はじめに
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グループディスカッションでタイムキーパーという役割について、どんなことをすればいいのか、どんな行動が評価対象として見られているのかをよく理解されていない方は多いです。
時間をはかるだけの簡単な役割だと思われがちですが、実際にタイムキーパーが行うことはそれだけではありません。
今回はそんなタイムキーパーという役割についてご紹介します。
この記事を読んだ方は、ぜひ今後のグループディスカッションでタイムキーパーに挑んでみてください。
【グループディスカッション】そもそもタイムキーパーの役割とは
そもそもタイムキーパーという役割はどんなことをするのでしょうか。
簡潔にいえば、与えられた制限時間内で議論がスムーズに行えるように、議論全体の流れを管理する役割です。
全体を管理するためにはフィードごとの時間管理も必須です。
まずは全体の時間計画を立ててそれに則ってディスカッションを進めるわけですが、ただ時間をはかっていればいいわけではありません。
ここからは具体的にタイムキーパーが行うべき行動について、「議論全体のタイムマネジメント」、「時間にずれが生じたときの修正力」、「積極的な発言」の3つのポイントに分けてご紹介していきます。
タイムキーパーの役割について理解して、どんな行動が必要とされているのか確認しましょう。
【グループディスカッション】タイムキーパーの立ち回り方
グループディスカッションのなかで役割を得ただけでは評価が上がることはありません。
タイムキーパーになった方へ向けて、評価されるポイントについてご紹介していきます。
基本的なことから、評価を得られるコツについても触れているので参考にしてください。
時間のマネジメントをしっかりやる
タイムキーパーだからといってタイムマネジメントだけ行っていればいいわけではありません。
だからといってタイムマネジメントがしっかりできていなければ話になりません。
まずは基本的なタイムキーパーの仕事である、「時間内に議論をまとめる」ことをきっちり完遂させれば評価につながります。
議論の準備段階で時間配分を決めて、議論の最中にも都度アナウンスし、周りのメンバーに時間を意識させてください。
万が一時間内に議論をまとめきれないと、グループ全体としてはもちろん、タイムキーパーとしても評価が下がってしまいます。
常に時間を気にする必要があるため、周りのメンバーよりも注意力が必要です。
まずはこの基本的な役割をこなせるようにしましょう。
時間にずれが生じたときの修正力
グループディスカッションが事前に決めた時間配分通りに進むことは少ないです。
基本的に時間にずれが生じることを前提にして考えなければなりませんが、その調整を行うのはタイムキーパーの役割です。
まずは時間配分の段階でなるべく後半に時間を大きく割いておきましょう。
そして、ペースが遅れている場合はそのことをメンバーに共有して議論のテンポを上げさせて、逆に時間が余りそうな場合は議論内容の見直しをうながすなどして、ディスカッション全体をコントロールしてください。
白熱するとつい時間を気にせず話を続けてしまいがちですが、そういった空気でも冷静に状況を判断して、議論を円滑に進行させられるかどうかがタイムキーパーの評価ポイントです。
積極的な発言も忘れない
タイムキーパーになったからといって、議論に参加しなくてもいいわけではありません。
時間をはかるだけならストップウォッチを見ているだけでもできますが、それだけではいい評価を得られません。
これがタイムキーパーの難しいところで、時間を常時気にしながら議論へ積極的に参加しなければならないため、ほかのメンバーよりも注意力が必要です。
議論に集中しにくい分、タイムマネジメントも問題なく、積極的に発言していることをアピールできれば、グループ内での評価も上がります。
最初はどちらか一方にだけ集中して、片方がおろそかになってしまいがちですが、何度か練習して慣れれば問題なくこなせるようになります。
事前に練習を重ねて慣れてきたら、今後は積極的にタイムキーパーへ立候補しましょう。
【グループディスカッション】タイムキーパーとして評価されるには?
