営業職とは?仕事内容や向いている人の特徴、進めておくべき対策など詳しく解説!

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること
  • 営業職とは
  • 営業職の仕事内容
  • 営業職に向いている人
この記事をおすすめしたい人
  • 職種に悩んでいる人
  • 業界が絞れてきた人
  • 営業職に興味がある人

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はじめに

営業職とは、自社の製品やサービスを通して顧客が抱える課題を解決し、企業の利益に貢献する重要な仕事です。

単に商品を売るだけでなく、顧客の良き相談相手となり、信頼関係を築きながらビジネスを成功に導く役割を担います。

営業活動の最前線で市場のニーズを掴み、時には新しいサービス開発のきっかけを生み出すこともあります。

本記事では、営業職の具体的な仕事内容から、求められるスキル、そしてこの仕事ならではのやりがいなどを詳しく解説していきます。

営業職への就職や転職を考えている方は、ご自身のキャリアプランを考える上でぜひ参考にしてみてください。

【営業職とは】営業職とは

営業職とは、一言で言うならば自社のサービスや商品を顧客に提案し、購入へと繋げる仕事です。

企業の売上を直接的に生み出す部門であり、その活動がなければ会社は成り立ちません。

どのような企業であっても、営業職に共通して求められるのは「売上を伸ばすこと」という明確なミッションです。

営業の対象が企業(法人)か一般消費者(個人)かによってアプローチ方法は異なりますが、顧客の課題やニーズを深く理解し、その解決策として自社の商材を的確に提案するという本質は変わりません。

