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- 小売業の志望動機の作成方法
- おすすめな志望動機の構成
- 小売業で評価されるためのポイント
- 小売業の志望動機がなくて悩んでいる人
- 小売業の志望動機の作り方を知りたい人
- 企業に好印象を与えられる志望動機を作成したい人
目次[目次を全て表示する]
はじめに
就活に際して業界研究を行う中で、流通業のうち小売業に強い興味を抱いた方もいるでしょう。
しかし、いざ選考書類に志望動機を書こうとしたときに何を書いたら良いのかわからなくなってしまう方は少なくありません。
この記事では、さまざまな工程のある流通業の中でもとくに小売業にフォーカスを当て、業界全体の概要や志望動機の書き方を解説しています。
書類選考に向け、志望動機の作成が控えている方はぜひ参考にしてみてください。
【小売業の志望動機】小売業とは?
流通業は、メーカーが製造した製品を流通に乗せ、消費者まで届ける業界です。
物流や倉庫など、さまざまな過程が存在しますが、直接消費者と関わるのは小売業と呼ばれる形態になります。
小売業は、流通業の中でも卸売業者から製品を仕入れ、実店舗などを通して消費者に届ける仕事です。
デパートやコンビニエンスストア、スーパーマーケットなど実際に足を運んで買い物をする施設のみならず、ECサイトなどを含める場合もあります。
単に製品を取り扱う業者ではなく、お客様に対し買い物体験を提供するという意味でサービス業のような業務を担うケースも多いです。
取り扱う製品の種類や店舗の形態によって、必要とされる知識や接客の仕方なども異なります。
自分がどのような製品を取り扱いたいか、よく考えて志望先を決めましょう。
小売業界について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
【小売業の志望動機】小売業の主な業種
続いて、小売業界の業種についてご紹介します。
取り扱っている製品の種類や、どれだけの製品を置いているかによって、店舗の形態や規模は異なります。
また、顧客の層も異なるため接客の仕方も変わる場合が多いです。
その店舗に何を求めて来店するかも変化するため、製品知識はもちろん、求められるサービスの質を維持しなければなりません。
一方で、他の業態の影響などにより将来性に変化が生まれている場合もあり、今後の在り方を考えなければならないところに来ています。
百貨店
小売業界の代表的な例として挙げられるのは、百貨店です。
大規模な店舗を構え、さまざまなアパレルブランドなどがテナントとして軒を連ねており、レストランや休憩スペースなども充実している場合が多く、一時は隆盛を誇っていました。
しかし、景気の移り変わりによって出費が落ち着くと、価格帯の高い商品は売れ行きが悪くなり、歴史ある百貨店の閉店も相次いでいる状況です。
近年では時間帯を気にせずに注文できるECサイトが台頭してきたため業界全体が転換期を迎えています。
各地のお土産物などを集めて販売を仲介する自社のECサイトを提供したり、通販では実現できない実店舗での買い物に対する付加価値をあらためて提供したりと、各社が生き残りをかけて新たなサービス形態を生み出しているのが特徴です。
スーパーマーケット
1950年頃にはじめて日本に上陸したスーパーマーケットという業態は、今や人々の生活に欠かせない存在になりました。
野菜や果物、鮮魚や肉などの生鮮食品をはじめ、日常に欠かせない食や日用品を取り扱っている業種です。
もともとは店内を消費者が自分で周り、レジに待機している従業員が会計を行う形態が主流でした。
しかし、現在ではセルフレジのように消費者が会計まで自力で済ませられるモデルも導入されています。
また、各地で生産された食料品を集めて販売するだけでなく、地元の農家が生産した作物を持ち込んで販売するなど、地産地消を掲げてサービスを展開しているスーパーも多いです。
ネットスーパーなど、家にいながら生鮮食品を購入できるサービスなども台頭し始め、今後の動向が注目されます。
コンビニエンスストア
コンビニエンスストアは、スーパーマーケットよりも小規模な店舗で食品や日用品を扱っている業態です。
大手が幹線道路沿いを中心に各地に店舗を作っており、日常に必要なさまざまなものがいつでもどこでも購入できるため人気があります。
