ES（エントリーシート）の写真完全ガイド！サイズ・服装・撮影場所の正解

ES（エントリーシート）の写真完全ガイド！サイズ・服装・撮影場所の正解

ESに貼る写真について、サイズや服装、撮影場所で悩んでいませんか。

たかが写真と侮ると、あなたの第一印象は大きく損なわれるかもしれません。

ESの写真は、あなたがどんな人物かを採用担当者に伝える最初のステップです。

この記事では、企業が見ているポイントから、写真館とスピード写真の比較、好印象を与える身だしなみ、Webでの正しいアップロード方法まで、ESの写真に関する全ての疑問を徹底解説します。

【ES写真の完全攻略】企業が見ている目的と基本ルール

ES（エントリーシート）の写真は、あなたの応募書類の中で唯一、視覚的に人柄を伝える要素です。

採用担当者は毎日何百枚ものESに目を通すため、写真が与える第一印象は非常に重要です。

ここでは、企業が写真をなぜ重視するのか、そしてESの写真における揺るぎない基本ルールについて解説します。

ルールを破った時点で、選考の土俵に立てない可能性すらあります。

提出前に必ず基本を押さえ、万全の準備で臨みましょう。

採用担当者が写真で確認する「第一印象」と「本人確認」

企業がESに写真の添付を求める目的は、大きく分けて二つあります。

一つ目は「第一印象の確認」です。

採用担当者は、写真からあなたの「清潔感」「明るさ」「知性」「TPOをわきまえられるか」といった点を瞬時に読み取ろうとします。

だらしない服装や暗い表情の写真は、それだけで「仕事への意欲が低い」「社会人としての常識に欠ける」といったマイナスの印象を与えてしまいます。

二つ目は「本人確認」です。

これは、面接に来た人物が、ESを提出した本人と同一であるかを確認するための実務的な目的です。

しかし、単なる照合以上の意味も持ちます。

あまりにも実物とかけ離れた写真（例えば、過度な加工や数年前の写真）を使用していると、面接の場で「誠実さに欠ける」と判断されるリスクがあります。

あなたの熱意や人柄を正しく伝えるためにも、写真は重要な選考要素であると認識しましょう。

写真のサイズ（縦4cm×横3cm）と撮影時期（3ヶ月以内）の厳守

ESの写真には、守るべき厳格なルールがあります。

まず「サイズ」です。

企業からの指定がない限り、一般的な履歴書の写真サイズである「縦4.0cm × 横3.0cm」を使用するのが基本です。

これより大きすぎたり小さすぎたりすると、貼り付け欄に収まらず、それだけで「指示を守れない人」という雑な印象を与えてしまいます。

次に「撮影時期」です。

写真は「提出時から3ヶ月以内に撮影したもの」を使うのが鉄則です。

中には「6ヶ月以内」と指定する企業もありますが、3ヶ月以内であれば間違いありません。

就職活動は長期にわたるため、髪型や体型が変わることもあります。

本人確認の目的からも、現在のあなたと大きく印象が異なる古い写真の使用は絶対に避けるべきです。

サマーインターンで使った写真を本選考で使い回す際も、3ヶ月の期限を過ぎていないか、現在の印象と変わりないかを必ず確認しましょう。

「証明写真」と「自己PR写真」の明確な違い

ESで求められる写真は、主に二種類あります。

一つは、ほぼすべての企業で必要となる「証明写真」です。

これは、胸から上を正面から撮影した、いわゆる「バストアップ」の写真です。

