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・ANAの業務内容
・ANAのインターン情報
・ANAの志望動機の書き方
・ANAを目指している人
・志望動機を今から書く人
・志望動機がなかなかうまく書けない人
はじめに
航空業界には様々な企業が存在しますが、その中でも特に代表的なものといえばANAが挙げられるでしょう。
ANAは日本を代表する航空会社の1つであり、選考においては非常に厳しい基準が設けられています。
そこで今回はANAを目指す人のために志望動機の書き方やインターン情報、職種、代表的な職種などについて詳しく紹介します。
目指す職種が具体的に定まっている人はもちろん「なんとなくANAに憧れがある」という方もぜひ読んでみてください。
【ANAの志望動機】なぜ聞かれる?
まずは志望動機がなぜ聞かれるのかについて考えてみましょう。
以下ではANAが志望動機を聞いてくる理由について紹介しますが、これらの理由は多くの他の企業にも当てはまるものです。
したがって、ANAと併願で受ける企業の志望動機を書く際も、以下の3点が自ずと伝わってくるようなものを作成するよう、心がけましょう。
- 人柄
- 熱意
- 会社との相性
人柄
ANAが志望動機を通じて確認したいことの1つとして、応募者の人柄があります。
航空業界では多くの人と関わる仕事がほとんどであり、特にANAのように「お客様視点」を掲げる企業では相手の立場を思いやる姿勢や誠実な対応は絶対に必要なものです。
したがって、学生時代の経験の話を聞いて、人との関わり方でどのような価値観を持って行動してきたのかを知って、ANAの企業文化と合う人物かどうか確かめようとしています。
協調性やチームワーク、周囲への配慮といった側面は履歴書だけでは読み取れないため、ESや面接で志望動機について話してもらい、確認しようとしているのです。
熱意
志望動機を通じて企業が見ているもう1つの重要なポイントとして、熱意が挙げられます。
数ある航空会社の中でも、なぜANAなのかを明確に語れるかどうかは本気で入社を目指しているのか、それともなんとなく応募しているのかを判断する材料の1つです。
ANAの理念や事業内容のどのような点に魅力を感じたのか、自分の経験や価値観とどう結びついているのかをわかりやすく伝えることが大切です。
ANAは安心と信頼、お客様満足を大切にしており、その理念に共感し、自分の経験を通じて共鳴している様子が伝わると、熱意が伝わりやすいでしょう。
会社との相性
ANAが志望動機から確認しているもう1つのポイントは、応募者と会社との相性です。
航空業界の中でもANAは安全を最優先にしつつ、高品質なサービスとチームワークを大切にする文化を築いてきました。
したがって、このような企業としての価値観と応募者の考え方がどの程度一致しているかが重要視されます。
これまでの経験を通じて、安全を意識した行動をとっていたり、周囲と連携しながら成果を上げたりした経験があるならば、高く評価してもらえるでしょう。
採用担当者は面接の短い時間の中で「この人は入社後に自社の一員として長く活躍できるか」を確認したいと思っています。
よって、志望動機の内容が企業理念や社風とズレている場合は評価が下がってしまうでしょう。
【ANAの志望動機】インターン情報
就活においてインターンに参加することは非常に重要です。
参加しないからといって内定を得られないわけではありませんが、多くの情報を仕入れられるだけでなく、インターンを通じて採用担当者に良い印象を与えられることもあります。
よって、可能であれば、インターンに参加した方が有利であると言えるでしょう。
ANAのインターン情報について簡単にまとめたので、ぜひ確認しておいてください。
- 開催時期と種類
- 内容
- 選考フロー
開催時期と種類
ANAのインターンは夏と冬の2回に分けて実施されており、それぞれの回で対象職種や目的が異なる内容となっています。
