・製薬会社について
・インターンで志望動機が聞かれる理由
・志望動機のおすすめの構成
・製薬業界に興味のある人
・製薬会社のインターンを控えている人
・例文を見て作成時に参考にしたい人
はじめに
インターンに参加できれば、その経験を志望動機や自己PRなどに書くことができますし、業界理解や企業理解、業務内容の理解を深めることもでき、ぜひとも参加したいものの1つです。
しかし、インターンの多くにはまず選考が設けられているため、それに通過できなければ参加できません。
そこで今回は製薬会社を目指している人向けにインターンの志望動機の作成方法や例文などを紹介するため、参考にしてみてください。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】製薬会社について
まずは製薬会社の現状や将来性について考えてみましょう。
これは面接で聞かれた時にうまく答えられるために必要な情報ですが、あなたが製薬会社に就職するかどうかを検討するためにも重要な要素です。
また、製薬ベンチャー企業はどのようなことをしているのかについては以下の記事で詳しく紹介しているため、時間がある方は確認してみてください。
製薬会社の現状
製薬会社は医薬品の研究開発から生産・販売までを一貫して行う企業として、医療分野における中核的な役割を担っています。
製薬会社の収益構造は極めて特徴的です。
新薬の開発に成功すれば、莫大な利益を得ることができますが、その一方で開発プロセスには非常に多額の費用と時間がかかります。
新薬の研究開発には10年以上の期間と数百億円以上の費用がかかることも珍しくありません。
また、開発した薬が全て市場に出せるわけではなく、臨床試験での失敗や規制当局の承認を得られない場合には多大な費用が無駄になってしまうリスクがつきまといます。
さらに、医薬品市場では競争が激化しており、新薬の特許が切れると後発医薬品でもあるジェネリック医薬品の登場によって、売上が急激に低下するという問題もあります。
うまくいった場合とそうでない場合、両方の実情を理解した上で応募すると良いでしょう。
製薬会社の将来性
製薬会社の将来性を語る上で、ジェネリック医薬品の台頭は見逃せないポイントです。
ジェネリック薬品は特許が切れた新薬と同じ有効成分を持ちながらも、開発コストが非常に抑えられているため、安価で供給できる医薬品です。
医療費削減を目指す各国の政策に後押しされ、ジェネリック薬品の支持は拡大傾向にあります。
特に日本では高齢化社会が進む中で、国の医療費削減策の一環としてジェネリック医薬品の普及が積極的に推進されています。
加えて、AIやビッグデータを活用した新薬開発の効率化も注目されています。
これらの先端技術を活用することで、臨床試験の成功率を向上させたり、開発期間を短縮したりすることが期待されています。
多くの問題があるものの、技術革新と社会的ニーズに支えられており、成長が見込まれる分野であると言えるでしょう。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】製薬会社の職種
続いて、製薬会社の職種についても紹介します。
様々な職種が存在しますが、自分がどのような役割をこなしたいのかについて考えつつ確認してみてください。
営業販売職
製薬会社における営業販売職は医療機関や薬局を対象に医薬品の説明を行い、その販売を促進する役割です。
医薬品に関する専門的な知識が必須である点が、一般的な営業職と異なる点であると言えるでしょう。
薬の効果で副作用を適用される患者の条件などを正確に説明する能力が求められます。
医師や薬剤師が医薬品を安全かつ効果的に使用できるようにサポートすることが重要であり、医療現場に影響を与える責任感を伴います。
同時に営業力も非常に重要で、競合製品との差別化を図りながら取引先との長期的な信頼関係を構築することが求められる仕事です。
医薬品情報担当
医薬品情報担当職は医師や薬剤師などの医療従事者に対し、医薬品の正確な情報を提供する役割を担います。
製品の説明をするだけでなく、医薬品の適切な使用を促進し、医療現場での患者の安全を支える重要なポジションです。
新薬の効果や副作用、使用上の注意や他の医薬品との相互作用などを詳細に説明する必要があります。
また、医療従事者から寄せられる質問や懸念に対して迅速かつ的確に対応することも重要です。
