銀行と証券会社の最大の違いとは?それぞれの特徴・求められる人物像など徹底解説!

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること
  • 銀行と証券会社の違い
  • それぞれの特徴
  • 金融業界で働くメリット/デメリット
  • 金融業界が求める人物像
この記事をおすすめしたい人
  • 金融業界志望の就活生
  • 銀行と証券会社の違いを知りたい人
  • 業界研究中の人
  • 自分が金融業界に向いているか知りたい人

目次目次を全て表示する

はじめに

就職活動において金融業界は学生から高い人気を集めています。

中でも銀行と証券会社は知名度が高く、多くの学生が志望する企業群です。

しかし両者の名前は知っていても、事業内容や社会での役割について明確な違いを説明できる人は少ないのが実情です。

なんとなくのイメージだけで選んでしまうと、入社後にミスマッチを感じてしまうかもしれません。

本記事では銀行と証券会社、それぞれのビジネスモデルや求められる人物像を詳しく解説します。

この記事を読めば両者の違いが明確になり、自身のキャリアを考える上での重要な判断材料を得られるでしょう。

【銀行と証券会社の違いは?】銀行と証券会社の最大の違い

銀行と証券会社の最大の違いは、社会におけるお金の流れにどう関わるかにあります。

銀行は人々から預かったお金を、自身の判断で企業や個人に貸し出す役割を担います。

一方、証券会社は、資金を必要とする企業と、投資をしたい個人や法人を直接結びつける仲介役です。

この根本的な仕組みの違いは、両者のビジネスモデルや日々の業務内容に大きく反映されます。

さらには、企業文化や社員に求められるスキル、人物像の違いにまで繋がっているのです。

どちらの仕事が自分に向いているか考える上で、このお金の流れへの関与の仕方を理解することが第一歩となります。

銀行は間接金融

銀行が担うのは間接金融と呼ばれる仕組みです。

これは、世の中の多くの預金者からお金を預かり、それを一つの大きな資金源としてまとめます。

そして、その資金を必要としている企業や個人に、銀行自身の審査と判断のもとで貸し出します。

この取引では、預金者のお金の所有権は一時的に銀行に移転するのが特徴です。

銀行は預金者と借入者の間に立ち、仲介役として機能することで社会の資金を円滑に循環させます。

まさに経済活動を支える血液のような役割を果たしているのが、銀行の間接金融なのです。

証券会社は直接金融

証券会社が担うのは直接金融と呼ばれる仕組みです。

これは、資金を調達したい企業が発行する株式や債券を、投資家が直接購入する金融取引です。

証券会社は、この企業と投資家とを結びつける仲人や、取引の場である市場を提供する役割を担います。

銀行と異なり、お金の所有権は証券会社には移転せず、常に投資家にあります。

そのため投資の最終的な判断とそれに伴うリスクは、すべて投資家自身が負うことになります。

企業の新たな挑戦や成長を、投資家の資金で直接支援する経済のエンジンのような役割が直接金融です。

【銀行と証券会社の違いは?】銀行について

銀行とは、預金者から大切なお金を預かる預金業務を基本とします。

そして、その預かった資金を企業や個人に貸し出す貸付業務を主な事業とする金融機関です。

これに加えて、振込や口座振替といった送金や決済の機能である為替業務があります。

この預金、貸付、為替の三つは銀行の三大業務と呼ばれ、事業の基盤となっています。

銀行はこれらの業務を通じて社会のインフラとして経済活動を支える重要な役割を担っているのです。

人々の財産を安全に守り、企業の成長を資金面から支援することで、経済の安定と発展に貢献することが銀行の使命といえます。

銀行のビジネスモデル

銀行のビジネスモデルの根幹は、社会の資金循環を円滑にすることにあります。

その中核を担うのが、お金を集めて貸し出すという金融仲介機能です。

銀行は、不特定多数の預金者から比較的少額の資金を集めて、巨大な資金プールを形成します。

そして、その潤沢な資金を、設備投資や運転資金などを必要とする企業や個人に融資します。

この事業は、多くの人々や企業から信頼され、大切な資産を預けてもらうことで初めて成り立ちます。

社会の信用インフラとしての役割そのものが、銀行のビジネスモデルの基盤となっているのです。

銀行の種類

銀行はその成り立ちや役割によって、いくつかの種類に分けられます。

それぞれが異なる特徴と強みを持ち、多様な顧客ニーズに応えています。