企業の成長を最前線で牽引する、ダイナミックでやりがいの大きい職務と言えるでしょう。

【営業職とは】営業職の職種紹介

営業職と一括りにされがちですが、その種類は多岐にわたります。

誰に何をどのように提案するか、これらの要素の組み合わせによって、仕事内容や求められるスキルは大きく異なります。

例えば、企業の経営課題に深く関わる法人営業と、個人のライフプランに寄り添う個人営業では、必要とされる知識やコミュニケーションのスタイルが変わってきます。

ここでは、代表的な営業職の種類をいくつか取り上げ、それぞれの特徴や役割について解説します。

自身の興味や適性がどの分野にあるのかを考える参考にしてください。

営業職の職種紹介
  • 法人営業
  • 個人営業
  • 有形商材営業
  • 無形商材営業
  • 新規営業
  • ルート営業
  • カウンター営業

法人営業

法人営業は、企業や官公庁、各種団体などを顧客とし、製品やサービスを提案するBtoB(Business to Business)の営業スタイルです。

顧客が抱える経営課題や事業上のニーズを深くヒアリングし、その解決策として自社の商材を売り込みます。

単に商品を売るのではなく、顧客の事業成長に貢献するパートナーとしての視点が求められます。

取り扱う商材や契約金額が大きく、関係部署との調整も必要なため、契約に至るまでのプロセスが長期にわたることも特徴です。

高度な専門知識や論理的な提案力、そして組織対組織の信頼関係を築く力が重要になります。

個人営業

個人営業は、一般消費者を対象に商品やサービスを販売する仕事で、BtoC(Business to Consumer)営業とも呼ばれます。

不動産、自動車、保険、金融商品、教育サービスなど、扱う商材は個人の生活に密着したものが多く、非常に多岐にわたります。

顧客一人ひとりのライフプランや価値観、抱えている悩みや夢に寄り添い、最適な提案を行うことが求められます。

高額な商材を扱うことも多く、顧客との長期的な信頼関係を築くことが契約の鍵となります。

相手の心を開き、本音を引き出すコミュニケーション能力や共感力が特に重要になる営業スタイルです。

有形商材営業

有形商材営業は、自動車、IT機器、食品、不動産、機械部品など、形のある商品を扱う営業職です。

顧客は商品を直接見て触れることができるため、製品の機能や品質、デザイン、使い勝手といった具体的な魅力を伝えやすいのが特徴です。

製品デモンストレーションを行ったり、サンプルを試してもらったりすることで、顧客は導入後のイメージを掴みやすくなります。

そのため、自社製品に関する深い知識はもちろん、競合製品との違いを明確に説明できる分析力や、製品の価値を的確にアピールするプレゼンテーション能力が求められます。

無形商材営業

無形商材営業は、ITソリューション、広告、金融、人材サービス、コンサルティングなど、形のないサービスや情報を取り扱う営業職です。

商品が目に見えないため、その価値を顧客に理解してもらうには工夫が必要です。

重要なのは、顧客が抱える課題やニーズを正確に引き出し、サービスを導入することでどのようなメリットや価値が生まれるのかを具体的にイメージさせることです。

ヒアリングを通じて潜在的な課題を言語化する力や、成功事例を用いて未来を想起させる提案力が求められます。

顧客の課題解決に直結するやりがいが大きい仕事です。

新規営業

新規営業は、これまで取引のない新しい顧客を開拓する営業スタイルです。

テレアポや飛び込み訪問、メールでのアプローチ、展示会での名刺交換、既存顧客からの紹介などを通じて接点を作り、自社の製品やサービスを提案します。

初対面の相手に興味を持ってもらい、信頼関係をゼロから築き上げる必要があるため、精神的な強さや積極性が求められます。

断られることも多いですが、新たなビジネスチャンスを創出し、企業の成長を直接的に牽引する重要な役割を担います。

市場を切り拓く達成感は、新規営業ならではの大きなやりがいです。

ルート営業

ルート営業は、すでに取引のある既存顧客を定期的に訪問し、継続的な関係を築きながら営業活動を行う仕事です。

御用聞きに留まらず、顧客の近況や新たな課題をヒアリングし、追加の受注やアップセル・クロスセルに繋がる新商品の提案を行います。

納品後のアフターフォローや、トラブル発生時の迅速な対応も重要な業務です。

顧客との深い信頼関係を基盤に、長期的な取引を通じて顧客満足度を高め、売上の維持・拡大を目指します。

安定した関係性の中で、じっくりと顧客に向き合いたい人に適した営業スタイルと言えるでしょう。

カウンター営業

カウンター営業は、店舗や営業所のカウンターに来店した顧客に対して営業活動を行うスタイルです。

旅行代理店、不動産仲介、保険ショップ、携帯電話販売店などが代表的です。

このスタイルの特徴は、顧客が具体的な目的や課題意識を持って自ら足を運んでくれる点にあります。

そのため、テレアポや飛び込みといったアプローチは不要で、接客に集中できます。

顧客の要望を的確に汲み取り、数ある選択肢の中から最適なプランを提案する専門性と、限られた時間で信頼を得るコミュニケーション能力が求められます。

【営業職とは】営業職の仕事内容

営業職の仕事は、顧客に商品を提案し契約を結ぶことだけが全てではありません。

そのイメージは業務の一部に過ぎず、実際には成果を出すために多岐にわたるプロセスが存在します。

具体的には、アプローチすべき顧客リストを作成する市場調査やアポイントの獲得に始まり、商談の準備、提案、クロージング、そして契約後の納品管理やアフターフォローまで、その業務は多岐にわたります。

