【ユニリーバの志望動機】内定を掴むために必要なポイントを例文付きで解説

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はじめに

ユニリーバは、「Dove(ダヴ)」や「LUX(ラックス)」、「Lipton(リプトン)」など、世界中で愛される数多くのブランドを展開する、世界最大級の消費財メーカーです。

その高いブランド力に加え、早くから「サステナビリティ(持続可能性)」を経営の核に据える先進的な姿勢は、多くの就活生を惹きつけてやみません。

しかし、その人気と独自の選考スタイルゆえに、内定を獲得するためには、単なる憧れではない、深く掘り下げた志望動機が不可欠です。

本記事では、ユニリーバの企業研究から、独自の選考基準を踏まえた志望動機の作成法、具体的な例文までを徹底的に解説します。

志望動機が完成したらAIチェッカーを使おう

志望動機は、あなたの論理と情熱を企業に伝えるための「作品」です。

特にユニリーバの選考では、あなた自身の「パーパス(存在意義)」と、それを実現するための論理的な道筋が問われます。

多くの時間をかけて練り上げた志望動機は、提出前にAIチェッカーを活用し、客観的な視点を取り入れることを強く推奨します。

AIチェッカーは、誤字脱字や不自然な日本語表現といった基本的なミスを発見するだけでなく、文章の「論理構成」の脆弱性をチェックする上で非常に有効です。

例えば、あなたの「パーパス」と「ユニリーバを志望する理由」との間に論理の飛躍がないか、あるいは抽象的な表現に終始して具体性に欠けていないかを客観的に指摘してくれます。

ただし、AIはあくまであなたの思考を整理し、磨き上げるための補助ツールです。

AIは論理の穴を指摘できても、あなたの原体験に基づく「情熱」や「パーパス」そのものを生み出すことはできません。

AIの提案を参考にしつつも、最終的には自分の言葉で誠実に語りきる。

その「磨き上げ」のプロセスにおいて、AIチェッカーは強力な武器となります。

【ユニリーバの志望動機】ユニリーバを知ろう

説得力のある志望動機を作成するための第一歩は、対象企業であるユニリーバの実像を深く、正確に理解することです。

多くの就活生は、ユニリーバを「DoveやLiptonといった有名ブランドを持つ外資系企業」といったイメージで捉えがちです。

しかし、その本質は、単なる消費財メーカーという枠を大きく超えています。

ユニリーバは、「サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に」することをミッションに掲げ、社会課題の解決そのものをビジネス成長の原動力(ドライバー)とする、「パーパス・ドリブン(パーパス駆動型)」経営の世界的パイオニアです。

志望動機を作成するうえでは、この「ビジネスと社会貢献の両立」を本気で追求する経営戦略と、その根底にある「ユニリーバ・コンパス」と呼ばれる企業理念を理解することが、他の就活生との決定的な差別化につながります。

ユニリーバの事業内容

ユニリーバの事業は、世界190カ国以上で展開され、大きく5つのビジネスグループに分類されます。

「ビューティー&ウェルビーイング」(Dove, Vaselineなど)、「パーソナルケア」(LUX, Axeなど)、「ホームケア」(Domestosなど)、「ニュートリション」(Lipton, Knorrなど)、そして「アイスクリーム」(Ben & Jerry's, Magnumなど)です。

就活生が理解すべき最大の特徴は、これらの多様なブランドポートフォリオを、単に「モノ」として販売しているのではない点です。

ユニリーバのビジネスモデルの核は、各ブランドに明確な「パーパス(存在意義)」を持たせる「ブランド・ビルディング」にあります。

例えば、「Dove」は「美の画一性」という社会課題に挑み、「Ben & Jerry's」は社会正義の実現をブランドのミッションとしています。

このように、消費者の価値観(特にサステナビリティへの関心)に訴えかけることで、強力なブランドロイヤルティを構築し、ビジネスの成長につなげている点が、ユニリーバの最大の強みです。

ユニリーバの業績

ユニリーバの業績を分析する際、単なる売上高や営業利益といった財務数値だけを追うのでは不十分です。

もちろん、世界190カ国以上で事業を展開する巨大企業として、その業績は安定的かつ堅調に推移しています。

しかし、就活生が本当に注目すべきは、その「業績の中身」と「成長戦略」です。

ユニリーバは長年、「ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン」(現在は「ユニリーバ・コンパス」戦略に継承)を掲げ、「サステナビリティに配慮したブランドは、そうでないブランドよりも速く成長する」という仮説を立て、それを実行・証明してきました。

事実、同社の「パーパス」を明確に持つブランド群は、他のブランドよりも高い成長率を示しています。

近年は「Growth Action Plan(成長行動計画)」を打ち出し、より選択と集中を進め、イノベーションのスピードを上げる方針を明確にしています。

志望動機では、サステナビリティが「コスト」ではなく「投資」であり、「成長ドライバー」であるというユニリーバの経営戦略を深く理解していることを示す必要があります。

ユニリーバの企業理念

ユニリーバの企業理念、すなわちパーパス(存在意義)は「サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に」することです。

このパーパスを実現するための具体的な経営戦略が「ユニリーバ・コンパス」と呼ばれ、3つの大きな柱(「地球の健康の改善」「人々の健康・自信・幸福の改善」「より公正でインクルーシブな社会の実現」)で構成されています。

就活生が理解すべき最も重要な点は、これが単なる「スローガン」や「CSR(企業の社会的責任)」の活動ではないということです。

この理念は、使用する原材料の調達方法、製品のプラスチック使用量、広告で発信するメッセージ、社員の働き方に至るまで、ユニリーバのあらゆる「ビジネスの意思決定」の根幹となっています。

志望動機でこの理念に触れる際は、「理念に共感しました」と述べるだけでは全く足りません。

なぜなら、その理念が「あなた自身のパーパス(存在意義)や原体験」と、どのように深く結びついているのか。

そして、その理念の実現(=ビジネスの成長)に、あなたがどう貢献できるのかを具体的に問われるからです。

【ユニリーバの志望動機】ユニリーバが志望動機で見ていること

ユニリーバの採用選考は、他の多くの企業とは一線を画す明確な評価基準を持っています。

それは、一般的な「優秀さ」や「スキル」以上に、候補者一人ひとりの「パーパス(存在意義)」を重視する点です。

ユニリーバは「パーパス・ドリブン(パーパス駆動型)」の企業であり、社員一人ひとりが「自分は何のために働くのか」という問いと向き合い、自らのパーパスと会社のパーパスを重ね合わせながら働くことを理想としています。

そのため、採用選考も「Be Yourself(あなたらしく)」というスローガンのもと、候補者の「ありのままの姿」や「価値観」を深く知ろうとするプロセスになっています。

志望動機では、あなたの熱意や適性だけでなく、あなたの「価値観」がユニリーバの文化とどれだけ強く共鳴するかを見極めようとしています。

志望動機で特に重視されるポイント① 「あなた自身のパーパス(存在意義)」の明確さ

ユニリーバの選考で最も重視されるのは、間違いなく「あなた自身のパーパス(存在意義)」です。

これは、単なる「キャリアプラン」や「やりたい仕事」を超えた、「あなたは、人生を通じて何を成し遂げたいのか」「あなたの情熱の源泉は何か」という根源的な問いへの答えです。

ユニリーバは、「サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に」という壮大なパーパスを掲げています。

この大きな目標に共鳴し、共に働ける仲間を探すために、まず候補者自身の「軸」が明確であるかを問います。

志望動機では、「貴社の〇〇というブランドのパーパス(例:Doveの自己肯定感を高める活動)に共感した」と述べるだけでなく、「なぜなら、私自身が〇〇という原体験から、人々の自己肯定感を高めることに強い情熱(パーパス)を持っているからだ」という、あなた自身の物語(ストーリー)と、ユニリーバのパーパスが必然的に結びつくことを論理的に示す必要があります。

志望動機で特に重視されるポイント② 「スタンダード・オブ・リーダーシップ」へのフィット

ユニリーバは、社員に求める行動特性として「スタンダード・オブ・リーダーシップ」を定義しています。

これには、「Growth Mindset(成長マインドセット)」、「Consumer & Customer Focus(消費者・顧客への焦点)」、「Bias for Action(行動への意欲)」、「Accountability & Responsibility(当事者意識と責任感)」、「Building Talent & Teams(人材とチームの育成)」といった要素が含まれます。

これらは、単なるスキルではなく、困難な状況でどのように考え、行動するかという「マインドセット」です。

志望動機や面接で語る学生時代のエピソード(ガクチカなど)が、これらのリーダーシップ・スタンダードを発揮したものであることを証明する必要があります。

例えば、「Growth Mindset」を示すために、成功体験よりも、失敗から何を学び、どのように次の行動変容に繋げたかを具体的に語ることが、高く評価されます。

志望動機で特に重視されるポイント③ 「Why Unilever?」の論理の深さ

「パーパス」や「サステナビリティ」を掲げる消費財メーカーは、ユニリーバだけではありません。

P&Gやネスレ、花王など、多くの競合他社もESG経営に力を入れています。

その中で、採用担当者が知りたいのは、「なぜ競合他社ではなく、ユニリーバでなければならないのか」という明確な理由です。

「サステナビリティに貢献したい」という動機だけでは、不十分です。

重要なのは、ユニリーバの「独自性」を正しく理解することです。

例えば、「サステナビリティをCSR(社会貢献)ではなく、ビジネス成長の『核』に据えている」という戦略の根本的な違いや、新興国市場での圧倒的な強み、あるいは「WAA(Work from Anywhere & Anytime)」に代表される「Be Yourself」を体現する企業文化など。

これらの「ユニリーバでしか得られない環境」と、あなた自身のパーパスやキャリアビジョンが、いかに強く結びついているかを論理的に説明することが、志望動機の説得力を決定づけます。

【ユニリーバの志望動機】ユニリーバの求める人物像

ユニリーバが求める人物像は、採用スローガンである「Be Yourself(あなたらしく)」という言葉に象徴されています。

彼らが探しているのは、画一的な「優秀な人材」のテンプレートに当てはまる人ではありません。

むしろ、多様なバックグラウンド、価値観、そして「パーパス(存在意義)」を持つ個人が集まり、化学反応を起こすことでイノベーションを生み出すことを期待しています。

しかし、「あなたらしく」とは、「何もしなくていい」という意味では決してありません。

その前提には、ユニリーバが定める「スタンダード・オブ・リーダーシップ」という共通の価値観・行動特性があります。

「個人のパーパス」と「高い基準のリーダーシップ」、この両方を併せ持つ人材こそ、ユニリーバが真に求める人物像です。

この章では、その具体的な中身を4つの側面から詳細に解説します。

求める人物像① Growth Mindset(成長マインドセット)を持つ人

ユニリーバが「スタンダード・オブ・リーダーシップ」の中でも特に重視するのが、「Growth Mindset(成長マインドセット)」です。

これは、自分の能力は固定されていると考える「Fixed Mindset」とは対極にある、「人の能力は努力や経験によって伸ばすことができる」と信じる姿勢を指します。

ユニリーバのビジネス環境は、変化の激しい市場、次々と現れるサステナビリティの課題など、常に未知の挑戦に満ちています。

こうした環境では、現状維持を良しとせず、失敗を「学習の機会」として前向きに捉え、常に新しい知識やスキルをどん欲に学び続ける姿勢が不可欠です。

選考では、成功体験を華々しく語る人よりも、困難や失敗に直面したときに、それをどう乗り越え、何を学んだかを自分の言葉で誠実に語れる人材が高く評価されます。

求める人物像② Bias for Action(行動への意欲)を持つ人

「Bias for Action(行動への意 inept)」もまた、「スタンダード・オブ・リーダーシップ」の重要な要素です。

これは、「完璧な計画を待つのではなく、まずは行動し、そこから学ぶ」という、主体性とスピード感を重視するマインドセットです。

「パーパス」や「戦略」を語る「評論家」は必要ありません。

ユニリーバが求めるのは、そのパーパスを実現するために、自ら課題を発見し、リスクを恐れずに一歩を踏み出し、周囲を巻き込みながら物事を前に進められる「実行者」です。

学生時代の経験においても、単に「考えた」だけではなく、「実際にどのように行動を起こし、状況を変えたか」という具体的なエピソードが問われます。

特に、ユニリーバの「WAA(Work from Anywhere & Anytime)」のような自由な働き方は、この「Bias for Action」という高いレベルの自律性(セルフマネジメント)がなければ成立しません。

求める人物像③ Consumer & Customer Focus(消費者・顧客への焦点)

ユニリーバの全てのビジネスは、「消費者(Consumer)」と「顧客(Customer=小売店など)」を起点としています。

「Consumer & Customer Focus」とは、常に彼らの視点に立ち、そのニーズや課題を深く洞察することを意味します。

しかし、ユニリーバが求めるのは、単なる「御用聞き」ではありません。

重要なのは、データやインサイトに基づき、消費者自身もまだ気づいていない潜在的なニーズ(アンメット・ニーズ)を掘り起こす力です。

そして、そのニーズを、ユニリーバのパーパス(サステナビリティ)と結びつけ、新しい価値として提供することが求められます。

アルバイト経験などで、顧客の表面的な言葉の奥にある「本音」をくみ取り、主体的に改善提案を行った経験などは、この資質をアピールする上で有効です。

求める人物像④ パーパス(存在意義)を持ち、他者を巻き込める人

ユニリーバの企業文化の根幹には、個人の「パーパス」があります。

まずは、あなた自身が「何のために働くのか」「何を成し遂げたいのか」という問いに対し、自分なりの答え(仮説でも良い)を持っていることがスタートラインです。

そして、ユニリーバの仕事は、決して一人では完結しません。

あなたのパーパスを実現するため、あるいは会社のパーパスを達成するために、多様な価値観や専門性を持つチームメンバーを尊重し、共感を生み出し、同じ目標に向かって巻き込んでいく「インクルーシブなリーダーシップ」が不可欠です。

サークル活動やプロジェクトで、自分の「想い」を起点に、意見の異なるメンバーと粘り強く対話し、チームを一つにまとめ上げた経験は、ユニリーバが求めるリーダー像と強く重なります。

【ユニリーバの志望動機】ユニリーバの志望動機に入れ込むべきポイント3選

ユニリーバの志望動機は、他の多くの企業とは一線を画す「独自性」が求められます。

なぜなら、ユニリーバの選考が「スキル」や「学歴」以上に、候補者個人の「パーパス(存在意義)」と、それを実行するための「リーダーシップ」を重視しているからです。

数多くの応募者の中から「Be Yourself(あなたらしく)」輝き、採用担当者の心を動かすためには、戦略的に盛り込むべき3つの核心的なポイントがあります。

それは、「私」という個人のパーパスと、「ユニリーバ」という企業のパーパスを、「具体的な行動(リーダーシップ)」でいかに論理的に結びつけるか、という点に集約されます。

入れ込むべきポイント① 「My Purpose(私の存在意義)」の具体的な言語化

ユニリーバの志望動機において、これが最も重要かつ出発点となる要素です。

これは「将来の夢」や「キャリアプラン」といったレベルの話ではなく、「あなたは、なぜこの世界に存在し、何を成し遂げたいのか」という、より根源的な問いに対するあなたなりの答えです。

この「My Purpose」は、あなた自身の「原体験」(例:幼少期の強烈な体験、留学先で感じた問題意識、困難を乗り越えた経験など)に深く根ざしている必要があります。

なぜ自分が「社会課題」や「人々の自己肯定感」、「地球環境」といったテーマに関心を持つようになったのか。

その「なぜ」を深く掘り下げ、あなた自身の「誠実な言葉」で語ることが、志望動機の土台となります。

壮大なものである必要はなく、あなただけのオリジナルなストーリーが求められます。

入れ込むべきポイント② 「スタンダード・オブ・リーダーシップ」を体現したエピソード

「My Purpose」がどれほど立派でも、それが「口だけ」の理想論であっては意味がありません。

ユニリーバは、そのパーパスを「実行」に移せる人材、すなわち「スタンダード・オブ・リーダーシップ」を発揮できる人材を求めています。

志望動機で語る学生時代のエピソード(ガクチカ)は、この「実行力」の証明でなければなりません。

重要なのは、「何を達成したか(Result)」という結果以上に、「困難な状況下で、どのように考え(Mindset)、どのように主体的に行動したか(Action)」というプロセスです。

例えば、失敗を恐れずに挑戦した経験(Growth Mindset)や、現状を良しとせず自ら行動を起こした経験(Bias for Action)など、ユニリーバの求めるリーダーシップ像と、あなたの具体的な行動が一致していることを、STAR(Situation, Task, Action, Result)のフレームワークに沿って論理的に示しましょう。

競合他社との比較して優れた点を盛り込む

これは、あなたの「My Purpose」を実現する場として、「なぜP&Gや花王、ロレアルではなく、ユニリーバでなければならないのか」という「Why Unilever?」の問いに、論理的に答えるための重要なポイントです。

この比較分析を志望動機に盛り込むことで、採用担当者に対し、「自分は業界全体を深く理解したうえで、明確な意志を持ってユニリーバを選んだ」という本気度と論理的思考力を示すことができます。

例えば、ユニリーバが「サステナビリティ」をビジネス成長の「核」に据えている点(単なるCSRではない点)、新興国市場での圧倒的な強みと知見、あるいは「Be Yourself」を体現する独自の企業文化など、他社にはない「ユニリーバの独自性」を具体的に指摘し、それが「あなたのパーパスを実現するために不可欠である」と結論づけることが、志望動機の説得力を決定づけます。

【ユニリーバの志望動機】競合他社との比較しよう

ユニリーバの志望動機を作成するうえで、競合他社との比較は「Why Unilever?(なぜユニリーバなのか)」という問いに答えるための、最も重要かつ論理的な作業です。

採用担当者は、「パーパス」や「サステナビリティ」といった言葉が、単なる流行り言葉として使われていないか、業界全体を理解した上での「本気の選択」なのかを見極めようとしています。

比較とは、優劣をつけることではありません。

各社の「違い(独自性)」を明確にし、「自分のパーパスや価値観と、最も強く共鳴するのがユニリーバである」という論理を構築するためのプロセスです。

この章では、主要な競合他社を取り上げ、ユニリーバとの違いを明確にするための比較軸を解説します。

競合Aとの違い:P&G (Procter & Gamble)

P&Gは、ユニリーバと並ぶ世界最大の消費財メーカーであり、最大のライバルです。

両社を比較する軸は、「マーケティング戦略」と「企業文化」です。

P&Gの強みは、世界最高峰と名高い「ブランドマネジメント(MBD)」という確立されたシステムと、データドリブンなマーケティングにあります。

非常にロジカルで、仕組み化された組織運営が特徴です。

一方、ユニリーバも強力なマーケティング力を持ちますが、近年は特に「Dove」や「Ben & Jerry's」に代表される「パーパス・ドリブン・マーケティング」を強力に推進し、ブランドの「存在意義」を社会に問いかける手法を強めています。

また、企業文化もP&Gが「ロジカル」「エリート」と評されることが多いのに対し、ユニリーバは「Be Yourself」を掲げ、個人の「パーパス」や多様性をより前面に押し出す傾向があります。

「仕組み」を極めたいか、「パーパス」を軸に据えたいかが、選択の一つの視点となります。

競合Bとの違い:花王

花王は、日本を代表する消費財メーカーであり、特に「技術力(R&D)」において世界トップレベルの強みを持つ企業です。

花王のビジネスモデルは、原料開発からの一貫生産体制や、「ケミカル事業」といったBtoB領域も持つなど、「モノづくり(技術)」を起点としている点が特徴です。

また、「Kirei」という独自のESG(サステナビリティ)戦略を掲げています。

一方、ユニリーバの強みは、モノづくり以上に「ブランド・ビルディング(マーケティング)」「グローバルなサプライチェーン(特に新興国)」にあります。

事業領域も、花王がケミカルを持つに対し、ユニリーバは「食品・アイスクリーム」を持つなど、ポートフォリオが異なります。

「技術革新」をドライバーにしたいなら花王、「ブランド(パーパス)」をドライバーにしたいならユニリーバ、という比較が可能です。

競合Cとの違い:L'Oréal (ロレアル)

ロレアルは、世界最大の「化粧品(ビューティー)」企業です。

ユニリーバも「ビューティー&ウェルビーイング」に注力していますが、両社の最大の違いは「事業ドメイン(領域)の集中度」です。

ロレアルは、ラグジュアリー(ランコムなど)からコンシューマー(ロレアル パリなど)まで、「美」に関連する領域に経営資源を集中投下しています。

一方、ユニリーバのポートフォリオは、ビューティー領域に加え、「食品(ニュートリション)」「ホームケア」といった、より広範な「暮らし」の領域をカバーしています。

サステナビリティへのアプローチも、ロレアルが「美」と「科学」を軸にしているのに対し、ユニリーバは「地球の健康」や「公正な社会」といった、より包括的なテーマを掲げています。

「美」を深く追求したいのか、「美」を含む「サステナブルな暮らし」全体に貢献したいのか、という視点で違いを明確にできます。

競合Dとの違い:ネスレ (Nestlé)

ネスレは、世界最大の「食品・飲料」メーカーであり、「キットカット」や「ネスカフェ」といった強力なブランドを持っています。

ユニリーバも「ニュートリション」や「アイスクリーム」といった食品事業を持っていますが、ネスレほど食品に特化してはいません。

ネスレとの比較軸は、「事業ポートフォリオ」と「サステナビリティのアプローチ」です。

ユニリーバは、ネスレが持たない「ビューティー&ウェルビーイング」や「ホームケア」といった非食品分野が、売上の大きな割合を占めています。

また、サステナビリティ戦略においても、ネスレが「CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)」という独自のフレームワークを持ち、特に「栄養・水・農村開発」に注力するのに対し、ユニリーバは「ユニリーバ・コンパス」のもと、「人々の自信(Dove)」や「公正な社会」といった、より広範で社会的なテーマにも積極的に取り組んでいます。

【ユニリーバの志望動機】ユニリーバのES通過者の志望動機の共通点

ユニリーバのエントリーシート(ES)選考は、「Be Yourself(あなたらしく)」を掲げ、候補者の「個」を深く見ようとする点で非常にユニークです。

この選考を通過する学生の志望動機には、単なる「優秀さ」を超えた、明確な共通点が存在します。

その最大の共通点は、「My Purpose(私の存在意義)」が、具体的な「原体験」に基づいて誠実に語られていることです。

「社会貢献したい」といった漠然とした言葉ではなく、「私は〇〇という経験から、〇〇という社会課題を解決したいと強く願っている」という、「なぜ、あなたが」そのテーマに関心を持つのか、そのストーリーが明確です。

さらに、その「My Purpose」と、ユニリーバが掲げる「ユニリーバ・コンパス」や特定のブランドパーパス(例:Doveの自己肯定感)とが、必然性を持って論理的に結び付けられています。

そして最後に、そのパーパスが「口だけ」でないことを、「スタンダード・オブ・リーダーシップ」を体現した具体的なエピソードで証明している。

この3点の論理構造が、通過者の共通項と言えます。

【ユニリーバの志望動機】ユニリーバの志望動機を作成する際の4つの注意点

ユニリーバの志望動機は、その独自の選考基準(「パーパス」や「Be Yourself」)ゆえに、他の企業と同じ感覚で作成すると、かえって評価を下げてしまう「落とし穴」が数多く存在します。

「あなたらしく」という言葉に甘え、企業研究や論理構築を怠ると、熱意は空回りしてしまいます。

この章では、就活生が陥りがちな「パーパスの履き違え」や「企業理解の浅さ」といった、ユニリーバの志望動機で特に注意すべき4つのポイントを具体的に解説します。

これらのNGパターンを回避し、あなたの「本気度」を正しく伝えましょう。

注意点① 「パーパス」を「社会貢献活動」と履き違える

「貴社のサステナビリティ活動に感銘を受けました」「利益を度外視してでも、社会を良くしたいです」といった志望動機は、一見すると意識が高そうに見えますが、ユニリーバのビジネスモデルを理解していないと判断されます。

ユニリーバにとって、サステナビリティは「慈善活動(CSR)」ではなく、「ビジネス成長のドライバー(CSV)」です。

彼らは、「サステナブルなブランドこそが、消費者に選ばれ、成長する」と信じ、それを実行している企業です。

採用担当者が求めているのは、「理想論」を語る人材ではなく、「ビジネス(利益)」と「パーパス(社会課題解決)」という二律背反に見える課題を、どうすれば両立できるかを考え抜き、実行できる人材です。

志望動機では、「サステナビリティ」と「消費者のニーズ」をどう結びつけ、ブランドの成長に貢献したいかを語る視点が不可欠です。

注意点② 「Be Yourself(あなたらしく)」を「準備不足」と誤解する

「Be Yourself(あなたらしく)」という採用スローガンを、「ありのままの自分を見てほしいので、特別な準備はしていません」「企業研究よりも直感を大事にしました」と履き違えるのは、最も危険な過ちです。

「Be Yourself」とは、「準備不足でいい」という意味では決してありません。

むしろ、「あなたは一体誰で、何を成し遂げたいのか(パーパス)」を、これ以上ないほど深く自己分析し、それを「なぜユニリーバという場で実現したいのか」を徹底的に考え抜き、その結論を「他人の言葉ではなく、あなた自身の言葉で(繕わずに)」表現してほしい、という極めて高度な要求です。

徹底した自己分析と企業研究に裏打ちされた「あなただけの論理」がなければ、本当の「あなたらしさ」は伝わりません。

準備不足は、単なる「熱意の欠如」や「思考の放棄」とみなされます。

注意点③ 「ブランドが好き」という消費者目線のみで終始する

「DoveのCMにいつも感動しています」「LUXを長年愛用しています」といった「ファン」としてのアピールは、志望動機としては不十分です。

採用担当者が知りたいのは、あなたがどれだけユニリーバの製品を愛用しているかではなく、「あなたが、どうやってユニリーバのブランドをさらに成長させ、社会に貢献できるか」です。

この「消費者目線」の落とし穴を避けるには、「なぜ、そのブランド(CM)は人の心を動かしたのか」を、マーケティングやパーパスの視点で「自分なりに分析」する視点が必要です。

そして、「自分なら、そのブランドのパーパスを、次は〇〇という形で発展させられる」「〇〇という新しい視点を提供できる」といった、「提供者」としての具体的な貢献意欲にまで昇華させることが不可欠です。

注意点④ 「WAA」など「働き方」の魅力だけを志望理由にする

「WAA(Work from Anywhere & Anytime)」という、働く場所や時間を社員が自由に決められる制度は、ユニリーバの大きな魅力の一つです。

しかし、「この自由な働き方に惹かれました」という理由を志望動機の「主軸」に据えるのは非常に危険です。

なぜなら、企業が提供する「働き方」は、あくまで「社員が最大限の成果(インパクト)を発揮する」ための「手段」に過ぎないからです。

ユニリーバの「WAA」のような圧倒的な自由は、「圧倒的な成果へのコミットメント」「高いレベルでの自律(セルフマネジメント)」を前提として初めて成立します。

志望動機で働き方に触れる場合は、「この自由な環境を『最大限に活用』して、私はこのように『主体的に』行動し、『通常の枠組み以上の成果』を出すことで貴社に貢献したい」という、「自由」と「責任」をセットで語る論理構成でなければ、単に「楽をしたい人」という浅い誤解を招く可能性があります。

【ユニリーバの志望動機】インターンに参加して有利に本選考を進めよう

ユニリーバの内定獲得を目指すうえで、インターンシップ(U-Path, U-Workなど)への参加は、単に「有利になる」というレベルを超え、極めて重要なステップと言えます。

その最大の理由は、ユニリーバの選考プロセス自体が、候補者の「パーパス」や「スタンダード・オブ・リーダーシップ」を深く見極める、実践的な内容で構成されているためです。

インターンに参加することで、採用ホームページだけでは決して分からない、「Be Yourself」という文化が現場でどう実践されているか、また「パーパス・ドリブン」な議論がどのようなスピード感で行われているかを肌で体感できます。

この「一次情報」は、本選考の志望動機や面接で語る内容に、他の就活生にはない圧倒的なリアリティと深みを与えてくれます。

もちろん、インターンシップでの高いパフォーマンスが評価されれば、早期選考の案内や本選考への優遇(ジョブ内定)に直結する可能性が非常に高く、ミスマッチを防ぐ意味でも積極的に挑戦すべきです。

【ユニリーバの志望動機】ユニリーバの志望動機例文

ユニリーバの志望動機は、「My Purpose(私の存在意義)」「スタンダード・オブ・リーダーシップ(行動特性)」「Why Unilever?(なぜユニリーバか)」という3つの要素を、あなた自身の言葉で論理的に結びつけることが鍵となります。

ここでは、異なる経験や価値観を軸に構成した5つの志望動機例文を紹介します。

これらは、あくまで「論理の組み立て方」「キーワードの使い方」を参考にするためのものです。

丸暗記や模倣は厳禁です。

例文の「型」をヒントに、「あなた自身の原体験」に基づいた、世界に一つだけのオリジナルの志望動機を作成してください。

例文①(経験ベース:パーパス×リーダーシップ)

私のパーパスは、「社会的な『普通』や『こうあるべき』という固定観念を解き放ち、誰もが自分らしさを自信に繋げられる社会を創る」ことです。

この想いの原点は、私自身が留学先で「日本人らしい」という偏見に直面し、自分らしさを見失いかけた経験にあります。

しかし、多様な価値観を持つ仲間との対話(Growth Mindset)を通じて、固定観念を乗り越え、自分らしさを表現する大切さを学びました。

貴社が「Dove」を通じて「美の画一性」に長年疑問を投げかけ、人々の自己肯定感を高めようとする姿勢は、まさに私のパーパスと強く共鳴します。

学生時代、所属サークルで前例のないオンラインイベントを企画した際、当初は「無理だ」という声が多数でしたが、私は「Bias for Action」の精神でまず試作版を作成し、仲間を粘り強く説得して巻き込み、最終的にイベントを成功させました。

この主体性と実行力を活かし、貴社のブランドを通じて、より多くの人が「自分らしさ」を誇れる社会の実現に貢献したいです。

例文②(価値観ベース:サステナビリティ×ビジネス)

私は、「サステナビリティを、一部の意識の高い人の『我慢』ではなく、すべての人にとって『魅力的で、選ばれる理由』に変革する」ことを、自らのパーパスとしています。

大学で環境問題を学ぶ中で、理想論だけでは社会は変わらず、「ビジネス」の力こそが最も大きなインパクトを生むドライバーだと痛感しました。

多くの企業がCSR(社会貢献)としてサステナビリティに取り組む中、貴社は「ユニリーバ・コンパス」戦略で、サステナビリティを経営とブランド成長の「核」に据え、実際に成果を出している世界で唯一無二の企業だと考えています。

私は、ゼミの研究で困難なデータ分析に直面した際、失敗を恐れずに(Growth Mindset)新しい手法を学び続け、仮説検証を繰り返して論文を完成させた粘り強さがあります。

この粘り強さを活かし、貴社でサステナビリティとビジネス成長という、一見相反する困難な課題に挑戦し、私のパーパスを実現したいです。

例文③(スキルベース:データ分析×消費者理解)

私のパーパスは、「データという『事実』の力を用いて、人々の『声なき声(潜在ニーズ)』を可視化し、暮らしを本質的に豊かにする」ことです。

私は大学院で統計学を専攻し、SNSの膨大なテキストデータを解析することで、若年層の消費行動の背後にある深層心理(インサイト)を発見する研究に取り組んできました。

この経験から、データ分析は単なる技術ではなく、人々の生活を深く理解するための「共感」のツールであると学びました。

貴社が「Consumer & Customer Focus」を掲げ、データに基づきながらも、その奥にある消費者の「パーパス」や「価値観」に寄り添うマーケティングを実践している点に強く惹かれています。

私は、自ら課題を設定し(Bias for Action)、必要なデータを集め、分析を実行した主体性があります。

このスキルと主体性を活かし、貴社のマーケティング部門で、データとパーパスを融合させた新しいブランド価値の創造に貢献したいです。

例文④(将来ビジョンベース:グローバル×新興国)

私のパーパスは、「ビジネスの力で、新興国の人々の公衆衛生や栄養状態を改善し、彼らが持つ可能性(ポテンシャル)を最大限に引き出す社会基盤を創る」ことです。

大学時代に訪れた東南アジアの農村部で、簡単な衛生知識(手洗いなど)や栄養価の高い食事が普及していないことで、多くの子供たちの未来が閉ざされている現状を目の当たりにし、強い問題意識を抱きました。

貴社は、利益追求が困難と思われがちな新興国市場においても、「Lifebuoy(ライフブイ)」による手洗い啓発や、「Knorr(クノール)」による栄養改善プログラムなど、社会課題の解決そのものをビジネスモデルとして確立しています。

これは、私のパーパスを実現できる唯一の環境だと確信しています。

私は、現地の慣習や言葉の壁に直面しながらも、粘り強く対話を重ね(Growth Mindset)、プロジェクトを推進した経験があります。

この経験を活かし、貴社の強みである新興国ビジネスの最前線で、私のパーパスを実現したいです。

例文⑤(別角度のアプローチ:WAA×主体性)

私は、貴社の「WAA(Work from Anywhere & Anytime)」に代表される、社員の主体性と自律性を最大限に尊重する企業文化に強く惹かれています。

この圧倒的な「自由」は、同時に「圧倒的な成果へのコミットメント」「高い自己管理能力」が求められる、プロフェッショナルな環境であると理解しています。

私は、大学時代、オンライン授業が中心となる環境下で、誰からも管理されることなく、自ら高い学習目標を設定・実行し、GPA〇〇を達成しました。

また、リモートでのゼミ活動が停滞した際には、自ら課題を設定し(Bias for Action)、新しいコミュニケーションツールを導入、メンバーを巻き込んで議論を活性化させ、最終的に論文を完成させました。

この「自由な環境下でこそ、主体的に行動し、成果を出す」という私の強みは、貴社のカルチャーでこそ最大限発揮されると確信しています。

WAAという環境を「手段」として最大限に活用し、最も効率的な方法でインパクトを追求し、貴社の成長に貢献したいです。

【ユニリーバの志望動機】よくある質問

ユニリーバの選考は、「Be Yourself」や「パーパス」といった独自のキーワードが並ぶため、他の企業とは異なる疑問や不安を抱く就活生も多いでしょう。

「英語はどれくらい必要なのか?」「『パーパス』と言われても、どう見つければいいのか?」といった質問は、非常によく寄せられます。

この章では、就活アドバイザーとして多くの相談を受けてきた中で、ユニリーバの選考に関して特によくある質問を取り上げ、Q&A形式で明確にお答えします。

不安を解消し、自信を持って「あなたらしさ」を表現するための準備を整えましょう。

質問① 英語力はどの程度必要ですか?

ポジション(職種)によりますが、「入社後に必要となる場面は非常に多く、高い方が圧倒的に有利」というのが実情です。

ユニリーバ・ジャパンはグローバル企業の一部であり、社内の公用語が英語の部門や、日常的に海外のチームとやり取りする機会も多々あります。

ただし、新卒採用の「エントリー時点」で、TOEICの点数だけで一律に足切りされることは考えにくいです。

「Be Yourself」の選考方針からも、現時点でのスキル以上に「学ぶ意欲(Growth Mindset)」が重視されます。

英語力が現時点で不十分だと感じていても、「なぜ英語が必要かを理解しており、現在このように学習を進めている」と、キャッチアップする主体的な姿勢を誠実に示すことが重要です。

とはいえ、マーケティングやファイナンスといったグローバル連携が前提の職種では、事実上、高い英語力が求められると認識しておきましょう。

質問② 「My Purpose(私の存在意義)」が見つかりません。どうすればいいですか?

「パーパス」という言葉の重さに圧倒され、焦る必要はありません。

ユニリーバも、学生が完璧に完成された「人生のパーパス」を持っているとは期待していません。

重要なのは、「現時点でのあなた」が、「何を大切にし、何に情熱を感じるのか」という「軸」の仮説を持っていることです。

これを見つけるヒントは、必ず「過去の原体験」にあります。

あなたの「感情が大きく動いた瞬間」(嬉しかった、悔しかった、感動した、許せないと思った)を思い出してください。

「なぜ、自分はあの時そう感じたのか?」と深く掘り下げることが、自己分析の第一歩です。

例えば、「人前で意見が言えなかった悔しさ」が原体験なら、「誰もが自分らしく発言できる場を作りたい」というのが、あなたの立派な「パーパス」の種です。

完璧なものを「作る」のではなく、「自分はこう思う」という仮説を、自分の言葉で誠実に語る姿勢が求められます。

質問③ 学歴フィルターはありますか?

ユニリーバが「Be Yourself(あなたらしく)」と「パーパス」をこれほどまでに重視する選考方針を掲げている以上、明確な「学歴」という画一的な基準で足切りをしている可能性は極めて低いと考えられます。

彼らが求めているのは、「良い大学」の学生ではなく、「ユニリーバのパーパスに共感し、スタンダード・オブ・リーダーシップを発揮できる」学生です。

選考プロセスは、学歴や所属といった「ラベル」ではなく、あなた「個」のパーパスや経験を深く掘り下げるものになっています。

ただし、結果として、高いレベルの自己分析、論理的思考力、そしてそれを表現する言語能力が求められるため、その準備を徹底的に行ってきた学生が内定している(=学歴と準備量が相関している)可能性はあります。

学歴に関わらず、「準備の質」と「思考の深さ」で勝負すべき選考です。

質問④ マーケティング職(ブランドビルディング)以外は、どのような仕事がありますか?

ユニリーバと言えば「マーケティング(ブランドビルディング)」の花形イメージが強いですが、企業は多様な職種の集合体であり、マーケティングだけでビジネスが回っているわけではありません。

例えば、「カスタマーディベロップメント(営業)」は、小売店(顧客)と協働し、ブランド戦略を「店頭」という最終現場で実現する、極めて重要な役割を担います。

「サプライチェーン(SCM)」は、サステナブルな原材料の調達から、生産、物流、在庫管理まで、ビジネスの根幹を支えます。

他にも「ファイナンス(経理財務)」「HR(人事)」「R&D(研究開発)」など、様々なプロフェッショナルが活躍しています。

新卒採用では、これらの部門別採用(U-Path)も行われています。

自分のパーパスや強みが、マーケティング以外の職種でこそ活かせるのではないか、という多角的な視点を持つことも、ユニリーバを志望するうえで重要です。

まとめ

ユニリーバの内定を獲得する鍵は、「Be Yourself(あなたらしく)」という言葉の真意を理解することに尽きます。

それは、準備を怠ることではなく、「あなた自身の原体験」に根ざした「My Purpose(私の存在意義)」を徹底的に掘り下げ、それを「スタンダード・オブ・リーダーシップ」という行動力で裏付け、「Why Unilever?(なぜユニリーバか)」という問いに論理的に答えることです。

本記事で解説した企業研究、競合比較、そして志望動機作成のポイントを参考に、あなたの「パーパス」とユニリーバの「パーパス」が響き合う、あなただけの誠実なストーリーを構築してください。

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