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- 銀行業界の特徴
- 銀行業界の仕事内容
- 銀行業界に向いている人
- 銀行業界に興味のある人
- 銀行業界の業界研究がしたい人
- 銀行業界をより詳しく知りたい人
はじめに
銀行業界は、社会や経済活動において極めて重要な役割を担う金融業界の中核をなすものです。
この記事では、その銀行業界について、銀行業界についての基本的な情報から、細かな業務内容、銀行業界に適性がある人など多岐にわたる側面から詳細に解説していきます。
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銀行業界とは
銀行業界とは、主に預金業務、貸付業務、為替業務といった伝統的な銀行業務を中心に、近年では投資信託の販売や保険商品の仲介、さらにはM&Aのアドバイザリー業務など、幅広い金融サービスを提供する企業群によって構成されています。
これらの銀行は、個人や法人といった多様な顧客層に対し、資金の調達や運用、決済といった金融ニーズに応えることで、経済活動の円滑な循環を支えています。
・ビジネスモデル
・平均年収
・市場規模
・就職難易度
ビジネスモデル
銀行のビジネスモデルは、根幹として預金業務によって集められた資金を、融資や有価証券への投資、投資信託の購入などに活用し、そこから得られる利息収入や手数料収入によって収益を上げる仕組みとなっています。
預金者に対しては預金金利を支払い、融資先からはそれよりも高い金利を受け取ることで、その差額が銀行の主要な収益源となります。
この金利差益に加えて、為替手数料や各種手数料ビジネス、近年ではコンサルティング業務なども収益の柱として重要性を増しています。
銀行は、預金者からの資金を安全に管理し、それを適切に運用することで、経済全体の資金の流れを円滑にする役割を担っています。
平均年収
銀行員の平均年収は約780万円とされており、日本の全業種の平均年収である約460万円と比較すると、高水準にあると言えます。
これは、銀行が専門的な知識やスキルを必要とする業務が多く、また、社会的な信用や責任が求められることに起因すると考えられます。
銀行業務は、金融市場の動向や経済状況を的確に把握し、リスク管理を徹底しながら遂行する必要があるため、高度な専門知識が求められます。
特に、メガバンクや外資系の金融機関においては、さらに高い年収水準となる傾向があります。
これは、グローバルなビジネス展開や高度な金融商品を取り扱うため、より専門性の高い人材が求められるためです。
市場規模
銀行業界全体の市場規模は、約25.1兆円に達しています。
この中でも、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行といった三大メガバンクが約14兆円と、市場全体の半分以上を占めており、その圧倒的な存在感を示しています。
これらのメガバンクは、国内外に広範なネットワークを持ち、多様な金融サービスを提供しています。
地方銀行や信託銀行、ネット銀行などもそれぞれの地域や特性を活かしながら事業を展開しており、多様な金融ニーズに対応しています。
地方銀行は、地域経済の活性化に貢献することを主要な目的としており、地域の中小企業や個人顧客との密接な関係を築いています。
信託銀行は、信託業務を専門的に行う金融機関であり、遺産管理や資産承継、投資信託の設定・運用など、多岐にわたるサービスを提供しています。
ネット銀行は、インターネット上での取引を主なサービスとする銀行であり、実店舗を持たずに銀行サービスをオンラインで提供しています。
就職難易度
銀行業界、特にメガバンクや外資系の金融機関への就職難易度は非常に高いと言えるでしょう。
これらの企業は、優秀な人材を求めており、多くの学生や転職希望者からの人気が集中します。
そのため、選考プロセスは厳格であり、高い学歴や専門知識、優れたコミュニケーション能力や問題解決能力などが求められます。
徹底的な企業研究や選考対策を行うことが不可欠であり、最難関の就職先の一つと言っても過言ではありません。
銀行業界への就職を目指すためには、金融に関する専門知識だけでなく、高いコミュニケーション能力や問題解決能力、そして強い責任感を持つことが重要です。
また、グローバルな視点や語学力も求められる場合があります。
銀行業界の種類
銀行業界は、その業務範囲や設立の背景、主な顧客層などによって、いくつかの種類に分類することができます。
それぞれの銀行が持つ特徴を理解することは、銀行業界全体を把握する上で非常に重要です。
以下の情報をもとに自分がどのような環境で働きたいのか考えてみましょう。
・メガバンク・都市銀行
・地方銀行
・外資系商業銀行
・信託銀行
・ネット銀行
メガバンク・都市銀行
都市銀行は、日本全国の主要都市に広範な支店ネットワークを持ち、多様な金融サービスを提供する大規模な普通銀行を指します。
特に、その中でも際立って規模が大きく、国内外に強固な基盤を持つ三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3行は、一般的に「メガバンク」と呼ばれています。
これらのメガバンクは、個人顧客から大企業、さらには海外の企業や金融機関まで、幅広い顧客層を対象に、預金、融資、決済といった基本的な銀行業務に加え、投資銀行業務や国際業務など、高度で専門的な金融サービスを提供しています。
