はじめに
入社後のビジョンは志望動機を説得力のあるものに仕上げるために重要な要素です。
入社後に何をしたいのか、どのような目標を持っているのかといった未来への姿勢を明確にすれば、企業はあなたを採用したくなるでしょう。
そこでこの記事では志望動機における入社後のビジョンの基本的な考え方から、面接やエントリーシートなどでの伝え方、ありがち・やってしまいがちなNG例まで詳しく紹介するため、ぜひ参考にしてください。
【志望動機入社後のビジョン】入社後のビジョンとは？
文字通り「自分がその企業でどのように働いて、どのように成長して、価値を発揮していくか」を明確に言語化する将来像のことです。
入社した後にどのような役割を担いたいのかを示して、企業との相性や志望度の高さをアピールしましょう。
企業側は応募者に対して、志望動機の中でビジョンが語られているかを必ず確認しています。
漠然とした目標しか話せないと「なんとなく応募してきただけ」「やる気がない」と思われてしまうため、この記事を通じて入社後のビジョンを明確に提示できるように準備しておきましょう。
【志望動機入社後のビジョン】「貴社に入社したら～」はなぜ評価されるの？
「貴社に入社したら」と将来のビジョンを語ると、高く評価されやすい傾向がありますが、その理由について考えてみましょう。
将来をベースとした話を展開すると、なぜ評価が高くなるのかについて理解を深めておいてください。
納得できることで、より質の高い志望動機を作成できるようになります。
入社後のミスマッチを防ぐため
「御社に入社したら〇〇をしたい」という表現が評価される理由の1つとして、入社後のミスマッチを防ぎたいという企業側の意図が挙げられます。
企業は採用活動を通じて、スキルや学歴はもちろん、応募者の価値観、将来の目標などが自社と合っているかどうかを見極めています。
どのように働きたいか、ビジョンを具体的に語ってくれる人ならば「自社の業務内容や社風を理解した上で志望している」と判断しやすいです。
入社した後にミスマッチを実感した人は「こんなはずじゃなかった」と感じて、すぐに退社してしまう可能性があり、それを企業は警戒しています。
入社意欲を測るため
もう1つの目的は、応募者の入社意欲を見極めることです。
将来の働き方や目標を具体的に言語化するためには、企業について深く調べ、自分の経験や価値観と照らし合わせながら考える必要があります。
つまり、明確なビジョンを示せるということは、それだけ志望度が高く、企業研究を丁寧に行ってきており、入社へのモチベーションが高いということです。
よって、入社後のビジョンについて言及する就活生は評価されやすいと言えます。
企業が「入社後のビジョン」で見ているポイント
企業がどのような点に注目しているのかについても確認しておきましょう。
入社後のビジョンについて語るだけで良い印象を与えることは可能ですが、どのような点を見られているのかについて知っておけば、より相手が求めているものに近い回答を提供できます。
長期的に活躍できる人材かどうか
入社後のビジョンに注目する1つの理由として、応募者がその会社で長く活躍していけるかを見極めることが挙げられます。
どれほど能力が高くても、すぐに辞めてしまう可能性があるならば、採用する側としては慎重にならざるを得ません。
しかし、どのような目標を持って働いていくのかが語られていると「この人は先を見据えて就職を考えており、長く働いてくれるだろう」と判断できます。
したがって、志望動機を作成するに際しては入社後のビジョンについて詳しく述べて「長く働きたいと思っている」ということを伝えるようにしましょう。
企業の方向性とマッチしているか
もう1つの重要なポイントとして、応募者が企業のビジョンや中長期的な方向性とマッチしているかどうかも挙げられます。
どれほど優れた能力や明確なビジョンがあったとしても、その内容が企業の価値観や成長戦略とズレてしまっていては組織にうまくなじめない可能性が高いです。
採用担当者は「この人が目指す方向は自社と合っているだろうか」という視点で志望動機や将来の展望についてチェックしています。
入社後のビジョンに、企業の展開するサービスや重視する理念、業界の将来像などと重なる要素が含まれていれば「一緒に成長していける人材である」と前向きに評価しやすいでしょう。
入社後の成長イメージを持っているか
企業が入社後のビジョンに注目する理由の1つに応募者が自分の成長をどれほど具体的に捉えているかを確認する意図もあります。
入社直後に即戦力として完璧に業務をこなせる人はほとんどいません。
企業側も、そのような即戦力として現存の社員と同じレベルで働けることは特に期待していないでしょう。
