- ガクチカとは
- 計画力について
- 計画力はガクチカにしても良いか
- ガクチカ作成のコツ
- 計画力に自信がある人
- ガクチカのエピソードが見つかっていない人
- ガクチカを初めて作る人
- 例文を見て作成時に参考にしたい人
はじめに
ガクチカにおいて計画力をアピールしたいと思っている人も少なくないはずです。
そこで今回は、ガクチカで計画力をアピールするためにはどのような点に気をつけなければならないのか、どのような書き方をすればより良い印象を与えられるのかについて紹介します。
まずはガクチカの概要について紹介するため、まだガクチカとは何なのか深く理解できていない方もぜひ参考にしてみてください。
【計画力のガクチカ】ガクチカとは？
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略称で、就職活動の際に自分の経験を具体的に伝えるにあたって重要なポイントです。
題材としては部活動、ボランティア活動、アルバイト、学内のプロジェクト、研究などが話しやすいでしょう。
面接官が最も重視するのはエピソードそのものではなく、そこからあなたがどのような能力を身につけたのかという点です。
つまり、ガクチカを作成する際には自分が取り組んだ経験をただ説明するだけでなく、そこで得られたスキルや学びに焦点を当てることが重要です。
ガクチカと自己PRの違い
ガクチカと自己PRは似ているようで異なる目的を持つものです。
ガクチカは応募者がどのように課題に向き合い、どのような結果を導いたのかについて知るために聞かれています。
一方で自己PRはこれまでの経験をもとに自分の強みがどのように発揮され、どのような成果を生んだのかを具体的に示すことが求められています。
ガクチカでは経験やエピソードが基盤となりますが、自己PRでは自分の強みが主体となります。
この違いを踏まえた上で、例えば計画力をアピールする際には、ガクチカならば計画の立案から成果を上げたプロセスを重視し、自己PRでは計画力がどのような場面で強みとして発揮されたのかにフォーカスすると良いでしょう。
このように目的を正しく理解して構成することで、より伝わりやすい内容になります。
【計画力のガクチカ】計画力をガクチカにしていいの？
この記事を読んでいる方のほとんどが計画力をガクチカの主題としたいと思っていることでしょう。
しかし、それがNGではないのかについて、まず理解しておかなければなりません。
結論として、計画力をガクチカにすることは全く構いません。
むしろ計画力は多くの職種で必要不可欠なスキルであり、企業が求める能力の代表例の1つです。
どのような仕事でも、成果を出すためには、適切な目標設定と事前準備が欠かせません。
したがって、計画力をテーマにしたガクチカは採用担当者にとても理解しやすく、評価されやすいものです。
あなたの計画力が存分に伝わるような、わかりやすいガクチカを作成しましょう。
しかし、1つだけ注意点があるため、以下の項目で説明します。
周りと差別化する
計画力をテーマにしたガクチカは、他の応募者と被りやすいテーマであることについて注意しておいてください。
多くの学生が計画力をアピールポイントとして選ぶ傾向があるため、いかに他と差別化するかが重要です。
差別化のポイントとしては、まず計画力を表現する際の言葉遣いを工夫することが挙げられます。
「計画力」という単語をそのまま使用するのではなく「段取り力」「プロジェクトマネジメントスキル」など別の表現を用いることで新鮮さを持たせられます。
また、具体的なエピソードで差別化を図ることも大切です。
誰もが経験するアルバイトや部活動ではなく、新しいプロジェクトでリーダーシップを発揮した経験を取り上げるなどが良いでしょう。
さらに、計画を実行する際に直面した課題や困難、それをどのように乗り越えたかを詳しく説明することで、計画力に加えて問題解決力や行動力を同時にアピールできます。
【計画力のガクチカ】計画力でアピールできる強み
計画力を主題とすることで、他にどのような強みがアピールできるのかについても紹介します。
もちろん最もアピールしたいのは計画力ですが、うまく表現することで他の能力も同時にアピールできます。
特に計画力と同時にアピールしやすい能力は以下の3つです。
スケジュール能力がある
計画力をガクチカに活用する際、スケジュール能力をアピールすることも非常におすすめです。
限られた時間やリソースを最大限に活用し、効率よく目標を達成する力のことです。
