【例文有り】未経験の自己PRってどう書けばいいの?書き方を解説

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

この記事を読んでわかること

・未経験の分野の自己PR文の作り方
・未経験であることのメリット
・未経験のアピールポイント
・自己PR作成で確認するポイント

この記事をおすすめしたい人

・転職を視野に入れている人
・未経験の分野の自己PRを作成する人
・未経験の分野の自己PRを作成方法がわからない人

未経験の職種や業界への就職を考えている場合、どう自分をアピールすればいいのか自己PR文の書き方に悩むことが少なくありません。

ですが、未経験だからこその強みがありますので、アピールがしっかりできれば他の応募者より有利になります。

ただ、未経験の人材でアピール可能な強みとともに、応募企業に合わせた自己分析も同時に行っておかなければなりません。

今記事では、未経験だからこそしっかり練り上げたい自己PR文について、ポイントを押さえた文章例を含めて詳しく解説します。

【未経験でも良い自己PRを書くには】企業が未経験者を募集している理由

未経験の就職活動を成功させるためには、なぜ企業が未経験者を採用しているのかを知らなければいけません。

その理由の1つは、なるべく多く人材を集めたいからです。

売り手市場の業界においては、経験者だけに限定するとなかなか必要な人数が集まらないので、入社後の教育・育成を前提として未経験者が採用されます。

もう1つの理由は、先入観を持たない人材を採用するためです。

同じ業界での経験は、こだわりや偏見となって新しい仕事の障害となる場合があるので、あえて未経験者が採用されます。

【未経験でも良い自己PRを書くには】未経験転職だからこその強み

未経験だと他の応募者より不利になると考えてしまうかもしれませんが、結論からいうとそれだけで判断されることはありません。

企業によっては、経験者よりも未経験者を求めていることがあるためです。

また、企業内で事業が停滞しているといった悩みを抱えている場合などは、未経験者を採用することで状況を打破したいと考えていることもあります。

未経験だからこそ、ほかにはない長所をいくつも持っています。

ここではその長所について詳しく見ていきましょう。

未経験転職の長所

固定観念に染まっていない

思考回路が違う

固定観念に染まっていない

未経験の強みは、固定観念に染まっていないことです。

企業にはそれぞれ理念や考え方があり、そこで働いている人は同じような意識を共有しています。

それが間違いだというわけではないのですが、長年同じ企業で働いているとその企業の考え方に染まってしまいがちです。

そのため、転職で別の企業で働き始めた時になかなか馴染めないということが起こります。

一方、未経験の場合はそういった固定観念に染まっていないため、まっさらな状態で企業や事業と向き合うことが可能です。

そのため、中にいる人が気がつかなかった矛盾を指摘することができたり、疑問を抱かずに当たり前のようにしていた無駄な作業に気付いたりでき、社内の改革を促してくれるきっかけになったりします。

