【例文9選】物流業界で通る志望動機の書き方|書く際のポイントや構成、NG例など徹底解説

【例文9選】物流業界で通る志望動機の書き方|書く際のポイントや構成、NG例など徹底解説

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

はじめに

物流業界と言えば、昨今特に活発化されているイメージもあり、志望する就活生も多いでしょう。

ただ、漠然と「モノを運ぶ仕事」という認識だけで志望動機を作成すると、企業の求める人材にはマッチしません。

この記事では、どのような志望動機を書けば物流業界の企業の目に留まるのか、大事なポイントをご紹介します。

この記事を読んでわかること

・物流業界向けの志望動機の書き方
・志望動機のおすすめ構成

この記事をおすすめしたい人

・物流業界向けの志望動機の書き方を知りたい人
・自分の志望動機に不安がある人

【物流業界の志望動機】まずは物流業界について知ろう

物流業界とは、主に商品の輸送や配送を行っている業界のことを指します。

しかし一口に商品を運ぶといっても、その工程は「保管・情報管理」「流通加工」「包装・荷役」「輸送・配送」「営業」「コンサルティング」など多岐にわたります。

また、商品の付加価値を上げるラッピングや、商品の品質を保持するための保管など、売り手側が行うイメージの仕事も物流業界の業務のひとつです。

物流業界への就職を志す方は、業界の実情を知り、自分の認識とのギャップが起こらないようにしておきましょう。

物流業界の課題

物流業界にとって大きな問題となっているのが、小口発送によるコストの増加です。

昨今、Amazonや楽天などのECサイトが発展し、「送料を発送側が負担する」「実物を見た後で返品可能」などの、消費者のネット通販への抵抗感を取り払うサービスを打ち出す企業が増えてきています。

