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・就活の軸を社会貢献にしてもいいのか
・社会貢献を就活の軸にする際の注意点
・就活の軸を答える際のポイント
・就活の軸に悩んでいる人
・就活の軸を社会貢献にしたい人
・就活の軸の答え方を参考にしたい人
今回は、就活において欠かせない軸の中で、特に「社会貢献」をテーマに解説していきます。
社会貢献は軸にしても問題ないのか、面接官などにどう思われるのかなど、社会貢献を軸にしたい人は参考になる内容なのでぜひ最後までご覧ください。
また、今回紹介する注意点やポイントは、別の軸にしようとしている人にも共通することなので参考にしてみてください。
そもそも就活の軸とは?
就活の軸とは「就職活動を進める上で自分が最も大切にしたい価値観や条件」のことを指します。
これを明確にすることで、企業選びや自己分析がしやすくなり、自分に合った職場を効率的に見つけられます。
就活の軸は言い換えれば「自分が納得して働き続けるための指針」であり、これがあることで他人の意見や企業の情報に振り回されることなく、自分らしい選択ができるようになるのです。
また、就活の軸は面接やエントリーシートでの自己PRや志望動機にも大きく影響します。
軸が明確であれば、自分がその企業でどのように活躍し、成長していきたいかを具体的に語ることができ、説得力のあるアピールが可能になります。
さらに、自分の軸と企業の理念やビジョンが一致している場合、企業側にも「この人は当社に合う」と感じてもらえる確率が高まるでしょう。
就活の軸を社会貢献にしてもいい?
結論から述べると、「社会貢献」は就活の軸にしても問題ありません。
しかし、面接等で伝える場合には説得力に欠けたり、志望度を示すときに弱い動機になったりしてしまう恐れがあるので工夫が必要です。
社会貢献には、恵まれない子どもたちへの支援・知識や技術を教え広める・地域清掃などのボランティア活動など幅広い種類があります。
一言に社会貢献といっても、自分が想像するのはどういったものなのかを具体的に設定しないといけません。
業界・企業選択で使う就活の軸の場合は、業界や企業が絞りきれないといった問題が発生します。
業界・企業選択で余計な時間を使ってしまうような非効率な方法になる前に、自分の思う社会貢献の形を明確にすることが大切です。
企業が行う社会貢献活動とは
企業における社会貢献とは、営利目的ではなく社会をより良くするために取り組む活動を指します。
地域でのボランティアや環境保護、災害支援、教育支援など、その内容は企業ごとに多岐にわたります。
こうした活動は単なる慈善事業にとどまらず、取引先や地域社会との信頼関係を築き、ブランド価値を高める効果があります。
また、従業員が社会課題に向き合う機会を得ることで意識向上やモチベーション強化につながり、結果的に採用力の向上にも寄与します。
つまり社会貢献は、社会全体に利益をもたらすだけでなく、企業自身の成長や持続可能性を高める重要な取り組みといえるでしょう。
近年社会貢献に注力する企業が増えている
近年、CSR(企業の社会的責任)の一環として、地域支援や災害時のボランティア活動に積極的に取り組む企業が増えています。
社会的信頼を獲得し、消費者や学生から「選ばれる企業」になるために、社会貢献は欠かせない要素となっているのです。
特に地域社会や環境問題に対して具体的な取り組みを行う企業は多く、社会的価値と経済的価値を両立させようとしています。
そのため、社会貢献を就活の軸とすることは企業にとっても理解しやすく、共感を得やすいポイントです。
社会貢献を重視する姿勢は、時代の流れにも合致した有効な軸といえるでしょう。
企業が就活の軸を聞く理由
自身が望む印象を与えるためや企業の求める返答をするためには、企業が就活の軸を聞く意図を理解することが重要です。
ここでは、企業側が就活の軸を聞く理由について詳しく説明しますので、納得感のある就活の軸を作るうえで役立ててください。
応募者の価値観を知るため
採用活動において企業が重視するのは、コストをかけて採用した人材が社風や方針に合わず早期離職してしまうリスクを避けることです。
そのため、企業は就活の軸を通して応募者がどのような価値観を持ち、働く上で何を大切にしているのかを理解しようとします。