24時間営業しているだけでなく、公共料金の支払いもできるという便利さから、今や人々の生活に欠かせないインフラのようなものです。
しかし、2019年にははじめて業績が減少傾向になり、今後は伸び悩む可能性があります。
人口が多い地域にはたくさん店舗があり維持もしやすいものの、過疎化が進んでいる地域などは出店しても採算が合わないなどの理由で、店舗数に偏りがある地域も少なくありません。
もともとあまり生鮮食品を取り扱っていなかった業種ですが、近年ではごくわずかな野菜や果物を販売している店舗も見受けられます。
家電量販店
百貨店やスーパーマーケット、コンビニエンスストアなどと比べてやや取り扱っている製品の専門性が上がるのが、家電量販店です。
基本的には冷蔵庫や掃除機、洗濯機などの生活家電や、PCなどの家電製品を取り扱っています。
近年では電化製品に限らず、食品や飲料、洗剤などの日用品を販売している店舗もあり、陳列している商品の多様化が進んでいる状態です。
さらに、ECサイトに対抗するためにネット通販にも力を入れ始めており、実店舗以上に豊富な品揃えを実現しています。
顧客は家電について詳しくない場合も多いため、従業員はその性能などについて詳しい知識を蓄え、説明できるようにしておくのが望ましいです。
また、販売だけでなく古くなった家電の買取や処分を依頼されることも少なくありません。
アパレル
食料品や日用品ほどではないものの、比較的購入の優先度が高い衣料品を扱っているアパレル系の小売店も存在します。
小規模なブティックや独自の店舗を構えている場合のほか、百貨店やショッピングモールなどにテナントとして入っている場合もあり、日常で着用する服からフォーマルな服まで、さまざまな衣類を提供している業種です。
その性質から扱っている製品の価格差が非常に大きく、大衆向けの廉価な製品からハイブランドまで、じつに多様な製品があります。
現在、消費者のニーズを受けて大衆向けのアパレルショップでは低コスト思考が進んでおり、安くて高品質な服の生産が増えている状況です。
さらに、通販を利用して服を購入する方も増えており、ブランドごとにECサイトを構えているケースもあります。
ドラッグストア
ドラッグストアは、皆さんご存知の通り医薬品や化粧品、健康食品など幅広く取り揃え、消費者に提供する小売業態のことを指します。
医薬品は処方薬から一般用の医薬品までを取り扱い、消費者の健康管理をサポートするのが役割です。
また、スキンケアやメイクアップ用品などの化粧品も豊富に取り揃えており、健康と美容を一度にケアできる利便性が魅力とされています。
また、サプリメントや健康食品、日用品も取り扱い、消費者の日常生活に必要な商品をまとめて購入できるため、利便性が高く、多くの消費者に利用されています。
立地条件が良く、消費者が気軽に立ち寄れる店舗展開を行っていることも多く、地域密着型のサービス提供を行っている店舗も多いです。
リサイクル
リサイクル業界は不要になった商品を買い取り、再販売することを主なビジネスモデルとしています。
環境保護と資源の有効活用を目的としており、近年のフリマアプリの普及によって消費者が気軽にリサイクルに参加できているのです。
これにより、リサイクル業界はさらに注目を浴びるようになるとも予測されます。
リサイクル業界は家具や家電、衣類から玩具、スポーツ用品、書籍まで多岐にわたる商品を扱っています。
「消費者が手軽に不用品を売却でき、他の人がそれを再利用する」つまり経済の循環を促進している業界です。
近年では「SDGs」など「持続可能な社会の実現」という言葉が至る所で聞かれるように、環境に対する意識が非常に高まっているため、需要はさらに増加すると考えられます。
スポーツ用品
スポーツ用品業界は、ランニングシューズやスポーツウェア、フィットネス器具など、スポーツに関連する商品を直接消費者に提供する業界です。
スポーツ用品業界は健康志向の高まりとともに市場が拡大しており、幅広い年齢層の消費者に対応しています。
専門知識を持ったスタッフが適切な商品選びをサポートするため、消費者のニーズに合わせたサービスを提供できるのが特徴です。
また、最新のテクノロジーを駆使した製品の製造も行っており、スポーツのパフォーマンスを向上させるための商品も扱っています。
トイレタリー
