目次[目次を全て表示する]
はじめに
既存のビジネスをもとに作られた、新ビジネスモデルへ事業を拡大するベンチャー企業に憧れて就活している方も多いでしょう。
ベンチャーの面接でしか通用しないようなコツも、いくつか存在します。
面接では、志望動機とキャリアプラン・長所のほかに、あえて短所を聞かれることもあります。
短所については面接でよく聞かれるテーマですが、難しいと感じる人も多いかもしれません。
この記事の内容を参考に、あなた自身の短所を人事へどのように伝えたら良いのか考えてみてください。
どのように工夫ができれば短所を魅力的な個性として伝えられるか、考え方や例文までご紹介していきましょう。
【ベンチャー面接の短所】短所を考える際の前提を知ろう
就活で使う短所について考える際、念頭に置くべき前提をご紹介しましょう。
短所について考えたり、前提を把握したりするうえで、ベンチャー企業の面接を受けるために大切なものが存在します。
また、4つの前提を認識しておくことによって、あなたの短所をむしろ大きな魅力として伝えられるかもしれません。
そして短所を伝えるときに、必要であるのは下記に述べる4つの項目と言えます。
人事にあなたの短所について興味をもってもらうため、以下のような対策が有効に働くかもしれません。
場合によっては強い興味をもってもらえるかもしれませんし、短所が魅力的に伝わることで採用される可能性も高まるでしょう。
短所はありませんはNG
「短所は言わないほうが良い」と思うかもしれませんが、就活においてはそうと言い切れません。
なぜなら、人事から言わせれば「短所がない人間は存在しない」という前提があるからです。
「嘘や盛った話をしているのでは」と思われてしまい、実際に話を盛っていれば評価を下げてしまうこともあります。
面接官は、短所という観点からその人の個性を捉えようとしているだけでなく、その短所をどうしていくのかに期待しています。
「短所は、ありません」と言い切るよりも、自分の短所を絞り出してでも話したほうが良いでしょう。
短所が何かという部分よりも、長所にすらなる可能性があるのかどうかを知りたいのです。
つまり、就活では「短所があっても別に良い」という前提で、面接でも堂々としていましょう。
長所に言い換えられるものを選ぼう
自分がもっている短所の中でも、長所に言い換えられるようなものを選んで伝えると良いでしょう。
たとえば「遅刻が多くだらしないところ」など、短所でしかないものを選ぶべきではありません。
そして、長所に言い換えられ、肯定的な印象も残せるような短所を選ぶのが好ましいです。
短所を、わざわざ長所に言い換えるのは難しく思う人もいるかもしれません。
しかし「面倒くさがり」を「効率的に考える人」また、「心配性」を「慎重に仕事を進める」と言うこともできます。
このように、短所が長所に変わることを想定し、それを含んで短所を伝えると良いでしょう。
あなたの魅力がより伝わるきっかけになり、採用されるための評価が上がるかもしれません。
仕事に直結しそうなものを選ぼう
「朝が弱い」「友達が少ない」などのように、プライベートな内容は面接で話すのには適しません。
企業としては、あなたが入社したとき、企業にどのような貢献をしてくれるかを見ています。
業務に貢献できる人材かを評価されるということを念頭に置いて、話す内容を決めてください。
企業としては、あなたが入社したとき、企業にどのような貢献をしてくれるかが大切な指標です。
職種によって、短所を始めとした求められる人材の性格は異なるでしょう。
例として、コミュニケーション能力が必要な職種では「空気が読めない」と言われる人は営業に向いています。
「空気の読めなさ」を克服する方法次第では、押しの強さで営業の成績が伸びる人なのです。
このように、仕事に直結する短所や特徴を選び、長所が武器になるよう伝える工夫も大切です。
身体的な特徴に関わるものはやめよう
長所でも短所でも面接において、自ら身体的な特徴に触れる内容は好ましくありません。
なぜなら、体や見た目の特徴については、面接官も質問と評価をしにくいからです。
職種にもよりますが、前述した仕事に直結しない点も含まれているかもしれません。
身体的な特徴に関わることは、面接官が下手に触れると、セクハラにもつながる可能性が高めです。
人事も、きちんとした企業ならばセクハラの加害者になることは避けたいところです。
面接で短所をたずねられたときは、あくまで改善の余地がある、体の特徴以外を回答してください。