メガバンク

メガバンクとは、数兆円規模の巨大な総資産を持つ都市銀行のことです。

全国および海外に広がる広範なネットワークが大きな特徴です。

三菱UFJ、三井住友、みずほの各フィナンシャルグループがこれにあたります。

国内外の大企業から個人に至るまで、幅広い顧客層に対して多様な金融サービスを提供しています。

その影響力は大きく、日本経済の中枢を担う存在といえるでしょう。

地方銀行

地方銀行は、特定の都道府県や地域に経営の基盤を置いています。

地域経済の発展に貢献することを第一の目的とする銀行です。

地元の中小企業や個人のお客様との間に、長年にわたる密接な関係を築いています。

地域に根ざした、きめ細やかな金融サービスの提供が特徴です。

その地域の経済状況と運命を共に歩む、地域にとって不可欠なパートナーといえます。

ネット銀行

ネット銀行は、実店舗の窓口をほとんど持たない新しい形態の銀行です。

取引のほとんどは、主にインターネット上で行われます。

店舗の運営にかかるコストを大幅に抑えられるため、その分を顧客に還元しやすいのが強みです。

預金金利の高さや各種手数料の安さといったメリットを提供できます。

時間や場所を選ばずに利用できる利便性から利用者を増やしており、既存の銀行にとって大きな影響を与える存在となっています。

信託銀行

信託銀行は、預金や貸付といった通常の銀行業務を行うことができます。

それに加えて、信託業務や併営業務といった専門的な業務を手掛けることができる銀行です。

信託業務とは、個人や企業から金銭や有価証券、不動産といった財産を預かり、管理や運用を行うことを指します。

遺産相続や資産運用、不動産仲介など、専門性の高い幅広いサービスを提供しているのが特徴です。

信用金庫・信用組合

信用金庫や信用組合は、地域社会の繁栄を図ることを目的とした協同組織の金融機関です。

銀行が株式会社であるのに対し、会員や組合員の出資によって成り立っています。

利益を第一に追求するのではなく、地域や組合員の利益を優先する点が大きな違いです。

主に地域の中小企業や住民を対象とした金融サービスを提供し、地域経済の活性化に深く貢献しています。

銀行の三大業務

銀行の業務は大きく三つの柱で成り立っています。

それは預金業務貸出業務そして為替業務です。

これらは銀行の三大業務と呼ばれ銀行の根幹をなすサービスです。

私たちがお金を預けたりローンを組んだりする際にはこれらの業務が関わっています。

それぞれの業務が互いに連携することで経済活動を円滑に支える役割を果たしています。

この三つの機能を通じて銀行は社会におけるお金の流れをスムーズにしているのです。

銀行の三大業務
  • 預金業務
  • 貸出業務
  • 為替業務

預金業務

預金業務は個人や企業のお客様から大切なお金を預かる仕事です。

これは銀行が行う全ての業務の基礎となります。

皆様からお預かりした資金があるからこそ銀行は他のサービスを提供できます。

普通預金や定期預金など様々な種類の預金口座を通じて安全にお金を管理します。

多くの人々にとって最も身近な銀行の機能と言えるでしょう。

この信頼関係こそが銀行業務の出発点なのです。

貸出業務

貸出業務とは預金業務で集めた資金を活用する仕事です。

その資金を必要としている個人や企業にお貸しします。

例えば企業が新しい事業を始めるための運転資金であったり個人が家を建てるための住宅ローンであったりします。

銀行は融資先の事業計画や返済能力を慎重に審査します。

そして融資を通じてお客様の夢の実現や企業の成長を後押しする重要な役割を担っています。

これにより社会全体の経済発展に貢献しているのです。

為替業務

為替業務は直接的な現金のやり取りなしでお金の移動を可能にするサービスです。

具体的には他の口座への振込や公共料金の自動引き落としなどがこれにあたります。

また企業間の取引における代金の支払いや海外への送金も為替業務の一環です。

この仕組みがあるおかげで私たちは遠く離れた相手とも安全かつ迅速に金銭のやり取りができます。

まさにお金の流れを円滑にする社会インフラとしての役割を担っているのです。

銀行の収益源

銀行の主な収益源は、貸出先から受け取る利息と、預金者に支払う利息との差額から生まれます。

この金利の差を利ザヤと呼び、銀行の最も基本的な利益の源泉となっています。

例えば、企業には年利2%で資金を貸し出し、預金者には年利0.01%の利息を支払うことで、その差が収益となります。