日本の経済活動全体を支える、非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- ゆうちょ銀行
- りそな銀行
地方銀行
地方銀行は、特定の都道府県や地域に根差して営業活動を行う銀行であり、「地銀」という略称でも親しまれています。
これらの銀行は、地域経済の発展に貢献することを主要な目的としており、地域の中小企業や個人顧客との密接な関係を築いています。
預金や融資といった基本的な銀行業務を通じて、地域住民の生活や地域企業の事業活動を経済面からサポートしています。
近年では、地域経済の活性化に向けた取り組みや、デジタル技術を活用した新たなサービスの提供など、地域社会の変化に対応した事業展開が求められています。
- 横浜銀行
- 千葉銀行
- 静岡銀行
- 福岡銀行
- 京都銀行
外資系商業銀行
外資系商業銀行は、外国に本社を置く銀行が、日本の国内で商業銀行業務を行う金融機関です。
これらの銀行は、グローバルなネットワークや海外での豊富な経験を活かし、日本国内の企業に対して国際的な金融サービスを提供したり、海外進出を支援したりする役割を担っています。
また、高度な金融商品や専門的な知識を持つ人材を有しており、特定の分野においては国内の銀行とは異なる特色を持っています。
- シティバンク
- JPモルガン
- チェース銀行
- BNPパリバ銀行
- ドイツ銀行
信託銀行
信託銀行は、一般的な銀行業務に加えて、信託業務を専門的に行う金融機関です。
信託業務とは、顧客から金銭や不動産などの財産を託され、その財産を顧客の目的に従って管理・運用・処分する業務のことです。
具体的には、遺産管理や資産承継、投資信託の設定・運用、企業年金の管理など、多岐にわたるサービスを提供しています。
銀行業務と信託業務の両方を行うことができる点が、一般的な銀行との大きな違いです。
- 三井住友信託銀行
- 三菱UFJ信託銀行
- みずほ信託銀行
- 日本カストディ銀行
- SMBC信託銀行
ネット銀行
ネット銀行は、インターネット上での取引を主なサービスとする銀行であり、実店舗を持たずに銀行サービスをオンラインで提供している点が最大の特徴です。
これにより、従来の銀行に比べて運営コストを抑えることができ、預金金利や手数料などの面で有利な条件を提供できる場合があります。
また、24時間365日、場所を選ばずに取引が可能であるという利便性の高さも魅力です。
近年、スマートフォンの普及とともに利用者が増加しており、決済サービスや個人向けの融資など、多様な金融サービスをオンラインで展開しています。
- 楽天銀行
- 住信SBIネット銀行
- GMOあおぞらネット銀行
- PayPay銀行
- ソニー銀行
銀行業界の大手企業7選
日本の銀行業界には、その規模や歴史、特色において、経済や社会に大きな影響を与える大手企業が多数存在します。
ここでは、代表的な大手銀行について、それぞれの特徴や強みを詳しく解説していきます。
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- ゆうちょ銀行
- りそな銀行
- 農林中央金庫
- 横浜銀行
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行は、日本国内において最大級の規模を誇る金融機関です。
その歴史は長く、幾多の変遷を経て現在の形に至っています。
国内に広範な支店ネットワークを持つことはもちろん、世界40カ国以上にも拠点を展開しており、積極的なグローバル戦略を推進しています。
国際的な資金決済や貿易金融、海外進出を支援するサービスなど、グローバルビジネスを展開する企業にとって不可欠なパートナーとしての役割を担っています。
また、最新のテクノロジーを活用したデジタル化にも力を入れており、多様化する顧客ニーズに対応するための革新的なサービス開発にも注力しています。
三井住友銀行
三井住友銀行は、三井住友フィナンシャルグループの中核企業として、確固たる地位を築いています。
その経営戦略の特徴として、リスク管理に重点を置いた堅実な与信運営が挙げられます。
これにより、不良債権比率を低く抑え、健全な資本基盤を維持しており、国内外の経済変動に対する持続可能性の高さが評価されています。
法人向けには、高度な金融ソリューションや事業承継支援などを提供し、個人向けには、多様な金融商品や資産運用のアドバイスを行っています。
顧客からの信頼も厚く、質の高い金融サービスを提供することで、持続的な成長を目指しています。
みずほ銀行
みずほ銀行は、第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行という、それぞれ長い歴史を持つ3つの銀行が合併して誕生した、国内有数のメガバンクです。
この合併により、個人顧客から大手企業、公共法人に至るまで、非常に幅広い顧客基盤を有しています。
多様な顧客ニーズに対応するため、リテールバンキング、コーポレートバンキング、投資銀行業務など、多岐にわたる金融サービスを提供しています。
近年では、グループ全体の総合力を活かし、デジタル技術を活用した新たな金融サービスの開発や、サステナビリティへの取り組みも積極的に推進しています。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行は、日本郵政グループに属する銀行であり、全国の郵便局と連携しながら、地域住民の生活に密着した金融サービスを提供しています。