そして、特に「容姿に自信がない」などは言う必要がありませんし、採否に関係がないことを念頭に置いておきましょう。
【ベンチャー面接の短所】短所の考え方
ここまでで、短所を伝えるなら、どのようなものを言えば良いかわかったと思います。
しかしながら、実際にどれを言おうと考えるときに悩んでしもいるかもしれません。
ここからは、面接で話す短所を考えるときに、どのように考えれば良いかご説明しましょう。
短所を面接で話すときに講じるべき対策はいくつかあるため、以下を参考にして短所を考えてみてください。
まだ、面接において短所を聞かれたらどうすれば良いかわからない人もいると思いますが、コツさえつかめばわかるようになります。
企業研究をする
短所のアピールにおいてどうすれば良いかわからないときは、実は企業研究という視点も必要です。
自分の短所について考える前に、まずは企業の社風・雰囲気をしっかり調べましょう。
たとえば、チームワークを大切にする企業にとって、頑固という部分は自社に向かないと思われかねません。
先に企業の求める人材像を理解してから短所を答えれば、地雷を踏むのは避けられます。
そうすることで、企業の求める人材に当てはまる短所を話すことができ、採用されやすくなるでしょう。
また、企業研究を先にしておくことで、自分が本当にその企業に合っているかも最初に把握しておけます。
その企業で自分の短所が良い方向に活かされるか、面接を受ける前から自分自身で見定めるのも良いかもしれません。
短所を選ぶ
企業研究をし、どのような人物像が求められているか知ると、どのような短所が良いかわかると思います。
それでは、ここからは実際に述べる短所を選んでいく流れに入っていきましょう。
話す短所は1つだけで充分ですが、自分の短所をなるべく複数あげてみましょう。
また「長所に転換しやすい短所はどれなのか」という観点で、自分の短所を思い出してみるのがおすすめです。
それでも何も思いつかない場合は、出来事から振り返って自分の短所を考察したり、周囲の意見を聞いてみたりするのも良いでしょう。
そのポイントもふまえ、短所のアピール文をどのように工夫して作り、伝え方をどうするか考えてみましょう。
このような順序で考えれば、短所も魅力として人事に伝わるはずです。
長所から考えるという手法もある
短所を決める手法として、自分の長所を先に考えて短所に言い換える探し方もあります。
たとえば「熱中して仕事ができる」という長所は「周りが見えなくなりがち」とも言えるでしょう。
「主体性がある」という特徴は「考えより行動が先行してしまう」というように、長所から短所を考えるのが良いです。
長所から短所を考え出すと、面接でもアピールしやすくするため、やりやすい手法でしょう。
ただ明らかに「長所から絞り出したものだな」というものは「本当に、短所と思っているだろうか」と疑惑をもたれてしまいます。
その点だけでも気をつけて話せば、長所から短所を探すのも良いでしょう。
短所を考えるのは億劫であり、魅力として伝えるのは難しいと感じる人は多いでしょう。
そのようなときは、長所から考えてみるのが良いかもしれません。
具体的エピソードを用意する
ここまでを読んで「どの短所を言うか決まったから、面接で聞かれることが不安ではない」と感じる人も増えたと思います。
対策しておけば、短所を始めとした、少しひねっているような質問にも的確に答えられるので安心です。
それでは、周りと差をつけられるよう、今度は具体的でオリジナリティある短所エピソードを用意しましょう。
仕事で失敗してしまった話、そしてその失敗をなんとかして乗り越えたという流れがもっとも好ましいかもしれません。
短所を良くない話として完結させず、具体的なエピソードも加えることで「魅力」に変えて伝えなければなりません。
自分の短所によって起こった事件や失敗について、次のステージでどのように改善したかという話でも良いでしょう。
改善の仕方・活かし方を用意する
また、短所を短所で終わらせないため、改善の仕方や長所への言い換えを用意しましょう。
「短所はこうであると自覚しているので、改善できる努力をしている」と、具体的な内容を伝えるのも有効です。
短所を少しでも改善できるよう勉強していることや、改善するためにこれまでしてきた工夫を具体的に話しましょう。
長所としてどのように活かせるか、志望する企業で「このように活躍したい」といった話をするのもおすすめです。
どう活かすかは「どのような場面で自分がどうしていきたいか」という設定を考えると良いでしょう。
