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・パイロットになる方法
・パイロットに向いている人の特徴
・パイロットの志望動機作成のコツと例文
・パイロットを目指す人
・自分のパイロットへの適正を知りたい人
・志望動機のコツや例文を読みたい人
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【パイロットの志望動機】はじめに
志望動機を作成するにあたってはその企業や職種についての理解、求められる人物像などについて理解をしておく必要があります。
そこで今回はまずパイロットに求められる要素や業務内容について詳しく紹介した後に、志望動機の例文などを紹介します。
質の高い志望動機を作成するために、ぜひ参考にしてください。
【パイロットの志望動機】志望動機はなぜ聞かれる?
まず、志望動機をなぜ聞かれるのかについての理解を深めておきましょう。
以下の項目はパイロットだけでなく、他の企業や職種を目指す際にもよく聞かれる内容です。
より質の高い志望動機を作成し、相手が知りたいことを伝えるためにも、ぜひ確認しておいてください。
入社意欲を知りたい
企業が志望動機を尋ねる最大の理由の1つが「この人は本気で入社を目指しているか」を確認することです。
特に人気職種であるパイロットは応募者が多く、中には「受かればラッキー」と軽い気持ちでチャレンジする就活生も少なくありません。
しかし、企業側としては厳しい訓練と長いキャリア形成が求められる職種である以上、本気で取り組む覚悟を持った人だけを採用したいと考えています。
だからこそ志望動機の中で、どれだけ明確に「なぜパイロットを志すのか」「なぜその企業で働きたいのか」を語れているかが重要視されます。
入社への強い意志が伝わるほど、採用後の定着率や成長にもつながると考えられているため、志望動機はただの動機ではなく、覚悟を伝える場として見られているのです。
入社後に活躍してくれるか知りたい
志望動機を通じて企業が確認している最も重要な項目の1つとして、ただのやる気ではなく、入社後にしっかり活躍してくれるかどうかが挙げられます。
特にパイロット職は乗客の命を預かる立場であり、技術力や判断力だけでなく、冷静さや責任感、協調性など多面的な資質が求められています。
だからこそ志望動機に、その人らしいエピソードや経験が含まれているか、そこから誠実な姿勢や成長力が読み取れるかどうかが重要視されます。
志望理由に加えて「どのように学び成長していきたいか」「どのような役割を果たしたいか」が見えていると、企業はその人物の将来像を描きやすくなります。
つまり、志望動機は未来の活躍を予測するための重要な材料として扱われているのです。
人柄を知りたい
企業がその人の人柄を知るためというのも、志望動機を聞く理由の1つです。
パイロットはチームでの業務が中心となる職種であり、日々の運航において多くのスタッフと協力しながら、円滑なコミュニケーションを求められる場面が少なくありません。
したがって、採用担当者はただ優秀でスキルが高い人を取りたいというわけではなく、自社の風土に合うか、仲間として信頼できるかという観点で人物を見ています。
志望動機の中で語る経験や考え方、言葉の並べ方などから、その人がどのような価値観を持っているかが自然と伝わるものです。
このように、志望動機はスキルや志望度の確認だけでなく、チームの一員として迎え入れる上でふさわしい人物かを判断する非常に大切な要素と言えるのです。
【パイロットの志望動機】パイロットの業務内容
パイロットの業務はただ航空機を操縦することだけではありません。
旅客機では機長と副操縦士がチームを組み、密接に連携しながらフライトを遂行します。
機長は航空機の最終的な判断を下す責任者であり、離陸から着陸までの全ての運航に責任を持つと同時に、客室乗務員や整備担当など他の乗務員の指揮監督も行います。
副操縦士も重要な役割を担い、操縦だけでなく計器の監視や無線連絡、緊急時の対応においても全面的にサポートします。