ここでは、一人の営業担当者が日々どのようなプロセスを経て成果を上げているのか、その一連の業務の流れを段階ごとに具体的に解説していきます。

営業職の仕事内容
  • アポイントを取る
  • 商談
  • 商品やサービスの提供
  • アフターフォロー

アポイントを取る

営業活動の第一歩は、商談の機会を得ることから始まります。

まずは、自社の製品やサービスを必要としている可能性のある見込み顧客をリストアップし、電話やメール、時には手紙や問い合わせフォームを通じてアプローチを行います。

この段階の目的は、商品を売り込むことではなく、あくまで会って話を聞いてもらう約束を取り付けることです。

相手の時間をいただくわけですから、簡潔に要件を伝え、会うことのメリットを感じさせなければなりません。

多くの場合、断られることも多いため、粘り強さと気持ちを切り替える力が必要不可欠です。

商談

アポイントが取れたら、次はお客様先を訪問しての商談です。

ここで最も重要なのは、一方的に自社製品の説明をするのではなく、まずはお客様の話を丁寧に聞くことです。

どのような業務に課題を感じているのか、将来的にどうなりたいのかといったニーズを深くヒアリングします。

その上で、引き出した課題に対する解決策として、自社の製品やサービスがどのように役立つのかを具体的に提案します。

お客様の課題と自社の提案が合致した時に、初めて契約への道が開かれます。

信頼関係を築きながら、対話を通じて価値を伝えるプロセスです。

商品やサービスの提供

商談がまとまり、無事に契約へと至った後も営業の仕事は続きます。

お客様が希望する納期に合わせて、商品やサービスを確実にお届けするための手配を行います。

社内の製造部門や開発部門、物流部門などと連携し、スケジュールを調整するのも重要な役割です。

納品時には、必要に応じて設置や初期設定のサポート、使い方の説明なども行います。

万が一、納品物やサービスにトラブルが発生した際には、迅速に対応し、お客様の不満を解消する責任も担います。

契約内容を誠実に履行し、顧客満足度を担保する重要なフェーズです。

アフターフォロー

商品を納品したら終わり、ではありません。

むしろ、ここからの関係構築が長期的なビジネス成功の鍵を握ります。

納品後にフォローの連絡を入れることで、お客様は安心感を抱きます。

定期的なフォローを通じて、製品の活用状況を確認し、さらなる改善提案や関連商品の紹介を行うことで、追加の受注や継続的な取引に繋げることができます。

顧客満足度を高め、自社のファンになってもらうための地道な活動が、結果として安定した売上を支えるのです。

【営業職とは】営業職に求められるスキル

営業職として第一線で活躍し、継続的に成果を出すためには、情熱や根性だけでなく、多様なスキルが求められます。

ただやみくもに行動するだけでは、安定した成績を残すことは難しいでしょう。

顧客の課題を正確に理解し、論理的な解決策を提示し、信頼関係を築き上げる一連のプロセスには、それぞれに対応した能力が必要です。

これらのスキルは、経験を積む中で意識的に磨いていくことができます。

顧客から信頼されるパートナーとなり、より大きな成果へと繋げるために必要な、代表的なスキルを解説します。

営業職に求められるスキル
  • コミュニケーション能力
  • 傾聴力
  • 論理的思考力
  • 自己管理能力
  • 遂行力

コミュニケーション能力

営業の基本となるのがコミュニケーション能力です。

これは単に「話が上手い」ということではありません。

相手の話に真摯に耳を傾け、意図を正確に汲み取る傾聴力と、自社の製品やサービスの価値を分かりやすく、魅力的に伝える伝達力の両方が含まれます。

初対面の相手とも円滑な人間関係を築き、課題や本音を引き出す力は不可欠です。

また、社内の関連部署とスムーズに連携するためにも、この能力は欠かせません。

顧客との良好な関係を築き、信頼を得るための全ての土台となる、最も重要なスキルと言えるでしょう。

傾聴力

営業において、自分が話すこと以上に相手の話を聞く力、すなわち傾聴力が重要です。

顧客が口にする表面的な要望だけでなく、丁寧なヒアリングを通して、その話の背景にある真のニーズや、本人も気づいていない潜在的な問題点を引き出すことが求められます。

適切なタイミングで相槌を打ち、共感を示し、効果的な質問を重ねることで、顧客は心を開き、より多くの情報を話してくれます。

このプロセスを通じて本質的な課題を発見できて初めて、顧客の心に響く最適な提案に繋げることができるのです。