応募者が「社会貢献を大切にしたい」と考えるのであれば、その背景や理由を知ることで、企業は自社の理念や活動とマッチしているかを判断できます。
つまり、就活の軸は単なる自己PRではなく、企業と応募者が互いの価値観をすり合わせる重要な手段となっているのです。
志望度の高さを確認するため
企業が面接で就活の軸を問うのは、応募者の志望度を測るためでもあります。
就活の軸が企業の特徴や理念と一貫していれば、「すぐに辞めないか」という不安を軽減できるからです。
特に社会貢献を軸にする場合は、企業がどのような活動を行っているのかを調べ、自分の価値観と重ね合わせて伝えることが重要です。
軸と企業の取り組みが一致していれば、志望理由に説得力が増し、面接官にも高い志望度が伝わります。
逆に不一致であれば違和感を持たれる可能性もあるため、事前の企業研究と自分の価値観の整理が欠かせません。
就活の軸を社会貢献にするメリット
社会貢献を軸に据えることは、働く目的を明確にし、納得感のある就職活動につながります。
入社後のミスマッチ防止や自分が本当にやりたい社会貢献の形を深く掘り下げるきっかけにもなります。
ここではそのメリットを今一度確認しておきましょう。
自分の価値観に合致しミスマッチを防げる
社会貢献を就活の軸にすると、自分が大切にする価値観と企業の方向性を一致させやすくなります。
企業の理念や活動が社会貢献に直結していれば、働く目的やモチベーションを失いにくく、入社後の早期離職リスクを減らすことにもつながります。
例えば、「地域社会への還元を大切にしたい」という方は、地域密着型の企業を選べば、働く中でやりがいを実感しやすいでしょう。
自分の価値観に合った企業を選ぶことで、長期的に充実したキャリアを築ける可能性が高まります。
就活におけるミスマッチ防止の観点からも、社会貢献を軸に据えることは大きなメリットです。
自分がやりたい社会貢献の形が見つかる
社会貢献を就活の軸にすると、企業研究を通じて「どのような形の社会貢献をしたいのか」を深く考えるきっかけになります。
社会貢献には環境保護や福祉支援、教育や地域活性化など様々な種類があり、企業によって注力している分野も異なります。
軸に沿って企業を調べる過程で、自分が特に関心を持つ社会課題や、力を注ぎたい分野を明確にできるでしょう。
例えば、「持続可能な社会に貢献したい」と考えている場合、環境技術などに強みを持つ企業を分析することで、具体的なキャリア像を描きやすくなります。
このように、社会貢献のを軸にすることは、自身の価値観の深掘りにも直結します。
就活の軸を社会貢献にするデメリット
一方で、社会貢献を前面に出しすぎると、営利を目的とする企業の姿勢とずれが生じる可能性があります。
志望先が限定されてしまうリスクもあり、選考で不利になるケースもあります。
ここではそのデメリットを確認しておきましょう。
営利目的の側面とのギャップを持たれる
社会貢献を前面に押し出しすぎると、企業から「営利活動よりも社会への奉仕を重視しているのでは?」と誤解される恐れがあります。
企業は基本的に利益を追求する組織であり、その利益を通じて社会に還元するという仕組みで成り立っています。
そのため、面接官によっては「社会貢献が第一なら、NPOや公務員の方が合うのでは?」と判断されてしまうリスクもあります。
こうしたギャップを避けるには、「企業の利益に貢献することが、結果的に社会に良い影響を与える」と伝える姿勢が不可欠です。
社会貢献と企業成長を両立できる視点を持つことで、志望動機としての説得力を高められるでしょう。
企業選びの選択肢が狭まる
社会貢献を重視しすぎると、応募する企業の幅が狭まり、結果的に就活の選択肢を限定してしまう危険があります。
例えば「環境問題に取り組む企業しか受けない」と決めてしまえば、対象はごく限られた業界になり、応募者が集中して競争が激化することもあります。
また、営利を優先する企業を避けるあまり、成長の機会を自ら狭めてしまう可能性も否めません。
このリスクを回避するには、社会貢献に加えて「成長できる環境」「働き方」「社風」など複数の軸を持つことが大切です。
幅広い視点から企業を見ることで、社会貢献を実現しながらキャリア形成できる可能性を広げられます。
就活の軸を社会貢献にする際のポイント
就活の軸を「社会貢献」にする際のポイントについても紹介します。
