【グリコの志望動機】内定を掴むために必要なポイントを例文付きで解説

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はじめに

江崎グリコは、「ポッキー」や「ビスコ」といった国民的ブランドを多数有し、食品業界を志望する就活生から絶大な人気を誇る企業です。

「おいしさと健康」という揺るぎない理念のもと、菓子、冷菓、乳製品、健康食品と多角的に事業を展開しています。

本記事では、ベンチャー就活ナビの視点から、グリコの企業研究、求める人物像、志望動機に盛り込むべきポイントから具体的な例文まで、選考突破に必要な情報を網羅的に解説します。

志望動機が完成したらAIチェッカーを使おう

志望動機を書き上げた後は、必ず客観的な視点で見直す作業が不可欠です。

友人や大学のキャリアセンターに添削を依頼するのも有効ですが、まずは手軽かつ迅速に初期チェックを行えるAIチェッカーの活用をお勧めします。

AIチェッカーは、誤字脱字や不自然な日本語表現の検出に優れており、文章の論理構成に大きな破綻がないかを確認する上で役立ちます。

しかし、AIはあくまで補助ツールです。

企業理念である「おいしさと健康」に対し、自身の原体験が具体的にどう結びついているかという内容の深さまでは判断できません。

また、「なぜ明治や森永ではなく、グリコなのか」という競合比較に基づいた熱意が示せているかも、自分自身で厳しくチェックすべき観点です。

AIによる形式的な確認と、自身の深い企業理解に基づく内容の精査、その両方を行うことで志望動機の質は飛躍的に向上します。

【グリコの志望動機】グリコを知ろう

グリコの志望動機を作成する上で、「ポッキーが好き」「お菓子に携わりたい」といった消費者目線の熱意だけでは、採用担当者の心を動かすことはできません。

グリコが長年にわたり大切にしてきた創業以来の理念「おいしさと健康」が、菓子、冷菓、乳製品、健康食品、さらにはBtoBの原料事業やグローバル展開といった多角的な事業にどのように息づいているのかを深く理解することが不可欠です。

「創意工夫」「積極果敢」「不屈邁進」といったGlicoスピリットが、どのような歴史的背景から生まれ、現在のビジネスにどう反映されているのか。

企業の全体像を正しく把握し、その上で自身がどう貢献できるかを語ることが、説得力のある志望動機作成の第一歩となります。

グリコの事業内容

グリコの事業ポートフォリオは、「おいしさと健康」という理念を軸に、非常に多角的に構成されています。

就活生がまず理解すべき主力事業は、「ポッキー」「プリッツ」に代表される菓子事業と、「パピコ」「ジャイアントコーン」などを擁する冷菓事業です。

これらは強力なブランド力と高い市場シェアを誇ります。

しかし、グリコの強みはそれだけではありません。

「BifiXヨーグルト」や「アーモンド効果」といった健康・乳製品事業も大きな柱であり、理念を体現する重要な領域となっています。

さらに、カレーや炊き込みご飯の素などを手掛ける加工食品事業、スポーツサプリメントの「パワープロダクション」、そして他社に食品原料を供給するBtoB事業(グリコマニュファクチャリングジャパン)も展開しています。

これらの多様な事業が、国内外の様々なチャネルを通じて「すこやかな毎日の実現」を目指すビジネスモデルを形成しています。

グリコの業績

企業の業績を分析することは、その企業の安定性や将来性を測るだけでなく、現在どの分野に力を入れているかを理解する上で極めて重要です。

グリコの業績は、国内の菓子・冷菓事業が安定した収益基盤となっている一方で、近年は特に「健康」領域と「グローバル」展開が成長ドライバーとして期待されています。

中期経営計画やIR資料に目を通すと、「Glico 2030 VISION」として「たんぱく」「食物繊維」「乳酸菌」といった健康価値の提供に注力していることが明確にわかります。

また、アジアや欧米での「ポッキー」のブランド力強化や、健康食品の海外展開にも積極的に投資しています。

志望動機を作成する際は、これらの成長戦略を理解した上で、自身がその戦略のどの部分に共感し、どのようなスキルで貢献できるのかを示すことが、説得力を高める鍵となります。

