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東京建物とは
東京建物株式会社は、明治時代に創業された日本初の不動産会社であり、120年以上にわたり、日本の都市と暮らしの発展を支えてきた老舗総合不動産デベロッパーです。
「信頼を未来へ」という企業理念のもと、時代とともに多様化する都市のニーズに対応しながら、オフィスビル・住宅・商業施設・再開発など幅広い分野で街づくりを手がけています。
単なる土地の開発にとどまらず、都市そのものの価値や住む人の暮らしの質に着目した提案を続けており、「都市と暮らしの価値創造会社」への進化を目指しています。
今では三井不動産や三菱地所と並び、不動産業界の中でも安定性と革新性を兼ね備えた存在として注目を集めています。
- 企業概要
- 主要事業と特徴
- 中期経営計画(IR)
- 強み
企業概要
東京建物は1896年(明治29年)、安田財閥の支援により創業されました。
日本の民間不動産会社としては最古の歴史を持ち、長年にわたり都市開発のパイオニアとして業界をリードしてきました。
本社は東京都中央区八重洲に位置し、グループ全体での総合力を武器に全国の都市開発に貢献しています。
特に日本橋・八重洲・大手町などの都心エリアにおいて、文化と経済が交差する空間づくりを推進してきた点が特徴です。
近年では海外展開にも力を入れており、アジア諸国を中心に不動産開発事業を展開しています。
またグローバル市場でも「東京建物」ブランドの価値を高め続けています。
こうした背景から、保守と革新のバランスを取りながら着実に成長を続ける企業として、就職先としての安定性と将来性が評価されています。
| 東京建物|企業概要 | |
|---|---|
| 社名 | 東京建物株式会社(Tokyo Tatemono Co., Ltd.) |
| 創業 | 1896年(明治29年) |
| 本社所在地 | 東京都中央区八重洲 |
| 特徴 | 日本初の不動産会社として、120年以上の歴史を持つ。 都市開発における豊富な実績と信頼性が強み。 |
| 代表的な事業エリア | 日本橋・八重洲エリアなど再開発で高い実績 |
主要事業と特徴
東京建物の主要事業は、大きく以下の3つに分けられます。
第一に、オフィスビルや商業施設を開発・運営する「ビル事業」。
これは、企業ニーズの多様化に応じて最先端のビジネス空間や賑わいの場を創出し、都市機能の高度化に貢献するものです。
第二に、高品質分譲マンション「Brillia(ブリリア)」を核とする「住宅事業」。
ただ住むための空間ではなく、デザイン性や周辺環境との調和、資産価値など多角的に住まいの価値を追求しています。
第三に、「再開発・都市再生事業」。
これは複雑な利害関係が絡むエリアにおいて、自治体・民間企業・住民との調整を図りながら、老朽化エリアの再編やインフラ整備を通じて都市の未来を形作る取り組みです。
この3事業を通じて、東京建物は単なる土地活用ではなく、空間に新たな意味や体験を創出する価値志向の事業展開を行っています。
中期経営計画(IR)
東京建物は「中期経営計画2024-2028」において、「都市と暮らしの価値創造会社」への進化を企業ビジョンに掲げています。
従来の開発中心から脱却し、都市における暮らしの質そのものを高める存在へとシフトする戦略が明確化されています。
重点施策としては、①再開発の質的深化、②Brilliaブランドの拡張、③不動産×テクノロジー(DX)による新たな付加価値の創出、④脱炭素・環境配慮型開発(GX)、⑤海外事業の収益基盤化などが挙げられます。
加えて、ESG経営の実践を通じて、持続可能な社会と企業成長の両立を目指しており、環境配慮・ガバナンス強化・社会貢献に関する目標も明文化されています。
中長期的には、安定した収益構造の構築と、都市の課題解決型ビジネスモデルの展開に注力していく方針です。
強み
東京建物の最大の強みは、「開発〜販売〜管理」までをグループ内で一貫して対応できる垂直統合型の体制にあります。
