【三菱重工の志望動機】内定を掴むために必要なポイントを例文付きで解説

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はじめに

三菱重工の志望動機を作成するにあたり、その壮大な事業規模と社会インフラを支える役割を前に、どこから手をつければよいか悩む就活生は少なくありません。

三菱重工は、エネルギー、インフラ、防衛、宇宙に至るまで、文字通り国の根幹を支える製品・技術を手掛ける企業です。

本記事では、三菱重工が志望動機で何を見ているのか、その核心的な評価軸を徹底解説します。

競合他社との明確な違い、ES通過者の傾向、そして作成時の注意点まで網羅し、あなたの熱意と適性が伝わる志望動機作成を強力にサポートします。

志望動機が完成したらAIチェッカーを使おう

志望動機の草案が完成した段階で、AIチェッカーを活用することは、文章の品質を客観的に高める上で非常に有効な手段です。

AIは、自分では見落としがちな誤字脱字、文法的な誤り、不自然な言い回しを瞬時に指摘してくれます。

特に、三菱重工のような大企業に応募する際は、一つの単純なミスが「準備不足」という印象を与えかねないため、こうした基本的なチェックは不可欠です。

しかし、AIの役割はそこまでです。

AIはあなたの経験の独自性や、三菱重工の壮大な事業に対する本質的な熱意までは評価できません。

AIチェックを経た後、必ず自身の目で読み返し、「なぜ三菱重工でなければならないのか」という核心的な問いに答えられているかを確認してください。

特に、社会課題の解決にどう貢献したいのか、その具体的なビジョンが、あなたの過去の経験に裏打ちされた「自分の言葉」で語られているかが最重要のチェック観点です。

AIを校正ツールとして賢く利用し、志望動機全体の説得力を高めましょう。

【三菱重工の志望動機】三菱重工を知ろう

三菱重工の志望動機を作成するための第一歩は、この企業が持つ圧倒的な事業領域と社会的使命を正確に理解することです。

三菱重工は、単なる機械メーカーではなく、陸・海・空・宇宙という広範なフィールドで、社会インフラの構築から最先端の科学技術までを担う総合エンジニアリング企業です。

その事業は、発電所などの「エナジー」分野、環境プラントや交通システムなどの「プラント・インフラ」分野、物流機器やターボチャージャなどの「物流・冷熱・ドライブシステム」分野、そして航空機や防衛装備品、ロケットなどを手掛ける「航空・防衛・宇宙」分野の4つのセグメントで構成されています。

これらの事業を通じて、人々の生活基盤を支えると同時に、脱炭素社会の実現や国家の安全保障といった極めて大きな社会課題の解決に挑んでいます。

志望動機では、この壮大な事業スケールと「なぜ三菱重工が社会に不可欠なのか」という存在意義を深く理解し、その上で自分がどこに魅力を感じ、どう貢献できるのかを示す必要があります。

本章では、企業理解の根幹となる「事業内容」「業績」「企業理念」を深掘りします。

三菱重工を知ろう
  • 事業内容
  • 業績
  • 企業理念

三菱重工の事業内容

三菱重工の事業内容は、4つの主要セグメントによって構成されており、その最大の特色は「社会基盤のほぼ全てをカバーする」と言っても過言ではないほどの圧倒的な幅広さです。

就活生がまず理解すべきは、これらが単に多角化しているのではなく、エネルギーの安定供給や社会インフラの維持、国家の安全保障といった重大な使命を帯びている点です。

主力の一つである「エナジー」セグメントでは、ガスタービンや原子力、さらにはCO2回収技術(CCUS)など、世界の脱炭素化と電力安定供給の鍵を握る技術を手掛けています。

次に「プラント・インフラ」では、環境プラントや交通システム(新交通ゆりかもめ等)など、私たちの生活に直結するインフラを構築しています。

「物流・冷熱・ドライブシステム」では、ターボチャージャや物流システムなど、産業の効率化を支える製品群が強みです。

そして「航空・防衛・宇宙」セグメントは、防衛装備品(戦闘機やイージス艦など)や宇宙ロケット(H3ロケットなど)を手掛け、国の安全と未来の開拓を担っています。

志望動機では、これらの中から特に関心のある分野を挙げ、その社会的意義と自身の関心を結びつけることが不可欠です。

三菱重工の業績

企業の業績を把握することは、その企業の安定性だけでなく、現在どの分野に力を入れ、将来どこへ向かおうとしているのかを知る上で極めて重要です。

三菱重工の業績を理解する上で注目すべきは、最新の中期経営計画、すなわち「2024事業計画」(2024年度〜2026年度)です。

この計画では、事業利益4,500億円以上という意欲的な目標を掲げています。

この成長を牽引するドライバーとして特に注力しているのが、脱炭素化の潮流に乗る「エナジー」分野(特にガスタービンやCCUS)と、地政学リスクの高まりを受けて需要が増大している「航空・防衛・宇宙」分野(特に防衛事業)です。

これらの分野への戦略的なリソース配分は、三菱重工が短期的な利益追求だけでなく、長期的な社会課題の解決と国家の要請に応えることで成長しようとする強い意志を示しています。

志望動機を作成する際は、こうした企業の戦略的な方向性を理解し、「貴社の安定性に惹かれた」という受動的な理由ではなく、「脱炭素社会の実現に向けた貴社のエネルギー戦略に将来性を感じ、自身の〇〇の知見を活かしたい」など、具体的な事業戦略を踏まえた上で貢献意欲を示すことが説得力を増します。

三菱重工の企業理念

三菱重工の企業活動の根幹には、創業以来受け継がれてきた「綱領」が存在します。

この綱領は、「一、顧客第一の信念に徹し、社業を通じて社会の進歩に貢献する」「一、誠実を旨とし、和を重んじて公私の別を明らかにする」「一、世界的視野に立ち、経営の革新と技術の開発に努める」という三つの指針から成り立っています。