さらに、医薬品情報担当者は医療従事者との信頼関係を構築することも求められます。
製薬業界や医薬品に関する幅広い知識だけでなく、相手のニーズを正確に把握するコミュニケーション能力も欠かせません。
定期的な勉強会の開催や専門的な情報を分かりやすく伝えるプレゼンテーションスキルも重要です。
医薬品卸販売担当
医薬品卸販売担当は製薬会社と医療機関や薬局をつなぐ役割を果たす仕事です。
医薬品の供給と価格交渉、さらには在庫管理までを幅広く関与します。
医薬品をスムーズに供給するためには製品の詳細情報を把握した上で医療現場のニーズを正確に把握することが重要です。
また、医療機関との価格交渉や契約管理を行うため、営業スキルだけでなく、財務管理や法的知識も求められます。
さらに、この職種では製薬会社から提供される医薬品情報を医療従事者に正確に伝えることも必要です。
例えば、新薬の導入に際して、その特徴や効果、副作用について医師や薬剤師に的確に説明することで、患者に最適な治療を提供するサポートを行います。
研究開発職
研究開発職は医薬品の革新と安全性を追求する役割を担う職種です。
新薬の成分を設計して、それが人間にとって安全かつ効果的なものであるかを確認するための実験や試験を繰り返し行います。
この過程には基礎研究から臨床試験、さらには規制当局への承認申請に至るまで、様々な段階があります。
特に基礎研究では新たな化学物質や生物学的物質を解析し、それがどのように作用するのかを解明することが必要です。
研究開発には多額のコストがかかるため、効率的かつ質の高い手法を用いることが求められます。
また、チームでの協力が不可欠であり、他の研究者や技術者と連携して作業を進めるスキルも重要です。
薬事部門
薬事部門は医薬品に関する法的手続きと規制遵守を担当する非常に重要な職種です。
新薬の承認を得るために必要な資料を作成し、厚生労働省や規制当局に提出する業務を中心に行います。
また、既存の医薬品が市場で使用される際にも、適正な法規制が守られているかを監視することも求められます。
このため、薬事部門の担当者は薬機法や適正製造基準(GMP)など、医薬品に関する規制を深く理解している必要があります。
生産職
生産職は医薬品を安全かつ高品質で製造する責任を担う職種です。
この職種では製薬工場での製造工程の管理や品質基準に基づいた生産活動が主な業務となります。
医薬品の製造はGMP(適正製造基準)という厳格な規制に従って行われるため、生産職の担当者は法令遵守を徹底しながら作業を進める必要があります。
また、生産現場で発生する課題を迅速に解決し、効率的な製造プロセスを維持することも重要です。
さらに、生産職では医薬品の製造工程をモニタリングし、品質管理を徹底することが求められます。
扱うものが患者に提供される「医薬品」であるため、安全性を確保することが必要です。
薬剤
薬剤師は医薬品の専門家として、その効果と安全性を監督して適正な使用を推進する役割を担っています。
医薬品の調剤をはじめ、患者への服薬指導や副作用の確認、さらには健康相談まで多岐にわたる業務になります。
薬剤師の最も重要な使命は患者が医薬品を安全に使用し、治療効果を最大限にサポートすることです。
そのため、薬理学や薬法、医薬品情報などの専門知識を常にアップデートすることが重要です。
さらに、薬剤師は医療チームの一員として、医師や看護師と連携して患者の治療に貢献します。
このように薬剤師は医療現場の中核を担う役割を果たします。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】製薬会社に向いている人の特徴
続いて、製薬会社に向いている人の特徴についても紹介します。
以下の5つの要素が当てはまる人は製薬会社のインターンを受ける際にも自信を持って応募できることでしょう。
もし当てはまる要素が少ない場合は少しでも近づけるように、今から自分なりに努力をしてみてください。
医療関連の知識や理系科目に興味がある
製薬会社で働くためには医療関連の知識や理系科目への興味が重要です。
新薬の研究や開発を行う職種においては生物学や化学、薬学といった専門知識が求められます。
さらに、医薬品情報担当や営業販売職においても、医療従事者に対し製品の特性や使用方法を正確に説明しなければならないため、医療に関する基礎的な知識は必要不可欠です。