信頼関係の第一歩は、聞くことから始まります。

論理的思考力

顧客の課題を発見した後は、なぜ自社の製品やサービスがその解決策として有効なのかを、筋道立てて分かりやすく説明する力が求められます。

これが論理的思考力です。

自社の製品ありきで話を進めるのではなく、課題と解決策を繋ぐ論理を構築します。

これにより、提案に強い説得力が生まれ、顧客は安心して導入を検討でき、購買意欲を高めることに繋がります。

自己管理能力

営業活動は個人の裁量に任される部分が大きく、上司が常に隣で指示を出してくれるわけではありません。

そのため、与えられた売上目標達成に向けて、自身の行動や時間を管理する自己管理能力が不可欠です。

1ヶ月、1週間、1日単位でどのような行動を取るべきか計画を立て、タスクの優先順位付けや進捗管理などを自律的に行う必要があります。

また、思うように成果が出ない時でもモチベーションを維持し、継続的に行動し続ける精神的なコントロールもこの能力に含まれます。

自らを律し、目標に向かって着実に進む力が成果を左右します。

遂行力

営業活動は、緻密に計画を立てても、その通りに進まないことが日常茶飯事です。

予期せぬトラブルが発生したり、顧客から何度も断られたりすることもあります。

そうした困難な状況に直面しても、諦めるのではなく、どうすれば目標を達成できるかを粘り強く考え、行動し続ける力が遂行力です。

高い壁にぶつかった時に、別のアプローチを試したり、周囲の協力を仰いだりと、あらゆる手段を講じて目標達成に向かう姿勢が求められます。

この粘り強さが、最終的に大きな成果となって返ってくるのです。

【営業職とは】営業職に向いている人の特徴

どのような人が営業職でいきいきと活躍できるのでしょうか。

一般的に話が上手い人というイメージがあるかもしれませんが、それだけが全てではありません。

むしろ、聞き上手であることや、物事を論理的に考える力、あるいは地道な努力を続けられることなども、優れた営業担当者に共通する特徴です。

ここでは、営業職への適性があると考えられる人の性格や思考の傾向について、具体的な特徴をいくつか挙げて解説していきます。

自身の強みと照らし合わせながら、営業職という仕事との相性を考えてみましょう。

営業職に向いている人の特徴
  • 目標達成意欲が高い人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • 忍耐力のある人
  • 論理的思考力がある人
  • 自律的に行動できる人3

目標達成意欲が高い人

営業職は、売上目標や新規契約件数など、具体的な数字で成果が示される仕事です。

そのため、設定された目標をノルマと捉えて苦しむのではなく、クリアすべきゲームのステージのように捉え、達成することに意欲を燃やせる人は営業職に適しています。

目標達成までのプロセスを自身で考え、工夫し、実行することに楽しみを見出せるマインドが重要です。

そして、目標をクリアした時に得られる大きな達成感が、次の挑戦への原動力となります。

このポジティブなサイクルを回せる力が、高い成果へと繋がるのです。

コミュニケーション能力が高い人

営業職において、コミュニケーション能力は欠かせない資質です。

ただし、それは一方的に話す力ではなく、双方向のやり取りを円滑に進める能力を指します。

まず、顧客の話に真摯に耳を傾け、言葉の裏にある本当のニーズを的確に引き出す傾聴力、そして、そのニーズに対して自社の商材の価値を分かりやすく、魅力的に伝える提案力の二つを兼ね備えていることが重要です。

相手の懐に入り、信頼関係を築き、良好な人間関係を構築できる能力は、あらゆる営業活動の基盤となります。

忍耐力のある人

営業活動は、常に成功体験ばかりではありません。

むしろ、顧客からアポイントを断られたり、提案内容に厳しい意見を言われたり、失注してしまったりと、思い通りにいかないことのほうが多いかもしれません。

こうした一つ一つの失敗を引きずらず、気持ちを素早く切り替えて行動に移せる精神的な強さ、すなわち忍耐力やストレス耐性の高さが求められます。

くじけずに挑戦を続けられるタフさが、長期的な成功を手にする上での重要な要素となります。

論理的思考力がある人

営業活動では、情熱や人間関係だけで大型の契約を勝ち取ることは難しくなっています。

顧客が抱える複雑な課題を正確に分析し、その根本原因を特定した上で、「なぜ自社の商品やサービスがその解決策として最適なのか」をデータや事実に基づいて論理的に説明できる能力が不可欠です。