大学時代にアルバイトやサークル、資格試験、授業など複数の活動を両立させた経験があるならば、スケジュール能力の高さを具体的に伝える良いエピソードとなるでしょう。
ただ「時間を管理した」と述べるだけでなく、どのような工夫を行ったのかを詳細に述べることを推奨します。
「Googleカレンダーを活用して毎日のタスクを明確に分け」「、ToDoリストを使って優先順位をつけた」などと紹介すれば、実際の行動がイメージしやすくなり「入社後もそのスケジュール能力を活かして、活躍してくれるだろう」と期待してもらえます。
責任力がある
計画力をアピールする際には、それが責任力の高さを示すものであることを強調するのもおすすめです。
計画を立て、行動すること自体が、物事を成功に導くための強い責任感を示すものです。
例えば、大学のゼミ活動でプロジェクトを進める際にリーダーを務めた経験がある場合「メンバー全員のスケジュールを調整し、プレゼン内容の構成を計画した」など具体的な行動を示すと良いでしょう。
また、チーム内で意見が対立した場合や、スケジュール通りに進まなかった場合に調整役としてどのような役割を果たしたかを説明すると、さらに深い印象を与えられます。
計画に基づいて行動するだけでなく、メンバーのモチベーションを維持し、最終的に成果を出す責任を果たした点を強調することで、採用担当者にリーダーシップの一端をアピールすることも可能です。
危機管理能力がある
計画力を通じて危機管理能力をアピールするのも非常に有効な戦略です。
計画を立てる際には、予期せぬ事態が発生する可能性を考慮し、それに備えた対応策を用意することが求められます。
例えば「学園祭の実行委員会でリーダーを務めた際、当日雨天で予定していたイベントが中止となった場合でも、事前に室内での代替プランを準備しておいたことでスムーズに対応できた」などのエピソードは、危機管理能力を示す良い例です。
このエピソードを述べる際には、どのようにリスクを予測し、対応策を考えたのかを具体的に説明することが重要です。
また、実際に起こった問題をどのように解決し、その結果としてどのような成果が得られたのかを詳しく述べることで、問題解決能力の高さも同時にアピールできます。
このように、計画力を通じて危機管理能力を示すエピソードを伝えることで、どのような状況でも冷静に対処し、成果を上げる姿勢を強調できます。
【計画力のガクチカ】企業がガクチカで見ているポイント
続いて、企業がガクチカにおいて確認しているポイントについて紹介します。
以下の5つのポイントは、どのような業界のどのような企業を受ける際にも注目されている内容です。
したがって、あなたが計画力以外の能力をアピールしようと心変わりした場合でも覚えておいて欲しいポイントです。
ぜひ、あなたのガクチカから以下の5つのポイントがにじみ出るような文章を作成しましょう。
応募者の人柄
企業がガクチカを通じて最初に注目するのは、応募者の人柄です。
どのような価値観を持って、どのように物事に取り組むのかといった大まかな人物像をつかむことを目的としています。
特に、チームでの活動やコミュニケーションが重視される企業では、人柄が企業文化に合っているかが採用の判断材料となります。
部活動でキャプテンを務めた経験を述べる場合、ただ「リーダーシップを発揮した」と記載するのではなく、チームのためにどのようなことを行ったのか、またメンバーとどのように関わったのか具体的に伝えることが重要です。
あなたの人柄がわかるエピソードは、企業にとってあなたが入社後どのように活躍できるかを予想する材料となります。
また、どれほど個性的な人柄でも企業の雰囲気と合わない場合、採用は難しいと言えます。
人柄のアピールは自分らしさを強調しつつも、企業との調和を意識した内容にすることを心がけてください。
企業とのマッチ度
企業がガクチカを通じて次に注目するのは、応募者が企業文化や職場環境とマッチするかどうかです。
この要素は採用後の定着や長期的な成長を見込むための重要な指標です。
応募者の人柄や価値観が企業の理念や働き方と一致しているならば、入社後にスムーズに職場環境になじみ、長く働いてくれると判断してもらえます。
例えば、成果を重視する成長志向の企業に対しては、大学時代に新しいプロジェクトに挑戦した経験を述べ、その挑戦を通じてどのように自分を成長させたのかを伝えると良いでしょう。
また、安定を重視する企業を受けるならば、計画的にタスクを遂行した経験や慎重な意思決定を行った事例を紹介することを推奨します。