空港前のブリーフィングや天候・空路の確認、フライトプランの立案、運航後の報告書作成まで含めて考えると、パイロットの仕事は非常に多岐にわたるものです。

【パイロットの志望動機】パイロットになる方法
パイロットになる方法は大きく分けて2つ存在します。
自分に向いている方法はどちらか検討するためにも、それぞれ確認してみてください。
フライトスクールに入る
パイロットになるための1つの方法として、多くの人が選択肢に入れるのがフライトスクールへの入学です。
全国各地に民間のフライトスクールが存在しており、入学試験の難易度は比較的低めですが、非常に高額なのが問題点です。
およそ700万円から1100万円ほどの費用がかかり、訓練機材の使用料や燃料費、教官の指導料などが含まれています。
卒業後は国内外の航空会社に採用されるために就職活動を行う必要があり、フライトスクールを出たからといってすぐにパイロットとして就職できる保証はありません。
よって、民間からの就職を目指すなら、訓練と同時に航空会社の入社試験対策や業界理解を深めることが不可欠です。
自社養成パイロット
自社養成パイロットとは航空会社が直接採用した学生を対象に、パイロットとして必要な知識や技能をゼロから育成する制度のことです。
この制度の最大の魅力は訓練にかかる費用を全て会社側が負担してくれることにあります。
フライトスクールと異なり、数百万円から数千万円単位の費用を自己負担する必要がなく、経済的な負担を抱えずにパイロットを目指せることから、非常に人気が高いです。
しかしその分、採用倍率は非常に高く、100倍以上になることも珍しくありません。
選考は筆記試験や面接だけでなく、航空身体検査や適性検査、グループワークなど多面的に行われ、人物の総合力が試されます。
【パイロットの志望動機】自社養成パイロットを募集している企業
続いて、自社養成パイロットを募集している企業について紹介します。
4社ともパイロットを目指している人ならば名前は聞いたことがあるでしょうが、どのような企業なのか、業界内でどのような立ち位置を占めているのかについてはまだ理解できていないかもしれません。
以下の4社は就職先として重要な候補の1つとなるため、ぜひ確認しておいてください。
JAL
設立:1951年(昭和26年)
従業員数:約3万6,500名(グループ全体、最新)
時価総額:約1兆1,337億円(2025年4月現在)
資本金:約3,000億円(推定)
主力事業:定期航空運送事業(国内線・国際線旅客および貨物の航空輸送)
日本航空(JAL)は日本を代表する航空会社の1つで、1951年に設立された伝統ある航空会社です。
国内線・国際線の両方で広範な路線網を持ち、定期旅客輸送と航空貨物輸送を主力事業としています。
かつて国営企業としてスタートし、その歴史とブランド力から国内外で高い知名度と信頼を得ています。
JALの強みは長年培われた安全運航の実績と高品質なサービスです。
手厚い顧客サービスや時間厳守の運航管理に定評があり、国内外のビジネス客や観光客から厚い支持を受けています。
グローバルな舞台で活躍したい方や、伝統ある企業文化の中で質の高いサービス提供に携わりたい方に向いています。
長年の歴史に裏打ちされたブランド力と安定性がありますので、安定志向かつ、国際的な業務にも挑戦したい方におすすめです。
ANA
設立:1952年(昭和27年)
従業員数:約1万4,566名(2023年3月31日現在、単体)
時価総額:約1兆3,158億円(2025年4月現在)
資本金:約2,500億円(推定)
主力事業:定期航空運送事業(国内線・国際線旅客および貨物の航空輸送)
全日本空輸(ANA、通称「全日空」)は1952年創業の日本最大の航空会社です。
国内線・国際線ともに豊富な路線網を展開し、旅客便と貨物便の運航を主力事業としています。
ANAホールディングス傘下で航空事業を中心に多角的な事業展開をしており、LCCブランド(Peachなど)も擁するなどグループ戦略にも積極的です。
ANAの強みはサービスの質と顧客満足度の高さです。
英国のSKYTRAX社による航空会社格付けで最高評価の「5スター」を11年連続で獲得しています。
