【例文7選】福祉業界の志望動機とは？内定に繋がる書き方や職種を徹底解説

はじめに

志望動機のクオリティを高めるためには、まずその業界について深く理解しておかなければなりません。

もちろん、それは福祉業界も同様であり、どのような職種が存在するのか、どのような人物が求められるのかなどを詳しく知っておく必要があります。

そこで今回は福祉業界について簡単に紹介した後に、志望動機の作成方法や良い例文、悪い例文などを紹介するため、参考にしてみてください。

福祉業界の職種

まずは福祉業界の代表的な職種を3つ紹介します。

いずれも人と関わることが多く、思いやりやホスピタリティが求められる職種であることは間違いありません。

しかし、それぞれ求められる能力や専門性は異なってくるため、自分にどの職種が向いているか確認してみてください。

ホームヘルパー

ホームヘルパーは利用者の自宅を訪問し、日常生活をサポートする職種です。

主な業務には食事の支度や入浴の介助、洗濯といった家事援助、さらには買い物や病院の付き添いなどがあります。

利用者一人ひとりの生活状況や身体状況に合わせた支援が求められるため、柔軟性が重要です。

利用者が自宅で安心した生活を続けられるようにサポートして、在宅介護を支える大切な役割を担っています。

ホームヘルパーは利用者の自宅というプライベート空間での支援が中心となり、利用者との距離が近く信頼関係を築きやすい点が特徴です。

介護施設とは異なり、1対1のケアが基本となるため、利用者の要望に細かく応えやすく、心のケアを含めたサポートが求められます。

介護福祉士

介護福祉士は介護職の中でも唯一の国家資格を持つ専門職であり、介護現場で幅広い業務を担当できる点が特徴です。

基本的な介護業務である食事、排泄、入浴の介助に加え、リハビリ支援や介護計画の作成、スタッフへの指導や教育も行います。

専門知識や技術を活かしたケアが可能であり、他の介護職と比較して責任感が求められる場面も多いです。

介護の現場だけでなく、地域包括支援センターやケアマネージャーへのキャリアアップも目指せます。

資格取得には介護福祉士実務者研修の受講や3年以上の実務経験が必要です。

ケアマネージャー

ケアマネージャーは利用者のケアプランを作成し、介護サービスが円滑に提供されるようサポートする職種です。

現場で介護を行うだけでなく、利用者や家族と面談し、生活状況やニーズを把握して適切なケアプランを策定することが求められます。

また、サービス提供事業者や医療機関との橋渡しも行い、利用者が安心してサービスを受けられる体制を整える役割も担っています。

ケアプランの作成では利用者の生活の質を向上させるための工夫が求められ、業務範囲が広く、コミュニケーション能力や調整力が重要です。

受かりやすい志望動機の構成

続いて、内定を獲得するために覚えておいてほしい志望動機の構成を紹介します。

以下の構成に沿って志望動機を作成すれば、よほどマイナスな印象を与えることはないでしょう。

結論から述べ、具体例、そして将来どのように活躍するか話す、という構成はどのような業界を目指すにあたっても活用できるものです。

他の業界を併願している方も、ぜひ参考にしてみてください。

福祉業界を選んだ理由

志望動機を書く際にはまずなぜその業界を選んだかを明確に伝えることが大切です。

福祉業界には高齢者介護、障害者支援、福祉事業など多様な分野が存在し、それぞれ異なる役割や使命があります。

したがって「ただ人の役に立ちたいから」といった曖昧な理由ではなく、福祉業界ならではの魅力を具体的に述べるようにしましょう。

また、他の業界ではなく福祉業界である理由を明確にすることも心がけてください。

自分がこれまでに経験したエピソードや家族の介護経験などをもとに「身近な人をサポートする中で福祉の重要性を痛感し、この分野で働きたいと決心した」などといった個人的なきっかけを示すとリアリティが増します。

入社後のビジョン

最後に、入社後のビジョンを具体的に伝えることはあなたのモチベーションの高さを伝えるために必要不可欠です。

企業は入社後にどのように貢献してくれるのかを重視しており、将来的な成長意欲を示すことが評価につながります。

したがって、漠然と「頑張ります」と述べるのではなく、具体的にどのようなスキルを磨き、どのように貢献していくのかを明確にしなければなりません。

入社後のビジョンが明確であることで、長期的に働く意思があることが伝わり、企業としても安心して採用できる要素となります。

また、施設が掲げる理念や目標と自分のビジョンが一致していることを示すと、しっかりと企業研究を入念に行っている、モチベーションの高い人材であることも同時に伝えられます。