むしろ、企業は「この人は今後どのように学び、どのように力を伸ばしていくつもりなのか」に着目しています。
そのイメージが具体的かつ前向きであるほど、企業側も安心して教育・育成の機会を与えられます。
自発的にキャリアを考えているか
入社後のビジョンを通じて、応募者が自発的にキャリアを考えて、それを実現するための行動を意識しているかどうかも確認されています。
企業が求めているのは「言われたことだけを受け身でこなす人材」ではなく「自分で考えて動き、価値を生み出す力を持つ人材」です。
その力を測る上で、将来の目標やキャリア像をどのように描いているかは非常に大きなヒントになります。
自発性がある人は与えられた仕事をこなすのは当然のこととして、自分の役割を広げたり、改善点を見つけて取り組んだりと、組織の成長にも貢献しやすい傾向にあります。
【志望動機入社後のビジョン】志望動機の作り方
続いて、志望動機の作り方について詳しく紹介します。
入社後のビジョンを踏まえた志望動機を作るには、まず自己分析と企業研究を丁寧に行うことが重要です。
そしてその後に、なぜその企業を選んだのかについて詳しく説明できるように言語化し、結論ファーストを意識しながら文章を展開しましょう。
それぞれのポイントについてより詳しく紹介するため、参考にしてみてください。
企業研究・自己分析をする
志望動機を作成する上で最も重要なのが、自己分析と企業研究の両方をしっかり行うことです。
自己分析で自分がどのような価値観を持っており、どのような経験を積んできたのかを洗い出しましょう。
一方、企業研究ではその企業の事業内容、働く環境、成長戦略などを多角的に調べると良いです。
この2つさえしっかりと行っていれば「なぜこの企業なのか」「この企業で何をしたいのか」といった問いに説得力のある答えが出せるようになるからです。
調べたらすぐ出てくるような情報を引用したり、使い回しの志望動機を述べたりするのではなく、自分と企業との間にどのような共通点や接点があるのか深く掘り下げましょう。
なぜその業界を選んだのか
なぜその業界を選んだのかという質問をされることも多いため、明確に答えられるよう準備しておきましょう。
業界を志望する理由があいまいなままでは、企業の担当者に「どこでもよかったのではないか？」と思われてしまう可能性があります。
業界選びの根拠を示すために、自分の経験や関心と業界の特性を結びつけて考えるようにしましょう。
どのような出来事や価値観からその業界に魅力を感じたのか、どのような視点で業界を見てきたのかを整理して、自分の言葉で説明することが大切です。
なぜその企業を選んだのか
多くの企業がある中で、応募先の企業に惹かれた理由を具体的に説明すれば、志望度の高さや企業理解の深さを強調できます。
このとき重視すべきは企業理念、事業内容、社風、働き方、人材育成方針など、企業の特徴と自分の価値観やキャリア観を結びつけて語ることです。
「成長できそう」「働きやすそう」といった抽象的な表現ではなく、企業のどのような魅力を感じ、それが自分の考えとどう重なるのか丁寧に言葉にしましょう。
結論ファースト
志望動機では「結論ファースト」を意識しましょう。
この考え方は志望動機だけでなく、自己PRやガクチカなど、就活で何かを聞かれた際は常に活用できるものです。
就活においては「まず結論から話すこと」が基本であると覚えておいてください。
企業の採用担当者は限られた時間で多くのエントリーシートを読まなければなりませんし、面接でも限られた時間であなたの話を聞かなければなりません。
そこで、文章の冒頭で結論を示しておくと、その後に続く内容が何に向かって述べられているのかが明確になり、読み手や聞き手の理解度・関心も高まりやすくなります。
【志望動機入社後のビジョン】「貴社に入社したら～」の例文
続いて、入社後のビジョンに焦点を当てた志望動機の例文を7個紹介します。
入社後どのように活躍するかに焦点を当てているものであるため、いずれの例文もモチベーションの高さが伝わりやすいものに仕上がっています。
作成する際、どのように入社後のビジョンについて話すかの参考にしてください。
自分の強みを活かして貢献したい
貴社を志望する理由は私の強みを活かして貴社のデジタルマーケティング領域に貢献できると確信しているからです。
大学でマーケティングを専攻し、特にSNS広告やリスティング広告の分析に力を入れてきました。
個人経営のカフェの集客支援を行い、Instagramの投稿設計と広告運用を担当した結果、フォロワー数が3カ月で1.5倍、月の来店者数も20%増加しました。