これは、単なる利益追求ではなく、事業そのものを通じて社会に貢献することを使命(ミッション)としていることを明確に示しています。

特に、陸・海・空・宇宙という壮大な事業領域を持つ三菱重工にとって、「社会の進歩への貢献」や「世界的視野」は、日々の業務における基本的なスタンスとなります。

志望動機に活かす際は、この綱領やミッションに「共感した」と述べるだけでは不十分です。

例えば、「社業を通じて社会の進歩に貢献する」という点に共感した場合、自身の過去の経験(例えば、研究活動やボランティア活動など)で、社会課題の解決や他者への貢献にやりがいを感じたエピソードを具体的に示し、その価値観が三菱重工の理念と強く一致していることを論理的に説明する必要があります。

【三菱重工の志望動機】三菱重工が志望動機で見ていること

三菱重工の志望動機は、数ある選考プロセスの中でも特に重要視される項目の一つです。

採用担当者は、あなたの志望動機を通じて、「なぜ数ある重工メーカーや大手製造業の中で、三菱重工を選んだのか」という志望度の本気度を測ろうとしています。

三菱重工が手掛ける事業は、その一つひとつが極めて大規模であり、長期的かつ国家的な視点を必要とします。

そのため、華やかなイメージだけでなく、地道な努力を厭わず、国のインフラや安全保障を支えるという「使命感」に共感できるかが厳しく見られています。

また、あなたの過去の経験から得た強みが、三菱重工という巨大な組織の中でどのように発揮され、将来的に会社の成長に貢献してくれるのか、その「再現性」と「将来性」も重要な評価軸です。

単に「社会貢献がしたい」や「大きな仕事がしたい」といった抽象的な熱意だけでは不十分であり、三菱重工の具体的な事業内容や企業理念と、あなた自身の経験・価値観が強く結びついていることが求められます。

本章では、三菱重工が志望動機で特に重視する3つの核心的ポイントを深掘りします。

志望動機で見ていること
  • なぜ「三菱重工」なのか(志望度の高さと独自性)
  • 社会課題解決への「使命感」と「覚悟」
  • 自身の経験と入社後の貢献イメージ(再現性)

なぜ「三菱重工」なのか(志望度の高さと独自性)

三菱重工の採用担当者が志望動機で最も知りたいのは、「なぜ川崎重工やIHI、あるいは日立製作所などではなく、三菱重工でなければならないのか」という点です。

これは、応募者の企業研究の深さと、志望度の本気度を測るための根源的な問いです。

三菱重工は、重工メーカーの中でも特に防衛・宇宙事業の規模と重要性が際立っており、またエネルギー分野(特にガスタービンや脱炭素技術)においても圧倒的な技術力を誇ります。

志望動機では、こうした競合他社にはない三菱重工独自の強みや事業領域に具体的に言及し、そこに魅力を感じた理由を明確にする必要があります。

「重工業界に興味がある」というレベルでは不十分で、「貴社の国産戦闘機の開発に携われる点」や「世界トップクラスのCO2回収技術に将来性を感じた点」など、三菱重工ならではの事業や技術をピンポイントで挙げ、それが自身の関心や専門性とどう一致するかを説明することが不可欠です。

この「Why MHI?」に対する答えが明確であるほど、あなたの志望動機は他の応募者と差別化され、熱意が伝わります。

社会課題解決への「使命感」と「覚悟」

三菱重工が手掛ける事業は、電力の安定供給、交通インフラの維持、国家の安全保障、宇宙開発など、その全てが社会の根幹を支えるものであり、極めて高い「社会貢献性」を持っています。

しかし、採用担当者は「社会貢献がしたい」という漠然とした憧れではなく、それを成し遂げるための「使命感」と、困難を伴う業務をやり遂げる「覚悟」を求めています。

三菱重工の仕事は、数十年単位の長期プロジェクトや、失敗の許されないミッションクリティカルなものが大半です。

そのため、志望動機では、学生時代に困難な課題に直面した際、強い責任感を持って最後まで粘り強くやり遂げた経験を盛り込むことが有効です。

例えば、研究活動で行き詰まった際に、諦めずに試行錯誤を続けた経験や、チームの目標達成のために泥臭い役割も厭わなかった経験などです。

こうしたエピソードを通じて、あなたが三菱重工の「社会を支える」という重い責任を背負い、地道な努力を継続できる人材であることをアピールする必要があります。

自身の経験と入社後の貢献イメージ(再現性)

三菱重工は、新卒採用において「ポテンシャル」を重視しつつも、そのポテンシャルが入社後にどのように開花し、会社の事業に貢献してくれるのかという「再現性」を厳しく見ています。

志望動機においては、あなたが学生時代に培った強み(専門性、リーダーシップ、課題解決力など)と、三菱重工の具体的な事業や職務とを明確に結びつけることが重要です。

例えば、「大学で学んだ流体力学の知識を、貴社のガスタービンの性能向上に活かしたい」や、「留学経験で培った異文化調整能力を、海外でのプラント建設プロジェクトの推進に役立てたい」といった具体的な形です。

ここで重要なのは、「自分の強みをどう活かせるか」という視点です。

「学びたい」「成長したい」という受け身の姿勢だけでは不十分であり、「自身の〇〇という強みを活かして、貴社の〇〇という事業分野でこのように貢献したい」という能動的なビジョンを提示する必要があります。

この貢献イメージが具体的であればあるほど、採用担当者はあなたが即戦力として、また将来のリーダーとして活躍する姿を鮮明に想像できます。

【三菱重工の志望動機】三菱重工の求める人物像

三菱重工は、その壮大な事業領域と「社業を通じて社会の進歩に貢献する」という綱領に基づき、未来の社会基盤を共に創り上げていくことのできる人材を求めています。

採用ホームページなどでは、具体的なキーワードとして「Active」「Basic」「Challenge」の3つ(ABCの人材像)が示されることもあります。

これらは単なるスローガンではなく、三菱重工が140年以上の歴史で培ってきた企業文化と、これから直面する脱炭素やデジタル化といった社会の大きな変革期を乗り越えるために不可欠な資質を反映しています。