安全運航の取り組みや従業員教育にも力を入れており、安定経営でJALと並ぶ日本の二大航空会社として信頼を築いてきました。
このように、サービス品質やホスピタリティに情熱を持つ方に向いている企業と言えます。
お客様第一の社風で、現場社員のアイデアを活かしたきめ細やかなサービス提供にやりがいを感じられるでしょう。
PeachAviation
設立:2011年(平成23年)
従業員数:約1,000名(推定)
時価総額:該当なし(未上場のため)
資本金:約75億円(推定)
主力事業:格安航空運送事業(LCCによる国内線・近距離国際線の旅客輸送)
PeachAviation(通称Peach〈ピーチ〉)は2011年設立の日本初の本格的格安航空会社(LCC)です。
ANAホールディングスの完全子会社として大阪(関西国際空港)を本拠地に国内線および近距離国際線を運航しています。
低運賃とカジュアルなサービスを特徴としており、若い世代や観光需要を中心に新たな市場を開拓してきました。
Peachの強みは低運賃による利用しやすさとユニークなブランド戦略です。
ピンク色の機体や親しみやすい社名のとおり、従来の航空会社とは一線を画した明るくフレンドリーなイメージ戦略で、新規顧客層を開拓しました。
Peachはベンチャー気質の社風で急成長している企業のため、新しい挑戦を楽しめる方や柔軟な発想で仕事に取り組める方に向いています。
スカイマーク
設立:1996年(平成8年)
従業員数:約1,000名(推定)
時価総額:該当なし(未上場のため)
資本金:約50億円(推定)
主力事業:定期航空運送事業(国内線旅客の航空輸送)
スカイマークは1996年に設立された日本の航空会社で、独立系の国内線航空会社として知られています。
大手2社(JAL・ANA)に次ぐ存在で、東京(羽田空港)や神戸空港を拠点に主に国内幹線の旅客便を運航しています。
設立当初より「安い運賃で気軽に飛行機に乗れる時代を作る」ことを掲げ、大手に対抗する新興勢力として登場しました。
スカイマークの強みは機動力の高い経営と柔軟なサービスです。
大手に比べ組織規模が小さい分、路線計画やサービス面で柔軟に対応できます。
また、ベンチャー精神と安定経営の両面を経験できる点が魅力です。
大手にはないスピード感で新しい施策に関われるため、自分のアイデアを現場で素早く試してみたい方に向いています。
【パイロットの志望動機】パイロットに求められる素質
続いて、パイロットに求められる素質について紹介します。
以下の5個の項目のうち、自分はいくつ当てはまるか考えながら読んでみてください。
また、最も自信がある項目については自己PRの主題にしても良いですし、志望動機で少し触れても良いです。
パイロットに向いている人物であることを強調するためにも、ぜひ確認しておいてください。
健康的であること
これは当然と言えるかもしれませんが、健康であることはパイロットに求められる資質として欠かせないものです。
航空身体検査という専門的な健康診断が実施され、視力・聴力といった基本的な項目だけでなく、循環器系・神経系・内臓機能・精神面など、非常に細かなチェックをされます。
なぜここまで厳しい検査が行われるかというと、パイロットには極度の集中力と正確な判断力が求められる職種であり、わずかな体調不良が命取りになることもあるからです。
コミュニケーション能力
パイロットというと孤独な操縦士というイメージを持たれることもありますが、業務の多くは人との連携によって成り立っています。
フライト中は副操縦士や機長間の意思疎通はもちろん、地上の管制官との無線交信、客室乗務員や整備士との情報共有など、正確なコミュニケーションを取る場面が少なくありません。
特に天候の変化やトラブルへの対応時には状況を正確に把握し、自分の意見や影響を明確に伝える力が不可欠です。
言葉だけでなく、表情や声のトーンから相手の意図を汲み取る柔軟な対応力も必要です。
チーム全体で安全な運航を守るためには自分の役割だけでなく、他者との信頼関係を築く力も求められます。
責任感
パイロットには非常に大きな責任がのしかかっています。
操縦する機体には何十人から何百人もの乗客や客室乗務員が搭乗しており、その命を預かるという立場にあるという自覚が欠かせません。