夏は職種別にオンラインでの説明会やワンデープログラムが開催され、客室乗務員や運航管理、グローバルスタッフなど志望先に合わせた選択が可能です。
ただ企業の説明をされるだけでなく、社員との交流や仕事理解が深まるトークイベント形式になっている点も特徴です。
一方、冬は4〜5日間にわたるグローバルスタッフ対象の本格プログラムが提供され、職場体験やグループワーク、現場見学を通じてより仕事内容やチームの文化を実感できる構成になっています。
このように夏は気軽に企業の雰囲気をつかむ短期型、冬はじっくり腰を据えた長期型と分かれており、自分の関心やスケジュールに応じて参加形式を選べる点が大きな魅力です。
*詳細はHPをご覧ください
内容
ANAのインターンではただの社内説明だけでなく、組織文化や職務理解を深める多彩なプログラムが組み込まれています。
中でもグローバルスタッフ職や客室・運航業務職向けのインターンでは企業・職種説明に加えて、社員との座談会やグループワーク、現場見学などの企画が豊富です。
特に5日間の長期型インターンではグループで課題に取り組みながらANAが重視するチームワークや安全意識、お客様志向といった価値観を体験できる内容になっています。
また、実践的なケーススタディを用いたコースでは航空業界ならではの課題に向き合い、自分がどう解決策を提案するかを通じて事業理解も深まります。
社員との交流では質問や意見交換もできるため、職場の雰囲気や将来自分がやりたいことなどとの親和性を考える大きな機会にもなります。
選考フロー
ANAのインターンに参加するためには本選考と同等の選考プロセスを経る必要があります。
まずWeb上での基本情報登録およびES提出はもちろん、次にPR動画の提出を求められます。
動画では自分の志望動機や強みを映像で伝える力が評価されることが多いです。
またその後、性格適性検査には他己評価も含まれる「GROW360」が課され、自己理解だけでなく他者からの評価を基にした人柄や特性を確認されるのが特徴です。
最後にWeb面接が行われ、企業理解や志望の熱意、チームでの働き方などが問われるため、しっかりとした準備が求められます。
また、選考通過者の中でも優秀と判断された場合には本選考への早期選考や優遇措置が与えられる可能性もあります。
【ANAの志望動機】ビジネスモデル
続いて、ANAのビジネスモデルについて紹介します。
まだ企業研究が進んでいない人からすると、旅客機を飛ばしている印象しかないかもしれませんが、ANAは他にも様々なビジネスを展開しています。
それぞれ詳しく理解しておけば、さらに解像度の高い志望動機が出来上がることでしょう。
- 航空事業
- 旅行事業
- 商社事業
航空事業
ANAグループの中核を担う航空事業は旅客輸送と貨物輸送の両面に強みがあります。
旅客部門ではANA本体に加えて、LCCブランドのPeach AviationやAirJapanを要する多ブランド体制で、国内外の様々な需要に対応しています。
貨物部門ではANA Cargoを通じて専用機と旅客機の胴体貨物スペースを組み合わせたコンビネーションキャリアとして、日本・アジア・北米ルートで効率的な物流を展開しているのも特徴です。
特に大型貨物の輸送や医薬品などの高付加価値貨物に力を入れ、NCAの買収も進めており、中国など主要国との貨物ネットワーク強化を担っています。
また、Webベースの貨物予約プラットフォーム「カーゴワイズ」を導入し、デジタル化による業務効率化と顧客利便性向上にも注力しています。
旅行事業
旅行事業は航空輸送を基軸として、その先にあるサービス領域を広くカバーしています。
パッケージツアー企画販売部門では、航空券だけでなく宿泊や現地の体験を組み合わせた包括的な旅行商品を提供し、利用者のライフスタイルやニーズに合わせたラインナップを揃えています。
さらに、ANAマイレージクラブの会員基盤を活かし、電子決済サービス「ANA Pay」などを通じて非航空領域での収益機会を創出しているのも特徴です。