グループディスカッションでタイムキーパーを任された際に、どのような立ち回りをすれば評価されるのか考えていきましょう。
タイムキーパーはディスカッションを管理する難しい役割であり、その役割を任されるのはグループ内にただ1人です。
選考において、このような役割を得られるのはチャンスであるため、あなたの能力を企業に見せる機会として利用できます。
タイムキーパーをやるのであれば、高い評価が得られるような立ち回りをして、選考を突破しましょう。
役割がない人以上に発言する
タイムキーパーをする人は時間を管理しながらも、自分の意見を発言する必要があります。
タイムキーパーをしていると他人よりも発言量が増えるからといって、発言を少なくする必要はありません。
むしろ役割がない人以上にしっかり発言していきましょう。
タイムキーパーをしながらも自分の意見を考え、それを発言できるというのは高評価につながります。
2つのことを同時に考えながら進行ができる、マルチタスクのできる人材だという評価につながるでしょう。
マルチタスクができるというのは企業にアピールできる特徴です。
言葉でアピールするよりも、実際にこのような場面で企業に見せるほうが納得しやすいです。
タイムキーパーを任された際は、遠慮せずに役割がない人以上に発言していきましょう。
全員が納得する時間配分を行う
タイムキーパーは時間を管理する役割です。
そのため、全員が納得するような時間配分を行わなければなりません。
なぜなら、これができなければ、タイムキーパーをする意味がないからです。
時間配分について提案を行って、それに対して参加している全員が同意してくれるか確認しましょう。
全員で認識を一致させるということは、ディスカッションにおいて重要な作業です。
進行させながら時間調整するのではなく、ディスカッションを始める時点で、ある程度の時間配分を考える必要があります。
前者のように、都度時間調整するのはあまり効率的でなく、おすすめできません。
タイムキーパーとしてあらかじめ時間調整を行い、全員がそれに従ってディスカッションできるような環境を作りましょう。
その通りにディスカッションを進行できれば、高評価につながるでしょう。
【グループディスカッション】タイムキーパーでうまく立ち回るコツ
タイムキーパーという役割をうまく立ち回るにはいくつかコツがあります。
ここからは、「時間配分を素早く決める」、「アナウンスをしてほかのメンバーに時間を意識させる」、「議論をある程度でまとめる」という3つのポイントについてご紹介します。
時間配分を積極的に素早く決める
時間配分はグループディスカッションにおける最重要ポイントの1つであり、議論が始まる前に素早く決めて、全員で共有しておく必要があります。
しかし、時間配分通りにディスカッションが進むことは少ないため、アバウトな時間配分でかまいません。
必ず後半に余裕のある時間配分を設定しましょう。
グループディスカッションでは最後のプレゼンのでき次第で大きく評価は分かれます。
そのため、プレゼン準備に大きく時間を割いて、万全な準備を整えましょう。
また、後半に時間を大きく配分することで、仮に議論が押してしまっても後半で時間調整が可能です。
前半に時間配分を大きく割いてしまうと、押してしまったときに取り戻せなくなってしまうため、必ず後半に余裕をもたせる配分にしてください。
メンバーに時間を意識してもらうように発言をする
議論をしていると、ついつい時間を気にせずいつまでも話し続けてしまいます。
しかし、グループディスカッションでは時間を厳守しなければいけないため、あまり1人の意見に固執して時間を使ってはいけません。
そこで、タイムキーパーになった方は、積極的に発言して時間をほかのメンバーと共有してください。
まずは、あらかじめ「議論には○○分使えるので、1人あたりの発言は△分くらいにして発言していきましょう」と、事前に使える時間を細かく分けて説明しましょう。
そのあとは、各会話の節々で「今○○分なので、あと△分くらいでこの話をまとめておきたいですね」というようにメンバーに時間を伝えて、議論全体をコントロールしてください。
議論をある程度でまとめる
意見がたくさん出すぎたり、グループ内で方向性が分かれたりしてしまうとグループ内でなかなか意見がまとまらないこともあります。
そうしたときに議論をほどほどで切り上げてまとめに入るのはタイムキーパーの役割です。
時間が迫っているのに議論に没頭している場合は、会話の切れ目に「この話は〇分までにしないとこのあとまずいので」、「時間のことも気にしないといけないので、とりあえず切り上げてまとめに移りましょう」というように発言します。