福祉業界の志望動機例文4選

続いて、福祉業界の志望動機の例文を4つ紹介します。

先ほど紹介したおすすめの構成を踏まえた上で作成しているため、ぜひどのように上記の構成が使われているのか、実際の文章で確認してみてください。

ホームヘルパー

介護福祉士

ケアマネージャー

未経験

福祉業界志望動機NG例3選

続いて、福祉業界の志望動機のNG例を3つ紹介します。

なぜNGなのかについて解説も添えておくため、このような志望動機を提出し、マイナスな印象を与えないよう気をつけてください。

NG例文①

解説

「人の役に立ちたい」という理由はあまりにも抽象的であり、福祉業界でなければならない明確な動機が全く伝わりません。

他の業界でも通用するため、志望度の高さがあまり伝わらないでしょう。

また「コミュニケーション能力」は多くの人が持ち合わせているため、それを最大のアピールとして強調すると良い印象を与えられません。

NG例文②

解説

将来のビジョンが具体的でないため、なぜその企業でなければならないのかが全く分かりません。

どの会社でも実現できる内容であり、他社でも良いのではないかと思われる可能性が高いです。

企業が求める人物像に合わせて、具体的な目標を示すようにしましょう。

NG例文③

解説

「お世話が好き」という表現は漠然としすぎています。

具体的なエピソードがなく、他社との差別化もできていません。

なぜ「お世話が好き」なのか、どのような経験からそう考えるようになったのかを具体的に示さなければなりません。

また、なぜその企業を志望するのかが全く伝わってこないため、非常に質の低い志望動機と言えるでしょう。

代表企業と年収

続いて、福祉業界における代表的な企業の概要や平均年収、主力事業の内容を紹介します。

もちろん、必ずしも以下の4つを受けなければならないというわけではありません。

しかし、代表的な企業がどのような取り組みをしているのかについて知っておくことは就活において決してマイナスにはなりません。

流し読みでも良いので、ぜひ確認してみてください。

ニチイ学館

ニチイ学館は1973年に設立された大手福祉サービス企業です。

現在の資本金は1億円で、従業員数は約8万7千人にのぼります。

2020年にMBOを実施し上場廃止となり、現在は日本生命グループ傘下の非上場企業です。

創業以来、医療事務の受託や介護サービス、保育事業、スタッフの教育研修事業など幅広く展開してきました。

特に介護・ヘルスケア事業が主力で、訪問介護や有料老人ホームの運営、介護用品の販売など、総合的な介護サービスを全国規模で提供しています。

全国47都道府県に約1,900か所の介護拠点を展開しており、地域の高齢者やその家族を支える体制が整っていることも特徴です。

従業員の平均年収は約400万円とされています。

大規模な企業で研修制度やキャリアパスも充実しており、福祉の現場から管理部門まで多彩なキャリアを描けます。

ベネッセホールディングス(シニア・介護事業)