グリコの企業理念

グリコの企業活動の根幹には、創業者・江崎利一氏の「事業を通じて社会に貢献する」という強い信念があります。

これが、現在も受け継がれる存在意義「すこやかな毎日の実現に貢献する」と、パーパス「創る、楽しむ、わくわくさせる。

」に繋がっています。

志望動機で活かすべきなのは、この理念を体現するための行動規範である「Glicoスピリット」すなわち「創意工夫」「積極果敢」「不屈邁進」です。

「創意工夫」は、栄養菓子グリコやポッキーといった革新的な製品を生み出してきた歴史そのものです。

理念に「共感した」と述べるだけでは不十分であり、自身のどのような経験が、この「創意工夫」や「積極果敢」といったGlicoスピリットと一致するのかを具体的に結びつけて説明することが求められます。

例えば、「既存のやり方にとらわれず、新しいアイデアで課題を解決した経験」などが、理念とのマッチ度を示す強力なエピソードとなります。

【グリコの志望動機】グリコが志望動機で見ていること

グリコが志望動機を通じて確認したいのは、単に「お菓子が好き」という熱意ではありません。

創業以来の理念である「おいしさと健康」という価値観に、就活生がどれだけ本質的に共感しているか、その「価値観のマッチ度」を厳しく見ています。

さらに、「Glicoスピリット」に象徴される、困難な状況でも「創意工夫」し、失敗を恐れずに「積極果敢」に挑戦できる人材かという「ポテンシャル(成長性)」も重要な評価軸です。

もちろん、なぜ数ある食品メーカーの中でグリコを選んだのかという「志望度の高さ(熱意)」と、入社後に自身の強みをどう活かせるかという「適性」もチェックしています。

これらの要素が、表面的な言葉ではなく、具体的なエピソードに基づいて論理的に示されているかが問われます。

なぜ同業他社ではなく「グリコ」なのか

食品業界には、明治、森永製菓、カルビーなど、数多くの魅力的な企業が存在します。

採用担当者が志望動機で最も重視するポイントの一つが、「なぜそれらの企業ではなく、グリコを志望するのか」という明確な理由です。

これを説明するためには、徹底した競合他社との比較が不可欠です。

「食品を通じて人々を幸せにしたい」といった漠然とした動機では、「それは他の会社でも実現できるのでは?」という疑問を払拭できません。

グリコ独自の強み、例えば「おいしさ」と「健康」という二軸を創業時から追求してきた歴史や、「ポッキー」のように文化を創造するほどの圧倒的なブランドマーケティング力、あるいは「アーモンド効果」のような新しい健康習慣を提案する「創意工夫」の姿勢など、他社にはないグリコならではの魅力を具体的に指摘し、それが自身の価値観や目標とどう合致するのかを論理的に説明する必要があります。

理念「おいしさと健康」への本質的な共感

グリコの存在意義は「すこやかな毎日の実現に貢献する」ことであり、その根幹には「おいしさと健康」という理念があります。

志望動機では、この理念にどれだけ深く共感しているかを示すことが極めて重要です。

しかし、単に「理念に共感しました」と述べるだけでは全く不十分です。

なぜ自分が「おいしさ」と「健康」の両立を重要だと考えるのか、その背景にある具体的な原体験を語る必要があります。

例えば、「部活動での食事管理を通じて、食事がパフォーマンスと心の健康に直結することを痛感した経験」や、「家族が病気をした際に、食べられる喜びと健康のありがたさを実感した経験」など、理念を「自分ごと」として捉えていることを示すエピソードが、志望動機に強い説得力を持たせます。

「Glicoスピリット」に体現される挑戦心

グリコは「創意工夫」「積極果敢」「不屈邁進」というGlicoスピリットを掲げ、常に新しい価値の創造に挑戦してきた企業です。

栄養菓子「グリコ」の創製や、それをおまけ付きで販売するアイデア、あるいはポッキーの斬新なコンセプトなど、その歴史はイノベーションの連続でした。

そのため、採用においても、現状維持に満足せず、自ら課題を見つけ、新しい方法を試みようとする挑戦心を持った人材を強く求めています。

学生時代の経験の中で、前例のないことに挑戦したり、困難な目標に対して粘り強く取り組んだりしたエピソードは、このGlicoスピリットとのマッチ度を示す強力な材料となります。

