はじめに
就職活動で多くの方が志望するのが、企画系の職種です。
確かに自分のアイデアが採用され形となり、多くの方に見てもらえる・買ってもらえると非常にやりがいを感じます。
長期インターンで、企画系の仕事にチャレンジすることもできます。
しかしできれば、インターンに臨む前に企画系の仕事内容やインターンに参加するメリットを知っておいたほうが良いでしょう。
この記事では企画系の長期インターンで体験できる内容や参加のメリットなどを解説しています。
ぜひ参考になさってください。
企画職とは
企画職は、実際にはかなり幅広い業務を指す言葉になります。
商品やサービスを企画する商品企画が思い浮かびやすいですが、販売促進企画・広告企画の仕事も非常に重要です。
そのため、就職活動をする際には自分が何を企画したいのか・どんな部署で働きたいのかをはっきりさせておく必要があります。
とはいえ、まだインターンに申し込む段階ではそこまで明確に自分の志望を絞っておく必要はありません。
インターンと就職志望先が違っていても構わないので、興味を持てたインターンの案件に応募してください。
企画職は営業・マーケティングといった部署も密接な関係があり打ち合わせをする機会も多いです。
企画職のインターンを通して、そちらの職種に興味を持つ可能性もあるでしょう。
【長期インターンで企画職】実際の業務内容
続いて、インターンでも多くの方が経験させてもらえるであろう企画職の業務内容をまとめました。
企業によって、インターンの学生にどこまで大切な仕事を任せてくれるかは違います。
書類をまとめる・荷物を運ぶといった雑用をしなければいけない可能性もありますが、単純作業をする人もいなければ良い仕事は成し遂げられません。
つまらないと感じる仕事を振られた場合も、その仕事はどうして必要なのか・誰の役に立つのかを考えて仕事をしましょう。
市場調査
どんな企画を立てるにしても、事前に市場調査をして消費者のニーズを調べなければいけません。
市場にどのようなトレンドがあるのかはもちろん、競合他社に今どんな動きがあるのかも調査する必要があります。
そのため、各企業では企画を前に進める前にさまざまなデータを取ります。
インターネットでのアンケートといった手段を用いる可能性もありますし、すでに他社が調査したデータを参考に書類をまとめる場合も多いです。
インターンに参加する方は、実際に企画職をしている社員の方がどんな手順で市場調査しているのか・どんなデータを重視しているのかを学ばせてもらいましょう。
インターンの経験が、社会人となって自らが企画をする時に活きてくる可能性もあります。
企画案制作
市場調査を終えて企画に手ごたえを感じたら、次は実際に企画案を制作します。
まずは企業内で上司や役員に認められなければ、その企画が企業のプロジェクトとして実行に移されることはありません。
商品企画であれば、販促用の企画案を出します。
どんなターゲットをメイン顧客と考えているのか・競合する製品は何か・どれぐらいの価格でどれぐらい売れば利益が出るのか・考えられるリスクは何かなどをまとめなければいけません。
サービス向上・プロモーションなどを企画する場合も同様に、目的に沿った企画案を作成します。
インターンの学生も企画案を出す際に意見を求められたり、書類作りの手伝いをさせてもらえたりする可能性が高いです。
ここまでの段階を体験すると、企画前の調査・企画案制作は地味な仕事も多く大変なこともわかるでしょう。
プレゼン
企画案制作をした後は、社内で自分の企画についてプレゼンをします。
大事なプロジェクトを前に進める際には、百戦錬磨の上司・役員を相手に企画の良さを理解してもらわなければなりません。
プレゼントすると、必ず厳しい質問が飛んできます。
手放しで企画が称賛されるより、本当にうまくいくのかと懐疑的な意見を出されるほうが多いはずです。
思い付きだけで企画を前に進めて失敗して大きな損害を出すわけにはいかないので、プレゼン会議では非常に慎重な議論がなされます。
そのため、プレゼンを担当する方はプレゼン力・説明力に加え想定される質問にしっかり準備しておく計画性が必要です。
もちろんプレゼンで課題を指摘され、もう一度企画案の練り直しに戻される場合もあります。
給与
多くの長期インターンの職場では、給与が時給制・歩合制・時給制+歩合制のいずれかになっているでしょう。
普通の社員のように月給になっているところは、あまり多くありません。
企業によって違うので、しっかり下調べをしてから応募してください。
時給制の場合は出社して仕事をした分だけ給与がもらえ、歩合制となれば出社日数が一定日数を超えるとさらにインセンティブがもらえる形です。
一般社員の歩合制だと仕事の結果次第で給与が上下しますが、インターンの学生にそこまで仕事で大きな結果を出すよう求めるのは厳しいでしょう。