感情論に流されることなく、客観的な視点で提案の筋道を立てることで、顧客は深い納得感を得ることができます。

このような論理的思考力は、特に法人営業や高額な商材を扱う場面で強力な武器となります。

自律的に行動できる人

営業担当者は、会社から一歩外に出れば、個人の裁量で活動することが多くなります。

どの顧客に、いつ、どのようなアプローチをするか、日々のスケジュール管理やタスクの優先順位付けは基本的に自分自身で行わなければなりません。

そのため、誰かからの指示を待つのではなく、自ら目標達成のための課題を見つけ、解決に向けて主体的に計画を立てて動ける自律性が求められます。

自分の行動を自分で管理し、責任を持って仕事を進められる人は、営業職として大きな成果を上げることができるでしょう。

【営業職とは】営業職に向いていない人の特徴

営業職で多くの人が活躍する一方で、残念ながらその仕事の特性に馴染めず、苦労してしまう人もいます。

これは決して能力が劣っているということではなく、あくまでも個人の性格や価値観と、営業職という仕事との相性の問題です。

事前にどのような人が難しさを感じやすいのかを知っておくことは、ミスマッチを防ぐ上で非常に重要です。

ここでは、営業職の仕事に就くと辛いと感じやすいかもしれない人の思考や行動の傾向について、その特徴を具体的に解説します。

営業職に向いていない人の特徴
  • プレッシャーに弱い人
  • 人と話すのが苦手な人
  • 繊細な人
  • マニュアル通りにしか動けない人
  • 自己管理が苦手な人

プレッシャーに弱い人

営業職は、売上目標という具体的な数字で成果が評価されることがほとんどです。

そのため、常に目標達成へのプレッシャーが伴います。

このプレッシャーをやりがいやモチベーションに変換できる人もいますが、一方で常に誰かに追われているような感覚を負担に感じ、精神的に追い詰められてしまう人もいます。

ノルマの達成状況に一喜一憂しすぎたり、未達であることに過度なストレスを感じたりする人は、営業職の環境を苦痛に感じてしまう可能性が高いと言えるでしょう。

人と話すのが苦手な人

営業職の仕事は、顧客との対話が中心です。

特に新規開拓営業などでは、初対面の人と臆することなく話し、関係性を築いていく必要があります。

そのため、人と話すこと自体に強いストレスを感じたり、知らない人とコミュニケーションを取るのが極端に苦手だったりする人にとって、営業職は精神的な負担が大きい仕事になります。

もちろん、経験を積むことで慣れる部分もありますが、コミュニケーションをビジネス上の手段として割り切れず、行為そのものに苦痛を感じる場合は、辛くなってしまうかもしれません。

繊細な人

営業は断られることが仕事と言われるほど、顧客からの拒絶は日常茶飯事です。

電話を切られたり、提案を一蹴されたりすることも少なくありません。

こうした一つ一つの拒絶を、自分自身の人間性を否定されたかのように個人的に捉え、深く落ち込んでしまう繊細な心の持ち主は、精神的な消耗が激しくなってしまいます。

失敗から学び次に活かすというよりも、傷ついた経験を引きずってしまう傾向がある場合、気持ちの切り替えがうまくいかず、営業活動を続けるのが困難になる可能性があります。