ガクチカを通じて企業との相性をアピールする際には、応募先の企業研究が欠かせません。
企業の理念や求める人物像を深く理解し、それに基づいて自分の経験を語ることで、企業にとって魅力的な人材として印象づけられます。
モチベーションの源泉
ガクチカを通して応募者のモチベーションの源泉について確認しようと考えている採用担当者も非常に多いです。
企業は応募者がどのような動機で行動し、どのように努力を続けたのかを知ることで、入社後の働きぶりを予測します。
例えば、学業において難関資格の取得に挑戦したエピソードを述べる際、なぜその資格を目指したのか、どのような努力を積み重ねたのかを具体的に記載すると、モチベーションの高さが伝わります。
この際、ただ「挑戦したいと思ったから」という内容ではなく「将来のキャリアにつなげたい」など、具体的な理由を述べることで説得力が増します。
また、困難な状況に直面した際、どのようにモチベーションを維持したのかを詳しく述べることも有効です。
企業は応募者のモチベーションの持続性や根底にある価値観を重視しています。
ガクチカを通じて自分がどのような原動力で行動し、結果を出してきたのかを丁寧に伝えましょう。
問題解決能力
ガクチカで最も注目されるポイントの1つが、応募者の問題解決能力です。
企業は直面した課題にどのように対応したのか、具体的な行動を通じて応募者の能力を評価します。
アルバイト先で急なシフト変更が発生し、業務が混乱した経験があるならば、どのように業務を円滑に進めたのかを説明すると良いでしょう。
この際、課題をどのように分析し、どのような手順で解決に導いたのかを具体的に記載することで、問題解決能力の高さが伝わります。
また、問題解決の結果としてどのような成果が得られたのか、他のメンバーにどのような影響を与えたのかを述べると、さらに説得力が増します。
企業は応募者が入社後に直面するであろう課題に対して適切に対応し、チームと連携しながら解決に導く力を求めています。
ガクチカを通じて、課題解決に向けた行動力や柔軟性、分析力を具体的に示すことが重要です。
分かりやすく伝える力
ガクチカを通じて企業が注目するもう1つの重要なポイントは、自分の経験や成果を分かりやすく伝える能力です。
このスキルは、業務上の報告やプレゼンテーション、社内外のコミュニケーションにおいて必要不可欠な能力とされています。
特にガクチカでは、限られた文字数や時間の中で自分の取り組みを簡潔かつ論理的に説明することが求められます。
例えば、学園祭で実行委員会のプロジェクトをリーダーとして進めた経験を伝えるならば、イベント全体の概要、取り組んだ課題、その結果を明確に述べなければなりません。
冗長な説明を避け、要点を押さえた表現を用いることで、読み手や聞き手にストレスを与えない工夫が重要です。
このスキルは職場での円滑なやり取りや顧客とのコミュニケーションにおいても大切です。
ガクチカを通じて自分の魅力や経験をいかに的確に伝えられるかは、採用担当者に強い印象を与える鍵となります。
論理的かつ具体的に述べる練習を重ね、自信を持って伝えられるようになっておきましょう。
【計画力のガクチカ】計画力をアピールできる場面の例
続いて、計画力をアピールしやすい場面にはどのようなものがあるのかを紹介します。
あなたが学生時代に以下の物事に取り組んだ際、計画力を発揮した場面がないかを考えてみてください。
以下の内容のうち、いずれか1つは計画力を発揮した経験があるはずです。
授業
授業における計画力の発揮は、予習や復習のスケジュール管理やグループワークの進行に関連する場面で顕著に現れるでしょう。
毎週の予習と復習をスケジュール化し、定期試験やレポートに向けて計画的に取り組んでいた人は、計画力をアピールしやすいはずです。
この際「計画を立てた」と述べるだけでなく、どのように計画を立て、予定通りに進めたのか工夫を述べると良いでしょう。
例えば「試験範囲を細分化し、1週間ごとに達成すべき目標を設定していた」などと述べると非常に分かりやすくなります。
また、グループワークでは役割分担やスケジュール管理を担当し、プロジェクトを円滑に進行させた経験なども挙げられます。
チーム内のメンバーが抱える課題や進捗を把握し、適切なタイミングでサポートを提供したエピソードを具体的に伝えると説得力が増すでしょう。
部活
部活動でチームの課題を分析して練習メニューを効率化した経験などは計画力を示す良い例です。
試合の分析結果を基に課題を特定し、重点的に取り組むべき練習項目を決定したことで、試合で具体的な成果を挙げたエピソードなどが効果的です。