こうしたことから、ネット通販の敷居は年々低くなっており、個人宅への配送を中心に、物流需要はこれからも高まっていくでしょう。

また、年々多様化している消費者のニーズに応えるため、主に小売店を中心に、必要なものを必要なときに発注する「多頻度小口配送」が採用されています。

従来は、一定量の商品をまとめて配送するやり方が一般的でしたが、時代の移り変わりにより、現在は小さな商品に対し大きなコストを要して運ばなければなりません。

物流業界の今後

物流業界は、今後もリモートワークなどの発達によって需要が拡大していくことが予想されます。

増え続ける需要に人員が追い付かず、業界全体の人員不足も重い課題となるでしょう。

そのため必要になってくると考えられるのが、IT技術を駆使した作業の効率化です。

たとえば、個人宅への小口配送が増加している昨今、配送車のルート取りは複雑化しており、配送プランを決定するだけでもコストが発生しています。

そこで、配送を管理する輸配送管理システムを利用すれば、データを入力するだけで誰でも最適なルートを導き出すことが可能です。

これまで従業員のスキルに頼っていた部分をITに置き換えることで、コストの削減が叶い、さらなる発展につなげることができるでしょう。

ドライバー不足

物流業界におけるドライバー不足は深刻な課題の1つです。

少子高齢化が進む日本では、ドライバーの高齢化が深刻化しています。

平均年齢が上昇し、新規の若年層が物流業界に参入しなくなってきているのです。

この結果、現役ドライバーの退職が増え、補充が追いつかない状態となってしまっています。

また、長時間労働や不規則な勤務時間が多く、特に近年はこのような労働環境は魅力的でないと思われることが多いため、さらにドライバーが不足しています。

特に都市部への人口集中が進む中で、地方のドライバー不足が顕著です。

都市部に比べて賃金が低い場合も多く、地方でのドライバーの確保は非常に難しい状況となっています。

ECサイトの普及により需要が急増していますが、それに対応するだけの人材が確保できていないため、労働負荷が増加してしまっているのが大きな問題なのです。

【物流業界の志望動機】3つの手段

物流業界には様々な輸送方法が存在しますが、主なものは大きく分けて3つです。

1つのみに特化している企業もあれば、全ての運送方法に対応している企業も存在します。

どのような輸送方法があるのかについて理解した上で、自分がどのような企業に就職するかを考えてみましょう。

陸運

陸運とは皆さんが想像する、トラックを用いて物品を運送するものであり、国内の運送が中心です。

オンラインで購入した商品が自宅に届く際に利用されることが多く、その需要は年々増加しています。

陸運は他の輸送手段に比べて柔軟性が高く、都市部から地域まで広範囲にわたる配送が可能です。

また、陸運は商品のドアtoドア配送が可能であるため、特に小口配送や長距離・短距離輸送において重要な役割を果たしています。

加えて、物流全体の60%を陸運が占めており、その重要性は非常に高いです。

しかし、道路交通状況や気象条件に左右されやすく、渋滞や災害による遅延のリスクも伴います。

そのため、効率的な配送ルートの計画や適切な労働環境の整備が求められているのが特徴です。

海運

海運は国際物流の核を担う存在であり、特に大量の貨物を長期間にわたって運ぶ際に重要な役割を果たします。

海運は主にコンテナ船を利用し、大量の貨物を一度に運送できるため、コストパフォーマンスが非常に高いです。

そのため、企業間の取引においては欠かせない手段となっています。

また、環境への負荷が比較的少ない点も注目されており、持続可能な物流の実現に寄与しています。

しかし、海運は他の輸送手段に比べて時間がかかるため、緊急性の高い貨物には不向きです。

また、港湾設備や通関手続きなどのインフラが必要であり、それに伴うコストや時間も考慮する必要があります。

それでもなお、海運は大量輸送において圧倒的な優位性を持ち、国際貿易の基盤として重要な役割を担い続けています。

空運

空運はスピードが求められる輸送において最も適した手段です。

特に生鮮食品や高価な電子機器、医薬品など、迅速な配送が求められる商品においては空運が利用されます。

空運は他の輸送手段に比べて輸送時間が圧倒的に短く、地球の反対側にある都市間でも数日以内に配送が可能です。

この迅速性は企業のサプライチェーンにおいても重要な要素となっており、在庫管理の効率化や市場の変動に迅速に対応できます。

しかし、空運はコストが高く、運べる貨物の量にも制限があります。

また、航空機の運行スケジュールに依存するため、気象条件や空港の運営状況に左右されることも多いです。