マニュアル通りにしか動けない人

営業の現場では、日々状況が変化します。

顧客の反応や要望は一人ひとり異なり、商談の場では予期せぬ質問やリクエストが飛んでくることも珍しくありません。

そのため、決められた手順やマニュアル通りにしか行動できない場合、顧客の多様なニーズに柔軟に応えることができず、成果を出すのは難しいでしょう。

マニュアルはあくまで基本の型であり、そこから逸脱した状況でこそ、個々の営業担当者の機転や対応力が試されます。

臨機応変な判断や行動が苦手な人は、営業の仕事に難しさを感じるかもしれません。

自己管理が苦手な人

営業職は、個人の裁量に任される範囲が広く、比較的自由に行動できる反面、徹底した自己管理能力が求められます。

訪問計画やタスク管理、報告書の作成など、自身の活動を計画的に管理しなければ、効率的に成果を上げることはできません。

時間や約束にルーズであったり、物事の優先順位付けが苦手だったりすると、期日を守れず顧客からの信頼を失う原因になります。

日々の行動管理や進捗管理を自律的に行うことが苦手な人は、成果に繋がりにくいだけでなく、周囲にも迷惑をかけてしまう可能性があります。

【営業職とは】営業職を選ぶメリット

大変なイメージを持たれがちな営業職ですが、その厳しい経験を通じて得られるメリットは数多く存在します。

成果がインセンティブや評価に直結しやすく、努力次第で高収入を目指せる点は大きな魅力です。

また、顧客との対話や課題解決を通して、コミュニケーション能力や問題解決能力といった、あらゆるビジネスシーンで通用するポータブルスキルを実践的に磨けるのも、この仕事ならではの利点と言えるでしょう。

ここでは、営業職をキャリアとして選ぶことで得られる具体的なメリットについて、詳しく解説していきます。

営業職を選ぶメリット
  • 成果が給与に反映されやすい
  • 多様なスキルが身につく
  • 幅広い人脈が築ける
  • 自由な働き方がしやすい
  • 顧客から直接感謝される

成果が給与に反映されやすい

営業職の大きな魅力の一つは、自身の頑張りが成果として正当に評価され、給与に直接反映されやすい点です。

多くの企業では、基本給に加えて、個人の売上実績や契約件数に応じたインセンティブ制度が導入されています。

そのため、高い成果を上げれば上げるほど、年齢や社歴に関わらず高収入を目指すことが可能です。

自分の努力が目に見える形で報われることは、仕事に対する高いモチベーションに繋がり、意欲を引き出してくれます。

多様なスキルが身につく

営業職は、ビジネスの根幹となる多様なポータブルスキルを実践的に身につけられる絶好の機会です。

顧客の課題を引き出すヒアリング能力や、自社商材の価値を伝えるプレゼンテーション能力はもちろん、目標達成に向けたスケジュール管理能力、課題を分析し解決策を導き出す論理的思考力など、その範囲は多岐にわたります。