ここで重要なのは、課題の分析過程やその結果に基づく具体的な行動を伝えることです。
「試合の動画を見返し、失点の原因を共有した上で週3回の戦術練習を導入した結果、失点数が前年の半分に減少した」など具体的なデータや成果を盛り込むと良いでしょう。
さらに、部活動での合宿の企画運営に携わった経験も計画力のアピールに適しています。
宿泊先や練習場、移動手段などを事前に調整し、スムーズな運用を実現した事例があれば、計画立案から実行までの一連のプロセスを分かりやすくアピールできます。
アルバイト
アルバイトにおいては、売上データを基に商品の発注計画を立て、在庫過多や品切れを防いだ経験などを挙げると良いでしょう。
繁忙期と閑散期の売上傾向を分析し、それに基づいて発注量を調整した結果、在庫管理が改善され無駄なコストを削減できたなどと述べられると非常に良い印象を与えられます。
また、この際、具体的なデータや改善後の成果を示すことで、より説得力のある説明が可能です。
他にも、新人教育において研修プログラムを計画し、業務手順をマニュアル化した経験や、経営目標を立てて自分の課題を1つずつ克服したエピソードなどもアピールに適した内容です。
アルバイトのエピソードも他のものと同様に、なぜそれに取り組んだのか、どのような工夫をし、どのような結果が出たのかを流れるように説明することが重要です。
長期インターン
長期インターンは計画力をアピールするにあたって非常におすすめの場面です。
例えば、プロジェクトの進行計画を立て、チームをまとめた経験などを挙げると良いでしょう。
「新商品の市場調査を行う際に、調査範囲やスケジュールを事前に計画し、効率的にデータ収集を進めた」などと述べられると良い印象を与えられます。
また、この際、調査計画の詳細やその結果、プロジェクトの成果を具体的に述べることで説得力が高まります。
さらに、進捗管理の役割を担い、プロジェクトを円滑に進行させた経験なども計画力を示す良い例です。
「各メンバーのタスクを把握し、進捗状況を共有する会議を定期的に提案した結果、納期内にプロジェクトを成功させた」などと述べると良いです。
人間関係
人間関係も計画力をアピールするにあたって最適なエピソードの1つです。
代表例として、友人との旅行計画が挙げられます。
旅行先の選定や移動手段、宿泊先、アクティビティまでを事前に計画し、スムーズな旅行を実現した経験は計画力を示す具体例です。
この際、予算や参加者の要望を考慮しながら計画を立てたことを強調すると、柔軟性と調整力も同時にアピールできます。
また、複数人のスケジュールを調整して実現した経験も計画力の証明となります。
ゼミの仲間との勉強会を計画し、全員の都合を考慮してスケジュールを立て、効率的かつ質の高い学習環境を提供したエピソードなどを述べると、協調性と計画力の両方をアピールできます。
【計画力のガクチカ】どのように伝えるのがいいのか
計画力をガクチカにおいてアピールする際には、どのように伝えれば良いのかについて紹介します。
以下の3つのポイントを意識してガクチカを作成すれば、質の高い内容を企業の採用担当者に伝えられるでしょう。
企業が求める人物像を把握する
計画力をアピールする際には、まず企業が求める人物像を明確に把握することが重要です。
企業ごとに重視する価値観や方針が異なるため、自分が伝えたい内容をそれに合わせて調整することが求められます。
変化に敏感で革新を追求する企業ならば、柔軟性を持ちながら計画を進める能力が求められるかもしれません。
一方で、安定性や伝統を重んじる企業では、緻密で慎重な計画力が評価されることが多いです。
そのため、事前に企業のホームページや採用情報を確認し、求める人物像を具体的に把握することが不可欠です。
主体性を持った挑戦心あふれる人材と書かれていれば、チーム内でリーダーシップを発揮して計画を立てたエピソードを強調しましょう。
また、周囲との調和を大切にする人材を重視していると書かれていれば、計画段階で周囲の意見を取り入れて成功した事例を挙げると良いです。
実体験をもとに語る
計画力をアピールする際には、抽象的な言葉にとどまらず、具体的な実体験をもとに語ることが大切です。
「計画力がある」と話すだけではありふれた印象を与えてしまうため、それが身についた背景や、それを活かして成功した具体的なエピソードを詳しく述べることが求められます。
例えば「ゼミの発表準備で計画力を発揮しました」と述べるだけでは不十分です。
