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・地方銀行の事業内容と将来性
・説得力のある志望動機の作り方
・地方銀行で働くやりがいと求められる人物像
・地方銀行への就職を考えている就活生
・なぜ地方銀行なのかが明確でない人
・地元以外の地方銀行への就職を検討している人
はじめに
地方銀行への入行は、地元出身者だけでなく、地元以外の人にも門戸が開かれています。
多くの地方銀行が、地域経済の活性化に貢献したいという熱意や、特定のスキル・経験を持つ人材を求めているためです。
この記事では、地方銀行への入行を志望する人向けに、地方銀行とメガバンクの違いや、地方銀行で働くことに向いている人材の特徴などを解説するため、この記事の情報をもとに、自分の就職希望先の理解を深めるようにしましょう。
【地方銀行の志望動機】地元以外の人でも入行できる?
地方銀行は地元以外の人でも入行可能です。
重要なのは、なぜその銀行で働きたいのか、入行後にどう貢献したいのかを明確にすることです。
地元出身者でない場合、志望動機ではその地域に惹かれた理由や、その銀行の地域貢献活動への共感を具体的に述べましょう。
また、自身のスキルや経験(営業、ITなど)がどう活かせるかを示すことで、説得力が増します。
地元以外の視点から新しい風を吹き込む意欲もアピールポイントです。
もし希望する地域や銀行があれば、具体的な志望動機を一緒に考えられます。
【地方銀行の志望動機】メガバンクとの違いって何?地銀の特徴
地方銀行とメガバンクには大きな違いがあります。
ここでは地銀の特徴や魅力を紹介します。
同じ銀行でもそれぞれの特徴から、自分が築きたいキャリアを踏まえた上でどの銀行に勤めるか考えることが重要です。
以下の情報だけでなく、ぜひ自分の地元の銀行などについても情報を集めてみましょう。
- 地域経済への貢献度が高い
- 顧客と仕事の対象範囲が狭く関係を築きやすい
- 転勤範囲がエリア内でキャリアプランが立てやすい
地域経済への貢献度が高い
地方銀行は、その名の通り特定の地域に根ざした金融機関であり、その地域の経済を支えることを最大の使命としています。
メガバンクが国内外の大企業を主な顧客とする一方で、地方銀行は地元の中小企業や個人事業主、個人客を主要な取引先としています。
そのため、地元企業の資金繰り支援や新規事業への融資、地方創生プロジェクトへの参画を通じて、地域経済の活性化に直接貢献する機会が非常に多いのが特徴です。
そのため、地元住民や地域の団体とのつながりを深めることができる点が、地方銀行で働くことの一つの魅力です。
地元に深く関わり、その発展を肌で感じられることは、地方銀行で働く大きなやりがいの一つと言えるでしょう。
顧客と仕事の対象範囲が狭く関係を築きやすい
地方銀行は、顧客と長期的な関係を築きやすい点も大きな魅力です。
メガバンクが多くの顧客を相手に、スピーディーかつ効率的なサービスを提供することが求められる一方、地方銀行では、一人ひとりのお客様とじっくり向き合うことが重視されます。
特定の顧客と長く取引を続ける中で、その事業や人生に深く関わり、信頼関係を築いていくことができます。
例えば、企業の成長を間近で見守ったり、個人のライフイベントをサポートしたりすることで、お客様の人生に寄り添う仕事ができるのです。
顧客一人ひとりと密接に関わることで、自分の仕事の意義ややりがいを実感することができるでしょう。
転勤範囲がエリア内でキャリアプランが立てやすい
地方銀行は、基本的にその銀行が事業を展開する地域内での転勤となります。
全国規模で異動があるメガバンクとは異なり、生活基盤を大きく変えることなく働き続けることができます。
これは、仕事とプライベートのバランスを取りやすく、長期的なキャリアプランを立てやすいというメリットにつながります。
転勤が少ない分、幅広いキャリアを積むことは難しいかもしれませんが、その地域に根差した知識と経験を培うことができるでしょう。
例えば、特定の地域に定住して専門性を高めたい、家族との時間を大切にしたいと考える人にとっては、大きな利点となります。
地域に密着して働くことで、特定の分野に特化した専門家として成長することも可能です。
【地方銀行の志望動機】地方銀行の現状と動向
就職活動において、自分が関心がある業界や企業の現状や動向を理解しておくことは非常に重要です。
以下では、地方銀行の現状と今後の動向について紹介します。
それらの情報を踏まえた上で、自分が就職後にどのような働きをしたいか考えてみましょう。
現状を理解した上での入社後のビジョンは説得力があり、志望動機や自己PRにも活かすことができます。
- 人口減少と地域経済の縮小
- 低金利環境の長期化
- 競争激化
- DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
