【転職】面接突破のカギを握る長所と短所〜評価を上げる伝え方と意識するべきこと〜

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はじめに

「あなたの長所と短所を教えてください」という問いは、面接において尋ねられる機会が多い質問の一つです。

しかし、質問内容をそのまま受け取り単に自分の長所や短所をそのまま述べただけでは、面接官が求めている答えからズレてしまう場合があります。

特に短所については、自身のマイナス面をどのように伝えるべきか悩んでしまう方も多いかもしれません。

そこで、今回は企業の視点に立って考えた長所と短所に関する質問の意義、そして自身の評価を上げるための適切な伝え方について解説します。

【転職面接の長所と短所】企業はなぜ長所と短所を聞くの?

まずは企業が面接で長所と短所を聞く理由を明確にしておきましょう。

前提として、面接の質問事項にはすべて個別の意図があります。

一見似たような質問でも裏に隠された意図はそれぞれ異なり、最適な答え方に差が生まれるというケースも少なくありません。

企業がどういった答えを想定しているのか知っておくことで、ズレた回答をしてしまう心配が減らせます。

なお、長所と短所はセットで聞かれるケースが多く見られますが、質問の意図はそれぞれ個別のものです。

そのため、無理に長所と短所を対応させてきれいにまとめる必要はないでしょう。

長所の場合

企業における仕事は単独プレイではなく、チームに所属するさまざまな人材が共同で行うものです。

会社が組織として大きな成果を上げるためには、それぞれの人材が自身の長所を最大限に発揮し、お互いの能力を高め合う相乗効果を生んでいかなくてはいけません。

また、誰かの強みによってほかのメンバーの弱み、あるいはチーム全体の弱点をカバーしていくことも重要になってきます。

現場の状況はそれぞれ異なるため、企業やチームによって求められている強みや人材の相性も異なります。

そのため、人事担当者は面接を通して、相手がどのような長所を持ち、企業にとって必要な人材なのかどうかを把握しようとしているのです。

こういった事情から、長所の内容や企業との相性は、能力の高さと同様に採用の大きな決め手となります。

短所の場合

長所のない人間が存在しないように短所がない人間も存在せず、誰もが何かしらの弱みを持っています。

そのため、短所があること自体は問題ではなく、それを過度に隠す必要もありません。

短所自体より、短所とどう向き合うかのほうが重要です。

自身の短所をどのように理解し、今後どのように改善しようとしているかを知ることで、その人物の深い人間性が見えてきます。

一方、面接は企業にとって利益となる人材を採用する選考です。

もし、短所の内容が企業やチームにとって致命的なものだった場合は、短所に真摯に向き合っていたとしても採用を見送る場合があるでしょう。

短所に関する質問は、その人材の人間性や採用するメリットを把握するために、非常に重要な問いなのです。

【転職面接の長所と短所】企業が見ているポイント

次は長所と短所の質問を通じて面接官がどこを見ているか、より具体的なポイントについて解説します。

これらのポイントは採用後に一緒に働く場合特に重要になってくるため、選考が先に進むほどより詳細に厳しく見られることになるでしょう。

長所や短所について答える際には、以下のポイントが明確に伝わるかどうかを意識することが大切です。

自分の考えた回答内容でしっかりと相手に伝わるかどうか不安な場合は、知人と面接練習を行うなど、他者の視点から見た意見も参考にすると良いでしょう。

活躍イメージを持てるか

長所と短所の質問に答える際は、相手に入社後の活躍イメージを持たせることが大切です。

まず大前提として、中途採用において企業は即戦力となる人材を求めています。

新卒採用のようにポテンシャルを重視して採用し入社後に育てるのではなく、現在の能力が採用に大きく関わってくるのです。

多くの質問は即戦力となれるかどうかを判断するために行われ、長所と短所に関する質問も例外ではありません。

面接官も「この人は採用後にどこに配属したら、どのような活躍をしてくれるだろうか」という近い将来の明確なビジョンを考えながら質問を投げかけています。

面接官が考えているビジョンをよりはっきりしたものにしつつ、さらに強みをアピールするような回答ができれば、面接に受かる確率は大きく上昇するでしょう。

不安要素は何か

先ほど短所に関する質問では自身の短所への向き合い方が重要だと解説しましたが、やはり短所そのものを知ることも大切な目的の一つです。

採用活動においては企業側も大きなコストを支払っています。

そのため、採用後にすぐ辞めてしまうような人材や、トラブルを起こすような人材の採用は可能な限り避けたいと考えるでしょう。