具体的なエピソードにもつながると思いますが、自分の短所をどのように乗り越えたかが見られます。
また、現在進行形で工夫していることがあるなら、積極的に話してみてください。
【ベンチャー面接の短所】ベンチャーで使える短所の例
ベンチャーは、グリッド力・仕事に熱中して一所懸命取り組める力がある人材を求めていることが多いです。
自分がそのような人材であることをアピールできる短所が最適と言えるでしょう。
「周りを気にせず突っ走ってしまう」という短所は「物事に熱中して取り組める」と思われます。
また「諦めが悪い」という短所は「最後まで頑張って事を成し遂げる」という、長所として好まれるものです。
ただ長所でも同じ特徴をあげてしまうと、同じ内容を二度も言うことになるため、避けるべきでしょう。
長所では、また別の魅力を言ったほうが、面接官からも良い評価をもらえる機会が増えます。
あくまで、短所としてアピールする特徴と長所は別物であると考えたほうが、良いアピールをできるでしょう。
【ベンチャー面接の短所】短所の回答の仕方
ベンチャー企業では、一般企業よりも人柄採用の傾向があり、その人の個性や性格が重視されます。
仕事に対して熱くなれる人、集中して一気に仕事に取り組める力がある人は、ベンチャーでは特に好まれるでしょう。
そのようなベンチャー企業に採用されるため、有効な短所の答え方のコツがいくつかあります。
以下に、短所の回答の仕方を3つ紹介するので、参考にしてみてください。
一般企業だけでなくベンチャー企業にも好まれる、採用基準のポイントがつかめるでしょう。
結論から述べる
「まず、私の短所は〇〇です」と、わかりやすく結論から述べましょう。
結論から先に述べることで、文章がスリムになり、自分の主張が伝わりやすくなるのです。
どのようなときでも、結論から述べることは大切です。
当然ながら、ベンチャー企業の面接でも聞きやすい構成はやはり重要視されます。
なぜなら、ベンチャー企業では意志が強く、ハキハキ話すような人柄が好まれる傾向にあるからです。
また、営業や交渉などが求められる職種だと、相手に伝わりやすく話せる人材が好まれるのです。
そのようなポイントも含め、結論から述べるのはかなり大切だと言えるでしょう。
面接官に良い印象を与えるためにも、短所についても結論からはっきりと述べてみてください。
理由(具体的エピソード)を述べる
短所の理由を、具体的なエピソードを用いて述べましょう。
短所だと思った理由がしっかりしていれば、自己分析をしっかりできていると評価されます。
具体的なエピソードを用いて理由を述べることにより、短所を話したとしても、しっかりした人柄を印象づけられるでしょう。
なぜ、その特徴が自分の短所なのかという理由をはっきり述べられないと、評価が下がってしまいます。
「自己分析が足りない」「改善しようという意欲がない」という良くない評価につながり、採用されない可能性も高いです。
短所を話すのは、気まずかったり難しかったりする人も多いかもしれません。
しかし、理由がわかっていてしっかりと改善方法まで述べれば「自己分析ができている」と評価されるでしょう。
改善の仕方を述べる
どのように改善しているか、何を心掛けているかを述べましょう。
自分が実際に行っている心掛けや、実行できる改善の方法を語ることで、短所も伸びしろとして捉えてもらえます。
改善の仕方を最後に述べることで、短所の印象をポジティブな印象に変えられます。
そして、改善の仕方をしっかりと述べられれば「課題解決能力がある」という評価もされるでしょう。
自分にとっての短所や問題を解決する努力ができる人は、どのような企業でも好まれます。
新しいことに挑戦するベンチャー企業では、課題解決能力や物事を改善する力は特に問われるでしょう。
そのような事情もふまえ、短所を述べる際は、最後にしっかりと改善の仕方を伝えることが必要と言えます。
【ベンチャー面接の短所】回答例
ここまでは、短所をどのように話すと良いかをくわしく解説してきました。
どのように短所を書いたら良いか、おおよそのコツがわかってきたと思います。
しかし、実際に自分の短所を決める際にまとまらない人もいるでしょう。
ここからはベンチャー企業の面接で、実際に回答される短所の例をいくつかご紹介していきます。
以下の回答例を読めば、自分の短所述べるうえで参考になるものが1つでも見つかるかもしれません。
ぜひ、参考にして考えてみてください。
往生際が悪い
私の短所は、往生際が悪く、どこまでも貫こうとする点です。
