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はじめに
NTTドコモは、国内最大の通信キャリアとして圧倒的な顧客基盤を誇り、社会インフラを支える安定性から、就職活動生に極めて高い人気があります。
しかし、その事業領域は通信に留まらず、金融・決済、コンテンツ、法人向けDX支援など多岐にわたります。
この巨大企業の選考を突破するためには、変化の激しい情報通信業界における同社の戦略を深く理解し、「なぜドコモなのか」を明確に示す論理的な志望動機が不可欠です。
この記事では、企業研究から具体的な例文まで、ドコモの志望動機作成に必要な全てを徹底解説します。
志望動機が完成したらAIチェッカーを使おう
志望動機を書き上げた最後のステップとして、AIチェッカーの活用は非常に有効です。
採用担当者は日々膨大な数のエントリーシートを審査しており、基本的な誤字脱字や不自然な日本語は、内容以前に志望度や注意力そのものを疑われる原因となります。
AIチェッカーは、こうした文法的なミスを客観的に検出するだけでなく、文章の冗長な部分や論理構成の僅かな矛盾点を指摘し、より洗練された表現を提案してくれます。
ただし、AIチェッカーは万能ではありません。
最も重要なチェック観点は、AIの提案に頼りすぎた結果、あなた自身の「個性」や「具体的な経験」が失われていないかという点です。
AIは一般的な正しさは示せても、あなたの熱意や原体験のリアリティまでは判断できません。
AIの修正を鵜呑みにせず、あくまで読みやすさを向上させるための「壁打ち相手」として活用してください。
最終的には、自分の言葉で語られており、論理的かつ情熱的に「なぜドコモなのか」が伝わるか、自分の目で厳しく確認することが合格への鍵となります。
【NTTドコモの志望動機】NTTドコモを知ろう
NTTドコモの志望動機を作成する上で、最初の、そして最も重要なステップは、深い企業理解です。
NTTドコモは、単なる「携帯電話会社」ではありません。
約9,000万を超える日本最大級の顧客基盤という圧倒的な強みを持ち、その基盤の上で通信事業はもちろんのこと、「スマートライフ事業」としてdポイント経済圏、金融・決済、コンテンツ配信、ヘルスケアなど、人々の生活そのものに関わる多角的なサービスを展開しています。
さらに、「法人事業」では、5GやIoT、AIといった最先端技術を駆使し、あらゆる産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するソリューションパートナーとしての側面も強めています。
この章では、ドコモの複雑で巨大な事業の全体像、安定した業績、そして志望動機の核となる企業理念を深掘りし、「なぜドコモでなければならないのか」を明確にするための土台を築きます。
NTTドコモの事業内容
NTTドコモの事業構造は、大きく「コンシューマ通信事業」「スマートライフ事業」「法人事業」の3つの柱で構成されています。
就活生がまず理解すべき主力事業は、言うまでもなくコンシューマ通信事業です。
これは、個人のお客様に対し、スマートフォンや携帯電話、光ブロードバンド「ドコモ光」などの高品質な通信サービスを提供する、ドコモの根幹であり最大の収益源です。
しかし、近年のドコモの成長を牽引しているのが、スマートライフ事業と法人事業です。
スマートライフ事業は、「dポイントクラブ」という強力な会員基盤を軸に、「d払い」や「dカード」といった金融・決済サービス、映像・音楽などのコンテンツサービス、さらには電力やメディカル分野にまで及び、顧客の生活をあらゆる側面からサポートする「経済圏」を構築しています。
法人事業では、単なる回線提供に留まらず、NTTグループの総力を結集したソリューション(AI、IoT、クラウドなど)を活用し、企業の経営課題解決や社会のDX推進を強力にサポートしています。
この多角的なビジネスモデルこそが、ドコモの強みと将来性を理解する鍵です。
NTTドコモの業績
企業の安定性と将来性を測る上で、業績の把握は欠かせません。
NTTドコモは、NTTグループの中核企業として、極めて安定した財務基盤を誇っています。
売上高や営業利益は、通信料金の値下げ競争など市場環境の変動を受けながらも、堅調に推移しています。
その背景にあるのが、前述した事業の多角化です。
従来の通信料収入(コンシューマ通信事業)に加え、金融・決済やコンテンツといった「スマートライフ事業」、そして法人向けのDX支援を行う「法人事業」が、新たな収益の柱として力強く成長しています。
就活生が注目すべきは、発表されている中期経営戦略です。
ドコモは現在、「通信事業の深化」と「非通信事業の拡大」を両輪で進めています。
特に、dポイント経済圏の拡大や、5Gを活用した法人ソリューションの強化、さらにはWeb3.0やメタバースといった次世代領域への先行投資にも積極的です。
こうした企業の成長戦略と、自身が挑戦したい領域や貢献できる強みを具体的に結びつけて語ることが、志望動機の説得力を高めます。
NTTドコモの企業理念
NTTドコモの企業理念やパーパスは、志望動機を作成する上で最も重要な共感の基盤となります。
ドコモが現在掲げているブランドスローガンは「あなたと世界を変えていく。
