はじめに
TOEICはスコアという非常にわかりやすい指標で、英語力が明示されます。
そのため、就職活動の準備として、TOEICのスコアを上げることに取り組んできた学生は非常に多いです。
もちろん、就職活動を特段意識していなくても、学校のカリキュラムの一環や留学準備としてTOEICを受けたという方も多数いらっしゃるでしょう。
こちらでは、TOEICがガクチカで使えるのかどうかや使う場合のポイントについてまとめました。
TOEICを強みに就職活動を進めていきたい方は、ぜひ参考になさってください。
【ベンチャー就活~TOEICのガクチカ~】ガクチカでTOEICって使えるの?
TOEICはガクチカでも十分使えるので、ぜひ積極的にアピールしていきましょう。
ベンチャー企業への就職活動でも武器となります。
ただし、志望する業界・企業の水準に達していないのであれば、まったくアピールになりません。
逆効果になってしまうおそれもあります。
業界によってTOEICの平均スコア・基準スコアは大まかに調べられるので、必ず事前にチェックしておきましょう。
特に外資系企業・一流総合商社ではかなりTOEICの要求レベルが高いです。
一般大学生と比較すれば十分な高得点と言える数字でも、同じ業界を志望する学生の間では抜きん出た数字になっていない場合もあります。
自分のTOEICのスコアをアピールするなら、志望業界内でそのスコアがどれだけ高い位置にいるかを調べることが大切です。
【ベンチャー就活~TOEICのガクチカ~】ガクチカでTOEICをアピールする際の注意点
続いて、ガクチカでTOEICのアピールをする場合の注意点について説明していきます。
企業の採用担当者は、一日に何人・何十人も学生を採用し続けるのが当たり前です。
そのため、ガクチカでTOEICのアピールをする学生もこれまでに何人も見てきたと考えるべきでしょう。
ほかの学生と同じ内容のアピールでは、まったく採用担当者に関心を持ってもらえない可能性もあります。
特に志望者の多い、規模の大きな企業を受験する際はこの点に気を配りましょう。
単なるスコアのアピールにならないようにする
まず気を付けたいのは、TOEICのスコアだけをアピールする形にならないようにすることです。
語学が直接活かせる業界以外では、TOEICのスコアが直接のアピールとなることはそれほど多くありません。
むしろ、企業はTOEICのスコア自体より、そのスコアを出すためにどんな努力をしてきたかに注目しています。
努力の内容や取り組み方・プレゼン力によって、学生の総合的な人柄やビジネススキルアップの可能性を見ていると考えるべきでしょう。
結果を出すためにどんな考えを持ちどんな取り組みをしてきたかわかりやすい文章を作っておくことをおすすめします。
過去の自分の勉強法を振り返り上手な文章化が難しいと考えた場合は、アルバイトなどほかのアピール材料を考えてはいかがでしょうか。
集団で取り組んだエピソードも用意しておく
TOIECの勉強はほとんどの場合一人で取り組むものなので、どうしても個人でこんなことを頑張ったという話に終始しやすい傾向にあります。
しかし、企業に就職して働くとなれば、自分一人で完結する仕事というのはまずありません。
チームワークを考えながら動く協調性が求められるため、就職活動では集団で何かに取り組んだ・成果を出したというエピソードが求められることが多いです。
TOEICのガクチカエピソードが個人の話だけで終わってしまうという方は、ぜひそれ以外に集団で取り組んだエピソードも用意しておきましょう。
もちろんTOEICのスコアアップのため自主的にグループを作り主体的な活動をしていたというのであれば、その内容をアピール材料にすることも可能です。
【ベンチャー就活~TOEICのガクチカ~】ガクチカでTOEICを魅力的に伝えるコツ
ガクチカでTOEICのエピソードを魅力的に伝えるためのコツについても紹介します。
自分で良いエピソードを用意できたと思っても、それを面接官に上手に伝えることができなければ意味がありません。
面接は自分をいかに魅力的に見せるかの場で、履歴書の文章構成や面接での話し方一つをとっても印象が大きく変わります。
自信がないという方は、ぜひ大学の先輩などに履歴書や模擬面接のチェックをしてもらうことをおすすめします。
人から指摘されて、はじめて自分の長所・短所に気付くということも多いです。
数字を用いて書く
まずは、具体的な数字を用いてエピソードを書くことを心がけましょう。
TOEICでは、スコアという数字を示すことができます。
最終的に獲得した点数だけでなく、最初の模擬試験で得た点数・目標にした点数なども具体的に挙げることができるのが大きな強みです。
このスコアを達成するために一日○時間こんな方法で勉強をした・○ヶ月という長期計画を立てて計画的に取り組んだといった形で、わかりやすくアピールしましょう。
もちろん、その中で自分の人柄や個性を採用担当者に伝えられることができればベストです。
物事にコツコツ取り組む粘り強さ・勉強の方法を創意工夫する力・スケジュール管理のうまさなど、TOEICへの取り組み方一つでもアピール内容は大きく分かれるでしょう。
取り組みの部分を具体的に書く
