

競合他社との比較して優れた点を盛り込む

志望動機に「競合他社との比較」を盛り込むことは、「なぜNECでなければならないのか」という問いに対する最も明確な答えとなります。

採用担当者は、学生が業界全体を理解した上で、意図を持って自社を選んでいるかを知りたがっています。

この比較を盛り込むことで、あなたの企業研究の深さと、入社意欲の高さを同時に示すことができます。

例えば、同じ国内SIerでも、富士通や日立製作所と比較した際に、NECが持つ「生体認証(顔認証など)の世界No.1技術」や、「官公庁・自治体向けシステムの圧倒的な実績」といった独自の強みに焦点を当てます。

「他社にはないこの技術(あるいはこの事業領域)に強く惹かれ、ここでしか実現できない〇〇に挑戦したい」という論理を展開することで、あなたの志望動機は「よくある動機」から一線を画し、採用担当者の記憶に残るものになります。

【NECの志望動機】競合他社との比較しよう

NECの志望動機の説得力を高める上で、競合他社との比較は欠かせません。

国内のITサービス業界には、富士通、日立製作所、NTTデータなど、多くの強力なプレイヤーが存在します。

これらの企業は、一見すると同じように「DX推進」や「社会課題解決」を掲げていますが、その戦略、強みとする技術領域、そして得意とする顧客基盤には明確な違いがあります。

なぜ他のIT企業ではなく、NECを選ぶのか

この問いに答えるためには、各社の特徴を正確に把握し、NEC独自の立ち位置と魅力を浮き彫りにする必要があります。

ここでは、主要な競合との比較軸を整理し、NECならではの強み(例:生体認証、ネットワーク技術、公共分野での実績)を明確にするための視点を提供します。

富士通との違い

富士通は、NECと並ぶ国内最大手の総合ITベンダーであり、最も比較対象となりやすい競合です。

両社とも官公庁や金融、製造など幅広い分野に顧客基盤を持っていますが、近年は戦略の方向性に違いが見られます。

富士通は、「サステナビリティ・トランスフォーメーション」を掲げ、環境問題などの社会課題解決を事業の核に据えるとともに、企業の基幹システム(特にSAP)のDX支援に強力なリソースを投下しています。

一方、NECは、「AI」や「生体認証(セーフティ事業)」、「5G(ネットワーク技術)」といった最先端の独自技術を核に、グローバル市場での成長を目指す姿勢がより鮮明です。

志望動機では、富士通のサステナビリティや基幹システムへの強みと対比させ、NECが持つ世界トップクラスの生体認証技術や、通信インフラを支えるネットワーク技術に魅力を感じる、という比較が有効です。

日立製作所との違い

日立製作所は、「IT(情報技術)×OT(制御・運用技術)×プロダクト」の三位一体を強みとする、世界でもユニークな企業です。

鉄道、電力・エネルギー、産業機器といった重厚長大な「プロダクト」を持ち、それらをITで繋ぎ合わせる「社会イノベーション事業」が中核です。

一方、NECは、かつてPCや半導体事業も持っていましたが、現在はそれらを切り離し、ITとネットワークサービス(ソフトウェア、SI、AI、5Gなど)に経営資源を集中させています。

就活生が比較する際は、日立が持つ「ハードウェア(プロダクト)基盤」と、NECが持つ「ソフトウェア・ネットワーク技術(特に生体認証やAI)」という強みの違いを認識することが重要です。

日立のリアルな社会インフラ(モノ)とITの融合に対し、NECのデジタル技術(情報)による社会インフラの高度化、という軸で比較すると、志望動機が明確になります。

NTTデータとの違い

NTTデータは、NTTグループの中核企業であり、特に大規模なシステムインテグレーション(SI)において国内トップクラスの実績と信頼を誇ります。

官公庁や金融機関の基幹システム構築・運用に圧倒的な強みを持っています。

NECも同様の領域で事業を展開していますが、NTTデータとの違いは、NECが「自社開発の技術・プロダクト」を多く保有している点です。

NTTデータが比較的ベンダーニュートラル(他社製品も柔軟に組み合わせる)な立場で最適なSIを提供するのに対し、NECは自社のAI技術「NEC the WISE」や生体認証「Bio-IDiom」、ネットワーク機器などをソリューションの核として提案できる強みがあります。