トイレタリー業界は、トイレに関連する商品だけでなく、バス製品やスタイリング材など、体をケアするための製品を幅広く取り扱っています。
シャンプーやリンス、ボディソープ、ハンドソープ、トイレットペーパーなど、日常的に使用する消耗品が主な商品です。
また、スキンケアやヘアケア製品も含まれており、消費者の清潔感と美容をサポートするのも役割の1つです。
トイレタリー製品は品質や使い心地が重視されるため、多くのブランドが競争しています。
消費者のニーズに応じた新製品の開発や改良が行われており、特に環境に配慮した製品や肌に優しい成分を使用した製品が人気です。
化粧品
化粧品業界はスキンケア、メイクアップ、フレグランスなどの化粧品を販売する業態で、常に一定の需要があり、安定した業界です。
化粧品業界には多くのメーカーが存在し、消費者の多様なニーズに応えています。
数ある小売業界の業態の中でも、特に製品知識を持ったスタッフが消費者の肌質や悩みに応じた適切な商品を提案することが求められているのも特徴です。
また、トレンドを取り入れた新製品の開発や環境に優しい成分を使用した製品が増えており、消費者の意識の変化に対応する柔軟性もあります。
特に、店舗では実際に試してから購入できる体験型の販売方式を取り入れられており、消費者が安心して商品を選べる環境が整っているのも特徴です。
【小売業の志望動機】小売業の主な職種
続いて、小売業の主な職種についても理解しておきましょう。
様々なものがありますが、代表的なものは以下の4つが挙げられるでしょう。
バイヤー
バイヤーは小売業において非常に重要な役割を担っている仕事の1つです。
店舗で販売する商品の選定や仕入れ、新規ルートの開発を行います。
バイヤーは市場の動向を常に把握し、消費者のニーズに応える商品を仕入れるために日々働いています。
市場調査やトレンド分析、競合他社の動向のチェックなども仕事の1つです。
また、価格交渉などもバイヤーが行います。
新しい商品や取引先を開拓するために展示会や商談会に参加することがあるのも、バイヤーという仕事の特徴です。
バイヤーの選定する商品が売上に直結するため、ビジネスの成功に大きな影響を与える役割を担っている職業といえます。
販売スタッフ
販売スタッフは小売業の最前線で活躍する職種です。
主な業務は店頭に立ち来店するお客様に対して接客を行うことであり、店の顔ともいえます。
お客様のニーズを聞き取り、適切な商品を提供することで購入を促進するのも役割の1つです。
お客様との関わりが最も多い職種であるため、丁寧でお客様に寄り添った対応が求められます。
また、商品知識を常に磨き続け、質問に的確に答えることも販売スタッフにとって重要な役割です。
そして何より、販売スタッフの対応は店舗のイメージや顧客満足度に直結するため、笑顔とサービス精神も欠かせません。
また、商品の陳列や在庫管理、レジ業務なども役割の1つであり、店舗運営を支える、重要な仕事であるといえます。
店長・マネージャー
店長・マネージャーは店舗の運営全般を統括する最高責任者です。
多岐にわたる業務を行いますが、最も重要な業務は販売スタッフの育成と管理です。
スタッフが効率的に働けるようにシフトを組み、教育や指導を行います。
また、店舗の売上目標を達成するためにマーケティング戦略や販売促進の作戦を考え、実行するのも仕事の1つです。
魅力的な店舗作りのために、イベントの企画や実行、商品のディスプレイ変更なども行います。
店長やマネージャーにとって、店舗の財務管理や在庫管理も担当し、効率的な運営を目指すのも仕事の1つです。
店舗全体の雰囲気やサービスの質を高めるためのリーダーシップだけでなく、問題解決能力やコミュニケーションスキルも求められる仕事です。
販売支援
販売支援の役割は商品の販売予測を実現するために様々な施策を考え、実行することです。
主な仕事はマーケティング戦略の立案やイベントやキャンペーンの企画実施です。
市場調査や消費者動向の分析を行い、効果的な販売促進策の策定も行います。
また、店舗でのプロモーションイベントの企画や広告キャンペーンの運営、デジタルマーケティングの実施なども求められます。
商品がより多くの消費者に認知され、購入されるように働きかけることも重要です。
また、販売データを分析して販売促進の効果を測定し、改善点を見つけ、次の施策に活かすトライ&エラーを繰り返すのも仕事の1つといえます。