そのネットワークは全国津々浦々に及び、都市部だけでなく地方や農村地域においても、身近な金融機関として重要な役割を果たしています。
主な業務としては、貯金、送金、為替、簡便な貸付などがあり、特に高齢者層をはじめとする幅広い世代の生活を経済面から支えています。
近年では、デジタル化の波に対応し、スマートフォンアプリを通じたサービスの拡充なども進めています。
りそな銀行
りそな銀行は、りそなホールディングス傘下の都市銀行であり、特に個人顧客向けのサービスに注力している点が特徴です。
住宅ローンや投資信託、資産運用に関するコンサルティングなど、個人のライフプランニングに寄り添った金融商品の提供やアドバイスに力を入れています。
また、顧客の利便性向上を目指し、店舗のレイアウトや営業時間の見直し、デジタル技術の活用など、様々な革新を積極的に導入しています。
顧客一人ひとりのニーズに合わせたきめ細やかなサービス提供により、高い顧客満足度を獲得しています。
農林中央金庫
農林中央金庫は、JA(農業協同組合)、JF(漁業協同組合)、森林組合など、農林水産業協同組織を会員とする、特殊な金融機関です。
一般的な銀行とは異なり、会員である農林水産業者の金融ニーズに応えることを主な目的としており、農林水産業分野に特化した融資や貯金、決済などの金融サービスを提供しています。
日本の食料生産や地域経済を支える上で、非常に重要な役割を担っています。
また、近年では、環境問題や持続可能な社会の実現に向けた取り組みも強化しています。
横浜銀行
横浜銀行は、神奈川県を中心に、東京都などにも多くの支店を展開する地方銀行であり、地域経済の発展に大きく貢献しています。
地域の中小企業や個人顧客との信頼関係を重視し、きめ細やかな金融サービスを提供することで、地域社会の活性化を経済面から支援しています。
預金や融資といった伝統的な銀行業務に加え、地域経済の動向を踏まえたコンサルティングや、地域創生に向けた取り組みも積極的に進めています。
地域金融機関としての役割を深く認識し、地域社会とともに成長を目指しています。
銀行業界の業務の種類
銀行業界は、多岐にわたる業務を通じて、経済活動や社会生活を経済面から支えています。
ここでは、銀行が行う主要な業務の種類について、それぞれ詳しく解説していきます。
同じ銀行でも様々な業務があるため、自分にはどのような業務が適しているか、どのような業務に興味があるか考える参考にしてみてください。
・預金業務
・貸付業務
・為替業務
・アドバイザリー業務
・市場取引業務
・金融商品仲介業務
・信託業務
預金業務
預金業務は、銀行が個人や企業といった顧客からお金を預かり、安全に管理する最も基本的な業務の一つです。
預けられたお金は、銀行の資金源となり、後述する貸付業務や投資などに活用されます。
預金業務にはいくつかの種類があり、代表的なものとして、出し入れが自由で日常的な決済に利用される普通預金、主に企業の決済資金に利用される当座預金、一定期間預け入れることで比較的高い金利が得られる定期預金、そして個人の貯蓄を目的とした貯蓄預金などがあります。
これらの預金商品は、顧客のニーズや目的に合わせて選択され、銀行は預金残高に応じて利息を支払うことで、顧客の資産形成をサポートする役割も担っています。
- 普通預金
- 定期預金
- 当座預金
- 貯蓄預金
貸付業務
貸付業務は、銀行などの金融機関が、資金を必要とする個人や企業に対してお金を貸し出す業務です。
これは、銀行の主要な収益源の一つであり、経済活動を活性化させる上で非常に重要な役割を果たしています。
個人向けには、住宅ローンや自動車ローン、教育ローン、カードローンなど、様々な目的の融資が提供されます。
企業向けには、事業資金の融資や設備投資のための融資、運転資金の融資などが行われます。
銀行は、貸付先の信用力や返済能力を慎重に審査し、リスクを管理しながら融資を実行します。
貸付金利は、銀行の収益となるだけでなく、経済全体の金利水準にも影響を与える重要な要素です。
為替業務
為替業務は、銀行などの金融機関が行う、お金の受け渡しに関する業務の総称です。
これは、地理的に離れた場所や異なる通貨の間で資金を移動させるための仕組みを提供します。
為替業務は大きく分けて、国内の為替業務と外国の為替業務に分けられます。
国内為替業務では、振込や手形、小切手などの手段を用いて、国内の個人や企業間の資金決済を円滑に行います。
一方、外国為替業務では、異なる国の通貨を交換したり、海外への送金や海外からの送金を受け付けたりするサービスを提供します。
グローバル化が進む現代において、国際的な経済取引を円滑に進めるためには、高度な外国為替業務が不可欠となっています。
アドバイザリー業務
アドバイザリー業務は、銀行が企業や個人などのクライアントに対して、専門的な知識や経験に基づいて助言や支援を提供する業務です。
その内容は多岐にわたり、企業の経営戦略、M&A(合併・買収)、資金調達、事業承継など、様々な課題に対して専門的な視点からアドバイスを行います。
個人に対しては、資産運用、相続、ライフプランニングなどに関するアドバイスを提供することがあります。
近年、顧客のニーズが多様化・高度化する中で、銀行は単なる資金の仲介だけでなく、コンサルティング機能を通じて顧客の課題解決に貢献する役割がますます重要になっています。
市場取引業務
市場取引業務は、銀行が金融市場や商品市場において、有価証券、通貨、商品などの取引を行う業務の総称です。