受け身の姿勢ではなく、自ら主体的に行動し、周囲を巻き込んで成果を出した経験を具体的にアピールすることが重要です。

【グリコの志望動機】グリコの求める人物像

グリコが求める人物像は、その企業理念「おいしさと健康」と、行動規範である「Glicoスピリット」に色濃く反映されています。

単に優秀なスキルを持つ人材というだけでなく、「創意工夫」を楽しみ、新しい価値を創造することに情熱を注げるマインドが不可欠です。

また、「積極果敢」「不屈邁進」の言葉に象徴されるように、失敗を恐れずに挑戦し、困難な課題にも粘り強く取り組めるタフな精神力も求められます。

さらに、食品という「いのち」に関わる事業を行う企業として、高い倫理観と「誠実さ」を持ち、多様なバックグラウンドを持つ仲間と協力して目標を達成できるチームワークの姿勢も重視されます。

これらを兼ね備え、主体的に行動できる人材こそが、グリコの未来を担う存在として期待されています。

「創意工夫」を楽しみ、新しい価値を創造できる人

グリコの歴史は、創業者の江崎利一氏が栄養菓子「グリコ」を生み出したように、「創意工夫」の歴史そのものです。

既存の枠組みにとらわれず、世の中にない新しい価値を提供することに喜びを感じられる人材を求めています。

これは、単に奇抜なアイデアを出せるということではありません。

日常生活や社会の中に潜む課題を発見し、それを解決するために「どうすればできるか」を考え抜き、具体的な形に落とし込もうとする姿勢です。

学生時代に、サークルの課題やアルバイト先の非効率な点を、自分なりのアイデアで改善した経験などは、この「創意工夫」の素養を示すエピソードとなります。

常に「なぜ」を問い、より良い方法を模索し続ける知的好奇心と実行力が求められます。

「積極果敢」「不屈邁進」の精神を持つ挑戦者

グリコは「Glicoスピリット」として「積極果敢(失敗を恐れず、果敢に挑戦する)」「不屈邁進(強い信念を持ち、粘り強くやり抜く)」を掲げています。

これは、安定志向ではなく、自らリスクを取り、高い目標に挑戦できる人材を歓迎する企業文化の表れです。

食品業界は変化が激しく、常に新しいヒット商品やサービスを生み出し続けなければなりません。

そのためには、失敗を恐れて行動しないことこそが最大のリスクであると捉え、たとえ失敗したとしても、そこから学び、次の成功に繋げられる「グリット(やり抜く力)」が不可欠です。

学生時代に、高い目標を掲げて部活動や研究に打ち込んだ経験や、困難な壁にぶつかっても諦めずに乗り越えた経験は、この挑戦者としての素養を強くアピールする材料になります。

高い主体性と実行力で周囲を巻き込める人

グリコの仕事は、若手のうちから裁量を与えられ、主体的にプロジェクトを推進していくことが求められる場面が多くあります。

指示待ちの姿勢ではなく、自ら課題を見つけ、その解決策を立案し、周囲の協力を得ながら実行に移せる「主体性」と「実行力」が不可欠です。

例えば、マーケティング部門であれば新商品の企画立案、営業部門であれば担当店舗への最適な売り場提案など、自ら考え行動する力が成果に直結します。

サークル運営やグループワークなどで、リーダーシップを発揮したり、異なる意見を持つメンバーをまとめたりして、一つの目標を達成した経験は、この素養を示す上で非常に有効です。

自らが起点となり、チームを動かしていく力が求められています。

「誠実さ」とチームワークを重んじる姿勢

グリコは「食」を通じて人々の「いのち」と「くらし」を支える企業です。

そのため、法令遵守は当然のこと、高い倫理観を持ち、何事にも「誠実」に取り組む姿勢が全ての土台となります。

顧客に対してはもちろん、社内の仲間や取引先に対しても、誠実なコミュニケーションをとり、信頼関係を築けることが強く求められます。

また、商品の開発から製造、販売に至るまで、グリコの仕事は多くの部門との連携、すなわちチームワークによって成り立っています。

自分の役割を全うする責任感と、異なる専門性を持つメンバーを尊重し、協力してより大きな成果を目指す協調性は、組織の一員として活躍するために不可欠な資質です。

【グリコの志望動機】グリコの志望動機に入れ込むべきポイント3選

グリコの志望動機で他の就活生と差をつけるためには、熱意を伝えるだけでなく、戦略的にアピールポイントを絞り込む必要があります。

多くのES通過者に共通するのは、「なぜグリコなのか」という問いに対する答えが明確であることです。

その答えを構成する上で特に重要なのが、「企業理念への具体的な共感」「Glicoスピリットとの一致」そして「競合比較に基づいた明確な志望理由」の3つのポイントです。