クリエイティブな発想力と分析力を求められる職種であり、企業の売上に直接的に貢献する重要な役割を担っている職種です。
【小売業の志望動機】おすすめの構成
続いて、小売業界向けに志望動機を書く際におすすめの構成をご紹介します。
志望動機を書く際は、冒頭に結論、次にその詳細な理由、背景となるエピソード、入社後の貢献という形で構成を練ると伝わりやすいです。
バラバラな構成で書くと自分でも何が言いたいのかわからなくなってしまい、主張の一貫性が損なわれる場合があります。
そうなると志望動機の説得力は一気に落ちてしまうため、自分で言いたいことを整理するためにも一定の構成に従うのがおすすめです。
冒頭
まず、冒頭には結論を持ってきましょう。
その企業や小売・流通業界を志望した理由を簡潔に述べます。
文量は少なく、一文で構いません。
この部分をあまり長くし過ぎてしまうと、一番大事な部分がわからなくなってしまいます。
「私は○○のために貴社を志望しています。」
など、志望動機の中でもとくに大切だと思っている部分をストレートに表現しましょう。
独自性はこのあとの部分で出していくため、結論部分がありふれたものでも悩む必要はありません。
奇をてらった結論はインパクトがあり印象に残りやすいですが、やりすぎるとわざとらしくなってしまいます。
また、あとから深掘りされて答えられなくなる場合もあるため、本当にその理由が大事なのでなければ無理な内容にはしないことが大切です。
詳細な理由
次は、結論を補強するような詳細な理由を書きましょう。
その業界や企業を志望した理由を、結論よりも詳細に述べます。
とは言え、この部分でもやはり文章を書きすぎる必要はありません。
より細かな描写はこのあとの部分で行うため、理由の概要を述べるにとどめ、読みやすい文章を心がけましょう。
また、この部分で述べる内容が先に述べた結論やあとから挙げるエピソードと矛盾しないよう気を付けなければなりません。
志望動機などで矛盾が発生すると、全体的な信頼性が揺らぐためその動機を信じてもらえない可能性があります。
もし面接に進んでも、矛盾が生じている部分について深掘りされると答えに窮することになる場合が多く、良い評価は得られないため注意しましょう。
背景
次に、過去の経験からエピソードを1つ選んで背景として記入しましょう。
なぜそれが志望する大きな理由となったのか、そのように考えた理由は何なのか、その背景を述べます。
きっかけとなった経験があれば、理由全体の説得性が高まるためおすすめです。
エピソードを選ぶ際、説得力を高めようとあれもこれも詰め込む方がたまにいます。
しかし、あまりいろいろなエピソードを入れても話がごちゃごちゃするだけで大きな効果はありません。
とくに大きな転機となったエピソード1本に絞り、その詳細な描写を心がけることでより理解を深めてもらうほうが効果的です。
エピソードについて述べる際は、自分以外の人が読んでもわかりやすいような表現を心がけましょう。
入社後の貢献
最後に、今の自分であれば企業にどのように貢献できると考えているのかを書きましょう。
もし入社できた場合、自分はどのようにしてその企業に貢献するかを述べます。
これまでに培ってきたスキルや経験、自分の強みに言及すると書きやすいです。
採用担当者にとっても、志望者が働いている様をイメージできると評価しやすく助かります。
「○○の経験を活かし、現場で△△に努めたいと考えております。」
「私の強みである○○を活用し、△△を実現したいと考えております。」
といったように、自分が企業にできる貢献を明確にしましょう。
その企業の業務内容に絡めて述べるとより効果的です。
また、最後にもう一度全体的に矛盾が発生していないか確認してみましょう。
【小売業の志望動機】小売業で評価される志望動機を作るポイント
続いて、流通業・小売業向けに志望動機を書く際のポイントをご紹介します。
志望動機は、志望先の企業への「唯一性」のアピールです。
つまり、その企業が自分にとってどれだけ唯一の価値を持っているのか、そして自分が企業にどのような唯一の価値を提供できるのかをアピールする必要があります。
ほかの企業や業界でも良いのでは、と思われるような内容では意味がありません。
熱意や志望度をアピールするためにも、どうしてもこの企業でなければならないことを強調しましょう。
小売業の中でもなぜその企業なのかを伝える