以下の3点を意識した上で就活の軸を話せば、企業の採用担当者はあなたが明確な軸を設けている、熱心で優秀な就活生だと思ってくれる可能性が高いでしょう。
社会貢献に興味を持った理由を明確にする
軸に説得力を持たせるために、自分がなぜ社会貢献に興味を持ったのかを明確にすることが不可欠です。
興味の背景には必ず何らかの原体験があるはずであり、それを深掘りして具体的に語れるようにすることが重要です。
原体験があれば、自分の軸が単なる理想論ではなく、現実に基づいたものであることを示せます。
例として、ボランティア活動や地域社会との関わりの中で、人々の役に立つことにやりがいを感じた経験があるならば、その具体的なエピソードを思い返してみましょう。
また、ニュースや身近な社会問題に触れたことがきっかけで社会貢献に興味を持ったならば、それらの出来事が自分に与えた影響を言語化することも大切です。
このような原体験を深掘りすることで、自分が社会貢献に取り組みたい理由が明確になり、面接やエントリーシートでの説得力が格段に増します。
具体的にどのような社会貢献がしたいかを示す
「社会貢献をしたい」という軸は一見立派な目標に見えますが、それだけでは抽象的すぎて企業に具体性を伝えるのが難しいという問題があります。
なぜなら、どの企業も事業を通じて何らかの形で社会貢献を目指しており、具体的な方向性を示さなければ、その企業を選ぶ理由が曖昧になりがちだからです。
自分が具体的にどのような社会貢献を目指したいのかを示すためには、まず「社会貢献」を自分なりに定義づける必要があります。
その定義を考える際には、自分の原体験や価値観を深く掘り下げることが大切です。
軸を抱いた理由や具体的な取り組みたいもの・方法を考えましょう。
社会貢献を言語化するには誰に・どのような手法で・どうなってほしいのかを考える
社会貢献を言語化する際は、より具体的に伝えることが大切です。
誰に・どのような方法で役に立ち・どのような状態になってほしいかという3つを意識すると、相手に誤解されずに自分の携わりたい社会貢献を伝えることが可能でしょう。
例えば、教育を受けられない子どものために現地に赴き、授業をして勉強の楽しさや大切さを学んでほしい、というように話すと具体性が増します。
また、社会貢献にもターゲット・手段・効果という要素があり、これはビジネスでも同じことです。
需要や顧客のニーズを理解し、どういった方法や手段を用いればどのくらいの利益が見込めるのかという考え方は、ビジネスマンとしての姿勢を示し、論理的な印象を与えることに繋がります。
自分で定義づけた社会貢献に当てはまる企業を分析する
就活の軸を「社会貢献」に設定した後、自分が定義した「社会貢献」に合致する企業を見つけるには、徹底的な企業分析が必要です。
「社会貢献」という軸を掲げるだけでは、多くの企業が候補に挙がりすぎてしまい、どこを選ぶべきかわかりません。
そこで、まずは自分の軸と企業の理念や事業内容を照らし合わせる作業を行いましょう。
企業分析を行う際には、公式サイトや企業パンフレット、事業報告書などの情報源を活用することが基本です。
特に企業のミッションやビジョンが自分の軸と一致しているかどうかを確認することが重要です。
環境保護に興味があるならば、企業が具体的にどのような取り組みを行っているか、持続可能なビジネスモデルを採用しているかを調べると良いでしょう。
社会貢献と企業利益を結び付ける
就活で「社会貢献」を軸にする場合、単に「社会の役に立ちたい」という思いを伝えるだけでは説得力に欠けます。
企業は利益を生み出し、株主や従業員に還元することを使命としているため、利益を度外視した志望動機は現実的でないと受け止められてしまうこともあります。
そこで重要なのは、「自分の仕事を通じて利益を生み出すことが、結果として社会貢献につながる」という視点です。
例えば、新しい製品やサービスの提供が生活を豊かにする、効率化が環境負荷の軽減に寄与する、といったように、企業活動そのものが社会課題の解決に結び付いていることを理解し、言語化できるようにしましょう。
社会貢献を就活の軸にする際の注意点
面接等で社会貢献を就活の軸と答える場合には、いくつかの注意点があります。
これらの点を知らずに面接を受けると、面接官へマイナスな印象を与えてしまい、内定獲得の確率を下げてしまうでしょう。