服装はリクルートスーツ、背景は無地（白・青・グレー）が基本で、あなたの「真面目さ」や「清潔感」を伝えるためのものです。

もう一つは、一部の企業（特にアパレルやマスコミ、広告業界など）で求められる「自己PR写真」または「あなたらしさが伝わる写真」です。

こちらは証明写真とは全く異なり、私服で、あなたの個性や人柄、活動内容が伝わるスナップ写真を指します。

例えば、部活動でユニフォームを着ている姿、サークルで仲間と活動している様子、留学先での一枚などです。

企業から「あなたらしい写真」を求められた際に、間違えて証明写真をもう一枚貼ってしまうと、「指示を理解していない」と判断されます。

必ず企業の指示を正確に読み取り、目的に合った写真を用意してください。

【ES写真の完全攻略】撮影場所のメリット・デメリット徹底比較

ES用の証明写真を準備する際、多くの就活生が悩むのが「どこで撮るか」という問題です。

選択肢は主に「写真館（フォトスタジオ）」「スピード写真（証明写真機）」「スマホ（自宅撮影）」の3つです。

結論から言えば、コストがかかっても「写真館」で撮影するのが最も安全で、確実なリターンを期待できます。

ここでは、それぞれの撮影場所のメリットとデメリットを徹底的に比較し、なぜ写真館が推奨されるのかを解説します。

第一印象で損をしないための、重要な投資判断です。

絶対おすすめの写真館（フォトスタジオ）の利点

就活の証明写真において、写真館（フォトスタジオ）の利用を強く推奨する理由は、その圧倒的なクオリティとサポート体制にあります。

最大の利点は、プロのカメラマンが撮影してくれることです。

彼らは、就活写真で何が求められているかを熟知しています。

最適な照明（ライティング）を当て、表情が硬ければ「少し口角を上げましょう」と声をかけ、姿勢やネクタイの曲がりまで細かくチェックしてくれます。

また、撮影後の「レタッチ（補正）」サービスも大きな魅力です。

過度な加工はNGですが、肌荒れ、ニキビ、目の下のクマ、アホ毛（浮き毛）などを「清潔感」を損なわない範囲で自然に補正してくれます。

さらに、Web ES用の「写真データ」を貰える点も非常に重要です。

一度撮影すれば、そのデータを必要な時に必要なだけ焼き増ししたり、Webエントリーで使い回したりできます。

費用は数千円かかりますが、選考を突破するための「投資」として考えれば、最も賢明な選択と言えるでしょう。

スピード写真（証明写真機）を利用する場合の注意点

写真館に行く時間がどうしても取れない場合、次善の策として「スピード写真（証明写真機）」があります。

メリットは、価格が安く（数百円程度）、駅前やコンビニなどで手軽に撮影できる点です。

しかし、デメリットも非常に多く、注意が必要です。

まず、写真のクオリティが安定しません。

照明は一律で調整できず、顔に不自然な影が落ちたり、暗い印象になったりしがちです。

また、撮り直し回数に制限があるため、表情が硬いまま、あるいは目が半開きのままの写真が出来上がってしまうリスクがあります。

姿勢や服装の乱れも、自分で鏡を見て直すしかありません。

最近では、美肌補正機能やスマホにデータを転送できる機種も増えていますが、それでもプロが調整する写真館のクオリティには及びません。

スピード写真を利用する際は、最低でも「美肌補正」機能があり「データ転送」が可能な最新の機種を選ぶこと、そして服装や髪型は入念にセルフチェックしてから撮影に臨むことが必須条件です。