」です。
これは、単に通信インフラを提供するだけでなく、一人ひとりのお客様に寄り添い、先進技術と革新的なサービスによって、社会全体にポジティブな変化(=新しい価値)をもたらしていくという強い意志を示しています。
また、ドコモは「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」という創業以来の理念も大切にしています。
志望動機に活かす際は、これらの理念に「共感した」と述べるだけでは不十分です。
重要なのは、なぜその理念に共感するのかを、自身の具体的な経験と結びつけて説明することです。
例えば、「サークル活動でITツールを活用し、コミュニケーションの課題を解決してチームの成果を最大化した経験」と、「新しいコミュニケーション文化の創造」を結びつけるなどです。
ドコモが目指す未来と、自身の価値観や原体験がどのように重なるのかを論理的に示すことが求められます。
【NTTドコモの志望動機】NTTドコモが志望動機で見ていること
NTTドコモは、その圧倒的な顧客基盤と社会的影響力の大きさゆえに、志望動機を通じて応募者の「人間性」と「ポテンシャル」を深く見極めようとします。
通信という社会インフラを支える責任感はもちろんのこと、近年はスマートライフ事業や法人事業といった非通信領域での競争が激化しており、従来の枠組みにとらわれない新しい挑戦が求められています。
そのため、採用担当者は、単なるドコモへの憧れや志望度の高さだけでなく、ドコモが直面する課題や未来の戦略を正しく理解しているか、そしてその上で、自ら考え行動し、周囲と協働して成果を出せる人材かどうかを厳しく評価しています。
この章では、NTTドコモが志望動機の中で特に重視している3つの評価軸を詳細に解説します。
自身の経験をこれらの軸に沿って整理することが、選考突破の第一歩です。
志望動機で特に重視されるポイント①:「なぜドコモか」という明確な論理性
NTTドコモの採用担当者が志望動機で最も知りたいのは、「なぜKDDIやソフトバンクではなく、NTTドコモなのか」という点です。
通信業界は競合他社との違いが見えにくい側面があるため、ここが曖昧だと「他のキャリアでも良いのでは」と判断されてしまいます。
この問いに答えるには、深い企業研究に基づいた明確な論理性が必要です。
例えば、ドコモの持つ約9,000万という日本最大の顧客基盤に魅力を感じ、その膨大なデータを活用したマーケティングや新サービス開発に挑戦したい、という視点。
あるいは、dポイントやd払いといった「スマートライフ事業」の経済圏の広さに着目し、通信を基盤とした生活全体のプラットフォーム構築に関わりたい、という動機。
さらには、NTTグループ(NTTデータ、NTTコミュニケーションズ等)との連携による、法人向けDXソリューションの総合力に惹かれ、社会課題の解決に貢献したい、という理由も有効です。
自身のやりたいことと、ドコモ独自の強みを具体的に結びつけてください。
志望動機で特に重視されるポイント②:変化を恐れない「挑戦心」と「主体性」
NTTドコモは、巨大な組織でありながら、常に変革と挑戦を続けています。
通信市場の成熟化や異業種からの参入など、事業環境が激変する中で、既存の事業モデルを守っているだけでは成長は望めません。
そのため、ドコモは「自律したプロフェッショナル」として、現状維持に甘んじることなく、自ら課題を発見し、主体的に行動を起こせる人材を強く求めています。
志望動機では、過去の経験において、前例のないことや困難な目標に対して、失敗を恐れずに自ら手を挙げてチャレンジしたエピソードを盛り込むことが極めて有効です。
例えば、所属する組織の古い慣習に対して問題意識を持ち、具体的な改善策を提案し、周囲を巻き込みながら実行に移した経験などです。
受け身の姿勢ではなく、自ら考えて行動したプロセスを具体的に示すことで、ドコモの「挑戦」する風土への適性をアピールできます。
志望動機で特に重視されるポイント③:多様な人を巻き込む「共創力(協調性)」
NTTドコモの仕事は、その規模の大きさゆえに、決して一人で完結することはありません。
新しいサービスを一つ生み出すにも、技術部門、営業部門、マーケティング部門、法務部門など、社内の多様な部署との連携が不可欠です。
さらに、スマートライフ事業や法人事業では、NTTグループ各社や、外部のパートナー企業との「共創」が前提となります。
したがって、自分とは異なる専門性や価値観を持つ人々と円滑にコミュニケーションを取り、一つのチームとして目標に向かって進むことのできる「共創力(協調性)」が厳しく見られています。
志望動機でアピールすべきは、単なる「仲の良さ」ではなく、意見の対立や困難な状況があった際に、どのように対話を重ね、それぞれの強みを引き出しながらチーム全体の成果を最大化しようと努めたか、という具体的なプロセスです。
ドコモという大きな組織の中で、歯車としてではなく、ハブとして機能できる人材であることを示す必要があります。
【NTTドコモの志望動機】NTTドコモの求める人物像
NTTドコモは、そのブランドスローガン「あなたと世界を変えていく。
」を実践していくために、明確な人物像を定義しています。
それは、通信という社会インフラを支える「使命感」と、従来の枠を超えて新しい価値を創造する「挑戦心」を併せ持つ人材です。