そうならないためにも、以下の注意点をぜひ参考にしてみてください。
原体験を用いて社会貢献に対する思いを示す
「社会貢献」という言葉は幅広く抽象的なため、そのまま伝えると考えが浅いと受け取られてしまう可能性があります。
また、社会貢献に限らず、面接では特に具体性を重視されます。なぜなら、深く練られていない考えほど言葉に落とし込みにくく、説得力を欠くからです。
内容が曖昧だと人物像もぼやけ、志望度が低いと判断されることもあります。
これを避けるには、「なぜ社会貢献を軸にしたのか」という理由を自身の実体験と結び付けて語ることが大切です。
実体験を交えることで個性が伝わり、明確な根拠を示すことで芯のある人物だという印象を与えることが可能でしょう。
実際に社会貢献に繋がる活動をやっている場合はそれをアピールすると説得力up
面接等で社会貢献を軸にしていると言う場合は、社会貢献に繋がる活動をしてきたことをアピールすると、説得力が増し印象もよいものとなるでしょう。
社会貢献は仕事以外で行おうと思えば、いつでも誰でもできるものです。
就活の軸として社会貢献を使おうと考えている人のなかで社会貢献活動の経験が無い人は、必ず何かしらの活動をやっておきましょう。
可能であれば企業の事業と関連性のあるものが望ましいですが、ゴミ拾いや募金活動など簡単なものから始めてもよいでしょう。
社会貢献を行った経験があれば、社会貢献をしたいと思ったきっかけ・現在行っている活動・就職してからやりたいことという、過去・現在・未来の一貫性が増します。
現在も実際に行動しているという事実から、本当に社会貢献に携わっていきたいという思いが伝わり、就活の軸として説得力が強まるでしょう。
目的や目標があり、口だけではなくそれを実際に行動として移す実行力は、社会人として企業に入社してからも重要となる要素です。
具体性を持たせて認識のズレを防ぐ
先述したとおり、社会貢献は非常に抽象的な言葉なので、学生と面接官の間で認識のずれが生じやすいのです。
面接という限られた時間のなかでは、このような認識のずれを修正できるタイミングが無く、そのまま面接が終了してしまう場合も考えられます。
認識違いを起こしたまま面接が進んだ結果、自分が本来伝えたいことと全く違う不本意な受け取り方をされてしまうと非常に惜しいです。
このような結果にならないために、社会貢献という言葉をだした段階で、自分にとってどのような意味をもつのかを定義付けて示すことが大切です。
先にお互いの認識を合わせておくことで、そのあとの理由やエピソードも伝わりやすくなり、強い印象を与える効果もあります。
「御社の○○事業を通して、~することで社会に貢献したいと考えています」や「私の就活の軸は、○○活動による社会貢献です」のように、企業の事業と絡めたり、具体的な取り組みを伝えることを意識しましょう。
社会貢献だけがやりたいと思われないようにする
就活の軸は「何を大切にするか」に注目しがちですが、伝え方を誤ると「社会貢献だけをしたいのではないか」と企業側に受け取られる恐れがあります。
企業は利益を前提として存在しており、面接官に「社会貢献だけならNPOやボランティアでもできるのでは」と思われる可能性もあるのです。
そのため、アピールの際には「利益を出し会社に貢献することが社会貢献につながる」という前提を明確に伝える必要があります。
加えて、その企業でなければならない理由を示すことも欠かせません。多くの企業は事業を通じて社会に貢献しているため、社会貢献と結び付けるだけでは弱くなりがちです。
企業はそもそも、消費者のニーズに応えて商品・サービスを売るという方法で社会貢献をしているため、その企業ならではの独自性に触れることが、説得力を高める鍵となります。
就活の軸を答える際におすすめの構成
社会貢献を軸として考える際は、面接官との認識のずれや事業との結びつきに気をつけ、言語化する際は具体性を意識することの重要性が理解できたでしょう。
ここからは、面接で就活の軸として答える際の構成のポイントを紹介します。
これらのポイントを押さえておけば、社会貢献を軸として考えていることの妥当性が伝わり、より効果的にアピールすることが可能になるでしょう。
1. 結論から簡潔に答える
就活の軸に関してだけでなく、面接の受け答え全般に当てはまる話でもありますが、結論ファーストで喋ることを意識すると聞き手に自分の話を理解してもらいやすいです。