ベネッセホールディングス（シニア・介護事業）は1955年に福武書店として創業した教育・生活サービス大手ベネッセグループの中核企業です。

資本金は約138億円、グループ全体の従業員数は約1万7千人に及びます。

東証プライム市場に上場していましたが、2024年にMBOが成立し、現在は非上場企業となりました。

子会社のベネッセスタイルケアを通じて有料老人ホームや高齢者向け住宅を全国で展開し、質の高い介護サービスを提供しています。

また、在宅介護サービスやシニア向けの生活支援サービスにも事業領域を広げ、高齢者が安心して暮らせる環境づくりに貢献しています。

平均年収は約940万円とグループ全体で高水準ですが、教育事業や本社部門の専門職を含む数値です。

ツクイ

ツクイは1969年に創業された神奈川県発祥の介護サービス企業です。

資本金は500万円と小規模ですが、グループ全体の従業員数は約2万1千人に達しています。

かつて東証一部に上場していましたが、

2021年にTOBが成立し上場廃止となったため、現在は非上場企業です。

介護に特化した事業展開を行っており、デイサービスや訪問介護、ショートステイなど在宅系の介護サービスを中心に提供しています。

全国47都道府県に約730拠点の事業所網を構築し、地域密着で高齢者が住み慣れた地域でサービスを受けられるよう支援しています。

従業員の平均年収は約420万円と介護業界としては標準的な水準です。

現場スタッフの研修や資格取得支援にも力を入れており、介護職として専門性を高めたい人にとって働きやすい環境が整っていると言えるでしょう。

シップヘルスケア

シップヘルスケアホールディングスは1992年に設立された医療・福祉分野の総合サービス企業グループです。

資本金は約155億円、従業員数は連結で約1万6,830人にのぼり、時価総額は約2,000億円に達する規模です。

介護分野にも力を入れており、ライフケア事業として老人ホーム「エスペラル」シリーズやグループホームの開設・運営、高齢者向けリハビリ施設の運営も行っています。

平均年収は約775万円と高めで、専門性の高い人材が多数活躍しています。

医療・福祉の知識に加えて、コンサルティング力や企画力も磨ける環境が整っており、社員教育にも注力しています。

医療から介護まで包括的に関わるビジネスモデルに魅力を感じ、スケールの大きなプロジェクトに携わりたい人におすすめです。

福祉業界に向いている人の特徴

ここまで読んでみて、自分が福祉業界に向いているかどうか、なかなか判断できない方も多いでしょう。

そこでここからは福祉業界に向いている人の特徴を3つ紹介します。

以下の3点が当てはまっている人は、胸を張って福祉業界を目指して良いでしょう。

もし当てはまる項目が少ない方は他の業界も選択肢に入れるか、少しでも近づけるように、今から取り組んでみてください。

思いやりがあり、人の役に立つことがしたい

福祉業界に向いている人の特徴の1つとして、思いやりがあり、人の役に立つことにやりがいを感じることが挙げられます。

高齢者や障害者など、生活に支援が必要な方々と直接関わり、その方々の日常生活をサポートすることが仕事です。

「ありがとう」と言ってもらえることに喜びを感じられる人は利用者や家族から感謝される際、大きなやりがいを感じられるでしょう。

思いやりの気持ちがある人は利用者の立場に立って考え、どうすれば快適に過ごせるかを常に意識できます。

利用者一人ひとりのニーズが異なるため、それに合わせたサポートが求められるため、相手を思いやる姿勢が欠かせません。

コミュニケーション能力が高い

福祉業界ではコミュニケーション能力が高い人が求められます。

利用者やその家族、同僚や他の職種のスタッフなど、多くの人と関わりながら仕事を進めるため、情報共有や意見交換が欠かせません。

特に利用者の体調や気持ちに変化があった際には速やかにチームで共有し、適切な対策を考える必要があります。

また、コミュニケーション能力が高い人は利用者に対して優しく声をかけ、安心感を与えることが可能です。

日々のおしゃべりを通じて、体調の変化に気づいたり、悩みを引き出したりすることもできます。

臨機応変に動くことができ、問題解決能力がある

福祉業界では予測できない異常事態が日常的に発生するため、臨機応変に動ける人が向いています。

利用者の体調変化や突発的なトラブルが起きた際、冷静に対応し、迅速に問題解決に向けて動ける力が必要です。

利用者が急に体調不良になった場合には医療スタッフや家族に連絡を取り、適切な処置を行う必要があります。

こうした場面では判断力が問われ、落ち着いた対応が利用者の安全を守ります。

また、ケアプラン通りに進まないケースも多く、その都度、臨機応変に対応策を考えなければなりません。

したがって、問題を多角的に捉え、解決策を柔軟に導き出せる人が重宝されます。

就活エージェントに相談しよう

ここまで福祉業界の概要や志望動機の作り方について理解できたものの、いざ志望動機を作ってみると、なかなかうまくいかないという方も多いでしょう。

そこでおすすめなのは就活エージェントに相談することです。

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おわりに

今回は福祉業界を目指している方のために、まず職種について簡単に紹介した後、志望動機の書き方や良い例文と悪い例文などを紹介しました。

どのような業界においても、志望動機は自己PRと並んで重視される重要な項目です。

ぜひ本記事の内容を踏まえた上で、質の高いものを作成し、内定を勝ち取ってください。