これらを自身の具体的な経験と論理的に結びつけて展開することで、単なる憧れではない、深く考え抜かれた志望動機となり、入社への本気度を伝えることができます。

理念「おいしさと健康」と自身の原体験の接続

グリコの志望動機において、企業理念「おいしさと健康」への言及は不可欠です。

しかし、単に「理念に共感しました」と書くだけでは、強い印象は残せません。

重要なのは、その理念を自分自身の言葉でどう解釈し、自身のどのような原体験や価値観と深く結びついているのかを具体的に示すことです。

例えば、「スポーツ経験で『食事が体と心に与える影響』を痛感し、おいしくなければ健康的な食生活は継続できないと学んだ」といったエピソードです。

理念を抽象的なスローガンとしてではなく、自身の行動原理や将来成し遂げたいことと直結する「指針」として捉えていることをアピールすることで、価値観のマッチ度を強く印象づけることができます。

「創意工夫」の精神と自身の行動特性の一致

グリコが求める人物像の核となるのが、Glicoスピリット「創意工夫」です。

これは、常に新しい価値を生み出そうとする姿勢であり、グリコのDNAとも言えます。

志望動機では、自身がこの「創意工夫」の精神を体現できる人材であることを、具体的なエピソードで証明する必要があります。

例えば、「アルバイト先で、非効率な業務プロセスを発見し、新しい手順を提案して改善した経験」や、「サークルの企画がマンネリ化していたため、従来とは全く異なる視点でイベントを立案し、成功させた経験」などです。

課題を発見する視点と、それを解決するために自ら考え、行動に移したプロセスを明確に語ることで、グリコの社風への適応力と貢献の可能性を強くアピールできます。

競合他社との比較して優れた点を盛り込む

志望動機の説得力を決定づけるのが、「なぜ明治や森永製菓ではなく、グリコなのか」という問いへの明確な答えです。

これを怠ると、「お菓子や乳製品に興味があるなら、他の会社でも良いのでは?」という採用担当者の疑問を払拭できません。

競合他社もそれぞれ強力なブランドや戦略を持っています。

その中で、あえてグリコを選ぶ理由を、その独自の強みに基づいて説明する必要があります。

例えば、「明治の圧倒的な乳業基盤も魅力的だが、自分はグリコの『おいしさと健康』を両立させるユニークな商品開発力(例:アーモンド効果)と、『ポッキー』のような文化を創るマーケティング力に強く惹かれる」といった具体的な比較が有効です。

競合分析に基づいた明確な志望理由は、企業研究の深さを示すと同時に、グリコで働きたいという熱意の強力な裏付けとなります。

【グリコの志望動機】競合他社との比較しよう

グリコへの志望動機を強固なものにするためには、競合他社との比較分析が不可欠です。

「なぜグリコなのか」という問いに答えることは、食品業界の構造や各社の戦略を深く理解している証となります。

比較する際は、単に売上規模や商品ラインナップを羅列するのではなく、「事業ポートフォリオ(菓子・冷菓・乳業・健康食品のバランス)」「強み(ブランド力・技術力)」「企業文化(挑戦/安定)」「グローバル戦略」といった明確な軸を持つことが重要です。

乳業に圧倒的な強みを持つ明治、健康分野で独自の地位を築く森永製菓、スナックに特化するカルビーなど、強力なライバルとの違いを明確にすることで、グリコのユニークな立ち位置と、あなたがそこに惹かれる理由が浮き彫りになります。

明治(meiji)との比較

明治(明治ホールディングス)は、グリコと比較する上で最も重要な競合の一つです。

最大の違いは、明治が「乳業・乳製品」と「菓子」の両分野で圧倒的なトップシェアを誇り、さらに「薬品」事業も持つ点です。

特にヨーグルトや牛乳、チョコレート(例:チョコレート効果)におけるブランド力と基盤は非常に強固です。

一方、グリコも乳製品(BifiXなど)や菓子(ポッキーなど)を手掛けますが、明治ほど「乳」基盤に依存しておらず、「アーモンド効果」のような植物性ミルクや、「パワープロダクション」のようなスポーツ栄養など、より多角的な「健康」アプローチに強みがあります。