ドコモのビジネスは、安定した通信ネットワークの維持という「守り」の側面と、スマートライフや法人DXといった「攻め」の領域が共存しています。
この複雑でダイナミックな環境下で活躍するためには、特定のスキルだけでなく、変化にしなやかに対応できるマインドや、多様なステークホルダーと協働できる姿勢が不可欠です。
この章では、NTTドコモが新卒採用において特に重視している4つの人物像を、その背景にある企業文化や事業特性と結びつけながら詳細に解説します。
求める人物像①:自ら考え行動する「自律したプロフェッショナル」
NTTドコモは、社員一人ひとりが「自律したプロフェッショナル」であることを求めています。
これは、指示待ちの姿勢ではなく、自身の役割と責任を深く理解し、自ら課題を発見し、その解決に向けて主体的に行動できる人材を指します。
ドコモの事業領域は広範であり、変化のスピードも速いため、上司からの指示だけをこなしていては新しい価値は生まれません。
例えば、お客様から寄せられた小さな声や、日々の業務データの中に潜む課題の兆候を見逃さず、「どうすればもっと良くなるか」を常に考え、改善策を立案・実行する姿勢が求められます。
ドコモでは若手のうちから裁量権が与えられる場面も多く、プレッシャーの中で自ら意思決定し、行動を起こした経験は、この「自律性」を示す強力な証拠となります。
学生時代の経験においても、自ら目標を設定し、その達成のために何をすべきかを考え、行動に移したプロセスを具体的にアピールすることが重要です。
求める人物像②:失敗を恐れず挑戦し続ける「チャレンジャー」
NTTドコモは、その安定した企業基盤とは裏腹に、非常に「挑戦」を重んじる企業文化を持っています。
通信市場が成熟し、異業種からの競争も激化する中、既存の成功体験にとらわれず、新しいビジネスモデルやサービスを果敢に生み出していかなければならないからです。
ドコモが求める「チャレンジャー」とは、単に無謀な挑戦をする人ではなく、明確な目的意識を持ち、リスクを分析した上で、失敗を恐れずに一歩を踏み出せる人材です。
そして、たとえ失敗したとしても、その経験から学び、次の成功につなげる粘り強さを持った人材です。
例えば、サークル活動や研究で、前例のない手法を取り入れたり、困難と思われる高い目標を設定したりし、その過程で起きた問題を乗り越えた経験は、この「挑戦心」をアピールする上で有効です。
ドコモの変革をリードする原動力としてのポテンシャルを示すことが求められます。
求める人物像③:多様な仲間と「共創」できる人材
NTTドコモのビジネスは、社内外の多様なパートナーとの「共創」によって成り立っています。
特にスマートライフ事業や法人事業では、NTTグループ各社はもちろん、金融機関、コンテンツホルダー、自治体、スタートアップ企業など、実に多くのステークホルダーと連携します。
そのため、自分とは異なる専門知識やバックグラウンドを持つ人々の意見を尊重し、お互いの強みを最大限に引き出しながら共通のゴールを目指せる「共創力」が不可欠です。
ドコモの仕事は、個人の能力だけで完結するものは少なく、チームとしていかに大きな成果を出せるかが問われます。
学生時代に、文化や立場の異なるメンバーとチームを組み、意見の対立を乗り越えて一つの目標を達成した経験や、異なる組織の間でハブとなり、プロジェクトを推進した経験は、この資質を強くアピールする材料となります。
他者を巻き込み、動かす力が求められています。
求める人物像④:社会への貢献意識と高い倫理観を持つ人材
NTTドコモは、通信という現代社会に不可欠なインフラを担う企業であり、その事業は極めて公共性の高いものです。
また、約9,000万という膨大な顧客の個人情報や決済情報を預かる立場でもあります。
そのため、社員一人ひとりには、自らの仕事が社会に与える影響の大きさを深く自覚し、強い「使命感」と「高い倫理観」を持って業務を遂行することが求められます。
目先の利益や効率だけを追求するのではなく、常にお客様や社会全体にとって何が最適かを考え、誠実に行動する姿勢が不可欠です。
災害発生時の通信の確保、情報セキュリティの徹底、すべてのお客様への公平なサービス提供など、ドコモの信頼を支えているのは、こうした社員の地道で誠実な努力です。
自身の経験の中で、ルールや約束事を厳格に守り、他者の利益や公共の福祉を考えて行動したエピソードがあれば、ドコモの社会的責任を担う一員としての適性を示すことができます。
【NTTドコモの志望動機】NTTドコモの志望動機に入れ込むべきポイント3選
NTTドコモの志望動機を作成する際、多くの就活生が「通信インフラを支えたい」「dポイントを使っているから」といった理由を挙げがちです。
しかし、これだけでは数万通の応募の中で埋もれてしまいます。
採用担当者に「この学生はドコモの本質を理解している」と感じさせるためには、より深く、戦略的なアピールが不可欠です。
ドコモが今、通信会社から「スマートライフカンパニー」へと変革を遂げようとしている現状を踏まえ、なぜドコモの「今」と「未来」に貢献できるのかを示す必要があります。
この章では、志望動機の説得力を飛躍的に高めるために、必ず盛り込むべき3つの重要な視点について解説します。