しかし、その迅速性と信頼性から、高付加価値の商品や緊急配送において不可欠な手段と言えます。

【物流業界の志望動機】物流業界の仕事内容

ここからは、物流業界の仕事内容について詳しく解説していきます。

物流業界の業務内容は多岐にわたっており、特色もそれぞれ異なります。

それぞれの業務内容を正しく理解するとともに、自分がどのような仕事に興味を持っているのかを明確にしておきましょう。

保管・情報管理

「保管・情報管理」は、販売元から預かった商品を一時的に保管する作業です。

ただ商品を置いておけば良いというものではなく、商品によって湿度や温度を調整し、品質を落とさないよう適切に保管しなければなりません。

そのため、商品に関する膨大な情報を管理する必要があります。

また、預かった商品の配送コストを抑えつつ消費者へ届けるためには、配送ルートの調整やスケジュールの最適化が欠かせないでしょう。

さまざまな業務があり、幅広いスキルと全体を見る能力が求められます。

流通加工

商品をそのままで出荷することはできず、「流通加工」と呼ばれる商品の梱包業務が必要です。

流通加工の業務内容は商品によってまちまちですが、主に、商品に付加価値を付与する目的で行われます。

たとえば、お中元やお歳暮の詰め合わせ、クリスマスのラッピングなど、商品の見栄えを良くするための作業がこれにあたるでしょう。

また、商品の安全性や品質を保証する目的で、商品の検品を行うこともあります。

こうした細かな作業を物流センターで行うことが、供給の効率化につながっているのです。

包装・荷役

配送の過程で商品が傷つき、商品価値が損なわれることがないよう、段ボールやクッション材で保護する作業を「包装」と呼びます。

また「荷役」とは、主にトラックをはじめとする輸送手段への荷物の積み込み、および積み下ろしを指します。

そのほかにも、積み下ろしを行った後の運搬・仕分けや、集荷(ピッキング)も行わなければなりません。

物流において中核的な役割を担っており、幅広い知識、的確な判断力が必要になるでしょう。

輸送・配送

「輸送・配送」は、出庫された商品を消費者のもとへ運ぶ仕事です。

前述したように、物流業界の需要は増加の一途をたどっており、商品を消費者へ届ける輸送・配送業務は大変になってきています。

労働時間が長く、また長距離の移動などが懸念されるため、一定以上の体力がなければ続けていくことは難しいでしょう。

また、短時間とはいえ消費者との直接のやり取りがあるため、最低限のコミュニケーション能力が求められる業務でもあります。

営業

物流の外部委託を希望する企業に対し、物流サービスを提案するのが物流業界の営業職です。

具体的には、荷主の課題をヒアリングしたうえで、潜在的なニーズを拾い上げ、資料を使って顧客に最適な提案をしていきます。

提案内容が配送品質に直結するため、自分の仕事の結果を肌で感じることができ、やりがいのある職種であると言えるでしょう。

また、顧客や各部署との連携が必須なため、高いコミュニケーション能力のほか、海外の企業と仕事をすることもあるため英語力を求められることもあります。

コンサルティング

物流に関する悩みを解決するのが、コンサルティング業務の主な目的です。

企業によって運ぶものはさまざまなため、扱う品物に合わせてさまざまな提案をしていなければならず、商品に対する幅広い知識が必要です。

また、コンサルティングの切り口も多様で、保管・配送などの業務内容に対するものから、戦略やM&Aといった経営に対するものもあります。

顧客の悩みを解決するために、多角的に問題解決するスキルや、優れたコミュニケーション能力が必要になるでしょう。

【物流業界の志望動機】未経験でも大丈夫?

結論として、物流業界に未経験でも就職すること自体は問題ありません。

しっかり業界研究をして、今後の動向や課題点を理解し、自分が実現したいことを志望動機に入れ込めば、十分に他の就活生と差別化をすることは可能です。

特に近年、物流業界は人材不足に悩まされているため、あなたがなぜ物流業界を目指しており、どのように活躍したいと考えているのかを明確に盛り込むことができれば、十分に魅力をアピールすることは可能です。

ただし、人手が足りていないからといって「誰でも合格できる」というわけではないため、気を抜かずにしっかりと選考対策に臨みましょう。

【物流業界の志望動機】志望動機作成前に準備しておくべきこと

木下恵利

スーツの男性の画像

志望動機を書く際は十分に準備をしてから書くようにしましょう。自己分析や企業分析を行ってから作成することで質の高い「穴のない志望動機」を作成することができます。そのため、自己分析や企業分析を行い、書く内容を明確にすることから始めていきましょう。