この体制により、都市計画段階から顧客視点の提案を盛り込み、継続的な改善を図ることが可能となっています。
結果として、エンドユーザーや地域社会との信頼関係の構築に成功し、都市再開発において高い評価を得ています。
また、同社は「誠実性」や「地域との共生」を大切にする企業文化を持ち、短期利益よりも中長期的な街の成長を優先する方針が、行政・住民・企業からの厚い信頼を獲得しています。
特に日本橋・八重洲などの都心大規模プロジェクトにおいては、文化・歴史・環境を尊重した街づくりで多くの成功事例を持ち、同業他社との差別化要因となっています。
こうした総合力と信頼性の高さが、東京建物の競争優位性を支えていると言えるでしょう。
志望動機で見られるポイントとは
東京建物の志望動機では、単なる不動産業界への関心や企業知名度だけでは不十分です。
同社が掲げる理念や都市開発への姿勢をどれだけ深く理解し、それに自分自身の価値観・経験をどのように重ねていけるかが重要視されます。
東京建物ならではの「強み」や「社会との関わり方」を読み解き、それに対して自分がどう向き合い、どんな価値を提供できるのかという解像度の高い志望動機が求められているのです。
以下では、評価の軸となる3つの視点について詳しく解説します。
- なぜ東京建物でなければならないのか
- 事業・理念・社会貢献への理解
- 自身の強みや経験がどのように活かせるかの明確さ
なぜ東京建物でなければならないのか
企業理解の深さを問う最も重要なポイントが、「なぜ東京建物なのか」です。
ここで求められるのは、「不動産業界に興味がある」「都市開発に携わりたい」といった抽象的な理由ではなく、東京建物独自の魅力に対してどれだけ本質的な共感があるかです。
同社が長年力を入れている日本橋・八重洲エリアの再開発や、地域との共生を軸にした開発姿勢に感銘を受けた経験を理解していることが重要です。
あるいは、民間初の不動産会社としての歴史と信頼性に価値を見出したという視点は、他社と比較した際の説得力ある差別化要素になります。
重要なのは、企業の特長を単に知っているのではなく、「なぜそれに惹かれたのか」「その姿勢をどのように自分が体現していきたいか」という、自分の思考・行動レベルに落とし込んで語れるかどうかです。
事業・理念・社会貢献への理解
東京建物は「都市と暮らしの価値創造会社」への進化を中期経営計画で明示し、再開発の深化、Brilliaブランドの拡張、さらにはDX・GX・ESGの推進など、都市の未来に向けた挑戦を続けています。
こうした事業方針や理念に対し、どれだけ本質的な理解を持っているかが、選考では重視されます。
単に「持続可能性に取り組んでいるから魅力的」と述べるだけでなく、たとえば「ESGを重視する姿勢に共感した理由」や「再開発における環境・地域配慮のバランスが自分の価値観と一致している」など、企業のビジョンと自分の考えが交差する具体的な接点を提示することで、志望動機は格段に深みを持ちます。
企業の発信する資料や、プロジェクトごとの思想・背景を読み解く姿勢が、表面的な共感ではなく、企業理解の深さを裏付ける材料となります。
自身の強みや経験がどのように活かせるかの明確さ
企業の理念にどれだけ共感していても、それを実行に移す力があるかどうか、つまり再現性と貢献可能性を具体的に語れるかが評価されます。
東京建物のように多様な関係者と協働する再開発を担う企業では、コミュニケーション力や調整力、主体的に動く姿勢が不可欠です。
学生時代にチームの中で調整役を担い、異なる立場の意見をすり合わせながら成果を出した経験があれば、それを「再開発におけるステークホルダー調整に活かせる」と結びつけることで、説得力のある自己PRになります。
また、自分の強みがどの事業領域(オフィス・住宅・海外・ESGなど)で活かせるのかまで踏み込んで語ることができれば、「東京建物でどう活躍してくれるか」という企業側のイメージを明確に描かせることができ、選考通過率にも直結します。
東京建物が求めている人材