そのため、基本的には休まず毎日出社を続けることがしっかり給与をもらう方法と考えてください。
ちなみに労働時間管理などの観点から、インターンの学生が残業や休日出勤を要請されることはあまりありません。
【長期インターンで企画職】メリット
次に、長期インターンで企画職に応募するメリットを紹介します。
インターンで応募できる職種には営業・事務・マーケティングなどさまざまなものがありますが、その中で特に企画職で得られるメリットは何でしょうか。
応募先に迷った時は、自分の志望だけでなく体験を通して得られる学びやメリットを重点に考えてみるのも手です。
将来企画職を志している方はもちろん、ほかの職種で就職したい方・まだ職種を迷っている方もぜひ企画職のインターンについて調べてみましょう。
さまざまな能力が身につく
企画職のインターンでは、さまざまな能力を身につけることができます。
営業ならコミュニケーション能力・事務ならPC捜査スキルなど、もちろんほかの職種でも得られるスキルは多いです。
しかし企画職はアイデアを出す・プレゼンするといった仕事の特性上、特に将来自分がビジネスの中心となった時に必要となるスキルが磨かれます。
将来自分が起業して活躍したい方・自分のアイデアを形にする大きな仕事をしたい方は、企画の仕事を体験しておく価値があると言えるでしょう。
以下の見出しで、企画職のインターンで磨かれる主な能力について解説しました。
これらの能力を磨きたい方・自分の能力とマッチすると感じる方は、ぜひ企画職のインターンへ応募を考えてみてください。
発想力
企画職のインターンでは、企画を思い付く発想力が磨かれます。
豊かな発想を持っておくことは、将来どんな仕事をするうえでも役立つでしょう。
特に大事なのはどんな商品・サービスを企画するかではなく、課題や失敗があった時どう改善するかの打開策を見つける力です。
ビジネスはいつも順風満帆であるとは限らず、要所でよく壁にぶつかると思ってください。
そうした逆境に立たされた時、しっかり打開策を考えられることが優秀なビジネスマンに求められる資質の一つです。
そのため、企画以外でも自分で課題を乗り越えられる大人になりたい方・将来リーダーや経営者としてビジネスの中核を担いたい方はこの発想力が大いに求められます。
企画職のインターンに内定が決まった時は、この能力を意識しながら仕事をしましょう。
分析力
商品や広告の企画を形にする前段階では、必ず市場やニーズ・現在販売されている商品の課題などについて分析を行います。
その仕事を通して、確かな分析力を身につけられるでしょう。
企画の仕事をしていく際は、良いことばかりを見るわけにはいきません。
悪い点も冷静に分析し、ダメな場合は別の企画に頭を切り替えることも大切です。
この分析力は、企画職以外の職種でも大いに活きてきます。
たとえば営業職では、なかなかノルマが達成できない・契約が取れない時に自分の営業スタイルに問題はないか考えなければいけません。
広報の仕事でも、広告の費用対効果が上がらない時にその原因を分析し次に活かす力が求められます。
良い点・悪い点を自分で分析できる方ほど、ビジネスマンとして成長できる可能性が高いです。
論理的思考能力
企画職はプレゼンを通して初めて仕事ができたと言えるので、プレゼン力や論理的思考力がなければ話になりません。
そのため、企画職のインターンでは論理的思考力もかなり磨かれるでしょう。
論理的に考えるスキルがあれば、道筋を立ててわかりやすく説明できる・事実に基づいた説得力ある話ができるビジネスマンへと一歩近づけます。
実は、このスキルは就職活動の時にも力を発揮します。
就職活動では自己分析や企業分析をし、その結果を短い文章でわかりやすくまとめなければいけません。
相手にわかりやすく自分の志望動機や長所を伝える力がなければ、人気企業から内定を得ることは困難です。
後々の就職活動に向けて一歩リードしておきたい方は、早い段階から論理的思考力・文章力・プレゼン力をアップさせましょう。
知識が身につく
企画職はさまざまな市場調査をする仕事なので、マーケティングや商品知識・企画立案に必要なお金に関する知識など多くのことを学べます。
プレゼンを通す際にはその商品・サービスの損益分岐点なども示さなければならないので、ビジネスに必要な金銭感覚も磨かれるでしょう。
もちろん企画案作成の際にはPCで資料を作成するので、実務に必要なPC・書類作成能力もアップします。
ほかの職種でも仕事に関連する知識は身につきますが、企画は特にマーケティング・広報・営業などほかの職種の方と打ち合わせ・すり合わせをする機会の多い職種です。
幅広い知識を得たい方・さまざまな職種の仕事について学びたい方・企業の仕事がどのように回っているか知りたい方は、ぜひ企画のインターンに応募してみましょう。
