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はじめに
就職活動において、自分がもっているスキルや能力をわかりやすく伝える自己PRは、大切な要素の1つです。
自己PRにおいてアピールできるポイントはさまざまですが、柔軟性を強調したいという方も多いのではないでしょうか。
柔軟性は企業にとって重要なスキルの1つですが、アピールの仕方を間違えるとマイナスの評価を受けることもあるので、十分な注意が必要です。
そこで今回の記事では、企業に評価されるために柔軟性のアピールの仕方をわかりやすく解説していきましょう。
【自己PRで柔軟性をアピールするには】企業が評価する「柔軟性」とは
柔軟性と聞くと、他人の意見に合わせるためのスキルというイメージをもつ方がいます。
しかし企業の求めている柔軟性には周囲の環境や人に応じて、物事に対して臨機応変に取り組めるスキルのことを指しています。
具体的には、仕事をする際に状況に合わせて適切な対応をとり成果が出せる人、1つのやり方や考え方にとらわれずさまざまな角度から物事を考える人などです。
さらにマニュアルに沿うだけでなく自分の頭で考え、相手の求める対応ができるスキルをもつ人のことです。
たとえば多くの企業では、時代に適した働き方が求められています。
以前は電卓や帳簿を使って、金銭や名簿の管理をしていましたが、現代ではすべてコンピュータによって管理されているのです。
最近ではAIと呼ばれる人工知能システムを取り入れている企業も増えており、新たなスキルの取得も求められています。
企業では時代の変化に対して、臨機応変に対応できるスキルが備わった柔軟性のある人材を求めているのです。
自己PRをする際にも企業の求めている柔軟性を強調するのが重要です。
【自己PRで柔軟性をアピールするには】柔軟性を別の言葉で言い換えた際の例
自己PRで柔軟性を強調したいときに、単に「柔軟性があります」とアピールするだけでは十分に伝わらないでしょう。
多くの就活生が柔軟性という言葉を用いており、柔軟性というフレーズでは強い印象を残せません。
柔軟性を採用担当者に伝えるには、別の言葉で表現するのも重要です。
主な表現として以下の言葉があります。
・臨機応変に対応する力
・どのような環境でも適応できる力
・多面的な視点から考えられる力
・順応性が高い
・とっさの判断ができる
たとえば「私には柔軟性があります」と伝えたいときに「異なる価値観の中でも、目標達成のために連携できます」という表現をおすすめします。
仲間と協働してプロジェクトを成し遂げられる能力がある、という印象を残せるでしょう。
【自己PRで柔軟性をアピールするには】柔軟性をアピールする際の注意点
柔軟性という言葉は抽象的です。
受け手によって柔軟性のイメージが異なる場合もあるでしょう。
また柔軟性について間違った解釈をしていると、マイナスのイメージを採用担当者に与えてしまうおそれもあります。
企業からの高い評価を得るには、柔軟性の用い方に注意しましょう。
柔軟性をアピールする際には、柔軟性の定義を明確にすることやしっかりとした意見をもっていることが重要です。
ここではそれぞれのポイントを詳しく解説しますので見ていきましょう。
柔軟性の中でも特にどういった能力なのかを明確にする
柔軟性は曖昧な表現のため、単に柔軟性という言葉を使うだけでは魅力が伝わりません。
強調したいときは、どういった環境で発揮される能力なのかをしっかりと伝えましょう。
柔軟性には大きく分けて3つのタイプがあります。
1つめは臨機応変な対応できるタイプです。
想定外の事態が発生したときにも、落ちついて目の前の問題を処理できる人は柔軟性があるといえます。
2つめは1つの意見だけではなく、ほかの意見も取り入れられるタイプです。
相手の意見に対して頭ごなしに否定するのではなく、大切な考え方の1つとして自分の意見に合わせられるなら、柔軟性があるといえるでしょう。
3つめはマルチに活躍できるタイプです。
経験したことがない新しいプロジェクトにもすぐ対応できるなら、柔軟性が備わっているといえます。
柔軟性をアピールする際には、どのタイプなのかを明確にするとよいでしょう。
自分の意見がない人だと思われないようにする
柔軟性にはほかの人の意見を尊重できる特性があります。
しかし自分だけでの判断が難しいという、マイナスなイメージをもたれてしまう危険性があります。
アピールが不十分だと優柔不断や自分の意見がなく、周りに流されやすい人、というイメージを採用担当者に与えてしまうおそれがあるでしょう。
企業にとって自分の意見がないのは大きなマイナスです。
自分の意見をもっていないと、最終的な判断を別の人に求めてしまうので仕事が進まなくなってしまいます。
大きなプロジェクトを立ち上げたときに、責任をゆだねるのは難しいでしょう。
各部署で会議をする際にも、自分の意見がないと会議に貢献しているとはいえません。
企業から見ると、必要のない人材に思われてしまう可能性が高いでしょう。
柔軟性は大きな武器になりますが、同時にマイナスイメージもあります。
アピールする際には、発揮したときの過程において自分で考えて行動したことも含めるのが重要です。
芯があることをアピール
柔軟性を上手にアピールできなかった場合、続ける力や粘り強さが足りないという印象をもたれてしまいます。
柔軟性を強調する際には、芯があることもアピールしましょう。
なんらかのプロジェクトに携わったときに、目標達成のために柔軟に対応したことを強調すれば、企業で柔軟性を十分に発揮できるという強い印象を与えられます。
