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・自己分析を深める方法
・自己分析を深掘る際のポイント
・自己分析を深掘る際の注意点
・自己分析をやったけれど不安な人
・自己分析に納得がいってない人
・自己分析を深めたい人
はじめに
これから就職活動に望む就活生の皆さん、自己分析の準備は万全でしょうか。
今回は自己分析における過去の経験の深掘りについて、わかりやすくポイントを絞ってお伝えしていきます。
過去の経験の深掘りとは、自分自身に「なぜ?」「どうして?」を繰り返し投げかけ、自分の本質を見つけていく作業です。
地道な作業とも言えますが、自己分析は就職活動の第一歩となる非常に重要な要素です。
これまで時間をかけて自分の過去を振り返ったことなどない、という人も多くいるかもしれません。
しかし、過去経験の深掘りは、就職活動がきっかけとはいえ自分自身を見つめ直す大変貴重な機会とも言えます。
なぜ必要なのかという理由の把握から掘り下げの仕方まで、この記事を読んでぜひ参考にしてみてください。
【自己分析の深掘り】自己分析とは
そもそも自己分析とは、自分自身の特徴や性格、価値観を客観的に理解することで、自分に合った仕事を見つけやすくするのが目的です。
自分がどんな価値観を持っていて、これまでの人生でどんな経験をしてきたのか、また、さまざまな場面でどんなことを考え、どういった行動をしてきたのかを言語化することは、就活における業界および職種選びの軸となります。
面接においては自己PRの一部として語るエピソードの土台となる部分でもありますので、自己分析の重要性がおわかりいただけるでしょう。
【自己分析の深掘り】自己分析を始める前の準備
自己分析の目的とポイントを理解したら、いよいよ実践に移るための準備を始めましょう。
自己理解を深めるプロセスをスムーズに進めるためには、いくつかの基本的なアイテムを揃えておくことが推奨されます。
自己分析には、B5サイズ以上の大きなノートを用意し、線引きにはものさしを使うと良いでしょう。
そして、文字を書く際は、後で消せないボールペンを使用することを強く推奨します。
これは、後から「こんなこと関係ないかも」と感じる内容にも、あなたの価値観の根底が隠されている可能性があるからです。
さらに、色分けを活用するのも効果的です。
例えば、「ポジティブな感情は青でネガティブな感情は赤で書く」といったルールを決めることで、視覚的にも見やすく、スムーズに自己分析を進めることができます。
これらのアイテムを揃え、快適な環境を整えることで、自己分析という内省の旅を、より深く、より実りあるものにすることができます。
一人でやる自信がないときは?
もし、一人で自己分析を進める自信がないと感じたら、積極的に外部のサポートを活用しましょう。
大学のキャリアセンターは、自己分析の専門家が常駐しており、個別の相談に乗ってくれます。
自己分析の具体的な方法を教えてくれたり、あなたの話を聞いて強みや弱みを客観的に整理する手助けをしてくれたりするでしょう。
また、自己分析に関するセミナーやワークショップが開催されている場合もあるので、参加してみるのも良いでしょう。
就活エージェントも有効な選択肢です。
就活エージェントは、自己分析のサポートだけでなく、業界・企業研究、エントリーシート添削、面接対策まで、就職活動全般にわたる包括的なサポートを提供してくれます。
プロの視点からのアドバイスは、自己理解を深め、効率的に就活を進める上で大きな助けとなります。
信頼できる友人や家族に相談するのも良い方法です。
自分をよく知る人たちからのフィードバックは、自分では気づかなかった強みや弱みを発見するきっかけになります。
彼らの客観的な意見は、あなたの自己認識をより多角的なものにしてくれるでしょう。
一人で完璧な自己分析を目指すのではなく、様々なサポートを活用することで、客観的な視点を取り入れ、より深く、そして効果的に自己理解を進めることができます。
【自己分析の深掘り】自己分析を深掘りしやすい質問
自己分析は、過去の経験を深く掘り下げることで、自身の価値観、興味関心、強み、弱みなどを明確にするプロセスです。
ここでは、あなたの人生の各段階を振り返り、自己理解を深めるための具体的な質問リストをご紹介します。
これらの質問にじっくりと向き合うことで、あなたの行動や思考の根源にあるものを発見できるでしょう。
幼少期を深掘る質問
幼少期の経験は、あなたの性格形成や価値観の基礎に大きな影響を与えていることがあります。
・どんな時に一番喜びを感じましたか?