現在専門知識を持っていなくても、理系科目に興味を持ち学び続ける意欲があれば、知識を身につけることは十分に可能です。
医療関連の知識に興味を持つ人は製薬会社が目指す患者の健康を支えるという使命に共感できることが多く、それが日々の業務のモチベーションにもつながります。
このように必要な知識を身につけるために努力ができるだけでなく、それ自体にやりがいや楽しみを感じることができる人こそ向いていると言えるでしょう。
責任感が強い
製薬会社での業務は人々の命や健康に直接影響を与えるものであるため、非常に高い責任感が求められます。
例えば、研究開発職では安全性や有効性を確認しながら新薬の開発を進める必要があります。
このプロセスでミスが発生すれば、1つのミスが重大な結果を招く可能性もあるため、慎重で正確な判断と行動が必要です。
同様に、営業販売職や医薬品情報担当も医療従事者に正確な情報を提供し、医薬品の適正使用を促す責任があります。
責任感の強い人は倫理観や批判意識を持ちながら医療の現場に貢献する意欲が高いと評価されるでしょう。
また、製薬業界は厳しい規制の中で運営されているため、ルールを守りながら業務を遂行できる能力も必要です。
献身性が高い
製薬業界は人々の健康と生活を向上させるという素晴らしい使命を持っています。
そのため、人の役に立ちたいという気持ちを強く持つ人にこそ向いている業界です。
新薬の開発から販売まで、すべての業務が患者の治療や健康維持に貢献することを目的としており、献身的な姿勢で仕事に取り組む人こそ高く評価されます。
特に研究開発職や薬事部門では長い期間を要するプロジェクトが多いため、根気よく取り組む姿勢が重要です。
また、営業販売職や医薬品情報担当においては医療従事者や患者のニーズに寄り添い、それを満たすための努力を惜しまない人材こそ重要です。
このような献身的な姿勢こそ、医薬業界全体を支える基盤となり、患者からの信頼を得ることにもつながります。
継続力がある
製薬業界は新薬の研究開発から市場導入に至るまで非常に長い期間を要する業務が多いです。
そのため、継続力のある人こそ向いていると言えます。
特に研究職や開発職では1つの新薬が市場に出るまで10年以上かかることも珍しくありません。
この間、複数の臨床試験や法規制のクリアを経て、安全性と有効性を確認する必要があります。
長期間にわたり計画的に進捗を管理し、試行錯誤を繰り返す中でも目標を見失わない姿勢が重要です。
さらに、営業職や医薬品情報担当においても継続的な努力が求められます。
顧客との信頼関係を築くためには一度の接触ではなく何度も訪問やフォローを重ねる必要があるのです。
このように、製薬業界では常に新しい製品や技術に対応するため、自己研鑽を続けることが求められます。
コミュニケーション能力がある
製薬業界では高い専門性を持つ業務が多い一方で、チームや他部門との連携も欠かせません。
そのため、コミュニケーション能力は非常に重要な能力の1つです。
研究開発職では生物の専門知識を共有し、共同で新薬を開発する必要があります。
同様に、営業職や医薬品情報担当では医療従事者との円滑なコミュニケーションを通じて、医薬品の適切な使用を促進することが求められます。
さらに、製薬業界はグローバル化が進んでいるため、国内外の研究機関や企業との協力が増えています。
異なる文化や背景を持つ人々と連携し、共通の目標に向かって調整を行う力も必要です。
また、専門知識を持たない相手にも分かりやすく説明するスキルもコミュニケーション能力の1つであるため、製薬業界で働くためには必須の能力です。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】企業が志望動機を聞く理由
次に、企業が志望動機を聞く理由について紹介します。
どのような企業にも以下のような目的があります。
製薬会社以外のインターンを受けることになった場合でも、以下のポイントは覚えておいてください。
人柄を知るため
企業が志望動機を聞く主な理由の1つは応募者の人柄を知るためです。
志望動機を通じて、スキル面での特性を見るだけでなく、応募者の価値観や考え方が自社の社風や職場の雰囲気と合うかどうかを確認しています。
特にインターンシップにおいては将来的にその学生が社員として働く姿を想定しながら適性を判断することを重要視しています。