責任ある仕事ができる
企画職のインターンを体験する大きなメリットに、学生アルバイトではまずできないであろう責任ある仕事ができることが挙げられます。
インターン期間中でも自分のアイデアが採用されたり、自分のプレゼンが認めてもらえたりした時はその仕事の結果が世の中に影響を与えることになるでしょう。
たとえば、商品企画なら、後にその商品が実際に市場に出ることになります。
自分で販売されている商品を目にした時は、きっと大きなやりがいを感じられるはずです。
また、企画の方はアイデアを考える際にかなり広い裁量権が認められており、自分の裁量で調査や分析ができます。
ノルマやタイムスケジュールの縛りが少ない働き方を学生のうちから体験できるのは、非常に貴重な機会となるでしょう。
【長期インターンで企画職】デメリット
続いて、長期インターンで企画職に応募する際のデメリットを見ていきます。
就職活動を有利にすることを考えてもメリットの大きい長期インターンですが、負担が大きいため必ずしも必須とは言えません。
長期インターンをしなくても、短期インターンや資格取得などで就職の準備を進めることができます。
内定をもらってからキャンセルすると相手企業にかなりの迷惑がかかってしまうので、申し込み前によくメリット・デメリットを考えたうえで応募してください。
多忙になる
長期インターンはかなり時間の制約が厳しく、多忙になってしまいます。
最低でも週3日以上出社するよう求められていることが多く、学生生活やアルバイトとの両立が大変になるでしょう。
そのため、インターンを申し込む前にしっかり単位を取っておく必要があります。
インターンのせいで単位を落とし留年したり、就職活動本番でもっと多忙になったりしないようにしてください。
長期インターン以外にも、学生のうちにしておきたい経験はたくさんあるでしょう。
時間は有限なので、何を優先させるか・何をあきらめるかはっきり決断することが大切です。
インターンの代わりに海外旅行や留学で知見を得て、その後の人生に活かす選択をするのも素晴らしいことと言えます。
さまざまなバイト経験ができない
長期インターンはそれ自体がかなり忙しく、アルバイトでお金を稼ぎたい方はその余裕がなくなってしまうでしょう。
長期インターンは勤務時間が長いので学生の身分としてはかなりの給料をもらえますが、それでもバイトをぎっちり入れるのに比べれば給料が低くなる可能性が高いです。
インターンは残業などがないので時給分しか給与が出ませんし、深夜に仕事をすることもないので深夜割増手当も出ません。
深夜の時給が高いアルバイトで稼ぎを得たい方・複数のバイトや短期インターンでさまざまな仕事を経験してみたい方は、まずインターンと両立ができないと考えてください。
その代わりインターンではアルバイトではなかなか詳しく聞けないビジネスの話が聞け、より経営に近い方と話すチャンスも得られます。
【長期インターンで企画職】就活に役立つ!
企画職のインターンに参加することは、大いに就活で活きてくるでしょう。
経験自体を就活でアピール材料にすることができますし、その中で得られたビジネススキルや知識を自分の武器にすることもできます。
もちろん、インターンでより企画の仕事をやってみたいと思えたならそのことを志望動機に書くこともできるでしょう。
具体的な経験をもとに志望動機を話せるので、自分の意欲や企画職でやってみたいことをはっきり自分の言葉で伝えることができます。
【長期インターンで企画職】こんな人におすすめ
企画職の長期インターンは、起業したい方・企画職に進みたい方におすすめです。
先述の「身につく能力」の見出しで説明した通り、企画職は立案するための算段を立てる論理的思考力や、市場調査をしっかり行う分析力といったスキルが身につきます。
起業する際に必要な損益の計算やマーケティングといった知識も学ぶ機会が多いので、起業を目標にしている方はぜひ申し込んでみてください。
まだ将来の希望職種に迷っている方も、企画はさまざまな能力をバランス良く身につけられるのでおすすめです。
企画のインターンに参加しても、その後職種の志望を変えることは問題ありません。
まずは企画を含めあらゆる職種のインターンや業務内容について情報を集め、応募先を絞りましょう。
まとめ
企画職の長期インターンは時間的な負担が大きいですが、その点参加することで非常に多くの実りを得られる可能性が高いです。
学生のうちに実務的なプレゼン力・発想力を高めておきたい方は、ぜひ応募を考えてみましょう。
インターンに参加するとなれば、学生の方も企業の一員として役立つことが求められます。
社員から評価されれば、そのまま内定につながる企業も珍しくありません。
アルバイトの時と同じ気持ちではなく、社会人になったつもりでしっかり仕事に励みましょう。