【例文12選】証券会社の志望動機のポイントとは?意欲が伝わるコツや構成も解説!

【例文12選】証券会社の志望動機のポイントとは?意欲が伝わるコツや構成も解説!

記事をお気に入り登録する

記事のお気に入りに登録

「記事のお気に入りに登録」のご利用にはログインが必要です。

会員登録がお済みでない方

無料会員登録
柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

皆さんは証券会社を志望していませんか?

そんな中で、「証券会社の志望動機が書けない...」という悩みをもつ学生は多いです。

なぜなら、他の業界よりも専門性が高く、業界の知識が必要なため簡単ではないからです。

ですが企業側も高度な知識をもって入社することを前提としておらず、それよりも学びたい意欲や興味の程度を重視しています。

そのため、今回は証券会社を志望するにあたって、実際にどのようなポイントを意識して志望動機を書けば良いのかを解説していきます。

この記事を読んでわかること
  • 証券会社とは
  • 証券会社で求められるスキル
  • 志望動機作成のポイント
  • 証券会社の志望動機の書き方
この記事をおすすめしたい人
  • 証券会社について知りたい人
  • 志望動機作成のポイントを知りたい人
  • 例文を参考に証券会社の志望動機を書きたい人

目次目次を全て表示する

証券会社の志望動機は意欲を伝えることが最も重要

証券会社における志望動機で最も重要なのは働く意欲をしっかりと企業に伝えることです。

証券業界はその競争の激しさや求められるスキルの高さから、学生の間でも非常に人気のある業界です。

したがって、志望動機では他の応募者との差別化を図るためにも、どれだけ強い意欲を持っているかを伝えることが求められます。

証券業務では株式や債券、金融商品全般についての深い知識が必須です。

さらに、顧客のニーズに応じた提案力や、複雑な市場環境に対応するための柔軟性、冷静な判断力が重要となります。

こうした業務内容や職種に対する理解を示すことは志望動機を作成する際に欠かせません。

そのうえで、なぜ自分がその職に向いているのか、どのように自分の強みを活かして貢献できるのかを具体的に示すことを心がけましょう。

【証券業界の志望動機】書く際のポイント

証券業界の志望動機を書く際のポイント
  • 熱意をアピール
  • なぜ証券業界なのか
  • 証券業界の中でなぜこの企業なのか
  • 入社後自分に何ができるのか