また、学生が自分の強みや経験をどのように語るかによって、企業文化に馴染む姿勢や相性を見極めようとしています。
このように、志望動機を通じて採用担当者はこの学生と将来長きにわたって一緒に働きたいかどうかを見定めようとしている場合が多いです。
入社意欲度を測るため
志望動機を聞くもう1つの理由として、応募者の入社意欲度を測ることが挙げられます。
企業が採用活動を行うためには説明会の開催、面接会場の準備、資料の印刷や郵送など、多くのコストがかかります。
もちろんこれはインターンシップにおいても同様です。
むしろインターンの場合、学生に様々なことを教えなければならないため、人的なコストがさらにかかる場面も少なくありません。
そのため、企業としてはインターンに参加してくれた人や内定を出した人には辞退されることがなるべく少ないように取り計らいたいと考えています。
志望動機を通じて、その人が企業にどれだけ興味を持ち、いざ内定を出した場合には本当に働きたいと考えているのかを把握し、入社後の定着度や長期的な貢献を見極める材料にしているのです。
入社後に活躍できそうかを知るため
企業が新しい人材を採用する、もしくはインターンとして迎え入れる最大の目的は、業務を支える労働力を将来的に確保し、さらなる成長を目指すことです。
したがって、志望動機を通じて応募者がインターンでどのように活躍するか、入社させた場合は長期にわたって貢献できるかどうかを確認しています。
たとえインターンであっても、重要な仕事を任せることはベンチャー企業においては少なくない事例であり、インターン期間中は1つの戦力として計算されることも少なくありません。
内定を出した際に活躍してくれるかどうかも知りたいと思っていますが、インターン中にもできたら活躍して欲しいと思われていることが多いです。
従って、インターンの志望動機を作成するにあたっても、インターンに参加した際に貢献できることを伝えると良いでしょう。
ただ「学びたい」「教えてもらいたい」といった受動的な姿勢ではなかなかインターンに参加させてもらえないでしょう。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】インターンに参加する目的
続いて、今度は私たち就活生側がインターンに参加する目的についても紹介します。
以下の目的は多くの方がすでに持っているものですが「なぜインターンに参加しなければならないのか」がよく分かっていないという方は、ぜひ確認した上で目的意識を持ってインターンに参加してください。
自己分析を深めるため
インターンへの参加は自分自身を深く知るための絶好の機会となります。
普段の学業やアルバイトでは気づけなかった自分の興味や課題を再認識する場として活用できます。
特に実際の業務やグループワークを通じて、自分がどんな役割を担うのが得意なのか、どのような作業に喜びや達成感を感じるのかを具体的に知ることができるでしょう。
また、他の参加者や社員との交流を通じて、異なる価値観や働き方に触れることで、自分の適性を再確認できる点も大きなメリットです。
加えて、社員から直接フィードバックをもらえる場合、客観的な視点から自分の改善点を把握することができ、自己分析をより深める材料にもなります。
インターンを通じて得た自己分析の結果は志望動機作成や面接対策にも活用でき、就職活動全体の自信にもつながるでしょう。
企業や業界の理解を深めるため
インターンシップは企業や業界を深く理解するための重要な機会です。
インターンではネット上で得られる情報や説明会だけでの簡単な説明では実際の業務内容や職場の雰囲気を十分に把握することは難しいです。
しかし、インターンでは企業の内部に入り込み、職場のリアルな環境を体感できます。
さらに、社員との座談会や現場見学を通じて、企業文化や働き方、社員のモチベーションの源泉など、具体的な情報を得ることもできます。
また、業界全体の課題やトレンドについても学べるため、自分がその業界でどのように活躍できるか、どのように成長を目指していけば良いのかについても明確にできるでしょう。
このようにインターンに参加することで得た情報は志望企業を絞り込む際の判断材料となり、またインターンに参加した企業を受ける際にはどうすれば採用してもらいやすいかのヒントにもなります。
自分の成長につなげるため
インターンシップはただ職場を体験するだけでなく、自分自身の成長を促す重要な機会でもあります。