「発表準備期間が短かったため、タスクをメンバー全員に割り振り、進捗管理を行った結果、発表当日はスムーズに進行できた」など、具体的な状況と結果を述べることが重要です。
また、エピソードを語る際には自分の感情や考え方を加えることで、人間味を伝えることができます。
自分の思考過程を盛り込み、計画力がどのように身についていたのかを採用担当者に伝えると良いでしょう。
成果よりもプロセスを重視する
これはガクチカにおいて非常に重要なポイントの1つです。
成果よりもプロセスを重視することを忘れてはいけません。
ガクチカを通じて企業が知りたいのは、応募者の人柄や行動パターン、問題解決のアプローチなどであり、それらはプロセスの中に現れます。
プロジェクトで成功を収めたとしても、成功そのものよりも、課題に直面した際にどのように対応し、どのような努力を重ねて計画を進めたのかの方が重要視されます。
「部活動で成績が向上したというエピソードを述べるならば、結果としての成績向上を強調するのではなく、試合分析でどのように課題を特定し、それに対応するためにどのような計画を導入したのかを詳しく述べましょう。
課題の分析、計画の立案、実行のプロセスを丁寧に説明することを心がけてください。
また、計画中に直面した困難やそれをどのように乗り越えたかを述べることで、計画力だけでなく柔軟性や粘り強さもアピールできます。
【計画力のガクチカ】ガクチカのおすすめ構成
続いて、ガクチカのおすすめの構成について紹介します。
以下の構成に沿って作成すれば、計画力だけでなく、どのような能力をアピールする際も、スムーズかつ質の高い内容が出来上がることでしょう。
力を入れたこと
取り組んだ背景
目標や課題
目標や課題に対して行動したこと
結果
学びや強み
入社後活かせること
力を入れたこと
就活においては、力を入れたこと、つまり結論から述べる必要があります。
これにより、採用担当者が話の方向性をすぐに理解できるからです。
自分がどのような活動を主題にしていたのかが瞬時に伝わり、次に続く説明にスムーズにつながる話し方を心がけましょう。
また、力を入れた活動をただ列挙するのではなく、その活動の核心となるテーマや意義を含めて述べることで文章に奥行きを与えることができます。
取り組んだ背景
取り組んだ背景を説明する際には、なぜその活動を選んだのか、どのような動機があったのかを具体的に述べることが重要です。
例えば、ゼミの研究について述べるのであれば、社会課題に興味を持ち、その解決に貢献したいと考えたなど、自分の価値観や行動原理を反映させた理由を含めると良いです。
この部分は、あなたの人柄や思考の深さを伝える重要なポイントになります。
また、背景の説明においては、周囲の環境や状況を混ぜることで説得力が高まります。
「ゼミ内で進行が遅れていたため、進行管理を任された」といった具体的な文脈を加えると、後に続く行動の説明が自然に繋がります。
目標や課題
目標や課題の説明では、取り組みの中で明確に意識したゴールや直面した課題、問題点を具体的に述べることが大切です。
「プロジェクトの納期に間に合うように進捗を管理することが目標だった」「メンバー間のコミュニケーション不足が原因だった」というように、具体的な目標や課題を提示してください。
この部分で重要なのは、課題をただ挙げるだけでなく、なぜそれが課題だったのか、どのような影響を与えていたのかを説明することです。
このように、課題や目標の背景を掘り下げることで、次の行動部分がより具体的で説得力のある内容となります。
目標や課題に対して行動したこと
目標や課題に対してどのような行動を起こしたのかを具体的に述べることが、最も重要な部分の1つです。
この部分では、自分の考えや判断がどのように行動につながったのかを詳細に述べることが求められます。
「進捗管理が必要だったため、スケジュールを細分化し、週ごとにタスクを割り振った」など、具体的な行動を述べると良いでしょう。
また、行動の結果だけでなく、そこに至るまでの思考プロセスを含めることで、分析力や判断能力も伝えることが可能です。
行動を説明する際には、何を優先し、どのように行動したのかを明確に説明して、採用担当者に行動力や計画力を分かりやすくアピールしましょう。
結果
結果を述べる際には、可能な限り具体的なデータや事例を用いて説明することが重要です。
「計画的に進捗管理を行った結果、プロジェクトを予定より1週間早く完了させた」などといった具体例を挙げることで、行動がどのような成果を生んだのかを分かりやすく伝えられます。