業界のガリバー的存在である明治に対し、グリコは「創意工夫」で独自のポジションを切り開いてきたという視点で比較すると、志望動機が明確になります。

森永製菓との比較

森永製菓は、グリコと同様に「菓子」(チョコボール、ハイチュウなど)と「冷菓」(チョコモナカジャンボなど)を主力とする点で非常に近い競合です。

両社の大きな違いとして、森永製菓は「inゼリー」に代表される健康(ウイダー)事業で独自の確固たる地位を築いている点が挙げられます。

グリコも「パワープロダクション」などでスポーツ栄養分野にいますが、「inゼリー」ほどの一般認知度はありません。

一方で、グリコは「ポッキー」や「プリッツ」といったスティック菓子で世界的なブランドを確立しており、グローバル展開で先行している側面があります。

また、「アーモンド効果」や「BifiX」など、日常的な食生活に根差した健康提案に注力している点もグリコの特徴です。

カルビーとの比較

カルビーは、同じ菓子メーカーですが、事業領域が大きく異なります。

カルビーは「ポテトチップス」や「じゃがりこ」など、じゃがいもを基軸とした「スナック菓子」に経営資源をほぼ集中しており、この分野で国内シェアの半数以上を握る圧倒的トップ企業です。

一方、グリコはチョコレート、ビスケット、冷菓、乳製品と、非常に幅広いカテゴリーを手掛けています。

比較するポイントは、「特定分野での圧倒的No.1戦略」を採るカルビーと、「おいしさと健康」を軸に「多角的な事業ポートフォリオ」を構築するグリコ、どちらのビジネスモデルにより魅力を感じるかです。

また、カルビーが北米やアジアでスナック事業を積極的に展開している点も、グリコのグローバル戦略と比較対象になります。

ロッテとの比較

ロッテは、「ガーナミルクチョコレート」や「キシリトールガム」など、特にチョコレートとガムのカテゴリーで非常に強いブランド力を持つ競合です。

また、冷菓(雪見だいふくなど)も手掛けており、菓子・冷菓領域でグリコと直接競合します。

ロッテの大きな特徴は、韓国を基盤とするグローバル企業であり、日本国内だけでなく、韓国やアジア市場でのプレゼンスが非常に大きい点です。

また、ホテル事業などを手掛ける多角化も進んでいます。

グリコとの比較では、「ガム」という強力な柱を持つロッテに対し、グリコは「健康・乳製品」領域(アーモンド効果など)をもう一つの柱として育成している点が異なります。

どちらもアジア展開に積極的ですが、そのアプローチやブランドポートフォリオに違いがあります。

【グリコの志望動機】グリコのES通過者の志望動機の共通点

グリコの選考を通過する志望動機には、いくつかの明確な共通点が存在します。

最も重要なのは、「なぜグリコでなければならないのか」という問いに対し、明治や森永製菓といった競合他社との具体的な比較を交えて、グリコ独自の魅力(例:「おいしさと健康」の歴史的追求、創意工夫の精神)を明確に述べている点です。

また、単なる「お菓子好き」のアピールではなく、企業理念「おいしさと健康」に対し、自身の原体験(例:スポーツ、家族の健康問題、食育活動)を紐づけて深く共感していることを示しています。

さらに、「Glicoスピリット」と自身の行動特性(例:主体的に課題解決に取り組んだ経験)をリンクさせ、入社後に「創意工夫」を発揮して貢献できる人材であることを具体的にアピールできている志望動機が高く評価される傾向にあります。

【グリコの志望動機】グリコの志望動機を作成する際の4つの注意点

グリコは、「ポッキー」をはじめとする強力なブランド力と「おいしさと健康」という明確な理念を持つ人気企業です。

その分、志望動機作成においては、他の就活生と似通った内容になりやすく、熱意が空回りしてしまう「落とし穴」も存在します。

例えば、「お菓子が好き」というファン目線のアピールに終始してしまったり、企業理念を表面的な言葉でしか捉えられていないケースは典型的な失敗例です。

ここでは、就活生が陥りがちな4つの注意点を具体的に解説します。

これらのポイントを事前に把握し、回避することで、志望動機の質を格段に高めることができます。

「お菓子が好き」「ポッキーが好き」というファン目線

グリコを志望する学生の多くが、同社製品のファンであることを動機に挙げますが、この「消費者目線」だけをアピールするのは最も避けるべきNGな書き方です。

「子供の頃からポッキーが大好きで、人を笑顔にする仕事がしたい」といった志望動機は、熱意は伝われど、「なぜグリコでなければならないのか」「どう仕事に活かせるのか」が全く伝わりません。