求める人物像の根底にあるのは、困難な課題に対しても受け身にならず、自ら課題を見つけ出し、周囲を巻き込みながら情熱を持って最後までやり遂げる力です。

また、陸・海・空・宇宙と事業フィールドが広大であるため、未知の領域に対しても臆せず学び、柔軟な発想で新しい価値を生み出そうとする姿勢も極めて重要です。

本章では、三菱重工が掲げるこれらの人物像を4つの側面に分解し、その背景にある企業の意図を詳しく解説します。

求める人物像
  • 未知の領域へ果敢にチャレンジする志
  • 柔軟な発想で自ら考え行動する力
  • 互いの価値観を尊重し協働できる力
  • 社会貢献への強い使命感と高い倫理観

未知の領域へ果敢にチャレンジする志

三菱重工は、H3ロケットの開発や次期戦闘機の開発、あるいはCCUS(CO2回収・貯留)といった最先端技術の実用化など、常に「日本初」「世界初」のプロジェクトに挑み続けてきた企業です。

これらの事業は、前例のない困難や技術的な壁に直面することの連続です。

そのため、三菱重工は現状維持に満足せず、高い目標や未知の領域に対して、失敗を恐れずに果敢に挑戦できる人材を強く求めています。

これは、求める人物像における「Challenge(責任感にあふれ、情熱を持って最後までやり遂げる人材)」にも通じます。

志望動機や自己PRでは、過去に自ら高い目標を設定し、その達成に向けて粘り強く努力した経験をアピールすることが有効です。

例えば、研究活動で誰も試みたことのないアプローチに挑戦した経験や、部活動で困難な目標達成のためにチームを牽引した経験などです。

重要なのは、その挑戦のプロセスで直面した困難と、それを乗り越えるために発揮した情熱や責任感を具体的に描写することです。

柔軟な発想で自ら考え行動する力

三菱重工が手掛ける事業は、社会課題の複雑化に伴い、従来のやり方が通用しない場面が増えています。

脱炭素とエネルギー安定供給の両立など、相反する要求に応えるためには、新しい価値を生み出す柔軟な発想が不可欠です。

これは求める人物像の「Basic(柔軟な発想で自ら考えて行動し、新しい価値を生み出す人材)」に直結します。

三菱重工は、指示待ちの姿勢ではなく、自ら課題を発見し、それを解決するために何をすべきかを主体的に考えて行動できる人材を求めています。

例えば、学生時代のグループワークやアルバイトにおいて、既存のやり方に疑問を持ち、自ら改善策を提案・実行して成果を出した経験などがこれにあたります。

重要なのは、単に「考えた」だけでなく、実際に「行動」に移し、周囲を巻き込みながら「新しい価値」を生み出したプロセスを具体的に示すことです。

三菱重工という巨大な組織においても、個々の「考動」の積み重ねが、経営革新や技術開発の原動力となると期待されています。

互いの価値観を尊重し協働できる力

三菱重工のプロジェクトは、その規模の大きさから、社内の多様な部門、グループ会社、さらには国内外のパートナー企業など、膨大な数のステークホルダーとの協働によって成り立っています。

技術者、営業、法務、資材調達など、異なる専門性や価値観を持つ人々が「和」を重んじ、一つの目標に向かって力を合わせることが不可欠です。

これは綱領の「和を重んじて」や、求める人物像の「Active(互いの価値観を尊重し合い、バランス感覚に優れた人材)」にも表れています。

採用担当者は、応募者が独りよがりにならず、チーム全体の成果を最大化するために他者の意見に耳を傾け、調整役や潤滑油として機能できるかを見ています。

例えば、部活動やサークル活動で意見が対立した際に、双方の主張を理解し、着地点を見出すために粘り強く対話を続けた経験などは、この協調性をアピールする上で有効です。

高い専門性を持つと同時に、組織人としてのバランス感覚を備えた人材が求められています。

社会貢献への強い使命感と高い倫理観

三菱重工の事業は、国の安全保障やエネルギーインフラなど、社会の根幹を担うものが多く、その一つひとつに極めて重い社会的責任が伴います。

綱領の第一に「社業を通じて社会の進歩に貢献する」と掲げられている通り、利益追求以前に、社会に対する使命感や高い倫理観が全社員に求められます。

防衛事業であれば国家の平和と独立を守るという責任、エネルギー事業であれば人々の生活基盤を支えるという責任です。

採用選考では、応募者がこうした三菱重工の「重い使命」に心から共感し、それを全うできる人物かを見極めています。

志望動機では、「社会貢献がしたい」という表面的な言葉ではなく、なぜ自分がその重い責任を背負ってでも三菱重工で働きたいのか、その根本的な動機を自身の価値観と結びつけて語る必要があります。

また、綱領の「誠実を旨とし、公私の別を明らかにする」にもあるように、公明正大な姿勢で仕事に取り組める誠実さも、当然ながら厳しく評価されます。

【三菱重工の志望動機】三菱重工の志望動機に入れ込むべきポイント3選

三菱重工の志望動機でライバルと差をつけるためには、いくつかの「戦略的な要素」を盛り込む必要があります。

三菱重工は、その事業の公共性、規模感、技術力の高さから、極めて優秀な学生が多数応募してくる企業です。

その中で埋もれないためには、「三菱重工の事業や理念を深く理解している」こと、そして「自分がそこで活躍できる明確な根拠がある」ことを論理的に示さなくてはなりません。