このほかにも、振込やATMの利用時に顧客から受け取る各種手数料も重要な収益源です。

近年では、投資信託や保険、金融商品の販売を行い、その販売手数料を得ることも収益の大きな柱の一つになっています。

銀行に向いている人

銀行員には、顧客の大切な財産を預かるという使命感から、非常に強い責任感と高い倫理観が何よりも求められます。

利益を追求するだけでなく、社会や地域経済の発展に貢献したいという奉仕の精神も不可欠です。

日々の業務では、真面目にコツコツと正確に物事を進められる実直さが評価されます。

また、お客様と長期的な信頼関係を築き上げるための、誠実なコミュニケーション能力も重要です。

1円のミスも許されない厳しい正確性が求められるため、細部まで注意を払い、丁寧に仕事ができる人が向いているでしょう。

【銀行と証券会社の違いは?】証券会社について

証券会社とは、株式や債券といった有価証券の売買を取り次ぐことを主な事業とする会社です。

企業が資金調達のために新たに発行する株式や債券を引き受ける役割も担います。

つまり、資金を必要とする企業や国と、その資金を提供して資産を運用したい投資家を直接結びつけます。

このような仕組みは直接金融と呼ばれ、証券会社はその中心的な担い手です。

資本市場を通じて、企業の挑戦や成長を後押しし、経済全体の活性化を促進する重要な役割を果たしています。

証券会社のビジネスモデル

証券会社のビジネスモデルは、資本市場における様々な仲介機能を提供し、その対価として手数料を得ることで成り立っています。

企業の資金調達を株式や債券の発行を通じてサポートします。

同時に、投資家には資産運用のための株式売買などの取引の場を提供します。

株式市場や債券市場が活発になり、取引量が増えること自体が、証券会社の収益機会の拡大に直結します。

そのため、有益な経済情報の提供や、多様な金融商品の開発などを通じて、常に市場のダイナミズムを生み出すことが求められるビジネスです。

証券会社の種類

証券会社は、その成り立ちやビジネスの形態によっていくつかの種類に分類されます。

それぞれのタイプが独自の強みを持ち、多様な投資家のニーズに応えています。

独立系証券会社

独立系証券会社とは、特定の銀行や金融グループに属さない証券会社のことです。

独自の経営方針に基づいて、事業を展開しています。

国内では野村證券や大和証券が代表格として広く知られています。

親会社の意向に縛られることがないため、中立的な立場を保ちやすいのが特徴です。

幅広い選択肢の中から、顧客にとって最適な商品やサービスを提供できる点が強みといえます。

銀行系証券会社

銀行系証券会社は、メガバンクなどの大手銀行グループに属する証券会社です。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券やSMBC日興証券などがこれにあたります。

グループである銀行が持つ、広範で強固な顧客基盤を活用できることが最大の強みです。

銀行の支店網を通じて顧客にアプローチしたり、銀行と連携した総合的な金融サービスを提供したりします。

これにより、安定した収益を上げているのが特徴です。

インターネット型証券会社

インターネット型証券会社は、店舗を持たない証券会社です。

主にインターネットを通じて、株式売買などの金融サービスを提供します。

SBI証券や楽天証券などが代表的な企業です。

店舗の運営コストを抑えることで、格安の売買手数料を実現しています。

この価格競争力を武器に、特に個人投資家を中心に急速に顧客を増やしています。

手軽さと情報量の多さも大きな強みです。証券会社の種類

証券会社は、その成り立ちやビジネスの形態によっていくつかの種類に分類されます。

それぞれのタイプが独自の強みを持ち、多様な投資家のニーズに応えています。

独立系証券会社

独立系証券会社とは、特定の銀行や金融グループに属さない証券会社のことです。

独自の経営方針に基づいて、事業を展開しています。

国内では野村證券や大和証券が代表格として広く知られています。

親会社の意向に縛られることがないため、中立的な立場を保ちやすいのが特徴です。

幅広い選択肢の中から、顧客にとって最適な商品やサービスを提供できる点が強みといえます。

銀行系証券会社

銀行系証券会社は、メガバンクなどの大手銀行グループに属する証券会社です。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券やSMBC日興証券などがこれにあたります。