志望動機では、NTTデータのSIerとしての純度の高さと対比し、NECの「メーカー(技術開発)」と「SIer(課題解決)」の両面を持つビジネスモデルに魅力を感じる、という論理展開が可能です。

外資系ITベンダー(IBM, Microsoftなど)との違い

IBMやMicrosoft、Amazon Web Services(AWS)といった外資系ITベンダーは、グローバルで標準化されたプラットフォーム(クラウドサービスなど)や、最先端の製品力で市場をリードしています。

彼らの強みは、その圧倒的な開発力とスケーラビリティです。

一方、NECがこれらの企業と異なる点は、日本の社会や顧客(特に官公庁や通信キャリア)の特性に深く根差し、長期的かつ安定的な関係性を築いてきた点です。

外資系ベンダーがグローバル共通のサービスを提供するのに対し、NECは、日本の法制度や商習慣、高い品質要求に応じた、きめ細やかなカスタマイズや手厚い保守・運用サポートを得意とします。

志望動機では、外資系のスピード感や製品力と対比させ、NECの「社会インフラを支える」というミッションクリティカルな領域での信頼性や、顧客と二人三脚で課題解決に取り組む姿勢に惹かれる、という点を強調できます。

【NECの志望動機】NECのES通過者の志望動機の共通点

NECのESを通過する志望動機には、いくつかの明確な共通点が見受けられます。

最も重要なのは、「なぜ社会課題を解決したいのか」という原体験や問題意識が明確であり、それがNECの事業内容と具体的に結びついている点です。

特に、NECが世界トップクラスの技術を持つ「生体認証(セーフティ事業)」や「AI」に言及し、それらを使ってどのような未来を実現したいかを具体的に描けているケースが多く見られます。

また、Purposeである「Orchestrating a brighter world」を正しく理解し、自身のチームでの「共創」経験(例:異なる意見を調整し、目標を達成した経験)とリンクさせ、NECの企業文化へのマッチ度をアピールできていることも共通しています。

抽象的な「社会貢献」にとどまらず、技術への理解と自身の経験に基づいた、具体的な貢献イメージを示せていることがES通過の鍵となります。

【NECの志望動機】NECの志望動機を作成する際の4つの注意点

NECの志望動機を作成する際、熱意はあるものの、企業理解のズレによって評価を下げてしまうケースが散見されます。

こうした失敗を防ぐためには、4つの重要な注意点を押さえる必要があります。

第一に、「社会貢献」という言葉を抽象的に使い、具体的な課題意識が見えないこと。

第二に、いまだに「PCや家電メーカー」という過去のイメージにとらわれていること。

第三に、文系学生に特に見られる、同社のコア技術(AI、生体認証など)への関心や理解が全く示せないこと。

そして第四に、競合他社(富士通、日立など)との違いが曖昧で、「なぜNECか」が伝わらないことです。

これらの点に注意し、現在のNECの姿に基づいた、具体的かつ論理的な志望動機を構築することが求められます。

注意点①:抽象的な「社会貢献」アピール

NECの志望動機で最も陥りがちな失敗は、「社会インフラを支えたい」「社会貢献がしたい」といった抽象的なアピールに終始することです。

NECの事業は間違いなく社会貢献性が高いですが、採用担当者が知りたいのは、「あなたが、どの社会課題に、NECのどの技術を使って、どう貢献したいのか」という具体的なプロセスです。

「安全・安心な社会を実現したい」というだけでは、他のIT企業やメーカー、あるいは警察官でも良いはずです。

なぜNECでなければならないのか。

例えば、「御社の世界No.1の顔認証技術を使って、空港での本人確認プロセスを劇的に改善し、国際交流の円滑化に貢献したい」など、具体的な課題、NEC独自の技術、そして実現したい未来の3点をセットで語ることが、他の就活生との明確な差別化に繋がります。

注意点②:過去の「電機メーカー」のイメージに固執する

NECの志望動機を作成する上で、過去の「電機メーカー」のイメージに固執することは致命的なミスとなります。

確かにNECはかつてPC(LAVIE)や携帯電話、家電製品も幅広く手がけていましたが、現在の事業構造は大きく変革しており、これらのBtoC事業は分社化・売却され、本体の事業に占める割合はごく僅かです。