「なぜ他の重工メーカーではなく、三菱重工なのか」という問いに対する、あなただけの答えが求められています。

特に、三菱重工が現在注力している脱炭素社会の実現や安全保障への貢献といった、時代を象徴する大きな課題に、自分をどう結びつけるかが鍵となります。

本章では、数多くの志望動機を見てきた採用担当者の視点から、ESや面接で特に高く評価される、志望動機に必ず入れ込むべき3つの核心的なポイントを解説します。

志望動機に入れ込むべきポイント
  • 社会インフラを支える「使命感」への共感
  • 「陸・海・空・宇宙」にわたる事業の幅広さと技術力
  • 競合他社との比較して優れた点を盛り込む

社会インフラを支える「使命感」への共感

三菱重工の志望動機において、最も重要な要素の一つが、同社の「使命」への共感です。

三菱重工が手掛けるのは、発電所、交通システム、防衛装備品、ロケットなど、どれもが「社会インフラ」そのものであり、人々の生活や国の安全に直結しています。

志望動機では、こうした「社会の基盤を根底から支える」という事業の公共性と、それに伴う重い責任に対して、強い共感と覚悟を示すことが不可欠です。

「大きな仕事がしたい」という憧れレベルではなく、「電力の安定供給という使命を果たしたい」や「国の安全保障に技術で貢献したい」といった、具体的な使命感を自身の言葉で語る必要があります。

これを裏付けるために、学生時代に責任感を持って困難な役割を全うした経験や、社会課題の解決にやりがいを感じたエピソードなどを交えることで、「あなたも三菱重工の一員として同じ使命感を共有できる人材だ」と採用担当者に納得させることができます。

「陸・海・空・宇宙」にわたる事業の幅広さと技術力

「なぜ三菱重工なのか」という問いに答える上で、その圧倒的な事業領域の幅広さと、各分野での高い技術力への言及は欠かせません。

三菱重工の強みは、「陸・海・空・宇宙」の全てをカバーし、それらの技術を融合させて新たなソリューションを生み出せる点にあります。

例えば、エネルギー分野で培ったガスタービン技術が航空エンジンに応用されたり、防衛分野で培ったシステムインテグレーション技術がインフラ整備に活かされたりします。

志望動機では、この事業の幅広さを単に賞賛するのではなく、その中で自分が特に関心を持つ分野(例:脱炭素技術、航空宇宙システムなど)を明確にし、その分野の将来性や技術的優位性に惹かれた理由を具体的に述べることが重要です。

自身の専門性や研究内容と、三菱重工の特定の技術領域を結びつけ、「貴社の〇〇という技術に、私の〇〇の知見を活かせる」とアピールすることで、志望動機の説得力は飛躍的に高まります。

競合他社との比較して優れた点を盛り込む

三菱重工の志望動機の説得力を決定づけるのが、競合他社との比較です。

重工業界には川崎重工やIHI、総合電機・インフラ分野では日立製作所や東芝など、強力なライバルが存在します。

これらの企業と比較した上で、「なぜ三菱重工でなければならないのか」を明確に言語化することは、あなたの企業研究の深さと志望度の高さを証明する最強の武器となります。

例えば、「川崎重工が二輪車やロボットにも強みを持つのに対し、貴社はエネルギー(特にガスタービン)と防衛・宇宙という国の根幹をなす分野で圧倒的な存在感を放っている点に魅力を感じた」といった具体的な比較が有効です。

この比較を盛り込むことで、「数ある選択肢を検討した結果、三菱重工が第一志望である」という論理的な結論を提示でき、採用担当者に「この学生は本気だ」と強く印象付けることができます。

ただし、他社を不必要に貶めるのではなく、あくまで客観的な事実に基づき、三菱重工の優位性や魅力をポジティブに伝える姿勢が重要です。

【三菱重工の志望動機】競合他社との比較しよう

三菱重工の志望動機を作成する上で、競合他社との比較分析は避けて通れない、最も重要なプロセスの一つです。

重工業界には、同じく「重工」の名を冠する川崎重工やIHIが存在し、また、エネルギーやインフラという広い括りでは日立製作所なども競合となります。

これらの企業と三菱重工を並べて比較することで、「なぜ三菱重工を選ぶのか」というあなたの志望動機に、揺るぎない論理的な裏付けを与えることができます。

採用担当者は、あなたが「重工業界」というだけで志望しているのか、それとも「三菱重工」の持つ独自の強みや事業特性を理解した上で志望しているのかを厳しく見ています。

比較する際は、単に売上規模や事業セグメントを羅列するのではなく、各社が「何に強みを持ち」「どのような戦略を描いているのか」という質的な違いに着目することが重要です。

本章では、主要な競合他社を取り上げ、三菱重工との違いを明確にするための比較軸を提示します。

①川崎重工との違い(事業ポートフォリオと防衛分野)

三菱重工と川崎重工は、ともに「陸・海・空・宇宙」の領域で事業を展開する総合重工業メーカーですが、その事業ポートフォリオと得意分野には明確な違いがあります。

川崎重工の大きな特徴は、「Kawasaki」ブランドで世界的に知られるモーターサイクル(二輪車)&エンジン事業や、国内トップクラスのシェアを持つ産業用ロボット事業など、BtoCに近い製品や精密機械分野でも強い存在感を放っている点です。

また、航空宇宙分野では、旅客機の分担製造やヘリコプターに強みを持っています。

一方、三菱重工は、事業規模全体で川崎重工を上回っており、特に「エネルギー」分野(ガスタービンなど)と「防衛」分野において、その規模と技術力で圧倒的な優位性を持っています。

例えば、防衛省向けの装備品契約額は三菱重工が長年トップであり、戦闘機やイージス艦など国の防衛の根幹を担っています。

志望動機で比較する際は、この「事業の重点領域の違い」に着目し、自分がエネルギーや防衛といった国の根幹事業に強く惹かれるのか、あるいはロボットや二輪車といった分野にも関心があるのかを明確にすると良いでしょう。