一瞬の判断ミスが重大事故につながる可能性もあり、常に緊張感を持って任務に当たることが求められます。
また、フライト中だけでなく、出発前の点検や運行計画の確認、運航後の報告書作成まで、全ての工程で高い注意力と責任意識が必要です。
万が一トラブルや異常を察知した場合には逃げずに冷静に対応する覚悟が必要になります。
こうした重圧に耐えるためには「ただ飛行機が好き」という感情だけでは不十分で「自分がこの役割を背負うんだ」という強い責任感が伴っていなければ、務まりません。
英語力
パイロットにとって英語力は業務遂行に不可欠な道具となります。
国内線・国際線を問わず、航空業界では全ての無線交信や専門用語、運航関連の情報が英語で統一されています。
したがって、TOEIC700点以上は事実上の最低ラインであり、多くの就活生が800点、900点を超えるスコアを保有しているのが実情です。
リスニング力・リーディング力はもちろん、緊急時に的確な英語での意思疎通ができるスピーキング力も重要になります。
また、運航マニュアルや訓練資料の多くも英語で記載されており、読み解く能力も必要です。
英語力は訓練中や実務だけでなく、採用試験でも高く評価される要素であり、努力の積み重ねがダイレクトに反映される分野です。
臨機応変さ
航空機の運航には多くの予測不能な出来事がつきものです。
天候の急変、機器の不具合、滑走路の混雑、乗客の体調不良など、様々な想定外の事例がフライト中に起こる可能性があります。
こうした場面で最も問われるのが、パイロットとしての臨機応変さです。
マニュアルに従うだけでなく、その場の状況に応じて何が最善かを瞬時に判断して、必要な行動を冷静かつ迅速に取る力が求められます。
また、緊急時には管制官や副操縦士と連携し、複数の選択肢の中からベストな判断を下す決断力も重要です。
全ての判断が安全運航に直結する以上、間違えられないという重圧の中で判断を下すためには日頃から冷静に物事を捉える習慣と精神的な強さが不可欠です。

【パイロットの志望動機】入れるべき項目
パイロットという職種は、単なる憧れや夢だけで語るのではなく、強い意志と現実的な理解、そして自分自身の特性と仕事との適合性を的確に言葉で伝えることが求められます。
以下に、それぞれの項目について詳しく解説していきます。
航空業界に関心を持った背景
まずは、なぜ航空業界というフィールドに興味を持つようになったのかという原点を明確にすることが大切です。
幼少期の飛行機に乗った経験や空港で働く家族の影響、あるいは国際的な人や物の移動を支えるという航空の社会的な役割に魅力を感じたといった背景があれば、それを軸にして自身の関心の出発点を伝えることができます。
ただ単に飛行機が好きという気持ちだけではなく、航空業界を選ぶに至った理由に深みが感じられると、志望動機全体の説得力が格段に増します。
数ある職種の中でパイロットを選んだ理由
航空業界には多くの職種があり、客室乗務員や整備士、運航管理者、地上職など幅広い選択肢があります。
その中で、なぜ自分がパイロットという職種に強く惹かれたのかをはっきりと示すことが必要です。
空を飛ぶという魅力に加えて、運航の安全を直接担う責任の重さに対する覚悟や、緊張感のある判断を求められる場面に挑戦したいという思いがあれば、それを具体的な経験や価値観と結びつけて説明することが大切です。
単なる憧れではなく、職業として真剣に向き合う姿勢を見せることが評価されます。
その航空会社を選んだ理由
続いて重要なのが、なぜその航空会社でパイロットとして働きたいのかという点です。
企業理念や運航に対する考え方、育成方針、機材や路線網の特徴、グローバル展開の方向性など、自分が惹かれた理由を具体的に挙げて、それに共感したことをしっかりと言葉にすることが求められます。
また、その企業でなければならない理由が語られていると、企業研究をしっかりと行っている印象にもつながり、志望度の高さを効果的にアピールできます。
自分の強みがパイロットの仕事にどう活きるか
最後に、自分自身のこれまでの経験や性格的な強みが、どのようにパイロットという仕事に活かせるのかを具体的に伝えることが必要です。