具体的には、国債や社債などの有価証券の売買、外国為替市場での通貨の取引、原油や金などの商品先物取引などが挙げられます。
これらの取引は、銀行自身の資産運用やリスク管理の目的で行われるだけでなく、顧客の委託を受けて代行することもあります。
市場の動向を常に分析し、高度な専門知識とリスク管理能力が求められる業務であり、金融市場の安定性や効率性を高める上で重要な役割を担っています。
金融商品仲介業務
金融商品仲介業務は、銀行や信用金庫などの登録金融機関が、金融商品取引業者からの委託を受け、顧客と金融商品取引業者との間で金融商品の取引を仲介する業務です。
これにより、銀行の顧客は、預金だけでなく、株式や投資信託、債券など、多様な金融商品にアクセスすることが可能になります。
銀行は、顧客の投資目的やリスク許容度などを把握した上で、適切な金融商品を紹介し、取引の取り次ぎを行います。
顧客にとっては、普段利用している銀行で様々な金融商品を購入できる利便性があり、銀行にとっては、新たな手数料収入を得る機会となります。
信託業務
信託業務は、委託者が、受託者である信託銀行に財産を託し、信託契約で定められた信託目的に従って、その財産を受益者のために管理・運用・処分する業務です。
信託の対象となる財産は、金銭、不動産、有価証券など多岐にわたります。
信託業務は、遺産管理や資産承継、投資信託の設定・運用、企業年金の管理など、様々な目的で利用されます。
信託銀行は、高度な専門知識と厳格な管理体制のもと、顧客の財産を安全かつ効率的に管理・運用する責任を負っています。
銀行業界の職種・仕事内容
銀行業界は、多岐にわたる業務を遂行するために、様々な専門性を持った人材が活躍しています。
ここでは、銀行における代表的な職種とその具体的な仕事内容について詳しく解説していきます。
就活において職種の詳しい内容を理解しておくことは、自分のビジョンを描く上で非常に重要です。
・法人営業/RM部門
・投資銀行部門
・市場部門
・審査部門
・海外部門
・フィナンシャル・アドバイザリー部門
法人営業業務/RM部門
銀行の法人営業部門は、企業(法人)を顧客として、銀行が提供する多種多様な金融商品やサービスを提案・提供する部門です。
RM(リレーションシップマネージャー)と呼ばれる担当者は、特定の企業を担当し、その企業の経営状況や事業戦略を深く理解した上で、それぞれのニーズに合わせた最適なソリューションを提供します。
具体的には、運転資金や設備投資のための融資、外国為替取引のサポート、事業承継やM&Aに関するアドバイス、さらにはサプライチェーンファイナンスやキャッシュマネジメントといった高度な金融サービスまで、幅広い提案を行います。
顧客との信頼関係を構築し、長期的な視点で企業の成長を 経済面から支援することが、この部門の重要な役割です。
投資銀行部門
投資銀行部門は、主に企業や政府といった大規模な顧客に対して、資金調達やM&A(合併・買収)などの専門的な金融サービスを提供する部門です。
資金調達においては、株式や債券の発行を通じた資金調達の企画・実行を支援し、M&Aにおいては、買収や合併の戦略立案から交渉、契約締結までをサポートします。
これらの業務は、高度な金融知識や市場分析能力、交渉力などが求められる専門性の高い仕事です。
また、複雑な案件をチームで協力して遂行する必要があるため、コミュニケーション能力やプロジェクトマネジメント能力も重要となります。
投資銀行部門の業務は、企業の成長戦略や産業再編に大きく貢献する、ダイナミックでやりがいのある仕事と言えるでしょう。
市場部門
市場部門は、金融市場において、銀行自身や顧客のために様々な金融商品の取引を行う部門です。
具体的には、債券、株式、外国為替、デリバティブ(金融派生商品)などの取引を行い、市場の動向を常に分析しながら、リスクを管理しつつ収益の最大化を目指します。
自己勘定取引においては、銀行自身の資金を運用し、市場の変動から利益を得ることを目的とします。
一方、顧客勘定取引においては、顧客からの注文に基づいて金融商品の売買を代行します。
市場部門の業務は、リアルタイムで変化する市場に対応するための迅速な判断力や、高度な金融知識、リスク管理能力が不可欠です。
また、世界中の市場参加者と取引を行うため、語学力や国際的な視野も求められます。
審査部門
審査部門は、銀行が行う融資やその他の取引において、顧客の信用状況や関連するリスクを詳細に評価し、適切な判断を下すための重要な部門です。
融資の可否、融資金額、金利条件などを決定するために、企業の財務状況、事業計画、業界動向などを多角的に分析します。
また、個人向けの住宅ローンやカードローンなどの審査も担当します。
審査の過程では、過去の取引履歴や信用情報機関のデータなどを参考に、定量的な分析と定性的な評価を組み合わせることで、リスクを正確に把握することが求められます。
審査部門の適切な判断は、銀行の健全な経営を維持し、金融システムの安定に貢献する上で非常に重要です。
海外部門
海外部門は、銀行が国際的な金融業務を展開するための重要な部門です。
グローバル化が進む現代において、多くの銀行が海外に支店や現地法人を設立し、国際的な資金決済、貿易金融、海外進出支援、現地の企業や金融機関との取引など、多岐にわたる業務を行っています。
海外部門の担当者は、現地の経済情勢や法規制、文化などを理解した上で、それぞれの地域に合わせた金融サービスを提供します。