②IHIとの違い(航空エンジンとエネルギー分野)

IHI(旧・石川島播磨重工業)も、三菱重工や川崎重工と並ぶ総合重工業メーカーです。

IHIの最大の特徴は、「航空エンジン」事業に極めて強いことで、ボーイング社やエアバス社向けの民間航空機エンジンの国際共同開発に主要パートナーとして参画し、高い技術力とシェアを誇っています。

また、エネルギー分野ではボイラー技術に強みがあり、社会インフラ分野でも橋梁やシールドマシンなどで高い実績を持っています。

一方、三菱重工も航空エンジンやエネルギー事業を手掛けていますが、エネルギー分野ではガスタービンや原子力、脱炭素技術(CCUS)など、より広範かつ大規模なソリューションを提供できる点が異なります。

また、防衛・宇宙分野においても、IHIが主に航空エンジンやロケットの一部コンポーネントを得意とするのに対し、三菱重工は戦闘機やロケット本体(H3ロケット)のプライムコントラクター(主契約企業)として、システム全体を取りまとめる役割を担っています。

航空エンジンのスペシャリストを目指すならIHI、より広範なエネルギーソリューションや防衛・宇宙システム全体に携わりたいなら三菱重工、といった比較軸が考えられます。

③日立製作所との違い(ハードウェアとITソリューション)

三菱重工と日立製作所は、ともにエネルギーやインフラといった社会基盤を支える巨大企業ですが、そのビジネスモデルと強みの源泉は大きく異なります。

三菱重工が、ガスタービン、船舶、防衛装備品、ロケットといった「重厚長大」なハードウェア(製品)そのものの製造・エンジニアリングに圧倒的な強みを持つ「ものづくり」の企業であるのに対し、日立製作所は近年、IT・デジタル技術(特に「Lumada」)を駆BtoBし、ハードウェアとソフトウェアを融合させた「ソリューション」提供へと大きく舵を切っています。

もちろん三菱重工もDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していますが、企業のDNAとしては、日立が「ITによる社会革新」を前面に出しているのに対し、三菱重工はあくまで「最先端のハードウェア技術による社会課題解決」が中核にあります。

志望動機で比較する際は、自分が最先端の「ものづくり」そのものに深く関わりたいのか、あるいは「IT・デジタル」を駆使した社会インフラの最適化に関わりたいのか、という志向性の違いを明確にすることが重要です。

④海外競合(GE、シーメンス)との違い(グローバルでの立ち位置)

就活生がグローバルな視点を持つならば、三菱重工の競合は国内に留まりません。

特にエネルギー分野(ガスタービンなど)においては、米国のGE(ゼネラル・エレクトリック)やドイツのシーメンスといった世界的な巨大コングロマリットが最大のライバルとなります。

これらの海外競合は、三菱重工を上回る圧倒的な事業規模とグローバルな顧客基盤、そして強力なブランド力を持っています。

三菱重工は、これらの巨人と世界市場で戦うために、日立製作所との火力発電システム事業の統合(三菱パワー)などを経て、技術力と事業規模を強化してきました。

特に、CO2を排出しない水素ガスタービンや、CO2回収技術(CCUS)といった脱炭素分野において、世界をリードする技術を確立しようと鎬を削っています。

志望動機でグローバルな視点をアピールしたい場合、単に「海外で働きたい」ではなく、「GEやシーメンスといった巨人と伍していくために、貴社の〇〇という先端技術の確立・普及に貢献したい」といった、世界市場での競争を意識したビジョンを示すことができると、非常に高く評価されるでしょう。

【三菱重工の志望動機】三菱重工のES通過者の志望動機の共通点

三菱重工のエントリーシート(ES)を通過する志望動機には、いくつかの明確な共通点が存在します。

これらの傾向を分析することで、採用担当者が何を評価しているのか、その核心が見えてきます。

最も顕著な共通点は、「なぜ三菱重工なのか」という問いに対する答えが、競合他社との比較(特に川崎重工やIHI)を通じて明確に示されている点です。

通過者の多くは、三菱重工が持つ「エネルギー分野(特にガスタービンや脱炭素技術)」や「航空・防衛・宇宙」といった事業の優位性や社会的重要性を具体的に指摘し、そこに自身の関心や専門性を結びつけています。

次に、「社会課題の解決」や「社会インフラへの貢献」といった言葉を、自身の具体的な経験やビジョンと結びつけて語っている点も共通しています。

単なる憧れではなく、「自身の〇〇という経験から、電力の安定供給という使命に貢献したい」といった形で、使命感の源泉を明らかにしています。

また、理系・文系問わず、自身の専門性や学生時代の経験が、入社後にどう活かせるのか、その「貢献イメージ」が具体的に描かれていることも、ES通過者の大きな特徴と言えます。

【三菱重工の志望動機】三菱重工の志望動機を作成する際の4つの注意点

三菱重工の志望動機は、その壮大な事業規模と社会的な使命感に魅力を感じるあまり、かえって内容が抽象的になり、失敗してしまうケースが後を絶ちません。

採用担当者は、何千通ものエントリーシートに目を通す中で、「また同じような内容だ」と感じる志望動機を厳しくふるい落としています。

「社会貢献がしたい」「大きな仕事がしたい」「日本の技術力を世界に」といった言葉は、誰もが使う可能性があり、それだけではあなたの熱意や独自性は伝わりません。

三菱重工が求めているのは、同社の事業の本質を理解し、その上で「自分にしかできない貢献」を具体的に語れる人材です。

本章では、就活生が三菱重工の志望動機で陥りがちな4つの典型的な失敗パターンを挙げ、評価を下げる要因と、それを回避するための具体的な改善策を解説します。

これらの注意点を事前に把握し、あなたの志望動機が「その他大勢」に埋もれないよう、しっかりと対策を講じてください。

志望動機を作成する際の4つの注意点
  • 「社会貢献」や「インフラ」という言葉の抽象的な使用
  • 「事業が幅広い」という感想で終わってしまう
  • 「安定性」や「三菱ブランド」を志望理由の主軸にする
  • 自身の経験と入社後のビジョンが結びついていない