マイルを旅行商品の支払いにも使えるようにすることで、顧客の囲い込みとリピート率向上を同時に狙う戦略が進んでいます。
商社事業
ANAグループの商社機能を担う全日空商事は航空関連に留まらない多角化を進めています。
航空機部品の輸出入・調達はもとより、航空機整備用工具の製造・販売、航空防衛関連機器やセキュリティ装置、エレクトロニクス商材、さらにはライフスタイル製品や再生可能エネルギー関連商品、宇宙ビジネスまで幅広い商品ラインナップを扱っています。
この商社事業の強みはANAグループのネットワークと業界知見を活かしたビジネスソリューション提供です。
航空会社としての経験から防衛省へのセキュリティ装置提供や整備用ツール販売など独自性の高い提案を可能としており、その専門性が他の商社との差別化ポイントとなっています。
また、電子商材から食品、不動産など非航空分野まで取り扱いを広げており、景気変動に左右されにくい収益基盤の構築ができているのも特徴です。
【ANAの志望動機】職種説明
ANAと言っても様々な職種が存在します。
もちろん役割はそれぞれ異なるものであり、向いている人や求められる能力も大きく異なります。
自分がどのような業務を担当したいのか、どのような職種に向いているのか考えながら読んでみてください。
また、目指す職種がすでに決まっている方も、残りの4つの職種はいずれも同僚になる人たちですから、どのような役割を担っているのかについて確認しておいてください。
- パイロット
- 客室乗務員
- 整備士
- グランドスタッフ
- 総合職
パイロット
ANAのパイロット職は航空機を安全に運行する司令塔的な役割です。
入社後は自社養成制度や非資格者採用などの多様なルートがありますが、いずれも操縦に関する訓練を行い、資格を取得し、副操縦士から機長へとステップアップしていきます。
地上に1年配置された後、事業用操縦士や計器飛行証明の資格を目指し、さらに副操縦士として実績を積んでいくという道のりです。
昇格には副操縦士としての経験期間を経て、さらに訓練を重ねる必要があり、知識・人間性・技能の両面で継続的な成長が求められます。
フライト当日は出発前に気象情報や航路、機材の状態を入念に確認し、操縦員と客室乗務員、整備士との連携を通じて安全な旅の設計をします。
離陸から着陸、さらにフライト後のデブリーフィングに至るまで、一貫した責任感とプロフェッショナル性が求められる業務です。
客室乗務員
ANAの客室乗務員は「安全」と「快適」の提供という二重の使命を持つ職種です。
機内では乗客に対してきめ細やかなサービスを提供し、緊急時には保安要員として冷静な対応が求められます。
出発前には緊急時の対応手順や機内備品の点検を実施し、飛行中は飲料や毛布の提供、アナウンスによって安心感を与えるのも仕事です。
また、初めて出会う人と働くことも多いため、柔軟な協調性も求められます。
グローバルなお客様と接するため、多言語への対応や相手に合わせたコミュニケーション能力など、多様な状況に応じた接客ができる人に向いています。
2024年春からは新卒採用も再開しているため、新卒の方でも目指せる職種です。
整備士
整備士は航空機の安全を地上から支える技術力です。
点検・修理・整備計画の実行などを通じて機体を常に最良の状態で飛ばす責任を担っています。
航空機には複雑な部品が多数使用されており、細部まで理解したうえでの作業が欠かせません。
空港内での定期点検から、機体の大掛かりな整備まで多岐にわたる専門業務も担う仕事です。
整備士は技術系総合職として採用され、メーカーや整備会社との連携を含めて幅広い業務に携わることも多いです。
高度な整備技術と責任感に加え、品質保証や生産計画への関与など、航空機の安全な運航を裏で支える仕事として、ANAグループ全体に貢献している職種であると言えるでしょう。
グランドスタッフ
ANAのグランドスタッフは空港においてANAの顔となる職種です。
出発ロビーで搭乗手続きや案内を行い、お客様の空の旅のスタートをスムーズにサポートすることが求められます。
