- 録画面接とは
- 録画面接の流れ
- 録画面接のコツ
- 録画面接を控えている人
- 録画面接が初めての人
- 録画面接について詳しく知りたい人
はじめに
新型コロナウイルスの影響でテレワークやオンラインでの面接が普及したのと同様に、1人で質問について回答し、その様子を録画して企業に送る録画面接を採用する企業も増えました。
皆さん予想できるとおり、対面やオンラインでリアルタイムで行われる面接とは多少勝手が異なるため、独自の対策が必要です。
本記事では録画面接の概要について紹介しつつ、なぜ企業が録画面接を採用するのか、どのような点に注意しなければならないのかについて詳しく紹介します。
【録画面接のやり方】録画面接とは
まず、録画面接とは何かについて簡単に押さえておきましょう。
皆さんご存知かもしれませんが、録画面接とはビデオチャットアプリなどを用いて応募者が録画したものを企業に送る面接です。
企業はあらかじめ質問を設定しておき、応募者はそれに対して動画を録画する形で回答します。
人事の負担が大きく下がるため、近年注目されている採用方法の1つです。
【録画面接のやり方】企業が録画面接を採用する理由
企業はどのような意図で録画面接を実施しているのでしょうか。
相手側の立場になって考えることができれば、相手が求めている回答を用意でき、より良い印象を与えられます。
ぜひ、以下の2点を踏まえた上で録画面接に取り組むようにしましょう。
ミスマッチを減らすため
多くの企業は、企業にマッチしていない人材を採用したいとは思っていません。
録画面接では、あらかじめ企業が設定した質問に応募者が回答する形式をとります。
したがって、企業側は応募者がどのような考え方やスキルを持っているかを、ほとんど労力をかけずに確認できるのです。
通常の面接では、面接官と応募者の対話の中で予期せぬ方向に話が進んだり、質問が偏ったりすることもありますが、録画面接ではそれらを回避できます。
回答者全員に同じ質問が与えられるため、比較がしやすくなり、公平な評価が可能となります。
また、応募者も自分のペースで回答を考え、納得のいく答えを提供できるため、自分の強みを十分にアピールできます。
このように、企業は録画面接を通じて応募者の人格や能力、適性について労力をかけずに確認できるのです。
負担を軽減するため
もちろん、負担を軽減するためというのも企業が録画面接を実施する理由の1つです。
従来の面接では、面接の日程調整が大きな手間であり、当日もお互いに時間的な負担がかかります。
録画面接は、応募者が自分の都合の良い時間に面接を受けられるため、仕事や学業との両立がしやすいです。
企業側も特定の時間に面接官を配置する必要がなく、録画された動画を都合の良い時に確認すれば良いため非常に効率的なのです。
また、複数の面接官が同時に応募者の動画を視聴し、評価することもできるため、面接官の負担が軽減されるとともに、評価の一貫性も保たれます。
このように、録画面接は応募者と企業双方にとって時間と労力の節約を実現し、より効率的な採用プロセスを構築する手助けとなるのです。
【録画面接のやり方】対面での面接との違い
先ほどから、対面での面接とは録画面接が多少異なると説明していますが、果たしてどのような点が違うのかについても理解しておきましょう。
以下の4点を踏まえた上で、対面とは異なる対策をしっかりと行う必要があります。
環境
まずは皆さん想像できるように、環境が異なります。
録画面接では自分の好きな場所で録画できるため、自宅で行うことが一般的です。
したがって、応募者はリラックスした環境で面接に臨むことができ、自分の力を発揮しやすくなります。
自宅での録画は外部の騒音や他人の視線を気にすることなく、自分のペースで進められるため、ストレスが軽減されるのです。
対面の面接の場合は企業のオフィスや指定された会場に赴く必要があり、移動時間や新しい環境など、様々なストレスが伴います。
緊張感を感じてしまう人も多いでしょう。
録画面接は、このような移動や新しい環境に適応する必要がないため、自分の居心地の良い場所で集中して面接に臨めるのです。
質問内容
質問内容については、録画面接と対面面接で大きな違いはありません。