・どんな時に一番悲しい、悔しい、と感じましたか?
・親や周りの大人にどんなことをよく言われましたか?
・どんな時に「自分はこうしたい」と強く思いましたか?
・一番印象に残っている出来事は何ですか? その時、どんな気持ちでしたか?
小学校時代を深掘る質問
小学校時代は、社会性や集団行動を学び始める時期です。
友人関係や学習を通して、自己の特性が見えてくることがあります。
・苦手だった教科は何ですか? なぜ苦手でしたか?
・休み時間は何をして過ごしましたか? 誰と過ごしましたか?
・どんな委員会活動や係活動に参加しましたか? そこで何を学びましたか?
・友達との間でどんなトラブルがありましたか? どうやって解決しましたか?
・一番頑張ったこと、熱中したことは何ですか? なぜそこまで頑張れましたか?
中学校時代を深掘る質問
中学校時代は、部活動や友人関係がより複雑になり、自己のアイデンティティが形成され始める時期です。
・部活動で一番印象に残っていることは何ですか? その時、どんな困難がありましたか? どう乗り越えましたか?
・友達との関係で、一番大切にしていたことは何ですか?
・勉強でどんな壁にぶつかりましたか? どう乗り越えましたか?
・クラスの中で、どんな立ち位置でしたか?
・将来について、漠然とでもどんなことを考えていましたか?
高校時代を深掘る質問
高校時代は、進路選択が現実的になり、将来を具体的に考え始める時期です。
学業、部活動、友人関係、アルバイトなど、多岐にわたる経験が自己理解を深めます。
・部活動や委員会活動で、特に力を入れたことは何ですか? どのような目標を持って取り組みましたか?
・アルバイトの経験はありますか? どんな仕事で、どんな点が楽しかったですか?
・友人との関係で、特に印象に残っている出来事は何ですか? そこで何を学びましたか?
・進路について、どのように考え、選択しましたか? その時の決め手は何でしたか?
・将来に対する不安や期待はありましたか? 具体的にどんなことを考えていましたか?
大学時代を深掘る質問
大学時代は、自由度が高まり、自己の選択がキャリアに直結する時期です。
専門的な学びや課外活動を通じて、より具体的な自己理解を深めます。
・ゼミや研究室で、どんなテーマに取り組みましたか? その中で、最も苦労した点と、やりがいを感じた点は何ですか?
・サークル活動やボランティア活動で、特に印象に残っていることは何ですか? どんな役割を担い、何を学びましたか?
・アルバイト経験はありますか? どんな仕事で、どんなスキルが身につきましたか?
・困難に直面した時、どのように乗り越えましたか? その経験から何を学びましたか?
・就職活動を通して、自分自身のどんな点に気づきましたか? 将来、どんな社会人になりたいですか?