語学力はもちろんのこと、異文化理解力やコミュニケーション能力、国際的な視野が不可欠です。
また、現地の政治・経済情勢の変化に対応するための情報収集力や分析力も求められます。
海外部門の活躍は、銀行のグローバル戦略を推進し、国際的なビジネスチャンスを拡大する上で重要な役割を果たします。
フィナンシャル・アドバイザリー部門(リテールバンキング部門)
フィナンシャル・アドバイザリー部門は、主に個人顧客に対して、それぞれのライフプランや金融目標に合わせた金融アドバイスやサービスを提供する部門です。
預金、投資信託、保険、住宅ローン、相続対策など、幅広い金融商品やサービスを取り扱い、顧客の資産形成や管理をサポートします。
顧客一人ひとりのニーズを丁寧にヒアリングし、長期的な視点に立って最適なプランを提案することが重要です。
そのため、金融商品に関する深い知識はもちろんのこと、顧客との信頼関係を築くための高いコミュニケーション能力や、親身になって相談に乗る姿勢が求められます。
近年では、高齢化社会や資産形成への関心の高まりから、この部門の役割はますます重要になっています。
かつてはリテールバンキング部門と呼ばれることが多かったですが、近年ではより専門的なアドバイスを提供する意味合いを込めて、フィナンシャル・アドバイザリー部門と呼ばれることが増えています。
銀行業界の現状と課題
現代の銀行業界は、長引く経済の低迷や社会構造の変化、そして国際的な競争激化といった様々な要因によって、多くの課題に直面しています。
ここでは、銀行業界が抱える主要な現状と、克服すべき課題について詳しく解説していきます。
・低金利環境の長期化
・収益性の改善
・グローバル展開の推進
低金利環境の長期化
日本経済の長期的な低迷と、それを脱却するための日本銀行による金融緩和政策の影響は、銀行業界の収益構造に深刻な影響を与えています。
預金や貸出といった伝統的な銀行業務における金利水準が低い状態が長期間にわたり継続しており、預金と貸出の金利差である利鞘が縮小し、銀行の収益を大きく圧迫しています。
かつては主要な収益源であった利息収入の減少は、銀行経営の根幹を揺るがす問題となっており、新たな収益源の確保が喫緊の課題となっています。
収益性の改善
長期化する低金利環境に加え、日本社会における少子高齢化に伴う人口減少も、銀行業界の収益性を悪化させる要因となっています。
人口減少は、預金や融資の総量を減少させるだけでなく、労働力不足や地域経済の縮小といった問題を引き起こし、銀行の事業環境を厳しくしています。
このような状況下で、銀行は従来のビジネスモデルに依存するだけでなく、収益性を改善するための多角的な取り組みが求められています。
具体的には、手数料ビジネスの強化、資産運用や保険販売といった非金利収入の拡大、デジタル技術を活用した業務効率化によるコスト削減、そして新たな金融サービスの開発や市場への参入などが挙げられます。
グローバル展開の推進
国内市場においては、人口減少や成熟化が進み、成長の余地が限られてきています。
このような背景から、メガバンクをはじめとする日本の銀行は、新たな成長機会を求めて積極的にグローバル展開を推進しています。
特に、高い経済成長を続けるアジア地域を中心に、海外への進出や事業拡大を図る動きが活発です。
海外展開においては、現地の経済状況や法規制、文化などを理解し、それぞれの市場に合わせた戦略を展開する必要があります。
また、国際的な競争も激しくなっており、グローバルな視点を持った人材の育成や、海外の金融機関との連携なども重要な課題となっています。
グローバル展開の成功は、国内市場の縮小を補い、銀行の持続的な成長に不可欠と言えるでしょう。
銀行業界の今後の動向
銀行業界は、社会経済情勢の変化や技術革新の波を受け、今後も大きな変革期を迎えることが予想されます。
ここでは、銀行業界の今後の動向について、主要な側面から詳しく解説していきます。
・地域金融機関の再編
・金融サービスの多様化
・デジタル化の加速
地域金融機関の再編
日本における人口減少と地域経済の縮小は、特に地方銀行を中心とした地域金融機関の経営に深刻な影響を与えています。
顧客基盤の縮小や融資先の減少、そして低金利環境の長期化が収益を圧迫する中で、単独での経営維持が困難になるケースが増加しています。
このような状況から、今後、地方銀行を中心に、経営統合や業務提携といった再編の動きが加速する可能性が高まっています。
再編を通じて、経営資源の効率化や事業規模の拡大を図り、地域経済の活性化に貢献するための新たな体制を構築することが求められています。
ただし、再編は地域経済や雇用に影響を与える可能性もあり、慎重な検討と地域社会との連携が不可欠となるでしょう。
金融サービスの多様化
従来の銀行業務、すなわち預金、融資、決済といったサービスに留まらず、今後はより多様な金融サービスをワンストップで提供する動きが強まるでしょう。
顧客のニーズは高度化・多様化しており、資産運用、保険、住宅ローン、相続企業対策といった個人の金融ニーズから、企業の事業承継、M&Aアドバイザリー、グローバル展開支援といった企業なニーズまで、幅広いサービスを包括的に提供することが競争力強化につながります。
また、オープンバンキングやAPI(Application Programming Interface)連携の進展により、銀行が持つ金融データや機能を外部の事業者と連携させ、新たなサービスを創出する動きも活発になると考えられます。