入れ込むべきポイント①:「通信×非通信」のシナジーへの着目
NTTドコモの最大の強みは、国内最大の通信事業という強固な基盤と、その上で展開するスマートライフ事業(金融・決済、コンテンツ等)や法人事業との「シナジー(相乗効果)」にあります。
志望動機では、この独自のビジネスモデルに強く惹かれていることを示すべきです。
例えば、「単なる通信の安定供給だけでなく、その通信網を活用して、金融やヘルスケアといった人々の生活に密着したサービスをシームレスに提供できる点に魅力を感じる」といった視点です。
また、法人事業においても、「5Gという最先端の通信技術と、NTTグループのソリューションを掛け合わせることで、他社には真似できない規模での社会課題解決(例:スマートシティ、遠隔医療)が可能になる」といった点に着目できます。
自分がドコモに入社して、この「通信×非通信」のシナジーを具体的にどのように強化し、新たな価値を生み出したいかを語ることで、企業理解の深さを示すことができます。
入れ込むべきポイント②:「約9,000万の顧客基盤」の活用視点
NTTドコモが持つ約9,000万という圧倒的な顧客基盤は、他の競合他社にはない最大の資産です。
この膨大なアセットを、あなたはどのように活用し、ドコモのビジネスに貢献したいか、という視点を盛り込むことが極めて重要です。
「多くの人々に影響を与えたい」という抽象的なレベルではなく、「この顧客基盤から得られる膨大なデータを分析し、お客様一人ひとりに最適化された新しいサービス(例:パーソナライズド広告、次世代の金融商品)を企画したい」といった具体的な提案が求められます。
あるいは、「dポイント経済圏をさらに拡大させ、通信のお客様をスマートライフ事業へ、スマートライフ事業のお客様を通信事業へと相互送客するマーケティング戦略に携わりたい」といった視点も有効です。
この巨大な顧客基盤を「責任」と「可能性」の両面から捉え、それを活用する具体的なアイデアを示すことが、あなたのポテンシャルを証明します。
競合他社との比較して優れた点を盛り込む
志望動機の説得力を決定づけるのが、「なぜ競合(KDDI, ソフトバンク, 楽天)ではなく、ドコモなのか」という問いへの明確な回答です。
競合比較を盛り込む最大のメリットは、企業研究の深さと入社意欲の高さを客観的に示せる点にあります。
例えば、KDDIが「au経済圏」で金融やエンタメに強みを持つのに対し、ドコモは「dポイント」を軸にしたより広範な生活領域(医療、エネルギー等)への展開力と、NTTグループ連携による法人ソリューションの総合力で優位性がある、といった比較が可能です。
また、ソフトバンクが持つ「ビジョン・ファンド」を通じた先進技術への投資スピードと比較し、ドコモが持つ「通信品質」へのこだわりと、研究開発部門(ドコモR&D)の技術力に惹かれた、という視点も有効です。
他社にはないドコモ独自の強みを具体的に指摘し、それが自身のやりたいことや価値観とどう合致するかを論理的に説明することで、志望動機の解像度は格段に上がります。
【NTTドコモの志望動機】競合他社との比較しよう
NTTドコモの志望動機を練り上げる上で、競合他社との比較は避けては通れない、最も重要なプロセスです。
通信業界は、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルという強力なライバルが存在し、各社が独自の戦略で顧客獲得と非通信領域の拡大を競っています。
採用担当者は「なぜ、その中でもドコモを選んだのか」という理由を最も重視しています。
この問いに説得力を持って答えるためには、各社の強み、弱み、戦略の違いを深く理解し、ドコモにしかない独自の魅力を明確に言語化する必要があります。
それは、あなたの企業研究の深さを示すと同時に、入社意欲の本気度を証明する何よりの証拠となります。
この章では、主要な競合他社を取り上げ、事業領域、経済圏戦略、企業風土といった具体的な比較軸で、その違いを徹底的に解説します。
KDDI (au) との違い:「au経済圏」と「金融事業」
KDDIは、NTTドコモの最大のライバルであり、「au」ブランドで強力な顧客基盤を持っています。
KDDIとの最大の違いは、「au経済圏」の戦略的な構築方法、特に「金融事業」の位置づけにあります。
KDDIは「au PAY」を軸に、auじぶん銀行、auカブコム証券、au損保など、金融サービスをグループ内に垂直統合し、通信と金融の連携を極めて強力に推進しています。
これは「スマートマネー構想」と呼ばれ、au経済圏の中核をなしています。
一方、ドコモも「d払い」や「dカード」で金融・決済領域を強化していますが、「dポイント」という共通ポイントを軸に、よりオープンに多様なパートナー企業と連携する「プラットフォーム戦略」の色合いが強いと言えます。
就活生としては、金融との一体感を強めるKDDIの戦略と、NTTグループの総合力とオープンな連携で経済圏を広げるドコモの戦略と、どちらが自身の目指す姿に近いかを比較検討することが重要です。
ソフトバンクとの違い:「ビジョン・ファンド」と「先進技術への投資」
ソフトバンクは、他の2キャリアとは一線を画す「投資会社」としての一面を強く持っています。