自己紹介、志望動機、自己PR、長所・短所、将来のビジョンなど、基本的に聞かれる内容は同じです。
ただし、録画面接ではあらかじめ用意された質問に対して回答する形式が多いため、質問の順番や内容が事前に決まっていることが一般的です。
これにより応募者は事前に回答を準備でき、自分の考えを整理して伝えられます。
一方、対面の面接では面接官との対話が中心となり、即座に回答するスキルが求められます。
対話形式では、面接官の反応や追加の質問に応じて柔軟に対応する能力が必要で、臨機応変なコミュニケーション能力が求められます。
このように、質問内容自体は変わりませんが、回答の準備やコミュニケーションの方法に違いがあるのです。
服装
録画面接と対面面接の基本的な服装には大きな違いはありません。
基本的には企業からの指示に従うことが一般的です。
多くの企業はスーツを指定しますが、録画面接の場合、企業によっては私服でも構わないと言われる、もしくは私服を指定されることもあります。
録画面接は応募者が自分の環境で面接を行うため、服装の指定に関しても柔軟な対応をしてくれるところが多いです。
特にベンチャー企業は柔軟な考えを持っているところが多いため、「家で録画するだけなので、わざわざスーツを着なくても良いですよ」と言ってくれる場合もあります。
ただし、対面の面接では企業のオフィスや指定された会場で行われるため、よりフォーマルな服装が求められます。
対面にせよ録画にせよ、指定された服装がある場合は、必ず指定を守った上で取り組むようにしましょう。
マナー
録画面接と対面面接では、多少求められるマナーにも違いがあります。
対面の面接では、入室時の挨拶やカバンの置き方、時間のチェックなど、細かなマナーが重要視されます。
応募者は企業のオフィスや面接会場での全ての振る舞いに気を配り、面接官に良い印象を与えなければなりません。
一方、録画面接ではこうした対面でのマナーは不要です。
しかし、代わりに自分の録画環境を整えることが重要となります。
例えば、背景が清潔で整っているか、照明が適切で顔がはっきり見えるか、カメラの位置が適切かなど、視覚的な要素に気を配る必要があります。
また、録画面接では自分の声がクリアに聞こえるように音声環境にも注意を払う必要があります。
対面と録画の面接はそれぞれ異なる形でマナーが求められるため、適切な準備が必要です。
【録画面接のやり方】録画面接の基本的な流れ
続いて、録画面接の基本的な流れについても紹介します。
以下の流れで進んでいきますが、それぞれの注意点についても踏まえた上で適切に取り組むようにしましょう。
企業からの案内が届く
録画面接の基本的な流れの第一歩は、企業からの案内が届くことです。
案内には面接の形式や使用するプラットフォーム、提出期限、そして具体的な手順が記載されています。
企業によっては応募したタイミングで録画面接の案内が届くことが多いですが、選考の進捗状況によって遅れることもあります。
企業から提供された情報をしっかりと確認し、不明点があれば早めに問い合わせるようにしましょう。
指定された条件やツールを確認する
指定された条件やツールを早めに確認することも重要です。
録画面接に使用するプラットフォームやソフトウェアのインストールが必要な場合は、早めに準備を行い、動作確認をしておきましょう。
「久々に起動してログインしようと思ったら、アップデートしなければならない、またはパスワードを忘れてしまって、ログインに時間がかかった」なんてあるあるの失敗をしないようにしてください。
また、企業から指定された動画の長さ、服装、回答すべき質問内容などの詳細はしっかりと把握しておく必要があります。
例えば、動画の長さが制限されている場合は時間内に全ての質問に答えられるように練習しましょう。
条件を事前に確認し、当日、スムーズに進行できるよう準備を整えることが成功の鍵です。
録画する
条件やツールなどについて確認し、準備が整ったら、早速録画を行いましょう。
録画にはスマートフォンやパソコンのカメラを使用します。
録画する場所は静かで背景が整っているところを選びましょう。