これにより、顧客は銀行の枠を超えた、より便利で革新的な金融サービスを利用できるようになるでしょう。
デジタル化の加速
フィンテック(Financial Technology)企業の台頭や、顧客のデジタルニーズの高まりは、銀行業界におけるデジタル化の波を一層加速させる要因となっています。
スマートフォンやインターネットを通じた銀行サービスの利用は既に一般的になりつつありますが、今後はAI(人工知能)、ビッグデータ解析、ブロックチェーンなどの先端技術を活用した、より高度で個人のニーズに合わせた金融サービスの提供が期待されます。
例えば、AIを活用した 投資アドバイスや、ビッグデータに基づいた顧客に最適な融資プランの提案、ブロックチェーン技術を活用した安全で効率的な決済システムなどが考えられます。
また、実店舗を持たないネット銀行の存在感も増しており、従来の店舗型銀行もオンラインでのサービス拡充や、店舗の役割再定義を進める必要に迫られています。
デジタル化への対応は、顧客体験の向上、業務効率化、コスト削減を実現する上で不可欠であり、銀行業界の競争環境を大きく左右する重要な要素となるでしょう。
銀行業界に向いている人の特徴
銀行業界は、顧客の金融ニーズに応え、社会経済の循環を支える重要な役割を担っています。
そのため、銀行で働く人材には、特定の資質や能力が求められます。
ここでは、銀行業界で活躍するために特に重要となる特徴について詳しく解説していきます。
・責任感の強い人
・コミュニケーション能力が高い人
・学習意欲の高い人
責任感が強い人
銀行員は、顧客の大切な資産を預かり、管理・運用するという非常に重要な任務を担っています。
預金という形で託されたお金は、顧客の生活や将来設計、企業の事業活動の基盤となるものであり、その取り扱いには細心の注意と高い倫理観が求められます。
また、融資業務においては、貸し出した資金が適切に活用され、期日通りに返済されるよう責任を持って管理する必要があります。
市場取引業務においては、わずかな判断の誤りが大きな損失につながる可能性もあり、常に緊張感を持って業務に取り組むことが求められます。
このように、銀行の仕事は、顧客の信頼と社会全体の信用の上に成り立っているため、強い責任感を持って業務に取り組むことができる人は、銀行業界で活躍するための重要な資質と言えるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
銀行業務は、顧客との対話や信頼関係の構築が非常に重要な要素となります。
窓口業務においては、来店された顧客の要望を丁寧に聞き取り、適切な手続きや商品・サービスを説明する能力が求められます。
法人営業においては、企業の担当者と密にコミュニケーションを取り、経営状況や事業戦略を深く理解した上で、最適な金融ソリューションを提案する必要があります。
また、社内外の様々な部署との連携も不可欠であり、円滑な情報伝達や協力体制を築くためのコミュニケーション能力は、業務を円滑に進める上で重要な鍵となります。
相手の話を注意深く聞き、意図を正確に理解する傾聴力、そして、専門的な内容を分かりやすく説明する能力、さらに、相手に安心感を与え信頼関係を築くための人間性豊かなコミュニケーション能力を持つ人は、銀行業界で大きな力を発揮できるでしょう。
学習意欲が高い人
金融業界は、経済情勢や市場動向、金融商品、関連法規などが常に変化し続ける、非常にダイナミックな世界です。
そのため、銀行員として活躍し続けるためには、常に新しい知識や情報を積極的に学び続ける姿勢が不可欠となります。
具体的には、国内外の経済指標、金融政策、最新の金融商品、テクノロジーの進化、そして関連する法律や規制の変更など、幅広い分野にアンテナを張り、継続的に学習する意欲が求められます。
また、銀行内での研修制度や資格取得支援制度などを積極的に活用し、自身の専門性を高めていく努力も重要です。
変化を恐れず、常に自己成長を追求する意欲の高い人は、複雑化・高度化する金融業界において、 プロとして価値を高め、長く活躍することができるでしょう。
銀行業界で働く魅力・やりがい
銀行業界で働くことは、単に金融サービスを提供するだけでなく、顧客の夢や目標の実現を 経済面から支援したり、地域や国の経済発展に貢献したりするなど、多岐にわたる魅力とやりがいを感じられる仕事です。
ここでは、銀行業界で働くことの具体的な魅力と、そこから得られるやりがいについて詳しく解説していきます。
・顧客の夢の実現をサポートできる
・顧客から直接声を聞ける
・社会貢献性が高い
顧客の夢の実現をサポートできる
銀行業界で働く大きな魅力の一つは、融資という形で多くの企業や個人の夢の実現を 経済面からサポートできることです。
企業にとっては、新規事業の立ち上げ資金や事業拡大のための投資資金の融資を通じて、成長戦略の実現に貢献できます。
また、個人にとっては、マイホームの購入資金である住宅ローンや、進学のための教育ローン、起業のための創業融資など、人生における重要なライフイベントや目標達成を経済面から支えることができます。
顧客の描く未来や目標に向かって共に歩み、その実現を経済面から後押しできることは、銀行員にとって大きな喜びとやりがいにつながります。
顧客の笑顔や感謝の言葉は、日々の業務における大きなモチベーションとなるでしょう。
顧客から直接声を聞ける
銀行業界は、窓口業務や営業活動などを通じて、直接お客様と接する機会が多い仕事です。
そのため、お客様からの感謝の言葉を直接聞くことができるという魅力があります。