思考回路が違う

未経験だからこそ、専門知識や経験にとらわれず、自由な発想ができることも強みです。

業界の知識や経験がある人の場合、無意識に同じ思考回路で考えてしまうことが多いため、思考がループしてそこから抜け出せないといったことが起こりがちです。

未経験の場合は、その外側から客観的に見ることができる立場なので、思ってもみなかった新しい見解や意見を出せる可能性があります。

思考や考え方の違いやぶつかり合いが、大きな変化につながるため、新しい事業を考えている企業の場合、今まで採用してこなかった未経験者を求めていることがあるのです。

未経験だと先入観や固定観念がないため、斬新な発想をしたりすることも多く、その点でも重宝される傾向にあります。

【未経験でも良い自己PRを書くには】自己PRに盛り込むべきポイント

自己PRとは、志望企業に就職したあとに活かせる自分の強みやスキルを伝えるものです。

そして、未経験者が自己PRに盛り込むべきポイントは、経験者の自己PRとは少し異なります。

未経験者と経験者を比べた場合、実務経験がないことやスキルの低さがネックとなってしまいます。

前職が異なる分野・業界なので、その成果を直接活かすことも難しいでしょう。

そのため、自己PRには経験者とのギャップを埋められるような内容を盛り込むことが大切です。

今回は、自己PRに盛り込むべき7つのポイントをピックアップして解説します。

自己PRに盛り込むべきポイント

学習意欲の高さ

働く意欲の高さ

熱意

経歴・実績

活かせるスキル・経験

志望動機

共通するポイント

学習意欲の高さ

未経験の業界・業種で働く際は、これまでの仕事で培ってきた知識やスキルが直接役に立たないケースも多く見られます。

経験者にキャッチアップして共に働くためには、これまで以上に熱心に学習し、業務に必要なスキルや知識を身に着けなくてはいけません。

とくにIT業界などは、ほかの業界・業種ではなかなか身につかない専門的な知識・スキルが要求されます。

そのため、未経験で採用してもらうためには、学習意欲が高いことを強くアピールする必要があるでしょう。

あらかじめ自身で学習を進めている場合も、それを人事担当者に伝えれば、積極的に学ぼうとする姿勢がアピールできます。

前職で積極的に学んで成長した経験など、ポテンシャルの高さを示せるエピソードがある場合は活用すると良いでしょう。

働く意欲の高さ

働く意欲の高さは、新卒採用や経験者採用の自己PRにおいても重要なポイントの1つです。

とくに未経験の業界・業種に応募する場合は、先述した学習意欲の高さを示すためにも、より一層積極性をアピールすることが求められます。

ただし、「働きたい」「やる気がある」といった言葉を連呼し、暑苦しく返答するだけでは働く意欲の高さや熱意は伝わりません。

むしろ、ほかにアピールポイントがないのだと思われ、悪印象を与えてしまう場合もあるでしょう。

働く意欲の高さをアピールするためには、入社後に関わりたい業務やキャリアプランについて明確に示すことが大切です。

しっかり企業研究をおこない入社後について具体的に考えていることが伝われば、今は未経験でも積極的に働き成長できる人材だと思ってもらえるでしょう。

熱意

未経験でもPRできるポイントとして、仕事に対する熱意が挙げられます。

熱意というと「私はこの会社で仕事をきちんとやります」「この会社が好きなので頑張ります」といったことを強調しがちですが、ここでの熱意は「グリット力」のことです。

グリット力とは「困難に立ち向かう力」「諦めずに行動する力」「自ら行動する力」「途中で投げ出さない」の4つの力を合わせたものです。

常に挑戦し続けるベンチャー企業は、特にこのグリット力を重視しています。

未経験で経験や実績はなくても、入社後に熱意を持って学び、かけがえのない人材になってみせるという熱意を示しましょう。

何事にも熱意を持って取り組んできたことを具体的に説明できるように、エピソードを書き出しておくことをおすすめします。

経歴・実績

経験してきた業務の内容次第では、未経験の業界・業種に挑戦する場合でも以前の経歴や実績がそのままアピールポイントとして活用できます。

そういった経歴・実績はほかの未経験者と自身を差別化する大きな強みになるので、該当するものがある場合は積極的にアピールしましょう。

ただし、経歴や実績をアピールする際には、以前働いていた業界・業種についての知識がない相手にも強みが伝わるように表現を工夫しなくてはいけません。

売上金額や目標達成率といった具体的な数字を用いたうえで、その経験が新しい職場でどのように活用できるのかを明確にアピールすることが大切です。

伝わりづらい経歴・実績の場合は、質問を受けた場合を想定して、より具体的な説明や難しい言葉の言い換えなども準備しておくことをおすすめします。

活かせるスキル・経験

以前の業務で培ってきたスキルや経験も、新しい仕事で活用できる場合があります。

対人関係の能力はどの業界・業種でも重要度が高いので、営業などの経験を積み高いコミュニケーションスキルを身につけている場合は、新しい職場でもそのスキルやノウハウを活かせる可能性が高いでしょう。