では、東京建物という企業がどのような人物を求めているのでしょうか。
これは志望動機や面接対策を考える上で、非常に重要なヒントになります。
企業が掲げるビジョンや事業戦略に合致する資質を理解し、自分自身の強みや価値観がどのようにフィットするのかを整理しておくことで、他の就活生と差をつけることができます。
以下に、東京建物が特に重視している3つの人材像について詳しく解説します。
- 「都市と暮らしの価値創造」に共感し実行できる人
- チームで成果を生む力・協働推進力がある人
- 柔軟性・主体性・想像力をもって行動できる人
「都市と暮らしの価値創造」に共感し実行できる人
東京建物が最も大切にしているのが、「都市と暮らしの価値創造会社」という企業ビジョンです。
この言葉に共感し、単なるスローガンとして受け取るのではなく、実際の行動で体現できる人材が求められています。
都市開発という分野では、長期的な視点で人の営みや地域社会と向き合い、目に見える形で新たな価値を生み出す必要があります。
したがって、日々の学びや経験の中で「誰かの生活を豊かにするにはどうすればいいか」といった問いを持ち続けている人や、自分の活動を通じて社会や人に貢献したいという強い想いを持っている人は、企業との親和性が高いといえるでしょう。
共感だけでなく、自分なりの「価値創造」の実践エピソードを語れるかどうかが、面接では重要な判断材料となります。
チームで成果を生む力・協働推進力がある人
東京建物のような大規模な都市開発を手がける企業では、一人で完結する仕事はほとんどありません。
行政、地域住民、設計会社、施工業者、そして社内の多部署に至るまで、多様な立場の関係者と連携しながらプロジェクトを前進させていく必要があります。
そのためには、チームで成果を出すための協調性や巻き込み力、そして信頼関係を築ける人間性が求められます。
単に「仲が良いチームで働きたい」というレベルではなく、意見が対立した時にどう乗り越えるのか、自分の役割をどう捉え、相手にどう働きかけてきたか、といった実践的なエピソードが求められます。
東京建物は、利害関係の調整や合意形成においても粘り強く対応できる「対話力のある人材」を重視しています。
柔軟性・主体性・想像力をもって行動できる人
都市開発は、必ずしも計画通りに進むものではありません。
法改正、経済動向、地域の声など、さまざまな外部要因により常に状況が変化します。
そうした不確実性の高い環境下でも、自分で考え、課題を発見し、柔軟に対応できるしなやかな強さが求められます。
東京建物では、前例や慣習にとらわれるのではなく、主体的に提案し、新しい視点で物事を捉える「想像力を持った人材」を歓迎しています。
たとえば、学生時代に失敗から学びを得て改善策を講じた経験や、自ら行動を起こしてチームや周囲を変えた経験などは、面接でも強く評価されるポイントです。
東京建物が求めるのは、与えられたことをこなすだけの人材ではなく、変化を受け入れ、自ら成長を選び取る姿勢を持つ人です。
志望動機を書く前の準備
説得力のある志望動機を作成するためには、いきなり文章を書き始めるのではなく、事前の準備が不可欠です。
企業側は、学生が自社のどこに魅力を感じ、どのように貢献したいと考えているのかを見極めようとしています。
そのため、表面的な言葉を並べただけの志望動機では見抜かれてしまいます。
まずは自分の価値観や経験を深く理解し、それが企業の方向性とどう重なるのかを明確にする必要があります。
以下の2つの準備を行うことで、志望動機の完成度が格段に高まります。
- 自己分析
- 企業研究
自己分析
自己分析は、志望動機に「自分らしさ」を加えるための土台となります。
まず、自分が過去にどんな経験を積んできたかを振り返り、その中でどのような価値観が形成されたのかを言語化することが重要です。
特に、チームでの役割、困難を乗り越えた場面、主体的に取り組んだ経験などに注目し、「なぜその行動を取ったのか」「何を学んだのか」「今の自分にどう活きているのか」といった背景まで掘り下げて考えてみましょう。