現在のNECの主戦場は、官公庁や企業向けの「BtoG」「BtoB」のICTソリューション事業です。

「PCに愛着があるから」といった動機を前面に出してしまうと、「企業研究が全くできていない」と即座に判断されます。

現在のNECが「社会インフラを支えるICTソリューション企業」であるという実態を正確に理解した上で、志望動機を構築する必要があります。

注意点③:技術への関心が全く見えない

文系学生の志望動機に特に見られる注意点として、「技術への関心が全く見えない」ことが挙げられます。

NECは最先端の技術を強みとする企業であり、文系の営業職や企画職であっても、自社の技術(AI、生体認証、5Gなど)が何であり、それが顧客のどのような課題を解決できるのかを理解することが求められます。

「技術のことはよく分からないが、社会貢献したい」という姿勢では、入社後のキャッチアップを不安視されます。

技術的な仕組みを完璧に理解する必要はありませんが、「NECの〇〇という技術が、社会をこう変える可能性に魅力を感じている」といった、技術に対する最低限のリスペクトと知的好奇心を示すことは不可欠です。

技術を「手段」として、どう使いこなしたいかを語る視点が重要です。

注意点④:「なぜNECか」が不明確(競合との差別化不足)

志望動機を読んだ採用担当者に、「その内容なら富士通でも日立でも良いのでは?」と思わせてしまうのは、最大の失敗パターンの一つです。

日本の大手SIerは、事業領域が重なる部分も多いため、差別化は容易ではありませんが、ここが最も重要なポイントです。

NEC独自の強みは何かを明確に意識する必要があります。

例えば、「世界トップクラスの生体認証技術」「通信キャリア向けネットワーク(5G基地局など)の圧倒的シェア」「官公庁・公共分野での長年の実績と信頼」などが、NECを特徴づける要素です。

これらの他社にはない明確な強みを挙げ、その強みに自身のどのような経験やビジョンが共鳴するのかを論理的に説明することで、初めて「NECでなければならない理由」が明確になります。

【NECの志望動機】インターンに参加して有利に本選考を進めよう

NECの本選考を有利に進める上で、インターンシップへの参加は極めて有効な手段です。

もちろん、早期選考への案内や選考プロセスの一部免除といった直接的な優遇措置が期待できる場合もありますが、それ以上に重要なメリットが3つあります。

第一に、NECのBtoG(対公共)やBtoB(対企業)といったビジネスモデルを、グループワークを通じて具体的に体感できる点です。

これにより、志望動機に求められる「具体的な社会課題の解決イメージ」の解像度が飛躍的に高まります。

第二に、社員との交流を通じて、Purposeに掲げる「Orchestrating(共創)」の企業文化を肌で感じられる点です。

第三に、これらの実体験に基づき、「なぜNECなのか」を自身の言葉で語れるようになるため、志望動機の説得力が格段に増します

【NECの志望動機】NECの志望動機例文

ここでは、NECの選考突破を目指すための志望動機例文を、5つの異なるアプローチから紹介します。

これらの例文は、あくまで「型」であり、あなたの言葉に置き換えるための参考としてください。

重要なのは、あなた自身の経験や価値観、スキルを、NECが掲げるPurpose(社会課題の解決、共創)や、同社が強みを持つ具体的な技術(生体認証、AI、5Gなど)と、いかに論理的に結びつけるかです。

それぞれの例文が、どのポイントを強調しているかに注目し、オリジナルの志望動機を構築してください。

例文①(経験ベース:社会課題解決)

私がNECを志望する理由は、ITの力で社会インフラの課題を根本から解決したいという強い思いがあり、特に公共分野で圧倒的な実績と信頼を持つ御社でしか成し遂げられない挑戦がしたいからです。

私は大学時代、地方の過疎地域でのフィールドワークに参加し、高齢化による医療アクセスの困難さや、地域コミュニティの防災機能の低下を目の当たりにしました。

この経験から、テクノロジーの力で、人々がどこに住んでいても安全・安心に暮らせる社会基盤を構築したいと考えるようになりました。

数あるIT企業の中でも、御社は古くから官公庁や自治体と深く連携し、社会の「当たり前」を支えるミッションクリティカルなシステムを数多く手がけています。

特に、AIを活用した災害予測システムや、5Gを活用した遠隔医療支援ソリューションに強い関心を持っています。

入社後は、フィールドワークで培った「現場の課題を深く洞察する力」を活かし、御社の最先端技術と顧客である自治体を繋ぐ「共創」のハブとして、真に役立つ公共ソリューションの実現に貢献したいです。

例文②(価値観ベース:「共創」への共感)