志望動機を証券会社に向けて書く際には、さまざまなポイントがあります。

なぜ証券会社でなくてはならないのか、また選んだ企業でなくてはならない理由を明確にする必要があります。

証券業界を志望する理由が不明瞭のままだと、どの業界でも良いのかと思われてしまうでしょう。

理由を明確にして伝えた後に、入社後の自分は何ができるのか伝えます。

入社前のことだけでなく、入社後の自身が働いているイメージを企業に伝えることでどう活躍しているのか伝わりやすいです。

それぞれどのように気をつければ良いのか、具体的に見ていきましょう。

なぜ証券業界なのか

志望動機を書く際に、なぜ証券業界を目指したのか理由を伝えることが大事です。

証券業界を希望する理由が明確でなければ、興味本位と思われる可能性が高くなります。

なぜなら証券業界は、価値の高い証券や株式を多く取り扱っており、仕事の難易度が高いとされているからです。

証券業界でなくてはならない理由を伝えることによって、業界への志望度の高さを伝えることができます。

特に証券業界ならではの魅力を踏まえると、より説得力のある志望動機になるでしょう。

証券業界は、その性質から社会の景気と密接に関わっているのが特徴です。

そのため、社会の動きを考慮しながら考えていくと、証券業界を目指す理由も徐々に見えてくるようになるでしょう。

証券業界の中でなぜこの企業なのか

証券業界には多数の企業があります。

数ある企業の中で、どうしてその企業に応募したのかの理由が必要になるでしょう。

そのために、志望企業について深く調べることが大事です。

時間をかけて調べることによって、企業独自のポイントや強みがわかります。

その内容を志望動機に入れて、企業に志望度の強さを伝えましょう。

実際に志望企業について深く調べるためには、インターネット上の情報だけでは物足りません。

情報を増やすために、志望企業が企業説明会を開いているのであれば積極的に参加すべきです。

ある程度調べておくことで、企業説明会で実際の社員から企業について質問をしやすくなるでしょう。

そのほかにも、インターンを実施している企業であれば応募を検討してください。

実際に働くと、人間関係や社内の雰囲気などがわかるため、入社後のギャップも少なくなります。

入社後自分に何ができるのか

志望動機の最後には、入社後のビジョンを書きましょう。

実際に入社した自分は、いったいどんなことができるかを伝えることは非常に大事です。

その際に、自分の強みについて具体的に伝えることで、採用担当者に自身が働いているイメージを持ってもらえるようになります。

働くイメージや社内で活躍するイメージが伝わると、採用確率が上がります。

自分の強みがどのように活かせるのかを伝えていくことがポイントです。

証券業界の職種を踏まえ、より丁寧に説明すると伝わりやすいでしょう。

また強みを話す際には、客観的な視点を持って伝えてください。

無理に専門性の高いことではなくても、基本的な能力でかまいません。

自身の入社後のイメージをつかんでもらうためにも、自分がどのように働いていきたいかを考えましょう。

熱意をアピール

先ほども説明した通り、証券会社は熱意のある人、行動力があり、向上心が強い人を求めています。

よって、志望動機を確認した際に本当に熱意が伝わっているのか、向上心がアピールできているのかを再度確認することが大切です。

いくら自分では力強く、向上心のある文章が書けていると確信していたとしても、他の人に見てもらうと、意外と伝わりにくいこともあります。

そこで就活に一緒に取り組んでいる友人や、就活を経験した先輩などが居れば、会った時に読んでもらうとより良いでしょう。

【証券会社の志望動機】他の業種との違い

証券会社とは
  • 銀行との違い
  • 保険との違い

証券会社は、主に金融証券や株式の運用を行っています。

企業が仲介手数料を得て金融商品の購入仲介を行い、さらに株式の運用によって利益を上げているのが特徴です。

また、個人の投資家などに口座を解説してもらうように営業をするリテールや、株式についての分析をするリサーチも行っています。

そのほかにも、顧客企業の成長をサポートするインベストメントバンキングなどの仕事も行っています。

証券会社では、金融証券や株式に対しての知識が必要となるため、ほかの業界の企業よりも入社へのハードルが高いです。

また、業務で間接的に莫大なお金を扱うことにもなるため、企業側も入社する社員に対して慎重になります。

難しいとされている分、入社してからの将来性は高いと言えるでしょう。

銀行との違い

同じ金融業界の銀行とは何が違うのでしょうか。

銀行は、顧客から預かったお金を企業や個人などに貸し出し、預金金利と貸出金利の差から主な収益を得ている企業です。銀行は「間接金融」とも呼ばれています。

反対に、証券会社は出資する投資家とお金を必要としている企業や自治体の間を仲介している存在なので、「直接金融」と呼ばれています。

保険との違い

保険会社は顧客から集めた保険料を株式や債券で運用し、そこから得られる利益を主な収入源としています。

「人々の生存、または死亡による損失に対する保険」を提供する生命保険と「モノに関する損失に対する保険」を提供する損害保険に分けられます。

証券会社と異なるのは、保険会社で取り扱う商品は保険金受取人固有の財産であるという点です。

【証券会社の志望動機】5つの分類

証券会社の分類
  • ネット証券
  • 外資系証券
  • 地方密着系証券
  • 銀行系証券
  • 国内独立系証券

証券会社には、さまざまな分類があり、それぞれ特徴や強みが異なります。

企業研究を行う際には、自分がどのタイプの証券会社に興味があるのかを理解することが大切です。

また、証券会社の業務内容や顧客層は分類ごとに異なるため、それぞれの特徴を把握し、自分の志向に合った企業を選ぶことが重要になります。

ここでは、証券会社の代表的な分類について詳しく解説します。

ネット証券

ネット証券とは、インターネットを主な取引手段とする証券会社のことです。

店舗を持たず、対面での営業を行わない代わりに、オンライン上で株式や投資信託、FXなどの売買が可能となっています。

手数料が比較的安価で、投資初心者から経験者まで幅広い層に利用されている点が特徴です。

代表的な企業には、楽天証券やSBI証券などがあり、オンライン取引の利便性を高めるためのアプリやツールの充実度も高いです。

また、24時間取引が可能なサービスを提供する企業もあり、忙しい社会人や海外投資を行う顧客にも対応しやすいというメリットがあります。

ネット証券は、テクノロジーの活用が進んでおり、フィンテックと連携した新たなサービスの開発にも力を入れています。

外資系証券

外資系証券会社とは、海外の金融機関が出資している証券会社のことを指します。

ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JPモルガンなどが代表的な企業です。

取り扱う案件の規模が大きく、グローバルな視点で業務を行うことが求められます。

M&A(企業の合併・買収)や投資銀行業務が主な事業領域となっており、国内企業だけでなく、海外企業との取引が多いことが特徴です。

また、成果主義の文化が強く、給与水準も国内証券会社と比べて高い傾向にあり、その一方で、ハードワークが求められ、実力が厳しく評価される環境でもあります。

英語力が必要となる場面が多いため、語学力や国際感覚を活かしたい人に向いている業界といえます。

地方密着系証券

地方密着型の証券会社は、特定の地域に根ざした営業活動を行っている企業です。

中小企業や個人投資家を主要な顧客とし、地域の金融機関と連携しながら資産運用のサポートを行うことが特徴です。

代表的な企業には、岩井コスモ証券やひろぎん証券などがあります。

大手証券会社と比べると取り扱う金融商品は少ないものの、顧客との長期的な関係構築が求められます。

対面営業が中心となるため、コミュニケーション能力が重要なスキルとなります。

また、地域経済の発展に貢献できる点も、大きな魅力の一つです。

地方の企業に密着したコンサルティング業務を行うことも多く、金融知識だけでなく、地域の経済状況や企業の動向を深く理解する必要があります。

銀行系証券

銀行系証券とは、大手銀行のグループ会社として運営されている証券会社のことを指します。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、みずほ証券などが代表的な企業です。

銀行と連携することで、法人向けの資金調達支援や、個人向けの資産運用アドバイスを行うことができます。

特に、親会社の銀行が持つ顧客基盤を活用できるため、営業活動がしやすいというメリットがあります。

また、銀行窓口での証券取引サービスを提供することもあり、金融業界における総合的なサービス提供が可能となっています。

他の証券会社と比べて安定性が高く、長期的にキャリアを積みたい人に向いている業界といえます。

国内独立系証券

国内独立系証券会社は、特定の銀行や企業グループに属さず、独自の経営方針を持つ証券会社です。

大和証券や野村證券が代表的な企業で、国内市場での投資銀行業務や個人投資家向けの営業活動を行っています。

自社のブランド力を活かし、独自の金融商品やサービスを提供できることが特徴です。

また、国内外の機関投資家向けのアドバイザリー業務も展開しており、幅広い顧客層に対応しています。

特に、大和証券や野村證券はリテール営業に強みを持ち、全国各地に店舗を展開している点が特徴的です。

銀行系証券と比べると、自由度が高く、新しいビジネスモデルを取り入れる動きが活発です。

そのため、証券業界の中でも成長意欲が強い人や、自分の力を試したい人に向いている企業といえます。

【証券会社の志望動機】証券会社の業務内容

証券会社には、

証券会社の業務内容
  • ブローカー業務
  • ディーリング業務
  • アンダーライティング業務
  • セリング業務

といった業務があります。

どの職種も証券や株式を取り扱っていますが、どこの株式を取り扱うか、どのように扱うかで変わってきます。

ここからは、それぞれどのような役割を行っているか説明していきますのでぜひチェックしてみてください。

ブローカー業務

証券会社には、証券取引の際の仲介役として、ブローカーという業務があります。

証券取引所で売りたい人と買いたい人の交渉の手助けをし、仲介手数料を得るのが主な仕事です。

個人だけでなく、企業や銀行などのさまざまな取引の仲介役をこなさなければなりません。

また、取引する際には必ず証券取引所を通さなければならず、その結果多くのブローカーが必要となります。

なお、ブローカー業務の仲介手数料は証券会社の主な収入源となっています。

【証券会社の志望動機】選考通過例文6選や志望動機作成ポイントを徹底解説!