部活動でリーダーとしてチームをまとめてきた経験や、冷静な判断を求められるアルバイトでのエピソード、継続的な学習や努力を積み重ねてきたことなど、自分の人間性や行動特性を根拠にして、パイロットとしての適性を言語化することが重要です。
単に向いていると思うと述べるだけでなく、これまでの行動や実績をもとに、将来どう貢献できるのかを明確に示すことで、企業にとっての採用メリットを伝えることができます。
【パイロットの志望動機】書き方
続いて、志望動機の作成方法についても紹介します。
以下の構成に沿って志望動機を作成すれば、あなたの魅力が伝わりやすい、簡潔で分かりやすい志望動機が出来上がります。
パイロットを目指す時以外でも活用できるものであるため、ぜひこの記事でマスターしておいてください。
結論
志望動機を書く際に最も重要なのは、なぜその企業でなければならないのかを最初に明確にすることです。
自社養成パイロットの採用は非常に競争率が高く、企業も「なぜ自社を選んだのか」を重視しています。
だからこそ「貴社の〇〇の取り組みに惹かれた」「〇〇という理念に共感した」といった具体的なポイントを挙げながら、結論を冒頭に置くことで志望動機全体の説得力を高めることが大切です。
また「なぜ他の航空会社や航空業界の別職種ではなく、操縦士としてその企業を選ぶのか」というテーマに踏み込むことで、あなたのモチベーションの高さや企業研究の深さも伝わります。
理由
パイロットを目指す理由を語る際には「憧れていた」「かっこいいから」といった印象だけで終わらせず、なぜ自分がその職種に向いていると思うのかまで含めて考えることが大切です。
安全な運航を支える職種である以上、責任感や冷静な判断力、集中力、継続的に学び続ける姿勢など多くの資質が求められます。
その中で、自分の強みがどうマッチしているのか、どうしてパイロットとして適性があると考えているのかを具体的に言語化しなければなりません。
「なぜこの職業なのか」という問いに真剣に向き合い、自分の考えを整理しようとすることで、内容に深みや一貫性が生まれます。
理由がしっかりと伝わることで、信憑性の向上にもつながることでしょう。
エピソード
志望動機を支える軸となるのが、自分自身の経験に基づいたエピソードです。
幼少期の旅行体験、部活で感じたプレッシャー下での判断力、アルバイトで学んだ責任感など、自分だけの背景から職業観が生まれた過程を示すことで、志望動機に独自性と説得力が加わります。
エピソードは事実ベースであることが重要で、誰にでも言えるような抽象的な話よりも、自分が何を感じ、どう考え、どのような行動をしたのか分かるものを選びましょう。
採用担当者はそのエピソードから、あなたの人柄や価値観を読み取ろうとしています。
「ただの夢」ではなく、実感を持って語れる理由が伝われば、志望動機全体の信頼性が格段に高まることでしょう。
どのように活躍できるか
志望動機の締めくくりとして重要なのが、入社後に自分がどのように活躍し、貢献していきたいかを明確に描くことです。
企業側は「志望してくれるのは嬉しい」が、それ以上に「活躍してくれる人」が欲しいと考えているため、自分のどのような能力がパイロットに役立つか、具体的に伝えなければなりません。
「集中力と冷静な判断力を活かし、緊張感のある場面でも安全な運航を支えたい」「日々の自己研鑽を惜しまない姿勢で、変化する航空技術に対応し続けたい」といった点に、自分の強みとパイロットの仕事を結びつけて語ることが大切です。
【パイロットの志望動機】書く時のコツ
続いて、志望動機を作成するにあたって覚えておきたいコツについて紹介します。
以下の6つのコツを理解しているかどうかで、志望動機のクオリティは大きく変わります。
志望動機で良い印象を与え、内定を引き寄せるためにも、ぜひ確認しておいてください。
インターンに参加する
志望動機の説得力を高める上で最も効果的なのは、実際に航空会社のインターンに参加し、パイロットという仕事を現場で体感することです。