いつも「まだ負けていない、まだやれる」と思い無謀なことでもやってしまい、一度やったら抜け出せなくなってしまいます。
改善するための工夫として、常に周りを見るようにし、客観的な分析ができるようにしています。
学生時代、営業職のアルバイトだったのですが、先輩に「あのお客様は、難しいだろう」と言われたお客様がいました。
そのお客様に対し、強く営業しすぎてしまった結局、機嫌を損ね、怒られてしまいました。
先輩にもそのあと、注意され自分でも「お客様のことをよく観察しよう」と気をつけるようにし、営業に取り組んでいます。
今では、その失敗をきっかけに以前よりもお客様に感謝されることが増え、成績も上がりました。
コミュニケーション能力が低い
私の短所は、コミュニケーション能力が低い点です。 大勢や複数人でいるとき、周りの反応を気にし会話に入っていけないところがあります。
最近は積極的になること、鈍感力を身につけるように意識することで、対人コミュニケーションを克服しました。
子どもの頃から、コミュニケーション能力には自信がなかったもの、現在進行形で改善しつつあります。
自分から話しかけることを怖がらないよう、何度も経験を積むことで、人間関係で何かあっても以前より傷つかなくなりました。
また、周りの反応を気にしないよう努力することで、会話に入っていけないことも減ってきています。
聞く側に徹し、相手の話を理解するよう意識して行動することで、むしろ良好な人間関係が築けるようにもなりました。
計画性がない
私の短所は計画性がなく、気持ち優先でやりたいことをやってしまうところです。
自分がやりたいと思ったことを衝動的にやってしまい、課題の管理などがおろそかだったと反省しています。
しかし、今では衝動的に実行する力を有利に使えるよう成長しました。
客観性を養い、衝動的になる前に一度振り返るよう意識することで、そのような点を活かせるようになりました。
計画することもなく、思いついたことをそのままやるのはリスクが高いため、失敗も人一倍多かったです。
何かに挑戦する前は一度冷静に考えて、計画性をもって行動することで、大きな成果を得られるようになりました。
御社でも、計画性を意識したうえで実行力を発揮し、業務で成果をあげて御社に貢献していきたいです。
優柔不断
私の短所は優柔不断な部分があり、すべきことやしたいことになかなか着手できない部分です。
サークルの幹部でしたが、全体での行事を決めるのに考えすぎて、多くの時間を使ってしまいます。
考えすぎて決断できないときは、仲間の助言などにより、最終的に決めることができていました。
そのような慎重性を活かしつつ、思いきりのある決断力を持てるよう今では心掛けています。
サークルの最後の大会で、メンバーを決めるときに大事な決断を迫られましたが、そのときは思いきった決断ができました。
なかには納得できないメンバーもいたかもしれませんし、私の変化に多くのメンバーが驚いていたことも覚えています。
結果は、チームではじめて最終決戦まで進め、今までで一番の功績をあげられました。
幹部やリーダーという立場で、大変なこともありましたが、この経験を活かし御社にも貢献していきたいです。
【ベンチャー面接の短所】自信を持って話そう
短所はネガティブな内容だからこそ、できるだけ明るく自信をもって話し、悪い雰囲気にしないよう注意しましょう。
短所であっても、自信をもって話すことが重要で、しっかりハキハキと話すイメージをしてください。
自信がなさそうに話してしまうと、短所自体の評価も余計に下げてしまいます。
短所を話すときも、申し訳なさそうに話すのではなく、今までの経験として自信をもって話しましょう。
この記事等を参考に内容をしっかり構成していれば、短所でも魅力的になるはずです。
自分の短所のどのように改善し、またどのような場面でポジティブに活かせるかが大切なところであるため、一番に伝えましょう。
何を話すかしっかり考えておき、自信をもって話せばあなたの魅力は面接官にもきちんと伝わります。
まとめ
今回は、面接で短所をどのように答えるかについて解説してきました。
面接で、短所を聞かれると焦ってしまい、面接が失敗に終わってしまった経験がある人もいるでしょう。
しかしながら、この記事などを読んでポイントをしっかりと押さえておけば、それほど怖い質問でもないはずです。
短所を聞かれても焦らないよう、事前にしっかりと準備をしておけば、自分の魅力をよりアピールするチャンスに変わります。
そこに気づけば、あなたとしては自信がなかったはずの短所が、企業にとっては魅力として映るかもしれません。