流通業、とくに小売業ともなれば似た店舗形態の企業だけでも数多くの種類があります。
そのため、なぜその企業が良いのか、自分にとってその企業にどのような価値があるのかを盛り込まなければなりません。
スーパーマーケット1つ取っても、地域密着型の小規模な店舗から中小規模のチェーン、さらには全国展開しているような大企業など、非常に多くの企業がひしめき合っている状態です。
競合他社がいくらでもある中で、なぜその企業でなくてはならないのかが説明できないと、志望動機の説得性に欠けてしまいます。
ほかの企業にはないその企業ならではの強みや事業を引き合いに出し、その企業でなければならない理由を伝えましょう。
出身地など、これまでの自分の経歴と絡めても構いません。
小売業の求める人物像を知っておく
小売業で働くにあたっては、どのような人物像が求められているのかあらかじめ把握しておくことも重要です。
小売業の仕事内容はその多くが消費者向けのものであるため、流行に敏感であり、消費者のニーズに対応できることが非常に重要であるといえます。
したがって、分析力や柔軟性、発想力や顧客視点を有している人材が求められているといえるでしょう。
独創性を盛り込む
志望動機の結論自体は、そうバリエーションの多いものではありません。
ほかの就活生と被ることも多く、それ自体を悲観する必要はないものの、やはりそのままにしておくとその他大勢の中に埋もれてしまいます。
そのため、理由やそれに至った背景の中に独創性を盛り込んで、より採用担当者の印象に残るよう工夫するのがおすすめです。
これまでの人生の中でどのような経験をしてきたか、それに対してどのように感じたかは、人それぞれ異なります。
そのため、エピソード次第で志望動機は独自性の高いものに化けるのです。
自分の考え方にも言及を広げ、どうしてそう思ったのかを説明すればより効果があります。
自分の経験を用いて、自分らしい志望動機を作成しましょう。
入社後の取り組みを述べる
志望動機では、なぜ入社したいのかだけを述べて言いっぱなしにするのではなく、入社後どうするつもりなのかについても述べる必要があります。
志望動機自体が立派でも、入社後働いているイメージがわかない相手は採用しにくいです。
そのため、採用担当者には自分がその企業で働いている姿を想像してもらう必要があります。
入社後に何をしたいか、どのように貢献したいのかを説明することで、面接官に自分の企業での活躍イメージを持たせましょう。
また、入社後に何がしたいかは、その企業で「何ができるか」を知っていなければ書けません。
そのため、その企業についてしっかり調べていることを示し、入社への本気度や熱意をアピールできる部分でもあります。
【小売業の志望動機】例文紹介
続いて、実際に小売業界向けの志望動機の例文を業種別にご紹介します。
一口に小売業と言っても、その業態は店舗の種別によって大きく異なるため、自分がどのような業種を志望しているのかよく考えて志望動機を練らなくてはなりません。
店舗などの実態にそぐわないことを書いてしまうと、しっかり下調べをしていないとみなされてしまいます。
また、実際に文章を考える際は自分の経験に基づき、自分の言葉で書かなければなりません。
自分が何をしたいのかをしっかり考え、自分だけの志望動機を書きましょう。
スーパーマーケット
私が貴社を志望したのは、食料品の販売を通して地域社会に貢献したいと考えたためです。
貴社は○○県に本社があり、県内を中心に50店舗を展開しておられます。
○○県で生まれ育った私にとって、貴社の店舗は非常になじみ深く、従業員の方にもとても親切にしてもらってきました。
今度は私がこれまでの恩を地域に還元する番だと感じており、地域に根ざした貴社の店舗で働きたいと考え志望しました。
学生時代は貴社の店舗で4年間アルバイトをしており、店舗での業務は一通り承知しております。
貴社への入社後は、これまでの経験を活かして、配属先の店舗で地域の方にとってなくてはならない食料品の販売に携わり、売り上げに貢献したいと考えております。
百貨店
私が貴社を志望したのは、接客を通してお客様に最上級の買い物体験をしていただきたいと思ったためです。
子どもの頃にはじめて貴社の店舗を訪れた際、従業員の方が子どもの私にも非常に丁寧に応対してくれたことがきっかけです。
最初の思い出がとても良いものとなり、その後も何度も店舗を訪れる理由になりました。