大学の座学や個人的な憧れだけでは見えてこない現実的な業務内容や、チームで安全運航を支える責任の重さ、パイロットとしての判断力や冷静さが求められる場面などを肌で感じることによって、表面的ではない本質的な動機を言語化できるようになります。
また、インターンを通じてその企業の考え方や働く人の姿勢に直接触れることで、志望先に対する共感や魅力を具体的に語れるようになり、結果として他の応募者と差をつける志望動機を書くことができます。
合格者の書類を参考にする
もう一つ重要なのは、実際にパイロット採用に合格した先輩たちのエントリーシートや面接内容を研究し、自分の志望動機作成に活かすことです。
書類選考の通過率が低く、面接でも論理性が求められるこの職種では、実際に評価された先行事例を参考にすることで、自分が書くべき要素や表現の深さを具体的に理解することができます。
特に、どのような経験が説得力を持ち、どのように企業理解と結びつけて語られているのかを学ぶことで、自分の経験と照らし合わせた上で、より実践的で納得感のある志望動機を構築することができます。
ただし、参考にする際は丸写しにならないよう注意し、自分の言葉で書き直し、自分だけの志望理由として仕上げることが重要です。
企業の求める人物像を捉える
志望動機を書く上でまず意識したいのが、その企業がどのような人物を求めているのかを正しく把握することです。
各航空会社の公式サイトや採用ページには、求める人物像や社員に期待することが明記されているケースが多くあります。
これらはすべて、選考において重要な評価軸になります。
ある会社は協調性を重視している一方で、別の会社は判断力やリーダーシップに重点を置いていることも少なくありません。
志望動機においては、これらの要素の中から自分に当てはまるものを見つけ、実際の経験と共に伝えることで、自分が企業の求める人物像に近いことをアピールすることが大切です。
具体的なエピソードを書く
志望動機の内容に説得力と独自性を持たせるためには、必ず自分の経験に基づいた具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。
特にパイロットの志望動機は「命を預かる仕事に責任を持ちたい」「幼い頃からの憧れだった」といった共通の思いを抱いている人が多いため、抽象的な表現だけでは他の志望者と差別化されにくくなってしまいます。
したがって、なぜその思いを抱くようになったのか、どのような経験を経て、自分の強みがパイロットに活かせると感じたのかという背景を、具体的に語る必要があります。
結論ファースト
志望動機を伝える際には、まず最初に「私はなぜその企業を目指すのか」という結論を明確に伝えなければなりません。
先ほども述べましたが、必ず結論から話すことを心がけましょう。
読み手・聞き手が最初に全体の趣旨をつかめるかどうかは、その後の理由やエピソードをどれだけ理解できるかにも関わってきます。
結論を曖昧なまま話し始めてしまうと「結局、何が言いたいのか」が伝わらず、評価を下げてしまうことにつながりかねません。
また、結論ファーストは「仕事ができる人」の基本でもあるため、だらだらと話している時点で、内容以前に「優秀な人物ではない」と判断されてしまう可能性もあります。
入社後のことについて言及する
「このような理由から御社に入社したいです。頑張ります。」といった志望動機では、内定を獲得することはできません。
入社後に活躍してくれる人物を採用したいと考えているのは、航空会社に限らず、すべての企業に共通することです。
したがって、志望動機を作成する際には「将来的にどのようなパイロットになりたいのか」「自分のどのような強みを活かして貢献できるか」といった点を盛り込むことが欠かせません。
企業にとっては、志望理由だけでなく、その人がどのように会社に関わり、長く活躍してくれるかどうかを見極めることが採用活動の目的でもあります。
具体的な将来像を描くことで、採用後の姿をイメージしてもらいやすくなるでしょう。
【パイロットの志望動機】避けるべき志望動機
反対に、以下のような項目が含まれている志望動機を提出してしまうと、マイナスな印象を与えてしまう可能性が高い要素を紹介します。
意識していないとつい書いてしまうような項目もあるため、ぜひ確認しておいてください。