「社会貢献」や「インフラ」という言葉の抽象的な使用

三菱重工の事業は、その全てが「社会貢献」や「インフラ」に直結しています。

だからこそ、「社会貢献がしたいから」「インフラを支えたいから」という志望理由は、それ自体が志望動機になっていないのと同じです。

採用担当者からすれば、「それは他の重工メーカーやインフラ企業でもできるのでは?」という疑問しか残りません。

NGなのは、これらの言葉を「憧れ」のレベルで語ってしまうことです。

この失敗を避けるためには、「なぜ」そう思うのかを徹底的に深掘りする必要があります。

例えば、「社会貢献」であれば、「どのような社会課題」を「なぜ」解決したいのか、そして「なぜそれが三菱重工の技術でなければならないのか」を具体的に説明しなければなりません。

「大学時代の〇〇の経験から、エネルギーの安定供給の重要性を痛感し、貴社の世界トップクラスのガスタービン技術で貢献したい」といったように、自身の原体験と三菱重工の具体的な事業・技術を結びつけることが不可欠です。

「事業が幅広い」という感想で終わってしまう

三菱重工の「陸・海・空・宇宙」にわたる事業の幅広さは、確かに大きな魅力です。

しかし、就活生が陥りがちなミスとして、「貴社の事業の幅広さに魅力を感じた」という「感想」で終わってしまうケースがあります。

これでは、あなたが企業のパンフレットを読んだだけで、深く考えていないという印象を与えてしまいます。

採用担当者が知りたいのは、その「幅広い事業」の中で、あなたが「具体的にどの分野」に「なぜ」惹かれ、「どう貢献したいのか」という点です。

例えば、「貴社の多角的な事業の中でも、特に宇宙開発事業におけるH3ロケットプロジェクトに強い関心があります。

なぜならといった形で、数ある事業の中から必ず一つ、あるいは関連する分野に焦点を絞る必要があります。

その上で、その事業が持つ社会的意義や将来性について自分の考えを述べ、自身の専門性やビジョンとどう結びつくのかを論理的に展開してください。

「安定性」や「三菱ブランド」を志望理由の主軸にする

三菱重工は、日本を代表するコングロマリットであり、その「安定性」や「ブランド力」に魅力を感じる就活生も少なくないでしょう。

しかし、これらの要素を志望動機の「主軸」に据えることは、選考において致命的なマイナス評価につながる可能性があります。

なぜなら、採用担当者は、安定した環境に安住したい人材ではなく、同社の綱領にあるように「経営の革新と技術の開発に努め」、未来の社会課題に「挑戦」していく人材を求めているからです。

「安定しているから」という理由は、あなたの成長意欲や主体性を疑わせる原因となります。

もちろん、企業選びの軸として安定性を考慮するのは当然ですが、それはあくまで副次的な理由に留めるべきです。

志望動機では、あくまで事業内容の将来性、技術力の高さ、社会的な使命感など、仕事そのものに対する前向きな魅力を中心に据え、あなたの挑戦意欲をアピールすることが重要です。

自身の経験と入社後のビジョンが結びついていない

志望動機の説得力は、「過去(自身の経験)」と「未来(入社後のビジョン)」が一貫した論理で結びついているかにかかっています。

就活生が陥りがちなミスは、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)で語る強みと、志望動機で語る入社後にやりたいことがバラバラになってしまうことです。

例えば、自己PRでは「粘り強く課題を解決する力」をアピールしているにもかかわらず、志望動機では「貴社の新しい技術開発に挑戦したい」とだけ述べ、その「粘り強さ」が新しい技術開発のどのような場面で活かせるのかが全く説明されていないケースです。

自身の経験と入社後のビジョンが結びついていない

志望動機の説得力は、「過去(自身の経験)」と「未来(入社後のビジョン)」が一貫した論理で結びついているかにかかっています。

就活生が陥りがちなミスは、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)で語る強みと、志望動機で語る入社後にやりたいことがバラバラになってしまうことです。

例えば、自己PRでは「粘り強く課題を解決する力」をアピールしているにもかかわらず、志望動機では「貴社の新しい技術開発に挑戦したい」とだけ述べ、その「粘り強さ」が新しい技術開発のどのような場面で活かせるのかが全く説明されていないケースです。

三菱重工の採用担当者は、あなたの強みが三菱重工というフィールドで具体的にどう発揮されるのかを見ています。

これを防ぐためには、「私の強みである〇〇は、貴社の〇〇という事業において、〇〇という形で活かせると考えます」というように、自身の経験(強み)と入社後のビジョン(貢献)を明確にブリッジさせる一文を入れることが有効です。

過去の経験が、三菱重工で未来を切り開くための確かな土台となっていることを示してください。

【三菱重工の志望動機】インターンに参加して有利に本選考を進めよう

三菱重工への入社を強く希望する場合、インターンシップへの参加は、本選考を有利に進める上で非常に重要な戦略となります。

三菱重工は、技術系・事務系ともに多様なインターンシッププログラムを提供しており、これらは単なる会社説明会とは一線を画します。

特に、実務体験型のプログラムでは、実際の職場の雰囲気や業務のスケール感、そして「社会の基盤を支える」という仕事の重みを肌で感じることができます。

この実体験こそが、他の就活生と差別化できる志望動機の源泉となります。

さらに重要なメリットとして、インターンシップ参加者、特にそこでのパフォーマンスが高く評価された学生は、本選考における「早期選考」ルートに案内される可能性が非常に高いという点が挙げられます。