スマホや自宅での自撮りがNGとされる本当の理由

最も避けるべきなのが、「スマホでの自撮り」や「自宅の壁を背景にした撮影」です。

コストがゼロという点以外にメリットはなく、デメリットしかありません。

スマホの自撮りがNGとされる最大の理由は、採用担当者に「TPOがわからない」「志望度が低い」と一瞬で判断されるからです。

就職活動というフォーマルな場で、簡易的なスマホ写真で済ませようとする姿勢は、企業への敬意が欠けていると見なされます。

技術的な問題も深刻です。

スマホのインカメラは画質が粗く、広角レンズのために顔が歪んで写りがちです。

自宅の照明では顔にムラができ、背景に余計なもの（家具や影）が映り込み、生活感が出てしまいます。

自撮り特有の「キメ顔」や「上目遣い」になってしまう危険性もあります。

どれだけESの中身を完璧に仕上げても、スマホで撮影した写真を貼った瞬間に、その熱意はすべて無駄になります。

絶対にやめましょう。

【ES写真の完全攻略】評価を下げる典型的なNG例

ESの写真は、加点を狙う以前に「減点されない」ことが何よりも重要です。

自分では完璧だと思っていても、客観的に見ると就活の場にふさわしくないNG写真になってしまっているケースは少なくありません。

採用担当者は、写真一枚からでも「社会人としての常識」や「仕事への姿勢」を厳しく評価しています。

ここでは、多くの就活生が陥りがちな、評価を大きく下げてしまう典型的なNG例を3つの側面から解説します。

自分の写真がこれらに当てはまっていないか、提出前に必ず確認してください。

服装・髪型・メイクの「TPO違反」

最も多いNG例が、身だしなみの「TPO違反」です。

ESの証明写真は、あなたの「清潔感」と「真面目さ」を伝える場です。

服装では、リクルートスーツ以外（私服、パーカー、Tシャツなど）は論外です。

スーツであっても、シャツのシワが目立つ、ネクタイが大きく曲がっている、ジャケットのフケが目立つ、といった状態は清潔感に欠け、だらしない印象を与えます。

髪型も重要です。

明るすぎる茶髪や金髪、寝癖がついたまま、長すぎる前髪で目が隠れている、といった状態は「TPOをわきまえられない」と判断されます。

メイクについては、派手すぎるメイク（濃いアイシャドウ、真っ赤な口紅、つけまつげ）も、逆に「すっぴん」もNGです。

あくまで「健康的」で「知的」に見えるナチュラルメイクが基本です。

アパレル業界など一部を除き、個性よりも「誠実さ」を優先しましょう。

表情が硬い・暗い、または笑顔すぎる写真

写真の「表情」は、あなたの第一印象を決定づける重要な要素です。

最も避けたいのは、緊張でこわばった「無表情」や、何かを睨みつけているような「怒った表情」です。

これでは「暗い人」「コミュニケーションが取りにくそう」というネガティブな印象しか残りません。

スピード写真で撮り直しができなかった場合や、写真館で緊張がほぐれないまま撮影した場合に起こりがちです。

逆に、「歯を見せて笑っている笑顔」も、証明写真では基本的にNGです。

証明写真はあくまでフォーマルなものであり、歯を見せた笑顔は「軽薄だ」「ふざけている」と捉えられかねません。

ただし、航空業界やマスコミなど、一部の業界では歯を見せた笑顔が推奨される場合もありますので、業界研究は必要です。

一般的な就活で求められるのは、口を閉じ、口角を少しだけ上げた「自然な微笑み」です。

この表情が、最も「明るさ」「素直さ」「知性」をバランス良く伝えることができます。

過度な加工（レタッチ）やアプリ使用のリスク

最近のスマホアプリやスピード写真機には、目を大きくしたり、輪郭をシャープにしたりする「加工（レタッチ）」機能がついています。

しかし、これらの機能を過度に使用することは非常に危険です。

写真館で行うレタッチは、あくまで「清潔感を損なう要素（ニキビやクマ）」を「自然に」消すことが目的です。

一方、アプリなどで元の顔立ちが大きく変わるほどの加工をしてしまうと、採用担当者はすぐに「加工された写真だ」と見抜きます。