面接官は短所の質問を通して、その人材が持つ弱みが企業やチームにとってどの程度の不安要素となるのかを把握しようとしています。

どのような短所が致命的な不安要素になるのかという種類や程度は企業によって異なるため、伝える短所を選ぶ際には十分な企業研究が必要です。

一方で、面接官が採用に関して不安だと判断するような短所を持つ場合は、入社してもうまくいかないケースもあるかもしれません。

自分を客観視できているか

長所や短所に関する質問は、自身と向き合いしっかりと自己分析を行っていなければ回答できません。

つまり、長所や短所をしっかり答えられることは、それだけで自身を客観視できている証明になるのです。

自身のことを理解していない人間は、たとえ高い能力を持っていても、その強みを仕事にどう活かせば良いのかがわかりません。

また、自身の得意分野と苦手分野の認識も曖昧なため、現状の課題を考える際にも時間がかかるでしょう。

問題点の改善や学習の効率が下がるため、成長速度も遅くなってしまいます。

自身のことすらしっかり理解できていない人間が、チームのメンバーや顧客のことを理解できるかどうか不安視される場合もあるでしょう。

こういった点から、自身を客観視できているかどうか判断することは企業にとって非常に重要なのです。

【転職面接の長所と短所】長所と短所を伝える時に避けるべきこと

ここまでは企業側の視点を通して、長所と短所として何を伝えるべきかについて確認してきました。

次は逆に、長所と短所を伝える際に避けるべきことについて解説します。

面接はあくまで就職活動の一部であり、最終的な目標は選考を通過し内定を貰うことです。

自己分析やカウンセリングの場とは違い、すべてを包み隠さず素直に伝えることが最良の選択になるとは限りません。

時には伝える内容を選ぶこと、伝え方を工夫することも大切です。

一方、嘘をつかないという心構えも重要になってくるでしょう。

長所で意識するべきこと

面接で長所について回答する際は、その企業や組織、チームに合わない長所は避けることが大切です。

企業分析を徹底的に行い、風土や社風をしっかりと把握したうえで、適した長所をピックアップすることを意識しましょう。

また、風土や社風に合致していても、実際の仕事で活かせない長所も避けるべきです。

現場の仕事内容を把握し、かつ入社後の活躍をイメージさせるように意識して長所を選ぶと良いでしょう。

漠然としすぎていて具体性に欠ける長所も、面接における回答としてはふさわしくありません。

なお、自身の長所の中から企業に合ったものを選ぶことは大切ですが、企業に合わせることを意識しすぎて過度に話を盛ることや長所を捏造するのは厳禁です。

そういったことをすると話を浅さが隠しきれず、面接官にバレてしまいます。

短所で意識するべきこと

自己分析した内容を正直に伝えることも大切ですが、その短所が志望する企業にとって致命的になるものだった場合は、ほかの短所を伝えたほうが良いでしょう。

たとえ程度が軽く改善が見られる場合でも、あまりに業務にとって致命的な弱みは面接官として不安に感じてしまいます。

また、改善する未来が見えない短所、改善が不可能な短所も避けるべきです。

先述したように面接官は短所への向き合い方にも注目しているので、改善不可能な短所では質問の意図に対して十分に応えることができません。

そして、自身の人物像からかけ離れた短所を述べることも避けたほうが良いでしょう。

企業の理想に合わせて無難な短所や成長過程をアピールしやすい短所を捏造してしまうと、やはり具体性のなさから面接官に見破られてしまいます。

【転職面接の長所と短所】伝え方の構成

次は長所と短所を伝える際の、効果的な構成について解説しましょう。

同じ内容について話した場合でも、構成によって伝わり方は大きく変わってきます。

そのため、先ほど解説した企業が知りたいポイントを軸として、それらが適切に伝わる構成を考えることが大切です。

今回は長所を伝える内容と短所を伝える内容を、それぞれ3つの段階に分け、適切な構成がどのようなものか見ていきます。

それぞれの段階の分量に関しては、伝えたい内容や持ち時間を加味して臨機応変に調整すると良いでしょう。

長所の構成

長所を伝える際は、面接官に強みの内容をしっかり理解させ、採用する価値のある人材だと思ってもらうことが重要です。

特に入社後の活躍・貢献の姿を明確にイメージしてもらうことを意識して構成を考えると良いでしょう。

また、面接は面接官との対話を通して進めていく点で、履歴書などの記述選考とは異なります。

事前に考えた構成にこだわりすぎず、会話の流れを自然に活かすことが大切です。

具体的には最初に概要を伝え、深掘りの質問に答える形で詳細な部分を述べていくと良いでしょう。