通常選考よりも早い段階で選考がスタートし、場合によっては一部の選考プロセスが免除されることもあります。

企業理解の深化と選考の優遇という二重のメリットを享受できるため、三菱重工が第一志望群であるならば、インターンシップへの応募は必須と言えるでしょう。

【三菱重工の志望動機】三菱重工の志望動機例文

三菱重工の志望動機は、その広範な事業領域ゆえに、どのような切り口でアピールするかが重要になります。

ここでは、あなたのバックグラウンドや志向性に合わせて使い分けられるよう、5つの異なるアプローチの志望動機例文を紹介します。

例えば、大学での研究内容を直接活かす「経験(専門性)ベース」、社会課題解決への思いを軸にする「価値観(使命感)ベース」、語学力やリーダーシップをアピールする「スキルベース」、そして脱炭素や宇宙開発といった特定の「将来ビジョンベース」などです。

これらの例文は、あくまで構成や論理展開の参考です。

丸暗記するのではなく、例文の「型」を借りながら、あなた自身の具体的なエピソードや言葉に入れ替え、オリジナリティのある志望動機を完成させてください。

例文①(経験ベース:理系・研究活動)

私が貴社を志望する理由は、世界トップクラスの技術力を結集し、エネルギーの安定供給と脱炭素社会の実現という壮大な社会課題に本気で取り組んでいる姿勢に強く惹かれたからです。 私は大学院で、燃焼工学に関する研究、特にアンモニアの混焼技術の最適化に取り組んでいます。 研究では、シミュレーションと実証実験の結果が乖離するという壁に直面しましたが、諦めずに条件設定やモデルを見直し、粘り強く要因を特定する作業を続けました。 この経験から、困難な課題に対しても地道な検証を重ね、真理を追求する探究心を培いました。 貴社は、ガスタービン分野で世界をリードしており、特に水素・アンモニアガスタービンの開発・実用化において最前線を走っています。 私の研究で培った燃焼工学の専門知識と粘り強さは、貴社のエナジーセグメントにおいて、次世代のクリーンエネルギー技術を確立し、社会実装を加速させる上で必ずや貢献できると確信しています。 貴社の一員として、日本の、そして世界のエネルギーの未来を支えるという使命に挑戦したいです。

例文②(価値観ベース:使命感・社会貢献)

私が貴社を強く志望する理由は、「社業を通じて社会の進歩に貢献する」という綱領に深く共鳴し、自身の価値観と強く一致すると感じたからです。 私は学生時代、地域活性化のボランティア活動に注力しました。 当初は個々の活動がバラバラでしたが、私はメンバー間の調整役となり、「地域住民の生活を長期的に支える」という共通の目標を設定し直しました。 地道なヒアリングを重ね、本当に必要な支援は何かを突き詰めた結果、持続可能な仕組みを構築でき、住民の方から「あなたたちのおかげで生活が良くなった」という言葉を頂きました。 この経験から、目先の利益ではなく、人々の生活基盤を長期的な視点で支える仕事にこそ、最大のやりがいを感じるようになりました。 貴社は、電力、交通、防衛、宇宙と、まさに国の根幹を支える事業を手掛けています。 私の持つ「他者のために誠実に尽くし、最後までやり遂げる」という信念は、貴社の重い社会的使命を全うする上で必ず活かせると信じています。

例文③(スキルベース:文系・グローバル)

私が貴社を志望するのは、日本の高い技術力を基盤に、世界中の社会インフラの発展に貢献できるグローバルな事業フィールドに強い魅力を感じるからです。 私は大学時代、米国への交換留学プログラムにおいて、多様な国籍の学生が参加する国際開発のプロジェクトリーダーを務めました。 当初は文化や価値観の違いから議論が停滞しましたが、私は一人ひとりと対話を重ね、共通のゴールを粘り強く確認し続けました。 異なる背景を持つメンバーの意見を尊重し、一つの方向にまとめ上げる調整力と、臆せず議論をリードする主体性を培いました。 貴社は、海外売上高比率が高く、世界各地で大規模なプラント建設やインフラ整備プロジェクトを手掛けています。 私の強みである異文化適応力と課題解決のための調整力は、貴社のプラント・インフラセグメントにおいて、現地スタッフやパートナー企業と強固な信頼関係を築き、複雑なプロジェクトを成功に導くために不可欠な能力だと自負しております。 貴社のグローバルな舞台で、日本の技術と誠実さを世界に届けたいです。

例文④(将来ビジョンベース:防衛・宇宙事業)

私が貴社を志望する理由は、日本の平和と独立を守る「防衛事業」と、人類の新たな可能性を切り開く「宇宙事業」という、他社にはない極めて重要かつ未来志向の事業領域に強く惹かれているからです。 私は、技術が国家の安全保障と未来の選択肢に直結するという事実に強い関心を持ってきました。 数ある企業の中でも、貴社は次期戦闘機やイージス艦、そしてH3ロケットのプライムコントラクターとして、日本の技術的独立性と国際競争力の象徴とも言えるプロジェクトを牽引しています。 これらの事業は、最高水準の技術力だけでなく、国家的な使命を背負うという強烈な責任感と情熱が不可欠だと理解しています。 私は学生時代、ロボットコンテストのチームリーダーとして、失敗の許されないプレッシャーの中で、細部にまでこだわり抜き、チームをまとめて目標を達成した経験があります。 この経験で培った責任感と実行力を、貴社の航空・防衛・宇宙セグメントで発揮し、日本の安全と未来に貢献するという崇高なミッションに全力を尽くしたいです。

例文⑤(別角度のアプローチ:ものづくりと技術の融合)