様々な質問に答える必要があるため、航空券の予約状況や案内システムの知識に精通し、即座に、そして丁寧に対応するホスピタリティが欠かせません。
時間通りに搭乗が進むように機敏に動くとともに、ラウンジでの接客や特別な対応が必要なお客様への配慮も求められます。
空港という、まさに「多様性が渦巻いている」とも言える場所で、働くため、ANAの信頼維持・向上に欠かせない存在です。
総合職
ANAの総合職は事務系と技術系に分かれ、グループ全体の戦略的な企画や推進に携わる職種です。
事務系はマーケティング・財務・管理・営業活動と幅広い領域をサポートし、事業運営の基盤となる意思決定と実行を行います。
技術系では空港設備の管理や規格、整備計画などを担当し、安全運航の裏側を技術的視点から支えます。
どの職種においても、課題解決のための分析力や事業観の理解、チームでの協働が前提です。
ANAが高度なサービスと効率的な運営を両立する背景には、こうした複数の部門による高度な連携があり、総合職はその根幹を担う存在として会社の未来を築いていると言えます。
【ANAの志望動機】求めている人材
続いて、ANAがどのような人材を求めているのかについても詳しく紹介します。
以下の4つの能力は特に代表的なものであるため、志望動機に盛り込むことはもちろん、自己PRのテーマにしても良いくらいの能力です。
自分にはいくつ当てはまるか、特に自信がある能力は何か考えながら読んでみてください。
- 責任感
- ホスピタリティ
- チームワーク力
- 向上心
責任感
ANAが特に重視しているのは、業務に対する強い責任感です。
航空業界ではお客様の命と安全を守ることが使命であるため、任された業務を最後までやり遂げようとする姿勢は絶対に欠かせません。
与えられた仕事を途中で投げ出さずに完遂できる人材が信頼されます。
迅速な行動で危険を防止し、最後まで業務を遂行する人物が高く評価されており、緊急時に頼られる存在となるプロフェッショナル意識が求められます。
ANAは安全運航を最優先とする企業文化を打ち出しており、どの職種においても自分が責任を持って最善を尽くすという覚悟が必要です。
同時に、入社後には継続的な成長とスキルの向上が期待されるため、業務品質の高さを維持できるモチベーションの高さも重要な要素と言えます。
ホスピタリティ
ANAはお客様第一を徹底しており、ただの接客ではなく「お客様の期待を上回るサービス」を提供する人材を求めています。
客室乗務員で例に挙げるならば、安全と快適さを両立させるため、緊急時にも冷静で的確な対応ができることが何よりも大切です。
また、グランドスタッフや警備、保安検査などの職種も、臨機応変にお客様の声に応え、空港での体験が心地良いものとなるような配慮を怠らない姿勢が求められます。
こうした接遇姿勢はただ「言葉遣いが丁寧で、対応力が高い」というだけでなく、お客様の気持ちを先読みして行動に反映できるか、つまりホスピタリティによって真価が問われるものです。
チームワーク力
航空業界においてチームワーク力はただ「必要な要素の1つ」ではなく、必須のものです。
ANAは客室乗務員、整備士、地上スタッフ、運航管理など、複数の部門が密接に連携する体制を重視しており、その精神は社内行動指針の1つでもあるチームスピリットに現れています。
特に、弱さを補い合い、強さを発揮できる組織の実現が掲げられており、これはチームワークの核となる価値観です。
フライトでは安全・迅速・快適に遂行するために客室乗務員が機内環境を整え、グランドスタッフが搭乗準備を速やかに進め、整備士が機材の状態を適切にチェックし、パイロットが機体を自在に操る必要があります。
全員が「点」ではなく「一連の線」として役割を全うすることが大切です。
また、不測の天候変動や整備トラブルが発生した場合には、他人事にせず自分の部署の枠を超え、速やかな連携と対応が求められます。
向上心
ANAが求める向上心とは「成長意欲が高いこと」「勉強が好き」といったレベルのものではなく、状況を俯瞰して現状に甘んじず、自ら変化を探し行動し続ける姿勢のことです。