また、事務処理能力や交渉力、タイムマネジメント力なども、業界・業種を選ばず活用できる汎用性の高いスキルです。

自身のスキルの高さを示すためには、関連資格を取得しておくことも役に立ちます。

また、以前の仕事で身につけた考え方も場合によってはアピールポイントとして活用可能です。

先入観を持たれないためにあえて未経験者を採用している企業の選考では、異業種・異業界ならではの新鮮な視点や考え方が高く評価される場合もあるでしょう。

志望動機

未経験だからこそ、志望動機は説得力のある文章を作成しましょう。

志望動機は、採用担当者が興味を持ってくれるかどうかの重要なカギとなるポイントです。

未経験なのになぜこの会社を選んだのか、またこの業務をしたいと考えたのか、採用担当者は知りたいと考えているからです。

志望動機は入社した後につながる未来について語る部分であるため、未経験者でも経験者でも大きな差はありません。

むしろ採用する側は、応募者がどれだけ自社を理解しているか、また入社に対する強い意欲があるかを志望動機から読み取ろうとしています。

特に早期離職率の高いベンチャー企業の場合は、志望動機で応募者がどれだけ熱意を持って仕事に取り組もうとしているかがわかるため内容を重視しています。

共通するポイント

未経験であっても、今までの経歴から応募先の企業と重なる共通のアピールポイントは必ずありますので、それを見つけましょう。

共通のアピールポイントがないからといって、企業の求める人材に無理に合わせる必要はありません。

まずは過去の業務を書き出し、客観的に見て「評価されたこと」「感謝されたこと」「意思を持って取り組んだこと」を見つけましょう。

基本的なビジネスマナーや接客スキル、事務職のパソコンスキルもアピールできるポイントです。

また、しっかり企業研究をしていることもアピールポイントにつながります。

未経験であっても、分析する力や意欲的に物事を取り組む姿勢、また仕事に意欲的に取り組んでいる気持ちを常に持っているということをアピールできます。

簡潔さ

未経験の人が自己PRを作成するにあたっては、簡潔さが非常に重要です。

簡潔に自己PRを行うことで、自分の強みや経験を明確にアピールできるからです。

面接官は多くの就活生を選別しなければならないため、長々とした説明よりも、ポイントを押さえた簡潔な表現の方が良い印象を与えられます。

面接官が求める情報を的確に理解し、それを簡潔に伝えられるということは、仕事ができる人材であるとみなされる可能性も高いです。

また、的確に短い言葉で自分を表現できるということは、自己分析がしっかりできている人物であると考えてもらえます。

説得性

自己PRを作成する際は説得力を持たせることも非常に重要です。

未経験の職種に挑戦する際は、特に気をつけなければならないポイントの1つであると言えます。

異なる分野の経験やスキルが新しい職種にどのように役立つのか、具体的かつ論理的に説明していきましょう。

例えば、以前の職務で培った問題解決能力、チームプロジェクト管理能力などが、未経験の職種での成功に直接的に活用できることをアピールすると良いです。

これにより、未経験であったとしても、必要なスキルや要素を持ち合わせているということを伝えられます。

また、可能であれば、未経験の職種への強い興味や、モチベーションの高さをアピールできれば、自己PRの説得力をさらに高められます。

【未経験でも良い自己PRを書くには】未経験者でもアピールできる内容

では、未経験の人が自己PRでアピールできる内容にはどのようなものがあるのでしょうか。

未経験でも積極的に良い印象を与えるために工夫し、質の高い自己PRを提出すれば十分に良い印象を与えることは可能です。

以下の4つを念頭に置いた上で作成しましょう。

学びの姿勢

学びの姿勢をアピールすることで、未経験でも成長の可能性をアピールできます。

企業の採用担当者は、未経験なども新しい環境や業務に対して積極的に取り組み成長する潜在能力がある人物ならば、採用したいと考えます。

これまでの経験において新しいスキルを取得したエピソードや自分で積極的に学び、専門知識を深めた経験があれば良いです。

例えば「独学でプログラミング言語を学んだ」「積極的に教授に質問し、知識を深めた」などと、学びに対して前のめりである性格をアピールすると良いです。

継続的に成長しようとする姿勢を示すことができれば、経験者の就活生と競うことになったとしても十分に挽回は可能です。

前職の経験

転職を目指す人ならば、前職の経験、新卒の方ならば、アルバイトの経験を話しましょう。

これまでの労働経験の中で培ったコミュニケーション能力や、プレゼンテーションスキルなど、多くの職場で活用できるものをアピールしつつ、もし目指している職種で活用できる能力が身についている自信があるならば、それもアピールしましょう。

例えば前職が顧客サービスの仕事であるならば、日々の業務で培ったクライアント目線や良好な関係を築く能力、問題解決能力をアピールできます。

またプロジェクト経験がある場合は、多くのメンバーの中で自分の能力を発揮しつつ、コミュニケーションを的確に取れる能力をアピールできます。

さらに、チームリーダーとしての経験がある人は、チームを率いて成果を出したことを話してリーダーシップ、チームワークを促進する能力をアピールすることも可能です。

このように、未経験の業界であっても、これまで培った様々なスキルや知識、新しい職場での成功に貢献することを具体的な事例を挙げて説明することで、十分に自分の適応力やポテンシャルを伝えることは可能です。

