はじめに
ベンチャー企業を志望しているけれど、将来子供ができた時に産休取得のハードルが高かったり、仕事を続けられなくなったりしないかなと不安になる人もいるのではないでしょうか。
キャリアアップしていく未来を描く中で、子供が欲しいと考える時期が来ることもあるかと思います。
産休取得を視野に入れた企業選びを行う場合、どのようなポイントを押さえると良いのか詳しく解説します。
ベンチャー企業の産休取得について知りたい人は参考にしてみてください。
【ベンチャー企業の産休取得】ベンチャーで産休は取れるのか
ベンチャーで産休は取れるのかどうかをまずは確認してみましょう。
ベンチャー業界というと産休取得が取りにくいようなイメージを持つ人もいるかと思います。
最近は産休育休制度の社会的関心が高まってきているので、妊娠出産後の復帰がしやすい環境の企業というのは増えてきています。
しかし、出産を理由に退職することや、非正規やパートになるなど、キャリアをあきらめるといったケースもあるので、企業によって差があるのも現状です。
産休取得や子育ての理解がある企業選びというのは、就活で重要視するべきポイントになります。
企業による
産休が取れるかどうかは企業によって対応に差があります。
また、産休育休は取れるけど、ベンチャー企業では社員一人ひとりの業務が多いことで空気感から取りにくいと感じる人もいます。
そもそも産休等制度を設ける必要がなく、前例がないこともあります。
前例のない場合でも、自分が産休取得の第一号になれば良いですが、簡単には取れないことが考えられるでしょう。
産休取得の実績がある会社も増えてきているので、そのような企業を探して入社するのも一つの手ではあります。
法整備により意識は高まりつつある
法の整備により、出産・育児に関わる企業の責任や労働者の権利が明確になり、産休の取得は労働者の当たり前の権利という意識が強まっています。
一方、産休を取得できても職場の空気感などで腫物扱いされているのではないか、と感じることも少なくはありません。
制度が整っていても活用できるかどうかや、職場の空気感などは入社してからじゃないとわからない部分もあるかと思います。
肩身の狭い思いをして育休産休を取るよりも、できれば就活の時点で出産・子育てと仕事を両立できるような制度・風土の企業を選んでおくことをおすすめします。
育休取得の前例があり、子育てしながら働いている先輩社員がいるような企業が理想的です。
【ベンチャー企業の産休取得】前例がない企業での産休取得のポイント
産休取得は労働基準法、育休は育児・介護休業法で定められているので、前例がなくても取得ができます。
しかし、取得を断られたり、退職を迫られたりという場合は会社の認知度が足りていない可能性があるので、上司に説明し、認知してもらわなければなりません。
ただ、実際に前例がない企業で育休取得を切り出す時、ちゃんと産休育休が取れるか不安になるかもしれません。
前例がない企業で産休育休を取得するためのポイントを紹介します。
自分で働きかけることが求められる
前例がない状態で自分が産休取得の第一号となる場合は、産休の取得を企業に懇願することが求められます。
会社で初めての産休となると、上司に断られるんじゃないか、周りから白い目で見られるんじゃないか、といったプレッシャーを感じるかもしれません。
しかし、あなた以外にも女性社員がいる場合、継続的に使われる制度なので、私の都合で…と引け目を感じずに、遠慮しなくて良いでしょう。
社風を変えるには、自分が働きかけることがポイントです。
産休の取得は企業にもメリットがある
産休取得の制度があるというのは、企業にとってもメリットがあります。
1つ目は、会社のイメージアップにつながるという点です。
産休制度を活用できていないベンチャー企業が多い中、育休取得を推進しているということでメディアに取り上げられることや企業PRにつながるといったメリットがあります。
2つ目は、長期的に人材を確保できるといった点です。
妊娠理由での離職者をなくし、出産後に復帰してもらうことで長期的な人材確保につながります。
3つ目は、視野が広がるという点です。
子育て経験をした社員は、地域社会との関わりの中で新たな興味関心が生まれ、仕事にもプラスに活かすことが期待できます。
企業が産休の取得を渋るようなら、以上の条件をアピールしてみるのも良いでしょう。
周りと良好な関係を築いておこう
産休取得をするために、普段から周りと良好な関係を築いておくということが大切です。
産休の前後の引き継ぎなどの際に、良好な関係を築けていればスムーズになるからです。
特につわりなどの際は仕事に集中しにくい場面も増えてきます。
一時的に業務負担をかけてしまうことや、迷惑になると考えて人に頼みにくいと感じる人も多いかもしれません。
ギスギスした関係で、産休の理解もしてもらえていないままだと肩身の狭い思いをしてしまいます。
周りと良好な関係でいたほうが、仕事をお願いしやすくなるので意識しておきましょう。
子育て中も、子供が急に熱を出すこともあるので、そういった時にも良好な関係を築いていたほうがスムーズにお願いしやすくなります。
【ベンチャー企業の産休取得】企業選びのポイント
産休取得がしやすい企業かどうかは就活のうちに見極めることができます。
産休育休取得に前向きかどうか、よく確認することが大切です。
将来を見据えた企業選びをしっかりできれば、ライフスタイルに合った環境でキャリアアップしていけるでしょう。