人口減少と地域経済の縮小
日本の地方が直面する少子高齢化とそれに伴う人口減少は、地方銀行の経営環境に深刻な影響を与えています。
主要顧客である地域の中小企業は、後継者不足による廃業の危機や事業規模の縮小といった課題に直面し、結果として銀行の融資需要も減少の一途を辿っています。
さらに、地域経済全体の緩やかな縮小は、銀行の収益基盤そのものを揺るがす喫緊の課題となっています。
このような厳しい状況に対し、多くの地方銀行は単なる金融機関の枠を超え、地域経済の活性化に積極的に取り組んでいます。
具体的には、企業の事業承継をきめ細やかに支援したり、新たな事業創出を目指す企業に対しては、リスクを共に分かち合いながら積極的な融資を行ったりしています。
また、地域活性化を目指す地方創生ファンドへの参加や、自治体・他企業との連携を通じた地域ブランディングの推進など、多岐にわたる取り組みを通じて、地域経済の持続的な発展に貢献しようと尽力しています。
低金利環境の長期化
日本銀行による長期的な金融緩和策が続く中、低金利環境が常態化し、地方銀行は融資による利息収入の減少という大きな課題に直面しています。
これは収益を圧迫する主要因であり、銀行は従来のビジネスモデルからの転換を迫られています。
この状況に対応するため、多くの地方銀行は利息収入に依存しない新たな収益源の確保に注力しています。
具体的には、投資信託や保険といった金融商品の販売を強化し、手数料収入の増加を図っています。
加えて、単なる資金の貸し手にとどまらず、顧客企業の経営課題解決を支援するコンサルティング機能の強化にも力を入れています。
事業承継支援、M&Aアドバイザリー、経営改善支援など、多様なコンサルティングサービスを提供することで、顧客の事業成長をサポートし、その対価として手数料を得ることで収益構造の多様化を図っています。
競争激化
地方銀行を取り巻く競争環境は、かつてないほど厳しさを増しています。
従来の地方銀行間の競争に加え、近年ではメガバンクが地方市場へ積極的に進出し、インターネット銀行やFintech企業も新たな金融サービスを提供することで、顧客獲得競争は一層激化しています。
このような厳しい状況下で、地方銀行は他行との差別化を図るため、長年培ってきた地域密着型の強みを最大限に活かし、きめ細やかな顧客サービスや、その地域特有のニーズに応える金融商品の提供に注力しています。
また、デジタル技術を活用した新たなサービスの導入や、地域活性化に資するプロジェクトへの積極的な参画を通じて、単なる金融機関にとどまらない、地域社会に不可欠な存在としての価値を高めようと努めています。
これにより、顧客との強固な信頼関係を再構築し、持続的な成長を目指しています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
顧客の利便性向上や業務効率化のため、地方銀行でもDXが急速に進められています。
インターネットバンキングやスマートフォンアプリの導入はもちろん、AIを活用した融資審査の効率化、ブロックチェーン技術を活用した新たなサービスの開発など、様々な取り組みが行われています。
デジタル化によって、物理的な店舗に頼らないサービスを提供できるようになる一方で、デジタルデバイド(情報格差)への配慮も重要な課題となっています。
この動きは、従来の金融サービスに加えて、新しい技術を取り入れたサービス開発に関わりたい人にとって、大きなチャンスと言えるでしょう。
【地方銀行の志望動機】志望動機を書くために考えるべき3つの疑問
志望動機は、具体的になぜその業界、企業を選んだのかを明確にする必要があり、面接などの場面では深堀した質問をされることもあります。
そこで、事前に自分の志望動機が以下の3つの疑問への回答になっているかを見直してみましょう。
また、志望動機を書いたら、第三者によって以下の3つの疑問を念頭に確認してもらうと良いでしょう。
- なぜ地方銀行なのか?
- なぜその銀行なのか?
- 銀行に入って何をしたいか?
ステップ1:なぜ地方銀行なのか?
まず、なぜメガバンクや他の金融機関ではなく、地方銀行を志望するのかを明確にしましょう。
この質問に答えるためには、地方銀行ならではの役割と魅力を理解することが不可欠です。
地方銀行は、地域経済の活性化に直接的に貢献する役割を担っています。
特定の地域に密着し、中小企業や個人顧客と深く長期的な関係を築く中で、地域住民の生活や企業の成長を支えることができます。
全国規模で働くメガバンクと比較して、地方銀行では自身の仕事が地域に与える影響をより身近に感じられるという点も大きな魅力です。
ご自身のキャリアプランや仕事への価値観と照らし合わせ、地方銀行で働くことにどのような意義を見出しているのかを具体的に考えてみましょう。
ステップ2:なぜその銀行なのか?