たとえば飲食店での経験をアピールしたいとき、ホールを担当していたが厨房のスキルも備わっていたために、繁忙期には厨房のヘルプもしたことを強調するという方法があります。
留学の経験を活かしたいときは、アメリカでの留学中に西洋の生活様式やマナーを学んで、楽しんで現地の人と交流したことを伝えられるでしょう。
【自己PRで柔軟性をアピールするには】自己PRの書き方を紹介
柔軟性に関するエピソードはもっているものの、文章として説明するのが難しいという方がいます。
企業の求めている柔軟性が備わってはいても、アピールしなければ採用担当者には伝わりません。
そこで文章にする際には、以下のポイントをおさえた文章構成にするように心がけましょう。
②発揮したエピソード
③課題
④解決策
⑤結果
⑥会社にどう貢献できるか
自己PRする際には結論を最初に紹介します。
柔軟性をアピールしたいときには、柔軟性が備わっていることを最初に書きましょう。
その後エピソードを通して、どのように柔軟性を発揮したのかを詳しく紹介します。
最後には入社後の抱負を述べます。
抱負を書くときにはできるだけ断定した表現を使うのが重要です。
【自己PRで柔軟性をアピールするには】例文を紹介
自己PRの方法は理解したものの、どのようにしてエピソードを述べればよいのかわからない、という方もいるでしょう。
ここでは柔軟性を自己PRで紹介する際の参考例を3つ紹介します。
注意点として自己PRを書くときに用いるのは、本当に時間をかけたエピソードにしましょう。
時間をかけていないエピソードでは採用担当者に気持ちを伝えられません。
本当に取り組んだエピソードなら話を深掘りできるため、高い評価を期待できます。
例文①
社会人としてさまざまな環境下で仕事をする際に、どのような環境でもすぐに適応して自分のもつ能力を最大限に発揮します。
私が適応能力の高さを発揮したエピソードとして、イギリスでの留学経験があります。
大学2年のとき英語力向上のために、イギリスのロンドンに1年間の長期留学をしました。
留学当初は日本とは異なる生活様式や、文化の違いに戸惑いを感じました。
しかし少しでも現地の生活に慣れるために、すべての生活習慣を現地のものに合わせたのです。
その結果、1ヶ月が経過したころには違和感なく生活を続けられたうえに、語学力も身につきました。
現地に住む人々と交流を深められるようになり、大きなよろこびや楽しみも経験できたのです。
私が柔軟性を重視している理由は、自己成長のためには相手の意見を尊重することが重要という信念をもっているからです。
貴社で働く際にはいち早く仕事環境に順応して、成果をあげると約束します。
上記の文章では留学でのエピソードについて、課題と解決策を提示しています。
また語学力を身につけたという結果も強調しているため、柔軟性を武器にしていることが伝わるでしょう。
例文②
私が柔軟性を発揮したエピソードとして、大学での部活動があります。
私は大学入学後にサッカー部に入部し、日々サッカーに打ち込んでいました。
しかし課題である持久力を克服できず、試合に出場できなかったのです。
そこで私は水泳部へ赴き、持久力をつけるためのトレーニングを教わりました。
与えられたアドバイスをすぐに実践したことにより持久力が格段に向上し、レギュラーの座をつかみ取れました。
私が柔軟性を重視している理由は、周囲の意見を素直に受け入れれば、自己成長につながるという信念をもっているからです。
貴社で働く際にはアドバイスを聞くだけではなく、実践して成果をあげていきます。
上記の例文ではサッカー部で経験したことを、柔軟性をアピールする際のエピソードとして用いています。
持久力が不足していたという課題に対して、ほかの部員からのアドバイスを受け入れて実勢したことを述べているのです。
意見をただ聞いただけではなく、実践して結果が出たことを強調したことがポイントです。
ほかの社員のアドバイスを取り入れながら、会社の利益に貢献できることをアピールしています。
例文③
この強みは大学時代のアルバイトでも活かされました。
大学入学から現在までの3年間、レストランでのアルバイトをしています。
勤務先のレストランでは接客マニュアルも用意されていましたが、どうしても画一的なサービスになってしまうことに違和感があったのです。
そこで私は店長に許可を得たうえで、年齢層に合わせた接客をするように心がけました。
また利用する方のニーズに合わせた、おすすめのメニューを提供するというアイデアも出しました。
その結果リピーターを増やすことに成功し、目標の売上金の達成に貢献できたのです。
私がここまで臨機応変にこだわるのは、常に変化する社会の中では最善策も常に変化する、という信念をもっているからです。
貴社に入社した際には、状況に合わせた適切な判断で利益をあげられるようにベストを尽くします。
上記の例文は、学生時代のアルバイトを通して柔軟性を発揮したエピソードです。
レストランのサービスを改善したことで、売り上げを伸ばしたという結果を残しています。
単にアイデアを実行させるだけではなく、店長の許可を得たというエピソードを加えることで、ほかの人との協調性もアピールできています。
まとめ
柔軟性と聞くとほかの人の意見に合わせるというイメージをもつ方がいるでしょう。
しかし企業が必要とする柔軟性とは、周囲の環境や人に応じて物事に対して臨機応変に取り組めるスキルのことです。
アピールが不十分だと自分の意見をもっていない人や、優柔不断な人というイメージを与えてしまうおそれもあるため、柔軟性を強調する際には芯があることも伝えましょう。
目標達成のためにほかの人のアドバイスや意見を取り入れて、改善する能力をもっていることアピールするとよいでしょう。