ディーラー業務

証券取引所では、ほかの企業との仲介だけでなく、自社の株式の管理もしています。

その際の管理は、ブローカーではなくディーラーが行います。

ディーラーが自社の株式を売買することで利益を上げているのです。

自社の株式の分析やニーズを理解したうえで株式の売買をする必要があるため、金融知識が豊富でなければ務まりません。

さらにディーラーにもさまざまな種類があり、株式のディーラーだけでなく債券や為替などを担当する人もいます。

企業によっては一度に億単位の取引などもあり、その性質上ディーラーの責任は大きいと言えるでしょう。

【証券会社の志望動機】選考通過例文6選や志望動機作成ポイントを徹底解説!2

アンダーライティングー・セリング業務

「アンダーライティング業務」とは企業や国が新しく発行する有価証券を証券会社が買い取り、販売を行う業務のことです。

また、「セリング業務」とは新しく発行する有価証券、またはすでに発行された有価証券を一時的に預かっておき、投資家に対して販売する業務のことを指します。

「アンダーライティング」は顧客の企業が売れ残ってしまった有価証券を買い取る必要があります。

一方で「セリング業務」の場合は仮に売れ残ってしまったとしても証券会社がその有価証券を引き取る必要がないという点が大きな違いです。

【証券会社の志望動機】選考通過例文6選や志望動機作成ポイントを徹底解説!3

アンダーライティング業務

アンダーライティング業務は証券会社における最も重要かつ難易度が高い業務の1つです。

企業が新たに発行した株式や債券を証券会社が引き受け、その後、投資家に販売します。

企業が新規株式公開(IPO)を行う際や、新たな債券を発行する際に、証券会社がその証券の発行を手掛けることが求められます。

この過程で、証券会社は株式や債券の価格設定を行い、市場に最適なタイミングで投資家に販売する役割を担います。

アンダーライティング業務の特徴は証券会社が発行した株式や債券を引き受けることです。

つまり、証券会社は販売先が確定する前に、購入することを約束し、その後投資家へと販売します。この際、証券会社はその証券を買い取るリスクを負うことになります。

市場の状況や企業の財務状況を正確に分析し、最適な価格で販売することが求められるため、非常に高い分析力と市場の動向を読む力が求められます。

セリング業務

セリング業務は証券会社が企業の新たな株式や債券を預かり、その販売先を探す業務です。

アンダーライティングと似ていますが、大きな違いは証券会社が買い手を見つける責任を負い、販売が成立しなかった場合でも、証券会社が購入を強制されることはない点です。

セリング業務では証券会社が発行される株式や債券を取引先の投資家に販売する役割を担い、その過程で取引先に対して価格や条件などの交渉を行います。

セリング業務は投資家と企業をつなげる重要な役割を果たします。

証券会社は新たな株式や債券を市場に紹介し、投資家にその価値を理解してもらい、購入意欲を引き出すための営業活動を行うのです。

投資家のニーズに合わせた提案を行い、売買を成立させることが求められます。

セリング業務を担当する証券マンは投資家との信頼関係を築くために、商品の特徴を的確に伝え、投資家にとって魅力的な提案を行う必要があります。

この業務は証券会社にとってはリスクが比較的低く、アンダーライティングに比べて損失のリスクは少ないものの、売上を上げるためには市場のトレンドや投資家のニーズを正確に把握し、考えうる最高の提案を提供することが求められます。

【証券会社の志望動機】現在と今後

次に証券業界の現在と今後の展望について書いていきます。面接などで、「今後、この業界はどのようになっていくとお考えですか?」という質問は多く聞かれます。ぜひ理解しておきましょう。

証券会社の現在と今後
  • 証券会社の現状
  • 証券会社の今後

証券会社の現状

就活では人気の業界であるが離職率が高い傾向

証券業界は非常に魅力的な業界の1つであり、毎年多くの就活生が応募します。

高い年収や成長性、刺激的な仕事環境などが、証券業界の魅力とされるポイントです。しかし、その一方で、離職率が高いという問題も存在します。

この離職率の高さにはいくつかの理由があります。

1つは証券業界における仕事の性質です。

証券会社では非常に厳しい目標設定や成果主義が求められるため、プレッシャーが大きく、精神的な負担がかかりやすい傾向にあります。

また、営業職やトレーダー職などでは成果がすぐに反映されるため、プレッシャーを感じやすいという点も離職の原因となっています。

景気に大きく左右される業界

証券業界は経済の動向や景気の影響を大きく受ける業界です。

景気が好調で企業業績が伸びると、株式市場は活発になり、証券取引が増えるため、証券会社は収益を上げやすくなります。

一方で、景気が低迷したり、経済的な不確実性が高まると、市場の活況が減少し、取引量が減少するため、証券会社の収益にも影響を与えます。

特に株式や債券の市場は景気に敏感で、景気が悪化すれば投資家がリスクを避けるため、取引が減少する傾向にあります。

そのため、証券会社は景気の影響を受けやすい業界であることを認識し、リスク管理や収益の多角化が重要な課題です。

近年では景気の影響を抑えるため、証券業界は安定的に利益を得る方法として、積立型の投資信託などのビジネスにシフトしています。

これにより、長期的な資産形成を目指す投資家のニーズに応え、景気に左右されにくい安定した収益源を確保しようとする動きが強まっています。

証券会社の将来性

ネット証券業界が成長している

ネット証券業界は近年急速に成長しています。

従来の対面取引を主に行っていた証券業界において、インターネットを活用した取引サービスが登場したことで、大きな変化が生まれました。

従来、対面取引では手数料が高く、顧客にとって取引コストが大きな障害となることが多かったのですが、ネット証券はその手数料を大幅に削減できるため、多くの投資家に支持されています。

また、インターネットを活用することで、証券会社は24時間取引を可能にし、顧客は自分のライフスタイルに合わせて取引を行うことができるようになりました。

これにより、より多くの個人投資家が証券市場に参入し、個別の株式やETF(上場投資信託)などを手軽に取引できる環境が整いました。

特に、若年層や投資初心者にとって、低コストで気軽に取引できるネット証券の魅力は大きく、急速な顧客層の拡大を支えています。

また、以前より顧客数自体が増えているため、将来性は高いと言えるでしょう。

国際競争力が求められる

日本の証券会社の将来性は、国際競争力の強化に大きく依存しています。

国内市場の成熟と少子高齢化が進む中、成長の活路を海外に求める動きが加速しています。

特にアジア市場は高い経済成長と富裕層の拡大が見込まれ、日本の証券会社は現地でのビジネス基盤強化や日系企業の海外展開支援に注力しています。

しかし、海外進出にはM&Aによる統合後の文化的な摩擦や法規制の違い、現地ニーズへの適応など多くの課題が存在します。

世界的な金融機関との競争に打ち勝つためには、デジタル技術の活用による新たなサービス開発や、専門性の高い人材育成が不可欠です。

公正で透明な市場ルールの整備や、世界最高水準のシステム構築も競争力強化の鍵となります。

国際的な視点でのビジネスモデル変革が、今後の成長を左右するでしょう。

【証券会社の志望動機】5大証券会社の解説

証券業界の大手企業
  • みずほ証券
  • 大和証券
  • SMBC日興証券
  • 野村証券
  • 三菱UFJ証券

証券業界の大手企業についても紹介します。

以下の5つの企業は証券業界を目指している人ならば一度は名前を聞いたことがある大企業です。

それぞれどのような取り組みをしているか、どのような点に強みを持っており、どのような点が評価されているのかなどについて紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