ベンチャー企業を志望している就活生は、企業選びでどのようなポイントを押さえたら良いのでしょうか。
次は産休取得ができる企業を選ぶために見ておきたいポイントを解説していきます。
勤務形態が多様
まずは、勤務形態が多様かどうかをチェックしてみましょう。
たとえば、リモートワークや時短勤務が可能かどうかです。
子供ができる前と同じようにハードな勤務時間で働き続けることができるかというと、両立が難しくなることが考えられます。
特につわりの時期は出勤や長時間の勤務は体の負担もかかるので、できれば時短やリモートワークで対応できる職場が良いでしょう。
妊娠中だけでなく出産後に復帰してからも、子育て中は無理なく両立しやすい環境で働けることが理想的です。
リモートワークを導入しているベンチャー企業は多く存在するので、企業探しをする時はチェックしておきましょう。
ただし、時短勤務は給与が減るため、あらかじめ貯金などをしておく必要はあります。
多様性を歓迎する風土である
出産などのライフステージを受け入れてもらいやすい企業は、産休取得の際だけでなく、子育て中も協力してもらいやすくなるでしょう。
また、自分だけが育休を取っている…という負い目を感じにくく、育休と仕事の両方に集中しやすいといったメリットがあります。
最近は日本でもダイバーシティ推進企業が増えてきています。
産休の前例がなくても、多様性を歓迎する風土があるかどうかはチェックポイントとして押さえておくと良いでしょう。
逆質問してみる
企業のHPなどからも読み取れない場合は、面接時の逆質問で様子を窺うというのもポイントです。
最後に質問があるか聞かれた時などに聞いてみると良いでしょう。
質問の例としては、「女性の従業員は何人いるのか」 「将来妊娠・出産を希望するが、御社に理解はあるか」「産休を取得している女性社員はいるか」などです。
もちろん、入社後すぐに取得しようとしているのではなく、将来出産後も長く働き続けたいという意思を伝える必要はあります。
もし採用担当者が、産休取得の人数や質問の答えをはっきり伝えてくれないようであれば、制度があっても実態は整っていないことが考えられます。
様子次第では、入社は考え直したほうが良いかもしれません。
【ベンチャー企業の産休取得】復帰後のポイント
育休明けは場合によっては配属が変わることがあるかもしれませんが、基本は休業前と同じ業務に復帰することになるかと思います。
育休で1年ほどのブランクがあると、不安になる人のほうが多いのではないでしょうか。
そして、仕事復帰した後は、育児をしながら仕事をこなしていかなければなりません。
フルタイムやリモート、時短など、どの勤務形態であっても、復帰後のポイントを押さえておきましょう。
スムーズに復職するために必要なポイントを3つ紹介します。
ほかの社員と良好な関係を築こう
ほかの社員との良好な人間関係は、産休取得中から復帰後において重要となります。
特に同じ女性社員の場合、理解を示してもらえることや困った時はお互い様、と負い目を感じることなくサポートを受けられやすくなるのです。
ベンチャー企業はスピード感があり、産休中に新たなツールが取り入れられていることも考えられます。
そういった時に、ほかの社員に助けられる機会が多くなるため、コミュニケーションが取りやすい関係を作っておくことがポイントです。
産休明けにスムーズに業務に入れるか不安になるかと思いますが、日頃からほかの社員と積極的にコミュニケーションを取っておくことでサポート体制が整い、復帰後も良好な関係を維持することができるでしょう。
報連相を怠らない
子育てをしていると、子供の体調が優れない場合や緊急で病院に行くことも出てくるかと思います。
体調が悪いなと感じたら、わかった時点で報告することが重要です。
前もって相談していれば、急に休んだ時に周りがカバーしやすくなります。
育休だけでなく、復帰後の職場のサポート体制があるかどうかも、仕事と子育てを両立するためには大切なことです。
体調を崩している時は早めに伝えるなど、報連相を怠らないように心がけておきましょう。
家族で役割分担をする
復帰後は仕事だけでなく、仕事から帰ってからも家事育児に追われるため、慌ただしくなるでしょう。
そのため、家庭内での工夫も重要なポイントになります。
パートナーと役割分担を決めたり、時にはお互いの両親に頼ったりして、協力していくことが大切です。
仕事に家事に子育てにと、あなただけが負担を被ることは肉体的にも精神的にも辛くなってしまいます。
仕事と家事、育児をバランス良く両立していくためにも、パートナーや、両親、時にはベビーシッターなどの利用も検討して、頼れる人には頼るというスタンスでいましょう。
子供の急な発熱で保育園から呼び出しがあった時はどうするか、特にパートナーとは、よく話し合って、家事と育児の役割分担を細かく決めておくことをおすすめします。
まとめ
今回はベンチャー企業で産休取得するためのコツなどを紹介しました。
ベンチャーでキャリアを積んでいきたいと考えている就活生にとって、志望する企業に産休制度があるかどうかは重要なことでしょう。
最近では女性の育休に限らず、男性の育休制度も2022年から段階的に施行されるため、育休推進企業は今後増えていくことが考えられます。
育休産休だけでなく、子育て中も仕事と両立しやすい環境が整っている企業選びをしてみてください。