社内行動規範では挑戦を重視しており「変化に強く、変化を楽しめる人」と明記されています。
航空業界は常に新しい機材の導入や規制強化、サービスの進化、国際展開など、変革の連続です。
ANAでは脱炭素に向けた取り組みやAI・DXを活用した運航最適化、訪日旅行誘致の施策、サステナビリティ経営の対応といった場面で、学び・成長・挑戦が求められています。
「現状はスタート地点に過ぎない」と捉え、常に次の一手を模索し、自らアクションを起こせるかが問われるのです。
周囲から見れば小さなことでも、間違いに気づき、瞬時に動く姿勢があれば、選考でも高く評価されることでしょう。
【ANAの志望動機】書く前の準備
いきなり書き始めても、良い志望動機が出来上がるとは限りません。
遠回りに思うかもしれませんが、しっかりと準備を行ってから書き始めることで、むしろスピーディーに、そしてクオリティの高いものを完成させられます。
以下の2つの対策は志望動機だけでなく、自己PRやガクチカを作る際にも役立てられるものであるため、ぜひ就活の早い段階で取り組んでおいてください。
自己分析
志望動機を書く前にまず取り組むべきは、自己分析です。
これはただ自分の強みや経験を洗い出すだけでなく、自分がANAで何を実現したいのか、どのような貢献が可能なのかを明確にするための土台作りとなります。
学生生活、アルバイト、サークルなどを振り返って、自分が主体的に取り組んだエピソードや、壁にぶつかった時にどう乗り越えたか、他人との意見のすり合わせを通じて学んだことなどを深掘りしてください。
その過程で、自分が大切にしている価値観や困難を前にした際の思考・行動のパターン、どのような環境が向いているかという資質も浮かび上がってきます。
自分の強みをどのようにANAに還元できるか、明確に言語化しておきましょう。
業界分析
志望動機のもう1つの重要な前提は業界分析です。
これは航空業界全体の構造や競争環境を理解し「なぜANAを選ぶか」を裏付けるための根拠となります。
世界的には航空需要の回復期に入り、訪日観光客も大幅に増加している中で、日本ではANAとJALが国内市場を二分しています。
ANAはフルサービスキャリアとしての高いブランド力を持ちつつ、LCCブランドのPeachやAirJapanを展開するマルチブランド戦略を通じて、価格帯や顧客層に応じた柔軟な対応を進めています。
こうした戦略的背景を理解したうえで、なぜANAを志望するのか、どのビジネス領域に強く関心があるのかを志望動機の中で明確に示すと、面接官は企業理解が深いと評価してくれることでしょう。
【ANAの志望動機】構成
志望動機を作成するにあたって、覚えておいていただきたい構成についても紹介します。
以下の構成は基本的に、どのような企業を受けるにあたっても活用できる、非常に汎用性の高いものです。
また、しっかりと企業研究を行ったうえで活用すれば、ありきたりのテンプレートをコピーしたような文章にはなりません。
スピーディーかつ質の高い志望動機を作成するために、ぜひ覚えておいてほしいものであるため、この記事で使えるようになっておいてください。
後ほど、この構成を使った志望動機の例文も紹介します。
- 結論
- 理由
- エピソード・経験
- 結論・貢献
結論
冒頭では、自分がANAで何を実現したいのかを明示して、読み手の関心を惹きつけることから始めましょう。
文章の出だしが曖昧だったり、自己紹介や価値観の説明から始まったりすると、担当者の注意が曖昧になり、要点が伝わりません。
最初の一文で、ANAでどのような価値を生み出したいのか、あるいはどのような形で社会に貢献したいのかを端的かつ具体的に示しましょう。
自分の将来像とANAの事業や理念と合致している部分を意識しながら表現することで、文章の軸が相手の記憶にも残りやすくなります。
結論ファーストを意識することで主題が明確になり、その後の内容も理解してもらいやすくなるでしょう。
理由