はじめから内容について長々と説明しても、結局何が言いたいのか伝わらないことも多く、聞き手としてはうまく話が入ってきません。
結論を先に提示することにより、これから先の話はその結論に向かって展開していくことがわかり、聞く準備が整います。
そして、提示した結論以降に続く理由・根拠やエピソードなどが理解しやすく、説得力も強まるのです。
また、最初に結論を持ってくることで相手の興味をひくことができ、結果的に印象も残りやすくなるでしょう。
2. 企業に合った複数の軸を伝える
社会貢献は複数の企業に当てはまる軸なので、特定の企業ならではの理由になりにくいでしょう。
そこで、社会貢献以外にも複数の軸を同時に答えることで、志望先の企業に対応することが可能です。
単一の軸だけでは独自性が弱くても、複数の軸を合わせることで企業の特徴をより色濃く反映できるでしょう。
複数の軸を答える際は、志望先企業の特徴に沿った軸を答えることで、志望度の高さをアピールできます。
また、企業の特徴を把握していることは企業研究を入念に行っている証拠となり、面接官へ好印象を与えられるでしょう。
会社説明会や企業のHPなどを参考に、ほかの企業と比べどのような強みや特徴があるかを事前に調べておき、それに合った軸を複数考えておくことが重要です。
3. 原体験を絡めて理由を伝える
ほかの軸でも使えるポイントに、なぜその軸をもつようになったのかという原体験もあわせて答えるという方法があります。
就活の軸を聞く側としては、その軸を設定した理由が気になる点でしょう。
こういった理由を伝える際に最も有効なのが、実際の経験や体験を話すことなのです。
自身に起きたエピソードを話すことで面接官に納得してもらいやすく、その軸を設定したことに共感してもらえる可能性が高まります。
また、原体験は自分らしさを知ってもらうためにも役立ち、ほかの志望者との差別化・個性が重要な面接において効果を発揮するでしょう。
自己分析などで過去のきっかけや出来事を振り返ったりして自分ならではのエピソードを用意し、現在や未来の目標に繋がるように取り入れてみてください。
4. 就活の軸と企業の共通点を答える
就活の軸を答える際には自分の考えや価値観を企業がどのように満たしてくれるかを示すことが重要です。
特に、軸が「社会貢献」である場合、企業が行っている事業内容や取り組みと、自分が目指す社会貢献の方向性にどのような共通点があるのかを具体的に語ることで、企業への熱意や志望度を伝えられます。
まず、自分の軸に基づいて考えた社会貢献の定義を明確にした上で、企業の事業や理念との接点を探します。
「環境問題の解決」を軸にしている人ならば、企業が行っている持続可能なビジネスや再生可能エネルギーの活用といった取り組みを例に挙げ、自分がその企業でどう貢献できるかを語りましょう。
こうすることで、軸に基づいた説得力のあるアピールが可能になります。
就活の軸を社会貢献にする際の例文5選
続いて、ここまで紹介した内容を踏まえた上で作成した社会貢献を就活の軸とする回答の例文を5つ紹介します。
「社会貢献」といっても様々な定義が存在するため、あなたが就職後に達成したいと思っている社会貢献とは何かを考えながら、最も近いテーマの例文を中心に参考にしてください。
環境保護を通じた社会貢献
大学時代、ゼミで地域の河川浄化プロジェクトに取り組みました。
私の地元は工業地帯に位置しており、河川の水質悪化が地域住民の健康や生態系に影響を与える深刻な問題となっていました。
そこで水質汚染の原因となる化学物質の排出データを収集し、それを基に改善案を提案するために地元の工場と交渉を行いました。
相手企業の担当者に浄化技術の導入を検討してもらうため、資料を作成し、プレゼンを行いました。
何度も訪問し、実現可能性を説得した結果、具体的な改善計画を進めることができました。
この経験を通じて、環境保護の重要性を実感すると同時に、自分の行動が社会の変化につながる手応えを得ました。
入社後は貴社が取り組む環境保護事業を推進し、社会全体の持続可能性を高める活動に貢献する所存です。
途上国支援を通じた社会貢献
大学2年生の時、国際ボランティアに参加し、東南アジアの農村地域での教育支援活動に携わりました。