グループである銀行が持つ、広範で強固な顧客基盤を活用できることが最大の強みです。

銀行の支店網を通じて顧客にアプローチしたり、銀行と連携した総合的な金融サービスを提供したりします。

これにより、安定した収益を上げているのが特徴です。

インターネット型証券会社

インターネット型証券会社は、店舗を持たない証券会社です。

主にインターネットを通じて、株式売買などの金融サービスを提供します。

SBI証券や楽天証券などが代表的な企業です。

店舗の運営コストを抑えることで、格安の売買手数料を実現しています。

この価格競争力を武器に、特に個人投資家を中心に急速に顧客を増やしています。

手軽さと情報量の多さも大きな強みです。

証券会社の四大業務

証券会社の主な業務は四つに大きく分けられます。

ブローカー業務ディーラー業務アンダーライター業務、そしてセリング業務です。

これらの業務を通じて投資家と企業を結びつけ資本市場の活性化を支えています。

銀行がお金の貸し借りを主とするのに対し証券会社は投資の仲立ちを専門としています。

それぞれの業務が異なる役割を担いながらも相互に連携して機能しています。

証券会社の四大業務
  • ブローカー業務
  • ディーラー業務
  • アンダーライター業務
  • セリング業務

ブローカー業務

ブローカー業務は証券会社の最も基本的な仕事の一つです。

株式などを買いたい売りたいという投資家からの注文を受け付けます。

そしてその注文を証券取引所に取り次ぐことで取引を成立させる仲介役を担います。

証券会社はこの仲介の対価として投資家から手数料を受け取ります。

あくまで投資家の代理として注文を執行する立場であり証券会社自身の資金で売買を行うわけではありません。

ディーラー業務

ディーラー業務はブローカー業務とは大きく異なります。

証券会社が投資家からの注文を仲介するのではなく自己の資金を使って株式や債券の売買を行います。

自らの判断で市場の動向を予測し売買による差益の獲得を目指します。

この業務は大きな利益を生む可能性がある一方で市場の変動による損失リスクも自社で負うことになります。

まさに証券会社の市場分析力や判断力が問われる業務と言えるでしょう。

アンダーライター業務

アンダーライター業務は引受業務とも呼ばれます。

企業が資金調達のために新たに株式や債券を発行する際に証券会社がそれを買い取ります。

この時証券会社は発行される証券の全てまたは一部を引き受ける重要な役割を果たします。

もし売れ残ってしまった場合のリスクは証券会社が負うことになります。

専門的な知見を活かして適正な発行価格を算定し企業の円滑な資金調達を支えるのです。

セリング業務

セリング業務はアンダーライター業務と密接に関連しています。

アンダーライター業務で引き受けた新規発行の株式や債券を投資家に販売する仕事です。

具体的には投資家に対して募集や売出しの案内を行います。

多くの投資家に購入してもらうことで企業の資金調達が初めて完了します。

証券会社の持つ幅広い顧客ネットワークと販売力が企業の成長を支える上で不可欠となるのです。

証券会社の収益源

証券会社の収益の大きな柱は、投資家から株式などの売買注文を仲介した際に受け取る委託手数料です。

これはブローカー業務から得られる収益であり、取引量が増えるほど大きくなります。

これに加えて、企業が新たに株式や債券を発行する際に、その引受を行うことで得る引受手数料も重要です。

さらに、証券会社自身の資金で有価証券を売買して得られるトレーディング収益、つまり売買益も大きな収益源となります。

これらの収益は、市場の動向や取引量によって大きく変動しやすいという特徴を持っています。

証券会社に向いている人

証券会社では、常に変化し続ける市場と向き合うため、旺盛な探求心と情報収集能力が求められます。

国内外の経済や政治のニュースにアンテナを張り、それを分析して自身の業務に活かす力が必要です。

個人の業績が評価に直結しやすい実力主義の風土が強いため、明確な目標達成意欲と精神的な強靭さを持つ人が活躍できます。

また、お客様に複雑な金融商品を分かりやすく説明し、信頼を得て大きな金額を動かすための論理的な思考力も不可欠です。

高いレベルのコミュニケーション能力も、もちろん重要な資質といえるでしょう。

【銀行と証券会社の違いは?】金融業界で働くメリット

銀行と証券会社は事業内容に違いはありますが、どちらも金融業界という同じ業界に属しています。

ここでは、金融業界で働くことの共通のメリットを紹介します。

業界全体の特徴を理解することで、より深く自身のキャリアを考えることができるでしょう。

金融業界で働くメリット
  • 待遇がよい企業が多い
  • 専門知識が身に付く
  • 社会貢献性が高い
  • 多様なキャリアパスを描ける
  • 人脈が広がる