志望動機は、「自分がこの企業でなければならない理由」を企業に伝えるためのものです。

そのため、志望動機を作成するにあたり、「自己分析」と「企業研究」は必ず済ませておくべきだと言えるでしょう。

どちらも大変な時間と労力を要するものですが、これをしておかないと、採用担当者に響く志望動機を作成することはできません。

ここで準備したものが、のちに作成する志望動機のクオリティに直結するため、丁寧に取り組んでおくことをおすすめします。

自己分析

自己分析とは、自分のことについてさまざまなアプローチで深掘りをし、自分の潜在的な面を明確にすることです。

志望動機を作成する際には、自分の特性や強み、弱みを分析し、自分の特性がいかにその業種に向いているのかを盛り込む必要があります。

自己分析をすることで、自分のことを客観的に見ることができるようになり、中身の濃い志望動機を書けるようになるでしょう。

また、自己分析を通して「自分が何をやりたいのか」を理解することは、企業に就職した後で「どのようにその会社に貢献していきたいのか」を考えるための礎となり得ます。

なぜ物流業界を目指すのか、自己分析をしてしっかりと言語化しておけば、面接などで聞かれた際にもスムーズに受け答えができるでしょう。

企業研究

企業研究とは、志望する企業のことを正しく理解するために、その企業を多角的に調査することです。

企業は応募者に対し、「自社でなければならない理由」を求めており、どの企業でも通用するような志望動機だと、評価が低くなる場合があります。

深く企業研究をしておくことで、志望企業の特性を根拠とした志望動機の作成ができるため、採用担当者に志望度の高さを伝えることができるでしょう。

また、企業研究を行う際には、会社説明会やOB・OG訪問など、さまざまなアプローチが求められます。

そのため、企業研究がきちんとできていることをアピールすれば、自身が積極的に行動できる人間であることを採用担当者へアプローチすることにもつながるでしょう。

加えて、複数の企業を研究し比較しておけば、より自分の特性にマッチした企業を選ぶことができます。

【物流業界の志望動機】志望動機作成のポイント

志望動機を作成する前の準備が整ったら、次は志望動機を作成するうえで重要なポイントをご紹介します。

物流業界の仕事は世間の認識と実際の業務内容のギャップが大きいため、志望する際には業界の実情をしっかりと理解できていることをアピールする必要があります。

そのため物流業界の志望動機を作成するのは少し難しいですが、ポイントを押さえることで中身のある志望動機を作成することができるので、しっかりと確認しておきましょう。

なぜ物流業界なのか

企業は、高いモチベーションを持って働ける人材を求めています。

物流業界を志す熱量や、業界への理解度を企業にわかってもらうために、「なぜ物流業界を志望したのか」を伝えることは非常に重要です。

自分の経験や、就職後に成し遂げたいことなどを絡めて物流業界でなくてはならない理由を伝えることで、業界への志望度の高さを伝えることができます。

このとき、物流業界ならではの魅力などを踏まえると、より説得力のある志望動機になるでしょう。

業界の魅力を見つける際には、自分の「好き」から考えてみることをおすすめします。

物流業界を目指すきっかけになった経緯を深掘りしてみると、どこかに「好き」があるのかが見つかることでしょう。

そのエピソードをもとに、自分が感じる物流業界の魅力を考えてみてください。

なぜこの企業なのか

物流業界の中でも志望企業を選んだ理由を伝えることも、大切なポイントです。

ほかの企業と比較したうえでその企業を選んだ理由が言えないと、企業側の目には「自社でなくても問題ないのでは?」と疑問を抱いてしまう可能性があります。

多くの企業の中からどうしてその企業を選んだのかを伝えることで、その企業への志望度の高さを伝えましょう。

前述したとおり、志望企業を選んだ理由を考える際には、志望企業について深く調べておかなければなりません。

企業理念や業務内容を詳しく研究し、その企業ならではの特性を正しく理解しておきましょう。

志望企業について深く調べておくことで、企業独自の魅力について述べることができるため、企業に志望度の高さがより伝わりやすくなります。

入社後のビジョン

入社後に、自分が企業に対して何ができるのかを伝えることが大切です。

自分の強みを具体的に伝えられれば、入社後の活躍を企業にイメージさせることができます。

強みをどのような場面で活かすことができるのか、この点を具体的に伝えていくことがポイントになります。

このとき、自分の強みが志望企業の理念と食い違っていると逆効果になってしまうので、企業の特性をしっかりと理解したうえで自分の強みとマッチしているかきちんと確認しておきましょう。

志望動機に盛り込む際には、実際に経験したエピソードを交えることがおすすめです。

実際に起こったことと絡めて話すことで説得力が増し、併せて自分の人となりを伝えることができます。

【物流業界の志望動機】アピールすべきスキル5選

アピールすべきスキル5選

・体力

・PCスキル

・対人コミュニケーション能力

・通関士資格

・語学力

物流業界を希望するのであれば、この5つのスキルは身に着けておく必要があります。

これらが備わっていると効果的なアピールになります。

体力

物流業界に進んでいくのであれば、「体力」は必要となります。

当たり前ですが、物流業界というのは全国、世界中から集まる荷物を消費者や顧客のもとに運ぶ社会インフラの役割を果たしています。

倉庫などで重い荷物を持つ場面が多くあるため、体力に自信がある人、体を動かして働きたい人におすすめといえます。

また、トラックの運転手などは長距離運転となるため、体力は必須であるといえます。

PCスキル

いまや物流業界に限らず、他のどの業界でも必須スキルとなっているのが「PCスキル」です。

皆さんの中には「物流業界にPCスキルって何処で使うかイメージがつかない」という方もいるかもしれません。

ですが、物流業界においてPCを扱う場面は多くあります。

物流業界では必要書類の作成や顧客、取引先とメールでのやり取りなどが多く、すべてPCで行う業務となります。

プログラミングや関数などの高度なPCスキルを持っている必要はありませんが、エクセルやワード、社会人として必要なメール能力などが備わっているだけでもアピールになります。