これらのスキルは、特定の業界や職種に限定されるものではなく、将来的にどのようなキャリアを歩む上でも必ず役立つ強力な武器となります。

幅広い人脈が築ける

営業活動を通じて、社内外の非常に多くの人々と接する機会があります。

顧客企業の経営者から担当者、また社内の技術部門やマーケティング部門のメンバーまで、様々な業界や役職の人と関わることで、自然と幅広い人脈が形成されていきます。

こうした人との繋がりは、仕事を進める上で有益な情報をもたらしてくれるだけでなく、自分自身の視野を広げ、キャリア観を豊かにしてくれます。

この人脈は、あなたにとってかけがえのない財産となり、新たなビジネスチャンスや将来の転職にも繋がる可能性があります。

自由な働き方がしやすい

営業職は、個人の裁量で仕事を進めやすい職種の一つです。

もちろん目標達成責任は伴いますが、日々のスケジュール管理については、個々の営業担当者に任されている場合が多くあります。

顧客への訪問時間に合わせて、自分で1日の行動計画を組み立てられるため、比較的自由度の高い働き方が可能です。

企業によっては、オフィスに出社せず顧客先へ直接向かい、業務終了後はそのまま自宅へ帰る直行直帰を認めているケースも少なくありません。

自律的に仕事を進めたい人にとっては、大きな魅力と言えるでしょう。

顧客から直接感謝される

営業職の最大のやりがいは、顧客から直接感謝の言葉をもらえる機会が多いことかもしれません。

自身の提案によって顧客の長年の課題が解決されたり、事業が大きく成長したりした際に、お礼を直接言ってもらえる瞬間は、何物にも代えがたい喜びです。

自分の仕事が誰かの役に立っていることを肌で実感できるため、社会への貢献意識や仕事への誇りを強く持つことができます。

この顧客からの感謝が、日々の困難を乗り越えるための大きなエネルギー源となるのです。

【営業職とは】営業職を選ぶデメリット

多くのメリットがある一方で、営業職には特有の厳しさや乗り越えるべき壁も存在します。

華やかなイメージの裏側にある、厳しい側面も理解しておくことが、入社後のミスマッチを防ぐためには不可欠です。

目標達成への継続的なプレッシャーや、成果が収入に直接影響することへの覚悟も必要になります。

ここでは、営業職をキャリアとして選ぶ前に、知っておきたいデメリットや注意点を具体的に解説します。

これらを理解した上で、自分にとって乗り越えられるものなのかを冷静に判断することが大切です。

営業職を選ぶデメリット
  • 目標達成のプレッシャー
  • 顧客の都合に左右されやすい
  • 成果が出ないと評価されにくい
  • 自社と顧客の板挟みになることがある
  • 継続的な学習が必要

目標達成のプレッシャー

営業職である限り、売上目標、通称「ノルマ」が課されることがほとんどです。

会社やチームの目標が個人にまで落とし込まれ、常にその達成状況を意識しながら活動することになります。

目標達成へのプレッシャーは、やりがいにも繋がる一方で、常に数字に追われるストレスの原因にもなり得ます。

目標が未達の状態が続くと、上司から厳しい叱責を受けたり、インセンティブが支給されず給与が下がったりすることもあり、精神的な負担が大きくなる可能性は覚悟しておく必要があります。

顧客の都合に左右されやすい

営業職のスケジュールは、自分一人の都合だけでは決められません。

アポイントの時間や商談の場所は、基本的にお客様の都合に合わせることになります。

そのため、日中の訪問準備のために早朝から活動したり、お客様の仕事終わりの時間を狙って夜間に訪問したりと、勤務時間が不規則になりがちです。

また、納品後のトラブル対応や急な問い合わせなど、場合によっては休日や深夜に対応が必要になるケースもあります。

プライベートの時間を確保し、ワークライフバランスを保つのが難しくなることもあるでしょう。

成果が出ないと評価されにくい

営業職は、良くも悪くも結果が全ての成果主義の世界です。

どれだけ顧客のためを思って丁寧な提案を準備し、何度も足を運んで信頼関係を築こうと努力しても、最終的に契約という成果に繋がらなければ、そのプロセスは評価されにくいという厳しい側面があります。

逆に、プロセスは多少雑でも結果を出した人が評価されることもあります。

目に見える成果が出ない期間が続くと、自分の努力が報われないと感じ、精神的に辛い状況に陥りやすい点はデメリットと言えるでしょう。

自社と顧客の板挟みになることがある

営業担当者は、社外のお客様と社内の論理の間に立つ、調整役としての役割を担います。

例えば、顧客からは「もっと安くしてほしい」「納期を早めてほしい」といった厳しい要求を突きつけられる一方で、社内からは「利益を確保しろ」「生産スケジュールは変えられない」といった制約を突きつけられることがあります。

双方の言い分を聞きながら、落としどころを探っていく中で、板挟みになって苦しい思いをすることもあります。

こうした調整業務にストレスを感じる場面も少なくありません。

継続的な学習が必要

一度知識を身につければ安泰、というわけにはいかないのが営業職です。

市場のトレンドは常に変化し、競合他社は次々と新しい製品やサービスを投入してきます。

そうした変化に対応するため、自社の商品知識はもちろん、業界動向や競合の情報を常にアップデートし続ける必要があります。

また、近年ではSFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)といったITツールの活用も不可欠になっており、新しい営業手法やツールを学び続ける意欲がないと、変化の速い市場で成果を出し続けるのは困難です。