金融に関する悩みや課題を抱えていたお客様が、銀行の提案やサポートによって解決できた際に、「ありがとう」と感謝の言葉を直接伝えられることは、銀行員にとって非常に大きな喜びとなります。
また、お客様の喜びの声は、自身の仕事の成果を実感できる瞬間であり、次への仕事へのモチベーションを高める原動力となります。
お客様との непосредственный な繋がりの中で、信頼関係を築きながら 金融面でのサポートを提供できることは、銀行業界ならではの魅力と言えるでしょう。
社会貢献性が高い
銀行は、地域や国の経済活動を支える上で、非常に重要な役割を担っています。
融資を通じて企業や個人の経済活動を活性化させたり、決済システムを提供することで経済取引の円滑化に貢献したりするなど、その業務は社会全体の発展に深く関わっています。
例えば、地域の中小企業への融資は、雇用創出や地域経済の活性化に繋がり、個人向けの住宅ローンは、人々の安定した住居の確保に貢献します。
また、災害時には復興支援のための融資や 金融面でのサポートを行うなど、社会的な責任を果たす場面も多くあります。
自身の仕事が、地域社会や国の経済の発展に貢献しているという実感を得られることは、銀行業界で働く上で大きなやりがいとなるでしょう。
社会の一員として、 金融サービスを通じて社会の発展に貢献できるという誇りを持つことができる仕事です。
銀行業界で重宝される資格
銀行業界で働く上で、特定の資格を取得していることは、自身の専門知識やスキルを証明するだけでなく、キャリアアップや業務遂行においても有利に働くことがあります。
ここでは、銀行業界で特に重宝される代表的な資格について詳しく解説していきます。
・日商簿記検定
・ファイナンシャル・プランナー
・TOEIC
日商簿記検定
日商簿記検定は、日本商工会議所が主催する、企業の経営活動を記録・計算・整理する技能、すなわち簿記の習熟度を測るための検定試験です。
銀行は、企業を主な融資先の一つとしており、融資審査や経営分析を行う上で、企業の財務諸表を正確に理解する能力が不可欠です。
日商簿記検定で得られる知識は、企業の 金融状況を把握し、リスクを評価するための基礎となるため、銀行員にとって非常に重要な資格と言えます。
特に、法人営業や審査部門を目指す方にとっては、取得しておくと プロの強みとなり、業務への理解を深める上で大いに役立つでしょう。
また、簿記の知識は、銀行自身の経営状況を理解する上でも役立ちます。
ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルプランナー(FP)の資格は、個人のライフプランニング、資産運用、リスク管理、保険、税金、不動産、相続など、お金に関する幅広い知識を有することを証明する資格です。
銀行のリテール部門においては、個人顧客に対して、それぞれのライフステージや 金融目標に合わせた 金融プランニングやアドバイスを提供する機会が多くあります。
FPの資格を持つことで、顧客の多様なニーズに対応するための専門的な知識を体系的に習得していることを示すことができ、顧客からの信頼を得やすくなります。
また、資産運用や保険商品などの提案においても、FPの知識は非常に役立ち、顧客にとって最適なソリューションを提供するためのベースとなります。
顧客の 金融全般をサポートするリテールバンキング業務に携わりたい方にとって、FP資格は取得しておきたい重要な資格の一つです。
TOEIC
TOEICは、英語によるコミュニケーション能力を測るための試験です。
近年、多くの日本の銀行がグローバル展開を積極的に進めており、海外に支店や現地法人を設立したり、海外の企業や金融機関との取引を拡大したりしています。
このような状況において、英語によるコミュニケーション能力は、銀行員にとってますます重要なスキルとなっています。
TOEICのスコアは、自身の英語力を客観的に証明する指標となり、海外部門への配属や海外関連業務への従事を希望する場合に、有利に働くことがあります。
また、海外の金融市場に関する情報を収集したり、海外の顧客とコミュニケーションを取ったりする際にも、高い英語力は不可欠です。
グローバルな舞台で活躍したいと考える銀行員にとって、TOEICで一定以上のスコアを取得しておくことは、キャリアの可能性を広げるための重要な投資と言えるでしょう。
銀行業界に行くためにすべきこと
銀行業界は、多くの就職希望者にとって魅力的な選択肢の一つですが、その内定を得るためには、周到な準備と積極的な行動が不可欠です。
ここでは、銀行業界への就職を成功させるために、具体的に取り組むべきことについて詳しく解説していきます。
・業界・企業研究をする
・インターンシップに参加する
・OB/OG訪問をする
業界・企業研究をする
銀行業界への就職活動を始めるにあたって、まず最も重要なステップとなるのが、業界全体と個々の企業に関する徹底的な研究です。
銀行業界は、メガバンク、地方銀行、信託銀行、ネット銀行、外資系銀行など、多様な種類の金融機関で構成されており、それぞれが異なるビジネスモデルや強み、企業文化を持っています。
そのため、まずは銀行業界全体の構造や各銀行の役割、近年の業界動向などを幅広く理解することが重要です。
その上で、興味のある個々の銀行について深く掘り下げて研究しましょう。
各社のウェブサイトやIR情報、ニュース記事などを参考に、経営理念、事業戦略、財務状況、強み・弱み、そして社風や企業文化などを詳細に把握します。