その地域では教育機会が限られているために基礎的な読み書きや算数を学ぶことができない子どもたちが多くいたため、子どもたちに簡単な教材を使った授業を行いました。
また、学校には十分な設備が整っていなかったため、地元の大工さんたちと協力して教室の修繕や新しい教材棚の設置も行いました。
限られた時間で多くの課題に直面しましたが、最後には子どもたちの笑顔や、教師たちからの感謝の言葉を受け取ることができ、心からやりがいを感じました。
入社後は、貴社が行う国際事業や途上国支援に関連するプロジェクトを通じて、現地の人々の生活基盤を築く手助けをしたいと考えています。
技術開発を通じた社会貢献
大学時代に地域の高齢者向けの生活支援アプリを開発するプロジェクトに参加しました。
高齢化が進む地域では、独り暮らしの高齢者向けに、家族や友人とのコミュニケーションを円滑にするためのツールが求められていました。
そこで私は直接皆様に話を聞き、どのような機能が必要かを洗い出し、簡単な操作で健康状態を記録し、緊急時には家族に通知が送れるシステムを開発しました。
その結果、利用者から「これなら安心して一人暮らしを続けられる」との声をいただき、大きな達成感を得ました。
入社後は、技術力を活かして社会の課題解決に挑みたいと考えています。
特に、AIやIoTを活用した技術開発に取り組み、地域社会や産業全体を支える基盤を構築する所存です。
地方創生を通じた社会貢献
大学3年時、地域活性化をテーマにしたフィールドワークに参加し、観光資源を活用した地域の魅力発信に取り組みました。
観光客が減少している地域で、地域住民や自治体職員と話し合いながら、新たな観光ルートを企画しました。
また、地域の農家や職人に協力を依頼し、地元の特産品や伝統文化を紹介する体験型ツアーを実施した際は現地調査を基にルートマップを作成し、SNSを活用してターゲット層に向けた広報活動を行いました。
ツアーの参加者数は予想の135%となり、地元の方々から「地域が活気づいた」と喜びの声をいただけました。
入社後は地域社会の課題を解決し、地域資源を活用した新規プロジェクトの企画や運営に携わり、地方の価値を広めることで、日本全体の活性化につながる事業に貢献する所存です。
教育格差の改善を通じた社会貢献
学生時代、NPOが運営する無料の学習支援教室でボランティア講師を務めた際、経済的な事情で塾に通えない子どもたちが多く、進路選択で妥協せざるを得ない子が多くいました。
そこで私は中学生を中心に数学と英語を教え、苦手意識を克服するための個別カリキュラムを作成し、また、学習の進捗だけでなく、子どもたちのメンタルケアにも注意を払い、一人ひとりが「自分はできる」という自信を持てるようサポートしました。
この経験から、教育格差の根深さを知ると同時に、わかりやすい授業があれば格差を埋められることを実感しました。
入社後は教育分野の課題解決を目指し、オンライン教育やAI教材の開発を通じて、テクノロジーを活用した新しい学びの環境を創出することで、教育格差の低減に努める所存です。
困ったら就活エージェントに相談しよう
社会貢献性が高い事業を行っている企業の探し方に困ったら、ジョブコミットを活用するのがおすすめです。
ジョブコミットにはベンチャー企業を含む多くの会社の情報があり、社会貢献を取り入れた事業を行っている会社もみつかるでしょう。
また、企業探しだけでなく内定獲得までのサポートも行うので、就活全般で役立つのも大きなメリットです。
専任エージェントも法人営業の経験者が多く、的確なアドバイスや企業選びなどの手厚いサポートも受けられます。
就活の軸を作成するうえでのサポートはもちろん、自己PR作成やエージェントとのWeb面談など、あなたに合わせたサポート体制が充実しています。
一人で就活を進めるのが不安な人や、自分にマッチした最適な企業を見つけたい人はぜひ利用してみてください。
おわりに
今回は、社会貢献を就活の軸にすることについて詳しく解説してきました。
企業は利益がでないと成り立たないので、社会貢献を掲げている会社の選考であっても、必ず実際の事業と絡めたアピールをしなくてはいけません。
面接等で軸として答える場合は、他の企業との差別化が難しいことや、企業に所属する意味が薄いのではと思われる場合があることに注意してください。
そのため、ほかの軸と併用して答える・原体験を絡めて答える、などの工夫が必要でしょう。