対人コミュニケーション能力

物流業界に進んでいくのであれば、「対人コミュニケーション能力」は最も重要になります。

物流業界といっても先ほど紹介したように仕事内容は様々です。

ですが、そのすべての仕事内容でコミュニケーション能力は必須となります。

完全に裏方となる事務作業などであれば社内の方とのコミュニケーションが取れれば問題ないですが、それ以外は社外の方とのコミュニケーションが必要となってくるのです。

倉庫内や配送先などで多くの人と関わっていくことになります。

物流業界は社会インフラとしてなくてはならない業界であり、止まることができないため、円滑なコミュニケーションを取り、スムーズに進めていくことが求められるのです。

通関士資格

物流業界で通関士として働いて行きたいのであれば、持っているとアピールになります。

通関士とは、貿易時に税関を通過する際に必要となる手続きを代行する職種です。

通関士資格は貿易関連で唯一の国家資格であり、資格なしでは通関士として働くことはできません。

試験自体も簡単なものではないため、企業からの需要が高い資格となっています。

語学力

物流業界は他の業界と比較して特に「語学力」が必要とされています。

貿易などでは海外の企業とのやり取りがあるため、「TOEIC500点以上」などのように応募条件を設けている企業が多くあります。

特に海運は語学力を重視する傾向が強いため、TOEICスコアなどを保有していて、高得点の場合はアピールポイントとなります。

【物流業界の志望動機】志望動機のおすすめ構成

木下恵利

スーツの男性の画像

志望動機はESに書く際も面接で伝える際もPREP法を意識することが大切です。面接で伝える際は時間もあまりないため、ESに記載した内容をそのまま話すのではなく、かみ砕いて自分の言葉で伝えると効果的です。

ここからは、志望動機の基本的な構成をご紹介します。

テンプレートどおりに書く必要はありませんが、ある程度形式を守ることで、よりわかりやすい志望動機になります。

文章校正を意識し、自分の熱量や魅力が企業に正しく伝わる志望動機を作成しましょう。

結論ファーストで書く

志望動機の構成で重要なのは、結論ファーストで書くことです。

結論ファーストとは、文字どおり志望動機の結論から先に伝えることです。

その企業を志望する理由を簡潔に結論から伝え、その後に詳しい理由を補足していきます。

結論ファーストで書くことで企業へ自分の意思を伝えやすくなり、興味を引くことができるでしょう。

一方、結論ファーストでない志望動機は冗長気味になり、伝えたいことがぼやけてしまう傾向にあるので避けた方が良いでしょう。

具体的な経験を書く

結論から先に書いたら、その後に具体的な経験を書くことがポイントです。

実体験は、ほかの志望者とまったく同じにはなり得ないエピソードであり、自分だけが持つ強みとも言えます。

自分だけの経験を具体的に書くことで、競争相手との差をつけるとともに、自分の強みがどのように活かされるのかを企業に明確に伝えることができます。

自分のこれまでの経験を振り返り、どのように考え行動し、どのような強みを得たのかを簡潔に伝えましょう。

入社後どう活かすか

結論と具体的な経験の後で、企業に入社後にどのように自分の強みを活かすことができるかを伝えましょう。

自分が経験してきたことや学んだことを、志望企業への就職後にどう活かしていけるかをアピールしていきます。

そうすることで、企業により具体的に働いて活躍する姿をイメージさせることができます。

また、どのように企業に貢献したいかを伝えることで、「就職後のビジョンがはっきりしていて意欲の高い人材」という印象を持ってもらえるかもしれません。

【物流業界の志望動機】物流業界の志望動機例文6選

志望動機の書き方がわかったら、いよいよ作成に入ります。

とはいえ、ゼロから文章を作るのは難しく感じることもあると思います。

最後に志望動機6選をご紹介しますので、自分の志望動機づくりに役立ててみてください。

例文①

私は物流の顧客ニーズを素早くキャッチし、より良いサービスを提供できるよう、改善し続けたいと考えています。

日々進化し続ける物流業界の中でも、新しいシステムをいち早く導入し、革新を続けている貴社に魅力を感じ、志望しました。

私の強みは変化を恐れずチャレンジできる力で、学生時代には長期休みごとにさまざまな国を訪れました。

現地の人とコミュニケーションが取れるか不安はありましたが、「とりあえず行ってみよう」と何度か旅行を重ねるうちに対話能力も上がり、具体的には現地に友人を作れるほどのレベルです。