私が貴社を志望する理由は、貴社が持つ「陸・海・空・宇宙」という広範な事業領域の技術を、時代の要請に応じて融合・進化させ、新たなソリューションを生み出し続ける「総合エンジニアリング力」にあります。 私は、一つの技術を極めるだけでなく、それをいかに社会課題の解決に応用していくかという視点を重視しています。 例えば、貴社がガスタービン技術を航空エンジンや発電分野に応用し、さらにそこにCO2回収技術を組み合わせることで「脱炭素」という社会命題に応えようとする姿勢に、ものづくりの本質と未来への柔軟性を感じました。 私は大学で機械工学を専攻する傍ら、情報工学の知識も主体的に学び、両分野の知見を活かした研究に取り組んでいます。 この「異なる分野の知識を融合させて新たな価値を模索する」という私の強みは、貴社のように多様な技術が有機的に結びついている環境でこそ、最大限に発揮できると確信しています。 貴社で、既存の枠組みにとらわれない技術のシナジーを追求し、未来の社会インフラ創造に貢献したいです。

【三菱重工の志望動機】よくある質問

三菱重工の就職活動を進めるにあたり、多くの就活生が共通の疑問や不安を抱えています。

特に、その圧倒的な企業規模と事業の特殊性から、「学歴フィルターは存在するのか」「文系でも技術的な知識は必要なのか」「配属先はどのように決まるのか」といった点は、志望動機を練る上でも知っておきたい重要な情報です。

これらの疑問を事前に解消しておくことは、無用な不安を取り除き、自信を持って選考に臨むために不可欠です。

本章では、就活アドバイザーの視点から、三菱重工の採用に関してよく寄せられる質問をピックアップし、それぞれに対して採用の実態に基づいた的確な回答をしていきます。

Q1. 三菱重工に学歴フィルターはありますか?

結論から言うと、三菱重工の採用において、明確な「学歴フィルター」は存在しないと考えられます。

採用実績校を見ると、旧帝大や早慶といった最難関大学から、GMARCHや関関同立、地方国公立大学、さらには高等専門学校(高専)まで、非常に幅広い層から採用している事実が確認できるからです。

三菱重工が重視しているのは、大学名という「看板」ではなく、あくまで応募者個人の資質、すなわち「三菱重工の使命への共感度」と「困難に立ち向かいやり遂げる力」です。

ただし、結果として、難易度の高い研究や課題に取り組んできた高学歴層の学生が、求める人物像と合致するケースが多くなる傾向はあります。

学歴に自信がなくても、企業研究を徹底し、「なぜ三菱重工か」を自身の経験に基づき論理的に説明できれば、内定の可能性は十分にあります。

Q2. 文系(事務系)でも技術的な知識は必要ですか?

文系(事務系)の応募者に対して、理系(技術系)の応募者と同レベルの高度な技術的専門知識は求められません

事務系の職種(営業、資材調達、法務、経理、人事など)で求められるのは、むしろコミュニケーション能力、交渉力、論理的思考力、そしてチームで協働する力です。

しかし、三菱重工が「何を」作り、「どのような技術」で社会に貢献しているのか、その「概要」を理解しておくことは極めて重要です。

例えば、営業職であれば、自社製品(例:ガスタービン)が競合他社の製品と比べて技術的にどのような優位性があるのかを顧客に説明できなければなりません。

志望動機においても、「貴社のCCUS(CO2回収)技術の将来性に惹かれた」など、具体的な技術や製品名を挙げ、それに関心を持った理由を述べられると、企業研究の深さと本気度を強くアピールすることができます。

Q3. 配属先(勤務地)はどのように決まりますか?

三菱重工の配属先決定プロセスは、応募するコースによって異なります。

まず、理系(技術系)の採用は、「職種別採用(ジョブマッチング)」が基本です。

これは、応募の段階で希望する事業分野や職種(例:エナジーセグメントのガスタービン研究開発)を選択し、選考を通じてその部門のニーズと本人の専門性・適性がマッチングすれば、原則としてその部門へ配属される仕組みです。

一方、文系(事務系)の採用は、入社後の配属を特定しない「ポテンシャル採用」が基本となります。

内定後に配属希望調査が行われ、本人の希望や適性、そして全社的な人員計画を総合的に勘案して、最終的な配属先(事業所・部門)が決定されます。

そのため、事務系の場合は必ずしも第一希望の勤務地や事業分野になるとは限りませんが、面接などで自身のキャリアプランを具体的に伝えておくことは重要です。

Q4. 志望動機で「防衛事業」に触れても大丈夫ですか?

はい、まったく問題ありません。

むしろ、防衛事業は三菱重工の核心的な強みであり、他社との最大の差別化要因の一つであるため、強い関心があるならば積極的に言及すべきです。

日本の防衛産業において三菱重工はリーディングカンパニーであり、戦闘機、イージス艦、潜水艦など、国の安全保障の根幹をなす装備品を手掛けています。

この事業には「国の平和と独立を守る」という極めて重い社会的使命が伴います。

志望動機で防衛事業に触れる際は、単なる「かっこいい」といった憧れではなく、その「社会的使命」や「責任の重さ」を深く理解していること、そしてその使命に貢献したいという強い覚悟を持っていることを示す必要があります。

例えば、「貴社が持つ最先端技術で日本の安全保障に貢献したいという強い思いがある」といった形で、自身の価値観や使命感と結びつけて語ることが重要です。

まとめ

三菱重工の志望動機を作成するプロセスは、単なる選考対策ではなく、エネルギー、インフラ、防衛、宇宙といった「社会の根幹」に、自分がどう向き合い、貢献したいのかを深く自問する作業です。

本記事で解説した通り、三菱重工が求めるのは、その重い社会的使命に共感し、困難な課題にも果敢に挑戦し、誠実さと和をもって最後までやり遂げる人材です。

競合他社との違いを明確にし、あなた自身の具体的な経験と、三菱重工で成し遂げたい未来のビジョンを、熱意を持って結びつけてください。

徹底した企業研究と自己分析こそが、あなたの志望動機を揺るぎないものにします。

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