次に、数ある地方銀行の中から、なぜその特定の銀行を志望するのかを考えます。
この段階では、志望する銀行の独自性や特徴を深くリサーチすることが大切です。
その銀行が掲げる経営理念や、力を入れている事業(例:特定の産業支援、DX推進、環境への取り組みなど)を調べ、それに強く共感した点を具体的に述べましょう。
また、その銀行の行風や雰囲気に惹かれた理由も、説得力のある志望動機につながります。
例えば、「貴行が力を入れている〇〇の取り組みに感銘を受け、私もその一員として地域社会に貢献したい」といった形で、銀行の具体的な事業内容とご自身の思いを結びつけると良いでしょう。
ステップ3:銀行に入って何をしたいか?
最後に、その銀行に入行した後に、具体的にどのような仕事を通して貢献したいのかを考えます。
これは、ご自身の入行後のビジョンを具体的に示すことです。
例えば、ご自身のこれまでの経験やスキル(例:営業経験、ITスキル、コミュニケーション能力など)をどのように活かしたいのかを述べることができます。
「前職で培った顧客との信頼関係構築のノウハウを活かし、地域の中小企業をサポートしたい」「データ分析のスキルを活かして、地域のニーズに合った新しい金融商品を企画・開発したい」など、具体的な仕事内容とご自身の強みを結びつけて語ることで、入行への熱意と貢献意欲を効果的にアピールできます。
【地方銀行の志望動機】向いてる人の特徴
地方銀行の仕事は地域に根差していたり、顧客一人一人との関係性が重視されたりなど、他の銀行にはない特徴があります。
そのため、その仕事に向いている人の特徴を理解した上で就職先を決めるべきです。
ここでは、地方銀行に向いている人の特徴を紹介します。
志望動機や自己PRを考える場合も向いている人材の特徴を意識するといいでしょう。
- 地域社会への貢献意欲が高い人
- 変化に対応し、学び続ける意欲がある人
- 人と深く関わることが好きな人
地域社会への貢献意欲が高い人
地方銀行の仕事は、地域経済と住民の生活に深く関わるものです。
そのため、自分の仕事を通じて地域社会に貢献したいという強い意欲を持っている人は、この仕事に大きなやりがいを感じられるでしょう。
特定の地域を愛し、その発展に貢献したいという思いは、日々の業務におけるモチベーションの源泉となります。
単に金融の知識を活かすだけでなく、地域の課題を解決し、地元企業や住民の成長を支えることに喜びを感じる人は、地方銀行で活躍できる可能性が高いです。
地域で働くことによって、自分の働きの結果をより身近に見ることができ、人のつながりの温かさや仕事のやりがいを感じることができるでしょう。
変化に対応し、学び続ける意欲がある人
地方銀行を取り巻く環境は、テクノロジーの進化や顧客ニーズの変化、低金利の長期化などにより、常に変化しています。
こうした変化に対応し、新しい知識やスキルを積極的に学び続ける姿勢は、地方銀行で働く上で非常に重要です。
デジタル化が進む中で、新しい金融サービスやITツールを使いこなす能力、また、金融商品に関する深い知識を学び続ける意欲が求められます。
また、地方の高齢化が進む現在、地方で働くにあたって新しい技術などの点でも頼られることもあるでしょう。
変化を恐れず、自ら学び成長しようとする人は、これからの地方銀行を支える貴重な人材となり得ます。
人と深く関わることが好きな人
地方銀行の仕事は、顧客一人ひとりと長期的な関係を築いていくことが基本です。
表面的なやり取りではなく、お客様の事業や人生の背景を理解し、信頼関係を築くことが求められます。
そのため、人と深く関わることが好きで、コミュニケーションを大切にできる人は、この仕事に特に向いています。
顧客の悩みや目標に真摯に耳を傾け、最適な解決策を一緒に探していく姿勢は、お客様からの信頼を得る上で不可欠です。
人との繋がりを大切にし、その中で自身の役割を見出したいと考える人にとって、地方銀行の仕事は大きな喜びをもたらしてくれるでしょう。
【地方銀行の志望動機】作成時の注意点
志望動機は、なぜその業界、企業でなければならないのか、そこでどのような働きをするのかを具体的に述べることが重要です。
そのような、採用担当者に刺さるような志望動機を作成するためにはいくつかの注意点があります。
ここでは志望動機の作成時に意識すべき注意点を紹介します。
ぜひ、自分で書いた志望動機をチェックする基準にしてみましょう。
- 地域への熱意を具体的に語るようにしよう