グループワークでは他の学生と意見を交わしながら目標達成を目指す中で、協調性やリーダーシップを養うことができるでしょう。
また、業務を通じて実務スキルを学びながら、自分の限界に挑戦し、新たなスキルや知識を身につけることも可能です。
さらに、ビジネスマナーやタイムマネジメント、目的達成力といった社会人として必要な基礎的な能力を実践的に学べる点もインターンの大きな魅力です。
他にも優秀な社員や他の学生と切磋琢磨する環境に身を置くことで、競争力が刺激され、自己成長へのモチベーションが高まります。
このようにインターンは自分を一段上のレベルに引き上げるための貴重な学びの場なのです。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】志望動機を書く前の準備
ここまで読んで「さあ、志望動機を作成しよう」と思っている方も多いかもしれませんが、その前に以下の準備に取り組んでみてほしいことがあります。
これらの対策は就活全般において必要なものであり、自己PRやガクチカを作成するにあたっても応用できるポイントが非常に多い対策です。
面倒だと思うかもしれませんが「急がば回れ」ということで、ぜひ一つひとつ入念に取り組んでみてください。
全ての対策が終わった時には志望動機がスラスラ書けて「準備して良かった」と思うことでしょう。
自己分析
自己分析はこの記事を読む前にもう終わっている方もいらっしゃるかもしれませんので、もし終わっている場合は読み飛ばしても構いません。
しかし、まだ終わっていない方はぜひ徹底的に行ってください。
自己分析は自分の価値観や強み、弱み、そしてこれまでの経験を振り返り、自分がどのような人物だろうかを明確にする作業です。
例えば、自分がこれまでどのような場面でやりがいを感じたのか、どのようなスキルを培ってきたのかを整理することで、応募先の企業で自分が活かせるポイントを見つけることが可能です。
自己分析を行うと、ただ「働きたい」という漠然とした気持ちだけでなく「この企業で働く理由」や「その企業で何を達成したいか」などといった点が具体的に見えてきます。
これにより、志望動機の説得力が大幅に向上するのです。
自己分析を深める方法としては過去の経験を振り返ることや、友人や家族からフィードバックをもらうこと、キャリアに関する自己診断ツールを活用することなどが挙げられます。
自己分析については以下の記事でさらに詳しく紹介しているため、入念に行いたい方はぜひ確認してみてください。
インターンの参加目的を整理する
インターンに応募する前に、その参加目的を明確にすることも非常に重要です。
参加目的を整理することで「なぜその企業のインターンに参加したいのか」がクリアになり、志望動機の指針となります。
例えば「業界の理解を深めたい」「その企業の働き方や社風を体験したい」などの大枠から「自分の特定のスキルを試したい」「具体的な課題解決に挑戦したい」など、細かい目的まで整理することが求められます。
目的が具体的であればあるほど、自分がそのインターンを選んだ理由が明確になり、志望動機がしっかりとしたものになるでしょう。
また、参加目的を明確にしておくことで、選考やインターン中にその目的を意識して行動でき、得られる成果も大きくなります。
的確に整理された目的は企業に対して自分が意欲的であること、そしてその企業で学びたい具体的な内容があることを伝える強力な武器となります。
ぜひ参加目的を明確にしておきましょう。
なぜインターンに参加した方が良いのかについては以下の記事でさらに詳しく紹介しているため、インターンの参加目的が明確にならない方はぜひ確認してみてください。
業界や企業についてリサーチする
志望動機作成に欠かせないのが、応募先の業界や企業についてのリサーチです。
企業の事業内容、理念、文化、さらにインターンでの具体的な業務内容をしっかりと理解することはその企業を選んだ理由を説得力のある形で伝えるために必要不可欠な対策です。
また、業界全体の動向や課題、競合との違いについても把握しておくことで、志望する企業が持つ独自性や魅力を際立たせることができます。
例えば、その企業の過去の取り組みや成功事例を調べ、それに関連する自分の経験やスキルを結びつけることで、自分がその企業に適していることをアピールできます。