採用担当者が知りたいのは、「なぜその製品が愛されているのか」をビジネスの視点で分析し、「その価値をさらに高めるために、自分ならどう貢献できるか」という「提供者側」の視点です。

製品への愛着は前提としつつ、それを超えた分析と貢献意欲を示す必要があります。

理念「おいしさと健康」の抽象的な理解

グリコの根幹をなす企業理念「おいしさと健康」への共感を示すことは必須ですが、その理解が抽象的であると、企業研究が浅いと判断されます。

就活生が陥りがちなミスは、「『おいしさと健康』という理念に深く共感しました」と、理念をそのまま引用するだけで、自分なりの解釈や具体的な結びつきを示せないことです。

これでは、自身の価値観と深く向き合っていないと見なされます。

なぜ「おいしさ」と「健康」が両立すべきなのか、その重要性を実感した自身の原体験(例:部活動の補食、家族の食生活改善)を具体的に語り、理念を「自分ごと」として捉えていることを示す必要があります。

競合他社(明治・森永など)との差別化ができていない

「食品メーカーで、人々の食生活を豊かにしたい」という動機は、グリコ以外の企業(例えば明治や森永製菓)にも当てはまってしまいます。

志望動機の質を落とす最大の要因は、この「他社でも良いのでは?」という疑問に答えられないことです。

グリコの「何を」魅力に感じているのかを明確にする必要があります。

例えば、「乳業の圧倒的基盤を持つ明治よりも、グリコの『創意工夫』の精神で『アーモンド効果』のような新市場を創造する姿勢に惹かれる」など、具体的な競合比較を通じて、グリコでなければならない理由を論理的に説明することが、入社への本気度を証明する上で不可欠です。

「学びたい」「成長したい」という受け身の姿勢

「貴社の優れたマーケティング手法を学びたい」「グローバルな環境で成長したい」といった受け身の姿勢は、グリコが求める「Glicoスピリット(積極果敢、創意工夫)」とは相容れません。

企業は学校ではなく、コストをかけて採用した人材に、早期に活躍し、価値を生み出してもらうことを期待しています。

伝わる志望動機に必要な視点は、「成長」を目的とするのではなく、「自身の〇〇という強み(例:分析力、実行力)を活かし、まずこのように貢献したい。

そのプロセスを通じて、将来的には△△の分野で活躍できる人材になりたい」という主体的な貢献意欲です。

自身の成長が、結果としてグリコの事業成長にどうつながるのか、という視点で構成することが重要です。

【グリコの志望動機】インターンに参加して有利に本選考を進めよう

グリコのような人気食品メーカーの選考を突破するためには、早期からの行動と深い企業理解が鍵となります。

特に、インターンシップへの参加は、本選考において計り知れないメリットをもたらします。

最大の利点は、参加者限定の早期選考ルートへの案内や、本選考のプロセスが一部免除されるといった、選考における直接的な優遇措置を受けられる可能性があることです。

それ以上に重要なのは、Webサイトや説明会だけでは決して分からない、現場の社員の方々の雰囲気や「創意工夫」が実践されるリアルな企業文化を肌で感じられる点です。

「おいしさと健康」という理念が、実際の業務(例:商品企画、マーケティング)でどう体現されているかを具体的に知ることは、志望動機に圧倒的な説得力を持たせる最高の材料となります。

【グリコの志望動機】グリコの志望動機例文

ここまでの企業研究や作成のポイント、注意点を踏まえ、実際にどのような志望動機を構築すればよいか、具体的なイメージを持ちたい方も多いでしょう。

志望動機のアプローチは一つではありません。

食育や健康に関する原体験を軸に据える方法、グリコの「創意工夫」の精神への強い共感を前面に出す方法、あるいは学生時代に培った専門スキル(例:データ分析、語学力)をアピールする方法も考えられます。

ここでは、切り口の異なる複数の志望動機例文を紹介します。

これらの例文はあくまで一例です。

決して丸写しするのではなく、自分自身の言葉、自分だけのエピソードに置き換え、なぜグリコでなければならないのかを表現するためのヒントとして活用してください。

例文①(経験ベース:食育ボランティア)

私が貴社を志望する理由は、食育ボランティアの経験を通じて痛感した「おいしくなければ、健康的な食は続かない」という課題を、貴社の「おいしさと健康」を両立させる商品開発力で解決したいからです。