最大の特徴は、グループで運営する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通じて、世界中のAIやIoT、シェアリングエコノミーといった先進技術を持つスタートアップ企業に巨額の投資を行っている点です。
そして、それらの技術やサービスを日本国内の通信事業や法人事業にいち早く取り入れ、非連続な成長を目指す戦略を取っています。
また、PayPayという国内最大のコード決済サービスをグループに持つことも強力な武器です。
一方、NTTドコモは、自社の研究開発(R&D)部門が6GやAIなどの基盤技術を地道に研究開発しており、NTTグループ全体の技術力を背景にした堅実なイノベーションを得意としています。
スピード感と先進性で攻めるソフトバンクに対し、技術力と顧客基盤で堅実に変革を進めるドコモ、という企業文化や戦略の方向性の違いは、志望動機を考える上で重要な比較軸となります。
楽天モバイルとの違い:「完全仮想化」と「楽天経済圏」
第4のキャリアとして参入した楽天モバイルは、既存の3キャリアとは根本的にビジネスモデルが異なります。
最大の違いは、基地局の設備をソフトウェアで制御する「完全仮想化クラウドネイティブネットワーク(Open RAN)」を世界で初めて商用化した点です。
これにより、従来のキャリアに比べて圧倒的な低コストでのインフラ構築と、柔軟なサービス開発が可能であるとされています。
また、楽天モバイルの最大の武器は、70以上のサービスから成る「楽天経済圏」との連携です。
楽天モバイルを契約することで楽天市場でのポイント倍率が上がるなど、グループサービスへの送客を強力に行っています。
一方、ドコモは、長年培ってきた圧倒的な通信品質の「信頼性」と、dポイントを中心とした経済圏を持っています。
低コストとスピードで挑戦する楽天に対し、品質と信頼、NTTグループの総合力で勝負するドコモという構図です。
就活生は、挑戦的な環境か、安定した基盤の上での変革か、という視点で比較できます。
NTTグループ他社との違い:「ドコモ」の立ち位置
NTTドコモを志望する際、同じNTTグループ内のNTTデータやNTTコミュニケーションズとの違いを理解しておくことも重要です。
NTTグループは2022年に大規模な再編を行い、ドコモはNTTコミュニケーションズとNTTコムウェアを子会社化し、グループの法人事業を中核的に担う存在となりました。
一方で、NTTデータはグループのITサービス・コンサルティング機能の中核を担い、グローバル展開を加速しています。
就活生が比較すべきポイントは、「顧客接点」です。
NTTドコモの最大の強みは、約9,000万の個人顧客と強固な関係を持つ「コンシューマ事業」と、そこから派生するスマートライフ事業です。
NTTデータがBtoB(法人向け)やBtoBtoCのシステム構築に特化しているのに対し、ドコモは日本最大のBtoCプラットフォームを持ちながら、その基盤を活かしてBtoB(法人事業)も強力に推進しています。
個人のお客様の生活を変えたいのか、企業のシステム変革を支えたいのか、という視点で自身の志向性を明確にすることが重要です。
【NTTドコモの志望動機】NTTドコモのES通過者の志望動機の共通点
NTTドコモのエントリーシート(ES)を通過する志望動機には、いくつかの明確な共通点が存在します。
人気企業であるため、単に「インフラを支えたい」「dポイントを使っている」といったありきたりな内容では、膨大な応募の中に埋もれてしまいます。
通過者の多くは、ドコモが「通信会社」から「スマートライフカンパニー」へと変革しようとしている現状と、その戦略(非通信領域の拡大、法人DXの推進)を深く理解しています。
その上で、「なぜ競合(KDDI, ソフトバンク)ではなく、ドコモでなければならないのか」を、ドコモ独自の強み(例:9,000万の顧客基盤、NTTグループの総合力)と結びつけて論理的に説明しています。
さらに、ドコモが求める「挑戦心」や「共創力」を、自身の具体的なエピソードに基づいて証明し、「入社後に自分がどう貢献できるか」を明確に示している点が共通しています。
【NTTドコモの志望動機】NTTドコモの志望動機を作成する際の4つの注意点
NTTドコモの志望動機を作成する際、熱意はあるものの、その伝え方を誤ってしまう就活生が少なくありません。
ドコモは、その社会的影響力の大きさから、応募者の論理性や企業理解の深さを厳しく見ています。
抽象的な言葉で憧れを語ったり、企業研究の浅さが見え隠れしたりすると、即座に評価を下げてしまうリスクがあります。
特に、競合他社との違いを明確に意識できていない志望動機は、「ドコモでなくても良いのでは」という印象を与えかねません。
ここでは、多くの就活生が陥りがちな失敗パターンを避け、採用担当者に響く志望動機を作成するために、絶対に押さえておくべき4つの注意点を具体的に解説します。
注意点①:「インフラを支えたい」という抽象的な理由
「通信インフラを支えたい」という理由は、通信業界を志望する学生の多くが用いるため、これだけでは全く差別化になりません。
もちろん、ドコモの根幹が社会インフラであることは事実ですが、採用担当者が知りたいのはその先です。
なぜ他のインフラ(電力、ガス、鉄道)ではなく「通信」なのか、そしてなぜ通信の中でも「ドコモ」で支えたいのか、という点です。