さらに、リサーチを通じて、自分がその企業でどのように貢献できるのか、どのような価値を提供できるのかを明確にすることも可能です。
適切なリサーチは志望動機の精度を高めるだけでなく、面接の場での回答の質も向上させられるため、入念に取り組むことを推奨します。
企業や業界の研究については以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】志望動機のおすすめの構成
続いて、志望動機を作成するにあたっておすすめの構成を紹介します。
この構成は製薬会社のインターンだけでなく、他の企業のインターンや本選考などにも応用できるテンプレートのような構成ですので、ぜひ本記事でマスターしておき、今後の就職活動においてもフル活用してください。
結論
志望動機の文章を構成する際は最初に結論を述べることが重要です。
「貴社を志望する理由は〇〇です」と応募先を選んだ理由を端的に伝えることで、読み手に自分の意図を明確に示すことができます。
はじめに結論で述べることで、採用担当者はその後の文章を読み進める際に背景や理由を理解しやすくなるでしょう。
この一文が曖昧であったり、一般的すぎたりすると、志望動機全体の印象が弱くなってしまいます。
「地域社会の課題解決に貢献したい」「イノベーションを通じて医療の未来を支えたい」など自分が応募先を選んだ理由と目的意識を結びつけた言葉を選ぶと良いでしょう。
理由
結論を述べた後には志望理由を明確に説明することを推奨します。
この部分では応募先を選んだ具体的な動機が他社ではなくその企業こそ自分が目指している企業であるという理由や背景を示さなければなりません。
例えば、企業の理念や事業内容に共感したエピソード、あるいはその企業独自の取り組みに引かれた理由を述べることで、採用担当者に興味を持ってもらえます。
ただし、あくまで簡潔に述べることが求められるため、ダラダラとした説明や情報の羅列は避けるべきです。
この部分は次に述べるエピソードや具体的な事例を補足する役割であるため、長々と書くことはあまり推奨できません。
エピソード
志望理由を支える具体的なエピソードを述べることは志望動機において最も重要なポイントの1つです。
エピソードは自分が応募先の企業や職種を選んだ理由を裏付けるものであり、説得力を高めるために不可欠です。
例えば、過去に経験した課題解決のプロジェクトでボランティア活動を通じて感謝ややりがいを感じたエピソードなど、具体的で分かりやすい内容を選ぶと良いでしょう。
このエピソードの内容は応募先の事業内容や企業文化と関連性があるものにすることで、より効果的なアピールとなります。
また、エピソードは1つに絞り、それを掘り下げて説明することで強い印象を与えることを心がけましょう。
可能であれば、数字や客観的な評価なども用いて想像しやすいエピソードを書くことを推奨します。
貢献
エピソードを述べたら、企業に対して自分がどのように貢献できるかを具体的に述べる必要があります。
ここでは自分のスキルや経験を活かして企業が抱える課題をどのように解決できるか、または企業の発展に寄与できるかを示しましょう。
例えば、これまで培ったプロジェクトマネジメント能力を活かし、新規事業の推進に貢献したいと言って自分のスキルを企業に結びつけることが大切です。
また、スキルや資格の羅列をするのではなく、それらが具体的にどの場面で役立つのかを説明することで、採用担当者に自分の適性をしっかり伝えることができます。
あなたが価値のある存在であることを強烈にアピールするためにも、どのような貢献ができるかをしっかりと書きましょう。
再度結論
最後に再び結論を述べることで、志望動機全体に一貫性を持たせることができます。
「貴社の一員として貢献したい」という意欲を簡潔に再度提示することで、採用担当者に印象を残すことができるでしょう。
また、ここで入社後の具体的なビジョンを示すことで、志望動機はさらに強化することが可能です。
例えば「地域社会の活性化に貢献するために貴社で長期的なキャリアを築きたい」と述べることで、自分の意欲と長期的な視点をアピールできます。
このように再度結論を述べることで、志望動機全体が簡潔で明確なものとなり、採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】製薬会社のインターンの志望動機作成のコツ
続いて、製薬会社のインターンの志望動機作成のコツについて紹介します。