なぜその銀行で働きたいのか、他の銀行と比較して何が魅力なのかを明確に説明できるようになることが目標です。
インターンシップやOB/OG訪問を通じて得られる情報も非常に貴重です。
表面的に見える情報だけでなく、実際に働いている人々の声に耳を傾け、肌で感じる社風や業務内容を理解することが、入社後のミスマッチを防ぐ上で重要となります。
インターンシップに参加する
銀行業界への就職を目指す上で、インターンシップへの参加は非常に有益な経験となります。
インターンシップでは、実際に銀行の業務を体験したり、社員の方々と交流したりすることで、座学だけでは得られない実践的な知識や、職場の雰囲気を肌で感じることができます。
例えば、法人営業部門での顧客訪問に同行したり、リテール部門で窓口業務を体験したり、市場部門で金融商品の取引をシミュレーションしたりと、多岐にわたるプログラムが用意されています。
インターンシップに参加することで、自身の適性や興味のある分野を見極めることができるだけでなく、入社後の具体的な業務内容をイメージしやすくなります。
また、社員の方々とのネットワークを築く良い機会となり、その後の就職活動において貴重な情報やアドバイスを得られる可能性もあります。
インターンシップで高い評価を得ることができれば、早期選考や内定に繋がるケースもあるため、積極的に情報収集を行い、興味のある銀行のインターンシップには積極的に応募しましょう。
インターネット上だけでは得られない、生きた情報を得るための絶好の機会です。
OB/OG訪問をする
銀行業界への就職活動において、OB/OG訪問は、他の就職活動生と差別化を図るための有効な手段の一つです。
実際にその銀行で働いている先輩社員(OB/OG)から、仕事のやりがいや苦労、職場の雰囲気、入社前に知っておくべきことなど、リアルな話を聞くことができます。
公式な説明会やウェブサイトだけでは分からない、現場の生の声を聞くことで、企業に対する理解をより深めることができます。
OB/OG訪問を行う際には、事前に質問内容をしっかりと準備しておくことが重要です。
単に一般的な情報を聞くだけでなく、自身の疑問点や不安に思っていることを具体的に質問することで、より深い情報を得ることができます。
また、OB/OG訪問を通じて、その銀行で働くことへの熱意や適性を伝えることもできます。
積極的にOB/OG訪問を行い、そこで得られた情報を自身の志望動機や自己PRに活かすことで、採用担当者に強い印象を与えることができるでしょう。
大学のキャリアセンターや、個人的なネットワークなどを活用して、積極的にOB/OG訪問の機会を作りましょう。
適職診断ツールを用いよう
銀行業界は、多岐にわたる業務と専門性が求められるため、「自分の強みを活かせるだろうか」「どのような職種が向いているのか」といった疑問や不安を抱える就職活動生は少なくありません。
そのような悩みを抱えている場合は、客観的な視点から自己分析を深めるために、適職診断ツールの活用を検討してみましょう。
適職診断ツールは、あなたの性格特性、興味関心、価値観、スキルなどを様々な角度から分析し、どのような業界や職種が適しているかの可能性を示唆してくれます。
質問に答える形式で、客観的なデータに基づいて自己理解を深めることができるため、「銀行業界」という大きな枠組みの中で、自分の強みが活かせる分野や、興味を持って取り組める職種を見つけるヒントが得られるかもしれません。
例えば、コミュニケーション能力が高いと診断されればリテール営業や法人営業、分析力や論理的思考力が高いと診断されれば審査部門や市場部門といったように、自身の特性と銀行内の職種との関連性を考えるきっかけになるでしょう。
適職診断の結果を鵜呑みにするのではなく、あくまで自己分析の一助として活用し、その結果を踏まえてさらに業界研究や企業研究を進めていくことが大切です。
就活エージェントに相談しよう
「銀行業界が本当に自分に合っているのか不安」「銀行業界を目指したいけれど、具体的に何をすべきかわからない」といった悩みは、多くの就職活動生が共通して抱えるものです。
そのような場合は、一人で悩まずに、就職活動のプロである就活エージェントに相談してみることを強くお勧めします。
就活エージェントは、銀行業界の最新の採用動向や、各銀行が求める人物像、選考のポイントなどを熟知しています。
あなたの強みや適性、キャリアプランなどを丁寧にヒアリングした上で、銀行業界の職種の中から、あなたに合った可能性のある分野を提案してくれます。
また、業界特有の選考対策や、効果的な自己PRの方法、面接での注意点など、具体的なアドバイスを受けることができます。
さらに、場合によっては、書類選考や一次選考が免除される特別な選考ルートを紹介してもらえる可能性もあります。
就活エージェントは、就職活動を親身にサポートしてくれる頼れるパートナーとなるでしょう。
少しでも不安や疑問を感じたら、積極的に就活エージェントに相談し、 プロ な視点からのアドバイスを受けることで、自信を持って就職活動を進めることができるはずです。
まずは気軽に相談してみることから始めてみましょう。
おわりに
この記事では、銀行業界について、そのビジネスモデルから職種、今後の動向、そして就職を目指す上で重要なポイントまで、幅広く解説してきました。
社会的な信頼があり、責任感が求められる銀行への就職は倍率が高いかもしれません。
そのため、この記事の内容をしっかりと読み込み、銀行業界の選考対策をしっかり練っていきましょう。