私は小学生向けの食育教室で、栄養バランスの重要性を説きましたが、子供たちは味の濃いスナック菓子を好み、健康的な食材になかなか興味を示してくれませんでした。

この経験から、「健康価値」を一方的に押し付けるのではなく、「おいしさ」という感動を通じて自然と健康に導くことの重要性を学びました。

貴社は「ビスコ」に乳酸菌を入れたり、「アーモンド効果」で手軽な栄養摂取を提案したりと、まさに「おいしさ」と「健康」を高いレベルで両立させる「創意工夫」を実践しています。

私の「相手のニーズを汲み取り、楽しみながら行動変容を促す企画力」を活かし、貴社で次世代の「おいしくて健康的」な食文化を創造したいです。

例文②(価値観ベース:「創意工夫」と自身の経験)

私は「創意工夫」の精神を何よりも大切にしており、それをDNAとして受け継ぐ貴社でこそ、自身の強みを最大限発揮できると確信し、志望いたしました。

私は大学のダンスサークルで、毎年同じ構成で行われていた発表会に対し、観客の満足度が低下しているという課題意識を持っていました。

そこで私は、従来の構成を抜本的に見直し、観客の投票で演目が変わるインタラクティブな演出を企画・提案しました。

当初は前例がないと反対されましたが、練習方法の効率化やシステムの具体案を提示し、仲間を説得して実行しました。

結果、発表会は過去最高の動員を記録し、挑戦の重要性を実感しました。

貴社は、栄養菓子「グリコ」の創製から「ポッキー」の文化創造まで、常に「創意工夫」で時代を切り開いてきた企業です。

私の「現状に満足せず、新しい価値を形にする実行力」を活かし、貴社の新たな挑戦に貢献したいです。

例文③(スキルベース:データ分析と健康課題)

私が貴社を志望するのは、大学で培ったデータ分析スキルを活かし、貴社が推進する「健康」領域の事業拡大に貢献できると考えるからです。

私はゼミで、数千人規模の食生活アンケートデータを解析し、生活習慣と健康意識の相関関係について研究しました。

その結果、多くの人が「健康でありたい」と願いながらも、具体的な行動に移せていないというギャップが存在することを突き止めました。

この課題に対し、貴社は「BifiXヨーグルト」や「アーモンド効果」といった日常に取り入れやすい「おいしい」健康食品を提供しており、このギャップを埋める最適なアプローチだと感じています。

私の「膨大なデータから潜在的ニーズを読み解き、課題を特定する分析力」を活かし、貴社のマーケティング部門で、どの世代がどのような健康課題を抱えているかを精密に分析し、一人ひとりに寄り添う新たな健康習慣の提案に貢献したいです。

例文④(将来ビジョンベース:グローバル展開)

私は、留学経験で感じた「日本の食文化の可能性」を、貴社の強力なブランド力とグローバル戦略を通じて世界に広めたいと思い、強く志望いたします。

私は欧州に留学中、現地の友人に「ポッキー」をプレゼントした際、そのおいしさや「シェアハピ」というコンセプトに非常に感動してもらえた経験があります。

一方で、アジア圏に比べ、欧米では貴社の製品がまだ十分に浸透していない現状も知りました。

貴社は「おいしさと健康」という普遍的な価値を持ち、特に「ポッキー」は国境を超えるブランド力を持っています。

私は留学で培った異文化理解力と語学力、そして現地のニーズを肌で感じ取った経験を活かし、貴社の海外事業部門で活躍したいです。

各国の文化や嗜好性に合わせた「創意工夫」を凝らしたローカライズ戦略を立案・実行し、貴社の製品を世界のスタンダードにしていく一翼を担いたいです。

例文⑤(別角度のアプローチ:BtoB原料事業への着目)

私は、貴社が持つ高度な食品加工技術と、それをBtoB事業として展開している点に、食品業界の未来を支える大きな可能性を感じ志望いたしました。

多くの就活生が貴社のBtoCブランドに注目しますが、私は、「おいしさ」や「健康機能」の根幹を支えるのは、高品質な「原料」であると考えています。

貴社は、菓子や乳製品の開発で培った乳化技術や粉末化技術を応用し、他社の食品開発をも支える原料事業(グリコマニュファクチャリングジャパン)を展開しています。

私は大学で食品化学を専攻し、特に油脂の物性制御に関する研究に取り組んできました。

この専門知識を活かし、貴社のBtoB事業部門で、顧客企業の多様なニーズに応える高付加価値な食品原料を開発したいです。

表舞台だけでなく「縁の下の力持ち」として、日本の食品産業全体の品質向上に貢献することが私の目標です。

【グリコの志望動機】よくある質問

グリコの選考は人気が高く、事業領域も多岐にわたるため、就活生からは多くの疑問が寄せられます。

「お菓子以外の事業(乳業、健康食品)にも配属されるのか」「食品化学の専門知識は必須か」「最近のシステム障害は選考に影響するのか」といった、具体的な不安や疑問です。