また、以下の記事では大手5社の比較や実際の業務についてさらに詳しく紹介しています。

みずほ証券

みずほ証券は日本国内でも有数の強力なネットワークと専門性を誇る大手証券会社です。

みずほグループの一員として幅広い金融サービスを提供しており、個人投資家から企業まで多岐にわたるニーズに対応しています。

特に、国内外の株式や債券の取引、資産運用において高い専門性を持ち、グローバルな市場においても信頼されています。

みずほ証券の強みはそのネットワークの広さです。

国内における支店展開はもちろん、海外においても積極的に展開しており、特にアジア圏や欧米の市場でも強力な存在感を持っています。

このようなネットワークを活かし、グローバルな視野を持ったサービスを提供している点が大きな魅力です。

また、高度なITインフラやデータ分析を駆使して投資家への的確な情報提供を行い、業務の効率化を進めていることも特徴と言えます。

大和証券

大和証券は三井住友フィナンシャルグループとの資本提携が解消された後、独立系証券会社としての地位を確立しました。

現在ではアジアを中心にグローバル展開を進めており、投資銀行業務、個人向け証券業務、資産運用業務において高い評価を受けています。

日本国内のみならずアジア圏での展開を加速させており、その強みを活かして、地域ごとのニーズに応じたきめ細やかなサービスを提供しています。

「お客様第一」の理念は、企業の成長と顧客満足度の向上に繋がっているものです。

特に、個別の資産運用においてはきめ細やかなアドバイスを提供し、顧客にとって最適な投資先を提案しています。

また、アジア市場でのプレゼンスを高めるため、現地の経済や文化を深く理解し、地域密着型の戦略を展開しています。

このような地域ごとの戦略がアジアの急成長市場において大きな強みとなっている要因と言えるでしょう。

SMBC日興証券

SMBC日興証券は2011年に日興コーディアル証券から改名し、三井住友グループの一員として、強固な経営基盤を持つ証券会社です。

三井住友銀行や三井住友カードなど、グループ全体の資源を活かした金融サービスを提供しており、個人投資家から法人顧客まで幅広いニーズに対応しています。

特に、グループの強力なネットワークと高い信頼性に支えられ、証券業務におけるリーディングカンパニーとしての地位を築いています。

SMBC日興証券の特徴は投資銀行業務や証券リサーチを強みとし、企業の資金調達やM&Aアドバイザリーを行っている点です。

また、顧客に向けた資産運用アドバイスにも力を入れており、特に高い専門性を求められるリスクマネジメントや投資戦略に関して、きめ細かなサービスを提供しています。

加えて、三井住友グループとの連携を活かし、金融業界における広範なネットワークを構築しており、国内外の投資家に対して信頼性の高い情報提供を行っています。

野村証券

野村証券は日本を代表する証券会社であり、金融業界で長い歴史と実績を持つ企業です。

親会社である野村ホールディングスを中心に多岐にわたる金融サービスを提供しており、証券業務に加えて、資産運用、投資銀行業務など、幅広い分野で活躍しています。

特に株式取引や債券取引において高いシェアを誇り、世界中の金融市場に精通した専門家が集まっている点が魅力です。

野村証券の強みはその長い歴史と豊富な実績に基づく深い信頼性にあります。

また、世界各地に拠点を持ち、グローバルな展開を行っているため、海外市場における投資機会やリスク管理にも強みを持っていることも見逃せません。

そして、企業向けには資金調達やM&Aアドバイザリーを行い、個人向けには投資戦略や資産運用のサポートを提供しています。

テクノロジーを活用した先進的な投資管理システムを導入しており、迅速かつ正確な情報提供に定評がある企業です。

三菱UFJ証券

三菱UFJ証券は三菱UFJフィナンシャル・グループの一員として世界41カ国以上に展開するグローバルな証券会社です。

グローバルネットワークを駆使して投資銀行業務や個人向けの資産運用サービスを提供しており、その規模と影響力は非常に大きいです。

特に、グローバルな視点での投資銀行業務に強みを持ち、企業の資金調達やM&Aアドバイザリーを支援しています。

また、三菱UFJ証券は世界中の市場に精通したアナリストや投資専門家を擁し、投資家に対して高い信頼性を提供しているのも特徴です。

資産運用に関する分野では個人投資家向けに多様な投資商品を提供し、顧客に対して的確なアドバイスを行っています。

特に、外国株や債券などのグローバルな投資商品に強みを持ち、国際的なポートフォリオの構築に貢献しています。

【証券会社の志望動機】今注目されているベンチャー証券会社2選

大手の証券会社以外にも現在注目されている証券会社が存在します。

今注目されている証券会社はどのような企業で、どのような強みがあるのかを理解することで、企業選びの参考になります。

Siiibo証券

Siiibo証券は、「資金調達の民主化」を掲げ、オンライン私募債発行プラットフォーム「Siiibo」を運営する証券会社です。

従来、私募債発行は手続きが煩雑で、多額の費用がかかるため、大企業しか利用できない資金調達手段でした。

しかし、Siiibo証券はIT技術を活用することでこれらの課題を解決し、中小企業やベンチャー企業でも手軽に私募債を発行できるよう支援しています。

Siiibo証券の最大の強みは、オンライン完結の手軽さにあります。

従来の私募債発行に必要な煩雑な手続きをオンラインで完結できるため、時間とコストを大幅に削減できます。

また、数百万からの少額発行にも対応しており、小規模な資金調達ニーズにも応えることができます。