業務以外の経験 

基本的には、今までの職業体験を通じて身につけた能力を積極的にアピールすることが重要です。

しかし、業務経験以外でも、これから目指す職業に活用できそうな力を身につけている場合は、十分にアピール可能です。

例えば、ボランティア活動に取り組んでいた人は、チームワーク、リーダーシップ、コミュニケーションスキルを強調できます。

また、スポーツに取り組んできた人は、体力や忍耐力をアピールできます。

その他にも、読書をする習慣がある人は、常に勉強を続けることへの抵抗がなく、新しい知識を身につけること、技術をアップデートすることに対しても積極的であることを示せます。

このように業務以外の経験でも、自分が目指している職業において有利に働く経験がある場合は、自分にアピール可能です。

志望動機

未経験の方でも、志望動機を詳しく説明できれば十分に良い印象を与えることは可能です。

ただし、未経験の人の場合、どうしても実務経験がないため、ありきたりな内容になってしまいがちです。

業務内容についての理解が浅く、うまく説明ができないと、良い印象を与えることはできません。

そこで、これまでの職業、または、大学生活などにおける具体的な経験やキャリアプランを交えながら、独自性を高めた志望動機を提出する必要があります。

【未経験でも良い自己PRを書くには】自己PRを書く前に準備すべきこと

未経験の自己PRの書き方は、新卒や経験者が自己PRを作成する場合とは異なります。

新卒とは違って社会人としての経験があるものの、それをそのまま用いても自己PRにおいて効果的なアピールにはなならないでしょう。

良い自己PRを作成するためには、自身の思い出や経歴を振り返り、アピールポイントとして使えるものを発掘・整理しなくてはいけません。

今回ご紹介する2つの準備は、就職活動全般において重要なものですが、未経験で選考に臨む場合は、より一層気合いを入れて取り組むようにしましょう。

自己PRを書く前に準備すべきこと

これまでのキャリアを棚卸しする

求められる人物像を調べる

これまでのキャリアを棚卸しする(自己分析) 

1つ目の準備は、自己分析です。

未経験の自己PRを作成する際には、前職の経験以外にもアピールポイントを探さなくてはいけません。

そのため、同じ業界・業種に転職する場合よりも、広く深掘りした自己分析が求められます。

これまでの自身の経歴を振り返りってキャリアを棚卸しし、何かアピールに使えるのものがないかをじっくり考えましょう。

具体的には、これまで身に着けたスキルや経験、自身の長所、実績などを洗い出し、整理していくことになります。

また、適切な自己PRを作成するためには、自身の長所や欠点についても把握しておくことが大切です。

アピールポイントとして適切なスキル・経験などをピックアップするためには、企業が求める人材を知っておく必要があるので、次に解説する企業分析と並行して進めておきましょう。

求められる人物像を調べる(企業分析) 

2つ目の準備は、企業が求める人物像を把握するための企業分析です。

応募する企業について、その事業内容や社訓、沿革などさまざまなポイントを新卒就活時と同様に徹底的に調べましょう。

また、志望する企業の立ち位置や独自性を正確に把握するためには、より大局的な視点からおこなう業界研究・業種研究も必要です。

自身が挑戦しようとしているのはどのような業界・業種なのか、志望企業に就職した際にはどのような業務をおこなうことになるのか、といった点を確実に答えられるようにしておきましょう。

なお、異業種・異業界への転職では、自身が働いていた業界・業種の常識を引きずってしまい、社会人経験がマイナスに作用するケースも見られます。

そのため、企業研究の際は、新卒同様にフラットなスタンスでおこなうことが大切です。

【未経験でも良い自己PRを書くには】効果的な自己PRの構成

次は、実際に未経験で効果的な自己PRを書くための構成について解説します。

構成に関しては、未経験者の自己PRでも、新卒や経験者が自己PRを作成する場合と大きな違いはありません。

今回は、相手にわかりやすく内容を伝える際に効果的なPREP法を採用し、最後に入社後に活かせるポイントを付け加えます。

各段階の文字数は、自身がとくにアピールしたいポイントや全体のバランスを考慮して適宜調整してください。

先述した重要なポイントも、忘れずに盛り込むようにしましょう。

結論(Point) 

PREP法で自己PRを作成する際は、結論ファーストで最初に自身の強みをはっきり伝えましょう。

「私の強みは〇〇です」といった書き方でアピールポイントを明確にすることによって、人事担当者が話の軸を理解しやすくなります。

とくに未経験で自己PRを作成する際は、前の仕事の業績やスキルが重視される経験者採用と異なり、アピールポイントの方向性がさまざまです。

そのため、最初に結論を伝えておかないと趣旨がうまく理解されず、漠然とした印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。