また、成果が数値化できない場合でも、周囲からの評価やチームの変化を具体的に述べることで結果の重要性を補足できます。
結果を示す際には、単に成果を挙げるのではなく、その成果がどのようにして得られたのかも含めて説明することで、努力や工夫がより一層詳しく伝わるでしょう。
学びや強み
学びや強みを説明する部分では、取り組みを通じて得られた知識やスキル、自分自身の成長について述べることが大切です。
「進捗管理を行う中でタスクの優先順位を見極めるスキルを身につけた」「チームメンバーと協力する重要性を学んだ」などといった具体例を挙げると良いでしょう。
この部分では、自分がどのように成長したのか、どのようなスキルが磨かれたのかを明確にすることが重要です。
学びを述べる際には、それが入社後の仕事にどう役立つかも示すと、採用担当者に強い印象を与えることができます。
入社後活かせること
最後に、入社後にその経験やスキルをどのように活かすかを述べることで、採用担当者にあなたの将来性を感じてもらうことができます。
「プロジェクト管理のスキルを活かしてチーム内で効率的に業務を進める」など、具体的な活用方法を示すと良いでしょう。
この部分では、過去の経験を再現性のある形で説明し、採用担当者があなたの活躍する姿を容易に想像できるよう工夫することが求められます。
また、自分のスキルや知識を活かすだけでなく、それを通じて会社にどのように貢献したいかを明確に述べることで、あなたの真剣さを伝えることも可能です。
企業研究をしっかりと行い、どのような人物像が求められているのかを考えながら、それに沿った活躍をアピールしましょう。
【計画力のガクチカ】ガクチカ作成のコツ
続いて、ガクチカを作成する際のおすすめの対策について紹介します。
以下の3つの対策に取り組むことで、質の高い文章が出来上がるはずです。ぜひ参考にしてください。
自己分析を行う
ガクチカを作成する際に最も重要なステップの1つが自己分析です。
自己分析を行うことで、自分が学生時代にどのような活動に力を入れ、どのような成果を得たのかが明確になります。
自己分析を行う際には、これまでの経験を振り返り、どの活動が最も大きな影響を与えたのかを考えることが求められます。
部活動、ゼミ、アルバイト、ボランティアなど様々な経験を思い出し、それらが自分の成長にどのように寄与したのかについて整理してください。
この際、マインドマップや自分史を用いることで、頭の中の考えを視覚的に整理することも可能です。
自己分析を通じて、自分の価値観や行動原理が浮き彫りになるため、入念に行いましょう。
業界研究を行う
業界研究を行うことも、ガクチカ作成において不可欠な作業です。
志望する業界がどのような特性を持ち、どのような人材を求めているのかについて理解することで、ガクチカの内容を業界に適したものに調整できます。
例えば、IT業界であれば論理的思考力や問題解決能力が求められる一方、サービス業ではコミュニケーション能力やお客様への配慮が重視されることが多いです。
このように、業界ごとの特徴を把握しておくことで、自分のガクチカが企業のニーズにどれだけ合致しているのかを示しやすくなります。
以下の記事では業界研究についてさらに詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
エージェントに相談してみる
ガクチカを作成する上で最もおすすめの対策は、就活エージェントに相談することです。
就活のプロに相談することで、あなたのガクチカの完成度がどの程度なのか、どの点を改善すれば良いのか、どの点を胸を張ってアピールすれば良いのかなどが明確になります。
もちろん、志望動機や自己PRなど他の項目も添削してくれるだけでなく、面接の練習相手としても役立ちます。
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【計画力のガクチカ】計画力を発揮したガクチカの例文
最後に、ここまで紹介してきた内容を踏まえた上で、計画力をテーマにしたガクチカの例文を作成しました。
いずれも計画力を主題とした文章になっているため、非常に参考になるはずです。
あなたがアピールしたいと思っている経験に近いものはもちろん、余裕があれば他の文章も、先ほど紹介した構成などと照らし合わせつつ、本記事の復習をしてください。
例文1:授業
例文
私が学生時代に力を入れたことは、授業の予習復習スケジュールを徹底的に管理し、定期試験や課題提出に向けた計画を立てたことです。