さらに、プラットフォームを通じて、企業は投資家と直接コミュニケーションを取ることができ、エンゲージメントを高めることも可能です。

Siiibo証券は、資金調達に悩む中小企業やベンチャー企業にとって、新たな選択肢を提供する存在として注目されています。

FOLIO

FOLIOは、「テーマ投資」という新しい投資スタイルを提案するオンライン証券会社です。

テーマ投資とは、特定のテーマ(例えば、AI、環境問題、eスポーツなど)に関連する複数の株式をまとめて投資する手法です。

FOLIOでは、専門家が厳選したテーマに沿って構成された「テーマ投資パック」を購入することで、誰でも簡単にテーマ投資を始められます。

FOLIOの魅力は、初心者でもわかりやすい点にあります。

難しい金融知識がなくても、自分の興味や関心のあるテーマを選んで投資できます。

また、1パック10万円程度から購入できるため、少額から分散投資を始められます。

さらに、テクノロジー、社会問題、エンタメなど、幅広いテーマのパックが用意されており、自分の価値観に合った投資を選択できます。

FOLIOは、従来の個別株投資や投資信託とは異なる、新しい投資体験を提供することで、若年層を中心に多くの投資家から支持を集めています。

【証券会社の志望動機】証券会社で求められるスキル

証券会社に勤める際に求められるのは、主に金融取引の際に使う専門知識と言われています。

その他にも様々なスキルが必要になるでしょう。

主に求められるのは

証券会社で求められるスキル
  • コミュニケーション力
  • 金融知識
  • 情報収集能力
  • 分析力
  • 判断力
  • ストレス耐性
  • 行動力

の7つになります。

それぞれのスキルについて、以下の項目で詳しく説明していきます。

コミュニケーション力

証券会社では、さまざまな取引先や投資家と関わらなければいけないためコミュニケーション力が必須です。

そのため証券会社に入社を希望するのであれば、コミュニケーション能力が重要となるでしょう。

ただコミュニケーションをするだけではなく、証券会社に求められる知識を織り交ぜて話すことが重要です。

なぜならコミュニケーションをする相手は、金融知識があることを前提に取引を進めるからです。

単なる会話上手ではなく、証券会社の一員に求められる知識が必要となるでしょう。

金融知識

証券会社では株式や証券を扱うため、金融に関する知識が求められます。

そのため金融知識がないまま証券会社へ入社すると、入社後に苦労する可能性が高いでしょう。

入社してから金融知識を学ぶ方法もありますが、金融知識をある程度学んでおくことをおすすめします。

金融知識を学ぶ姿勢や意欲を、採用担当者へアピールできるからです。

業界のことを学んでいることが志望度の高さとも見られるため、先に学んでおくことに損はありません。

情報収集能力

現代社会において、情報はあらゆる分野で欠かせない資源となっています。

特に金融証券や株式運用の仕事では、最新のトレンドを的確に把握し、それに基づいた運用を行うことが成功の鍵です。

この分野では、マーケットの変動や経済指標、企業の動向など、さまざまな情報が瞬時に変化します。

そのため、常に新しい情報をキャッチし、それを迅速かつ正確に分析する能力が求められます。

情報収集能力が高い人は、膨大なデータの中から本質的な情報を見極め、次の行動に素早く反映させることが可能です。

また、信頼性のある情報源を選び出し、複数の情報を比較検討することで、より正確な判断を下すこともできます。

分析力

証券会社で勤務すると、証券や株式に対するさまざまな分析を行うことになります。

株式のトレードは現在どうなっているのか、証券の売買はどのように行うべきか分析する場面は多くあります。

そのときに適切な分析をすることができる分析力が、証券会社で働くにあたって必要になるでしょう。

またそれらをどのように扱うか判断するためにも、分析をしっかりと行うことも重要です。

適切な判断をするために、より優れた分析力が証券会社で勤める際には求められるでしょう。

判断力

適切な分析をしたうえで、それらの情報をどのように使って取引をしていくかを判断する力も必要になります。

そのような判断力は、証券会社で働くにあたって非常に重要です。

特に金融の市場は一定ではなく、株式の価値の上昇や下降が不安定な状態で行われています。

もし売り出す際の判断が遅ければ価値がすぐに下がり、その分損をする可能性が高くなるでしょう。

そのため、迅速に見極めるための判断力が求められるのです。

判断力を持っていることにより、証券会社における自身の価値が高くなりやすいです。

ストレス耐性がある

証券会社は、金融市場の変動に常にさらされており、顧客の資産を預かる責任の重さから、働く人にストレスがかかる場合があります。

また、日々のノルマにストレスを感じることもあります。

多くの証券会社では、営業担当者に月ごとのノルマが課せられるため、その部分にストレスを感じてしまう方が多くいます。

目標達成のためには、顧客とのコミュニケーションを密にし、信頼関係を築く必要があります。

さらに、顧客対応もストレスを生む要因です。顧客は様々な感情を持っています。

しかし、ストレス耐性があれば、これらの課題を乗り越え、証券会社で活躍することができます。

ストレスを管理し、プレッシャーを力に変えることで、高いパフォーマンスを発揮することができます。

行動力がある

日本の証券業界において、顧客の多様なニーズに応え、激しい市場変化を乗り切るためには、従来の知識偏重型の人材から、行動力を兼ね備えた人材への転換が急務となっています。

