はじめに
自己PRで進行管理能力をアピールしたい時、どのように伝えれば良いのでしょうか。
自己PRは志望動機とともに、企業が採用したいかを評価する重要な項目になります。
個々の能力や人柄、経験してきたことなどを知ることができるからです。
自社にマッチする人物かを見る判断材料となるため、自己PRはしっかり構成したいものです。
自己PRで進行管理能力アピールする時の注意点と書き方のコツを例文とともにご紹介していきます。
【自己PRで進行管理能力をアピールするには】企業が評価する進行管理能力とは
自己PRで進行管理能力をアピールするには、企業が評価する進行管理能力とは何なのかを理解しておく必要があります。
企業が求めているのとは異なる観点からアピールしても、採用したいと思ってもらえないためです。
企業が評価する進行管理能力とは、決められた期限までに目標を達成するため、スケジュールや工程を管理しプロジェクトを推進する力です。
進捗に遅れが生じないように起こり得るトラブルを想定し、準備する力も求められます。
自分が考えていた進行管理能力や自分が強みと思っていた進行管理能力と合致していたでしょうか。
企業で仕事をしていくうえで必要となる進行管理能力が、自分に備わっているか、それを実行した経験があるか、今一度振り返ってみましょう。
自己PRは今の自分を過大評価する場面や過去の美談や自慢話をする場面ではありません。
企業に欲しい人材と思ってもらえるために、入社後の活躍がイメージできる能力を示す必要がある点を忘れないようにしましょう。
【自己PRで進行管理能力をアピールするには】進行管理能力をわかりやすく言い換えると
自己PRで進行管理能力をアピールするには、進行管理能力をそのまま強みとすると、何をどう進行管理するのかがわかりにくくなり、紹介した過去の経験以外では発揮できないのではと思われかねません。
入社後にさまざまな仕事や場面で応用できるよう、より分解した能力を強みにすることがポイントです。
進行管理能力をわかりやすく言い換えると、計画性、準備力、時間管理能力などになります。
計画性は設定した目標を必ず達成する力、準備力はプロジェクトを円滑に進めるためにトラブルに備えられる能力、時間管理能力は多忙な中でも目標に向けて計画通りに取り組める能力です。
進行管理能力をより詳細に説明することで、採用担当の印象にも残りやすくなります。
計画性、準備力、時間管理能力は、仕事をしていくうえで、あらゆる場面で役立つ能力です。
常に使える汎用性のある能力のほうが、入社後に活躍できる期待が高まり、評価されやすくなるのです。
【自己PRで進行管理能力をアピールするには】進行管理能力をアピールする際の注意点
自己PRで進行管理能力をアピールする際の注意点として、進行管理するうえでの難しさをわかりやすく伝えること、臨機応変な対応力があることも示す必要があります。
進行管理のプロセスはこれだけ難しい点があるから、自分の強みを活かして達成していくと伝えると印象に残りやすくなります。
一方、進行管理能力というと、立てた計画が逸れた場合や予想外のことに対応できないのではと思われることもあるため、臨機応変な対応力があることもあわせて紹介できるようにしましょう。
進行管理するうえでの難しさをわかりやすく伝える
自己PRで進行管理能力をアピールする際の注意点の1つ目は、進行管理するうえでの難しさをわかりやすく伝えることです。
管理するうえで困難だったことを採用担当が理解できるようにわかりやすく表すことで、進行管理能力の高さを際立たせてアピールできます。
そのため、自己PRの中では、困難に直面し、それを自分が持つ進行管理能力の強みを活かして乗り越えたことややり切ったエピソードを盛り込むことが大切です。
スムーズに進行管理ができたエピソードより、なんらかの課題やトラブルに直面しながらも、無事にやり切って成果が出せたエピソードを選びましょう。
臨機応変な対応力があることも示す
自己PRで進行管理能力をアピールする際の注意点の2つ目は、臨機応変な対応力があることも示すことです。
進行管理能力といった計画性の高さをアピールする際、必ず聞かれるのが、「不測の事態が起こった時にどうするのか?」といった点です。
事前に立てた計画を、計画通りに実行できることをアピールすると、突然のトラブルに備えられないのではとツッコミが入るので注意しましょう。
対応力に関して聞かれたとしても、しっかり答えられるように準備しておくことが大切です。
できれば、自己PRの中に計画性に加えて、トラブルに臨機応変に対応できた点も盛り込めるとベストです。
【自己PRで進行管理能力をアピールするには】自己PRの書き方を紹介
自己PRを通じて評価されるには、書き方も重要です。
同じ内容を伝えるにしても、どのような順番や構成で話すかで、相手への伝わり方やインパクトが異なるからです。
結論から端的に話して、根拠となるエピソードへと入っていくことで聞く側も理解しやすく、興味を維持できます。
そのため、効果的な自己PRの書き方は、①強み→②発揮したエピソード→③課題→④解決策→⑤結果→⑥会社にどう貢献できるかの順番で構成していきましょう。
以下で書き方のポイントをご説明します。
最初にあなたの強みとして、進行管理能力をわかりやすく言い換えた強みを簡潔に述べてください。
結論から始めることで、何をテーマに話すかがわかり、話の全体が伝わりやすくなります。
②発揮したエピソード
次に、強みを発揮できたエピソードを1つ紹介してください。
③課題
紹介するエピソードはなんらかの課題に直面し、あなたの強みを発揮して解決できたエピソードであることがポイントです。
エピソードの概要を説明したあと、直面した課題を説明しましょう。
④解決策
強みを活かして、どのように課題を解決したのか、具体的に説明しましょう。
⑤結果
解決策を講じた結果、どのようになったか、数値などのデータを用いて、具体的に説明できると、より説得力が増します。