プリクラやSNSのプロフィール写真と同じ感覚でESの写真を選んではいけません。

加工された写真は、「自分を偽っている」「誠実さがない」というマイナス評価につながります。

何より、面接で実物と対面した際に、写真とのギャップが大きすぎて「この人は誰だ」と思われてしまえば、その時点で信頼関係を築くことは困難になります。

加工は「清潔感を足す」程度に留め、元の自分の良さを活かすことを考えましょう。

【ES写真の完全攻略】好印象を与える具体的な改善法

ESの写真で失敗しないためには、NG例を避けるだけでなく、積極的に「好印象」を与えるための工夫が必要です。

採用担当者が一日に何百枚と見る写真の中で、「この学生に会ってみたい」と思わせるには、細部へのこだわりが不可欠です。

ここでは、あなたの「清潔感」「明るさ」「意欲」を最大限に引き出すための、具体的な改善法を3つ紹介します。

これらを実践するだけで、写真のクオリティは格段に向上します。

撮影前に必ずチェックしてください。

姿勢を正し、自然な口角を意識した表情の作り方

好印象を与える写真の基本は「表情」と「姿勢」です。

まず姿勢ですが、猫背は絶対にNGです。

自信がなさそうに見え、だらしない印象を与えます。

撮影時は、頭の上から一本の糸で吊り上げられているようなイメージで、背筋をピンと伸ばしましょう。

この時、アゴを引きすぎたり、逆に上げすぎたりしないよう注意が必要です。

アゴを軽く引き、まっすぐ正面のレンズを見つめます。

次に表情です。

NG例でも触れた通り、「無表情」と「歯を見せた笑顔」は避け、「自然な微笑み」を目指します。

コツは、「口角」を少しだけ（1ミリ程度）引き上げることです。

鏡の前で「ウィ」と発音する時の口の形をイメージすると、自然な微笑みが作りやすくなります。

また、目に力を入れ、イキイキとした表情を意識することも重要です。

写真館であればカメラマンが誘導してくれますが、スピード写真の場合は自分でこれを実践する必要があります。

清潔感を演出する背景色（白・青・グレー）の選び方

意外と見落としがちなのが、証明写真の「背景色」です。

背景色一つで、あなたの印象は大きく変わります。

ESの証明写真で推奨されるのは、「白」「（薄い）青」「（薄い）グレー」の3色です。

「白」は、最も一般的で、清潔感やフレッシュさをアピールできます。

ただし、シャツの色と同化して顔がぼやけて見えたり、照明によっては顔色が悪く見えたりする可能性もあります。

「青（水色）」は、爽やかさや知的な印象を与え、顔立ちをハッキリと見せる効果があります。

多くの写真館で推奨される色であり、迷ったら青系を選ぶのが無難です。

「グレー」は、落ち着いた印象や、洗練された大人の雰囲気を演出できます。

金融業界や公務員など、堅実さを求められる業界に適しています。

自分の与えたい印象や、志望する業界の雰囲気に合わせて、最適な背景色を選びましょう。

ピンクや黄色など、奇抜な色は絶対にNGです。

写真データを複数サイズで用意する重要性

就職活動では、ESの提出方法が「紙」と「Web」で混在しています。

また、企業によって求められる写真の「サイズ」が異なる場合があります。

基本は「縦4cm×横3cm」ですが、稀に異なるサイズ（例：縦5cm×横4cm）を指定されたり、Webエントリーでは「〇〇ピクセル × 〇〇ピクセル」や「〇〇MB（メガバイト）以下」といったデータ形式の指定があったりします。

この問題に最も効率的に対処できるのが、写真館で「元データを購入する」ことです。

元データさえあれば、基本サイズのプリント（焼き増し）はもちろん、指定されたピクセル数へのリサイズや、ファイル容量の調整も簡単に行えます。

スピード写真でもデータ転送サービスはありますが、リサイズや容量調整は自分で行う必要があります。

企業ごとに異なる指定に慌てないためにも、撮影時に「Webエントリー用のデータもください」と伝え、元データを確保しておくことが、現代の就活における必須の改善法（＝準備）と言えます。