行動力とは、単にフットワークが軽いという意味ではありません。

顧客の潜在的な課題を発見し、解決策を自ら提案する課題発見・解決能力。

新たな金融商品を学び、市場のトレンドをいち早く捉える情報収集・学習能力。

そして、困難な状況でも粘り強く交渉し、目標達成に向けて邁進する「実行力と粘り強さ」を指します。

デジタル化が進み、顧客との接点が多様化する中で、顧客との信頼関係を構築し、長期的なパートナーシップを築くためには、これらの行動力が不可欠です。

市場の変動が激しい現代において、常に顧客のために何ができるかを考え、迅速かつ主体的に行動できる人材こそが、証券会社の未来を拓く鍵となるでしょう。

【証券会社の志望動機】作成前の準備

志望動機作成前に準備しておくべきこと
  • 自己分析
  • 業界研究
  • 企業研究

証券会社の志望動機を作成する前に、準備しておくべきことがいくつかあります。

主に行うのは自己分析と企業分析の2つですが、これらの準備は証券会社を志望する方でなくてもやる必要があるでしょう。

証券会社志望の場合は、証券会社への志望をするきっかけになった出来事などを中心に作成すると良いでしょう。

あまりにもかけ離れた出来事や理由が出てくる際には、些細なことでもきっかけにつながる理由を探してください。

それぞれどのように行っていくか、次項で詳しく説明します。

自己分析

志望動機を作成する前に、自己分析は必ず行っておきましょう。

自己分析とは、自分のことを自分自身で深掘りして、どのような価値観や内面を持っているか調べていくことです。

志望動機を作成する前に自己分析を行っておくことで、中身の濃い志望動機が書けるようになります。

また自己分析を行っておくと、志望動機の作成時だけでなく面接の際にも役立ちます。

なぜなら、面接のときの自己PRの回答は、自身の客観的評価ができているかが大事になるからです。

自己分析を行うことで、自身の大事にしていることが把握できるでしょう。

また自己分析をする際に、証券会社を目指すきっかけになった価値観やエピソードがあればそれもメモに残しておきましょう。

自身の内面から証券会社を目指したきっかけを深掘りすると、志望動機を書きやすくなります。

詳しい自己分析の仕方はこちらの記事から

他己分析

志望動機を作成する前に、自己分析と合わせて他己分析をしておくと良いでしょう。

他己分析をすることで、自己分析では知りえなかった新たな一面を知ることができる可能性があります。

他己分析を方法をする際は、あらかじめ質問を考えておき、その質問を他の人に投げかける形で行うとスムーズに行うことができます。

例えば、「どのような場面や局面で楽しそうにしていた?」や「どのような時に頼りになった?」などと聞いてみると良いでしょう。

家族や友人だけではなく、大学の教授や部活動の先輩などに聞いてみると多様な評価を得ることができます。

業界研究

金融業界がこれからどのようになっていくのか、今置かれている現状がどのようなものであるかについても理解を深めておくことをおすすめします。

まず、大きなくくりで調べて、そこから証券会社は何を目指しているのかを理解することで、志望動機に再現性が生まれます。

また、業界研究を行うことで「自分が本当に証券会社に向いているのか」についても判断できます。

いざしっかりと業界研究を行ってみると、自分に向いていないことが判明したり、反対に、さらにモチベーションが高まったりします。

業界研究を通じて知った情報や、自分が証券会社に合っていると確信できた要素があるならば、ぜひ志望動機に盛り込むようにしましょう。

また、業界研究をすることで自己PRやガクチカにも深みを加えられることが多いため、ぜひ、志望動機作成のために業界研究をする際は「自己PRやガクチカに使えそうな情報はないだろうか」という考えも、頭の片隅に置いておくことを推奨します。

企業研究

志望動機を作成する前には、企業研究も済ませておきましょう。

企業研究をすることで、企業に自分の志望度の高さを伝えることができます。

その際に、業界だけでなく志望企業の独自の魅力について触れておくと、企業から高評価を得られるでしょう。

特に証券会社は、何らかのきっかけがなければ存在自体を知らない人も多いです。

そのため、業界の企業研究をする前に、どのような経緯で証券会社を知ったのかも整理しておきましょう。

企業研究をする際には、企業のホームページやSNSでの情報を集める以外にも方法があります。

たとえば、インターンに参加して実務の中から研究していくのも有効です。

さまざまな方法を使って企業研究をしていくと、内容に幅を持たせることができるでしょう。

【証券会社の志望動機】書く際の注意点

実際に志望動機を書く前に、注意点を見ていきましょう。

もし注意点を破っていたら、マイナスの評価につながってしまうので、しっかり見ていきましょう。

気を付けるべき注意点はこちらです。

志望動機を書く際の注意点
  • 競合企業との差別化をする
  • 企業側にもメリットがないことは書かない
  • エピソードは1つに絞る

競合企業との差別化をする

志望動機を書く際には、競合企業にも当てはまることは書かないようにしましょう。

志望動機が他社にでも当てはまる場合は、企業側に「他の企業でも良いのでは?」と思われてしまい、志望度が低いと判断されてしまいます。

志望度が低いと判断されてしまえば、大幅に評価が下がってしまうので、その企業でしかできない事、かなえられないことを述べて志望度の高さをアピールしていきましょう。

企業にメリットがないことは書かない

企業にメリットがないことは書かないようにしましょう。

企業は将来活躍してくれそうな人材を求めているので、エピソードで貢献できることをアピールし、企業にメリットがある事を話していきましょう。

例えば、「入社後は営業のノウハウを学んでいきたいです。」といった志望動機は企業には全くメリットはありません。

これに加えて、学んだノウハウを活かして、どう企業に貢献できるかを書くとよいでしょう。

エピソードは1つに絞る

志望動機で使うエピソードは1つに絞りましょう。

エピソードが多ければ多いほど良いという事は全くありません。

志望動機はESにしても、面接時にしても、字数や時間が限られているのでエピソードは1つに絞りましょう。

複数個エピソードを入れてしまうと、1つ1つの内容が薄くなってしまい、採用側に上手くアピールすることができなくなってしまいます。

志望動機では1つのエピソードをできる限り具体的に述べていく必要があります。

【証券業界の志望動機】おすすめ構成

志望動機のおすすめ構成
  • 結論:結論ファーストで書く
  • 理由:具体的な経験を書く
  • 結論:企業で再現性を伝える

志望動機は結論から経験を伝えて、最後に企業での再現性を伝える構成がおすすめです。

結論を最初に持ってくることで一番に伝えたいことが強調され、その後の文章に一貫性を持たせられます。

具体的にどのようにすれば良いのか、次項で詳しく説明します。

結論:結論ファーストで書く

志望動機を書く際には、最初にその業界を目指した志望理由を書きましょう。

証券業界を目指した理由を書くときは、短い文章でまとめることが大事です。

また、ありきたりな内容では他の就活生と同じような内容になってしまい採用側が興味をを持ってくれなくなってしまいます。そのため、オリジナリティーのある文章を考えましょう。