【自己分析の深掘り】自己分析を深掘りする際のポイント
自己分析は、単に過去の出来事を振り返るだけでなく、その経験の背景にあるあなたの思考や感情、価値観を深く掘り下げていくことが重要です。
この「深掘り」を行うことで、就職活動における自己PRや志望動機に説得力を持たせることができます。
過去を洗い出す
自己分析を深掘りするための最初のステップは、あなたの過去の経験をできるだけ具体的に洗い出すことです。
幼少期から現在に至るまで、学業、アルバイト、部活動、サークル、ボランティア、趣味、個人的な挑戦など、大小問わず、印象に残っている出来事を詳細に記述しましょう。
この時、単なる事実の羅列で終わらせるのではなく、その時々の感情(嬉しかった、悔しかった、楽しかった、辛かったなど)、直面した課題や困難、それをどのように乗り越えようとしたかという行動、そしてその結果どうなったか、といった具体的な状況を記録することが大切です。
これにより、あなたの人生におけるモチベーションの源泉や、行動パターンが見えてきます。
なぜで深掘りをする
洗い出したそれぞれの経験や出来事に対して、「なぜ?」という問いを繰り返し投げかけることが、自己分析を深掘りする上で最も重要なポイントです。
例えば、「頑張ったこと」を振り返る際に、
・「なぜその時、そのような行動をとったのか?」
・「なぜその結果に満足(あるいは不満)を感じたのか?」
・「その経験から、なぜそのような学びを得られたのか?」
といったように、「なぜ」を最低でも3回は繰り返して自問自答してみましょう。
この「なぜなぜ分析」を通じて、表面的な行動の裏側にある、あなたの価値観、興味関心、行動原理、判断基準といった本質的な要素が明らかになります。
この深掘りによって得られた洞察は、自己PRや志望動機を語る際に、あなたの個性を際立たせ、採用担当者に強い印象を与えるための根拠となるでしょう。
【自己分析の深掘り】自己分析を深掘りする際の注意点
自己分析は、過去の経験を深く掘り下げ、自身の特性や価値観を明確にするための重要なプロセスです。
しかし、深掘りをする際にいくつかの注意点を意識しないと、自己満足に終わったり、企業に伝わらなかったりする可能性があります。
本当に客観的な自己分析になっているか
自己分析を深く掘り下げていく中で、主観的な思い込みや、自分を良く見せたいという願望が入り込んでしまうことがあります。
自分自身の行動や感情を客観的に捉えられているか、常に自問自答することが重要です。
例えば、「私は協調性がある」と分析した場合、それは本当に客観的な事実に基づいているでしょうか?過去の経験を振り返る際、自分の都合の良い解釈をしていないか、成功体験ばかりに目を向けていないかを確認する必要があります。
友人や家族、大学のキャリアセンター職員など、第三者からのフィードバック(他己分析)を積極的に取り入れることで、より客観的な自己認識を得ることができます。
客観的な視点を持つことで、自己分析の精度が高まり、あなたの強みや弱みをより正確に把握できるでしょう。
人に理解してもらえる自己分析になっているか
自己分析は、最終的に就職活動で企業に自分をアピールするためのものです。
どんなに深く自己分析ができていても、それを相手に分かりやすく、具体的に伝えられなければ意味がありません。
自己分析を進める中で、専門用語や抽象的な表現ばかりになっていないか、誰が読んでも理解できる言葉で記述できているかを確認しましょう。
特に、面接で「あなたの強みは何ですか?」と聞かれた際に、自己分析で得た情報を、具体的なエピソードや数字を交えながら、簡潔かつ説得力を持って説明できるかどうかが重要です。
自己分析の過程で、自分の言葉で表現する練習を重ね、話す相手の視点に立って、分かりやすさを意識することが大切です。
模擬面接などを活用して、実際に他者に話を聞いてもらい、フィードバックを得ることも有効な手段となります。
【自己分析の深掘り】深掘りの具体例
では、実際に自己分析の深掘りはどこまで行えば良いのでしょう。
目安としては1つの出来事、経験に対して5回は「なぜ」を繰り返し、深掘りをしていくことをおすすめします。
過去の経験はあなたが感じて、行動した結果生まれたものです。