【ES写真の完全攻略】好印象を与える身だしなみ

ESの写真において、あなたの「清潔感」や「TPOをわきまえる姿勢」を最も雄弁に語るのが「身だしなみ」です。

ESの中身をどれだけ作り込んでも、写真の身だしなみが乱れていては、その努力が台無しになります。

採用担当者は、あなたが「社会人として最低限の準備ができているか」を厳しく見ています。

ここでは、服装（スーツ）、髪型、メイクという3つの観点から、ESの写真で好印象を与えるための「正解」を具体的に解説します。

撮影前に、鏡の前で必ず最終チェックを行ってください。

基本となるリクルートスーツの正しい着こなし

ESの証明写真は、基本的にリクルートスーツで撮影します。

アパレル業界などで「私服」の指定がない限り、スーツ一択と考えてください。

色は、黒や濃紺、濃いグレーなどの落ち着いた色が基本です。

最も重要なのは「清潔感」です。

ジャケットやシャツにシワや汚れがないか、フケが肩に落ちていないかを必ず確認しましょう。

シャツは、白無地のレギュラーカラー（またはスキッパーカラー）が最も無難です。

色付きや柄物は避けましょう。

男性の場合、ネクタイは派手すぎない色（青系、赤系、グレー系など）を選び、柄は無地、ストライプ、小さなドット程度にします。

そして、ネクタイが曲がっていないか、ディンプル（結び目のくぼみ）が中央にあるかを厳しくチェックしてください。

証明写真は胸から上しか写りませんが、この部分の着こなしがあなたの第一印象を左右します。

男女別・清潔感を最優先する髪型のポイント

髪型は、清潔感を演出する上で最も重要な要素の一つです。

男女共通のルールとして、「お辞儀をしても崩れない」「顔がはっきりと見える」ことが鉄則です。

色は、黒または地毛に近い暗い色にします。

男性の場合、前髪が目や眉にかからないよう、短く切るか、ワックスなどで横に流して固定します。

耳周りや襟足もスッキリと短く整え、爽やかな印象を与えましょう。

ワックスのつけすぎでテカテカ光ったり、逆に寝癖がついたりしていないか注意が必要です。

女性の場合も、前髪は目にかからないよう、分けるかピンで留めます。

髪が長い場合は、後ろで一つに束ねる（ポニーテール）のが最も清潔感が出ます。

シニヨン（お団子）も良いですが、業界によっては堅すぎると見られる場合もあります。

髪が短い場合や結べない長さの場合は、サイドの髪を耳にかけるか、ピンで留めて、顔周りをスッキリさせることが重要です。

アホ毛（浮き毛）は、ワックスやスプレーで軽く抑えましょう。

就活写真における適切なメイク（ナチュラルメイク）の基準

女性の場合、写真撮影時のメイクも非常に重要です。

就活メイクの基本は、「健康的」で「知的」な印象を与えるナチュラルメイクです。

派手すぎるメイクや、逆にノーメイク（すっぴん）はNGです。

ベースメイクは、自分の肌色に合ったファンデーションを薄く塗り、クマやニキビ跡はコンシーラーで隠して「清潔な肌」を作ります。

アイメイクは、ブラウン系やベージュ系の派手すぎないアイシャドウを選びます。

アイラインは細く引き、つけまつげやカラーコンタクトは使用しないでください。

眉毛は、表情を作る上で重要なパーツです。

整えすぎた細眉や、手入れしていないボサボサ眉は避け、自分の骨格に合った自然な形に整えましょう。

口紅（リップ）は、肌なじみの良いピンク系やベージュ系を選び、健康的な血色感をプラスします。

ラメ感が強すぎるものや、真っ赤な色は避けてください。

写真館ではプロがメイクを修正してくれることもありますが、基本は自分で「就活用のメイク」をマスターしておくことが大切です。

【ES写真の完全攻略】提出方法（紙・Web）の正しい手順

最高の写真が撮れたとしても、それをESに正しく添付できなければ意味がありません。

提出方法は、昔ながらの「紙のESに貼る」場合と、現代主流の「Web ESにアップロードする」場合の2種類があります。

どちらも、守るべきマナーや手順が存在します。

ここでミスをすると「雑な人」「ITリテラシーが低い人」という最後の砦での減点につながりかねません。

ここでは、それぞれの提出方法における正しい手順と注意点を詳しく解説します。

紙のESに写真を貼る際のマナー（名前記入・糊付け）

紙のESに証明写真を貼る際は、いくつかの重要なマナーがあります。