独特な表現や言い回しをすればよいのではなく、自分で考えた言葉で書けば十分です。

このとき、自身の強みと絡めて志望理由を書くと、その後の文章に一貫性が出てきます。

さらに、結論ファースト(結論を先に述べること)にすることで、その後の志望動機の構成も考えやすくなります。

なお、次に書く具体的な経験に沿ったことを書くのもポイントのひとつです。

理由:具体的な経験を書く

次はその企業を志望する理由を書きます。

その志望理由を考えるにいたった具体的な経験を書きましょう。

学生時代に行った、アルバイトや部活・サークル、ゼミなどでの経験から具体的なエピソードを考えていきます。

直接証券会社に関わる内容でなくても、志望理由につながるエピソードであれば良いでしょう。

証券会社は特に数字を扱う会社なので、何か目的を持って行動したことや、具体的に改善したことの数値があれば説得力が高まり、よいアピールになるでしょう。

証券会社に求められるスキルを意識して、具体的な経験を伝えましょう。

結論:企業で再現性を伝える

最後にもう一度結論を述べましょう。

最初の結論とは違う文章で書くことが望ましいです。

結論と具体的な経験を踏まえたうえで、企業に入社した際に自分の強みがどのように活かせるのか伝えることも大事です。

構成の最後には、入社した際にその自身の強みについて、企業でどのように再現できるかを伝えましょう。

実際に自身が証券会社に入っているイメージを膨らませ、どのように働いているかを伝えます。

このとき、具体例を出して伝えるのがコツです。

働いている際のイメージが湧きにくいのであれば、企業研究を再度行って将来の姿を想像してみてください。

このように最後の結論の部分では、「強みをどのように活かせるか」と「その企業で働きたいという気持ち」の2つを組み入れましょう。

【証券会社の志望動機】業務別例文

ブローカー業務の例文

顧客一人ひとりの資産形成を最前線でサポートしたいという強い思いがあります。貴社が掲げる顧客第一主義の理念に深く共感し、お客様の多様なニーズに寄り添いながら最適な金融商品を提供することで、その人生設計に貢献したいと考えています。市場の変動を的確に捉え、専門知識に基づいた質の高い情報提供と、きめ細やかなコンサルティングを通じて、お客様との長期的な信頼関係を築くことに喜びを感じます。信頼から価値が生まれ、お客様に感謝の言葉を伝えていただくのが、私の最大のモチベーションです。常に学び続け、お客様にとって唯一無二のパートナーとなれるよう、貢献していきたいです。

ディーラー業務の例文

ダイナミックに変動する金融市場の中で、自身の分析力と決断力を最大限に活かしたいという強い志望動機があります。貴社の強固な情報ネットワークと高度な取引システムを活用し、市場のわずかな変化も見逃さずに収益機会を追求することに魅力を感じています。これまで培ってきた経済学の知識と、データ分析への関心は、常にリスクとリターンを冷静に見極め、最適な投資戦略を立案する上で役立つと確信しています。プレッシャーの中でも冷静さを保ち、迅速な意思決定を下すことで、お客様の資産形成に貢献するとともに、自己成長を追求していき、自分自身に市場価値をつけれる人材になりたいと考えます。

アンダーライティング業務の例文

企業の成長を資金調達の側面から支えるアンダーライティング業務に強い魅力を感じています。貴社が持つ豊富な実績と広範なネットワークは、企業の潜在的な価値を見出し、それを市場に適切に伝える上で不可欠であると考えています。企業の事業内容や財務状況を深く分析し、IPOや増資といった重要な局面において、最適な資金調達スキームを提案することにやりがいを感じます。企業の未来を形作るこの業務を通じて、日本経済の活性化に貢献したいという強い思いがあります。粘り強い交渉力と論理的思考力を活かし、貴社のアンダーライティング業務に貢献したいです。

セリング業務の例文

革新的な金融商品を顧客に届け、新たな価値を創造するセリング業務に貢献したいと考えています。貴社が開発するユニークな金融商品は、多様化する投資家のニーズに応えるものと確信しています。これらの商品を、機関投資家や富裕層といったプロフェッショナルな顧客に対し、その投資戦略やポートフォリオに合致する形で提案することに情熱を燃やしています。市場のトレンドを敏感に察知し、顧客の抱える課題を深く理解することで、最適なソリューションを提供することを目指します。コミュニケーション能力と提案力を活かし、貴社のプレゼンス向上に貢献していきたいです。

【証券会社の志望動機】企業別の志望動機例文

続いて、企業別の志望動機の例文を紹介します。

証券会社の代表的な企業を目指す人の立場になって、それぞれの例文を作成したため、参考にしてみてください。

また、例文の文字数はそれぞれの企業において求められる文字数に応じて作成しています。

みずほ証券

貴社を志望する理由はグローバルな視点での金融サービスと、みずほグループの強力なネットワークに魅力を感じているからです。貴社証券は投資銀行業務を中心に広がる事業領域を有し、国内外の顧客に対して質の高いサービスを提供しています。大学で金融学を学ぶ中で、国際的な投資銀行業務やグローバルな資産運用に強い関心を抱くようになりました。特に、貴社証券が提供する幅広いサービスは国内市場にとどまらず、海外市場にも積極的に進出しており、グローバルな視野での投資や資産運用に携わることができる点に魅力を感じています。入社後はアジア圏における金融戦略や投資機会の拡大に貢献し、顧客に最適な提案を行うことで、貴社の更なる成長に寄与していきたいと考えています。

大和証券

貴社を志望する理由は、アジアを中心としたグローバルな金融展開に強く惹かれたからです。私は大学時代、アジア市場における投資機会を模索するため、私自身が行った調査で、インドや中国の成長率に基づく投資戦略を分析し、どのような資産運用戦略が現地の経済状況に最も適しているかを提案し、アジア圏における投資家の多様なニーズに応える方法について深く考察しました。この研究を通じて、アジア市場における貴社の強固な戦略がどれだけ市場に影響を与えるのかを実感し、私もその一端を担いたいと強く感じるようになりました。入社後は現地の投資家ニーズに合わせた資産運用の提案や、アジア市場におけるリスク管理に携わることで、貴社のビジョンに沿った成果を上げることを目指します。貴社が進めるアジア戦略において、私の知識や経験が役立つと信じており、今後さらにグローバルに展開する貴社の成長に貢献できるよう努力する所存です。

SMBC日興証券

貴社を志望する理由は三井住友グループという強固な基盤を持ち、グローバルな金融市場で積極的に活動している点に強い魅力を感じたからです。私は大学で金融市場の動向や投資銀行業務に関する研究をしており、実際に貴社が持つ世界規模のネットワークと、それを活用した投資戦略に共感しています。特に、米国や欧州の金融市場についての研究を進め、グローバルな投資環境の中で新たな市場の発展を予測し、そこに適切に投資する方法を学びました。これらの知識を、貴社が展開する投資戦略にどう生かすかを深く考えました。貴社においては、特に海外市場における投資機会の発掘やリスク管理において自分の学んだ知識を最大限に活かし、投資家や企業のニーズに応える形で貢献したいと考えています。