根拠(Reason) 

結論を述べた後は、その内容を補強する根拠を説明していくことになります。

なぜ自分は自身の強みをそのように考えたのかについて、客観的にも納得できる理由を伝えましょう。

この際注意が必要なのは、自身が未経験の業界・業種に挑戦していることです。

これは次のエピソードに関しても共通する注意点ですが、経験や背景・文化が違うと、根拠をうまく理解してもらえない場合があります。

可能な限り平易でわかりやすい言葉遣いを心がけ、説明が困難な場合はエピソード部分でわかりにくい部分を補完することを意識すると良いでしょう。

具体的なエピソード(Example) 

理由を述べたあとは、その補完材料となる具体的なエピソードを紹介していきます。

自身の強みが発揮されたエピソードを伝えることによって、最初に述べた結論に説得力が生まれます。

エピソードを述べる際は、自身の活躍がわかりやすいように、前後の変化や生じた結果について具体的な数字を用いて伝えることが大切です。

逆に知識がなければポジションや重要度がわからないような個人名・固有名詞は使用を避けるか、適宜解説するようにしましょう。

また、結果や理由にきちんと対応したエピソードになっているか確認することも大切です。

結論(Point) 

PREP法を用いた自己PRのラストでは、最初に述べた結論を最後に繰り返して伝えます。

こうすることによって自身の強みがしっかり印象付けられ、自己PR全体にも締まりが生まれます。

ただし、ESではなく面接の際に直接自己PRを伝える場合は、この段階は必ずしも必要ではありません。

また未経験の自己PRでは、後述するように「入社後に活かせること」を述べて自己PRを締めくくるケースも多く見られます。

そのため、2度目の結論にどの程度の分量を割くかは、全体のバランスを見て考えると良いでしょう。

入社後に活かせること 

就職活動の選考における自己PRでは、PREP法の枠組みに加えて入社後の展望について伝えることも大切です。

ここまで述べてきた自身の強みを、入社後にどのように活かしていくかを具体的に説明すると、採用後のビジョンが想像しやすくなります。

とくに働くことへの意欲の高さや熱意が重視される未経験の自己PRでは、しっかり企業研究をおこない、入社後の業務について理解していることをアピールできるので重要度が高めです。