- 金融サービスへの興味を具体的に示す
- なぜその銀行なのかを深掘る
地域への熱意を具体的に語るようにしよう
地方銀行の志望動機において、地域への熱意は非常に重要な要素です。
ただ「地域に貢献したい」と漠然と述べるだけでは、他の志望者と差をつけることは難しいでしょう。
なぜその特定の地域に魅力を感じたのか、具体的な理由を語ることが重要です。
例えば、旅行で訪れた際の感動的な経験、地域の伝統産業や文化への関心、あるいは特定の特産品に惹かれたエピソードなど、個人的な体験を交えて話すことで、熱意に説得力が生まれます。
地域の現状や課題について言及し、その解決にどのように貢献したいかを具体的に述べると、より深い関心を示せます。
金融サービスへの興味を具体的に示す
「金融に興味があります」というだけでは不十分です。
なぜ地方銀行の金融サービスに興味があるのか、その理由を具体的に示す必要があります。
例えば、単に預金や融資といった基本的なサービスだけでなく、その銀行が提供する特定のサービスや商品(例:事業承継支援、フィンテックを活用した新しいサービス、環境関連の融資商品など)に言及すると良いでしょう。
これらのサービスが、地域の課題解決にどのように役立つと考えているかを語ることで、単なる興味ではなく、その銀行の事業内容を深く理解していることをアピールできます。
なぜその銀行なのかを深掘る
数ある地方銀行の中から、なぜその特定の銀行を志望するのか、その理由を深掘りすることが最も重要です。
他行との違いを明確にし、その銀行ならではの魅力に焦点を当てましょう。
具体的には、その銀行の経営理念、独自の地域貢献活動、特定の企業支援実績、DXへの取り組みなど、ウェブサイトやニュースリリースから得られる情報を基に、深く考察した内容を盛り込むことです。
「貴行の〇〇というプロジェクトは、私が貢献したいと考えている地域の〇〇という課題に直接的に取り組んでいるため、強く共感しました」といった形で、自分の思いと銀行の具体的な活動を結びつけることで、志望動機は説得力を増します。
【地方銀行の志望動機】自分の特徴を生かした例文
以下では、地方銀行への就職を志望する人向けに、自分の特徴をアピールすることができる例文を紹介します。
しかし、自分のアピールしたい特徴や強みは人それぞれ異なるため、例文にあまりとらわれることなく、自分の経験や具体的なエピソードをもとに志望動機を作成してください。
例文は、文章の構成やどのようなアピールの仕方をしているかなどを参考にする程度にしましょう。
地域社会への貢献意欲が高い
変化に対応し、学び続ける意欲がある
人と深く関わることが好き
【地方銀行の志望動機】地元と地元以外の例文
次に、自分の地元の地方銀行に勤める場合と、自分の地元ではない地方銀行に勤める場合別に例文を紹介します。
地元である場合と、地元以外の場合ではアピールできる内容も、志望理由も大きく異なります。
自分がどちらで入行したいのか、その具体的な理由を考えた上で、以下の例文の文章構成などを参考にしてみてください。
地元
地元以外
【地方銀行の志望動機】就活に困ったら就活エージェントに相談しよう
就職活動を進める中で、志望動機の作成や面接対策に悩むことは珍しくありません。
特に地方銀行への就職を検討しているものの、自分の強みや銀行の情報をどう結びつければ良いかわからないと感じたときは、就職エージェントに相談することをおすすめします。
就職エージェントは、自分の適性や希望に合わせた企業を紹介してくれるだけでなく、履歴書やエントリーシートの添削、面接練習など、選考を突破するための具体的なサポートを提供してくれます。
地方銀行に関する専門的な知識を持つエージェントも多く、個別具体的なアドバイスを受けることで、より説得力のある志望動機を作り上げることができるでしょう。
一人で悩まず、専門家の力を借りることで、効率的かつ効果的に就職活動を進めることが可能になります。
まとめ
地方銀行への志望動機を作成する際は、単なる「地域貢献」といった抽象的な言葉に留まらず、なぜその地域で働きたいのか、なぜその銀行なのかを具体的に語ることが何よりも重要です。
そのためには、志望する銀行の経営理念や事業内容を深く理解し、自分の経験やスキルをどう活かせるかを明確に結びつける必要があります。
この記事で紹介した、地方銀行に関する情報や志望動機の例文を参考に、自分で志望動機を深堀していきましょう。