ここまで紹介してきたポイントを踏まえた上で作成するだけでも、十分に質の高いものが出来上がるはずです。
しかし、さらに素晴らしいものを作成し、差別化を図りたいならば、以下のコツも念頭に置いて取り組むことを推奨します。
製薬業界を志望している理由を説明する
製薬業界への志望理由を説明する際には、他の企業や業界ではなく製薬業界を選んだ明確な動機を述べることが重要です。
その理由が不明確だと「他の業界や企業にも通用する汎用的な志望動機」と捉えられてしまうため、製薬業界特有の魅力に焦点を当てましょう。
例えば「人々の健康を守る製品を提供することで社会に貢献したい」「新薬開発を通じて未解決の医療課題を解決したい」などの動機を具体的に示すと効果的です。
また、業界全体が志望する理由だけでなく、自分がどの職種に興味があり、どのような形で関わりたいのかを明確にしておくと、採用担当者にあなたの働き方をイメージさせることができます。
この部分でのポイントは製薬業界が他の業界に比べて持っている独自性を強調し、それが自分の目指すキャリアや価値観と結びついていることを示すことです。
その企業のインターンでないといけない理由を説明する
製薬業界には多くの企業が存在しますが、その中で特定の企業、つまりあなたが受ける企業を志望する理由を明確にすることで、説得力が増します。
例えば「貴社の独自の技術力に惹かれた」「患者中心の経営方針に共感した」など、他社と比較して際立った特徴を挙げることが求められます。
そのためには企業研究を徹底し、製品ラインナップや開発方針、社会貢献活動など企業の具体的な特徴を整理しておかなければなりません。
また、その企業のインターンでしか得られない経験や学びについて言及することも効果的です。
「貴社のインターンでは新薬開発のプロセスを実際に体験できるため、製薬業界をより深く理解できると考えています」などといった理由を述べることで、企業に対する熱意を伝えることができます。
このように、企業特有の要素と自分の目的を結びつけて説明することこそ、他者との差別化を図るために重要なポイントです。
自分がインターンに参加するメリットを伝える
企業はインターンに優秀な就活生を参加させることで、将来的な人材の確保や業務への直接的な貢献を期待しています。
したがって、志望動機には自分がインターンを通じて企業にどのような利益をもたらせるのかを盛り込むことが大切です。
例えば「私は大学での研究で培った分析力に自信があります。そこで、貴社の新薬開発プロジェクトにおいてデータ分析業務に取り組み、貢献したいと考えています」などといった具体例を挙げると、印象に残りやすくなります。
企業が求めるスキルや能力を事前に調査し、それに自分がいかに適合しているかをアピールすることがポイントです。
また「将来的に貴社の発展に貢献したい」という長期的な視点を示すことで、採用担当者に自分のポテンシャルを伝えることができます。
最終的には入社する意欲がしっかり伝わるような書き方をすると良いでしょう。
独自性を持たせる
企業の採用担当者は無数の志望動機を読んできているため、ありふれた書き方や定番の表現で特に抑揚もなく書かれているような文章は最後まで読んでもらえないことすらあります。
そこで、自分の志望動機に独自性を持たせて、他社との差別化を図りましょう。
そのためには自己分析を通じて自分自身の強みや価値観を明確にし、それを企業の特徴と関連付けて説明する必要があります。
例えば「私は医療現場でのボランティア活動を通じて、患者に直接役立つ医薬品の必要性を強く感じました。その経験から、患者のニーズに応える新薬開発に取り組む貴社の理念に共感しています」などと言ったように、具体的な経験を交えて独自性をアピールする方法があります。
独自性を出す際には自分の言葉で表現することが重要です。テンプレート的な表現や一般論に終始しないように注意が必要です。
このように、自分ならではの経験や価値観を志望動機に反映させることで、採用担当者の記憶に残る内容に仕上げることができます。
具体性を持たせる
志望動機に具体性を持たせることで、採用担当者に説得力のある印象を与えることができます。
具体性を持たせるためには自分の経験や行動を交えながら志望理由を説明することが重要です。