続いて、取り組んだ部分を具体的に書くことも大切です。
成果を出すためにどんな工夫をしたか、その際にどんな壁に直面しどう乗り越えたかを具体的に書くようにしましょう。
こうした書き方をすることで、論理的思考力や課題解決力をアピールすることができます。
実際に企業に就職して働くにあたっても、何らかの課題に直面した局面をどう乗り切るかが仕事で成功できるかどうかの大きな分かれ道となります。
そのためTOEICのスコアアップで苦労を感じたという方は、その分だけTOEICへの取り組みが大きなアピールポイントになりやすいということでもあります。
学業やバイトの忙しい時期をどう乗り越えたか・苦手分野をどう克服したかなどは、特にアピールしやすいエピソードです。
【ベンチャー就活~TOEICのガクチカ~】ベンチャーウケするガクチカの構成
ベンチャー就活で評価されやすい、ガクチカの文章構成についても見ていきましょう。
まず大切なことは、結論を冒頭に書いてしまうことです。
採用担当者は何枚もの履歴書に目を通しますので、文章の隅々まで何度も丹念に読み返してくれるというわけではありません。
冒頭に目を引く結論を書き、採用担当者の関心を惹きつけることが大切です。
結論に続いて、取り組みに至った動機→目標や課題→具体的な取り組み→得られた成果→活動から得られた学びという構成にすることをおすすめします。
事業活動はプロジェクトがスタートした後、成功にせよ失敗にせよ結果をフィードバックするステップをとても大切にします。
ガクチカでは成功体験をアピールするわけですが、その成功理由が何だったかのか・次の活動にどう活かせると考えたかを述べることが重要です。
そのため、活動から得た学びを最後に強調することでビジネスへの適応力の高さをさりげなくアピールすることをおすすめします。
【ベンチャー就活~TOEICのガクチカ~】TOEICを用いたガクチカの例文
それでは、具体的にTOEICを題材にしたガクチカの例文について見ていきましょう。
2つの例文を記載します。
どちらの例文にも共通するのは、先述した結論を冒頭に述べてしまう文章構成です。
結論に続いて動機や取り組みを具体的に述べ、最後に得られた学びについても言及しています。
これらの例文を参考にしながら、自分オリジナルのガクチカを作っていきましょう。
文章を作った後は自分で読み返し、おかしいところがないか・読みやすい文章になっているか確認するようにしてください。
例文①
私が学生時代に最も力を入れていたのは英語の勉強です。
TOEICのスコアは大学2年の春に480点でしたが、直近の試験で780点まで伸ばすことができました。
英語に真剣に取り組もうと思ったきっかけは、国際交流サークルで留学生の方と上手にコミュニケーションが取れず悔しい思いをしたことがきっかけです。
大学生になってはじめて本格的な異文化交流ができると思ったのに、最低限の英語力がなければその入り口にも立てないことを痛感しました。
勉強を進めていくうえでは、学業やアルバイト・サークルとの両立のためにスキマ時間をどう活かすか必死に考えたことが成功につながったと分析しています。
移動時間や食事の時間をリスニングに充てる・授業の休み時間に単語を覚えるといった、毎日の積み重ねの大切さを学ぶことができました。
社会人になってからも英語学習で養ってきた粘り強く一つの物事に集中する姿勢やスケジュール管理力を活かし、できるだけ早く貴社の戦力となれるよう努めてまいります。
例文②
私は学生時代、留学に向けた英語学習に力を注いできました。
将来は海外で仕事をしたいという意志を強く持ち、まずは学生時代に留学して海外生活を体験してみたいと考えたことが大きな動機です。
そのため、TOEICのスコアを800点まで上げることを絶対的な目標に掲げました。
かなり厳しい目標でしたが、苦手分野を自己分析し自分から「話す」という弱点を克服することで大きく成長するきっかけを掴んでいます。
話すことに慣れるためには、ネイティブの方と接する機会を少しでも多くしなければいけないと考えました。
利用したのはオンライン英会話教室に加え、ネイティブの方が集まる学内集会です。
無料で参加できる日本人・海外留学生の集まりですが、日本人と話さない・日本語を使わないことを自分に言い聞かせて毎回参加していました。
この取り組みによって海外の方とも物怖じせずコミュニケーションできるようになり、英語で不自由することなく留学期間の生活をまっとうできています。
この経験で得た語学力やコミュニケーション能力で貴社に貢献し、将来は海外に出て活躍したいと考えております。
まとめ
ガクチカでTOEICを書く場合のコツや例文などについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
TOEICは日本で一番有名な英語力を示す指標ということもあり、アピール材料にする学生は多いでしょう。
スコア自体の高さだけでなく、そのスコアに到達するための取り組みをいかにアピールできるかが勝負です。
せっかくTOEICで良いスコアを取るために努力してきたのですから、その努力と得られた成果を採用担当者にしっかり感じ取ってもらえるよう工夫しましょう。