背景にアプリに備え付けられている背景を利用しても良い場合は問題ありませんが、もし利用できない場合は、部屋を片付けてから取り組みましょう。
カメラの位置は目線の高さに設定し、照明が適切に当たるように調整することも重要です。
録画中はカメラを見ながら話すことで相手とのアイコンタクトを意識しましょう。
また、自然な表情と声のトーンを保ち、自信を持って話すことも求められます。
録画が何度でもできる場合は納得がいくまで何度でも取り直しましょう。
事前に練習した内容を元に、自分の強みや経験を簡潔に伝えることが重要です。
不備はないか確認する
録画が終わったら不備がないかを確認することも、もちろん大切です。
まず、質問に全て答えられているかをチェックしましょう。
次に録画した映像を再生し、音声がクリアに聞こえるか、照明が適切に当たって顔が明るく見えるかを確認します。
自分の声や動きを見るのは少し恥ずかしいと思う人も多いかもしれませんが、就活の成否を左右する重要な場面であるため、少し我慢して確認しましょう。
また、カメラの位置や背景に不備がないかも確認ポイントです。
これらの点をチェックした上で、問題がなければそのまま提出し、納得いかない場合は再度録画しましょう。
何度もチェックし、面接官に良い印象を与えられる映像であるか確認することが重要です。
提出する
録画が終わったら安心してしまい、そのまま提出を忘れてしまう人も多いですが、必ず期限内に提出しましょう。
録画面接の案内には提出方法や期限が明確に記載されているため、それに従って提出を行います。
プラットフォーム上でのアップロードや指定されたメールアドレスへの送信などが一般的で、提出が完了したら送信確認の通知やメールが来ていることを確認しましょう。
万が一送信がうまくいかなかった場合に備えて、相手に届いているか確認しておく必要があります。
「送信して、それで終了」ではなく、きちんと相手に届いているかを確認することが大切です。
いくらあなたが送信ボタンを押していたとしても、届いていなければ「締め切りまでに提出したんだから良いだろう」と主張しても通りません。
【録画面接のやり方】事前準備
続いて、録画面接に取り組むにあたって徹底しておきたい事前準備を4つ紹介します。
以下の準備をそれぞれ徹底して行うことで、より録画面接のクオリティを高められるため、ぜひ取り組んでみてください。
カメラ
録画面接の事前準備でまず重要なのはカメラの選定です。
スマートフォンやタブレット、パソコンに付属しているカメラでも問題ありませんが、カメラの位置と安定性には注意しましょう。
スマートフォンを使用する場合は、三脚やスタンド、自撮り棒などを活用して固定しておくことをおすすめします。
これにより、撮影中にカメラが動かず、安定した映像を撮影できます。
また、カメラの位置は目の高さに設定し、顔が画面の中心にくるように調整しましょう。
自然な目線で面接官とコンタクトを取ることができ、好印象を与えられます。
また、カメラのレンズを掃除しておくことも忘れずに行ってください。
レンズに汚れや指紋がついていると、映像がぼやけてしまう可能性があります。
照明
次に重要なのは照明です。
顔が明るく、表情がはっきり見えるようにするためには欠かせない対策です。
部屋の明るさが十分でない場合には、市販のリングライトやクリップライトを使用するようにしましょう。
リングライトは顔全体を均等に照らすことができ、クリップライトは一部を強調するのに便利です。
照明の位置にも注意が必要で、顔に影ができないようにするために、正面やや上方から照明を当てると効果的です。
また、自然光を利用する場合は窓の近くに位置を取ると良いですが、直射日光が顔に当たらないようにカーテンで調整するようにしましょう。
暗い環境や逆光での録画はできるだけ避けて、明るく自然な光で録画することであなたの魅力を最大限に引き出せます。
マイク
せっかく良いことを言っていても、何を言っているか聞き取ってもらえなければ全く意味がありません。
音声のクオリティにも注意を配りましょう。
面接官に正確な情報が伝わらず、評価が下がってしまいます。
パソコンやスマートフォンに内蔵されているマイクでも十分に対応できますが、もしあなたが利用しているデバイスが古い場合は他のものを利用した方が良いかもしれません。