この経験を通じて、データを基にした仮説検証とクリエイティブの掛け合わせが成果に直結することを実感し、より多くの事業に携わりたいと考えるようになりました。
入社後は数字の裏にあるユーザー心理を読み解く力を磨き、将来的にはクライアントにとって最適な戦略を設計・提案できる人材として、さらなる売上向上に尽力いたします。
現場で経験を積み、専門性を高めたい
貴社を志望する理由は現場で経験を積みながら専門性を高め、価値ある提案を生み出せる人材になりたいと考えているからです。
大学で法学を学びながら、ゼミでは企業法務をテーマにしたケーススタディに力を入れてきました。
企業と法律の関係性を調査する中で、社内におけるコンプライアンスの徹底やリスク管理の重要性を感じ、法務の現場でこそ自分の知見を活かせると考えるようになりました。
中でも貴社は多様な事業を展開し、法律に関わる実務の範囲も広いため、若手のうちから幅広い知識と経験を積むことができると考えています。
入社後は先輩方からの指導を受けながら、法務部門の一員として実務経験を重ね、精度の高い契約書チェックや法的リスクの抽出を行い、貴社の経営がさらに安定するよう、尽力いたします。
チームの一員として周囲と連携して成果を出したい
貴社を志望する理由はチームの一員として周囲と連携しながら目標を達成する働き方を貴社の環境で実現できると感じたからです。
学生時代、大学のバドミントンサークルでキャプテンを務め、初心者と上級者が互いにモチベーションを保てるよう、ペア練習の組み合わせを工夫するなど、全員が目標に向かえる環境づくりを行ってきました。
この経験から、成果を出すには個人の能力だけでなく、チームで信頼関係を築きながら行動することが不可欠だと学びました。
貴社のようにプロジェクトベースで複数人が協力し合う仕事においてはこの経験が活きると考えております。
入社後はチーム内でのコミュニケーションを大切にしながら共通の目標達成に向けて主体的に動き、成果に直結する形で貢献する所存です。
将来的にはリーダーとして活躍したい
貴社を志望する理由は将来的にリーダーとしてチームを牽引する存在を目指しているからです。
大学のゼミ活動でチームリーダーを務め、3カ月間のプロジェクトにおいて5人のメンバーをまとめ上げながら地域企業のマーケティング提案を行いました。
一人ひとりの考えを尊重した意思決定を意識した結果、提案先の企業から「実現可能性が高く、魅力的な企画」との評価をいただきました。
この経験から、成果を上げるには個人の能力に加えて、周囲を巻き込む力が不可欠であると実感しました。
貴社では若手にも責任ある業務を任され、早期からチームの中心で働く機会が多いと伺っております。
入社後は積極的に様々な業務に挑戦し、将来的には目標達成に向けて周囲を巻き込みながら前進できるリーダーとして、現場を支える所存です。
お客様や社会に価値を届ける存在になりたい
貴社を志望する理由はお客様や社会に対して価値を提供できる仕事に魅力を感じたからです。
大学時代、ボランティアとして地域の高齢者に向けたスマホ教室を開催していました。
高齢者の方々にとってスマホは家族との連絡や情報収集の手段でもあり「毎日孫の顔が見られて嬉しい」と笑顔を見せてくださったことが忘れられません。
この経験を通じて、誰かにとって必要な価値を届ける仕事にこそ、やりがいがあると強く感じるようになりました。
貴社はお客様の課題に寄り添い、本質的な価値を追求する姿勢を大切にされており、自身の考え方と完全に合致していると感じております。
入社後はまずお客様のニーズを深く理解し、課題解決に真摯に向き合いながら成功体験を積み重ね、信頼を築いていきます。
貴社の新しい取り組みにも積極的に関わりたい
貴社を志望する理由は常に新しい取り組みに挑戦し続けている姿勢に共感し、自分もその一員として関わりたいと考えているからです。
大学で起業支援サークルに所属し、スタートアップ企業との共同企画に携わった経験があります。
企業側のニーズをヒアリングし、SNS運用の改善提案を行った結果、3ヶ月でフォロワー数が300から8,000まで大きく伸びました。
仮説が通用しないこともありましたが、状況に応じて軌道修正しながらプロジェクトを前に進める過程に大きなやりがいを感じました。
貴社は既存事業に加えて新規領域への投資も積極的に行っており、私の経験が活かせると考えています。
入社後は現場での経験を重ねながら、変化を恐れず挑戦を続け、新規事業をリードできる存在を目指します。
柔軟に変化に対応しながら長期的に成長したい
貴社を志望する理由は変化の激しい社会においても柔軟に対応しながら成長を続けられる環境があると感じたからです。