また、以下の3つの項目はどこかにメモしておいて、志望動機が完成した後、チェックリストのように当てはまってしまっている部分がないか、確認するのもおすすめです。
福利厚生と給与
パイロットという職業は他の業種と比べて高い給与水準で、手厚い福利厚生があることで知られています。
確かにそれらは働く上での魅力の1つではありますが、志望動機の主題として全面に押し出してしまうのは避けた方が良いでしょう。
企業から見れば、給与や待遇のみを目的に志望している人は将来的に他の航空会社や業界に転職してしまうリスクが高いと判断されてしまいます。
特に自社養成パイロットの育成には多額の育成コストがかかるため、企業は長く安定的に働いてくれる人材を求めています。
お金と時間をかけて育成した人物がすぐに転職してしまっては、企業は大損です。
会社やブランドの魅力ばかり
志望動機の中で、目指す企業の名前を挙げることや、その会社の特徴を説明することは全く悪くありません。
しかし、それだけに終始してしまうと、ただの企業紹介に見えてしまいます。
「貴社は業界トップの規模で、世界中にネットワークを持っているから応募した」といった内容だけでは表面的なリサーチしかしていないと思われてしまいます。
大切なのはその魅力が自分にどのような意味を持つのか、なぜ他社ではなく、その企業で働きたいと感じたのかといった主観的な動機を添えることです。
企業の理念や取り組みに共感したのであれば、その理念が自分の考えとどう重なったのかを具体的に語るようにしましょう。
志望動機に必要なのは「企業の情報を説明する力」ではなく「自分との関係性を言語化する力」です。
どの職種でも通用する表現
航空会社・航空業界にはパイロット以外にも客室乗務員や整備士、航空管制官、グランドスタッフなど多くの専門職があります。
だからこそ、志望動機を記す際には「なぜその中でパイロットなのか」という理由を明確に示す必要があるのです。
パイロットでなくても良さそうな内容を話してしまうと「本当に操縦士を目指しているのだろうか」と疑念を抱かれる可能性が高いです。
「多くの人と関わる仕事がしたい」「チームで協力する仕事に魅力を感じる」といった表現は客室乗務員やグランドスタッフにも当てはまるものです。
必ず、パイロットであることの必然性を語ることを心がけましょう。
【パイロットの志望動機】例文
続いて、パイロットの志望動機の例文を3つ紹介します。
ここまで紹介してきた内容を踏まえた上で作成しているため、本記事のおさらいとしても、ぜひ3つとも読んでいただきたいものです。
それぞれ熟読し、参考になる部分はメモを取るなどして、自分の志望動機に反映させてください。
例文①
私が貴社を目指す理由は幼い頃から抱いてきた空を飛ぶことへの憧れと、貴社の安全運航への姿勢に惹かれたからです。 幼少期、父の転勤による地方と都市を何度も往復する生活を送っていましたが、その際に利用していたのが貴社の航空機で、機内の安心感と到着時の静かな着陸に感動したことを今でも覚えています。 特に機長のアナウンスを聞いた時「この人が大きな機体を飛ばしているんだ」と驚きと尊敬の気持ちを抱き、操縦士という仕事に強く関心を持つようになりました。 学生時代には航空業界に関する知識を独学で学び、英語力向上にも力を入れてTOEICでは920点を獲得しました。 貴社で操縦士として働くことで、かつての自分のように、希望や安心を感じる人々の支えとなる所存です。
例文②
貴社で仕事をする理由は自分の冷静な判断力と責任感がパイロットに適していると考えており、貴社の厳格な安全管理体制のもとでその力を発揮したいと感じたからです。 大学時代、登山部に所属し、リーダーとしてメンバー10人を率いて山岳地帯の縦走を成功させた経験があります。 天候の急変やルート変更に直面しながら、安全を最優先に判断を下すことが求められる環境で、人の命を預かる決断の重みを体感しました。 この経験は常にリスクと隣り合わせな環境で最善の選択を求められるパイロットの職務に通じるものがあると感じています。 また、日常的に外国人の教授と英会話を行い、生きた英語を学ぶことで、特別な対策を行わずともTOEICで900点を獲得できました。 貴社では運航に関わる一員として、安心と信頼を守るフライトを支える所存です。