私がNECを志望する理由は、御社の「Orchestrating a brighter world」というPurposeに深く共感し、多様な人々と「共創」しながら社会課題の解決に挑む環境に、自身の強みを最大限発揮できると確信しているからです。

私は学生時代、文化祭実行委員として企画運営に携わりました。

当初、各部署が個別に活動し、連携不足による非効率や対立が発生していました。

私は全体の調整役として、各部署の代表者を集めた定例会議を主催し、それぞれの立場や専門性を尊重しながら、共通の目標(来場者満足度の向上)に向けて粘り強く対話を重ねました。

結果として、部署間の壁を越えた連携が生まれ、企画は成功を収めました。

この経験から、一人では成し遂げられない大きな目標も、多様な力を「調和」させることで実現できることを学びました。

御社がAIや生体認証といった自社の強みだけでなく、世界中のパートナーと連携してイノベーションを生み出そうとする姿勢は、まさに私の価値観と一致します。

入社後は、持ち前の調整力と対話力を活かし、社内外の多様なステークホルダーを巻き込む「共創」の担い手として貢献したいです。

例文③(スキルベース:IT・データ分析)

私がNECを志望する理由は、AIやデータサイエンスの力で社会の非効率を解消したいと考えており、御社が強みを持つ最先端のAI技術群「NEC the WISE」を活用した事業に携わりたいからです。

私は大学で情報工学を専攻し、特に機械学習を用いた需要予測モデルの研究に取り組んできました。

研究活動に加え、独学でデータ分析コンペティションにも参加し、膨大なデータから意味のある洞察を引き出し、ビジネス課題の解決策を提案するスキルを磨いてきました。

このスキルを、単なる企業の利益追求ではなく、より広範な社会課題の解決に活かしたいと考えています。

御社は、AI技術を製造業の品質管理や、交通機関の混雑緩和、金融機関の不正検知など、社会の基幹となる領域で実用化し、大きな成果を上げています。

特に、富士通や日立といった競合と比較しても、AIのコア技術に関する研究開発力と社会実装の実績に強い魅力を感じます。

入社後は、研究で培ったデータ分析スキルを活かし、顧客の課題を深く理解した上で、最適なAIソリューションを提案・構築できる技術者として貢献したいです。

例文④(将来ビジョンベース:セーフティ事業)

私がNECを志望する理由は、テクノロジーの力で「誰もが安全・安心に暮らせる社会」を実現したいという強いビジョンがあり、世界No.1の生体認証技術を持つ御社でこそ、その実現が可能だと考えるからです。

私は海外旅行中、空港での厳格な出入国審査や、都市部でのセキュリティ対策の重要性を肌で感じると同時に、その手続きの煩雑さにもどかしさを感じました。

この経験から、利便性と安全性を両立させる技術の必要性を痛感しました。

御社の生体認証技術「Bio-IDiom」は、顔や虹彩など複数の情報を組み合わせて高精度な本人確認を実現し、世界中の空港やスタジアム、国家レベルのIDシステムで採用されています。

他社の追随を許さないこの圧倒的な技術力と、それを「セーフティ事業」としてグローバルに展開し、社会インフラに組み込んできた実績に強く惹かれています。

入社後は、この最先端技術を社会実装するプロジェクトの一員として、技術と社会の架け橋となり、世界中の人々がより自由に、そして安全に行き来できる未来の創造に貢献したいです。

例文⑤(別角度のアプローチ:5G・ネットワーク)

私がNECを志望する理由は、これからのデジタル社会において最も重要な基盤は「ネットワーク」であると確信しており、通信インフラの分野で世界をリードする御社の技術力に強く惹かれたからです。

私は学生時代、通信環境が不安定な地域でのボランティア活動に参加し、情報アクセスの格差が教育や経済の格差に直結する現実を痛感しました。

この経験から、高速・大容量・低遅延な通信網を遍く整備することの社会的な意義を強く意識するようになりました。

御社は、長年にわたり通信キャリアのコアパートナーとして日本の通信網を支え、特に5Gの基地局や関連ソリューションにおいて世界トップクラスの技術とシェアを誇ります。

オープンRAN(O-RAN)といった業界の新しい標準化にも積極的に取り組み、通信の未来を創造しようとする姿勢に魅力を感じます。

入社後は、ネットワークサービス事業部門の一員として、国内外の通信キャリアに対し、御社の高度な技術力を基盤とした最適なネットワークソリューションを提供し、情報格差のない豊かな社会の実現に貢献したいです。