東京建物では、都市と暮らしの未来を描く力や、多様な関係者と協働する姿勢が求められます。
自分の強みがそのような場面でどう活かせるかを具体的にイメージすることで、企業と自分との接点を見出すことができ、オリジナリティある志望動機が生まれます。
企業研究
企業研究は、東京建物という企業が何を大切にしているのか、どのような価値を社会に提供しているのかを深く理解するためのプロセスです。
採用サイトや会社案内だけでなく、IR資料、中期経営計画、社長メッセージ、ESGレポートなども活用して、企業のビジョンや方針、戦略的な取り組みを自分の言葉で説明できるレベルまで理解を深めましょう。
東京建物が掲げる「都市と暮らしの価値創造」という理念は、単なるスローガンではなく、各事業やプロジェクトに一貫して反映されています。
その背景にある考え方や具体的な実績を調べ、自分の興味や志向とどのようにつながるのかを整理することで、表面的な共感にとどまらない、説得力ある志望動機が構築できます。
企業研究を通じて得た情報に、自分の視点や解釈を加えて語ることが、他者との差別化につながります。
志望動機の構成
志望動機を論理的かつ魅力的に伝えるためには、あらかじめ型を理解しておくことが重要です。
特に東京建物のように、理念や事業への共感と、個人としての貢献可能性の両方が重視される企業では、伝え方に明確な構成があるかどうかが評価の分かれ目になります。
以下で紹介するフレームワークは、東京建物に限らず今後の就職活動全般で応用可能な基本構造です。
それぞれのパートを意識して準備することで、伝えたいことが一貫性を持ち、説得力のある志望動機に仕上がります。
- 結論
- 理由
- エピソード・経験
- 結論・貢献
結論
まず最初に、東京建物を志望する理由を一言で明確に伝えましょう。
多くのエントリーシートや面接官は、限られた時間の中で学生の考えを把握する必要があるため、冒頭で「私は東京建物を〇〇という理由で志望しています」と結論から述べる構成が有効です。
理由が長くなりすぎると論点がぼやけてしまうため、ここでは端的に、企業の理念・事業・価値観の中でどのポイントに最も惹かれたのかを表現することが求められます。
この最初の一文が、その後の展開の軸になるため、自分の想いや言葉選びにもこだわることが大切です。
理由
結論で述べた志望理由に対して、より具体的に「なぜそう思ったのか」という背景を説明するパートです。
東京建物であれば、「都市と暮らしの価値創造」という理念や、Brilliaブランドの住宅事業、再開発による地域共生の取り組みなど、関心を持った内容に絞って掘り下げましょう。
大切なのは、「なんとなく良いと思った」ではなく、どのような情報に触れて、どう感じたかという思考のプロセスを明確にすることです。
他社との違いや、自分が特に共感した点を具体的に述べることで、企業理解の深さと自分らしさの両方を伝えることができます。
エピソード・経験
企業に共感した理由の根拠として、自分自身の経験や価値観の背景を語ります。
たとえば、学生時代に街づくりや地域活動に関わった経験、誰かの暮らしに貢献することにやりがいを感じた瞬間など、東京建物の事業や姿勢とつながる体験を選びましょう。
ここでは、単なる事実の羅列ではなく、「なぜその経験が印象的だったのか」「そこからどんな学びや価値観が形成されたのか」といった内面的な変化まで伝えることで、自己理解の深さと企業との接点がより説得力を持って伝わります。
企業が求める人物像と合致していることが読み手に伝われば、印象は一層強まります。
結論・貢献
最後に、東京建物に入社後、どのような形で貢献していきたいのかを述べます。
志望理由と自分の経験を踏まえ、「その思いを実現するために、具体的にどのような役割を果たしたいか」「どのような価値を会社にもたらしたいか」を明確にすることで、志望動機は完結します。
たとえば、「都市と人をつなぐ空間づくりにおいて、持ち前の調整力を活かし、多様な関係者と信頼関係を築きながら価値創造に貢献したい」といったように、自分の強みを踏まえたビジョンがあると、選考官にとっても「一緒に働く姿」が想像しやすくなります。