例文③
貴社を志望する理由はただ飛行機を操縦するだけでなく、人々の生活を支える空の交通インフラを担うという使命感を持ち、信頼される存在を目指しているからです。 高校時代に行った家族旅行では悪天候の中でも無事に目的地へ時間通りに飛行機が到着し、安心して任せられる操縦士の存在の重要性を深く実感しました。 冷静なアナウンスが乗客の不安を和らげていたのが非常に印象的で「自分も誰かの安心を支えられる存在になりたい」と考えるようになりました。 この思いを実現するため、日頃から体力維持やストレス管理に取り組み、航空関連のスキルや知識習得にも努めてきました。 入社後は多様な環境下でも冷静な判断ができる、誠実で落ち着いたパイロットとして、多くの利用者に安心を提供できる存在として貢献する所存です。
【パイロットの志望動機】選考対策
パイロットの採用試験は、他の職種と比べて求められる水準が非常に高く、書類選考だけでなく筆記試験や身体検査、適性検査、面接など、多段階にわたる厳格なプロセスが設けられています。
単に航空業界に憧れているだけでは選考を突破することは難しく、強い意志と具体的な準備を重ねたうえで、志望動機を確固たる説得力をもって語ることが必要になります。
そのため、パイロットを本気で目指すのであれば、学力面と面接対応の両面で早い段階から選考対策を行うことが非常に重要です。
学力をつける
パイロットの採用試験では、一般的なSPIや英語試験に加えて、数学・物理といった理系科目の理解力や、航空力学に関する基礎的な知識を問われるケースも少なくありません。
加えて、パイロット適性検査では、空間認識力、情報処理能力、マルチタスク処理など、通常の学力テストとは異なる能力も測定されるため、大学の講義だけでなく、問題集や参考書を活用しながら幅広く学習を積み重ねていく必要があります。
また、英語力は日常会話レベルでは不十分で、航空無線でのやり取りやマニュアル読解に耐えうるリーディング力・リスニング力が求められます。
そのため、TOEICなどの資格スコアを意識して勉強を継続し、数字として示せる英語力を身につけておくことが望ましいです。
面接対策を行う
パイロットの面接では、単に志望理由を語るだけでなく、安全運航への意識や責任感、チームで協力する姿勢、緊張下でも冷静に判断できるかどうかといった、職業に必要な資質が問われます。
そのため、自分の経験や強みがどういった場面で発揮され、パイロットとしてどのように活かせるかを、具体的なエピソードを交えて説明できるよう準備することが必要です。
また、航空業界やその企業に対する理解の深さも評価されるポイントとなるため、企業研究を丁寧に行い、自分の価値観とその会社の方向性が一致していることを言葉で示せるようにしておくとよいでしょう。
さらに、模擬面接や自己分析を通じて、自信をもって話せる状態を作り上げておくことで、本番でも落ち着いて対応できるようになります。
【パイロットの志望動機】就活エージェントに相談しよう
ここまで、パイロットの志望動機を作成するにあたってのポイントや注意点、例文などを紹介しましたが、この記事を読んだだけで100点の志望動機が出来上がる人ばかりではないでしょう。
そこでおすすめなのは就活エージェントに相談することです。
弊社が提供している「ジョブコミット」では就活のプロが志望動機や自己PRなどのESの添削はもちろん、その後の面接の練習にも何度でも付き合います。
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おわりに
今回はパイロットの志望動機を作成するにあたって覚えておきたいポイントや注意点、おすすめの構成などを紹介しました。
パイロットは狭き門ではありますが、クオリティの高い志望動機を提出することで、内定の確率を高めることができます。
ぜひこの記事を参考に、質の高い志望動機を作成し、第一志望の内定を勝ち取ってください。
航空業界についてはこちらの記事で詳しく解説しています、合わせてご覧ください。