待遇がよい企業が多い

金融業界で働く大きなメリットの一つは、給与水準が高い企業が多い点です。

福利厚生といった面でも、他の業種と比較して充実している傾向にあります。

これは、金融の仕事が経済に関する高度な専門性を求められることに起因します。

また、顧客の資産という大きな金額を扱い、社会経済に与える影響も大きいという責任の重さも理由の一つです。

それに見合った報酬が設定されることで、安定した生活基盤を築きやすく、仕事への高いモチベーションを維持しやすい環境といえます。

専門知識が身に付く

金融業界での仕事を通じて、経済や金融に関する高度な専門知識を実践的に身につけることができます。

日々の業務は、法律や税務といった分野にも密接に関わってきます。

これらの知識やスキルは、特定の会社だけで通用するものではなく、どこでも役立つポータブルなものです。

自身の市場価値を高め、将来のキャリアの選択肢を広げることに直結します。

常に新しい情報を学び続ける姿勢は求められますが、知的好奇心を満たし、自己成長を実感できることは大きな魅力です。

社会貢献性が高い

金融は経済の血液と例えられることがあります。

企業の成長に不可欠な資金を供給し個人の資産形成をサポートします。

このように社会の根幹を支える役割を担っています。

例えば融資を通じて企業の新たな挑戦を後押しすることは新しいサービスの誕生や雇用の創出に繋がります。

自分の仕事が経済の発展に直接貢献しているという実感は大きなやりがいとなるでしょう。

社会に与える影響の大きさがこの仕事の魅力の一つです。

多様なキャリアパスを描ける

金融業界には多岐にわたるキャリアの選択肢が存在します。

銀行や証券保険といった伝統的な分野だけではありません。

M&Aや資産運用アナリストなど高度な専門性を追求する道も開かれています。

また法人営業として企業の課題解決に深く関わることもできます。

あるいは企画部門で新しい金融商品を開発するといったキャリアも考えられます。

自身の興味や適性に合わせて柔軟にキャリアを設計し長期的に成長できる環境が整っています。

人脈が広がる

この仕事は様々な人々との出会いの機会に恵まれています。

業務を通じて企業の経営者や財務の責任者と深く関わります。

また医師や弁護士といった専門家と接する機会も少なくありません。

普段の生活では出会えないような人々との関係を築くことができます。

こうした質の高い人脈から得られる知見や新しい視点は自身の視野を大きく広げてくれます。

ここで築いたネットワークは将来にわたって貴重な財産となるはずです。

【銀行と証券会社の違いは?】金融業界で働くデメリット

多くのメリットがある一方で、金融業界で働くことには特有の厳しさもあります。

ここでは、金融業界で働く上でのデメリットを紹介します。

華やかなイメージだけでなく、厳しい側面も理解しておくことが重要です。

金融業界で働くデメリット
  • 常に勉強が必要
  • 精神的疲労が大きい
  • 新しいことがしにくい
  • 景気変動の影響を受けやすい
  • 転勤の可能性がある

