はじめに
就活をしていれば、必ず採用面接を受けることになります。
事前にしっかり準備しなければなりませんが、どのような準備をすれば良いのかわからずに悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
ベンチャー企業の面接はその性質ゆえに、大手の企業の面接とは異なる点がいくつかあります。
しかし、ベンチャー企業ならではの特徴を押さえておけば、意外な質問に慌てることも減るはずです。
今回はベンチャー企業の面接を受ける方のために、その特徴を解説します。
【ベンチャーの面接の特徴】ベンチャー企業の面接の特徴
一般的に、ベンチャー企業は規模のあまり大きくないところがほとんどです。
それでも、ほかの会社に見られないユニークなサービスや商品を積極的に売り込んでいます。
その会社独自の技術や斬新なアイデアを武器にビジネスを広げているのです。
しかし、企業規模が大きくなければ、どうしても採用できる人数に限りが出てしまいます。
したがって、どうしてもそこで働きたい人を見出すため、ベンチャー企業は採用活動を行っているのです。
人間性の確認を重要視している
採用活動にも当然お金がかかります。
また入社後の新卒で採用した人を1人前にするのも、実は相当なお金がかかっているのです。
大手企業と比較すると、ベンチャー企業の規模は小さめで資金力にも差が出てしまいます。
そのため、ベンチャー企業は大手ほど採用にお金をかけられません。
採用枠が若干名程度と少人数であったり、限られた採用予算で人材を探したりしなければならないのです。
つまりベンチャー企業における採用活動の成否は、その少ない採用枠のなかでどれだけ自社にとって有益な人材を採用できるかにかかっています。
まず、内定を出したら本当に入社してくれるのか、自社で辞めずにやっていけそうかを的確に判断しなければなりません。
ベンチャー企業の面接は、そういったことを就職希望者の人間性を深掘りすることによって、確認しようとしているのです。
ベンチャー企業が採用面接を行う目的は、就活生の人間性を確認ためといっても過言ではありません。
ラフな雰囲気の面談が多い
採用面接となれば、まったく緊張しないという人は少ないでしょう。
特に面接の雰囲気に慣れないうちはガチガチになってしまう人も多いはずです。
大手企業に多い固い雰囲気の面接では、就活生は緊張してしまうあまり、素の自分を出しにくいことがあります。
企業側としても、それではその学生の人間性を判断しにくく、本来の目的を達成できないおそれがあるのです。
そこで、ベンチャー企業はラフな雰囲気の面談を実施することがよくあります。
堅苦しい雰囲気ではうまく素を出せない就活生も、リラックスしているときはふと本音をもらすこともあるかもしれません。
就活生にリラックスして面接へ臨んでもらうことで、ベンチャー企業はその学生の人間性を判断しようとしているのです。
社長が直々に面接官をやることもある
一般的に、採用面接の面接官は人事担当者や採用後一緒に働くことになるだろう現場の社員が行います。
役員クラスの社員が面接するのは、最終面接くらいのものでしょう。
特に大手企業では、社長が直々に面接をすることなどほとんどありません。
社長の顔を一度も見たことがないまま入社する人も大勢いるはずです。
しかし、ベンチャー企業は違います。
規模が小さいベンチャーや中規模のベンチャー企業では、社長が直々に就活生と会うこともあり、それは決して珍しくありません。
企業規模があまり大きくないため、一般社員と社長の距離が近いのです。
社長が直々に面接をすることがあるのも、ベンチャー企業ならではの面接における特徴であるといえるでしょう。
【ベンチャーの面接の特徴】ベンチャー企業の面接で見られているポイント
ベンチャー企業の面接では、就活生の人間性を確認することが重要視されています。
その学生が本当に自社に合った人材なのかを見られています。
たくさんの学生を採用できないため、いくら有能そうであっても人間性が自社に合っていなければ意味がないのです。
就活生の人間性を見抜き、自社で活躍してくれそうな人材を発掘することは、ベンチャー企業にとって大変重要なことだといえます。
面接という限られた時間で、見られているポイントは以下の通りです。
内定を出しても蹴らずに自社で働いていけそうか
就活を進めていくと、何社かの採用試験を同時進行で受けるのはごく一般的なことです。
また、複数の企業から内定を得ることも当然予想できます。
しかし、1社しか入社できませんから、ほかの企業は内定辞退しなければなりません。
そこでベンチャー企業は、面接でその就活生の志望度がどれだけかを見ています。
内定を出したところで、その就活生がほかの企業に流れていってしまえば、その会社は人材を確保できないことになります。