学生時代に得た経験をもとに、新しいものに触れることを恐れず、常に情勢にアンテナを張りチャレンジ精神を持って挑戦することで、貴社の繁栄に貢献したいと考えています。

例文②

私は、顧客満足度の高いモノ運びをすることで、顧客が安心して利用できるサービスづくりに貢献したいと考えています。

学生時代は定食屋でアルバイトをしており、リピーター獲得に苦戦したことがありました。

そこで友人数人にお客さんとして来店してもらい、満足度アンケートを取ったところ、料理の質ではなく店員の接客の声が大きすぎることに原因があることがわかりました。

店長に相談し、声出しの調整を行ったところ、徐々に常連のお客さんが増え、売上アップにつながったのです。

この経験から、お客さんがサービスに対して持つイメージは、商品そのものだけではなく、商品を得るために体験したすべての出来事の総合評価であることを学びました。

満足度の高い配送のために顧客、従業員両方の「人を大切にする」という貴社の経営理念のもと、真心のあるサービスを提供したいと考えています。

例文③

大切な品物の品質を保ったまま運ぶことで、販売店と消費者をつなぎたいと考えています。

貴社は特に低温物流への評価が高く、品物の品質を損なわせず運ぶことに力を注いでおり、私の目指す「品質の高いモノ運び」を実現できると考え志望しました。

私は、学生時代にはアルバイトでリーダーを務め、従業員のサポートを行ってきました。

一人ひとりがいかに実力を発揮できるかを考え働きかけた結果、全体のパフォーマンスを上げることができたのです。

私は、自分が表舞台に立たずとも、自分の仕事の結果が誰かの喜びにつながることにやりがいを感じます。

貴社に入社後は、「品質の高いモノ運び」を通じて、社会の縁の下の力持ちとして尽力したいと考えています。

例文④

私が貴社を志望するのは、物流の効率化とイノベーションに貢献したいからです。

物流業界の重要性に初めて気づいたのは、大学の経済学講座でグローバルサプライチェーンの複雑さとその経済への影響を学んだときです。

特に、ある物流企業のケーススタディを通じて、効率的な物流システムがいかに企業の競争力を高めるかを理解しました。

その後、物流業界の最前線で活躍する貴社の事例に触れ、革新的な物流ソリューションと持続可能性への取り組みに深い感銘を受けました。

このような背景から、私は物流業界でキャリアを築くことを決意しました。

貴社のように、効率的かつ持続可能な物流システムの構築に取り組む企業で働きたいと強く望んでいます。

例文⑤

私が貴社を志望するのは、物流の最適化とイノベーションを通じて社会に貢献したいからです。

経営学部で物流管理を学んでいた時、流通加工の重要性と、それがエンドユーザーへの価値提供にどう影響するかを理解しました。

特に、ある企業訪問で物流センターの最先端技術を目の当たりにし、流通加工の効率化がいかに全体の供給チェーンを改善するかを実感しました。

その経験から、物流業界で働き、具体的な改善策を実践することに強い関心を持つようになりました。

貴社は流通加工技術の革新に積極的に取り組んでおり、私の関心とキャリアビジョンに完全に合致しています。

貴社に入社してからは、その技術力と革新性に魅力を感じ、物流業界の未来を共に形成していきたいと考えています。

例文⑥

私が貴社を志望するのは、貴社の輸送・配送業務の効率化と革新に貢献したいからです。

大学で物流学を専攻し、特に輸送・配送の最適化に関する研究に没頭しました。

ある課題研究で都市部の配送効率化に関するケーススタディを行った際は、最新のGPS追跡技術や最適ルート算出アルゴリズムが配送効率に与える影響に深い関心を持ちました。