常に勉強が必要

金融市場は世界経済の動きに連動して日々刻々と変化します。

また関連する法律や税金の制度も頻繁に改正されます。

さらにAIやブロックチェーンといった新しい技術を活用した金融サービスも次々と生まれています。

そのため一度知識を身につければ終わりではありません。

顧客に対して常に最適な提案を行うためには最新の情報を学び知識を更新し続ける自主性が不可欠です。

精神的疲労が大きい

金融業界の仕事は、顧客の大切な資産を預かるという大きな責任を常に背負っています。

そのため、精神的なプレッシャーや疲労が大きくなりがちな側面があります。

特に株式市場が不安定な時期には、顧客から厳しい要求を受けたり、自身の判断が大きな損失に繋がるリスクと向き合ったりする必要があります。

また、銀行業務などでは1円のミスも許されない完璧な正確性が求められます。

常に高い緊張感を強いられる場面も多く、精神的な強さが不可欠です。

新しいことがしにくい

金融業界は、顧客の財産保護や市場の安定を維持するという社会的な使命を負っています。

そのため、法律や監督官庁による厳しい規制の下で事業が運営されています。

新しい商品やサービスを導入する際には、法令を遵守しているかなど、慎重な手続きと多くの時間を要することが少なくありません。

組織の規模が大きいこともあり、前例を踏襲する文化が根強い側面もあります。

革新的なアイデアをスピーディーに形にしたいと考える人にとっては、もどかしさを感じる可能性があるでしょう。

景気変動の影響を受けやすい

金融業界の業績は国内外の経済状況と密接に結びついています。

景気が良い時は企業の資金需要が高まり株価も上昇するため高い収益が期待できます。

しかし不況の局面では企業の業績悪化や株価の下落が自社の収益に直接的な打撃を与えます。

そのため個人の成績やボーナスも市場の状況に大きく左右されることがあります。

自身の努力だけではコントロールが難しい不安定さを伴う側面があることも事実です。

転勤の可能性がある

特に全国に多くの支店を持つメガバンクや大手証券会社の総合職は転勤が少なくありません。

数年ごとに国内外の様々な拠点へ異動を命じられる可能性があります。

もちろん多様な地域で経験を積み自身のキャリアを豊かにするという側面もあります。

しかし生活の基盤が変わりやすいため自身のライフプランに大きな影響を与えることも考えられます。

地元に根差して安定した生活を送りたいと考える人にとっては大きな負担となり得ます。

【銀行と証券会社の違いは?】金融業界が求める人物像

銀行や証券会社をはじめとする金融業界では、どのような人材が求められるのでしょうか。

業界に共通して高く評価される適性について解説します。

自身の強みと照らし合わせてみましょう。

金融業界が求める人物像
  • コミュニケーション能力のある人
  • 情報収集能力のある人
  • 行動力のある人
  • 責任感の強い人
  • 論理的思考力のある人
  • IT・デジタルに対応できる人