ただし、指定された文字数に収まりきらないような場合は、無理に入れる必要はありません。

【未経験でも自己PR】避けるべき自己PRの伝え方

未経験の人が自己PRを伝える際に気をつけなければならないポイントについても確認しましょう。

以下のポイントに当てはまってしまう自己PRは、良い印象を与えられる可能性が低いため、念頭に置きながら当てはまらないように気をつけて作成しましょう。

伝える量が多すぎる

自己PRを作成する際、未経験であることをカバーするために色々な量を伝えようとしすぎてしまい、情報量を大量に詰め込んでしまう人もいます。

しかし、忙しい企業の採用担当者にとってあまりにも情報が多すぎると、結局あなたがアピールしたいことが何なのかわからなくなってしまう場合が多いです。

自己PRにおいて重要なのは質であって、量ではありません。

応募する企業や職種に最も適した自分の実績や経験に焦点を当てて話しましょう。

自分がどのようにしてその職業に貢献できるのか、どのようなスキルがその職種にマッチしているのかについて、簡潔そして分かりやすく伝えることが重要です。

特に、文字数の指定がない場合は大量に文章を書いてしまいがちですが、伝えるべきことだけを伝えるように心がけましょう。

短所が端的すぎる

短所について説明しなければならない場合に、あまりにも端的な書き方をしてしまうと、マイナスのイメージを与える可能性があります。

就活においては自分の短所を隠したいがあまり、曖昧な言い方をしてごまかそうとしてしまう人もいます。

しかし、聞かれていることに対して的確に答えられないと仕事ができない人物であるとみなされる可能性もあります。

よって、短所については分かりやすく説明し、それを克服するためにどのような取り組みや努力をしているのかについて説明しましょう。

短所については話したくない人も多いでしょうが、誠実に相手の疑問に答えるためにも短所もわかりやすく説明しましょう。

抽象的すぎる

未経験の人が自己PRを作成する際、仕事に対する解像度が低い、もしくは業界研究ができていないなどの理由で、抽象的すぎる文章を提出してしまうこともあります。

具体的な内容を書けなければ、自分の能力や経験について相手に理解してもらえない可能性が高いです。

例えば、「私の長所はチームワークです」と言われ、それについて特に何の説明もなければ、どのようなチームワークなのかが分かりません。

例えば、「過去のプロジェクトでは5人のチームを率いて3ヶ月で売り上げ目標を10%を上回る結果を出しました」と述べましょう。

このように、具体的な数値や状況について述べて、誰が読んでも理解できる文章を書くことが大切です。

ただの自慢話になっている

自己PRは、あなたの強みや長所について話す場面ではありますが、ただの自慢話で終わってしまっては意味がありません。

このような結果を残したと書いて、そこで終わってしまうと、その能力をどのように活用するのかについてのイメージができない場合が多いです。

例えば、プロジェクトを成功に導いた話をするならば、そのプロジェクトを成功させるためにどのような工夫をしたのか、どのような自分の能力を発揮したのかについて話しましょう。

そして、その能力がどのように新しい企業において活用できるものなのかについて話すことで、自慢話で終わらず、あなたを採用した際にどのようなメリットがあるのかについて相手がイメージできるのです。

【未経験でも自己PR】未経験自己PRの例文を2つ紹介! 

次は、未経験でPRを作成する場合の例文を2つご紹介します。

今回ご用意したのは、営業職から技術職に転職する場合と、技術職から営業職に転職する場合の2つの例文です。

基本的に未経験で自己PRを成功させる方法は「実績」でアピールするか「長所」でアピールするかの二択だと考えて良いでしょう。

どちらが向いているかは人それぞれ異なるので、自己分析や企業分析によって方向性を決めてから作成を始めることが大切です。

以下の例文を参考にして自身に合う自己PRを考えてみてください。

営業職→技術職

私は、自身の強みを継続力の高さだと考えています。

そう考える根拠となったのは、前職で営業として働いていた証券会社での経験です。

営業はさまざまな能力が必要とされる業種ですが、ときにはすぐに成果が現れない新規の顧客開拓を粘り強く継続することも必要になります。

私は法人営業部に所属し、自身の知識やスキルをアップデートしながら営業活動を継続して成果を上げてきました。

具体的には、部内の営業成績トップを5年間守り続け、月2件以上の新規顧客獲得を維持した実績があります。

この結果は苦境でも諦めず業務を続けられる継続力の高さがあったからこそ、成し遂げられたのだと考えています。

御社に就職した後は、この継続力を活かしてプログラミングスキルの習得を迅速に進め、長期的なプロジェクトの完遂に貢献したいです。

技術職→営業職

私が考える自身の一番の強みは、問題解決能力の高さです。

この結論は、前職でエンジニアとして働くなかで数々の問題に直面し、それを克服して成果を上げてきた経験に基づいています。

私がこの強みをとくに実感したのは、配属されたプロジェクト内でトラブルが発生し予定よりも少ない人数で、開発を進めなければならなくなったときです。

そこで私はあえてプロジェクト全体の見直しを図り、構造の単純化が可能な部分、納品後の後日実装可能な部分を複数箇所発見しました。

それを考慮してスケジュールを組み直した結果、全体の作業量を20%削減し、メンバーの負担を増やさずに期日どおりの納品ができたのです。

広い視点を持って現状を打開する糸口を探す問題解決能力の高さは、御社に入社したあともさまざまな場面で活かせると考えています。

【未経験でも良い自己PRを書くには】転職エージェントを活用するのもオススメ!

未経験で自己PRを作成する際は、自身の強みやエピソードを広い範囲から探す必要があり、経験者の場合に比べ時間がかかります。

そこで、なるべく効率的に転職活動を進めたい方におすすめなのが、転職エージェントです。

転職エージェントを活用すれば、自己PRへの添削やアドバイスが受けられるだけでなく、転職に関するさまざまな悩み・疑問点についても相談できます。

未経験の業界・業種への転職を成功させたい方は、ぜひこちらの転職エージェントの利用も検討してみてください。

まとめ

未経験の自己PR文は書くことがないと悩むかもしれませんが、経験者にはない強みがあります。

経験をしたことがない業界や会社にあえて飛び込もうとする熱意や、社会経験、どの業務でも求められる基本的なビジネスマナーがそれに当たります。

ただ、自己PR文を作成するにあたっては、主観的なひとりよがりの文章にならないよう、アピールしたい点を絞りきちんと構成を組み立てることが大切です。

未経験でも即戦力になることを伝え、欲しい人材と思ってもらえる文章を作成しましょう。

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