さらに、現在のドコモはインフラを「支える」だけでなく、そのインフラを活用して「新しい価値を創造する」(スマートライフ事業や法人DX)ことに注力しています。
したがって、「支えたい」という受け身の姿勢だけでなく、「ドコモのインフラ基盤の上で、どのような新しいサービスを生み出し、社会に貢献したいか」という、未来志向で主体的な視点を盛り込まなければ、ドコモが今求めている「挑戦心」を持った人材とは評価されにくいでしょう。
注意点②:「dポイントを使っている」などの消費者目線のみ
「dポイントやd払いを日常的に利用しており、その利便性に感動した」といった、単なる一消費者としての感想で終始してしまう志望動機も注意が必要です。
もちろん、自社サービスへの愛着は重要ですが、採用担当者が知りたいのは、「利用者」としてではなく、「提供者」として何をしたいかです。
例えば、「dポイントの利便性に感動した」で終わるのではなく、「この強力なポイント経済圏を、自分がどう活用し、さらに拡大させていきたいか」というビジネス視点での提案が必要です。
「競合のau経済圏と比較し、ドコモの経済圏にはまだ○○の領域が足りない。
自分なら△△の経験を活かして、その領域を開拓したい」といったように、現状の課題分析と具体的な貢献策まで踏み込むことで、単なるファンではなく、ビジネスパートナーとしてのポテンシャルを示すことができます。
注意点③:競合他社との違い(特にKDDI)が不明確
NTTドコモの志望動機で最も陥りやすいミスが、競合他社、特にKDDI(au)との違いを明確に説明できないことです。
「通信と非通信の融合」や「経済圏の構築」といった戦略は、KDDIも同様に強力に推進しています。
そのため、「通信を基盤に金融やエンタメに挑戦したい」とだけ述べると、「それはKDDIでもできるのでは?」と即座に疑問を持たれます。
この疑問を払拭するには、ドコモ独自の強みを明確に意識する必要があります。
例えば、「約9,000万という圧倒的な顧客基盤」、「NTTグループ(データ、コミュニケーションズ等)との連携による法人ソリューションの総合力」、「dポイントのオープンなプラットフォーム戦略」など、KDDIにはないドコモならではの資産に言及し、「だからこそドコモでなければならない」という論理を構築することが不可欠です。
注意点④:「安定性」や「研修制度」など受け身の姿勢
NTTドコモはNTTグループの中核企業であり、安定した経営基盤や充実した福利厚生・研修制度を持っていることは事実です。
しかし、これを志望動機の中心に据えることは絶対に避けるべきです。
なぜなら、ドコモが今求めているのは、安定に安住する人材ではなく、変化を恐れず「挑戦」する人材だからです。
「充実した研修制度で学びたい」「安定した環境で働きたい」といった受け身の姿勢は、ドコモが求める「自律したプロフェッショナル」像とは対極にあります。
アピールすべきは、「ドコモの安定した基盤を『活用』して、どのような新しいチャレンジがしたいか」という主体的な意欲です。
「失敗を恐れずに挑戦できる環境」としてドコモの基盤を捉え、自らがドコモの変革にどう貢献できるかを具体的に提案する姿勢が求められます。
【NTTドコモの志望動機】インターンに参加して有利に本選考を進めよう
NTTドコモの内定獲得を目指す上で、インターンシップへの参加は極めて有効な戦略です。
ドコモのインターンは、単なる企業説明の場ではなく、実際の業務に近い高度なグループワークや、最前線で活躍する社員との座談会を通じて、ドコモの「今」の課題と未来の戦略を肌で感じられる貴重な機会です。
Webサイトだけでは分からない社風や仕事の進め方、求められる「共創力」や「挑戦心」のリアルを体感することで、志望動機の解像度を飛躍的に高めることができます。
さらに重要な点として、ドコモのインターンシップは、参加者のパフォーマンス次第で本選考の早期選考ルートに繋がることがあります。
インターンでの積極的な姿勢や論理的な思考が高く評価されれば、その後の選考プロセスが一部免除されるなど、他の就活生に対して大きなアドバンテージを得られる可能性が高まります。
【NTTドコモの志望動機】NTTドコモの志望動機例文
ここまでに解説した企業研究、競合比較、そして志望動機作成のポイントを踏まえ、具体的な例文を5つの異なる切り口から紹介します。
これらの例文は、①スマートライフ事業(経済圏)への着目、②法人事業(DX支援)への着目、③自身の「挑戦心」とのマッチング、④「共創力」のアピール、⑤技術・R&Dへの関心、といったバリエーションで構成されています。
これらはあくまで型であり、最も重要なのはあなた自身の具体的なエピソードです。
自分の経験をこれらのフレームワークに当てはめ、なぜドコモでなければならないのかを明確に示す、オリジナルの志望動機を作成するための参考にしてください。
例文①:スマートライフ事業(dポイント経済圏)ベース
私がNTTドコモを志望する理由は、約9,000万という日本最大の顧客基盤と「dポイント」を軸にした経済圏を活用し、人々の生活をあらゆる面から豊かにするプラットフォーム構築に挑戦したいからです。
私は大学のゼミで、異業種連携による新たなビジネスモデル創出について研究しました。