まず、写真の裏面に「大学名」と「氏名」を油性のボールペンで必ず記入します。

これは、万が一写真がESから剥がれてしまった際に、誰の写真かが分かるようにするためです。

水性ペンだと滲んでしまう可能性があるため、油性ペンを使用しましょう。

次に、貼り付けです。

使用するのは「スティックのり」または「両面テープ」が最適です。

液体のりは、シワになったり、はみ出してES本体を汚したりする可能性があるため避けてください。

セロハンテープでの貼り付けは、見た目が非常に悪く、剥がれやすいため論外です。

写真の四隅と中央にしっかりと糊付け（またはテープ貼り）し、ESの指定された枠線からずれたり、曲がったりしないよう、まっすぐに貼り付けます。

この一連の作業の「丁寧さ」が、あなたの仕事への姿勢として評価されます。

Web ES用の写真データ化（スキャン・撮影）の方法

Web ESで写真データを求められた場合、手元にある「紙の写真」をデータ化する必要があります。

写真館で撮影し、最初から「写真データ」をもらっていれば、この手間は一切不要です。

これが写真館を推奨する最大の理由の一つです。

もし手元に紙の写真しかない場合、データ化する方法は主に二つあります。

一つは「スキャナー」で読み込む方法です。

自宅にスキャナーがあれば高画質で取り込めますが、ない場合は大学の複合機や、コンビニのマルチコピー機でもスキャンサービスを利用できます。

二つ目の方法は「カメラで撮影する」ことですが、これは推奨されません。

紙の写真をスマホで撮影すると、光が反射したり、影が映り込んだり、まっすぐ撮影できずに歪んだりして、画質が著しく低下します。

どうしてもスキャナーが使えない場合の最終手段ですが、その写真があなたの第一印象になることを覚悟してください。

スピード写真で撮った場合も、スマホへのデータ転送機能を活用し、紙を撮影するようなことは避けましょう。

アップロード時のファイル形式とサイズ指定への対応

Web ESに写真データをアップロードする際、必ず企業からの「指定」を確認してください。

多くの場合、「ファイル形式」「ピクセルサイズ」「ファイル容量」の3点に指定があります。

「ファイル形式」は、一般的に「JPEG（.jpg）」または「PNG（.png）」が指定されます。

写真館でデータをもらう際、この形式で保存してもらいましょう。

「ピクセルサイズ」は、例えば「縦600px × 横450px」のように具体的に指定されることがあります。

これは、縦横比が「4:3」であることを意味します。

写真館のデータがこの比率になっていない場合や、自分でスキャンした場合は、PCの画像編集ソフト（Windowsの「ペイント」など）や無料のオンラインツールで「トリミング（切り抜き）」や「リサイズ（サイズ変更）」を行う必要があります。

「ファイル容量」は、「2MB（メガバイト）以下」といった指定です。

高画質すぎるデータは容量が大きくなりがちです。

指定容量を超えるとアップロード自体ができないため、リサイズや「圧縮」ツールを使ってファイルサイズを小さくする調整が必要です。

これらのIT基本操作ができないと、選考のスタートラインにも立てません。

【ES写真の完全攻略】第一印象で差をつける最終チェック

ESの写真は、あなたの「人となり」を採用担当者に伝えるための、ES本体と同じくらい重要な「プレゼンテーション資料」です。

たかが写真一枚と侮らず、細部までこだわり抜く姿勢が、あなたの熱意と誠実さを伝えます。

基本ルール（サイズ、時期）を厳守することは当然として、最も重要なのは「清潔感」と「TPO」です。

そのために、撮影場所は「写真館」を選び、プロの力を借りることを強く推奨します。

服装、髪型、メイク、表情、姿勢といった「身だしなみ」は、社会人としての基本姿勢そのものです。

「スピード写真」や「スマホ撮影」といった選択肢は、一見すると合理的（安価・手軽）に見えますが、採用担当者には「TPOをわきまえない」「志望度が低い」というマイナスのメッセージとして伝わるリスクをはらんでいます。

最後に、紙での貼り方やWebでのアップロード方法といった提出マナーも、あなたの「仕事の丁寧さ」を測る指標です。

ESの写真は、あなたの第一印象を決定づける「最初の関門」です。

万全の準備を整え、自信を持ってあなたの熱意を伝えてください。