大学では主体的に学びを深める必要があると感じ、授業開始時点でシラバスを読み込み、試験日やレポートの締め切りをすべてカレンダーに記録しました。
これを基に予習と復習の計画を立て、進捗状況を常に確認した結果、大学4年間で常にGPAを4.2以上キープすることができました。
この経験から、目標に向けた計画の立案と、その計画を実行する際の時間管理の重要性を学びました。
特に、計画の柔軟性を持たせることで、突発的な変更にも対応し、成果を最大化する力を身につけました。
入社後はこの計画力を活かし、プロジェクトの進行を円滑に進めるサポートを行い、チームに貢献する所存です。
例文2:部活
例文
私が学生時代に力を入れたことは、部活動での練習メニューを計画的に管理し、チームの成果向上に貢献することです。
キャプテンとして練習効率を上げることがチームの目標達成に直結すると考え、試合データを分析して弱点を明確化しました。
その結果に基づき、練習メニューを週単位で細かく計画し、それぞれの課題に焦点を当てたトレーニングを行いました。
また、メンバーの得意分野を活かした役割分担を行い、練習の効果を最大化した結果、1年間で勝率を前年比30%向上させることができました。
この経験を通じて、目標に向けて計画を立てることの重要性と、個々の特性を活かしたアプローチが成果に与える影響を学びました。
入社後は、業務プロセスを最適化し、チーム全体の生産性を向上させる計画を立案・実行することで、組織の成果向上に寄与する所存です。
例文3:アルバイト
例文
私が学生時代に力を入れたことは、飲食店のアルバイトで発注計画を最適化し、業務効率を高めることです。
在庫不足や過剰発注による売上とコストのバランスの悪さについて店長が悩んでいたため、サポートを行いました。
売上データや在庫の消費速度を分析し、それに基づいて発注量を調整する計画を立てました。
過去のデータから特定の曜日に売れる商品を予測し、適切な発注量を計算した結果、店舗の廃棄率を10%削減し、売上の安定に貢献しました。
この経験を通じて、データに基づいた計画の精度向上と業務効率を高める工夫の重要性を学びました。
入社後は、計画力を活かし、プロジェクトが円滑に進むよう取り計らうだけでなく、よりコストパフォーマンスの高い運営を行うために、常にアイディアを提案していきたいと考えています。
例文4:長期インターン
例文
私が学生時代に力を入れたことは、長期インターンでプロジェクトの進行計画を策定し、成功に導いたことです。
1週間という短期間で結果が求められる環境において、計画はプロジェクトの成功に直結すると考え、プロジェクトの目標達成に必要なタスクを洗い出し、それぞれの優先順位を決定し期限を設けました。
また、進捗状況をチームメンバーと定期的に共有し、突発的な問題が発生した際には即座に優先順位を調整して対応しました。
この結果、納期を厳守しながら、クライアントの要望を超える成果物を提供することができました。
この経験を通じて、計画を立てるだけでなく、進捗管理や柔軟な調整を行う重要性を深く学びました。
入社後は、業務計画やプロジェクト進行を円滑に進めるだけでなく、突発的な問題に柔軟に対応し、顧客やチームに貢献できればと考えています。
例文5:人間関係
例文
私が学生時代に力を入れたことは、友人との旅行計画を通じて円滑なスケジュール調整を実現することです。
複数人での行動では計画が重要であると痛感し、旅行先の観光地や移動手段、宿泊施設の予約を事前に徹底的に行いました。
予算内で最大限楽しめる計画を作成し、雨天時のスケジュールや予算の再配分にも対応できる代替案を準備しました。
その結果、全員が満足できる旅行を何度も実現することができました。
この経験を通じて、全員の要望を尊重しながら計画を立てる柔軟性や、突発的な問題への対応力を学びました。
入社後は、プロジェクトメンバー全員の意見を積極的に取り入れ、全員が納得する形で計画を立案し、成果を上げられるようなマネージャーへ成長したいと考えています。
まとめ
今回は、ガクチカにおいて計画力をアピールする際に意識すべき点や、どのような構成がおすすめなのかについて紹介しました。
計画力は企業の採用担当者に良い印象を与えられる能力の1つですが、多くの就活生がアピールするため、差別化を図る必要があります。
ぜひ本記事で紹介したポイントを踏まえた上で、他の就活生とは一味違う、質の高いガクチカを作成し、内定を勝ち取ってください。