これらの疑問を事前に解消しておくことは、不要な不安を取り除き、自信を持って自身の強みをアピールするために非常に重要です。

ここでは、就活アドバイザーの視点から、グリコの就活でよくある質問に対して、的確に回答していきます。

お菓子以外の事業(乳業、健康食品)にも配属されますか?

はい、総合職採用の場合、菓子事業以外(冷菓、乳製品、健康食品、加工食品、BtoB原料、海外事業など)に配属される可能性は十分にあります。

グリコは「おいしさと健康」を軸とした多角的な食品メーカーであり、特定の事業部門だけを希望するよりも、グリコの理念や事業全体に共感していることが重要です。

面接などで希望を伝えることは可能ですが、「どの事業部に配属されても、Glicoスピリットを発揮して貢献したい」という姿勢を示すことが、適応力の高さと入社意欲の強さのアピールに繋がります。

特に「健康」領域は今後の成長ドライバーであり、重要な配属先の一つと捉えておくべきです。

食品化学などの専門知識がなくても応募できますか?

応募(エントリー)自体は、文系・理系問わず、専門知識がなくても全く問題ありません。

研究開発職など一部の専門職を除き、営業職、マーケティング職、企画管理部門など、多くの職種で求められるのは専門知識そのものよりも、「論理的思考力」「課題解決能力」「創意工夫の精神」「主体性」といったポータブルスキルです。

食品に関する知識は、入社後の研修や実務を通じて十分に学ぶ機会が提供されます。

文系学生であれば、例えば「データ分析力」や「企画力」「実行力」など、自身の専門性や学生時代の経験が、グリコのビジネスのどの部分で活かせるのかを具体的にアピールすることが重要です。

グリコの製品をあまり詳しく知らないと不利ですか?

「ポッキー」や「ビスコ」といった代表的な製品を知らない、あるいは食べたことがない、という場合は、企業研究が不足していると見なされる可能性が高いです。

しかし、全ての製品ラインナップを網羅的に記憶している必要は全くありません

重要なのは、「なぜグリコが長年にわたり愛される製品を生み出し続けているのか」を自分なりに分析することです。

例えば、主力製品の「強み」や「マーケティング戦略」、あるいは「競合製品との違い」について、論理的に自分の言葉で説明できることが、単なるファン目線を超えた「ビジネス視点」を持っていることの証明になります。

(時事)近年のシステム障害は、新入社員の働き方や選考に影響しますか?

(※これは2024年春に発生した基幹システム障害を想定した回答です) 2024年に発生したシステム障害は、企業経営に大きな影響を与え、就活生の皆さんにご不安を与えていることと存じます。

選考プロセス自体への直接的な影響は考えにくいですが、企業側はこの事態を極めて重く受け止め、全社を挙げて再発防止と業務プロセスの抜本的な見直しに取り組んでいます。

新入社員の皆さんにとっては、「変革期」にある組織に入社することを意味します。

志望動機においては、この課題から目をそらすのではなく、「このような困難な状況だからこそ、自身の『不屈邁進』の精神や『創意工夫』の力を発揮し、組織の再生と、より強固な体制づくりに貢献したい」という主体的な意欲を示すことが、逆に強い評価に繋がる可能性があります。

まとめ

グリコの志望動機を作成するプロセスは、単に「お菓子が好き」という気持ちを伝えるのではなく、同社が100年以上にわたり培ってきた「おいしさと健康」という理念と、「創意工夫」の精神に、自身の経験と価値観をどう重ね合わせるかという作業です。

明治や森永製菓といった競合との違いを明確にし、「なぜグリコでなければならないのか」を論理的に語ることが選考突破の鍵となります。

本記事で解説した企業研究の視点や具体的なアピールポイントを参考に、あなた自身の言葉で、グリコへの熱意と貢献意欲を表現してください。

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