未来志向かつ具体性のあるメッセージで締めくくることがポイントです。
志望動機の例文
ここでは東京建物に対する理解と、自身の経験や価値観を結びつけた志望動機の例文を4つ紹介します。
どの例文も、東京建物が重視する理念や事業の特性に対して、応募者がどのような接点を持ち、どのように活躍していきたいのかを明確に描いています。
志望動機作成時の参考として、ぜひご活用ください。
- 例文①まちづくりへの興味を軸にした例文
- 例文②住宅事業に惹かれた例文
- 例文③SDGsやESG観点からの例文
- 例文④チームワーク・リーダーシップを軸にした例文
例文① まちづくりへの興味を軸にした例文
大学時代、地域の商店街活性化プロジェクトに参加し、空き店舗を活用したイベントを企画・運営した経験があります。
地域住民や商店主、行政と対話を重ねながら「その街ならではの魅力とは何か」を模索する中で、都市開発にはハードだけでなく人と人とのつながりを生み出す設計力が重要であると実感しました。
東京建物は、日本橋や八重洲エリアといった歴史ある地域で、地域資源や文化を活かした再開発を実現しており、開発を通じて社会や人の暮らしを前向きに変える力を感じています。
将来的には、まちの未来像を構想し、関係者と協力しながら人々の誇りとなる街をつくるプロジェクトに携わりたいと考えています。
例文② 住宅事業に惹かれた例文
学生時代、引っ越しを機に生活環境が大きく変わったことがきっかけで、「住空間が心の安定や日々の充実にどれほど影響を与えるか」を強く実感しました。
それ以降、住まいが人の人生に与える影響の大きさに関心を持ち、住宅メーカーや不動産業界について幅広く情報を集めてきました。
その中で、Brilliaシリーズに代表される東京建物の住宅事業は、立地や建物だけでなく、周辺環境やデザイン・アフターサービスにまでこだわり、暮らしの質をトータルで考えている点に強く惹かれました。
私は相手のニーズを丁寧に拾い上げる力や、細部へのこだわりを活かして、多様な価値観に応える住宅の企画・開発に携わり、人々の「この家にして良かった」という声を生み出していきたいと考えています。
例文③ SDGsやESG観点からの例文
大学では環境政策を専攻し、都市におけるCO₂排出削減や循環型開発のあり方について研究を行いました。
特にゼミでのグループ研究では、国内外の環境配慮型再開発事例を調査し、建物の設計段階から環境への配慮を取り込むことの重要性を学びました。
東京建物が中期経営計画で掲げるGX推進や、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)などの先進的な取り組みは、理念に留まらず実行力を持って社会課題に立ち向かっている姿勢の表れであり、共感だけでなく大きな尊敬を抱いています。
私は、都市の成長と地球環境の保全を両立させるという難題に対し、学びを活かしながら新しい視点で提案を行い、持続可能な街づくりに貢献していきたいと考えています。
例文④ チームワーク・リーダーシップを軸にした例文
大学ではサークルのイベント責任者として、100名以上の参加者を動員する地域連携イベントを企画・運営しました。
メンバー間の意見の対立や外部との調整の難しさもありましたが、相手の立場を理解しながら柔軟に方向性を調整し、納得感のある意思決定を重ねることで、イベントを成功に導くことができました。
東京建物の再開発事業では、行政、地権者、地域住民、施工業者など多様な立場の人々と向き合う必要があると知り、自身の経験がそのような場で活かせるのではないかと感じました。
将来的には、関係者の意見を丁寧にくみ取りながら、チームの推進役として一つのまちをつくり上げる存在になりたいと考えています。
志望動機のNG例文
志望動機を書く際、どれだけ強い想いや魅力を感じていても、伝え方を間違えると評価にはつながりません。