その経験を通じて、物流業界における技術の進化とその社会への貢献の大きさを実感しました。

貴社が先進的な物流ソリューションを取り入れ、持続可能で効率的な配送システムの構築に取り組んでいることに強く惹かれます。

貴社に入社してからはこのような環境で自らの知識と情熱を活かし、輸送・配送業務の更なる効率化とイノベーションに貢献したいと考えています。

【物流業界の志望動機】NG例文3選

残念ながら、物流業界の志望動機においても「これは書いてはいけない」というNGの例文が存在します。

ここまでは良い例文を紹介してきましたが、NGの例文についても確認しておくことで、自分が実際に書いてみた志望動機の中にマイナスなものが無いかを確認することができます。

就活は総合点で判断されるので、良い印象を与えることも大切ですが、マイナスな印象を与えないように注意することも大切です。

NG例文①

私が物流業界を志したのは、日常生活に欠かせない物流の重要性を実感したからです。

大学時代、地域の物流企業での短期インターンを経験し、商品が一点から消費者の手元に届くまでの過程を目の当たりにしました。

特に、大規模な物流センターでの作業の効率化や、運送ルートの最適化に関わる業務を見て、物流がいかに私たちの生活と密接に関わっているかを実感しました。

この経験から、物流業界におけるサービスの質の向上が、社会全体の利便性を高めるという認識を深めました。

貴社に入社した暁には、この経験を活かして、積極的に貴社の業務に貢献する所存です。

NG例文②

大学時代、私は地域のフードバンク活動に参加しました。

このボランティア活動では、食料品の収集から分類、そして必要としている地域の家庭や施設への配布まで、一連の物流プロセスに深く関わりました。

特に印象的だったのは、限られたリソースと時間の中で、いかに効率的に作業を進めるかという課題でした。

私たちはチームを組み、各自の役割を明確にし、スムーズな作業フローを確立することで、この課題に取り組みました。

また、ある時は地域のイベントで食品の運搬を手伝ったこともあります。

重い荷物を運ぶ体力的な負担や、時間内に配送を完了させるプレッシャーは大変でしたが、チームワークとコミュニケーションの重要性を改めて実感しました。

これらの経験を活かして、貴社の業務に貢献したいと考えています。

木下恵利

文章は分かりやすく、エピソードも悪くはありません。
しかし、志望動機が明記されていないのが致命的となります。
必ず最初に「志望する理由は〇〇だからだ」と結論ファーストで伝えることを意識しましょう。

NG例文③

私が貴社を志望するのは、モノを運ぶことで豊かな生活を実現したいからです。

物流業界に興味を持ったのは、学生時代に引っ越しアルバイトを経験してからです。

その仕事で、物理的に重い荷物を運ぶことの大変さと、それを乗り越えた時の達成感を知りました。

その経験から、物流の現場で働くことの重要性と、物を運ぶことの社会的価値について深く考えるようになりました。

特に夏場の暑い中での作業や、階段の多いアパートへの配達では、体力の限界を感じることもありましたが、それでもお客様の笑顔を見ると、全ての苦労が報われると感じました。

このような体験を通して養った体力を活かせば、貴社の業務を通して、人々の生活を支える仕事で貢献できると考えています。

木下恵利

体力だけでは物流に貢献できないため、志望動機としては物足りないです。
体力だけをアピールするのではなく、もう少し具体的に書くようにしましょう。

【物流業界の志望動機】物流業界で早期内定を獲得するには

就職活動が年々、早期化していることは周知のとおりだと思います。

他の業界と同じく、物流業界も年々早期化しています。

インターンシップから早期選考へ案内されること多いため、早期に内定を取って余裕を持って就活をしていきたいという方も多いのではないでしょうか。

そんな方は是非就活エージェントの活用をおすすめします。

物流業界に特化した専属エージェントがあなたに合った優良企業の紹介やES添削、面接対策など内定獲得まで二人三脚でサポートしてくれます。

まず一つ内定が欲しいという方はぜひ検討してみるとよいでしょう。

まとめ

昨今の巣ごもり需要を中心に、物流業界は今後も発展していくことが考えられます。

志望する企業からの内定を勝ち取るためには、ほかの志望者よりも一歩踏み込んだ業界理解、志望度の高さを要求されるでしょう。

各ポイントをしっかりと押さえ、厚みのある志望動機を作成しましょう。

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