買い物を楽しいと思えるかどうかは、その店舗の従業員の態度や接客にも大きな要因があると考えております。
そのため、私は自分がしてもらったように丁寧で配慮の行き届いた接客を行い、実際に店舗に来てくださるお客様が楽しい思い出を作るためのお手伝いをさせていただきたいのです。
貴社への入社後は、百貨店ならではの丁寧な応対をいちはやく身に付け、店頭に立ってお客様のおもてなしをしたいと考えております。
家電量販店
私が貴社を志望したのは、家電を利用される方一人ひとりに合った製品のご案内を重視している貴社の社風に惹かれたためです。
家電は単に安い、または性能が良いだけではなく、利用者一人ひとりの状況に合ったものを選ぶのが一番良いと思っています。
以前、ある家電量販店で掃除機を購入したいと従業員の方に相談したところ、学生なら安いもので十分だから、とあまり使い勝手の良くない製品を紹介されたことがありました。
結局その掃除機はほどなくして壊れてしまい、あらためて貴社の店舗で掃除機について相談したところ、部屋の大きさや間取り、掃除の頻度などを詳しく聞いて最適なものを選んでいただけました。
この経験から、私もお客様の状況や背景に寄り添える従業員として家電を販売したいと強く感じたのです。
貴社への入社後は、学生時代のアルバイトで培った傾聴力を活かして、お客様のニーズを引き出し適切な製品を勧めたいと考えております。
ドラッグストア
私は、貴社の店舗におけるユーザビリティを可能な限り高めてお客様に貢献する姿勢に感銘を受けて志望しました。
ドラッグストアは医薬品から日用品、果ては食品まで、取り扱っている商品の幅が広く目当てのものを探しにくい傾向にあります。
しかし、貴社の店舗では見やすいところに全体マップが貼ってあり、他社の店舗より大きな吊り下げ案内を付けて、どこに何があるのかわかりやすく陳列しておられます。
セルフレジを導入した際は、各レジに使い方を記載した張り紙を掲示し、音声での案内も行って高齢者の方でも利用しやすいように配慮がされていました。
「お客様にとって便利な店舗とはどのようなものか」をここまでしっかり追求しておられる企業は、近隣には貴社以外にありません。
貴社への入社後は、よりお客様にとって使いやすい店舗にするためにはどうしたら良いかアイデアを出し、改善に寄与したいと考えております。
アパレル
私が貴社を志望したのは、衣類の提供を通じてお客様の自己実現を支援する貴社の姿勢に共感したためです。
身に付ける衣類を中心とするファッションは、着る人自身の鏡でもあり理想の体現でもあると感じています。
貴社は、衣類を販売する際に「他者から見た姿」ではなく「自分が良いと感じた姿」を実現して欲しい、というメッセージを毎度キャッチフレーズとして発信しておられます。
私自身、過去には過度に他人の目を気にしてしまい、自分の本当に好きな服が着られずに苦しんだ経験がありました。
そのようなときに貴社が提供している衣類とキャッチフレーズに出会い、考え方が変わって自分のためのファッションを楽しめるようになりました。
この経験から、同じように自己実現に悩んでいる方に貴社の衣類を通して新しい価値観に触れて欲しいと強く考えるようになったのです。
貴社への入社後は、よりお客様自身が好きな服を着られるようにするお手伝いを店舗で行いたいと考えております。
コンビニエンスストア
貴社を志望する理由は、お客様に寄り添ったサービスを提供し、地域社会に貢献する企業姿勢に強く共感したためです。
私は学生時代にもアルバイトとしてコンビニエンスストアで働いた経験があり、常にお客様のニーズを先取りし、最適なサービスを提供することの大切さを実感しました。
特に、Googleマップの口コミなどに書き込まれる要望に柔軟に対応することでニーズに応え続けました。
貴社は業界内での革新的な取り組みや、地域密着型のサービス展開において他社と一線を画しており、お客様の要望に柔軟に対応する姿勢が有名です。
貴社でこそ、私のアルバイト経験を活かせると考えています。
貴社の一員として、常にお客様視点で考えて行動し、地域に愛される店舗運営に貢献する所存です。
リサイクル
貴社を志望する理由は、環境保護と地域社会に貢献する理念に共感したためです。
私は大学時代にも下宿先の近くのリサイクルショップで働き、工夫次第でリサイクルできるものの豊富さに気づきました。