その中で、成功の鍵は、強固な顧客基盤と、多様なサービスを繋ぐ「共通価値(ポイントなど)」にあると学びました。
貴社は、通信という基盤の上に金融・決済、コンテンツ、エネルギーといった多様なサービスを「dポイント」で結びつけ、他社にはない規模とオープン性で経済圏を拡大しています。
私は飲食店のアルバイトリーダーとして、顧客アンケートを分析し、近隣の商店と連携した相互送客キャンペーンを企画・実行し、売上向上に貢献しました。
この「データを基に他者を巻き込む力」を活かし、貴社のスマートライフ事業において、dポイント経済圏のさらなる拡大、特に未開拓な領域(例:教育、介護)へのサービス展開に貢献したいと強く願っています。
(448文字)
例文②:法人事業(社会課題解決・DX)ベース
私が貴社を志望するのは、NTTグループの総合力と最先端の通信技術を駆使し、日本社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)を牽引することで、社会課題の解決に貢献したいと考えるからです。
私は地方出身者として、地元の中小企業のデジタル化の遅れや、医療・教育インフラの地域間格差を肌で感じてきました。
貴社は、単なる通信回線の提供に留まらず、5GやIoT、AIといった技術と、NTTコミュニケーションズやNTTデータのソリューション力を結集し、スマートシティや遠隔医療、スマート農業といった具体的な形で社会課題解決に取り組んでいます。
私は長期インターンシップで、クライアント企業の業務プロセスを分析し、ITツール導入による効率化を支援した経験があります。
この「課題発見力」と「論理的提案力」を活かし、貴社の法人事業部門において、特にデジタル化に悩む中小企業や地方自治体に寄り添い、その変革を力強くサポートすることで、持続可能な社会の実現に貢献したいです。
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例文③:「挑戦心」と「変革」への共感ベース
私がNTTドコモを志望する理由は、国内最大の通信キャリアという安定した基盤を持ちながらも、常に「新しいコミュニケーション文化の創造」を目指し、変革と挑戦を恐れない企業文化に強く惹かれているためです。
私は学生時代、所属するサークルの活動がマンネリ化しているという課題に対し、自ら改革プロジェクトを立ち上げました。
当初は既存のやり方を変えることに抵抗を示すメンバーも多くいましたが、私は課題をデータで可視化し、改革後の明確なビジョンを粘り強く共有しました。
結果として、新しい企画を導入し、前年比で新入生加入数を2倍に増やすことに成功しました。
この経験から、主体的に行動し、周囲を巻き込んで変化を生み出すことのやりがいを学びました。
貴社が通信の枠を超え、Web3.0やメタバースといった未知の領域に果敢に挑戦している姿勢に深く共感しており、私の「挑戦心」と「実行力」を活かし、貴社の「あなたと世界を変えていく。
」というスローガンを体現する一員となりたいです。
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例文④:「共創力」とNTTグループ連携ベース
私が貴社を志望するのは、そのブランドスローガン「あなたと世界を変えていく。
」が示す「共創」の姿勢に深く共感するからです。
貴社の仕事は、社内の多様な専門家はもちろん、NTTグループ各社や外部のパートナー企業など、多くの人々との連携なくしては成り立たないと理解しています。
私は大学のゼミで、異なる学部の学生と共同でビジネスプランコンテストに参加しました。
当初は専門知識の違いから議論が停滞しましたが、私は各自の強みと弱みを整理し、共通のゴールを再設定するファシリテーター役を担いました。
異なる視点を尊重し、融合させることで、私たち独自のプランを完成させ、入賞を果たすことができました。
この「多様な意見を調整し、一つのチームとして成果を出す力」は、貴社で働く上で不可欠な素養だと考えます。
貴社において、社内外のハブとなり、NTTグループの総合力を最大限に引き出す「共創」を推進することで、一人では成し遂げられない大きな価値を社会に生み出したいです。
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例文⑤:技術・R&D(6Gなど)への関心ベース
私がNTTドコモを志望する理由は、貴社が持つ世界トップクラスの研究開発力(R&D)に魅力を感じ、次世代の通信基盤(6Gなど)の構築を通じて、未来の社会のあり方そのものをデザインしたいと考えるからです。
私は大学で情報工学を専攻し、超低遅延・大容量通信が社会に与えるインパクトについて研究しています。
その中で、貴社が5Gの普及に留まらず、いち早く「6G」に向けた技術開発をリードし、「IOWN構想」などNTTグループ全体で未来のインフラを構想している点に、技術者としての強い探究心と社会的使命感を感じました。
私は研究活動において、前例のない実験手法を自ら考案し、膨大な実験データの分析を粘り強く行うことで、新たな知見を得ることにやりがいを感じてきました。