特にスマートフォンのマイクは環境音を拾いやすいため、イヤホン付きマイクや外付けの集音マイクを利用することをおすすめします。
マイクを使用する際には事前に音声録音テストを行い、音質や音量を確認しておくことも重要です。
また、周囲の雑音を最小限に抑えるために、静かな環境で録画することも心がけましょう。
ドアや窓を閉め、誰かと住んでいる場合はしばらく静かにしてほしい旨を伝えた上で取り組むことが重要です。
回答内容
環境についての準備はもちろん必要ですが、回答内容に関する準備もしっかりと行う必要があります。
録画面接で聞かれる内容は対面での面接とほとんど変わらず、自己紹介、志望動機、自己PR、長所・短所、将来のビジョンなどが一般的です。
不安な人は事前にこれらの質問に対する回答を考え、メモにまとめておくことをおすすめします。
また、録画面接では自分のペースで話せるため、回答を何度か練習してスムーズに話せるようにしておきましょう。
鏡の前やカメラに向かって練習することで、表情や声のトーンを確認し、自然な態度で回答できます。
それぞれの内容について解説した記事も紹介しますので、こちらも参考にしてみてください。
【録画面接のやり方】録画面接で意識したいポイント
最後に、録画面接で意識したいポイントについても2つ紹介します。
以下の2点を踏まえた上で録画面接に取り組むことで、より良い印象を与えられるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
視線
録画面接で意識したいポイントの1つは視線です。
視線が適切に設定されているかどうかは、面接官に与える印象に大きく影響します。
目線が上がっていると、明るく自信に満ちた印象を与えることができます。
カメラのレンズは目線と同じ高さに設定しましょう。
また、ノートパソコンに付属しているカメラは画面上部に設置されているため、そのまま画面を見て話すとうつむいて話しているように見えてしまうことがあります。
パソコンをやや高い位置に設定し、目線の高さにカメラが来るように調整しましょう。
例えば、本やスタンドを使ってノートパソコンの高さを上げると良いです。
また、カメラを見ながら話すことで、直接アイコンタクトを取っているような効果を生み出し、自信や信頼感を与えられます。
くれぐれも、視線が常に泳いでいるような状態だけは避けましょう。
カンペは使わない
カンペは使わないことをおすすめします。
カンペを使用すると、どうしても目線や話し方に違和感が生じやすく、面接官にバレてしまう可能性が高いです。
カメラを見て話していたにも関わらず、急に目が左右に動いたり、視線が下に落ちたりすると不自然な印象を与えてしまいます。
また、カンペに頼ると話す内容が棒読みになってしまい、感情や熱意が伝わりにくくなってしまいます。
録画面接では取り直しができることも多いため、ミスを恐れずに何回でも録画しましょう。
この利点を活かし、カンペに頼らずに自分の言葉で話す練習を繰り返すことが重要です。
回答内容を事前に頭の中で整理し、しっかりとイメージしてから録画に臨むことで、自然な話し方と表現ができます。
就活エージェントを利用しよう
ここまで録画面接の対策について詳しく紹介しましたが、それでも不安が残るという人も多いでしょう。
そこでおすすめなのは就活エージェントに相談することです。
就活エージェントは自己PRや志望動機などの添削をしてくれるだけでなく、面接対策も徹底的に行ってくれます。
もちろん録画面接のサポートも行ってくれるため、不安な方はぜひ一度相談してみてください。
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まとめ
今回は録画面接の概要について紹介しつつ、どのような流れで進むのか、どのような点に注意が必要かなどについて紹介しました。
録画面接は近年多くの企業で導入されている非常に効率的な方法であるため、あなたが就活を進めるにあたって何回かは取り組むことになる可能性が高いです。
ぜひ、本記事で紹介した内容を踏まえた上でしっかりと対策を行い、通過できるように取り組んでください。