特に東京建物のように、企業理解の深さや自社への適性を重視する企業では、抽象的すぎる表現や的外れなアピールはマイナス評価の原因になります。
ここでは、よく見られるNGな志望動機のパターンを3つ紹介します。
- NG例文①抽象的すぎて企業理解が伝わらないNG例文
- NG例文②不動産業界ならどこでも良さそうに見えるNG例文
- NG例文③自己PRばかりで企業との接点がないNG例文
自分の志望動機をブラッシュアップするためにも、あてはまっていないか振り返ってみましょう。
NG例文① 抽象的すぎて企業理解が伝わらないNG例文
御社は歴史があり信頼されている企業だと思うので、安心して働ける環境だと感じています。
これからは都市づくりのプロフェッショナルとして、人々の暮らしに貢献したいと考えています。
このような志望動機は一見前向きな印象を与えるものの、「なぜ東京建物なのか」がほとんど伝わりません。
街づくりや不動産業界への関心は述べられていますが、東京建物のどの事業に惹かれたのか、他社と比較して何が魅力なのかといった視点が欠けており、企業研究の深さが見えない点が評価を下げてしまいます。
NG例文② 不動産業界ならどこでも良さそうに見えるNG例文
貴社は幅広く事業を展開しており、規模の大きな案件にも関われると考えたため志望いたしました。
大手の不動産会社で成長したいと考えています。
この志望動機は、「不動産業界の大手ならどこでも良い」と受け取られてしまう典型例です。
東京建物には他社にはない再開発やBrilliaブランドなどの特徴がありますが、それらに触れておらず、自社への独自の志望理由が読み取れません。
また、「成長したい」という視点は自己中心的に映りがちで、「企業とともにどう価値を生み出すか」という視点が不足しています。
NG例文③ 自己PRばかりで企業との接点がないNG例文
粘り強く取り組む姿勢や、チームを動かす力には自信があります。
この経験を活かし、社会に貢献できる仕事がしたいと考え、貴社を志望しました。
一見すると魅力的な自己PRですが、東京建物に対する理解や共感がまったく見えてこない点が問題です。
「どのような社会貢献を目指しているのか」「東京建物のどの領域でその強みを発揮したいのか」が語られておらず、他の企業でも通用するような内容になっています。
企業が求めているのは、活躍できそうな学生ではなく、自社で活躍できそうな学生であるため、自己アピールと企業との接点は必ずセットで示すことが重要です。
志望動機作成時の注意点
志望動機は、企業に対する理解と、自分自身の価値観や経験を結びつけることで初めて説得力のある内容になります。
しかし、せっかく良い経験をしていても、伝え方を誤ることで印象を損ねてしまうケースは少なくありません。
特に東京建物のように、選考において本質的な共感と論理性を重視する企業では、浅い動機や曖昧な表現は避けるべきです。
ここでは、志望動機を書く際に気をつけたい3つの注意点について説明します。
- 他者と混同しない
- スローガンやビジョンの表面的な引用に頼らない
- 感情論や働きやすそうだけでは説得力が弱い
他者と混同しない
志望動機において最も避けたいのは、他の就活生と内容が似通ってしまうことです。
「都市づくりに貢献したい」「歴史のある会社で働きたい」という言葉だけでは、誰が書いても通用するような印象になり、選考官の記憶には残りません。
東京建物が掲げるビジョンに共感する人は多くいますが、その中でも「なぜ自分は特にそう感じたのか」「どんな経験がその共感の土台にあるのか」を明確にすることで、自分ならではの志望動機に仕上がります。
他者との差別化には、自分自身の視点や体験を具体的に織り交ぜることが不可欠です。
スローガンやビジョンの表面的な引用に頼らない
東京建物は「都市と暮らしの価値創造会社」をビジョンに掲げていますが、これをそのまま引用するだけでは志望動機にはなりません。
企業側は、この言葉の意味をどこまで深く理解し、自分自身の考えとどう結びつけているのかを見ています。