大学で環境政策を専攻し、ゼミでは脱炭素経営をテーマにした調査に取り組みました。
企業へヒアリングを行い、法律や消費者意識の変化に対応する難しさを知ると同時に、柔軟に戦略を見直す企業の姿勢に感銘を受けました。
貴社の時代の変化を正面から捉え、課題に真摯に向き合いながら着実な成長を志している点に強く共感しております。
入社後は環境政策で培った視点を活かして現場の情報を拾い上げ、目の前の課題に真摯に取り組んでまいります。
また、社会や制度の変化を的確に捉え、自らの業務や役割を柔軟に見直す姿勢を大切にしながら、部門やプロジェクトを越えて価値を提供できる人材を目指します。
【志望動機入社後のビジョン】入社後のビジョンのNG例
続いて、多くの就活生の方がやってしまいがちな入社後のビジョンについて触れる際のNG例について紹介します。
以下のような回答をしてしまうと、あなたのモチベーションの高さが伝わりませんし、採用にもつながりにくいことでしょう。
ぜひ、以下のNG例を反面教師として活用してください。
とにかく学びたい・成長したいだけ
「学びたいです」「成長したいと考えています」といった表現だけでは評価されにくいです。
「何を学びたいのか」「どのように成長していきたいのか」といった具体性が全くないため、説得力がありません。
企業側は応募者が業務や企業の特徴を理解した上で自分の目標を描いているかを重視しています。
したがって「学びたい」「成長したい」という意識だけを強調しても、あなたの視点が自己中心的に映りやすく、どう活躍するつもりなのかも伝わりにくくなってしまいます。
入社後のビジョンはあくまで企業と自分の関係性の中で成り立つべきものであり、学ぶ姿勢は1つの要素に過ぎません。
将来のビジョンが曖昧・抽象的
入社後のビジョンを述べる際に「社会に貢献したい」「影響力のある仕事をしたい」といった表現だけにとどめてしまうと、内容が抽象的すぎて評価されません。
このような表現は前向きで立派に見えるかもしれませんが、具体的にどのような業務を通じて社会に貢献しているのか、何をもって「影響力」とするのかが明示されていなければ、採用担当者に意思が伝わらないでしょう。
面接やESではその人がどのように企業で活躍したいかを明確に描けているかが重視されるため、抽象的すぎる文章は「自社で働くイメージができていないのではないか」といった懸念を招いてしまいます。
どの企業でも通用する内容
どの企業でも通用する志望動機を述べてしまうと、採用担当者に覚えてもらいづらく、通過率は下がることでしょう。
あまりに一般的で「その企業でなければならない理由」が見えてこないと、志望度が低いのではないかと疑われる可能性が高いです。
企業は自社で長く働き、企業と同じ方向を向いて進んでいける人材を求めており、応募者が他社との違いを正しく認識しているかどうかを見極めています。
したがって、どこでも使い回せるような内容では「調べていない」「適当に書いている」といった印象を与えてしまう可能性が高いです。
特に入社後のビジョンを語る際には、その企業の事業内容、職種、社風などに明確に触れて、それに即した将来像を書く必要があります。
【志望動機入社後のビジョン】面接での答え方
続いて、面接で入社後のビジョンについて聞かれた際、どのような答え方をすべきかについて詳しく紹介します。
こちらは志望動機について聞かれた際ではなく「入社後をどのように活躍したいか」という質問をされた時の回答のおすすめ構成です。
将来に焦点を当てた回答を心がけましょう。
結論から伝える（○○に取り組みたい）
入社後に何をしたいか、どのように活躍したいかと聞かれた際には結論を明確に述べることが重要です。
「私は〇〇に取り組みたいと考えています」といった形で、最初に目指す形で取り組みたい仕事を具体的に示すようにしましょう。
結論が曖昧だったり、前置きが長くて本題が何なのか分かりにくかったりすると、聞き手の印象には全く残らず、評価の対象になりにくいです。
また、結論を先に述べれば、その後に続く内容が補足や根拠として整理されやすくなり、話の構成自体もわかりやすくなります。
繰り返しになりますが、就活においては「結論ファースト」が大切です。
企業で働くイメージを具体的に伝える
面接で入社後のビジョンを話す際はその企業で働く姿がリアルに想像できるかが評価ポイントの1つとなります。
自分がどのように行動し、どのような職務に関わり、どのような価値を生み出していきたいかを具体的に話すことで、実現性のあるビジョンを持っていることが伝わりやすくなります。