そして、プレゼンに向けたつぎのフェーズに移行しましょう。
メンバーに時間を意識してもらえるように会話の節々で時間をアナウンスしていれば、こういった状態になることも少ないですが、それでも間に合わなそうな場合はタイムキーパーがまとめ上げてください。
残り時間をこまめにチェックする
タイムキーパーは時間をこまめにチェックすることを忘れてはいけません。
自分で設定した時間を超過していないか、必ず確認してください。
特に議論が盛り上がってくると、なかなか結論にたどり着かず、時間が延びてしまうこともあります。
そのような場合に、白熱しすぎないように場を抑えて、時間を管理するのがタイムキーパーの役割です。
どこで議論を落ち着けるのかはその場次第ですが、もしも超過してしまった場合は、あらためて時間設定をするなどの柔軟な対応をしましょう。
議論がまとまらないままディスカッションを終わらせるというのも、結論が全員で共有できていないのであまり好ましくありません。
難しい役割ではありますが、タイムキーパーとしてその役割をまっとうするためには、状況に合わせて時間をしっかり管理する必要があります。
客観的な視点を忘れない
タイムキーパーとして忘れてはいけないのが、自分自身を含め、全体を見られる客観的な視点です。
その場を管理する役割があるため、偏った進行をしてはいけません。
たとえば自分の意見が言い切れていないからといって、そこで不用意に時間を延ばしてしまうのは好ましくありません。
自分の発言量を調整したり、周囲のディスカッションの様子を客観的に見たりしながら、タイムキーパーとしての役割を果たしましょう。
また発言量の多すぎる人がいれば、時間指定によってそれを抑えるなどして、ほかの人が発言できる状況を作ることもできます。
どのような時間設定で進行していくかはタイムキーパー次第なので、客観的に状況を見てディスカッションを進めていきましょう。
【グループディスカッション】タイムキーパーをするときの注意点
最後にタイムキーパーという役割をこなす際の注意点をご紹介します。
時間を管理するだけの簡単な役割だと思われがちですが、実際はその役割をこなしながら別のこともしなければいけません。
しかも、タイムキーパーになったからといって評価が上がるわけではありません。
そういった注意点を最後に確認していきましょう。
ただ時間を管理しているだけはNG
タイムキーパーの主な役割はタイムマネジメントです。
それは当然の役割なので、時間管理ができて当たり前と認識されています。
なので、万が一時間管理に失敗してプレゼンに間に合わなければ、グループ全体の評価はもちろんタイムキーパーを担当した人物の評価も落ちてしまいます。
タイムキーパーが評価を上げるためには時間配分を積極的に提案したり、司会と一緒になって時間管理をしながら進行したりなど、役割をこなしながらも積極的に発言して議論へ参加することが重要です。
時間を管理しながら発言しなければいけない分、ほかのメンバーよりも注意力と集中力が必要になります。
しかし、どちらも同時にこなしてプレゼンまで進行できれば、人事担当からの評価は上がるでしょう。
タイムキーパーになれば評価されるわけではない
タイムキーパーに限ったことではありませんが、グループディスカッションにおける何かの役割になったからといって、それだけで評価が上がるわけではありません。
人事担当者が見ているのは与えられた役割に対してどんな行動を取っているか、その役割をこなしながら議論へ積極的に参加できているかです。
タイムキーパーの場合は常に時間を気にかけて、会話の節々で周りのメンバーに時間を意識させられているか、議論全体がスムーズに進行するように全体のバランスを考えて発言できているかが重要になります。
積極的に役割になろうとする姿勢は重要ですが、なったからにはその役割をしっかりこなすことが大前提です。
役割に振り回されてしまうくらいなら、ほかの人に譲って積極的に議論に参加したほうがよいでしょう。
まとめ
今回はグループディスカッションにおけるタイムキーパーの役割と、立ち回りのコツなどについてご紹介しました。
タイムキーパーという役割はどういった行動が見られているのか、何が評価ポイントなのかがわかったかと思います。
与えられた役割は完遂できることが大前提なので、役割をこなしながらも議論に積極的に参加できるように注意しましょう。
今回の記事を参考に、グループディスカッションにおけるほかの役割についてもぜひご自分で調べてみてください。