例えば「大学での有機化学研究で○○という課題に取り組み、新しい合成方法を提案する中で、薬効成分の開発に興味を持つようになりました。その経験を貴社の研究職で生かしたいと考えています」といった形で、自分の過去の経験と応募先の企業や職種を結びつけることが効果的です。
また、具体的な数字や事例を挙げることで、応募動機の信憑性を高めることにもつながります。
このように具体性を持たせることは自分が応募先の企業でどのように活躍できるかを明確に伝えることができるため、非常に重要です。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】製薬会社のインターンの志望動機例文
続いて、製薬会社のインターンの志望動機の例文を紹介します。
ここまで紹介してきた構成やポイントを踏まえた上で作成しているため、本記事の復習にもなるはずです。
ぜひ時間に余裕があるならば、あなたが目指している職種以外の例文も参考にしてみてください。
研究開発職
私は大学で有機化学を専攻し、新しい化合物の合成と特性評価を行う研究に取り組んできました。
そして、病気に苦しむ人々の生活を向上させる医薬品開発の重要性を強く感じ、製薬業界を目指すきっかけとなりました。
また、貴社が独自の技術で難病治療薬を開発し、多くの患者に希望を届けている実績に感銘を受けました。
これらの挑戦が可能な環境で、自分の化学知識を応用し、新たな治療法を模索したいと考えています。
私は自身の研究で培った粘り強さと探求心を活かし、貴社の研究開発部門で新薬の開発に貢献する所存です。
生産職
私は学生時代、食品製造工場でアルバイトを経験し、生産ラインの効率化や品質管理の重要性を学びました。
特に、消費者に安心して利用してもらうための厳格な管理体制に共感を覚え、医薬品製造に携わりたいという思いが強まりました。さらに、貴社が国内外で認められる品質保証体制を持ち、多くの信頼を得ている点にも惹かれました。
このような環境でこそ、自身の知識を活かして貢献したいと考えています。
生産現場での課題を迅速に見つけ、改善策を提案できる柔軟性と行動力を活かし、貴社の製造ラインのさらなる効率化と高品質の維持に努めていきます。
営業販売職
私は大学で、マーケティングの授業やサークル活動を通じて、相手のニーズを把握し、それに応える提案を行う力を磨いてきました。
また、医療従事者の家族と接する中で、医療業界における責任感や重さを痛感しました。
貴社が持つ豊富な製品ラインナップと、医療従事者との信頼関係を基盤とした営業スタイルに魅力を感じ、この環境で自分の力を試したいと思っています。
私は医療現場の声を正確に反映し、ニーズに即した提案を行うことで、貴社と医療従事者の架け橋となりたいです。
また、積極的に新しい市場開拓にも取り組み、貴社の成長に貢献します。
薬事部門
私は大学で生命科学を学び、医薬品の開発プロセスや規制について知識を深めてきました。
その中で、法規制と科学の両面から医薬品の品質を確保する薬事業務に関心を持ちました。
また、貴社がグローバル展開を進める中で、各国の需要を把握し、柔軟な対応で人命を守るために必要な薬を迅速に届ける点に強く共感しています。
このような環境でこそ、自分の知識を活かし、社会貢献ができると考えています。
私は正確さと責任感を活かし、医薬品の承認申請業務や法規制対応に携わり、貴社が安全で高品質な製品を提供し続けるための一助となる所存です。
【製薬会社のインターンで評価される志望動機】完成度を高めるために就活エージェントを利用しよう
ここまで製薬会社のインターンに参加するために質の高い志望動機を作成する方法や製薬会社の業務内容などについて詳しく紹介してきましたが、この記事を読んだだけで100点の志望動機が作成できる人ばかりではありません。
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おわりに
本記事では製薬会社の概要について紹介しつつ、インターンの志望動機を作成するにあたって、どうすればより良い印象を与えられるか、どのような構成で作成すればよいかについて詳しく紹介しました。
製薬会社は人々の命を預かっている仕事であり、プレッシャーが伴いますが、その分やりがいも非常に大きいものがあります。
ぜひ本記事を読んで製薬会社へのモチベーションがさらに高まった人は、例文などを参考にしつつ質の高い志望動機を作成して、まずはインターンの選考を通過できるよう取り組んでみてください。