この「探究心」と「論理的分析力」を活かし、貴社のR&D部門の一員として、世界をリードする革新的な技術の創出に貢献し、「あなたと世界を変えていく。
」という未来の実現を技術面から支えたいと強く願っています。
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【NTTドコモの志望動機】よくある質問
NTTドコモの選考を目指すにあたり、多くの就活生が共通の疑問や不安を抱えています。
「競合他社との違いがうまく説明できない」「NTTグループ内でのドコモの役割が分からない」「文系でも技術的な仕事に関われるのか」など、その巨大な組織ゆえの疑問は尽きません。
これらの疑問点を事前に解消しておくことは、自信を持って面接に臨み、志望動機の論理性を高めるために非常に重要です。
この章では、就活生から特によく寄せられる質問をピックアップし、ドコモの採用実態と事業戦略を踏まえた具体的な回答を提示します。
質問①:NTTデータやNTTコミュニケーションズとの違いが分かりません。
この違いを理解する鍵は、「顧客接点」と「事業領域」です。
NTTドコモの最大の強みは、約9,000万の個人のお客様との強固な接点(BtoC)と、そこから派生する「スマートライフ事業」(dポイント経済圏、金融、コンテンツなど)です。
これがNTTデータやNTTコミュニケーションズとの最も大きな違いです。
一方、NTTデータは、官公庁や金融機関、法人向けの大規模なITシステム構築やコンサルティング(BtoB)に特化しており、グローバルでの売上比率も高いのが特徴です。
NTTコミュニケーションズは、ドコモの子会社となり、ドコモグループの法人事業(BtoB)の中核として、クラウドやネットワークソリューションを提供しています。
したがって、「個人の生活を豊かにしたい、経済圏を創りたい」ならドコモ、「企業の経営課題をITで解決したい」ならドコモの法人部門やNTTデータ、というように、自身の志向性によって選択肢が変わってきます。
質問②:文系(事務系)でも5GやAIなどの技術に関われますか?
全く問題なく、むしろ深く関わります。
NTTドコモの文系(事務系)社員の重要な役割は、「技術を、いかにビジネス(=お金)やサービスに変えるか」を考えることです。
例えば、5GやAIといった最先端の技術(シーズ)そのものを研究するのは技術系社員ですが、その技術を使って「どのような新しいサービス(ニーズ)を創ればお客様に喜ばれるか」「いくらの価格設定なら普及するか」「どのような企業と提携すれば社会課題を解決できるか」といった事業企画、マーケティング、法人営業戦略を立案・実行するのが文系社員の仕事です。
技術の専門家とビジネスの専門家が「共創」することで、ドコモのサービスは生まれています。
したがって、技術そのものの知識よりも、技術の可能性を理解し、それを社会に実装するための論理的思考力や企画力、巻き込み力が文系社員には求められます。
質問③:OB・OG訪問はどれくらい重要ですか?
OB・OG訪問は必須ではありませんが、可能であれば実施することを強く推奨します。
特にNTTドコモのような巨大な組織では、Webサイトや説明会だけでは、部署ごとの雰囲気や具体的な仕事の進め方、リアルなやりがいや困難さを掴むことが難しいからです。
ドコモは「共創」を掲げており、社風や「人」の魅力も重要な要素です。
実際に社員の方と対話し、「なぜドコモで働き続けているのか」「競合他社ではなくドコモを選んだ決め手は何か」といった生の声を聞くことは、志望動機に圧倒的なリアリティと深みを与えます。
また、「スマートライフ事業の○○というサービスについて、現場ではどのような課題意識を持っていますか」といった踏み込んだ質問をすることで、企業研究の深さと思考力をアピールする絶好の機会にもなります。
熱意を伝える場として、非常に有効な手段です。
質問④:「安定」を理由にするのはやはりNGですか?
志望動機として「安定しているから」とストレートに伝えるのは、絶対に避けるべきです。
なぜなら、現在のNTTドコモは、通信市場の競争激化や非通信領域への進出など、むしろ「変革」と「挑戦」の真っ只中にあり、安定志向の人材ではなく「チャレンジャー」を求めているからです。
ただし、「安定性」という言葉の「捉え方」を変えることは可能です。
例えば、「貴社の安定した通信基盤と顧客基盤は、社員が失敗を恐れずに新しい挑戦をするための『土台』であると捉えている。
この恵まれた環境を活かし、自分は○○という新しいサービス開発に果敢に挑戦したい」といった形です。
つまり、安定を「目的」とするのではなく、挑戦するための「手段」として位置づけるのです。
この論理であれば、企業研究の深さと主体的な挑戦意欲を同時に示すことができます。
まとめ
NTTドコモの志望動機を作成する鍵は、同社が「通信会社」から、金融やコンテンツ、法人DXを推進する「スマートライフカンパニー」へと変革している現状を深く理解することです。
「なぜ競合ではなくドコモなのか」を、約9,000万の顧客基盤やNTTグループの総合力といった独自の強みと結びつけて論理的に説明し、あなた自身が持つ「挑戦心」や「共創力」を具体的なエピソードで証明してください。
本記事で得た知識を武器に、自信を持って選考に臨み、未来のドコモを創る一員となる切符を掴んでください。