⑥会社にどう貢献できる
最後に、その経験や強みを活かし、どのように会社に貢献できるのか伝えることが重要です。
【自己PRで進行管理能力をアピールするには】例文を3つ紹介
自己PRで進行管理能力をアピールするには、わかりやすい強みに言い換えたうえで、①強み②発揮したエピソード③課題④解決策⑤結果⑥会社にどう貢献できるかの順で伝えることがポイントです。
進行管理能力を別の表現に言い換えたものをテーマに、学祭実行委員・ゼミでのビジネスコンテスト出場・サークルの新歓に関するエピソードを用い、3つ例文をご紹介します。
例文①学祭実行委員
大学1年次より学祭実行委員になり、3年間、学祭運営に取り組んだ経験を持ちます。
1年次は初めてのため、先輩の指示に従うだけでしたが、2時間で終わる開会式が3時間になってしまうことや後夜祭の開始時間が40分遅れになるなど、学生からもクレームが出る残念な結果でした。
そこで、次回からは計画通りに進めたいと考えました。
開会式や後夜祭に出演するサークルや演者に指定時間でパフォーマンスが終わるよう綿密に連絡し、パフォーマンスを収録した映像を事前に送ってもらい、微調整を行いました。
前回はリハーサルは代表者だけで簡単に行ったのを反省し、実際に出演者全員に集まってもらい、最初から最後まで段取りを確かめました。
改善点を洗い出して、裏方だけで再びリハーサルも実施しています。
当日はセミナー講師が渋滞に巻き込まれて15分遅刻するというアクシデントが起こりましたが、その連絡を受けてすぐに、15分で終わる後続の演者に先に出演してもらったため、観客を待たせることなく、時間通りに負えることができました。
リハーサルを徹底し、時間配分も把握していたので、突然のトラブルにも対応できました。
この経験を活かし、計画を立てるだけでなく、計画をスムーズに進めるための工夫や努力を怠らず、業務もスムーズに進めていきたいと考えています。」
学園祭をスムーズに進行させるために、どのような計画を実行したかが具体的に説明できています。
また、突然のトラブルに臨機応変に対応できた点も示されているのもポイントです。
例文②ゼミでのビジネスコンテスト出場
ゼミでビジネスコンテストに出場しましたが、30分の持ち時間内でプレゼンをしなければなりませんでした。
パワーポイントで作成した資料をパソコンで操作してプロジェクターに映し出しながらのプレゼンは、操作がうまくいかなかった場合や話す速度の調整が難しく、タイムを計ると、最初は45分かかり、短縮しようと頑張っても35分を切れません。
そこで、一連のプレゼンを4つのパートに分け、7分ずつで完結できるよう、1つのパートずつ、プレゼンの練習を行いました。
その後、4つをつなげて行うと、見事29分で納めることに成功したのです。
時間の感覚を話し方のスピードや資料の動かし方にも覚えさせるため、何度もリハーサルを実施しました。
コンテスト当日も、タイムウォッチを置いて臨みましたが、リハーサルのおかげで、タイムに気を取られることなく、無事に時間通り終えることができました。
30分過ぎるとその時点で終了となってしまうため、15組の出場者のうち、3組が時間切れで最後まで発表できていません。
時間管理力を活かして、ゼミの研究の成果をしっかり伝えることができ、見事、銀賞をいただきました。
この経験を活かし、身についた時間の感覚を活かし、与えられた時間で収まること、なるべく早く仕事をすることを意識していきたいです。」
数値を出してのエピソードとなっており、説得力が増す内容となっています。
入社後に時間管理能力を応用した使い方ができることをアピールできた点もポイントです。
例文③サークルの新歓
私はテニスサークルに所属していましたが、テニスサークルは学内に20以上あったため、新歓でのメンバー集めに苦労しておりました。
前年の実績はわずか5名で、そのうち1年後も残っていたのは2名だけです。
そこで、10名の目標を掲げ、年明けから準備をスタートしました。
例年、入学式から行ってきた新歓を合格発表から行おうと考えたからです。
サークルの公式SNSのQRコードを入れた案内チラシを作り、合格発表の会場で配布したところ、SNSのフォロワーが半月で150人ほど増え、効果を実感しました。
入学式まで、毎日、新入生向けのメッセージを配信し、サークルがあった日は画像や映像とともに、テニスを楽しんでいる様子やメンバーのインタビューなども配信しました。
入学式には大学のカフェテリアの前で受付けしていることを案内しておくと、入学式当日に次々に新入生が訪れ、しかも、SNSの配信を見ているので、メンバーの名前をすでに知ってくれているなど、スムーズに入会手続きが進んだのです。
入学式当日だけで20名もの入会があり、半月で32名まで加入し、過去最高の新入生の加入が実現できました。
1年内に辞めたのも4名に留まり、新人28名を抱える、学内でナンバー3のテニスサークルに成長したのです。
この経験を活かし、目標や目的を達成するための準備を徹底し、意欲的に仕事に取り組んでいきたいです。」
どのような準備を行ったのかが、具体的に述べられており、どのような考えで準備を行える人なのか、イメージが持ちやすいです。
結果についても具体的な数値で述べられており、評価しやすいアピールとなっています。
まとめ
自己PRで進行管理能力をアピールするには、企業が評価するポイントを理解しておかなくてはなりません。
企業が評価する進行管理能力は、決められた期限までに目標を達成するため、スケジュールや工程を管理しプロジェクトを推進する力です。
自己PRで進行管理能力をアピールするには、計画性、準備力、時間管理能力など、進行管理能力をわかりやすく言い換えることがおすすめです。
自己PRで進行管理能力をアピールする際の注意点として、進行管理するうえでの難しさをわかりやすく伝えること、臨機応変な対応力があることも示せるようにしましょう。