野村証券

貴社を志望する理由は、貴社が持つ強力なブランドと世界規模で展開する金融サービスの多様性に魅力を感じたからです。貴社は証券業務だけでなく、資産運用や投資銀行業務においても高い実績を誇り、そのグローバルなネットワークと幅広いサービスは業界内で非常に強い影響力を持っています。私は大学で企業の資金調達や投資戦略に関する研究を行っており、企業の資金調達の方法を分析し、特にESG投資が企業の財務基盤に与える影響について深く掘り下げました。この研究を通じて、企業の持続可能な成長をサポートするために、どのような投資戦略が有効かを理解しました。入社後は貴社の広範なネットワークと投資銀行業務における強みを活かし、グローバル市場において投資家や企業のニーズに応える形で貢献する所存です。

三菱UFJ証券

私は、金融を通じて社会に貢献したいという強い思いがあり、三菱UFJ証券でその夢を実現したいと考えています。大学時代に所属していた投資サークルでは、金融市場の奥深さに触れ、その魅力に引き込まれました。同時に、金融が社会に与える影響の大きさを実感し、人々の生活を豊かにしたいという思いを抱きました。三菱UFJ証券は、顧客中心主義を掲げ、顧客の立場に立った提案ができる点に魅力を感じています。また、国内外に幅広いネットワークを持ち、グローバルビジネスを展開している点も、私の目標と合致しています。貴社に入社後は、これまでの経験や知識を活かし、顧客の課題解決に貢献したいと考えています。将来的には、グローバルな視点を持ち、海外ビジネスにも貢献したいと考えています。貴社の海外ネットワークを活用し、海外の顧客にも日本の金融商品を提案することで、日本経済の発展に貢献したいと考えています。私は、三菱UFJ証券で、金融を通じて社会に貢献するという夢を実現するために、日々精進していく所存です。

【証券会社の志望動機】NG例文

次はNG例文を見ていきましょう。

今回紹介するNGポイントは

志望動機のNGポイント
  • 他社にも当てはまる
  • 企業にメリットがない
  • エピソードが複数盛り込まれている

の2つになります。

NG例文①:他社にも当てはまる

私は貴社に入社し、日本の投資を活発にしたいと考え志望しました。
私は証券会社で営業のインターンをした経験があります。
そこで、証券の理解を深め、お客様と話していくうちに、投資の可能性を感じ始めました。
多くのお客様は投資についての理解が浅いために、投資を行っていませんでした。
そのため、私は貴社で営業職に就き、多くの人に投資を行ってもらえるように働きかけ、日本の経済を活性化させていきたいと考えています。

木下恵利

スーツの男性の画像

この文章だけでは、「証券会社であればどこでもよいのでは?」と思われてしまいます。その企業で取り扱う商材や働き方など、その企業でないといけない理由を組み込むと良いでしょう。

NG例文②:企業にメリットがない

私は貴社の営業職を志望します。
小さいころから、商品を売り込む営業マンにあこがれていて、将来は営業マンになりたいと考えるようになりました。
そのため、貴社で営業の経験を積んでいくことで、営業のノウハウを学んでいき、いち早く1人前の営業マンになりたいです。

木下恵利

スーツの男性の画像

このままでは、企業にメリットがない内容になってしまいます。そのため、「いち早く1人前の営業マンになり、部署で1番の営業成績を出したいと考えています。」のように企業にメリットがある内容を入れるとよいでしょう。

NG例文③:エピソードが複数盛り込まれている

私が貴社を志望する理由は、学生時代の多様な経験を通して、金融の力で社会に貢献したいと強く感じたからです。例えば、大学のゼミでは、地域の中小企業の経営課題を分析し、資金調達のサポートを提案しました。また、個人的には、株式投資を通じて経済の仕組みを学び、金融市場の奥深さに魅了されました。さらに、海外留学中には、現地の金融機関でインターンシップに参加し、グローバルな視点から金融の重要性を実感しました。これらの経験から、私は貴社の〇〇という事業に共感し、自分の力を活かして貢献したいと考えています。

木下恵利

スーツの男性の画像

この文章だけでは、1つのエピソードに絞ることができておらず、何をアピールしたいかが伝わりにくくなってしまいます。エピソードを1つに絞りそれを深ぼることで、評価される志望動機になります。

【証券会社の志望動機】就活に有利な資格

証券会社への就職を目指す上で、志望動機を魅力的にするためには、専門知識や熱意を示す資格が有効です。

ここでは、就職活動で有利になる主要な資格と、それぞれの資格がどのようにアピールポイントになるかを解説します

証券アナリスト

証券アナリストの資格は、高度な金融知識と分析能力を客観的に証明できるため、志望動機を裏付ける強力な武器となります。

特に企業の財務分析や経済予測に関する専門性は、株式や債券の評価、ポートフォリオ構築など、証券業務の根幹を理解していることのアピールにつながります。

入社後も継続的な学習意欲があることを示し、専門職としてのキャリアパスへの熱意を伝えることができます。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー(FP)の資格は、顧客のライフプラン全体を見据えたコンサルティング能力があることを示します。

証券会社が提供する金融商品は多岐にわたるため、顧客一人ひとりの状況に合わせて最適な提案を行うFPの視点は非常に重要です。

資産運用だけでなく、税金、保険、不動産など幅広い知識を持つことで、顧客の信頼を得やすく、より深い顧客関係を構築できる人材として評価されるでしょう。

日商簿記

日商簿記の資格は、企業の財務諸表を正確に読み解く基礎的な会計知識があることを証明します。

証券会社では、企業の業績や財務状況を分析し、投資判断を行うことが日常業務であるため、簿記の知識は不可欠です。

企業の健全性や成長性を判断する上で、数字に強いことは大きな強みとなります。

論理的な思考力と地道な努力を継続できる姿勢を示すことにもつながります。

【証券会社の志望動機】志望動機をより良くするためにエージェントに相談しよう

志望動機を書く際に、自分だけで行うと客観性が失われがちです。

客観性を出すために、自分以外の人に志望動機について相談すると良いでしょう。

専門の人に頼みたいのであれば、就活エージェントを活用してみてください。

専門的で高度なことを行っている企業への志望動機は不安になりがちですが、プロのアドバイザーがサポートしてくれるため、不安なく選考に臨むことができます。

無料で利用できるので、興味をお持ちの方はこちらのサイトをご覧ください。

まとめ

証券会社の志望動機を書く際は、「この業界でなくてはならない理由」を述べるのが特に大事です。

ポイントを押さえて志望動機を書くことで、企業へ自身の志望度の高さを伝えることができるでしょう。

自分の志望動機をブラッシュアップし、入りたい企業への採用率を高めていきましょう。

この記事を友達におしえる!

LINEで送る ツイートする シェアする URLをコピーする

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます