はじめに
ガクチカについて考えたときに、一番頑張ったと胸を張って言えるのはアルバイトだという方もいるでしょう。
しかし学生ということもあり学校でのゼミや勉強、部活動で頑張ったことを言わなければ評価が落ちてしまうと感じている方もいるのではないでしょうか。
ガクチカでアルバイトについて書いても問題ありませんが、評価されるためには書き方のコツがあります。
こちらでは、ガクチカ作成のポイントや例文も交えて解説していきます。
【ガクチカにアルバイトはあり?】ガクチカにアルバイトは書いていい!
先程もお伝えしましたが、ガクチカにアルバイトを取り上げても問題ありません。
大学生ともなれば一人暮らしの食事や家賃、学費など出費も多く、自分でお金を捻出するためにアルバイトを始める方も多いでしょう。
アルバイトは立派な体験ですし、アピールできる経験の1つです。
ガクチカと聞いて、自分はアルバイトを一番頑張ったという場合は利用しましょう。
以下でアルバイトをガクチカで取り上げる際に重要なことをお伝えします。
大切なのは自分の人柄を伝えること!
企業は学生の人柄を知って、自社に合っている人かどうかを見極めたいのです。
ガクチカは、その学生がどんな人か想像できるような文章になっていなければなりません。
つまり、ガクチカは企業にとって非常に大切な判断材料なのです。
したがって、アルバイトの経験を通して、自分という人柄を伝えられるようなガクチカであれば問題ありません。
困難にも立ち向かい粘り強く向上しようとする姿など、具体的なエピソードでしっかりと伝えられるといいでしょう。
ただ、どこにでもいそうな簡単な人柄の紹介になってしまうと、面接官の印象に残りません。
「笑顔で頑張った」などではなく、具体的なエピソードを添えて自分という人間を伝えるような文章にしましょう。
自分が得た経験などを書こう
自分がアルバイトを通してどんなことを得たのか、具体的に書くようにします。
何か行動に起こすときはその理由に、課題や困難があるものです。
まずはアルバイトとして何をしてきて、そのなかでどんな困難が降りかかり、自分どう考えて行動したのかを書きましょう。
そのときに、具体的な数字を示せるエピソードがあれば理想的です。
注意すべきは、ガクチカでアルバイトの説明をしているうちに、仕事内容の詳細についての説明になってしまうと何を経験したのかよくわからなくなってしまいます。
詳しい仕事内容ではなく、問題点などを説明し、自分はどのようなアイデアを出して乗り切ったのかを書きましょう。
入社してからどんな行動をしてくれるのか、面接官も想像しやすくなります。
【ガクチカにアルバイトはあり?】アルバイトで書く際のメリット
アルバイトは直接学校とは関わりがありません。
そのため、ガクチカでアルバイトについて書いてしまうと、不利になってしまうかもしれないと感じている方もいるでしょう。
もしかしたらほかの就活生は、部活動や研究で立派な経験をしている可能性もあります。
たしかにアルバイトは学校生活とは直接関係ありません。
しかし、社会に出てからも役に立つ貴重な経験ができます。
ここからは、ガクチカでアルバイト経験について書く場合のメリットについて詳しく紹介していきます。
使えるエピソードが多い
学校生活でも勉強や部活動でも思うようにいかなくて困難を感じてしまうかもしれません。
また、同じようにアルバイトも順風満帆で終わる人はほとんどいないでしょう。
アルバイトは始めたときから課題が次々と訪れます。
そのため、ガクチカに使えるエピソードも多いのが特徴です。
うまく伝えられれば、面接官も納得し、自社でも活躍してくれそうだと感じます。
エピソードのなかからより企業が求めている力に近いものを選べれば、この人材を採用したいと思ってもらえるようなガクチカを書きやすくなります。
学校生活を振り返り勉強や部活動ではそれほどエピソードがない方も、アルバイトで考えると、思っていたより多くのエピソードを見つけられるでしょう。
差別化しやすい
アルバイトの場合、さまざまな課題があるためほかの就活生と一緒ではなく差別化をはかりやすくなります。
さらに同じような課題が目の前に来ても、学生によって乗り越え方も一緒ではありません。
アルバイトを通して得られる経験なども変わってきますので、より自分らしさを出せます。
特に大企業での面接では、予想以上の倍率でさまざまな学生が受けにきます。
そのなかでほかの人に溶け込んでしまい、印象に残らないようなガクチカを述べられても、面接官の頭や印象に残りません。
「ただの大勢いる就活生の1人」として、内定ももらえないまま終わってしまうかもしれません。
しかし皆が思いつかないような視点で書かれたガクチカであれば、印象に残ります。
そういった意味でも、アルバイトはほかの人とエピソードが一緒になりにくく、差別化しやすいです。
【ガクチカにアルバイトはあり?】ガクチカをアルバイトで書く際の注意点
就職活動においては、より面接官の印象に残り、「この学生をうちで採用したい。ぜひ今後一緒に働きたい。」と思ってもらえるガクチカを書く必要があります。
ガクチカでアルバイトを題材にする場合のポイントを押さえておきましょう。
こちらではガクチカにおいてアルバイトで頑張ったことを伝える際の注意点について、いくつか紹介していきます。
難しいことではないので、注意点も把握しながら自分のオリジナルなガクチカを作りましょう。
できるだけ数字を入れる
ガクチカに限りませんが、アバウト過ぎる文章にはインパクトがありません。
「アルバイトでは売り上げに貢献し、思った以上の売り上げになりました。」だけでは、売り上げが増えたというのは伝わっても、思った以上というのはどの程度かよくわからないためピンときません。
「アルバイトでは売り上げに貢献し、先月と比べて3倍以上の売り上げアップとなりました。」と言われると、「3倍も売り上げに貢献したなんてすごい。」と感じてもらえます。
数字を入れて説明するだけで、何も書かれていないときよりも容易に想像しやすく説得力もアップするのです。
よく魅力的なホームページや広告を見ていても、数字を上手に活用して宣伝しています。
ガクチカでも具体的にどの程度頑張ったのか具体的に示すためにも、数字を入れるようにしましょう。
誰でも思いつきそうなことは避ける
アルバイトを利用してガクチカを書く場合、本来はほかの人とは一緒にならない、差別化できる内容の文章にできます。
しかしせっかく個性を出せるところで、無難な誰でも思いつきそうなことを書いてしまえば印象に残りません。
「笑顔で接客」など誰でも思いつくことではなく、自分の経験をしっかりと深掘りして得たことを書くようにしないと、「またか」と思われてしまいます。
アルバイトを題材としたガクチカを書くためのコツを知らない学生は、コミュニケーション能力や笑顔で接客することの素晴らしさについて書いてしまいます。
そして同じような内容のガクチカを話す学生はたくさんいるため、面接官はなんの変哲もないガクチカに飽き飽きしているのです。
さまざまなエピソードを思いつきやすいアルバイトだからこそ、ほかの学生と一緒にならないガクチカを書きましょう。
考え方や価値観を書く
自分なりに困難を乗り越えるための解決策を考えた際は、何か理由などがあったでしょう。
「この部分がおかしいと感じたのでこういった解決案を考えた。」と、自分の考え方や価値観を書くようにするとさらによい文章になります。
考え方や価値観からその人の普段からの行動や性格がわかるのです。
面接官もガクチカに盛り込まれている、学生の考え方や価値観を自社との相性がいいかどうかを見る判断材料としています。
どんな人かがよく見えてこないガクチカよりも、どの点が気になってどう克服しようとする人かがわかると、入社後の学生が働いている姿も想像しやすくなり印象に残るのです。
その結果、面接そのものの印象も自然とよいものになるでしょう。
【ガクチカにアルバイトはあり?】例文紹介
アルバイトでのガクチカの書き方を紹介してきましたが、いざ自分で書いてみようと思っても手が止まってしまう方もいるかもしれません。
実際にどのような文章をどう組み立てて書いていけばいいのか、悩んだ場合は例文を見てみましょう。
ここではいくつか例文を紹介していきます。
これから自分なりにガクチカを考える際は、ぜひ参考にしてみてください。
例文を参考にして、自分なりのオリジナリティが盛り込まれたガクチカを書きあげてみましょう。
接客業
焼き鳥を1日で100本以上販売しなければならないキャンペーンをおこなっていたのですが、ポップをレジ前に貼っていただけでは興味をもってくれる人も少なく、ほとんど売れませんでした。
ある日、レジ前にポップを貼っているだけではキャンペーンの存在が目立たないと感じたのです。
そこでお店の壁など空いている箇所にも大き目なポスターを貼り、キャンペーンをしていてお買い得だとアピールしました。
さらにレジに並んでくれたお客様一人ひとりに「ご一緒にお買い得の焼き鳥はいかがですか。」と声かけをし、レジにお客様が誰もいないときは、大きい声で焼き鳥がお買い得だと宣伝をしました。
このようなアピールをしたところ、見事夕方までに100本以上の焼き鳥を販売でき、店舗別ランキングでも上位に入ることができたのです。
塾講師等
生徒のなかには成績が芳しくない学生も多く、志望校の合格にはほど遠い判定で、このままでは不合格になってしまうという状況でした。
今の状況ではいけないと感じ、全員へ向けて一斉におこなう授業だけでなく、個別指導をし、理解できるようになるまで指導したのです。
少しでも不安な要素を見つけたり、怪しいと感じたりした箇所は、あいまいなまま進めずに一人ひとり理解するまで徹底的に繰り返し教えました。
信頼してもらえる塾講師になれるよう、生徒だけでなく父兄ともコミュニケーションを取りました。
この結果、生徒の98%が第一志望校に合格できたのです。
キッチンスタッフ等
本来ごはんを提供するときは、はかりで280gなのか確認してから出さなければなりませんでした。
忙しいときは特に時間もなく、目分量で提供していたため、人によって盛りつける量に差があり、お客様からも日によってごはんの量が違うとクレームが入ってしまったのです。
まず量を一定にするため、どんなに忙しくても計量することを徹底しました。
しかし計量する度に量が違うと、増やしたり減らしたりと時間がかかってしまいます。
そのため、280gを体で覚えられるように練習し、効率よく盛りつけられればいいのではないかと考え、提案をしました。
その結果、担当スタッフ全員が1回で280g±3gの量を盛りつけられるようになったのです。
また、お客様に素早く提供できるようになっただけでなく、お米のロスもゼロに近くなりました。
【ガクチカにアルバイトはあり?】まとめ
ガクチカでは学業や部活動のほかに、アルバイトを取り上げても問題ありません。
困難を乗り越えて頑張ったエピソードをイメージしたときに、アルバイトに関することであれば、いくつも見つかるという方も多いでしょう。
ただほかの学生と似たような笑顔やコミュニケーション能力の話をしてしまうと、インパクトもなく印象に残りません。
ほかの学生とは差別化できるような、オリジナルでインパクトのあるガクチカを考えるようにしましょう。
数字を入れて文章を作ると説得力や理解のしやすさが増しますので、ぜひ入れるようにしましょう。