結論

長所の質問に限らず、面接で何かを伝える際には最初に結論を述べることが大切です。

この結論は回答の要旨を伝えるものであると同時に、面接官の興味を惹くための重要な役割も持っています。

短すぎると内容が伝わりにくくなる一方、長すぎても面接官を飽きさせてしまうでしょう。

また、結論段階でしっかりと面接官を惹きつけられなければ、以降も積極的に話を聞いてはもらえません。

長くなりすぎないことを意識しつつ「長所は〜(興味を惹く箇所)の経験で培った○○です」といった内容を述べることがおすすめです。

具体的なエピソード

最初に結論を伝えた後は、その長所に関わる具体的なエピソードを伝えましょう。

このエピソード部分に独自の内容が準備できていれば、長所の内容が被っていても十分にほかの就活生と差別化が可能です。

長所を見出したきっかけとなるエピソードや長所を活用したエピソードを伝えることで、内容に説得力が生まれます。

どのような場面でどんな結果を生んだのかという一連の流れを意識し「〜の経験で、○○の長所を活かして△△を成し遂げた」といった内容を伝えると良いでしょう。

今後の活かし方

長所を伝える構成の最後に述べるべき内容は、今後の活かし方です。

自身が持つ強みが入社後の仕事や業務でどう活かせるのかを、面接官に対してアピールしましょう。

ここで面接官に自身が活躍している姿を鮮明にイメージさせ、採用する価値のある人材と思ってもらうことが重要です。

具体的な入社後のビジョンを伝えることは、企業研究を十分に行っているというアピールにもつながります。

○○の長所を活かして〜(やりたいことや将来ビジョン)を成し遂げる」といった内容を伝えて、長所に関する回答を締めくくりましょう。

短所の構成

短所の構成を考える際は、その短所にどう向き合うかを伝えることを意識しましょう

仕事に影響する弱みがあっても、その短所を改善する意志と具体的な試みを伝えることができれば選考において大きなマイナスにはなりません。

むしろ、自己分析ができている、成長意欲があるとして良い印象を与えることも可能です。

ただし先述したように、企業や仕事に対してあまりに致命的な短所は避けることをおすすめします。

会話ベースでやりとりが進むので、自分だけで喋るのではなく、相手の質問に答える形で自然に話を展開していきましょう。

結論

短所についても長所と同じく、まずは結論から述べていく構成が一般的です。

最初に内容の核心部分を端的に伝え、その後わかりやすい言い換えを行い、具体例を挙げていくことで面接官は話を理解しやすくなります。

また、最初に結論を述べることで話の軸がわかりやすくなるため、面接官はより核心に迫った質問が可能になり、会話も展開しやすくなでしょう。

短所は〜です。というのも、〜してしまいます。」といった内容を、あまり長くなりすぎないように伝えることが大切です。

具体的なエピソード

次は、最初に伝えた短所が現れている具体的なエピソードを端的に伝えましょう。

実際に経験した失敗談やミスの事例を伝えることで、内容に説得力が生まれます。

ただし、長所に関するエピソードと違い、短所に関するエピソードはそこまで積極的に自身から話す必要はありません。

会話の流れで面接官から深掘りされた際に、より詳しく説明できるエピソードを準備しておきましょう。

長所のエピソードほど細部は重視されない傾向があるので「この短所により、〜がうまくいかなかった経験があります」といった内容で十分です。

向き合い方

短所を伝える際に最も重要なのが、その短所への向き合い方です。

自身の短所をどう捉えているか、どのように改善しようとしているか、具体的にどのような対策を行っているかを伝えましょう。

短所が発揮されたエピソードよりも、短所を改善するために行動しているエピソードのほうが面接官にとっては重要なポイントです。

現状では課題があったとしても、それを改善し成長してくれるだろうという印象を持たせられるように「ですが、〜ということを意識し、〜な行動を取っています。」といった内容を伝えると良いでしょう。

まとめ

長所と短所に関する質問は、就職活動で必ず遭遇する問いといっても過言ではありません。

企業の質問意図に沿った回答を用意するためには、自己分析だけでなく企業研究も必要になるので、早い段階から準備を進めておくと良いでしょう。

また、回答内容によっては自己PRと共通する部分もあるかもしれません。

それぞれの質問意図の違いを意識しつつ一部につながりを持たせることで、主張の一貫性をアピールすることも可能です。

じっくりと長所と短所について考え、ぜひ内定を勝ち取ってください。

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