また、お客様一人ひとりがお求めになるアイテムと併用できる商品を提案することで、平均して毎月15%、店舗の売上を伸ばせたという実績も私の背中を押しました。
貴社のリサイクル業界での長い歴史と確かな実績を持ち、特に地域密着型のサービスを展開している点に魅力を感じています。
貴社においては、実務経験を活かしてお客様にご満足いただける接客を提供することはもちろん、ニーズを的確に聞き出すことで最適な商品を提案することで貢献したいと考えています。
スポーツ用品
貴社を志望する理由は、スポーツを通じて人々の健康と生活の質を向上させる企業理念に共感したためです。
私は小学校から大学までサッカーを続けており、長い間怪我に悩まされていたのですが、大学から貴社のスパイクを履くようになり、全く怪我をしなくなりました。
また、貴社は日本人の足に合ったスパイクの製造に力を入れており、怪我を防げるテーピングの巻き方などをSNSで発信している点にも魅力を感じています。
私は怪我に泣いたからこそ、貴社のような企業でこそ活躍できると考えています。
選手目線からさらなるケア用品を生み出し、大学で学んだマーケティングの知識を活かし、お客様一人ひとりに合ったシューズを提案し、売上に貢献します。
そして、貴社の製品がより多くの怪我に悩む選手の元に届き、全力でプレーできる人を増やすことが私の目標です。
トイレタリー用品
貴社を志望する理由は、マーケティングの知識を活かしたいからです。
半年間IT企業でマーケティング担当として実務をこなした経験を活かし、貴社の商品をより多くの人々に届けたいと考えています。
貴社の製品、特にサニタリー用品は一目ではサニタリー用品とわからないパッケージなど、ユーザー目線で作られています。
消費者のニーズを満たし、信頼を獲得すれば売上は後からついてくるという理念にも強く共感しています。
ただ目先の利益を追求するのではなく、消費者にとって理想的な商品を製造することを最優先としている貴社の姿勢こそがトイレタリー業界のスタンダードであると、売上をさらに伸ばすことで証明したいと考えています。
店頭に立ち、実際にお客様と触れ合うことで、マーケティングの知見と販売員としての体感を組み合わせた的確な広告戦略を提案できる人材を目指します。
化粧品
貴社を志望する理由は、アレルギーのある方でも利用できる、貴社の高品質な化粧品をより多くの人に届けたいからです。
私はもともと肌荒れが非常にひどく、化粧水すら使えないことも多く、メイクや肌のケアは諦めていました。
しかし、友人に連れられて貴社の製品を扱う百貨店に行ったところ、販売員の方が徹底的にヒアリングを行ってくださり、肌の弱い私でも利用できる化粧品や化粧水を紹介してくれました。
これにより、肌質が改善されただけでなく、メイクを楽しめるようになり、私の人生は一気に華やかになりました。
貴社に入社した際には、以前の私のように肌荒れに苦しむ方々でも利用できる貴社の製品を提案するだけでなく、日々美容に関する知識を論文などでアップデートします。
そして、日常的に行える肌のケア方法を提案し、製品以上の価値を提供できる販売員になりたいと考えています。
【小売業の志望動機】対策が難しいと感じたら
流通業・小売業向けの志望動機を考える際、どうしても対策が難しいと感じたら、就活のプロである就活エージェントに相談してみましょう。
「ジョブコミット」であれば、あなた自身の経験や強みからどのような志望動機を書き上げたら良いか、自己分析の段階からアドバイスやサポートを受けられます。
また、エントリーシートの作成だけでなく、面接対策や内定獲得後の手続きに関してもサポートを受けられ、就活全体の包括的な支援を受けられるのが特徴です。
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おわりに
小売業向けに志望動機を書く際は、志望先の企業が取り扱っている商品の種類や、店舗の形態などを考慮に入れる必要があります。
また、その中で自分がどのように働きたいのかを明確にし、入社後実際に働いている姿をイメージしてもらえるようにしなければなりません。
その企業が自分にとってどうして特別なのか、自分はその企業にどういった価値を提供できるのかについても考えてみましょう。
志望動機を作成できたら、それについて深掘りされても対応できるように準備をすることをおすすめします。