そこには必ずそう感じて行動した「理由」があるのではないでしょうか。
具体例として、「小学校時代に1番楽しかった出来事」「中学校時代に好きだった科目」「高校時代に困難だったこと」の3つの例を挙げて紹介します。
小学校時代に1番楽しかった出来事は何か?またなぜそう思うのか
なぜかというと、普段は学校という決まった環境の中でさまざまな学びを得るわけですが、遠足は自分が知らない世界を知ることができるという点から、私の探求心を奮わせました。
普段は話をする機会のないクラスメイトとコミュニケーションのきっかけが得られることも、いろいろな人と仲良くなりたいという私の潜在的な欲求を刺激しました。
遠足に行った当日の夜には、両親にその日の出来事や自身が感じたことを嬉々として話したことをよく覚えています。
「遠足のしおり」に、当日に感じたことなどを事細かく書き込んでいたことからも、当時から自身の感情を客観的および俯瞰的に眺めることを自然に行うことができていたのかもしれません。
中学校時代はなんの科目が好きだったか
なぜなら、勉強した時間がそのまま結果に反映される可能性が高い科目であるからです。
歴史の問題ではとにかく暗記すればするだけ自分の引き出しの知識が増え、テストに臨む前段階でどんどん自信がついていくことに満足感を覚えました。
一方、数学や国語などの科目に比べ、社会は答えが決まっていて、回答を導き出す方法は直線的であると捉えられがちです。
しかし、回答に至るまでのインプットの仕方を私は徹底的に工夫しました。
今となっては科学的に論ぜられることすらある、リズムに合わせて年号を覚える方法や単語の頭文字だけを抜き出して意味のある言葉に並べ替える方法などです。
暗記という単純な作業を効率化することで、その成果が何倍にもなるという点も、私が社会が好きだったもう1つの理由です。
高校時代に困難だったことは何か
人よりも運動神経が良く、1年の時から公式戦にも出場する機会が幾度とあり、自分でも満足のいく成績を収めることが多かったと記憶しています。
しかし、学年が上がるにつれて自己の成績だけでは評価もされず、試合にも勝てない日々が続く苦難に直面しました。
キャプテンとしてチーム全体を任されたことでその責任感の重さに心が潰されそうになりました。
チームメイトからの信頼の獲得と、適材適所で人を活かすことがこれほどまでに難しいものかということを痛感したのです。
当初はすべて自分で解決しようとする考えしかなかったのですが、チームメイトを信じることと困った時には周りに相談しても良いんだということを学び、結果、全国大会に出場することができたのは私の誇りです。
【自己分析の深掘り】1人でやるのではなく、周囲に協力してもらおう!
自己分析の深掘りは、とことん自分自身に「なぜ?」「どうして?」を突き詰めて徹底的に深掘りしていくことが大切だとこれまで述べてきました。
しかし、自分一人では記憶に曖昧な点があったり、なかなか客観的な視点で見られなかったりということも多いのではないでしょうか。
そんな時は積極的に周りの人の意見を聞いていることをおすすめします。
両親や兄弟といった身内だけではなく、大学の先輩や後輩、ゼミの教授、高校や中学時代の恩師、アルバイト先の同僚など、できるだけ立場や年齢、距離感の異なるさまざまな人を対象とするのがポイントです。
さらに、自己分析に行き詰まった際には新卒エージェントを活用するのも一手です。
もしどのエージェントが良いかわからない場合は、就活市場エージェントを活用してみてください。
まとめ
さて、これまで過去経験の深掘りについての目的および方法を、具体例を挙げてお伝えしてきました。
実際に取り組むための心の準備はできたでしょうか。
一定の取り組み方やポイントがあるといっても決して身構える必要はありません。
過去を深掘りする自己分析は、結局自分自身を知ることに尽きます。
そして、答えはすべて自分の中に存在します。
これほどまでに自分自身と真剣に向き合うことは、就活という機会があったからこそという捉え方もできるでしょう。
過去の深掘りは就活の第一歩です。
ぜひ納得のいくまで自分という人間を因数分解して、これだ!といった人間性と特徴をあらわにしてみてください。
その答えが出た時、あなたが今後の人生で本当にやりたいことが見えてくるはずです。