結論を述べた後は、その考えに至った背景を分かりやすく展開していくことが大切です。
なぜ数ある企業の中でANAを選んだのか、その理由に説得力がなければ志望動機全体が表面的なものに見えてしまいます。
ANAを目指す理由には企業理念への共感や事業戦略の独自性、働く社員の姿勢や社風など様々な観点がありますが、それらの中でも自分が特に魅力を感じた部分を選び、それを中心に据えることが大切です。
どのような点で理念に共感したのか、どのようにそれを体現していきたいのかなどを、自分の言葉で掘り下げて語る必要があります。
エピソード・経験
ANAの思いや魅力を語るだけでは志望動機としての説得力がありません。
自分の強みや価値観がANAでどう活かされるかを明確に示すためにはそれを裏付ける具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。
この時、おすすめなのは「STAR法」と呼ばれる構成です。
まず、S(状況)でどのような背景・課題があったかを説明し、T(課題)で自分の役割を明確にします。
次に、A(行動)でどのような行動を取ったのか、R(結果)でどのような成果や学びを得たのかを順序立てて説明します。
この流れに従うことで、エピソードの全体像が伝わりやすくなり、相手も納得しやすくなります。
また、エピソードを選ぶ際には「ANAで求められる資質」との関連性を意識すると良いでしょう。
結論・貢献
最後に、改めて自分がANAでどのように活躍したいかを明確にし、採用担当者に強い印象を残しましょう。
冒頭で掲げた結論と矛盾しない形で、自分の強みを踏まえながら、どの役割を果たし、どのように価値を提供していきたいかを具体的に述べましょう。
「貢献したい」などと表面的な意欲を語るだけでは不十分です。
これまでの経験を踏まえたうえで、自分が持つ能力や姿勢がANAのどの領域に適しているのかを明確にすることで、採用後のイメージが具体的に伝わります。
ANAで自分が最も力を発揮できるであろう領域を述べ、そしてそこで果たしたい役割について述べることで、説得力のある締めくくりとなるでしょう。
【ANAの志望動機】書く時のポイント
続いて、志望動機を作成するにあたって特に意識しておいてほしいポイントについて紹介します。
特にANAの志望動機を作成するにあたっては「なぜANAなのか」と「ANAの今と未来について」を考え、盛り込むことが大切です。
なぜANAなのか
「なぜANAなのか」を明確にできれば、なぜJALや他のLCCではなく、ANAを受けているのかが明確になり、あなたの志望度の高さが伝わりやすくなるでしょう。
以下の3点を理解したうえで志望動機を作成してみてください。
- ANAの文化
- お客様第一主義
- チーム力
ANAの文化
ANAの文化を理解してそれに共鳴できるかどうかは、志望動機を語るうえで最も重視すべきポイントの1つです。
ANAが掲げる「ANA'sWay」には「安全」「お客様」「チーム」の3つの価値観が根幹に据えられています。
この3つに対して、どのように理解しているかを自分の言葉で説明することが、説得力を持たせられます。
また、この文化の中で自分がどのような姿勢で周囲と関わり、役割を果たしていきたいと考えているかまで踏み込んで伝えると、より高く評価されるでしょう。
お客様第一主義
ANAの「お客様第一主義」は接客品質の高さだけではなく、相手の期待や想いを読み取り「一歩先」を見据えた行動を常に追求することを目標にしています。
その姿勢はまさに「あんしん、あったか、あかるく元気!」というスローガンに凝縮されています。
「この考え方に共感する」と説明するのはもちろん、自分のこれまでの人生で形成されてきた価値観とどう結びつくのかを具体的に述べることが大切です。
自分の経験とANAのサービス精神がどう通じているのかを伝えることで「共感」から一歩踏み込んだ志望動機ができあがります。
チーム力
ANAでは「チームで世界に挑む」という考え方が企業文化として浸透しており、どの職種においても「1人で完結する業務」というものはほとんど存在しません。