【NECの志望動機】よくある質問

NECは、その事業領域の広さや社会的な影響力の大きさから、就活生の皆さんから多くの質問をいただきます。

「文系でも活躍できるのか」「技術の知識はどれくらい必要なのか」といった不安や、「お堅い」というイメージの真偽など、疑問は尽きないでしょう。

ここでは、NECの選考に関して特に多く寄せられる質問を取り上げ、就活アドバイザーの視点から具体的にお答えします。

これらの疑問を解消し、自信を持って選考に臨むための準備を整えましょう。

質問①:文系でも活躍できますか?IT知識はどれくらい必要ですか?

結論から言うと、文系出身者もNECの多様なフィールドで大いに活躍しています。

営業、マーケティング、人事、経理、法務、事業企画など、技術者(理系出身者)と連携しながらビジネスを推進する役割は無数にあります。

顧客の課題をヒアリングし、技術者と協力して最適なソリューションを提案する営業職は、まさに文系出身者の対話力や課題発見力が活きる場です。

ただし、IT知識への関心や学習意欲は必須です。

入社後に充実した研修制度がありますが、選考段階で「ITのことは全く分かりません」という姿勢では評価されません。

「NECの〇〇という技術に関心があり、それを社会の〇〇に活かしたい」といった、最低限の企業研究と技術へのリスペクトを示すことが重要です。

質問②:生体認証やAIなどの最先端技術に関われない部署もありますか?

もちろんです。

NECは社会インフラを支える巨大な企業であり、その事業領域は非常に広範です。

生体認証やAIといった華やかな最先端技術の開発・導入は事業の一部であり、それ以外にも、官公庁や金融機関の大規模な基幹システムを24時間365日、安定稼働させるための保守・運用といった、地道ですが極めて重要な業務も数多く存在します。

また、社内の人事や経理といったコーポレート部門も同様です。

重要なのは、どの部署に配属されたとしても、その仕事が「Orchestrating a brighter world」というNECのPurposeに繋がっていると理解することです。

どのような仕事にも誠実に取り組める姿勢が求められます。

質問③:勤務地や配属(職種)はどのように決まりますか?

NECの勤務地は、本社のある東京(三田)を中心に、神奈川(玉川事業場など)や、全国の支社・支店、研究所、工場など多岐にわたります。

配属(職種)については、多くの日本企業と同様に、本人の希望や適性、そして各部門のニーズを総合的に勘案して決定されます。

NECでは、選考プロセスにおいて複数回の面談を通じて、学生の志望やキャリアプランについて丁寧にすり合わせる機会が設けられています。

近年は、特定の職種やプロジェクトを明確にして募集する「ジョブマッチング」形式の採用も増えています。

自分がどの分野で何を成し遂げたいのかを明確にし、それを面接の場で具体的に伝えることが、希望するキャリアに近づくための第一歩です。

質問④:「お堅い」「古い」といったイメージがありますが、実際の社風はどうですか?

NECは100年以上の歴史を持つ伝統的な大企業であり、官公庁や金融機関といったミッションクリティカルな領域を扱ってきた背景から、「誠実さ」や「品質へのこだわり」を重んじる、真面目(お堅い)な側面があることは事実です。

しかし、そのイメージだけが全てではありません。

近年は、中期経営計画のもとで全社的なDXを推進し、カルチャー変革にも本気で取り組んでいます

例えば、服装の自由化(ドレスコードフリー)、リモートワークの推進、社内コミュニケーションツールの刷新、イノベーションを生み出すためのオフィス改革(例:玉川事業場の「NEC Innovation Building」)などを進めています。

伝統的な「安定感・誠実さ」と、新しいものを取り入れる「変革への挑戦」が共存しているのが、現在のNECの姿と言えるでしょう。

まとめ

NECの志望動機を構築する上で最も重要なのは、同社が単なる「電機メーカー」ではなく、「社会インフラを支えるICTソリューション企業」であるという実態を正確に理解することです。

その上で、Purposeである「Orchestrating a brighter world」に共感し、「具体的な社会課題」を「NEC独自の強み(生体認証、AI、5Gなど)」で、いかに「共創」しながら解決したいかを、あなた自身の経験に基づいて論理的に示してください。

本記事を参考に、あなたの熱意が伝わる強固な志望動機を完成させましょう。

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