コミュニケーション能力のある人

金融業界では、顧客との信頼関係がすべての業務の基本となります。

そのため、高度なコミュニケーション能力が何よりも不可欠です。

お客様が何に悩み、どのようなニーズを持っているのかを正確に引き出す傾聴力がまず求められます。

その上で、複雑な金融商品や経済の仕組みを、相手に分かりやすく丁寧に説明する能力が必要です。

自分の知識をひけらかすのではなく、相手の立場に立って誠実な対話を重ね、長期的な関係を築ける人物が高く評価されます。

情報収集能力のある人

金融市場は、国内だけでなく海外の経済情勢や政治の動向、技術革新など、あらゆる要因によって刻一刻と変化しています。

昨日の常識が、今日にはもう通用しないということも珍しくありません。

そのため、常にアンテナを高く張り、最新の情報を主体的に収集し、分析する能力が極めて重要になります。

新聞やニュースから得られる情報だけでなく、その裏側にある意味を読み解く力が求められます。

得られた情報から市場の先行きを自分なりに予測し、顧客への提案や自身の業務に活かせる人物が、この業界で活躍できます。

行動力のある人

変化の激しい金融業界では、上司からの指示を待っているだけでは通用しません。

自ら課題を発見し、その解決のために主体的に考え、行動できる人材が強く求められます。

市場や顧客のニーズの変化をいち早く察知するためには、オフィスにいるだけでなく、積極的に外に出ていくフットワークの軽さも重要です。

時には失敗を恐れずに新しいことに挑戦する積極性も不可欠となります。

設定された目標を達成するために、粘り強く、時には泥臭く努力を続けられる行動力が成功の鍵を握るのです。

責任感の強い人

金融の仕事は顧客の人生を左右するほど大切なお金や資産を扱います。

たった一つのミスがお客様に大きな損害を与えてしまう可能性があります。

そしてそれは会社の信用を根本から揺るがす事態にも繋がりかねません。

だからこそ託された仕事に対して強い当事者意識を持つことが重要です。

どんな状況でも誠実かつ正確に業務を最後までやり遂げる責任感が顧客や組織からの厚い信頼を得る上で不可欠です。

論理的思考力のある人

金融商品を提案する際にはなぜその商品が顧客にとって最適なのかを明確に説明する必要があります。

その説明はデータや経済指標といった客観的な事実に基づかなければなりません。

そのためには複雑な情報を整理し分析する力が求められます。

そこから筋道を立てて合理的な結論を導き出す論理的な思考力が不可欠です。

感覚や感情に頼るのではなく説得力のある提案ができる能力が顧客からの信頼を獲得する鍵となります。

IT・デジタルに対応できる人

近年金融業界ではテクノロジーの活用が急速に進んでいます。

例えばAIが融資の審査を行ったり資産運用のアドバイスをしたりすることが増えました。

オンラインでの金融取引も当たり前になっています。

こうしたFinTechの流れの中で従来通りの知識やスキルだけでは不十分です。

新しい技術への理解やデータを分析するスキルを持つ人材の価値が高まっています。

変化を恐れずデジタルツールを使いこなし業務の効率化や新しい価値の創造に貢献できる人材が求められています。

【銀行と証券会社の違いは?】よくある質問

就職活動を進める学生の皆さんから、銀行と証券会社について寄せられる質問は少なくありません。

どちらも金融という大きな枠組みの中にありますが、そのビジネスモデルや求められる役割は大きく異なります。

ここでは、キャリアを選択する上で特に疑問に思われがちな点について具体的にお答えしていきます。

それぞれの業界の風土や仕事の厳しさ、そして将来のキャリアパスについて理解を深めていきましょう。

この情報が、皆さんにとって最適なキャリアを見つけるための一助となれば幸いです。

Q1. ぶっちゃけ、どっちの仕事がキツい?

A.仕事のキツさの種類が異なると言えます。

銀行の仕事はミスが許されない正確性と規律が求められる厳しさがあります。

一方で証券会社の仕事は個人の成果が数字で明確に表れるというプレッシャーがあります。

チームで協力しながらコツコツと目標を達成することにやりがいを感じるなら銀行が向いているかもしれません。

個人の裁量で結果を出し成果が正当に評価される環境で実力を試したいなら証券会社が合っているでしょう。

Q2. ファーストキャリアとして、より専門性が身につくのはどっち?

A.どのような専門家を目指すかによって答えは変わります。

企業の経営そのものに関心があり融資や決済など幅広い業務を経験したいのであれば銀行が良いでしょう。

企業の根幹に触れながら経営課題を解決するスキルが身につきます。

一方で株式市場の動きや特定の金融商品などマーケットに対する強い探究心があるなら証券会社がおすすめです。

若いうちから専門分野を深く掘り下げていくキャリアを歩むことができます。

Q3. メガバンクは安泰ではないと聞くけど、実際どうなの?

A.銀行も証券会社も大きな変革の時代を迎えています。

かつてのように安定しているからという理由だけで銀行を選ぶのは少し危険かもしれません。

低金利の長期化やデジタル化の波によって銀行に求められる役割が変化しているからです。

大切なのは銀行というプラットフォームを使い自分が何を成し遂げたいかという明確なビジョンを持つことです。

これは証券会社においても同様で単に金融商品を売るだけでなく自分という人間を信頼してもらい顧客と長期的な関係を築く力が問われています。

【銀行と証券会社の違いは?】就活エージェントに相談しよう

金融業界への就職を目指すなら、就活エージェントの活用も非常に有効な手段です。

特に金融業界に特化したエージェントに相談することで、多くのメリットが得られます。

ジョブコミットなら業界の最新動向や、それぞれの企業の社風に精通したプロフェッショナルから、専門的なアドバイスを受けることが可能です。

一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえるチャンスもあります。

エントリーシートの添削や、各社の特徴に合わせた面接対策など、選考を有利に進めるための手厚いサポートが受けられる点も大きな魅力です。

まとめ

銀行と証券会社は、同じ金融業界に属する企業でありながら、その役割は根本的に異なります。

銀行は預金者と借入者を繋ぐ間接金融を担い、社会の資金循環を支える血液のような存在です。

一方、証券会社は企業と投資家を直接結びつける直接金融を担い、経済成長を促すエンジンのような存在といえます。

この違いは、日々の業務内容や収益の仕組み、そして求められる人物像にも大きく影響します。

どちらの企業が良い、悪いということではありません。

それぞれの役割と特徴を深く理解し、どちらが自分の価値観や適性に合うかを見極めることが、後悔のないキャリア選択に繋がるのです。

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