したがって、個人の成果よりもチーム全体での達成を重視し、多職種間で連携しながら目標に向かう姿勢が非常に重要視されています。
このような文化の中で自分がどのような貢献をしたいと考えているのか、また、これまでに周囲と協力して取り組んだ経験の中で、どのような姿勢を大切にしてきたのかを伝えることが必要です。
ANAの「いま」と「未来」
ANAは様々な取り組みをしていますが、特に近年はDXやサステナビリティなどに力を入れています。
こういった点を理解していることを志望動機で暗に伝えられれば、企業研究を入念に行っていることも伝わるでしょう。
ぜひ以下の2点を理解しておいて、志望動機作成に取り組んでみてください。
- マルチブランドの理解
- DX化への取り組み
マルチブランドの理解
ANAグループが現在展開しているマルチブランド戦略も志望動機を考えるうえで重要な視点の1つです。
ANA、Peach、AirJapanという異なるブランドはそれぞれ明確な役割を担っており、顧客ニーズの細分化や市場の変化に対応するための戦略的な布陣と言えます。
それぞれのブランド間の違いを理解したうえで、なぜANAブランドを志望するのかを明確にすることが大切です。
志望動機の中で「ANAだからこそ実現したいこと」について触れていないと「PeachやAirJapan、ひいては他社でも良いのではないか?」と思われる可能性があります。
DX化への取り組み
ANAグループでは近年、急速に進展する航空業界のデジタル化に対応するため、全社でDXを推進しているのも特徴です。
顧客体験の向上や業務効率の最適化、さらには環境負荷の低減に至るまで、デジタル技術を活用した変革は企業としての競争力強化に直結しています。
ANAは「SmartAirport」構想をはじめ、モバイルアプリの利便性向上、顔認証によるスムーズな搭乗体験、データ分析による需要予測など、様々な領域で新たな取り組みを始めています。
このような変革の動きに対して自分がどのような視点や技術的関心を持っているのかを話せれば、志望動機に深みが生まれるでしょう。
【ANAの志望動機】職種別志望動機例文
ここまで紹介してきた内容を踏まえたうえで作成したANAの志望動機の例文を5つ紹介します。
それぞれ、先ほど紹介した代表的な職種に合わせて1つずつ作成しているため、まずはあなたが目指している職種の志望動機を読んでみてください。
その後、先ほど紹介した構成やポイントなどを復習しながら、別の職種の例文についても読んでみると良いでしょう。
- パイロットの例文
- 客室乗務員の例文
- 整備士の例文
- グランドスタッフの例文
- 総合職の例文
パイロットの例文
客室乗務員の例文
整備士の例文
グランドスタッフの例文
総合職の例文
【ANAの志望動機】就活エージェントに相談しよう
志望動機をイチから1人で作って、完璧なものに仕上げられる人はなかなかいません。
たとえできたとしても、時間がかかる場合が多いです。
そこで、本メディアでは就活エージェントに相談することをおすすめしています。
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もちろん、面接の練習相手にもなれますし、調べた企業の情報をまとめやすい便利なシートも無料で利用可能です。
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もちろん、完全無料で利用できます。
【ANAの志望動機】おわりに
今回はANAを目指している方のために、ANAの業務内容や求められる人物像などについて紹介した後に、志望動機の具体的な書き方や例文などを紹介しました。
ANAは航空業界に限らず、日本全体で見ても人気の企業であるため、一筋縄で内定を得ることはできません。
しかし、質の高い志望動機を作成できれば、希望の光は見えてきます。
まずはこの記事を参考に、入念に志望動機を練ってみてください。