【営業職とは】営業職が向いているか確かめる方法

ここまでの内容を読んで、営業職の魅力と厳しさの両面が見えてきたかと思います。

その上で、「自分は本当に営業職に向いているのだろうか」と迷っている方もいるかもしれません。

自分の性格や能力について自己分析するだけでは、なかなか確信が持てないものです。

しかし、実際に社会人として働き始める前に、自身の適性を確かめるための具体的なアクションがいくつかあります。

ここでは、机上の空論で終わらせない、実践的な確認方法をご紹介します。

営業職が向いているか確かめる方法
  • 業界・企業研究をする
  • インターンシップに参加する
  • OB/OG訪問をする

業界・企業研究をする

まずは、自分が興味のある業界や企業について、深く研究することから始めましょう。

同じ営業職であっても、何を、誰に、どのように売るかによって、仕事のスタイルや求められる知識は全く異なります。

例えば、IT業界の法人営業と、不動産業界の個人営業では、仕事の進め方や面白さ、厳しさも大きく変わってきます。

各企業のウェブサイトや採用ページを読み込み、どのような営業活動を行っているのかを具体的にイメージしてみましょう。

自分がいきいきと働けそうな環境を見つけることが、ミスマッチを防ぐ第一歩です。

インターンシップに参加する

百聞は一見に如かず。営業職への適性を確かめる最も効果的な方法は、インターンシップに参加してみることです。

実際の職場で社員の方々と共に働くことで、営業という仕事のリアルな空気感や日々の業務の流れを肌で感じることができます。

営業同行をさせてもらえれば、商談の緊張感や、顧客との関係構築の様子を間近で見ることができるでしょう。

インターネットや説明会だけでは決して手に入らない、現場の生きた情報を得ることで、自分がその環境で活躍できるかどうかの解像度が一気に高まります。

OB/OG訪問をする

興味のある企業で実際に働いている先輩社員に話を聞くことも、非常に有効な方法です。

採用担当者には聞きにくいような、仕事のリアルな部分、例えば「営業の仕事で一番大変なことは何か」「ノルマは厳しいか」「残業はどのくらいあるのか」といった本音を引き出すことができます。

また、その先輩がどのようなやりがいを感じて仕事に取り組んでいるかを知ることで、自分が働く姿をより具体的に想像できるようになります。

他の就活生が知らない情報を得ることで、志望動機にも深みが増し、差別化を図ることができます。

【営業職とは】就活エージェントに相談しよう

「自分に合った営業職のスタイルが分からない」「営業職として働くには、どんな準備をすれば良いのか不安」といった悩みは、多くの就活生が抱えています。

一人で抱え込まず、就職活動のプロフェッショナルである就活エージェントに相談してみるのも一つの有効な手段です。

多くの就活生をサポートしてきた実績から、客観的な視点であなたの強みや適性を見抜き、どのような業界や企業の営業職が向いているかを一緒に考えてくれます。

ジョブコミットなら、個別の面接対策や、書類・一次選考免除といった特別選考ルートの案内も受けられます。

効率的かつ的確に就職活動を進めるための、心強いパートナーとなるでしょう。

まとめ

営業職は、企業の売上を最前線で支える、非常に重要でやりがいのある仕事です。

目標達成へのプレッシャーや覚えるべきことの多さなど、決して楽な仕事ではありませんが、その分、他では得られない貴重な経験と自己成長の機会に満ちています。

成果が正当に評価される環境で自分を試したい、ビジネスの根幹となるスキルを身につけたい、そして何より人の役に立つ喜びを直接感じたいと考える人にとって、営業職は魅力的な選択肢となるでしょう。

この記事が、営業職という仕事への理解を深め、あなたのキャリアを考える上での一助となれば幸いです。

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