企業側も、あなたが自社の業務内容や職種を正確に理解しているかを重視しているため、仕事内容について触れながら語ることが大切です。
部署名や業務内容、職種の特性などについて言及しながら、企業での役割や働き方を明確に描写しましょう。
目標とそこに至るまでのプロセスを語る
入社後に成し遂げたい目標が明確であるだけでなく、それを実現するためにどのようなステップを踏もうとしているのかを話せれば、より説得力のあるビジョンが生まれます。
面接官は夢や理想だけを語るのではなく、その実現に向けて応募者がどのように努力しようとしているかを見ています。
したがって、目標を掲げた上で「まずは〇〇の業務に取り組み、〇〇の経験を積みながら、△△を目指したい」といった形で道筋を語りましょう。
しかし、業界や企業への理解が不足していると現実味のない話になってしまうため、必ず業界・企業研究を入念に行っておくことは大前提です。
他の回答との一貫性を持たせる（志望動機・自己PRと矛盾しない）
入社後のビジョンを語る際に気をつけたいこととして、志望動機や自己PRと矛盾しないことも挙げられます。
企業は面接全体を通じて応募者の価値観や人物像を見ているため、話の流れに一貫性がないと「考えが浅い」「準備不足なのでは」と思われてしまいます。
自己PRで「チームワークが得意」と言っていたのに「入社後は営業職として個人でどんどん結果を残したい」などと述べてしまうと、違和感を持たれますし「嘘をついているのではないか」と思われてしまうでしょう。
こうした矛盾を防ぐためにも、自己分析の段階から一貫したテーマや価値観を軸に据えておくことが大切です。
【志望動機入社後のビジョン】志望動機の注意点
続いて、志望動機全体における注意点について紹介します。
先ほどは「入社後のビジョン」について聞かれた際の答え方や注意点でしたが、こちらは「志望動機」について聞かれた際に、常に意識しておかなければならないポイントです。
以下の3点を意識せずに回答してしまうと、知らず知らずのうちにマイナスな印象を与えてしまう可能性があるため、注意してください。
待遇を理由にする
先ほども少し触れましたが、志望動機を作成する際、福利厚生といった待遇面を主な理由として挙げるのは避けるべきです。
確かに、働く上で待遇が重要であることは間違いありません。
特に現代においては休みが多く、給与が高いことは就活生にとって最も重要な項目の1つです。
しかし、それを表立って志望動機の中心に据えてしまうと、その企業でなければならない理由が伝わらず、企業への関心や熱意が低いと判断されてしまいます。
待遇が重要であることは企業側もわかっているため、それ以外の要素を主題とした志望動機を作成しましょう。
会社説明になっている
企業研究を丁寧に行うことは志望動機において欠かせないものですが、その内容を書き写しただけの志望動機になってしまっては意味がありません。
「事業内容が幅広い」「安定した経営基盤がある」といった企業の情報をただ書くだけでは企業の紹介に過ぎず、あなたがどのようにその企業に魅力を感じたのか、なぜ共感したのかという視点が抜け落ちてしまいます。
企業が知りたいのは「自社に対する理解の深さ」だけでなく「それを踏まえて、あなたがどのように働きたいと考えているのか」という「意志」の部分です。
情報収集で企業を知ることは大切ですが、志望動機に落とし込む際はそれが自分の価値観や目標とどう結びつくかを話しましょう。
会社・商品・サービスのファン
「商品が好き」「サービスをよく利用している」といった気持ちは企業への「関心のきっかけ」としては十分におすすめです。
しかし、それだけを志望動機の中心に据えてしまうと、ビジネスに対する理解や入社後の貢献意欲が伝わらず、評価されにくいです。
企業として、自社の商品やサービスを好きでいてくれることは嬉しいことではあります。
しかし、それだけで「一緒に働きたい」「この人と働きたい」につながるとは限りません。
ただのユーザーとしての感想ではなく、働く立場から企業にどのように関わっていきたいのかを言語化することで、志望動機の説得力が増します。
まとめ
今回は志望動機において入社後のビジョンを語る際に意識すべきポイントや注意点などについて詳しく紹介しました。
企業は「なぜ自社に入社したいと思っているのか」だけでなく「入社後どのように活躍したいと思っているのか」まで語ってくれる就活生の方が魅力的に感じます。
ぜひこの記事を参考に「入社後どのように活躍したいか」まで詳しく語れるようになっておき、他の就活生に差をつけましょう。
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