たとえば、「価値創造」という言葉に触れるなら、自分なりの解釈と、それをどう実践したいかを具体的に述べる必要があります。
ビジョンをただ借り物の言葉として使うのではなく、自分自身の言葉で再解釈し、企業理解の深さと熱意を同時に伝えることが大切です。
感情論や働きやすそうだけでは説得力が弱い
「直感的に合っていると思った」「雰囲気が良さそうだった」といった感情ベースの志望動機は、面接やESでは評価されにくい傾向にあります。
また、「働きやすそう」「福利厚生が充実している」という視点も、志望理由の一部にはなり得ますが、それだけでは動機として弱く、説得力に欠けます。
東京建物のように、都市や社会に影響を与えるようなプロジェクトを担う企業では、「なぜこの企業でなければならないのか」「どのような価値を共に創りたいのか」といった前向きな理由が重視されます。
感情や条件ではなく、考え抜かれた意思が感じられる内容に仕上げることが必要です。
志望動機を磨くコツ
良い志望動機とは、最初から完璧に仕上がるものではありません。
むしろ、何度も考え、書き直し、自分の言葉で語れるまで練り上げていく過程が必要です。
特に東京建物のように、企業理解・共感・将来的な貢献までをバランスよく求める企業では、言葉に「深さ」と「実感」があるかが大きな評価ポイントになります。
ここでは、より説得力ある志望動機に仕上げるための実践的な工夫を3つご紹介します。
- 実際の施設・建物を見てリアルな接点を語る
- OBOG訪問で得たことを反映する
- フィードバックをもらい、何度も書き直す
実際の施設・建物を見てリアルな接点を語る
東京建物のプロジェクトや施設を実際に訪れてみることで、資料やHPでは得られない気づきや感情が生まれます。
たとえば、日本橋や八重洲エリアで再開発が進んでいる現場を歩くことで、空間づくりの工夫や地域との調和への配慮を肌で感じられるでしょう。
こうした“リアルな接点”を志望動機に取り入れることで、他の就活生と差がつき、東京建物にしか言えない共感ポイントとして伝えることができます。
自分の目で見て、感じたことを言葉にすることは、企業への本気度を示す強力なアピール手段にもなります。
OBOG訪問で得たことを反映する
東京建物で働く先輩社員の声を直接聞くことで、企業の風土や実際の仕事のリアルな側面を知ることができます。
OBOG訪問で得たエピソードや考え方は、企業の内側を理解している証として非常に説得力があります。
たとえば、「再開発の調整は大変だけれど、住民の方から『ありがとう』と言われた瞬間にやりがいを感じる」といった具体的な話を引用しながら、自分がなぜその価値観に共感したかを語ると、志望動機に深みが増します。
実体験に基づいた内容は、選考官にも「自社をよく理解している学生」という印象を強く残します。
フィードバックをもらい、何度も書き直す
志望動機は、自分一人の視点だけでは気づけない“伝わりにくさ”や“論理の飛躍”が含まれていることがあります。
そのため、キャリアセンターのアドバイザーや、信頼できる友人・OBOGなどから率直なフィードバックをもらい、何度も書き直すことが不可欠です。
修正を重ねる中で、自分でも気づいていなかった想いや論点の深まりに出会えることもあります。
特に東京建物のように、言葉の本質や文脈まで見抜こうとする企業では、一言一句の説得力が選考の通過を左右します。
時間をかけて練り上げた文章こそが、選考官の心に届く“自分らしい志望動機”になります。
終わりに
東京建物の志望動機を書くには、企業の理念や事業内容を深く理解したうえで、自分自身の価値観や経験と丁寧に接続させることが求められます。
表面的な共感や一般的な表現ではなく、「なぜ東京建物でなければならないのか」「自分はこの企業でどのように価値を生み出せるのか」を自分の言葉で語れるようになることが、志望動機の完成形です。
本記事を通じて紹介した構成、例文、注意点、磨き方を参考に、あなただけの“本気の志望動機”を形にしてください。
そして、その志望動機が、東京建物での未来へとつながる第一歩となることを願っています。