それこそ小規模な企業が多いです。
新卒で入ってくるはずの社員が1人来なくなっただけでも、ダメージは相当なものになるでしょう。
そのため内定を出したら、大手企業やほかのベンチャー企業へ行かずに、入社してくれそうかを見極める必要があるからです。
自社で活躍できそうか
特に規模が小さいベンチャー企業にとって、ミスマッチによる早期離職は大問題です。
入社してからミスマッチが発覚することは避けなければなりません。
そのため、面接では就活生の業務への適正や自社の雰囲気とのマッチ度を見て、自社で活躍できる人材かどうかを見定めています。
自社で長く活躍してもらうためには、就活生の能力も大切です。
加えて、自社の雰囲気とその人の性格が合うかどうかも大変重要です。
面接を突破するためには、その会社にマッチした人物であると判断してもらわなければなりません。
面接では業務への適正や、その企業との親和性をアピールする必要があるのです。
その企業が求めている人物像を採用ページなどで確認して把握しておきましょう。
【ベンチャーの面接の特徴】ベンチャー企業の面接で準備しておきたい質問
企業の採用面接でよく聞かれる質問はいくつかあります。
なかでも志望動機や自己PRは、必ず聞かれるといっても過言ではないでしょう。
さらにベンチャー企業には、ベンチャー企業特有のよく聞かれる質問というものが存在します。
そういった質問は面接でも採否に大きく影響する重要な質問です。
これは就活生にとっても、自分がどれだけその会社に入りたいと思っているのかアピールするチャンスです。
事前に準備してきちんと答えられるようにしましょう。
大手ではなくなぜベンチャー?
一般的にベンチャー企業より大手企業のほうが、就職先として人気があるとされています。
大手企業のほうが有名企業も多く、就職先としては安定していると世間ではいわれているのです。
一方、ベンチャー企業は規模も小さくまだ知られていない無名企業も多いため、その安定性を疑問視する人もいます。
それでもベンチャー企業を目指すのであれば、なぜベンチャー企業を選ぶのか説明できなければなりません。
また大手企業でも、ベンチャー企業と同じようなビジネスを展開しているところもあります。
それでもあえて大手企業を避け、ベンチャー企業を選ぶのであれば明確な理由が必要です。
大手企業ではダメな理由、なおかつベンチャー企業でないとダメな理由を示せるようにしましょう。
ベンチャーのなかでもなぜうち?
大手企業ではなくベンチャー企業を選ぶ理由が説明できてもまだ十分ではありません。
一口にベンチャー企業と言ってもその数は膨大です。
たくさんあるベンチャー企業のなかから、どうしてその会社を選んだかという質問にも答えられなければなりません。
この質問の意図は、就活生がその会社にどれだけ入社したと思っているかを見極めることにあります。
どれだけその会社を志望しているのかを見られています。
そのため、就活生は「ベンチャーのなかでもなぜうち?」という質問には必ず答えられなければなりません。
なぜその会社でないといけないのかを、採用担当者が納得できるように説明しましょう。
その会社でないといけない理由が不明瞭だと、それほど志望度が高くないと思われてしまうおそれがあります。
何をやりたいか・どうなりたいか
ベンチャー企業の面接では、その会社で「何をやりたいか・どうなりたいか」という質問もよく聞かれます。
この質問へ答えるには、しっかり業界分析をしたうえで、その企業に対する理解を深めておかなければなりません。
また自己分析をきちんと行い、自分自身について知っておかないと、こういった質問には答えられないでしょう。
面接の場で、その会社でやりたいことやどうやっていきたいかを、深く話せなければ企業理解や自己分析が浅いと思われてしまいます。
企業理解や自己分析が浅い人は内定を辞退したり、たとえ入社したとしてもすぐ辞めたりするのではないかと、採用担当者は考えることでしょう。
そうなれば面接を突破するのは難しくなります。
したがって、就活生は面接の前に質問へ対する答えをしっかりと用意しておかなければなりません。
また解答に対して、さらに突っ込んだ質問をされた場合も、よどみなく答えられる必要があるでしょう。
入社後の展望は企業と就活生どちらにとっても大変重要です。
まとめ
ベンチャー企業の面接でよく聞かれる質問には特徴があります。
就活生はすべての質問に、はっきり答えられなくてはなりません。
きちんと答えられない場合、その企業に対する志望度が低いと思われてしまいます。
どうしてベンチャーなのか、数あるベンチャーのなかからどうしてその会社を選んだのか、そしてそこで何をしたいのかは就活生にとっても大事なことです。
面接の前は、聞かれそうな質問に対してはきちんと解答を準備しておきましょう。